2020年1月26日日曜日

ダイコー社「NAIAD MODEL SMF-9078"S.M.M.C-SHAFT"」



 ダイコーは相手先ブランド名製造(OEM)で国内外のロッドを作ってたけど、自社ブランドもあって、このフライロッドは自社ブランドの「ナイアード」で出てたんだけど、バスロッドの印象しかなくて手に入れたときに「フライロッドもあったんだ」と意外な気がしたのを以前も書いたところである。
 昔のダイコーの竿は作りがしっかりしていて丈夫でとっても信頼できて、かつお値段控えめで良い竿屋さんだった。
 ワシも輸出用のスピードスティックのバッタモン(ルー社に収めなかったのを無銘で横流しした品?)というのを愛用していたとか、黒くて太い漢の竿サザンクロススティックで人生最大のクロトガリザメを釣らせてもらったとか良い印象が強い。
 この竿も、前の持ち主であるF船長が相当に使い込んだ上でのお下がりで、その後ルアーマンが片手間にくり出すフライロッドという感じで出番はそれ程多くはなかった気がしているけど、実際には永きにわたり世界各地の水辺で振ってきた竿で、ここのところカマスとタチウオで酷使していたところもあって、リールシートを押さえるリングの填まっているコルクがズレて圧迫することにより、その上のコルクが欠け落ちてしまっていた。
 まあ、こんなもんコルクのリングの余ったのがあれば、まずは原因のリールシートのリングをしっかりコルクと共にグリップに接着し直して固定して、欠けた部分はコルク削ってハメてエポキシで接着後、カッターとサンドペーパーで形整えてならしていっちょ上がりってナもんである。
 ブランクスを自社で焼いている”竿屋”の竿だけあって、ブランクス自体はまったくまだ問題ない感じで適度にヘタッてきてはいるんだろうけど、まだまだ現役で大丈夫そうで頼もしい限り。
 ルー社から受注を受けてスピードスティックの試作品を持ってったら向こうの担当者は試作品をバッキバッキと折りまくって、折れ方で「こんな柔い竿じゃ米国じゃ売れん」と、アメリカ~ンな丈夫な竿を作らされたっていう逸話なんかもあって、竿の耐久性、丈夫さにはこだわりがあっただろう竿屋のブランクスの面目躍如という感じである。
 飛距離?感度?軽さ?フンッて鼻で笑うよね正直。そんなもんでデカイ魚があがるかよって話でワシは米国の釣り人同様、竿は丈夫でデカイ魚もガッチリ寄せて揚げる力強さがなきゃダメだと思ってるし、ガイドだグリップだは補修しながらもブランクスは大丈夫なので使い続けられる竿が愛着持てて良いと思っている。

 渓流のフライはそれまでもやってたけど、シーバス狙いとか海のフライもやってみたいなということで先輩方に相談したら、「そんなの買わなくても使ってないのがあるからあげるよ」とF船長にいただいた竿なんだけど、その時点でコルクグリップの、基本のサムオントップで親指が当たるあたりが削れててなんかベコベコへっこむぐらい使い込まれていて、フライロッド上手に振れるようになるにはグリップ削れるぐらい使い込まなきゃダメなんだなと、チョット感動したのを憶えている。
 写真左の縦に溝が入って削れているあたりがF船長が削った部分である。
 今回グリップ補修するのにしげしげと眺めて「おもえば遠くへ来たもンだ」と感慨深かったのが、写真でみる右の方の削れ方。むしろ削れ方はこちらの方が大きい。
 実は私はグリップの握り方が教科書通りの親指で押す”サムオントップ”ではない。
 最初、フライロッドはそうやって握るモノだと教書で読んで実践してたんだけど、イマイチしっくりこなくてF船長に「軟式テニスのラケットの握りが一番慣れてて力入るのでグリップ正面を親指と人差し指の間で握るのがやりやすいんですよね、ルアーとかはそうしてます」と話したら、あっさりと「サムオントップは基本だけどそれじゃなきゃダメってほどでもないよ、やりやすい握りがあるならそっちでやればいいよ」と教えられ、以降軟式テニスでいうところの”ウエスタングリップ”でフライロッドもルアーロッドも振っている。
 基本は大事だし一番多くの人に適合するんだろうけど、そうじゃない特殊事情の人もいて、そのへんは利点欠点分かったうえで使う分には良いンじゃなかろうかと思っている。ワシャどっちかっていうと異端やから好きなようにやらしてもらいまっサ。
 なので、サムオントップで親指が削る場所は私の握りでは削れず、人差し指の腹がこするところが削れる。のが写真の右側の削れた部分。その削れ方がすでにF船長が削った深さより深くなっているのをみて、20年以上にわたってあちこちで振ってきたことに思いを馳せてしまったのである。

 そりゃ、こんだけ竿ふってくりゃ、技術的、精神的にインチキなフライマンでも魚はなんぼか釣れるようになるよナ、と得心がいった。ちょっと最近釣りすぎだと思っててどうしたんだろうと若干不安になってたけど、まあこれだけ竿ふってあればこのくらい釣れてもバチあたらんだろう。

 にしても、そのぐらい振りまくってもブランクスが大丈夫な昔のダイコーの竿作りは立派なもんだったなぁと感心するところである。

2020年1月18日土曜日

タチウオ昇龍拳対策 妄想フライボックス



 カマスもそうだけどタチウオもいかつい牙をはやした典型的な魚食魚で、植物質の餌を消化するためのグルグルの腸管をチヌの腑分けで目にしたとき「これルアーで釣れる魚なんか?」と不安になったのと反対に、その牙を見て「こんなもんルアーでもフライでもガップリ食ってくるやろ、楽勝!」と思わずにいられない。
 実際には簡単といえば簡単なんだけど、それでも時合いやら食わせるコツ的な部分もあって、当たり前だけど釣ろうとすれば、ちゃんと釣りとして難しい部分が出てきて苦労させられるけどそれゆえに楽しめる。
 歯がキツい魚なのでカマス同様にワームで釣ってるとワームがちぎられまくるので無職のフトコロには地味にこたえる攻撃特性で、また例によってインチキフライマンは「カマスもいけたんだしタチウオもいけるやろ、フライなら金かからん」と何の根拠もなくフライで釣れる気になって早速フライロッド持って釣りに行ったんだけど、1回目はアタリはあったんだけどあえなく敗退。
 ヤツらの攻撃特性のもう一つの特徴として、立ち泳ぎして獲物を待って下から突撃してくるっていうのがあって、ワームのジグヘッドリグの時にアシストフックを下側にぶら下げたように、どうもアシストフックが必要なように感じる。フライの場合軽くて吸い込まれるので後方にもう1本ハリを追加するのが妥当か?
 ということで、2本のハリを針金で連結したうえでフライを巻くというのが王道だと思うけど、面倒くせぇのでコレまで作ったフライにも追加できて便利だしということで、バス釣りでスピナーベイトのハリ掛かり向上のために後ろにハリを追加する”トレーラーフック”方式で行くことにした。


 やり方は簡単で、ハリのライン結ぶアイの部分にゴム管やプラの管を被せてズレにくくしておいてから元のハリに刺して使うというモノである。
 シングルフックとダブルフックとどちらが良いかなとか両方用意してみたけど、どちらでも良さそうな感じがする。
 というか、トレーラーフック方式初戦は魚釣れたけど元のハリまでガッチリ食ってきていて、釣れる時はトレーラーフックも要らないのかもしれないし、食いが浅くてあった方が良いときもあるのかもしれない。この方式だと要らなければ外せば良いのでそのへんは臨機応変に対応可能。
 欠点としてはゴム管の針穴が大きくなって緩んでくるとハリがズレやすくなってくると感じたのと、どうしてもハリが多いとフライのウイングが絡んだりという不具合は増え気味。

 タチウオが釣れるか釣れないかは、ハリの工夫やらフライパターンがどうこうより、圧倒的に魚が居るか居ないかに左右されるうえに、魚の居る時合いが夜明け前の5時前後にはあるような気がしているけど居ないときもアリ、カマスと比べても博打性が高いつりモノなのようだ。それでも”せごし”食いたさに眠い目をこすりながら早起きして狙いに行ってしまう。
 そんなわけで、フライパターンはそれ程多くは用意していない。自信のあるハリを投げ続けてこまめに移動しながら群れの居る場所を探り当てることが大事なので、かじかむ手でフライ交換してる暇があったら投げておけだと思っている。

 とりあえず、デシーバー系というかバックテールストリーマー系の単純なハリは投げやすいしとりあえずアタリも拾えているので、4センチ5センチのカマス用よりは大きく作って、フラッシャブー増し増しでギラギラと巻いてある。
 このタイプ、ハリ一本だとそうでもないけどトレーラーフック付けるとややハリにウイングが絡みやすくなる気がする。

 もいっちょは、海のフライでは自分の中では定番のf’sクラウザーミノー。
 フックをひっくり返してダンベルアイを下に付けて底狙いでも根がかりにくい上に単純で巻きやすく良く釣れて世界中のフライマンに愛されているクラウザーディープミノー。そのお腹の辺りに綿系の素材でポッコリと膨らみを持たせてボリューム感と水押しの強さを加えたF船長の自身バリ。上のヤツちょっとお腹がグシャッとなっててごめんなさいだけどF船長ご本人にいただいた本家版、下がワシが巻いたヤツでトレーラーフック追加済み。
 ただ、フックが上向き系は下から襲ってくる魚にはイマイチかなという気もする。


 上記2本の、ウイングが絡みやすい、フックが上向き、という欠点を解消し水中で存在感を出す”太さ”を確保したハリをということで巻いたのが、このシリコンキャンディーミノー。
 キャンディーミノーっていうバックテールや化繊素材をウイングにしてハリの部分でそれらの素材をエポキシで固めたパターン(エポキシで固めた頭が透明感のある飴っぽい感じになる)があるんだけど、それのエポキシをシリコンに変えたパターンで、かつ頭のボリュームを綿系の素材(今回はフェルト細工用のアクリル綿を使った)でモコモコと成型するポポビクス氏の手法を採用。シリコンは固まってもエポキシより柔軟性があるので、頭はガッチリ固めつつ腰あたりまで薄くシリコンで被っておく感じにするとウイングの自然な揺らめきをあまり邪魔せずにハリに絡むのを防ぐ効果が高い。
 頭の太さに合わせてフラッシャブーとかを増し増しにしてギラッギラに仕上げてみた。上の黄色いハリで実際にタチウオ釣っている。
 下の黄色オレンジの目玉は黒目がコロコロ転がるタイプでラトルの役目もチョットぐらいするんじゃないかと期待している。

 というような感じで、フライパターンはこんなもんで良いかなと、あとは群れ回ってくるのを期待してマメに足を運んでおこうという感じ。
 でもって、シリコンキャンディー作ったついでに、昔九州の漁港でよくセイゴフッコ釣れたシッポまでシリコンで固めたシリコンミノーを作ってみたらカマス好釣だったのでついでにご紹介しておく。
 あんまり大きいと回転しがちでハリスがクルクルになってしまったりするけど、こんなルアーみたいなインチキ臭いハリが意外に釣れたりするんです。
 シリコン接着剤は昔から信越シリコンの赤と青のラベルの「KE42-100TM」を、脱酢酸系なので乾燥時スッパくっさいんだけど、室温で放置しておいてもチューブの中身固まらないし有機溶媒系の接着剤みたいに頭痛くならないので愛用していたんだけど、今回使い切りそうになってアマゾン様に注文しようとしたらアマゾン扱いのはなくて出店している資材屋さんで買ったら送料500円分ぐらい高くついてしまった。
 どうも最近は青と水色のラベルの「KE45T-100」が主流のようで今後はこちらを買う方が良いのかなとも思うんだけど、有機溶媒不使用は同じようなんだけど室温保存大丈夫か?とか手に付いたときに固化するの待てばベリベリッと剥がせるのか?とかの”使い勝手”が一緒なのかわからんので、もし青と水色のラベルのをフライタイイングに使用中の方がおられたらそのへん使用感を教えてくれると助かります。

 もいっちょついでに、フライパターンがある程度絞れればフライボックスは小さい方が良いんだけど、小さいフライボックスはあまり厚さがないモノが多くてタチウオフライとかしまっておくとペッチャンコに潰れてしまう。
 これがちょうど良いのを見つけて、カマスフライボックスとタチウオフライボックスは左の写真のような感じになっている。
 メイホウのSSサイズのケースにオーナーのダブルフックが刺さってたウレタンフォームがあつらえたように幅がピタッとあってて、大きなフライが多いタチウオボックスには真ん中に1枚両面テープで貼り付けてそれぞれ頭を外側のウレタンがない方にむけて刺して、小さなフライが多いカマスボックスにはウレタンフォーム2枚敷き詰めて4列みっちり刺している。
 蓋の裏にはコルクの薄い板を両面テープで貼って、カマスボックスではそこにもフライを刺してあるし、タチウオボックスでは冒頭の写真のようにトレーラーフックを刺してある。

 フライボックスに実際に魚釣った実績のある”実弾”が並んでいくと、なんとも頼もしい感じがしてきて、「弾数は充分だゼ」ってな感じで釣りに行きたくなるというモノである。

2020年1月11日土曜日

おつゆタップリ対策


 ガルプの汁は臭い!!

 ワームは生分解性のモノしか使わないことに決めている。
 プラグなら最悪根掛かりでなくしたとしても、海底に幾ばくかのプラゴミが増えて長期的には砕けて削れてマイクロプラスチックとして環境中に放出されるという、現代人なら誰でも手を染めている悪行にしかならない。それを回避する手段は金属製や漆塗りの木製ルアーを使うしかなく、ラインも生分解性素材のモノを使わねばならず、生分解性ラインがほとんど売られていない現状では非常に心苦しいけどなるべく根掛かりをさけて悪事と知りつつそれらを使うことにしている。非難されれば受け入れざるを得ない。
 生分解性ラインが”ほとんど”売られていないと書いたのは、石鯛釣りとかで根がかったときにオモリだけ切れるようにしてその時に海中に残す”捨て糸”用に現在でもダイワから生分解ラインが出ているのと、フライのシルクラインやら何だったら裁縫用の綿の糸でも釣りはできなくもないからそう書いたけど、申し訳ないけどナイロンラインを使わせてもらってる。何百年単位で自然環境に負荷を生じさせるそういった合成樹脂を使うのが許される行為なのか、本当はダメなんじゃないか?と疑問は抱きつつも使っていて忸怩たる思いがあるってのは正直なところ。
 生分解性のショックリーダーが生産され続けていれば”切れない”PEラインと組み合わせてかなり罪の軽いラインシステムが組めていたのに、今現在陸っぱりのルアーで使うような太さの生分解性ラインは市場になく悔しい思いがある。もし日本で生分解性ラインの使用が常識となってその性能も向上していけば、世界中の釣り人から”日本の釣り”が尊敬され賞賛を得ることができたのにと残念でならない。東レ、モーリス、デュエルとメーカー側は頑張って製品開発してくれてたけど、結局日本の釣り人にはそれを使いこなすだけの意識と技量がなかったということである。ルアーの釣りにおけるリーダーに関しては太くしていけば多少性能が落ちるのぐらい何とかできることを理解できないヘッタクソどものせいであると書いておく。

 でもってワーム、いわゆるプラスチックワームは根掛かりでなくすとゴミになるだけでなく、流れや波でウニョウニョと魚を誘い続けて食われてしまい、あげく消化できず腸管に詰まって魚を死に追いやるという”ゴーストフィッシング”を引き起こしてしまうので、環境中に放出されるプラスチックという長期的にどう影響が出るか漠然と不安という程度ではなく短期的に魚を殺す可能性が高いと認識している。富士五湖方面とかプラスチックワームを使用禁止にしたけど、まったくもって正しい選択だったんだろうと思う。
 ワームに関しては幸いなことにバークレイとマルキュウから生分解性のものが出ていて定番商品として入手可能なのでそれを使えば良いと思っている。
 それでも水中に残してしまえば、食品の安全基準とか無視してるだろう防腐剤とかつかってそうなモノを魚が食ってしまうというのが良いわけはないので、根掛かりゼロのワームの釣りを目指さねばと思っているけど、生分解性のガルプとか封を切ってしばらく油断して放置しておくとカビが生えて腐ってやがったりして、確実に分解される代物だと分かってちょっとは安心できる。

 カビ生えないようにするにはパッケージ開けたら防腐剤とか入っているであろう”ガルプ汁”とかの漬け汁に漬け込んでおくのがたぶん”公式”で、ワシもながらく液漏れしにくい薬品用ボトルを東急ハンズで買ってきて漬け込んできた。10年物は汁が茶色く濁ってきて古酒の風合いがでてきて大丈夫かコレ?って感じだけど、一番古い時代のはボロボロに崩れて腐ってるっぽいけど、ここ5年ぐらいの製品は問題なく使える状態に保てている。逆にマルキュウからは生産量管理失敗したっポイ古いヤツが”熟成”とかいって売られてて商売上手だなと感心した。

 しかし冒頭で嘆いたようにガルプの汁は臭い。保存ビンから出し入れする際にも汁がワームからほとばしってしまって辺りが臭くなるし、ジップロックとかに入れて持っていっても釣り場で出し入れする際には手に汁が付くので、袋の外や入れてるバックにも汁が付いて帰ってからもそこはかとなくイカ臭い。
 ワームに味も臭いもイランのと違うかと疑ってて、別にソイ釣るのにエコギアじゃなくてゲーリージャンボグラブでも遜色なく釣れたので、あの臭さは主に釣り人を釣るための臭いだと思ってたけど、先日獣毛素材のフェザージグで釣れなかったアカカマスがトレーラーにガルプのオナガウジを装着したら食ってくるようになって、食いが良くなったのかあるいは吐くまでの時間が長くなってアタリが明確に出始めたのか真相は良く分からんけどなんか効果があるのかも知れない。あなどれんぜガルプ汁。

 とはいえ臭いのはご勘弁なので対策考えた。とりあえず汁があちこちに付着するから臭ってくるわけで、汁さえ切ってしまえばそれほど被害は拡大せず最小限に留まるのではないか、ということでその日の釣りに使う分くらいを取り出してジップロックにキッチンシートを敷いてその上にガルプたちを並べて汁気をシートに吸わせて持ち運ぶようにした。
 これはかなり効果があって、ずいぶん改善したので当面コレで行こうと思う。何度か使うとシートが汁を吸って濡れてきて汁を切る効果が薄れてくるのでそうなったらシートを交換する。

 コレで結構いけるんだけど、毎回ガルプ使い切るわけじゃないので、残ったのをそのまま入れておいたりすると、たぶんそのうちカビが生えてえらいことになる。
 カビが生えてエラいことになるのは封を切ったガルプ全般がそうで、コレまではいちいちしばらく使わない時は漬け汁に漬けてきたんだけど、画期的な方法を見つけたのでご紹介したい。ひょっとしたら有名な方法なのかもしれないけどワシ自分で試して見つけたので知ってる人はご勘弁を。

 ずばり、冷凍庫保管である。
 ジップロックに移し替えた使用分も、封切った分もまとめて大きなジップロックに入れて冷凍庫にぶち込んでおけば腐らないんである。
 ガルプの素材は火で炙っても若干溶けるだけで酢酸ビニルとかのような熱可塑性のある素材じゃなくて、高分子化合物とか言ってるけどたぶん熱で溶けないコンニャクマンナン系とかの食品系だろうと思うので、一回凍らせたら解凍時に凍みコンニャク的にスカスカになるんじゃないかと危惧したけど全くの杞憂で、何度も冷凍解凍を繰り返しても変化があるように感じられない。
 これでガルプの管理が超楽になった。まだやってない人はお試し下さい。
 冷凍庫で保管は、低温下では化学反応も微生物の活動も抑えられるということが実感として分かってくると何にでも応用ができる気がしてくる。当然食品とかでは氷の結晶が繊維を切って食感が変わるとかがあるように冷凍解凍を経ることで生じる変化もあり得るので万能とはいかないんだろうけど、干物とアミコマセの冷凍保存以外にも結構使える頼りになる家電である。


 ついでに、ワーム関係の小ネタを2つほど。
 ガルプは釣果は安定しているけど品質は不安定なのが汁が臭いのと並ぶ欠点。思いっきり曲がってるのとかあって、店頭で買うのなら曲がってるのが入ってないのを選べるけど、通販ではそうもいかず開けてガックリというのがあり得る。
 なんか方法ないのかと、火で炙ってみたりしたけど上手くいかなかったのでググってみたら、ちょうど良い太さの筒とかに真っ直ぐにして入れてガルプ汁に漬け込んで放置である程度直るそうである。
 要するに生産時は真っ直ぐだったはずでその後パッケージされる時に曲がった形で入れられてその型がついてしまっているということらしいので、真っ直ぐにカタを填め直して気長に放置して元に戻るのを待つということらしい。
 ちょうど良い筒がなかったので細いステンレス針金を巻き付けて真っ直ぐにしてから汁の入ったボトルにぶち込んでおいた。どのくらい放置しておけば良いのか知らんけど来期には直ってるんじゃなかろうかと期待している。

 もいっちょは小型のジグヘッド。
 小型ワームを刺す軽いジグヘッドは”鳥の口に入る大きさのオモリには鉛を使わない”というのも基本方針にしているので、フジワラの「ヌエボ」シリーズのスズ製ガン玉とマルトのジグフックで自作?している。ペンチでか締めて隙間に瞬間接着剤流し込んで固めてるだけなので自作ってほどじゃないけど。
 マルトのジグフック、100本入りで1000円ぐらいとお安くて、重さも自由に作れるのでなかなかに良い塩梅。
 これ、防錆性がよくて軽いオモリでもハリ先を上にした姿勢で安定しやすいのでフライフックとしても使いでがあるそうな。ワシもクレイジーチャーリーっぽいフライを試しに巻いてみたけどちゃんと釣れた。

 てな感じで、根魚とかカマスやるのに久しぶりにワームを使った釣りに取り組んでて、釣りの技術なんて今更新しいことがそうそうあるとは思えないんだけど、釣りを快適に気分良く行うための工夫ってまだまだあると思うので、そのへんも含めて楽しんでいる。

2020年1月5日日曜日

はじめまして


 アタイの名前はウニャ子、センスの欠片もない名前だけど、なんか窓から餌くれる人間がそう呼ぶから。
 アタイがお腹空かしてるのになかなか餌持ってこないと窓の外で催促してやるノ。気が効かないったらありゃしないんだけど、その時の鳴き声がウニャウニャって言ってるように聞こえるみたい。

 餌くれる人間が来るまでは、ここは人間にも見つからない秘密の隠れ家で、午後には日当たりも良いしイイ雄がいたらしけ込むのにちょうど良かったのに、人間が来るようになって男は寄りつかなくなっちゃったワ。
 だって、この人間見るからに怪しげで邪悪な殺気を感じるのよ。あれは絶対生き物を平気で殺す人間だワ。

 でもアタイも食ってかなきゃならないから、そんな人間にも媚び売って餌もらわなきゃならないのが辛いところ。
 やたら頭撫でようとしてきたりして正直ウザいのよ。
 あと、アタイはアジが好きってわかんないのかな?生のハゼの頭とかヌルヌルしててきもいんだって!でも焼いてあったら食べるわよ。
 ここしばらくカマスの頭ばかりで正直飽きたワ。あぁアジ食べたい。アジならメッキでもイイのヨ。ちっちゃな魚の干物もおやつには悪くないワ。
 コレからもアタイにせっせと貢ぐのよ人間。

 などということを言われてそうですが、なかなか懐かない猫でやっと最近頭をかいぐりかいぐりとなで回すことができるようになり嬉しい限り。なんか嫌そうな顔してるのが分かるけど「さんざん貢いどんのやけん、おさわりぐらい自由にさせろヤ」とお下品なことを考えております。
 ウチの猫にしてしまって、予防接種とか受けさせたいところだけど、まだ部屋には入ってこないし抱っこもさせてくれないので、このままの関係かなともおもっちょります。

 独居老人のさみしさを多いに癒やしてくれる可愛いヤツです。

2020年1月1日水曜日

初春のお慶びを申し上げます2020


 初日の出も拝みつつカマス釣ってなかなかにお正月気分な初釣りをすませてきました。
 今年はどんな釣りが待っているのか?楽しみでなりませぬ。

 とりあえず、前半戦が未体験ゾーンで直近の気になる獲物としてはバチ抜けに集まる魚を狙いたいってのがあって、バチ抜けそうな場所はボチボチと夜様子見に行かねばの娘。

 大きな事案としてはカヤック出して、根魚だ青物だと食卓が潤ってしまうような魚も釣らなければならないだろう。コレは暖かくなってからの課題。
 ヒラスズキのスズキサイズを川で釣りたいとか、チヌのもうチョット手堅い攻略法とか個別の課題も胸の内にはあるけど、そのへんはまだ情報集めてかなきゃならん話で、5年目処でやっつければ良いだろうというぐらいの感触。
 積み残してあるヘラ浮子で釣るボラも膝使わなくて済む釣りとして方法構築してみたい。

 とか一年の計を今立てたところで、結局は”来た魚を釣る”っていうのが大前提なので、なんでもかんでも来た球フルスイングでかっ飛ばしにいくしかないとも思っている。

 ということで、今年の目標はということをつらつら考えてみたら、この地に移住してきてから実践できているところではあると思うけど、とにかく暇があったら釣りに行け!暇がなくても何とかして行け!っていうことしかないと思ったりする。
 昨今はなんでもかんでも”数値目標”とかいいはじめるくっだらねえ世の中で、あからさまに数値目標を達成することが目的にすり替わっているようなアホな事例も珍しくないけど、それでも分かりやすいっちゃ分かりやすいので、月に20日行くとして”年間240日釣行”というのを目標としたい。
 たとえ240日釣りに行くことが目的にすり替わったとしても、それだけ釣り場に立てば、この地には魚が多いのでよっぽどの間抜けでもなければ、本来の目的である”魚を楽しく釣る”ということに直結していくだろう。
 だいたい週3日ぐらい釣りに行き続けると、季節の変化や魚の動きがなんとなく分かってくるっていうのが自分の中に感覚としてある。年間240日ならそれ以上になるのかどうか?
 240日っていえば、年間釣行日数100日を越えていた若き日の2倍以上の日数になる。単純な計算だと2倍釣れて2倍の早さで情報が集まり腕が上がる。
 
 釣りという遊びにおいて、釣果を出す方策は結局”なるべく釣れる確率を高めて、なるべく多く釣り場に立つ”ことに集約されると思っている。
 程度の低い釣りをしていたら、いくら日数かけてもどうしようもないってのもあるけど、精度の高い釣りを展開できない下手クソであるのはすぐにはいかんともしがたく、ワシャ下手な鉄砲を数撃って補うより仕方ないんじゃわい。

 ということで今年も釣りに行きまくる所存です。
 皆様も良い釣りを楽しんで下さい。遊びに来ていただけるならご案内はおまかせを。