2016年6月26日日曜日

手長蝦釣り小ネタ


 テナガ釣りで、そろそろかかっただろうと上げてみると、途中まで重さを感じるけどすっぽ抜けというのがけっこうある。
 エビは餌を端からカジカジと囓っていくので、ハリまで食い切れてなくてある程度仕方ないのかなと思っていたが、ハリをタナゴ用の半月から、ちょっとサイズアップして手長エビバリの2号にしたら、活性高い状況においてはかなりすっぽ抜けが減った(ように感じた)。針先がやや長くて口に入ったけど抜けるというのが少ないのか、なんかわからんけどかかりやすいときがある。タナゴ針では小さすぎてかからず抜けるときがあるようにも思えてくるが、逆に半月の方がかかりが良い時もあって日によりけりなのかも。
 

 ということで、現地でハリを交換したりするのだが、よる年波で、0.3号のハリスで8の字結びでワッカを作るのとか、目も見えないし、指も思うように動かないしで、目の前でエビが釣れさかってたりすると気ばかり焦っていらいらすることになる。
 ということで、あらかじめ家でハリスでワッカを作った交換用のハリを用意しておき、釣り場ではよりもどしに通して接続するだけにしてみた。
 作業用の道具は、ハリのカエシもつぶしておいた方が手返しが良いので小型ペンチ、ハリス切る用のハサミ、8の字結びの補助として先を曲げた針金というところ。
  8の字のワッカ部分を引っかけて引っ張り出すための針金1本あるだけで、なかなか通せずイラッとするめんどくさい作業がだいぶ楽になる。

 8の字で結んだあとは、ルアーのフックが刺さってた発砲素材に切れ込みを入れて並べて刺しておく。
 左から使っていくように右から順番に指していく。

 これで、釣り場でのハリ交換はかなり改善したはずだ。
 細かいところだが、よりもどしをやや大きめにしておくと、これまた8の字で作ったワッカのついたハリを通して接続するのが楽なので、よりもどしは大きめがお勧め。
 ちなみに、ごく最近までワッカ側をよりもどしに通してからワッカにハリを通していたが、ハリからよりもどしに通した方が簡単というのに今更ながら気付いた。

 
 もう一つ小ネタ。
 テナガの最盛期は梅雨時の暑い時期ということもあって、昼の暑い時間帯に釣っているとすぐにバテてしまう。
 今日も梅雨の晴れ間なのだが、熱中症にならないようにこまめに給水とか、日焼け対策とかしたところで、炎天下の釣りはいい加減オッサンには無理があるというモノで出足が鈍る。

 ということで、夕涼みがてら、という夜釣りの方法を考えてみた。
 基本、玉浮きの下に小サイズのケミホタルを付けたシンプルな仕掛け。
 これで、夜障害物の少ない釣り場で、ヘッドライトでエビの光る目を探しながら釣ろうという目論見である。

 今晩か、来週か?

2016年6月18日土曜日

ラパラマグナム屋繁盛記リブート

 一応の終幕を迎えた後もダラダラと続いておりますルアー図鑑うすしお味はいつのまにやら第32弾。ラパラマグナム屋のその後について、もう、実弾は十分すぎるほど確保しているのにそれでもなんだりかんだっり買っちまったりしているので報告してみたい。

 ラパラジャパンのサイトを見ていたら、一時期フローティングステンレススチールマグナム14センチがカタログに載っていて、11センチも欲しいところだが、とりあえずはFマグ販売中止状態から復活したようだったので、2票入れるつもりで2個買ってみた。青鯖と緑鯖を買ったけどいぶし銀のようなメタリックさでなかなかカッコいい。メイドインアイルランドとリップに入っており、直近のエストニア製と思われるFマグには国名表記が無かったので、ひょっとするとアイルランド工場時代の在庫が残っていてそれを放出していたという可能性もある。
 現時点ではまたカタログ落ちしてしまっており、Fマグ生産ライン復活を引き続きお願いしたい。

  Fマグ9センチと7センチはあまり出番がないのかなと思って買ってなかったけど、11センチだと思って買ってきたら間違えて9センチだったというのをやらかし、そうするとあとFマグで買ってないのは7センチだけなのでコンプリートしようと買ってもた。
 Fマグ全サイズ18,14,11,9,7でこれでコンプリートで、緑鯖でそろえちゃいました。しかし、7センチは廃盤のうえ玉数少なく、ネットオークションでなんとか確保。
 よく釣具屋の壁に、ラパラの各サイズが額装して飾られていたりするが、全部赤頭とか黒銀でそろっててなかなかイカす感じで、そういうのをやりたかったのである。
 しかし、これでコンプリートと思ってたのに、つい最近どうみてもFマグの26センチもあるやつがネットオークションに出ているのを発見してしまった。ググってみると「スーパーマグナム」というらしい。80年代にでてたようだ。
 欲しかったが、好きモノがいるようでとても落札できるような金額じゃなかった。

 CDマグもめざせ全サイズコンプリートと行きたいのだが、これが「全サイズ」の定義自体からまず難しい。「ラパラ解体新書」でみると、26,22,18,14,12,11,9,8,7の9サイズとなっているが、うちの蔵に13センチというのが転がっているので、いろんな時代のをあわせると、どうも9サイズで全部ではないのかもしれない。13センチは「スリム」タイプで、我が家にあるのでは他に8センチもスリムっぽい。スリムがあるサイズはノーマルは無いのかあるのかのあたりも含めてよくわかんない。
とりあえずコンプリートにはならなくても、CDマグ最大の26センチは迫力あってカッコいいので使うアテは無いけど欲しいと思ってしまっていて、ネットオークションで落としちゃいました。
 普段使うFマグ11センチと比較していかにドデカいか感じていただければと思う。


 おまけは、ラパラリスペクトというかパクったルアー達。

 1個目は佐賀の漁具系優良ルアーメーカー「ヨーズり」さんもこんなんやっちゃってました。これまたプラで作ったFマグという感じ。
 もうね、このリップの形に堂々と[YO-ZURI JAPAN」と書いているあたりは「Fマグ」というのが既に「重心移動ミノー」とか「ディープダイビングミノー」みたいな一ジャンルに近いぐらい普及していたということなのかなとみてて思う。





 CDマグタイプの金属リップをそなえたトローリングミノーとしては、ミローやシスコキッドが有名どころ(日本じゃ?)で他にバスプロショップスもオリジナルブランドで出していたように記憶していますが、レーベルからこんなん出てたなんて不意打ち。
 レーベル「ジョーブレーカー」

 後発で似たようなルアーがいくつも出てくるあたり、ラパラマグナム軍団がいかに世界で愛され実績を上げてきたかがしのばれるというもの。

 頼りにしているので今後もよろしく。

2016年6月16日木曜日

君のひとみに

 人工衛星「ひとみ」の失敗を受けて、JAXAは理事長以下エラい人3人を厳重注意処分としたそうな。

 今日日の組織として、たとえリスクが元々見込まれて然るべき宇宙開発という分野においても、結果責任で失敗にはエラいさんが責任を取るというのは当然なのかも知れないが、直感的に非常にいやな感じがする。

 直感的に感じるいやな感じを言葉にすると、以下の2つに要約されるのか。

 一つは、挑戦的な分野で失敗を過度に罰することにより、失敗を避けた当たり障りのないことにしか手をつけなくなる懸念。

 もう一つは、なんか最近妙に失敗をゆるさない厳しい世の中になっているなという感触。


 一つ目は、そもそもハイリスクハイリターンな未知な分野において、そら上手くいかんこともあるだろうということで、あんまり結果だけ見て厳しいこと言うなよということ。
 まあ、失敗した原因とか言い始めると、リスク管理の不備やら計画の甘さやら出てくるんだろうけど、そんなモノは結果論であとから無責任な評論家の言うようなことで、意味などあまりないように思う。
 JAXAの宇宙開発事業なんてのは税金突っ込んでいるわけで、パトロンは我々納税者なわけだが、パトロンとしては多少失敗することがあっても、長い目で見て画期的な成果を出してくれる分には大目に見てやって良いんじゃなかろうか?
 JAXAはここ最近は充分画期的な仕事をしていたように感じる。
 「はやぶさ」が小惑星の砂を持ち帰ったりという派手な成果も上げたし、主力のHⅡAロケットは打ち上げ失敗なんて遠い昔の話にしてしまったぐらい安定してるし、超小型のロケットの実用化もニュースで流れてた。
 パトロンとしては、それら実績を勘案して、多少の失敗は「よきにはからえ」という感じで良いんじゃなからろうかと思う。

 もう一つの、失敗を許さない世の中の雰囲気だが、さすがに某都知事のような厚顔無恥な輩については身から出たさびだという気もするが、それにしても毎日毎日よく飽きずに報道するなとうんざりした、もっと他に流すネタ無いのかという感じで、見て不愉快にしかならないのでニュース見る気が失せた。正直、多額の贈収賄とかならあれだけど、伝票のごまかし的なせこい話などどうでも良いように思う。マスコミ各社こぞって視聴者の怒りをあおるような報道を流し続ける必要があったのかどうか?
 まあでも都知事ともなれば、厳しく追及されて然るべき立場なのかも知れないが、ちょっと報道ぶりとか怖く感じた。

 最近の例で失敗が許されない、厳しいと感じたのは、賭博でオリンピック出場を棒に振ったバドミントン選手と「覚醒剤打たずにホームラン打とう」という大阪府警の啓発ポスターにも出てたのに覚醒剤打っちゃった元野球選手。
 どちらも、自分の金や健康を損なう他には、悪人達の資金源となるという間接的な罪ぐらいしか思いつかないが、けっこう社会的にも競技者としても厳しい制裁を受けている。
 賭博も薬物も、胴元が国である場合は違法じゃなくて、胴元が悪人どもだと違法という違いがあるだけで本質的には賭博と薬物というものに違いはないと思う。競馬やって酒飲んでもおとがめはないが、違法カジノで遊んでシャブ打つと手が後ろに回るのである。
 もちろん法治国家である以上、法に従い処分されることは当たり前なのだが、必要以上に叩かれて社会的に抹殺されているようにも思うので、ここに違和感を感じたと記しておきたい。
 執行猶予が付いた元野球選手は実刑じゃなくて良かったねと正直思った。次やったら娑婆にいる限り薬が切れないのだろうから刑務所に入って薬抜くべきだろう。
 バドの選手はリオはダメでも次の東京オリンピックには出る道を残してやればとも思った。十分な制裁をすでに受けただろう。若き日の過ちを挽回する機会はあってもいいのではないか。

 賭博については、放置しておくと悪い奴らにカモにされる被害者が出るので、勝手にやれないように管理しているのだろうし、薬物についても使い方もよく分からないで悪い奴らに売られて健康を損なったりする被害者が出ないように管理されているのだろうけど、その利用者自体にそんなに悪質な罪があるとは思えない。

 特に薬物については、犯罪抑止のためにことさら悪者に仕立てられているために、実際以上にイメージが悪い気がする。1回やったらやめられないとか、軽い薬でもそれを入り口にだんだん強い薬を求めるとか、そういうケースもあるだろうけどそうじゃない場合もあるはずで、そういう不正確な知識は、甘く見て軽い気持ちで始めてしまうのと同じ程度には危ないのではないかと思う。
 「それほどスゴいのなら是非やってみたい!」と過大評価する人間もいるだろう。
 報道とか情報というモノに正確さが求められると共に、それを受け取る側にも、正しく受け取って冷静に判断することが求められているのだと感じるところ。

 ネットも含め、飛び回る情報に踊らされてかき立てられた怒りやらが、本当にまっとうなモノかは立ち止まってあらためて確かめておきたい。

2016年6月12日日曜日

ギンバルを締めなおして

 筋トレの方法を見直してみてしばらくたつ。
 以前は月曜V字腹筋、火曜10キロのダンベル両手に持ってスクワット、木曜膝を曲げて昔ながらの腹筋という週3日のメニューをこなしていたが、どうも昔ながらの上体を起こす腹筋とか腰に負担が大きいと最近はいわれているようで、腰痛の原因にもなっているんじゃなかろうかと心配になったので、ネットでググったりして新メニューを考えてみた。

 新メニュー3ヶ月ぐらいになるが、腰痛も治まっておりわりとよかったのではないかと思っている。腰が治ったら今度は膝が痛かったりはするけど・・・。
 月曜は、腰と体幹を鍛えるために、腕立て伏せのような姿勢で肘で体を支えて体を伸ばしたまま60秒耐えるのを2セット。
 火曜はドラグマックス10キロのベイトタックルで7.5キロのダンベルを引っ張りあげて、そのまま60秒か10回上げ下ろしを2セット。今一番鍛えたいのはサメ釣るときのリフティングパワーなので、実際に使う道具に近いものを使用しギンバルも着けて行っている。
 木曜は、布団に仰向けに寝転がって足をあげて、布団を手で握って固定しつつ足を左右に倒して、布団に足がつかないところで起こして逆に倒すというのを50+αの2セット。

 という感じである。

 火曜のトレーニング時には実際のタックル使ってリフトアップするのに、いつも使っていた革製のギンバルを着けていたのだが、長年潮かぶりながら酷使していたので、バックルを留めるビスが腐食して取れてしまった。当然そのままでは腰に巻いて留めることができなくなってしまったので、とりあえず小型のボルトとナットで固定してみた。
 長さ調節とかする必要が生じるといちいちボルト回してはずす必要が生じて面倒だが、いつもユルユルにして下からパンツ履くようにして装着していたのでとりあえずはこれで何とかしのげそうではある。

 しかしながら、長期的にみると、すでに全体的に皮もだいぶくたびれてきていて、ベルトが切れるとかも遠くないように感じて、そろそろ次の替わりを用意しておいた方が賢明に思う。

 ギンバルとしては、我が家には他にもブラックマジックのハーネスとセットとなったごっつい奴と、ブレイドのジュニアマンタベルトという割と簡易なのが既にあって、ブラックマジックはハーネスで固めてスタンドアップファイトするためのもので用途が違うが、ジュニアマンタはまあそこそこ使いやすくて、こいつでもかまわないようには思っている。
 
 でも、ボロくなった方の革製の小さいギンバルは 股間のすぐ下あたりに竿尻を持ってくる感じにすると収まりがよくて、竿がしっかりと保持できて使いやすい。加えて小さいことは遠征の荷物としてもかさばらずに具合がいい。
 開高先生も遠征にはこのタイプのを使っていてそういう観点からも愛着があるのだが、最近はこの手の革製のはあまり売っていないようだ。

 ブラックマジックもジュニアマンタも太股に乗せる形になっているのでどうしても四角くて大きい。その点太股に乗せずに股間の隙間に腰からぶら下げるような形になっている逆三角のギンバルは小さくてかさばらない。そのうえ股間にロッドエンドをつっこんでまたがったようになることでロッドエンドの位置がガチッと保持されて安定性がとても良い。手にはいるならこの手の小型のがもう一つほしいところ。

 とりあえず革製のさらに小型のが売れ残っていたのを見つけて入手。ついでにあれこれ試してみようと樹脂性の安物で良さげなのがあったのも入手した。
 トレーニングで使ってみて、塩梅をみて、よかったら次のギンバルはこいつらかジュニアマンタのいずれかでいこうかなと考えている。

 キャスティングやジギングで使うにはスタンダップファイトで使うような大げさなギンバルはかさばって実用的ではないが、あまり簡易なもので単なる「当て布」みたいな奴は竿尻がうまく固定できなくて着ける意味がない。
 ギンバル無しなら無しでもやれないことはないけど、良いのがあるとファイトがかなり楽になるので、良いやつを選んでおきたい。値段が高ければ良いやつというわけではないところが難しいのだが。





2016年6月4日土曜日

手長蝦釣り指南



 テナガエビ釣りに関しては、これといった師匠につかず独学で適当な釣りを展開している。
 とはいえ、都市河川の豊富な栄養を基盤にものすごい数がいるテナガエビを相手にしているので、いやでもそれなりに経験や技術的な蓄積やらが増えてきて、いっちょまえの釣果を出せるようになったと自分では思っている。
 これまでの最高は数では120匹、大きさは26.5センチである。まあ2010年から初めて数年でこのくらいいけば上出来だと思っている。

 とりあえず、自分なりの釣り方的なものも固まってきたので、この機会に紹介したい。

 まず、テナガ釣りの季節だが、一般的に梅雨時がシーズンというイメージで、その認識でだいたいあっているが、実際にはもう少しシーズンは長い。
 私が主戦場としている川でも下流のテトラ帯と上流のガレ場ではつれる時期がまた違い、テトラ帯では早いと3月からと聞くが4月ぐらいからぼちぼち釣れ始め、5月には好釣となり、8月いっぱいぐらいは釣れるのを確認しているし、もう少し秋まで釣れそうにおもう。
 上流のガレ場はもう少し釣れる期間が短くて梅雨入った6月後半から7月にかけて、産卵時期にのっこんでくる感じである。逆に下流は4、5月とかまだ卵を持っていない雌も釣れてくるので、のっこんできているのではなく、下流の河口近くで多くの個体が周年生息しているのではないかと考えている。
 そのあたりの季節的変化を読み間違えると全くエビのいないところで釣っている羽目にあったりするのでこまめに定点チェックして、エビの活性や雌の抱卵具合等を確認しておきたい。

 次に仕掛けだが、至ってシンプル。エビは基本底でしか食ってこない(テトラの壁面や葦の上の方で食ってくることもあるが例外的)ので、必ず底が取れるように重りが浮きに勝って沈むようにして浮きは小さいのを目印的につけている。浮きがない脈釣りだとラインがふけてトラブルになるのでラインをある程度まっすぐたてるためにも浮きは必要。
 テトラ帯ではあまり浮きの動きを悠長に見ているとテトラの下やらに潜り込まれて根がかるし、ガレ場では見釣りが主なので浮きであたりをとる必要性はあまり感じていない。しかしながら、浮きを50センチぐらいとか一定の棚にしておくと、後ほど書くけどテナガはあまり深いところでは釣りにくいので「浮きが見えるぐらい」と気をつけることで浅い場所を狙い続けることができる。
 重りは最近は小さいサイズは鉛ではなくスズ製のガンダマを使っている。鳥の口に入るサイズの重りは鉛を避けるべきだと思ってそうしている。
 ハリは小さいヨリモドシを介して、たなご用の「半月」を使っている。半月は軸が長いので釣った後つまんでハリはずしがしやすい(好活性時すっぽ抜けるようならエビばり2号にサイズアップ)。

 竿は2.1mと1.2mの2本用意している。短い竿に短めの仕掛けをセットしたものを用意しておくと、テトラのオーバーハングした場所にもぶち込みやすく重宝する。がれ場でも狙う水深が変わって2本あるといい塩梅である。
 細かいところだが、テトラ帯では竿尻近くに洗濯ばさみを挟んでおくと、テトラの上で転がらずに安定して置き竿に便利。

 餌は、豚レバに落ち着いた。冷凍して保存しておき、釣りに行く際に、凍ったまま薄くスライスして、それをさらに5mm×10mm弱ぐらいの短冊に切る。
 釣り場では縫い刺しで使うが、ちょっと餌箱から出しておいてやや干からびたぐらいがハリに刺しやすい。
 餌はほかにキジ(売ってるミミズ)も使ったが、キジも餌としては問題ないのだが、釣りに行く前日か当日ぐらいに買いに行くのが手間で、冷凍保存できる豚レバのほうが都合が良い。
 ほかに一般的にテナガ釣りの餌としては赤虫、カニかま、生ハム、エビなどが使われる。最近は生ハム人気のようだ。要するにテナガエビは結構どん欲な肉食のエビなので、餌は何でも食ってくるので、手に入りやすく、餌持ちがよい使いやすい餌を選ぶのが肝だと思う。カニかまとエビは餌持ちいまいちだが、エビエサで釣れるというのを知っていれば、餌がなくなったときに釣ったテナガを餌に釣り続けることもできる。
 ちなみに豚レバーというのは、台湾とかのオニテナガエビを釣らせる釣り堀での定番餌からヒントを得て使ってみたら、保存性、エビの食い、餌持ちともに良く気に入って使っている。

 ポイントについては、テナガは意外に浅い場所に多いので、直接ウロウロしている奴を見つけて狙うなり、小さいのが多い場所を狙うなり、とにかく目を使って探っている。
 浅い場所にエビが多いのは、深いとシーバスやらコイやらに食われるので、10センチぐらいのごく浅い水深から膝下ぐらいの水深に追い上げられているのではないかと思う。長竿で深めを狙って釣れている釣り人を見たこともあり深めにもいないわけではないと思うが、いたら見えるという勝負の早さもあって私は浅場の釣りに絞って釣っている。
 特に、のっこみ時期のガレ場のポイントでは、普段生息している場所ではない水域に大挙してエビがやってきているので隠れる場所が限られていて、浅場に沈んでいるなんということもない石の周りにゴチャっとエビが集結していたり、浅場をウロウロと歩き回っていたりということが多い。そういう場合はしっかり「見釣り」で狙っていきたい。
 「見釣り」とは逆に直接エビが見えない場合、エビの通り道になるような場所に置き竿して狙うのだが、いかにもな障害物際とかも良いといえば良いのだけど、そういう分かりやすい場所よりのっぺりとした砂地やテトラの壁面が斜めになっているような場所で不思議といつまでもつれ続ける場所がある。なので、2本竿の片方を置き竿でそういう場所を探索するのに使うという戦術で、特にテトラ帯はエビが直接見えにくい日もあるので、通り道になっているような「良い穴」を見つけるのが重要になる。

 「あわせ」のタイミングはこの釣りのキモの一つである。大ざっぱにいって「遅あわせ」がだいたい正解。遅あわせだと障害物の下に潜られそうなときもテンションかけつつ可能な限り遅あわせ。
 見えているエビにハリについた餌を食わせようとすると、活性高ければ長い第2歩脚で、触覚の届く範囲ぐらいの餌はつまんで口の前のはさみ脚とリレーして口に餌を持っていくのが見える。このタイミングであわせてもがっついている奴だとうまくかかるが、口元に餌を持っていっても端の方から噛んでいる状態だとハリが口にはいるまでしばらくかかるようで、このタイミングのあわせはすっぽ抜けることがある。
 また、足下においても餌をすぐに口に運ばない個体もいたりして、とりあえず私は見えているテナガ周辺に餌を落としたら、テナガが食ったアクションがあってもなくても、いったん置き竿にしてしばらく待つか、置き竿にしない場合でも、そのぐらいの「間」を意識して遅あわせを食らわせるようにしている。
 あわせの強さは、通常手首を返す程度の軽いあわせでハリが掛かり、エビ独特のピンピン跳ねてクルクル回る引きを堪能できる。
 エビバックされると根がかるような場所ではあわせはかけずにそーっと根からはがして持ち上げてくるようにする。その場合水面近くでエビバックしたときにしっかりハリが掛かりする。
 置きざおの場合の合わせは、テンションはって「聞きあわせ」してみてエビがついている重みを感じたら軽くあわせる。
 いずれにせよ、見えているエビがハリについた餌を食う様子をよく観察し、どのタイミングであわせをくらわすのが適切か、日によって食い込みが悪い日などもあるので良く観察して習熟しておきたい。


 釣り方はだいたい以上のような感じだが、食味の良い獲物なのでその辺もひとくさり書いておきたい。
 泥抜きは正直必要ないぐらいである。でも水なしで冷蔵で持ってくると1時間ぐらいならほとんど生きているので帰ってきてからバケツとかで泥抜きする事も可能。
 味の良い素材なのでシンプルに素焼きにした「鬼殻焼き」、とか唐揚げ天ぷら素揚げの「揚げ物」が定番。
 でかいのは「手」が堅くて食いにくく、口の中が血塗れになるのではずして調理しても良いかもしれない。
 鮮度を保つために、現地ではズック魚篭で水中につるして生かしている。バケツで生かしておくのは高温期の釣りなのでブクブク使っても意外に難しい。
 持ち帰るためには、タッパーと保冷剤が入る小型保冷バックを用意して釣り具と一緒にリュックに入れて運んでいる。真夏の場合もう少し大きめの保冷バックに冷凍ペットボトルを入れて保冷力を確保した方がよいだろう。

 ということで、現時点で整理したことを書いてみた。
 サイトの「工夫」のコーナーにも保管しておくこととする。
 テナガ釣りという、身近でとても楽しめるこの釣りの、何かの参考になれば幸いである。