2025年5月31日土曜日

君の名は?テナガエビ三種盛り編

上からテナガエビ、ヒラテテナガエビ、ミナミテナガエビ
 ワシ、結構釣れた魚(に限らないけど)が初物だった場合、大喜びする。過去何度も、「君の名は?」と問い、魚種を特定するために鰭の筋の数やら、模様の違いやらこまごまとした違いを調べてという同定作業をこなしてきた。

 そんな細かい違いに何の意味があるのかと、釣ったら自慢できるような魚種ならともかく、”外道の雑魚”の名前が分かったぐらいでナニが面白いのか?と感じる人もいるだろう。まあワシそもそも外道も雑魚も魚を指し示す概念として持ち合わせていないからな。

 ただ、言わせてもらえれば、自分の釣っている、釣った魚がなんなのか、その最も基本的な情報である魚種名さえ知らないとなると、ナニを足がかりにその魚の情報を探っていけば良いのか?その魚が釣りの直接の対象魚でなくても自分の狙う魚とどういう関係があるのかは知っておくべき情報のはずである。もちろん同じ魚種においても地域差とか個体差も生じ得て、釣り人は時に、「種」以上に細かく自身が釣りの対象とする魚について知っていかなければならないとしても、まずその魚の種名ぐらい分かってないと話にならない。昔の磯の底モノ師がハタの類いの大型種を全部”クエ”のひとくくりで済ましていて、そんなんじゃ戦略立てようがないだろうと呆れたものである。少なくとも種が違えば生態や行動に差があっておかしくなく、最終的に包括的に複数種を狙うことになることは珍しくないにしても、種ごとにどう違うのか、どう同じなのかが分かっているのと分かっていないのでは大違いで、戦略の立てようが違ってくるだろう。

 過去何度も書いた繰り返しだけど、生物の世界はきっちり切れ目がある世界ではなく、むしろ今現在でも変化して進化して種の分化や統合が起こりつつある状況にあって、「種」という整理は、人間側が名前付けて整理しておかないとややこしいので、一定の基準で、本来なだらかにグラデーション状に変化していく生物の集団に人間の都合で分かりやすいように区切りを設けたモノだと思っておけば間違っていないと思う。というここで、おさらいがてら「種」という概念とその定義を確認しておくと。生物学的には「種」は形態や生態により、他の生物集団から区別できる生物集団であり、同一の種内では交配して子孫を残すことができ、他種とは遺伝的に隔離されている。というのが一般的な種の概念で、最後の「遺伝的に隔離されている」ことは「生殖隔離」とよばれたりして種の定義とされている。ただ、さっきも書いたようにキッチリ線引きができるモノではないので、アマゴとヤマメみたいに普段は生息地のちがいとかで生色隔離が成り立ってるけど、一緒にしておけば交雑してしまうような、種よりゆるやかな分かれ方「亜種」とされたり、DNAとか調べると結構ちがう傾向が出てくるけど、普通に天然でも交雑してることも多く、なだらかにいろんな変化を含んでるような場合では、線引きが難しいけど、なんとなくいくつかの個体群に分ければ分けられそうで「○○タイプ」とか整理されることもある。そのへん、種を分けるべきか、同じで良いか、むしろ統合かとかはDNA調べるような分子生物学的な手法が盛んになってきてから色々と分かったり、逆に混乱に拍車がかかったりしてもいる。生き物ってのはそれぐらい変わり続けて多様性に富むのがあたりまえで線引きが難しいということは、前提として念頭に置いて考えるべきではある。

 ということで、種なり亜種なりが一緒なら、あるていど形態や生態が同じ生物集団だと考えることぐらいはできそうであり、よって釣りの対象とするなら、その魚の種なり亜種なりの特徴を知り、それを対象とした釣り方を学び、そういった一般的な知識に自分の釣り場、釣り方の特性を加味して、知識を上積みして、戦略を練り試行錯誤していく必要がある。

 で、今回のネタの、本州で普通に狙えるテナガエビの仲間3種については、江戸前小もの釣り修行でもっとも得意として修練を積んだのがテナガエビだったので、思い入れもあり、首都圏在住時にテナガエビとヒラテテナガエビは釣っているので、南方系で関西以西に多いとされているミナミテナガエビは是非釣りたいと移住時考えていた。紀伊半島以南ぐらいだと普通にテナガエビ釣ってるとミナミテナガエビも混ざってくると聞いてたので、釣れると思ってたらテナガエビ自体が近所の川では釣れるほど居るところ見つけられなくて半ば諦めていた。

 ところが、鮎毛針釣りで暗くなるまで粘った帰り道、トボトボジャブジャブと川の浅瀬を帰路についていたら、ヘッドランプの明かりの中にテナガが入ってくる。その川ミナミヌマエビはワサワサいる川でその夜も抱卵雌とかがホヨホヨと泳いでたんだけど、テナガは少なくてこれまでシーバス釣ってるときとか、鮎釣りの帰途に足下とかに居ないか気にはしてきたけど、下流のテトラではたまに見るけど、それも釣りになるほどは居ないのでテナガは居ない川という認識だったけど、何匹か居るのでちょっと意外な感じがして、やや大きめのオスがいたので捕まえたくなってタモ構えてそっちに足で追い込んで確保。手にとってみて戦慄が走る。ハサミに毛があんまり生えてない。ひょっとしてと思って、歩く足の爪を確認すると明らかに短い。ミナミテナガエビだった。その場でススキの枯れ穂を竿に仕掛けをでっち上げて、川虫とミナミヌマエビむき身を餌に10匹弱釣ったところ、どれもミナミテナガエビだった

 その日の探索の結果、ミナミテナガがいるのは10mあるかどうかの狭い範囲の流れの強い側の浅瀬に限られていて、それまで反対側の流れの弱い砂底の方は何度も通っていたのに気がついてなかったという、ちょっと入渓地点を変えたことによりたまたま見つけた生息地だった。釣りってそんなもんだけど、ドンピシャの場所と時間の黄金郷のすぐ隣に不毛の砂漠が広がっていたりする。端から端まで場所と時間と状況を変えてすべてを調べ尽くすことのいかに難しいことか。あらためて思い知らされることとなった。

 テナガエビとミナミテナガエビとヒラテテナガエビの3種においてヒラテテナガエビは形態的にかなり違うので、テナガエビ釣ったことある釣り人ならすぐに判別可能だろう。その名のとおりハサミ脚(第2歩脚)がごつくて平べったい。全体的にゴツくて殻も分厚く、どこかニホンザリガニのような渓流性のザリガニを彷彿とさせる雰囲気がある。ちなみに外来種のアメリカザリガニがニホンザリガニを減少させたというのは、ほぼ嘘っぱちである。生息環境が止水や下流域の暖かい水を好むアメザリと渓流やわき水の冷水域を好むニホンザリガニでは生息地があまり重ならない。多くの人が昔は田んぼの脇の水路とかにニホンザリガニが居たと言ってるのは、冷たい湧き水を引いてるならともかく、基本的には赤く発色するまえのアメリカザリガニの幼令個体をニホンザリガニだったと思い違いしているだけである。田んぼで捕まえてきた赤くないザリガニを長期飼育していると、脱皮して大きくなっていく課程で、あるときハサミ脚が赤くなったなと思ったら次の脱皮で全身真っ赤になる。ちゃんとアメリカザリガニの長期飼育ができていればそういう勘違いはしないはずである。アメリカザリガニとの競合が起こりそうな河川の下流域や止水域では生息域がかぶるのはテナガエビやスジエビなどであり、これらには何らかの影響はあったんだろうと思う。思うけど大河川ではテナガエビの方が優勢なように思う。アメリカザリガニが問題になるのは天敵のナマズやらウナギやらも居ないような狭い水域に持ち込まれ、希少な植物やら刈り取って動植物を食い散らかすような場合だろう。ちなみに逃げ場もない水槽でアメリカザリガニとテナガエビを一緒に飼うと、テナガエビが長いリーチを活かした攻撃でアメリカザリガニを完封してしまい、アメリカザリガニ歩脚全部切られてダルマ状態にされるらしい。ハサミの強さならアメザリ有利に思えるけど攻撃できる間合いに入らせてもらえないようだ。ロングリーチを活かしたジャブとストレートでゴリゴリのインファイターを懐に入らせないアウトボクサーみたいなものか?

 で、ノーマルのテナガエビとミナミテナガエビの違いは、パッと見ただけではわからんぐらい似ている。ちょっと昔はミナミヌマエビは胸の”M”字模様がくっきりとしているのに対し、テナガエビはややグチャッと乱れるとか書かれていることが多かったけど、模様だ色だは個体差やら体色の変化やらでアテにできないことがある。今回ミナミテナガエビとしたエビたちも、M字はハッキリしていない。ていうか写真だとM字がない。これは夜間に釣ったからというのが原因と思われ、光の強い状況では保護色に効く模様をハッキリとさせていることが多くても、夜とか濁りの中では色がボヤけてることが多い。あと個体差も大きい。この程度の模様の出方で種の同定ができるとは考えにくい。肉眼で細かく見ればうっすら透けて見えるような模様は確認できるかもだけど、そんな難しいことしなくても他の見分け方を使えばいけるので、そっちを使う。

上段2匹テナガエビ、下段2匹ミナミテナガエビ
 頭の触角が生えているところの角の長さ等も同定の際の基準となるようだけど、ワシがテナガ釣りするようになったころから言われ始めて、見分けやすいので使われるようになったのが、ハサミ脚の毛の有無、歩脚の爪の長さの違いで、特に歩脚の爪の長さの違いはハサミ脚の発達していない小型個体や雌にも適応できるので、一番頼りになると思う。ただパッと見て目立つのはオスの場合ハサミ脚の毛で、今回もタモで掬った1匹目で毛の少ないハサミが目についたので、初物のミナミテナガの予感に戦慄が走ったのである。写真上段は過去釣ったテナガエビで毛が良く写ってるハサミ部分を切り取った画像で、下が当地で釣ったミナミテナガエビ2匹のハサミ。いかにテナガエビのハサミが毛深いかおわかりいただけるだろうか?

上列テナガエビ、下列ミナミテナガエビ
 で、これはミナミテナガエビだろ!って色めき立って歩脚の爪を確認する。短い、っていうか普通。ミナミテナガエビの歩脚の爪は、まあエビの爪ならこんなもんだろ、石の上這い回ったりするし、しっかり引っかけるためにある程度太くないと駄目だろうしという感じで納得できる。

 ところが、テナガエビの歩脚の爪は、上段写真の真ん中の雌の黒っぽい卵を背景に写ってるのが分かりやすいけど、鎌かっていうぐらいに細くて長い。後ほど考察するけど、なんか特殊な用途にでも使わない限りこの細長さはないと思う。

 このぐらい違うと、生物の世界に100%はなく、例えば交雑個体の可能性もないではないし、ワシが念頭においてない最初から検討対象としてない南方系の種とかが気温上昇の影響で生き残ってるとかあるかもだけど、まずミナミテナガエビで間違いないだろうと思っている。国内最大種のコンジンテナガエビとかだったりしたらそれはそれで嬉しいけどね。24センチ(半分ハサミ脚だけど)とそこそこ大型のオス個体でもハサミ脚が黒くはなくコンジンっぽくなかったのでコンジンはないだろうけどな。

 で、そんな毛だの爪の長さだのが違う種が釣れたぐらいで、なにを”戦慄”せにゃならんのだ?どうでもいいだろ、たいした違いかよ?って思うかもしれない。そう思うのは”センスオブワンダー”の欠如であり、生き物や自然の不思議や仕組みに対する興味や感動する心を欠いているといわざるを得ず。せっかく魚釣りして自然や生き物に触れる機会が多いのに、その楽しさの根源にあるものを理解できておらず、木を見て森を見ていないと指摘せざるを得ない。センスオブワンダーって言葉は今では”SFを楽しむ素養”的な意味合いで使われることが多いけど、もともとは「沈黙の春」で有名なレイチェル・カーソン先生の著書から来ていて、自然や生命の不思議を楽しむ素養というような意味があった。カーソン先生引用されまくってるから知ってるけど著書はパラパラと摘まみ読みぐらいで通して読んだことないっていうのがちょっと恥ずかしいけどね。

 種が違うと、似ている種同士でもちょっと違う。そのちょっとの違いがなぜ生じているか?っていうあたりにまで突っ込んでいけると、その違いはメチャクチャ楽しめる味わい深い違いとなる。

 今回のテナガエビ(以下「ノーマルテナガ」と書く)とミナミテナガエビの違いでいえば、前々からノーマルテナガのほうがハサミに毛が多く、脚の爪が長いってことは、河口域の葦ッパラとかにノーマルテナガは適応していて、ドロドロッちい環境で底の有機物を毛で濃し取るようにして食べてたり、葦に長い爪を引っかけて行動してたりしてるんじゃないかと思っていた。葦のある釣り場では葦の上の方に餌垂らしておくと登ってきて釣れる。っていうか底の方に餌落とすと絡んで上がらないことがある。

 で、今回釣ったついでにネットでまたお勉強してみたら、やっぱりノーマルテナガのほうが河口域に適応しているというのはあってるようで、逆にミナミテナガは中流域とかにも居るとのこと。ノーマルテナガの脚の爪の長さについては不自然なぐらい長くて、内股に折り曲げて爪の背で歩いているのは何の意味があるのか?と水槽観察から書いている人もいて、歩くときの爪の向きまで見られていなかったので、見る人は見てるもんだなと感心した。葦とか壁面とかに引っかけて登るほかに、ドロドロの底に沈まないように長い爪で重量分散させて歩いているのかも?とか考えるとまた楽しめる。

 で、重要なのはミナミテナガとノーマルテナガでは生息域が川の河口ではかぶるけど、ミナミテナガはノーマルテナガでは産卵期でもなければ居ないような中流域でも生息しているってことで、これまで紀伊半島に来てからテナガを探したのは河口域ばかりで、ミナミテナガが中流域より上にもいる可能性は考えてなかった。ノーマルテナガがグチャッと居た東京湾に流れ込む川とかでの成功体験に意識せず引っ張られてしまってたっていうお粗末。なので近所の河川でももうちょっと中上流域を探らないといけなくなってきて、イマイチ釣れていない絶不調もあり自転車積んで電車でGOとかで新規開拓するか?とか思ってたけど、そんなことやってる場合じゃなくなってきた。改めて探って居なければ居ないでそういうもんだけど、N川の上流では数は少ないけど、やっぱりミナミテナガが居て釣れたし、釣れないまでも初めて探りを入れたN川の支流で意外に大型のカワムツが多いとか、テナガに限らず発見はあって、不調で停滞気味だったのを打破して新しい展開に突っ込み始めている。

 ノーマルテナガとミナミテナガとの違いの、違いが生まれた背景、生態や進化に思いをはせるだけでも、お好きな人間なら丼飯余裕の楽しさがあるうえに、さらにその違いから釣りの戦略を立て、実際に獲物を手中に収めることができるとなれば”センスオブワンダー”は釣りをより楽しくする香辛料の役割だけでなく、”釣るための武器”の一つにさえなり得るのである。

 釣り人ならくっだらない新製品をありがたがってる暇があったら、センスオブワンダーを磨いておけって、ちょっと魚釣れないと道具ばっかり買ってることへの自戒も込めて今回テナガネタを書いてみた。

 以前、釣り人なら「新しい釣り場」の発見については、新しい天体の発見以上の価値を認めるべきと書いた。もちろん新しい釣りモノや釣り方についても同様である。今回ミナミテナガエビという新しい釣りものを見いだし、新たな釣り場を開拓できたことは、ワシ的にとても大きい意味を持つ。たとえ釣れるのがそれほど大きくもないエビで”小物”であったとしても、その楽しみは決して小さくなく、ワシにとっては天体の発見にもひけを取らない大発見であると満足している。

2025年5月20日火曜日

<重要>サンライン「クイン★スター」とサンヨーナイロン「エクストラV-500」には生分解性がありまーす

 水中等の自然環境中で、細菌など微生物の働きで分解される、いわゆる”生分解性”のあるナイロンラインについて、ワシはサイトを立ち上げた当初から推しまくっていて、っていうか、生分解性のショックリーダーを世に広めるのが大きな目的の一つでサイトを立ち上げたと言っていいぐらいである。あつかえもせん細糸を絡ませて釣り場に捨てていく弩級の輩どもは論外として、普通に釣り場にゴミを出さないように心がけている釣り人でも、どうしても根がかりしたり、魚に切られたりして環境中にラインを放出してしまうことは想定される。それがラインに生分解性があったらだいぶマシな結果になる。時間の経過で劣化してボロボロになってもマイクロプラスチックとして百年単位で環境中に残ってしまうといわれている生分解性のない素材でできたラインと比較して、速やかに生物たちの力を借りて分解されて環境中から排除されるのなら、 環境に与える影響は小さくてすむだろうことは確かだろう。

 この問題には、釣り用のナイロンラインの製造元である日本の各メーカーでも結構真面目に取り組んでいて、以前も紹介したけど元祖の東レ「フィールドメイト」も初代は性能的にいまいちで受け入れられなかったのを再度2010年代に改良版を出しているし、バリバスのモーリス「RTE」も第2世代まで開発して頑張ったし、ラインの国内工場持ってるデュエルも作ってたし、ダイワも石鯛の捨てオモリ用で売っていた。でも全部廃盤になってしまった。少なくともショックリーダーとして使用する分には、引っ張り強度、耐摩耗性共に足りなければより太いのを使えば良いだけで、多少太くて伸びがあるのは技術でカバーして使いこなすのが釣り人の”腕前”ってもんだろうと思うけど、日本の釣り人の多くが、釣り糸は単純に細くて引っ張り強度が強いのが良いぐらいの評価基準しか持っていなくて、そうじゃなければ変にマニアックに低伸度で感度が良いとかをありがたがる。これまで何度も書いてきたけどアホでしかない。だから「生分解性ショックリーダー」という魚釣るための性能的には及第点ぐらいのショボいものであっても、一番大事な釣り場に魚が沢山いることに効いてくる”環境性能”的に優れていることを正しく評価することができなかった。マヌケでお粗末で腹立たしくワシも釣り人の一人として恥ずかしいかぎりである。ラインにナニが必要かは自分がやる釣りに応じて、それぞれ適切なものや好みのモノがあるだろうけど、一般的にそこいらでシーバス釣ったり海の小もの釣りしたり川魚釣ったりでは、引っ張り強度なんて今時のナイロンラインなら十分だし、結びやすさやらトラブルの少なさ扱いやすさやらで、そこそこの太さのあるナイロンラインで、根ズレやら歯の対策にフロロのリーダーでも接続しとけば事足りる。細いPEやらエステルやらなんやら、飛距離だ感度だ小うるさいこだわりで選ぶ釣り人のどれだけが、それらの細糸の利点を引き出せているのかはなはだ疑わしい。何度でも書くけど飛距離なんて魚に接近する方法いくらでもあるので多少の差はカバーできるし、遠投してる多くの釣り人はなんにも魚が居ないところを引っ張ってる時間が長くなってるだけだったりする。ちゃんと食ってくるゾーンが分かっててそこに届かせるために投げてるか?そして感度が良いラインの向こうでは魚が感度良く釣り人の動きを感じているだろう。感度が悪くて魚が違和感覚えにくい道具立てで、分かりにくいアタリをとれるようになると「ショートバイトが多くてスレてる」とか聞いた風な言い訳をしなくてすむようになる。

 で、環境性能的に優れている生分解性のラインを釣り人の要望に応えられるぐらいに高性能化するには、まだ何段階か必要で、ラインメーカーさんの頑張りを期待するしかないと思っていたら、思わぬ方向から解決策の大きな突破口が見つかった。

 「これまで分解しないとされていた市販の釣り糸が海洋で生分解することを発見」というどうゆうことやねん???と驚愕するネットニュースが5月15日ぐらいに流れてきた。

 ワシそういう話題しか記事読まないから、ヤフー様がお勧めしてきてくれたってだけで、一般の人の目にはついてないかもなので、興味のある人はネタ元の東京大学の記者発表にリンク張ったのでご一読いただきたい。ネットの記事では、東大中心とした研究グループによる報告で、市販されているナイロン釣り糸の中に生分解性があるものが認められて、ナイロンは環境中で生分解されないとされていたこれまでの常識を覆す発見であると紹介されていた。ワシ的に衝撃的な内容だった。

 生分解性があるナイロンライン、釣具屋で以前から普通に買えていたみたいです。

 分解されるってことは劣化が早いってことでもあり、メーカー側は公表されたくない事実かもだけど、市販品のレベルの強度を新品時持っていて生分解性のナイロンラインなんて、夢の釣り糸だろそれはって話で、メーカー側は堂々と”生分解性”を謳って売って欲しいし、釣り人も釣り業界も少しでも環境負荷が減るようにそういうラインを使う方向に行かねば嘘だろうと思う。ナイロンラインを劣化するまで使い続けるような弩級の素人のドアホどもの意見は無視するべきである。もちろん生分解性があるからといって釣り場に捨てて良いわけじゃないけど、それでも釣り場環境の保全に貢献するのは間違いなさそうに思う。遊びの釣りだけじゃなくて記者発表でも触れられているように漁業にも大きく貢献する発見だろう。具体的な銘柄がなんだったのか?も知りたいし、どういう細菌とかが分解しているのか、銘柄によって違いが出るのはどういう仕組みか、もしかして昔はナイロン系とかのプラ素材を分解する生物ってほとんど居なかったけど、環境中にプラゴミがあふれたことによってプラ素材を食う生物が増えてるとかもあるのか?とか研究の続報も知りたいし、現状の研究結果もネットの紹介記事だけでは断片的でよく分からんので、東大の記者発表検索してちょっとお勉強してみた。

 銘柄はすぐに判明。お題に書いてしまってるけどサンライン「クインスター」とサンヨーナイロン「エクストラV-500」の2銘柄で顕著で、実験には色つきのを使ってたけど、キモになるのは引用すると「ナイロン6とナイロン6,6の共重合体(2種類以上の異なる単量体(モノマー)が結合してできた高分子(ポリマー))の釣り糸の中で、共重合体の比率がある範囲に入る市販の釣り糸が、海洋中で生分解性ポリマーの標準物質であるセルロースと同程度の生分解性を示すことを世界で初めて明らかにしました。」ということらしく、ストレーンのデュポン社のカローザス博士が開発した最初のナイロンであるナイロン6,6と東レとかが開発したナイロン6を混ぜた塩梅によって生分解性の違いとかが生じているようだ。2銘柄に関しては生分解性素材の代表的なセルロース(木とか紙とかもセルロース)と同じぐらいの生分解性があって、クインスターだと海底で3ヶ月で強度は20%まで劣化するとか。あと東レ「銀鱗」も先にあげた2銘柄ほどではないけど生分解性があるとのこと。

 クインスターってJ州屋とかで売ってる代表的なボビン巻きナイロンラインじゃん。っていうかワシ50LBのショックリーダーとして愛用してる。ちょっとごわついた感じの堅めのナイロンって印象で、ややフロロ寄りのナイロンと思ってなんの問題もなく使ってたけど、生分解性があるって認識なかったから、リーダーとして組んでスプールに巻きっぱなしで保管してるヤツとか劣化して強度低下してしまってるかもだから要注意だな。

 とりあえず根魚クランクに使ってる先っちょのハリスはフロロの8号だったけど、根掛かりやら切られることは極力避ける方針で生分解性はイランかもだけど、念のため手元にあった50ポンド12号を早速導入。さらにシーバス用に4号、アジのハリス用に一番細い0.6号も購入。さっき書いたようにやや堅めの印象でワシの好み的には道糸にはどうかな?と思うけど、色も道糸向きの黄色とかもあるし、ハリスで使ってみていけそうなら導入したい。この際好みだなんだは無視すべきか?少なくともハリスでクインスターの商品ラインナップに適切な太さがある分は、どうしてもシーガーのフロロカーボンハリスに頼りたいって場合を除いて全部クインスターにしていこうと思っている。過去の生分解性ナイロンリーダーは伸びまくりでさすがに道糸には使いにくそうだったけど、クインスターとか普通に道糸に使われてる糸だろうし、好みは別として使って使えないことはなさげで、生分解性ナイロンの釣り糸としての性能は、”リーダーとしてはなんとか使いどころがある”って程度から、いきなり飛躍して”道糸でも普通に使えまっせ”ってレベルに革命的に向上したと言えるるだろう。

 ただ不思議なのは、なんでナイロン6にもナイロン6,6にも生分解性なんてないのに、その共重合体には生分解性があるのかっていう仕組みとか、いったいどんな細菌とかが分解しているのかとかとか、そのへんはまだ分かってないようなので、引き続きの研究と報告に期待したい。

 なんというか、分かってしまえば「もうできてるじゃん」っていう話だけど、典型的な”コロンブスの卵”で、最初に見つけたその着眼点、分析力が素晴らしいと手放しで賞賛したい。さすがは日本の最高学府”東京大学”って他も参加してるにしても思ったところ。また通常ならこういうの「プレスリリース」って横文字使いたがるところだけど「記者発表」って漢字表記なのが頭良さげ。まあ実際頭いい人が入る大学だろうから当然か。横文字やらローマ字略称やらでさも己が賢そうに見えるように粉飾してるドアホどもは、頭が良いから分かりやすい言葉を選ぶことができるってのを肝に銘じよ。

 クインスターとかの安いボビン巻きナイロンラインの性能を馬鹿にして「オレ様はそんな低レベルな道具は使わない」とか言っちゃうような弩級のバカは釣りなどやめてしまえ。クインスターやらが生分解性という環境性能で再評価されるようになったら、そりゃ各社、1から生分解性ナイロン開発するのに比べたら、条件に合致させて高性能化するのは、現状で既に釣り糸として売り物レベルの性能があるのでわけないはずである。今、クインスターなりエクストラVなりを買って、その開発を後押ししてやらねば、ただでさえ釣り糸のゴミは文字通り収拾つかないぐらいの”日本の釣り場の現実”があるので、こんなチャンスを見逃すようなマヌケに釣れる魚などろくにいないのは明白。なので、とっとと釣り具を中古屋にでも売ってしまって撤退しておけと自称達人でカリスマのワシャ親切にも助言してやるのじゃ。

 今後は生分解性のナイロンラインを使いこなせなければ、時代遅れのヘッタクソということになるだろう。


<注>いつも週末に記事あげてますが、今回はネタの重要性に鑑み、なるべく当ブログのトップに出る期間を長くして多くの人に伝わるように早出ししています。なので今週末24日(土)に更新は無しの予定です。あしからずご了承ください。また、このクソ重要なネタに触れないような雑誌、映像番組等の釣りメディアがあれば、およそ役に立つような情報など期待できないので切った方が良い釣りに繋がるかと存じます。

2025年5月17日土曜日

大事なモノにはやっぱり予備が必要だ

使用中のウエダ(上)、アグリースティック(下)
  根魚クランク、実弾は良い感じに補充できたけど、弾が補充できたら、銃器そのものの方もしっかり準備しておきたいってのが、病気の時の熱暴走って感じで、去年やってたし竿もリールもあるヤンコビッチ、って話だし、昨年安く手に入れて大活躍してくれたシェイクスピア「アグリースティックGX2 USCA662MH」になんの不満もないんだけど、これが大事なモノには予備が必要だと考える性格なので、同じような竿がもういっちょ欲しい。って、もともとアグリースティックもウエダ「プロ4ピッチンスティック」の代打的に入れた竿なので、ウエダを予備にすりゃ良いといえば良いはずである。でも理屈じゃないのが病気の怖いところで、とにかくもっと予備がほしかったの。アタイ病気が憎いッ!

ソルトストライカーとFVR
 まあ、アグリースティックのGX2シリーズは現行モデルなのでもう一本買えば良いんだけど、正規輸入がないので海外通販だと今日日円も安いのでエラい割高になる。狙いの魚の大きさ的には一応40,50を想定しているんだけど、いきなりデカいのが来てもおかしくないから、軽いのが売りで薄っぺらい国産の現行モデルはまったく強度的に信用できないので買う気はない。となると、国内中古市場で手に入りそうなのは古いダイコーとかの丈夫な時代の竿とかか、やっぱり米国モノってなる。米国モノなら現行モデルでもそこまで強度に問題はないだろうから及第点か。ということで中古で良さげなのはないかと探って、とりあえずわりと最近のフェンウィックの「FVR66CMH-2J」というのが送料入れて6千円チョイだったので確保。FVRというのはフェンウィックの中では下級グレードの、今時5万とかの竿が珍しくない中で定価2万円ぐらいの竿のようで、キンキンの高弾性じゃない低弾性カーボン使ってるところもポイント高い。「イーグル」シリーズの昔からフェンウィックの安いグレードの竿は良いと思うので期待できる。パワーはミディアムヘビーで8LB~20LBライン対応と、今使ってるアグリースティックGX2が10~25LBライン対応なので似たような堅さ。実際に手にしてみると、パワーはちょうど良い感じ。ただアグリースティックがグラスソリッドという特殊な竿先であからさまにグニャッと食い込み良さそうなのに対して、全体的に張りがあってそこはややアタリ弾かないか?という懸念はある。あるけど40からある根魚はガコンと思いっきり食ってくるので気にせんで良いか?まあ及第点かなと思うんだけど、もっと良いのは無いかと探して、送料込みで6750円で出てたカベラス「ソルトストライカー ISC703-3MHA」というのも確保してみた。カベラスが”ソルト”って売ってるぐらいで、ガイドも全部ダブルフットで丈夫だろうし、7フィートの長さはタメも効きそうで良いし、3本継ぎで携行が楽なのは、もし今後他の場所でやるとかになったときに便利。これも堅さ的には先ほどのフェンウィックと似たような感じの10~20LBライン対応。まあこれも及第点はあげてよさそう。

 ただ、クソデカいのが来たときに及第点の竿でどうにかなるのか?と考えると、最悪竿真っ直ぐ魚に向けて綱引きでなんとかするって裏技はあるので良いといえば良いんだけど、結局アグリースティックの”クソ丈夫さ”を代替する竿ってなかなか無いのが実際で、そうなってくると竿2本もアホみたいに買ってしまったけど、緊急時の予備竿としては機能はするにせよ、やっぱりアグリースティックが使いたいってのがある。そこはもう理屈じゃなくて、好みの問題でどうしようもない話である。今の竿で結果も出てるから、”釣れてる道具は変えない”っていうのも鉄則だと思う。となると仕方ない、一時1ドル158円とかまで円安進んでたけど、戻して140円台前半まで来てたし”買うか迷った釣り具は買っておけ”はこれまた鉄則だし買うか。ということになった。やっぱりアタイ同じ竿の予備が欲しいノ。

 で買おうとしたらこれが意外に難航。まずは今使ってるパソコンだと、パソコン側のか向こうのせいか分からんけど、バスプロショップスのサイトとの接続に不具合が生じる。購入手続きまで行かず途中でエラー画面になってしまい戻っても初期画面まで表示されないお手上げ状態になる。こちらのパソコンのセキュリティーとかが邪魔してるのかなと、古い方のパソコン立ち上げて、そちらなら今の住所になってからも利用してるので大丈夫だろうと思ったら、今度は購入確認画面まで行くんだけど、送料が無料となって、なんか変だなと思いつつも決済しようとするとそこでエラーメッセージが出てどうしようもなくなる。海外発送できなくなったか?仕方ないのであとは代行業者とか探すか?と思ったけど、代行業者は米国内国内送料と国際送料が二重にかかった上で手数料とるからさすがに馬鹿臭いぐらい高くお手上げで、こりゃ諦めるか?と思ったけど、ふと思って輸入してるショップとかないかなと検索掛けてみたら、ヤ○ーショッピングに店出してるところが送料込み13800円で売ってるのを見つけた。バスプロショップスで買うと60ドル弱の本体価格に4千円からの送料は掛かってくるはずで1万2千円がところかかる。とすれば2千円ぐらいの手数料なら許容範囲かとポチッといきました。なければ買わずに済むモノを「「ある」のがいけない!!!「ある」のがいけない!!!!(byもちづきさん)」。4万も5万もする竿があたりまえになった今時とはいえ、アグリースティックに1万4千円!”世界一の安竿”も出世したモノである。まあ金で解決できる問題は金で済ませばいいやという感じで無事確保して症状は治まりつつある。ガイドが一個曲がってたり、グリップのビニールカバーを貫通して傷が付いてたり、相変わらず米国通販の雑さにはまいるけど、ガイドは指で戻せばなんとかなったし、グリップは見なかったことにしておく。ヤレヤレだぜ。しかし、物価高騰のおり食費が以前なら月1万円を切ることさえあったのに今じゃ2万円ぐらいにはなっていて、切り詰めて半額の菓子パン買うかどうかためらうぐらいなのに釣り具には躊躇がないワシ。米が5キロ5000円とかなのは購入時毎回苦虫を噛みつぶすような渋い顔をせざるを得ないのに、竿の取り寄せの手数料2千円ぐらいは許容範囲と思ってしまう不条理。さらに言うなら安竿とはいえ不要不急の竿を3本も買ってしまってる。まあ米の値段始め物価高に関しては米が国内で自給できなくなるとかしょうもないことになっても馬鹿臭いので米農家が儲けられる程度の価格は容認せねばならんということだろうとは思う。けど、もうちょっと安くして欲しい。米農家もJA(旧全農)もそんなに高い値段で売ってないって話も目にするし、値段つり上げてる輩どもには”打ち壊し”ぶちかましたい気分。

 でもって、確保してもしばらく出番はない予備竿たちだけど、仕舞っておくのにフッ素系コート剤のボナンザ塗ってから保管しておくかと、ボナンザスプレー出してきたら間の悪いことプスプスッと使い切ってしまった。でもって前々からスプレー方式はスプールのラインに吹くには都合が良いけど、竿とかに吹くと多くが竿にかからず下に抜けてしまってもったいないと思ってて、確かボナンザってシートに含ませたウェットティッシュみたいなタイプもあったよなと、ア○ゾンで探ったら、シートタイプもあったけどさらにお値打ち感のある原液タイプ50グラム入りがあったので、そっちを購入。スプレーは50mlとなってるけどガスと溶媒分が多そうだから値段同じぐらいなので原液タイプの方がお得だろう。そしてボロ切れに染ませて塗り塗りふきふきして良い塩梅なんだけど、なんかこのパッケージの配色見覚えがあるんだよな、と気になってなんだったけかな?と記憶をまさぐって「あれだ!」と想い出して、蔵から該当するブツをほじくり出してみた。ザウルス時代のバルサ50のパッケージがそっくり。ボナンザは古くからあるので、真似したとしたらおそらくザウルスの方だろうけど、なぜこの配色を真似する必要があったのかは謎で、そもそも真似したのか偶然の一致なのかも分からん。どなたかそのへんご存じの方がおられたらご教授願います。

 で、せっかく50グラムも手に入ったので、以前から懸案事項だった、蔵で保管してる竿のうち袋入りの竿の手入れをやっつける。当然保管する前にも手入れしてから保管してはいる。けど、リールでちょっとやらかしたんだけど、塩水で使った道具を持ち帰るときに袋に入れて持ち帰ると袋に塩水が付着してしまい、帰宅後竿やリールを真水で洗って塩抜きして乾かしてから袋に入れても、袋が塩気にまみれてるので袋の中で塩にやられる、ということが起きると判明。これを避けるためにOニーサンはゴルフクラブ用だそうだけどメッシュ状の筒に竿を入れて持ち帰って筒ごと竿を水洗いして塩抜きしてるそうである。というわけで袋を洗濯して塩抜きして、竿も真水で丁寧に洗って乾燥させてからボナンザで拭いてやって改めて保管、という工程を5本づつぐらいまとめて作業してやっつけた。我が家にゃ現時点で121本の竿があるけど、中古で買った竿で袋無しとか、そもそも元から竿袋など付いてこない安竿とかも多いし、塩水での使用がない渓流竿とかもあるのでそこまでの数はないんだけど、それでも30本からの竿を改めて手入れし直してっていうのは面倒くさかった。まあでもボナンザ原液で買ったかいはあったというモノである。皆様、釣り場から持ち帰る際に塩水付いた道具は袋に入れないように、もしくは袋も塩抜きするように気をつけてください。

 なんにせよ、竿は消耗品のたぐいだと思うので、今後も入手が面倒くさいアグリースティックやらのアメ竿を除くと、ワシ好みの丈夫な竿が日本で新たに売られることは期待できないので、今蔵にある竿達は良い状態で保管し、必要となったらすぐ使えるように準備おさおさ怠りなくしておきたいものである。

2025年5月10日土曜日

予備弾倉は豊富に在庫しておかねばならぬ

  冬のカマスシーズンが終わって、なんとかオカズのアジは確保できていたけど、急ぎ足の春は何が何だかよく分からん感じで、ここ数年恒例のシーバスの不調、読み切れん泳がせと根魚、ちょっと良かったのは単発のマゴチぐらいでこの春は釣れてなかったんじゃ。そんな春の不釣をうけて、症状が出たのがフライリール方面だけだったと思ったかい?そんんなわきゃあない。って話で他にも症状出てました。

 まあ、今年もシーバスは期待薄いので、そうなると期待したいのは昨年良い思いした根魚クランクで、去年良かったからと言って今年も良いと思うなよ!って話ではあるけど、すがるような気持ちで、南方系で夏には港に入ってるのは去年の場合確認できていたハタ系が、春にいつ頃入ってくるか、今か今かとボウズ食らいながら待ち続けてたので、どうしてもそっち方面の妄想がふくらみがちで、症状は主に根魚クランク方面で出まくっていた。

上列60、下列45
 というわけで”ルアー図鑑うすしお味”第79弾はディープクランクで行っておこう。以前にも課題として「サイレントモデル」「サスペンドモデル」の導入と言うことは考えていると書いたところだけど、太いリーダー背負って海水で3mぐらい潜ってサスペンドというのはなかなか無いということで、フックに半田線巻いて調整するってのが妥当かなという今のところの整理だったけど、ラトル無しのサイレントモデルは、元々バルサ製で強度面の不安のあるバグリー「DB3」を代替できる丈夫なルアーが必要ということで、一応ボーマーブランドの「ファットフリーシャッドサイレント」が良さそうかなと、すでにいくつか確保済みだった。で、ツーテンの虎ファンさんにもらったサンシャインフィッシング「ベクトロン60」はネット情報では淡水で最大潜行3mぐらいだろうとされていたんだけど、これが実際に釣り場で根魚クランクタックルの8号リーダーとかで投げても3m強は潜ってくれて、一方ファットフリーサイレントの方は4m以上潜りそうで、そうなると使い分け可能であり、かつ主戦場の水深3mラインで使いやすいのはベクトロン60ということで、買い取り強化月間が始まった。そしてベクトロンには45と30という弟分がいて、30はまだ形状が違うので分かるけど、45は写真ではイマイチ分からず、60のつもりで買ったら45というのが結構あった。ただ、45も3m弱ぐらいは潜ってくれるので、潮位低い日やら根の上とか使いどころはありそうで、同時に買い取り強化月間を進めた結果が写真の有様である。ベクトロンはサンシャインフィッシングというブランドで出てた最後の方の名前で、昔の名前は「トリプルディープクランク」の10、15、20とのことで、ブランドはアングラーズプライド→クランクベイトコーポレーション→ルーハージェンセンときてサンシャインフィッシングと移り変わるって経緯だったのかな?サンシャインフィッシングは日本の輸入元のブランドのようでもあり、変わった経歴のルアーである。ルーハー時代とみられる個体もいくつか混じっている。早速ハタ系も釣れて、バルサ製で中身がみっちり詰まったDB3と完全に互換性があるかというとそうではないだろうけど、基本ラトル入りが多いディープクランクにおいて、ラトル無しは変化をつけるために切る札としては充分機能してくれそうな感触で気に入って一軍起用しているところ。良い仕事してくれそうな予感がある。弾薬は充分補給できた。

下リップサイズ比較、DD22、マッドペッパーマグナム、G23、G25
 できたんだけど、勢いのついた暴走機関車はブレーキぶっ壊れてるのかハナからついてなかったのか、止まるわきゃない。なんか手札として切れる、ちょっと毛色の変わったディープクランクはいねガ、3mぐらい潜る子はいねガ~、とクレイジーサイコナマハゲ状態でネットの海をさまよって、そういえば冬に深場狙う用に候補として買ったアーボガスト「マッドバグ」は個性的で、その時買ったG25は1oz級のデカクランクで4mぐらいは潜ったように思ったのでちょっと潜りすぎかもだったけど、アーボガストブランドお得意のサイズ展開しまくりでパンフィッシュサイズからマスキーサイズまであったはずで、ちょうど良い潜り具合のあるだろう?と、調べてみたらG27が7/8oz、G23が1と3/16ozでどちらも11f(約3.35m)と良さげなカタログスペック上の潜行深度。ただ現在プラドコ社傘下のアーボガストブランドではマッドバグ生産されていないようで、中古と売れ残り在庫品をネットで探し回ったらどうにかクソデカいG23が入手できた。まあ、コイツの役割的には、ド派手にアピール力で勝負なのでデカいのは悪くない。動き的には今時のディープダイバーなら適度にロールを伴って腰を振る感じで水流受け流して巻きもそれなりに軽くという感じなんだろうけど、コイツは試し投げしてみると、まったくと言ってよいほどロールを伴わない激しい腰振りで、フラットフィッシュのようにつんのめるような感じでガコガコ暴れる。といえば分かってもらえるだろうか?普通のディープクランクとは明らかに違う系統の動き。ただ、G23はG25とボディサイズほぼ一緒で、G25もたいがいだけど更に上行くお好み焼きのコテか?っていうぐらいの巨大な金属リップが搭載されているにもかかわらず、それが潜行深度を稼ぐために機能してないようであまり潜らない。デカいリップはむしろ暴れさせる方向に効いているような感じ。G25はそこまで強烈な動きではなく、まあ金属リップの重さで振り子運動してるがごとき激しい動きではあるけど、多少のロールも伴って比較的普通の動き?で、潜行深度もユックリ目に巻くと3m前後は狙えそうだし、リップのリグもガチャガチャいうだろうしラトルも入ってるしで、G23と比較すればおとなしいといっても食ってくるヤツがいれば一ッ発で勝負決まりそうな十分なアピール力なので切る札としては悪くなさそうで合格。あと余談だけどこの手の重い金属リップのルアーって竿立ててユックリ水面引きする小技があって、なんかそういう使い方が流行ったせいで、ティムコ「クランキンダーター」が再販されたとかなんとか。

 しっかしこういう古いアメルアのデザインの良さはなんなんだろうね。同じタイプの先行するルアーとして、ホッパーストッパー「ホッパーストッパー」とかボーマー「ボマー」とかの金属リップのルアーがあったんだろうけど、尻の方に目が付いて見事にザリガニっぽい表情が出て、かつ出来損ないのフォークみたいなリップの形状も、底を小突いて音を立てたり障害物回避したりと機能的にできている。後発でパクリといえばパクリなんだろうけど本家の劣化版にはなってない。同じザリガニルアーとしてレーベル「クローフィッシュ」シリーズやバグリー「クレイフィッシュ」の本物そっくり感も悪くはないけど、マッドバグの方がデザイナーが仕事してる気がする。いわんや今時の日本の「小魚そっくり」ルアーの陳腐さとは雲泥の差。マッド(泥)だけに。今気づいたけど、レーベルとバグリーとアーボガストが同じザリガニでも、クローフィッシュ(爪魚)、クレイフィッシュ(粘土魚)、マッドバグ(泥虫)と違うザリガニの呼称を使ってるのは差別化とか商標権の関係とかあったのかも、などと思ったり思わなかったり。単なる産地(メーカー所在地)での呼称の違いか?

 なんにせよ、良い感じに実弾補充できて、ベクトロンは一軍ローテで活躍してくれるだろうし、マドバグG25も切る札としては面白い札。ルアーは準備万端、あとは魚が接岸してくれるかどうかで、こればっかりはやってみないと分からない。マメに釣り場に立って竿を振っておこう。という方針はいつもと同じ。数が釣れるような魚じゃないので、年間通じてポロポロッとなんぼかでも釣れてくれれば帳尻があう。ドカンと良いのが来てくれればなおのこと良しで、そんな甘くはないんだろうけど、そういう可能性がある釣り場なので油断せず釣りたい。

2025年5月3日土曜日

春のフライリール祭り

 今年は、リールネタは年明けにメイドインジャパンのPENNネタで一発書いたッきりで”病気”は治まっていたように見えていたと思う。
 そんなこたぁない。
 冬の釣りものであるカマスが今年は春先まで連れ続いたので、釣れているときは病気の症状は治まってくれる傾向にはある。しかし、カマスも終わりかけて今期の課題やら、次のシーズンへの対策やら考え始めると、ムクムクと物欲がもたげはじめ、れいによって、マウスが滑らかにすべりはじめて、クリッククリックしてしまっていたのである。アタイ病気がにくいっ!

 そもそも、フライリールにはっていうかフライの道具にはあんまり興味がないというか、腕がソレナリでしかないので道具に対して「こうあるべき」というような確固たる好みがない。ぶっちゃけ壊れにくくてあんまり癖が強くなくて安けりゃ上等ってぐらいにしか思っていない。なのでルアー用の釣り具ほどのこだわりも無く、比較的物欲を刺激されない分野ではある。
 あるんだけど、この冬のカマス釣りでは、暗い時間の浅棚攻略で、あまり沈むのが早くないタイプⅡとかのラインでユックリ引くとかも試したし、派生していつも使ってるタイプⅥよりタイプⅣのほうがラインが軽い分食い込みが良いような気もして、ラインの種類を変えたスプールをいくつか用意する必要に迫られた。今使ってるフライリールはサイエンティフィックアングラーズ「システム2ー78M」で替えスプール2個付きで中古で安く手に入れてあるので、スペアスプール体制は比較的充実している。性能的にも全く不服はない。ただ、スプールが3つあったとしても、タイプⅥ、Ⅳ、Ⅱと用意したり、メインのタイプⅥを予備含めて2本用意してもう一種類とかで3つを使い切ると、今期終盤新しいラインの試投の際には「もう一つ二つスペスプールがあると何かとはかどるのにな」と思うところがあった。というわけで、スペアスプールを確保すべく、本体込みでも5千円も出しときゃ買えるので、中古の弾を探していたんだけど、これがなかなか出てこない。「システム2」自体は長年にわたりよく売れた機種なので、中古市場にも弾数多く出ててくる。時代によってスプールが穴あきだったり穴無しだったりと違いはあっても、同じ型番なら時代が違うモデルでも互換性はあるようで、同じの探すのぐらいわけないだろうと思ってたけど、以外に難しい。なぜなら同じライン番手指定の例えば”78”であっても、スプール幅とかの違うモデルがいくつも用意されていて、無印や「L」は比較的よく見かけるけど「78M」って以外にレアな型番で、無印と互換性あるのか分からんこともあり「システム2-78M」は本体、スプールとも出物が見当たらなかった。
左システム1-678、右コンセプト2-35
 となると、まあフライリールはスプールにハンドル付けただけみたいな単純な構造でかさばらないので、試投用に新たなラインを巻いていくのぐらいの用事であれば、新しい安いリール1台買って対応すれば良いか。ということになった。替えスプール1個持ってくのと予備リール1台持ってくのと大して変わらん。ってなったときに、ぶっちゃけカマス釣るのにシステム2の性能の良いディスクドラグとかなくて良いし、バッキングライン回収させられるほど走る魚も想定してないのでラージアーバーでなくても良い。釣りが終わったらラインを巻いて収納できればそれでいいだけである。ただ、スプールの追加とか後々のことも考えると中古弾数が多い機種が望ましく、そうなると信頼と実績のサイエンティフィックアングラーズブランドのクリックブレーキの機種である「システム1」が良いかなということで、安いの無いか探ってたら「システム1ー678」とオマケにあんま状態良くないけど同ブランドの「コンセプト2-35」もついて2500円(送料込み)というのがネットフリマに出てたので、安いしこれでいいやと確保した。

 システム1はもう、クリックブレーキのフライリールはこうです、って見本みたいな典型的な三角のクリックが2つ付いてるタイプ。この△の向きを変えると右巻と左巻が交換できる。
 システム1も2もそうだけど、イングランド製で、フライリールって数が売れないから削り出しとかが多いけど、そこはさすがのサイエンティフィックアングラーズブランドで、世界中で売れる販路持ってるから、金型作ってアルミの鋳造で作られている。鋳造で沢山売るからお値段控えめ。でもフットは丈夫なステンぽいのになってたり、造りはしっかりしてて信頼性が高い。システム2の方はしっかり機能するディスクドラグが入ってて、鋳造の比較的安い価格帯のフライリールとしてはあり得ないぐらいの仕上がり具合になっている。まあシステム1もシンプルなクリック式になってる分ブレーキ的には下級品という感じだけど、単純設計なおかげで壊れたり不具合起こしたりは少ないだろうから、これまた実用的なリールなのは使う前から分かろうというものである。ちなみにどうも同様の機種がシステム2の「LC」という名で売られていた時代もあるようでディスクドラグのが欲しいときは要注意である。CはクリックのCか?

 で、オマケで付いてきた「コンセプト2-35」がけっこう面白いリールだった。おそらく3~5番指定のリールなんだろうけど樹脂製で軽い。フライリールってスプールが塩でやられがちで、長期保管の時とかはライン抜いてとか面倒くさいんだけど、樹脂製なら腐食には強いから海用としては好適。ガタついてた巻き心地もグリス塗りまくったら気にならない程度に回復した。相当に安い感じの造りで精度もあんまり出ていないけど、軽量、高耐腐食は評価できる。
 で、これだけ安い造りのリールならクリック式で良いだろうと思うけど、なぜか主軸からギアを介して隣に持ってきたテフロンパッドの入ったドラグが奢られている。
 なんか見たことある方式だなと思ったけど、これオービスブランドの「バテンキル5/6」と一緒の方式っぽい。コンセプトはどこにも製造国の刻印とか無いけど、バテンキルもイングランド製だったと思うので、どうも英国式のように思う。製造は別の国かもだけど設計自体は英国流とみた。英国のフライリールといえばハーディーが思い起こされるけど、ハーディーやらオービスやらサイエンティフィックアングラーズやらのブランドから製造を下請けしていたフライリール屋が英国にはあるのかもしれない(ブリティッシュリール社というのが怪しい)。
 ドラグは主軸から回転持ってきた小さい歯車の両面にテフロンパッドを乗せて、リールの壁面と、キノコ型のネジ頭みたいな真鍮の部品で挟み撃ちにして、調整つまみでネジを締めて効きを調節。なんだけどイマイチ調整効かずで、バックラッシュしない程度にナットの締め方で調整しておいて、つまみは触らん方が良さげ。
 
 というわけでコンセプト2は軽量小型を活かして試投用の予備機に、システム1はリョービ「455MG」に任せていたシーバス用のフローティングラインを巻き替えしてシーバス用に回す。455MGはマグネシウム本体で軽くて良いんだけど、ある程度予想はしていたけどマグネシウムは塩に弱い。汽水とかで使った後にジャバジャバ水道水で洗ってから保管していても、ラインの間とかに入り込んだ塩気までは完全に取り切れず、スプール内側塩吹いて腐食しがちなので残念ながら塩気のある水域ではイマイチ使えん。軽さに極振りした面白いリールなのだけど残念ながら淡水仕様ってワシの中での整理。まあこの大きさのリール淡水でってなるとサケとかぐらいしかなさげで、出番なさそう。使ってみたいという方おられたらご連絡を。

 っていってるそばから、冒頭写真の右端のは”それ系”のじゃないのか?と気づかれた方はお目が高い。まさにリョービの同じマグネシウム本体のシリーズの最初に作られた機種で「255MG」という渓流とかで使うような小型機種。この機種が欧米でも大ヒットしたので、大型化した455MGとかも追加で作られたという経緯だったらしい。
 渓流なんて行きもしないのに、なんでそんな小型機買ってるのか?そもそもそういう用途ではフルーガー「メダリスト1492AK」があるやんけって話だけど、ジャンクリールとしてこの名作が800円即決(送料別)で出されてるのを目にしてしまったら、そんな値段で売られて良いリールじゃないゼって不憫に思ってしまって、マウスが滑ってクリッククリックもやむなしなのであった。ついでにこういう値段の付け方してる業者さんなら、他にも掘り出し物があるだろうから探してまとめて送料安くあげようとしてしまい、案の定900円即決(送料別)の大森製作所「タックルNo.2」なんてのを見つけてしまい、現在ベイルレス仕様にして絶好調で運用中の同型機の予備機としてこれまたクリッククリックしてしまいアタイ病気が憎いのであった。タックルNo.2の予備機なんて色違いの「タックル5No.2」持ってるから間に合ってるだろって話。

 ただ、結果的に255MGは買って良かった。そのぐらいちょっとやるなというリールで、相場見ても新品箱入りとかでなければクソ安いけど、これはもうちょっと良い値段付けてやって欲しい。
 正直、8番とかだとロッドもリールも多少重くても、そもそも投げてるラインが重いので、あんまり軽さの恩恵は感じてないんだけど、さすがに渓流用ぐらいのサイズになってくると、軽さを楽しめるように思う。
 マグネシウムボディーは鋳造でもあからさまに軽い。
 で、その軽さの要因としては単純な構造も寄与していると思うんだけど、単純な中にも工夫が凝らされていて、ちょっと感心する。
 元々他のメーカーの事例があって真似したのか、自社開発なのかフライリールについては知識があまりなくて分からんのだけど、まずはブレーキがちょっと変わってて良い。単純なクリック方式かと思いきや、回してもカリカリいわないので「外れてるのか?」と不安になるけど、カリカリとクリック音がする方式ではない。ないんだけど、方式としてはクリック方式同様単純で、クリック方式だと、スプールの根元の歯車に爪を掛けるんだけど、255MGでは写真のようにスプール根元には歯車じゃなくて円盤がハマってて、その円盤にクリックの△の先を沿うように円弧状に伸ばした金具で円盤を押さえる方式になってる。ブレーキの摘まみを締めると円盤に強めに金具が押しつけられてブレーキが掛かる仕組み。とはいえこの単純な構造でディスクブレーキみたいな安定した強いブレーキ力が得られたら苦労しないって話で、そこまで優れたブレーキにはなっていない。でも、この大きさのフライリールのブレーキに求められるものって、ラインを引き出したときに過回転してしまってバックラッシュしなければ上出来で、リールファイトなど想定しなくて良いので、このブレーキでユルッと押さえておけば用が足りる。カリカリ音がしないのは静かに釣るには悪くない。なにより個性的。どうしてもリールファイトの必要性が生じたらアウトスプールなのでスプールを手で押さえてブレーキかけろって話で必要充分だろうと思う。
 もいっちょ、芸が細かいのがラインがあたるリールの脚部と逆の柱の前後にパイプ状のローラーがハマってて、ラインを出し入れするときに傷つけないように配慮されている。単純だけどちょっとやる感じなのである。
 マグネシウム鋳造で軽量安価、機構も単純ながら個性的で大ヒットになったのも頷ける感じだけど、いかんせんリョービってブランド力が弱い感じで、リョービのフライリールっていっても中古市場でも需要が少ない。でもこれは買って損はないと思う。フライリールって、特にこの大きさは単純な構造だから「どれ買っても一緒」となりがちだけど、255MGはちょっと違うと思う。この手のフライリールなんて何でも良いんだろうけど、だからこそ持ち主のセンスが表れると思う。でも金掛けてもせいぜい骨董的な価値があるのぐらいしか他と差別化できるネタがなさげだけど、これはちょっと個性的で良いんじゃないでしょうか。リョービはなにげにリール造るの上手かったと思うけど、往事から評価は高くなくて他のブランドからの下請け仕事が多かった。そういう実力はあるけど、知る人ぞ知るなリールはちょっと良い気がする。このリールで魚釣りたくなったので、アユの時期になったら、今年は毛針流しじゃなくてフライで狙ってみようかなどとも考えている。アユの遡上しだいだけど、アユが居なくてもウグイちゃんやカワムツは相手してくれるだろう。

 という感じで、フライリールもそれなりフライマンとしては、たまにはお勉強しておかねばなと思うのでありました。