2022年9月24日土曜日

茶色い三連星

 大きさが違って見えるのは、遠近法や錯視でも、ましてや画像処理でもございません。実際に大きさが違います。 

 左から大森製作所「デラックススーパー777(以下「DS777」と略)」、「デラックススーパー730(以下「DS730」と略)」、「マイクロセブンDX」で、重さ比較すると実測で、約300g、250g強、200g弱という感じです。

 DS777の記事書いたときに「間も埋めたくなってきてスーパーデラックス730もちょっと欲しくなってくるのが”スピニング熱”の怖いとこ。アタイ病気が憎いッ!」といつもの台詞を書いておりましたが、欲しいと思ってしまったら負け!仕方ないね!!買っちゃうよね!?ということでDS730我が家にやってきました。

 意外に弾数は少なめの機種で、綺麗な箱入りとか買っても仕方ないので、絶妙にボロ目の個体が出てこないか探してはいた。実はボロいのがネットフリマに出てるのは知ってたけど、六千円弱と、それなりに程度の良いマイクロセブンDXの値段をみて値段設定したみたいで、同じ出品者の他の出品物見ると釣り具は少数で明らかに相場観をおもちでない様子。とはいえ「人気があるのはもう一つ小さい機種で、相場はこの機種では程度も悪いので3000円いくかどうかだとおもうので3000円でどうでしょう?」という交渉は、ワシが交渉受ける側ならいきなりの半額大幅値下げ交渉は頭にくるし、胡散臭くて信じられないしで、あまり出てこない機種で売れた値段調べるのも一苦労なので、相手側の不信感を買うだけだと思って踏み切れないでいた。その状態で気にはなってたけど半年ほど「お気に入り」に登録しつつ放置していただろうか?値段が下がった。さすがにもとの値段では売れないと感じたのだろう。4千円までさげてた。正直キレイめの個体ではないので3千円なら悩まないんだけどな、と思いつつもワシが買って使えるようにしてやるのがお役目かと、勝手に思って値切り無しで4千円送料込みで確保。8月の暑い時期に買ったので、とりあえずネジやらナットやらにCRC666をぶっかけてビニール袋に詰めてしばらく放置。台風が来てやっと時間の取れる涼しい状況が生じて分解清掃とあいなった。

 まあ、分解清掃自体はマイクロセブンDX、DS777と特に変わったことはなく難しくないんだけど、だいぶ海で愛用してきたのか、最初緑青が浮いてるのかと思ってた、蓋と本体の緑の部分はパテで腐蝕を埋めたあとだった。ってぐらい塩かぶっても手を入れながら使われて来た個体のようで、内部に砂やら塩の結晶っぽい粉末やらがこびり付いていて、整備のしがいがあるというもの。

 一ヶ所、どうにも錆びて固着して外せなかったのがローター軸にハマっている本機唯一のボールベアリング。記憶力の良い皆さんなら憶えておられるかもだけど、我が家にはマイクロセブンDXの蓋を買ったときに”オマケ”として付いてきた、730サイズ用の足のついた本体が保管してある。ベアリングも規格品で、他の大森ダイヤモンドリールのNo.1、No.2に共通の規格品(具体的にはNKS687-H-ZZ)で間に合いそう。ということで交換でも良かったんだけど、パテ塗ってある風合いとか全体の統一感がそこだけ新品だと損なわれるので、とりあえずベアリングはシャーッとか鳴ってるけど重くなるほどではないのでとりあえずパーツクリーナーで古い汚れを飛ばしてからグリスシーリングだけして戻す形とした。ベアリングは真ん中の芯に接する輪っかと玉意外はステンの薄板曲げて作ってる構造のハズなので、ドリルやら金ヤスリやら使って、錆びてるヤツを壊しながら取っ払う方法はありそうな気はするけど今回はそこまでしなかった。

 でもって、シンプルなインスプール、割り切った左ハンドル専用、ハンドル一回転一往復方式のスプール上下、ハンドル軸のギア裏に設けたストッパーという単純な設計は、余計なモノが付いてなくて分解してても部品数少なく楽で好ましい。
 ドラグはいつもの硬質フェルト3階建て方式のがついてるし、ラインローラーは形状的にはマイクロセブンDXのようなラインの落ち着く谷が切ってあるタイプなんだけど、真鍮製のスリーブは入っておらず、油溝が切られた軸で直受けの回転式。このへんは大きさの違う3機種で微妙に違っているんだけど、それが大きさごとにあえて変えているのか?製造時期によって違いがあったりするのか?この三台見ただけでは分からんというのが正直なところ。
 ギア比は3.5:1かもうちょいあるかなぐらいで低速機。スプール径大きめの低速機はわりと使えるっていうのが、PENNの「720z」やミッチェルの「314」とかでも感じるところ。シーバス釣るには悪くないと思う。適度にボロい個体なので海で使うにもそう神経質にならなくていい。まあこれ以上腐蝕しないように大事にするにしても、通常の使用の範囲でボロくなっていく分にはかまわないでよさげ。大きさ的にワシのシーバス狙いに一番しっくりくる大きさはコイツかもなので、どっかで出番作って、世界の釣り人に安価高性能を評価されたと聞く、マイクロセブンDX(輸出機名「シェイクスピア2200」)の時代の大森機がどの程度の実力、成熟度だったのか、自分の釣りの中で感じてみたいところ。さらにシリーズにはDS777より大きいDS800(あるいは888か?)やら同時期の他機種みてると1300ぐらいの大型機まであるのかもだけど、まあ使いそうな大きさじゃないので興味はない。と書いておかないとまた買ってしまいかねないので、興味がないったら、興味がないっ!!と念押ししておこう。

 でもって、今期自分の釣りの中で試しているリールに、シェイクスビア「2062NL-2」ゼブコ「44クラッシック」があって、好調に楽しく使ってるんだけど、いくつか調整したことがあるので、ワシの備忘録がてら皆様のご参考になればと書きとめておきたい。
 
 まずは「2062NL-2」のベール反転機構の不具合についての調整。
 右の写真一番上の不具合が一目で分かるだろうか?2062系の古い機種は、ベールアームとベール反転機構がローターの反対側にあって、上の写真はその反転機構のトンガリ部分が、一番下の写真では左で止まっているようにベールを開放するトリップレバーを右に越えさせてはならぬ!のに越えてしまっているのである。この状態ではベールが起こせない。直前に、ややベールの返りが渋かったのでベールワイヤーの形状を調整して軽やかに返るように調整しており、その後持ち出した釣り場でこの状態になって困ってしまったのである。本来なら反対側のベールアームのストッパーが真ん中写真の様に効いた時点で、一番下の写真の様にトンガリ部分を越えないで止まるのが正常だけど、軽くベールが返って勢いで越えてしまうようになった。これはベールワイヤーの形状を捻って調整して、ベールアームが止まる位置でトンガリの手前というかやや上までしかトリップレバーが来ないようにしてやって解決した。後年の2062系は、このベールアームの反対側に反転機構を配置する形式をやめて、ベールアーム側にどちらも持って来て重量バランスはローター底部の錘で調整しているけど、こういうベールアームの形状がよじれてくると生じる不具合もあっての変更なのかもしれない。心配していたベール反転部分への糸絡みは一度糸ふけ出まくったときに絡んだけど、通常の使用においては問題なかった。百均フェルト製のドラグパッドも問題なく機能していて、良い感じにアメリカンスピニングを楽しめている。
 
 もいっちょ、”アンダースピン”なクローズドフェイスリールのゼブコ「44クラッシック」。メッキ釣りに活躍中なんだけど、こいつはドラグが実際の釣り場では”滑り出したら止まらない”系のドラグで、ドラグパッドの樹脂が劣化してカチカチツルツル状態なのでイマイチ欲しい摩擦が得られていないのだろうと考えて、スプールを挟むようになってる上下2枚のうち、写真一番上のヒビ入ってワッシャーに固着しているドラグパッドをとりあえずなんかでっち上げて交換してみようということになった。
 ところが、元々のドラグパッドが薄い樹脂製で、交換するバッドも填まる厚さが薄くないとEクリップで固定できない。調整幅出すならと最初に作った百均フェルト製パッドも、もっと薄いのをとワンカップのポリエチレン蓋でつくったパッドも、厚くて収まってくれない。なにか薄くて滑りが適度に良くて、ある程度丈夫な素材は?と考えて布とかどうだろうとかも考えたけど、グラスファイバーのシートをテフロン加工したものが、昔ドラグいじったときに使ったのの余りがあるのを思い出して、適当に切り出して填めてみた。適度に表面凸凹がありつつ滑りの良い素材なのでそこそこドラグの塩梅は良くなってくれて、滑り出したら止まらない状態は改善されて、滑りながらもしっかり抵抗をかけてくれて及第点。手で引っ張り出した感触では元の状態でも悪くなさそうだったんだけど、実際に使ってみると思わぬ不具合があったので、やっぱり釣り具は魚釣って試してみんことには評価はできんもんだなと改めて思いましたとさ。ゼブコ44クラッシック、トリガーでラインの放出を微調整するのは、慣れてないのでなかなか難しく感じつつ挑戦中だけど、トリガーだけで手早く手返し良く投げられるのは確かに利点としてはあって、コイツでメッキ狙って連投連投って感じの釣りは結構最近のお気に入り。

 という感じで、実釣を経ての微調整など入れつつ導入したリールを使って魚を釣りつつ、涼しくなってきたので、渋滞しているリール整備も(紹介したいのだけでもあと3台)おいおい進めていきたいなと思うっちょりますので、お好きな人はこうご期待。

2022年9月17日土曜日

頭の中がかゆいのか?

 欲しかったんじゃー!しかたなかったんじゃー!!
 いつものことではございますので、粛々と進めさせていただきとうございます。

 豆アジ以外はまるでダメ!というこの夏、意外なことに8月は我慢してあんまり釣り具買わなかった。
 そりゃ、電気代は感覚的に2割方増えてるし、食料品やらも軒並み値上げラッシュではちょっと老後資金は大事にしておかねばという気にもなろうというもの。だいたい普通の月で(なにが普通か?という根源的な問題は脇に置いて)釣り具に使う金額は3万円と、我が家の食費のおよそ2倍となっており、いざッちゅうときには削れる、余裕の部分のような扱いではあったので8月は絞って1万5千円ぐらいで収めて、ワシもやるときはやるけんネ。と胸をなで下ろしたのだが、9月に入ってなにやら非課税世帯には5万円バラ撒かれるとか美味しい話も聞こえてきて「経済的に困窮ってほどでもないなら受け取り辞退しろ!」という脳内の正義漢の声が聞こえてきたけれど、脳内のキチガイの人はそれを完全無視「これで釣り具ガサっと買える軍資金ができた」と諸手を挙げて突撃体勢に入ってしまい、9月半ばで既に2万円を、必要性に疑問も生じる釣り具に突っ込んでしまっている。

 冒頭写真のルア-達は、前回の”ルア-図鑑うすしお味”第52弾でアタリをつけた対シーバス用のルア-の買い増しと、気になってしまってたのを結局買ってしまったモノその他である。とはいえ実はこれらルア-はこの夏の”お買い物”第1弾的なものであり、9月にはまた別の系統のルア-にもご執心でなんじゃらゴチャゴチャと買いあさっており、それらはまた別途紹介の機会を設けたいと思っている。もちろんのことルア-だけでなく、暑くて作業が捗らず分解整備待ちの渋滞が発生しているリールについてもまた買ってしまっている。この台風直撃の連休中になんぼかでも進めねばならぬ。最近”キチガイ”という言葉は言葉狩りにあって、露出が減り馴染みが薄くなりつつあるなか、代替する言葉として”アタオカ(「頭おかしい」の略)”という言葉が台頭してきているが、まさに我ながら”アタオカ”だと感じずにおられない。まあ言葉狩りなんてしたって言い換える言葉が出てくるだけっていうこのしまつジュウシマツ油圧ショベルのコマツですよ。

 一応、説明というか言い訳させてもらうなら、対シーバス用に実戦導入も視野に入れた購入であり、完全に無駄ってほどでもないのかなと。いうことにして見逃してはもらえないでしょうか。我が家には食べ盛りの可愛い猫様がいて、猫様には良い魚食べさせてあげたいじゃないですか。どうかそのへん忖度しておめこ干しを(「ATOK」はまたえらいもん干しやがる)。

 で、まずは前回アタリをつけて、”泳ぎ下手な泳ぐポッパー”としてまあ使えるかな?って感触だったハトリーズ「リトルダイナマイト」が、使ってみるとハクのような水面流れがちな小型の餌が多い春シーズンにガッチリハマってくれて、これまで盤石の一番打者だった「海爆リップレス」に変わって、その日の状況を見るのに真っ先に投げるルアーとなった。こいつの優秀なところは、浮き上がるシンキングペンシルである海爆リップレスが巻き始めてしばらくして後半に爆釣ゾーンの水面貼り付きの棚に入る(それ以前の棚でも食うけどね)のに対して、巻き始めた直後から水面に貼り付いたまま下手くそなユルヨタな泳ぎを始めるところだと思っている。同じような泳層を攻められるルア-としてはマンズ「ワンマイナス」とかのいわゆるウェイクベイトがあるけど、あんなにブリブリとは暴れず、その泳層を小型のルア-がユルヨタなおとなしめの動きで水面に航跡描きつつ泳いでくるのである。効きそうでしょ?竿を高く掲げたり、足場高かったりすると水面上を真っ直ぐ進みがちで、足場低い位置で竿を低めに構えての使用が前提条件になるけど、これは使える!という確信を春シーズン唯一のまともな獲物のヒラフッコやら、そこそこ良い獲物のウグイちゃんとか釣って得たところである。ちなみに、なぜか水面上トップウォーターのルア-の釣れ方と、水面直下の釣れ方は明確に違っていて、わがシーバス釣り場の春の陣においては水面直下が重要な要素だと感じている。トップはトップで効くときも多くて使いどころはあるけどね。というわけで、まずは今後主力級の活躍をしてもらうリトルダイナマイトは買い取り強化月間で買い集めた。まあそれほど人気は無いのでネットオークションとかで6~800円も出しときゃ買える。派手な黄色系オレンジ系が好きだけど、最終的には色塗り直せば良いので安けりゃ買ったのが写真の上の方の10個。このほかに通販している釣具屋で新品在庫抱えてるところを見つけたので、新品3個とちょっと張り込んで確保をこころみた。ルア-を根がかり等でなくすのは常々書いているように、自分の財布に厳しく、釣り場にゴミを残し、釣りのリズムを著しく損なうなど何一つ良いことはないので、ここ数年プラグをなくすのは極力避けるようにしていて、それでも回収不能になるのはあるんだけど年1,2個に押さえられている。”根掛かり覚悟で”などという覚悟は水底にゴミの山を築きラインの林を育むので迷惑なのでやめた方がイイ。今年は根魚狙いでワームの換わりに”鳥皮短冊”を使い根掛かりしにくいように落とし込みでの狙いに絞っているのでワーム(及び鳥皮短冊)の根掛かりも劇的に減っている。おそらく13個のリトルダイナマイトは早くとも使い切るのに13年掛かるだろうし、その間良い色がネットオークションに出ていたら補充するだろうしで、弾数はそこそこ揃ったと満足している。
 でもって、ハトリーズの小型の樹脂製のシリーズには独特の可愛さがあって、つい食指が動いてしまって、写真の様なていたらく。
 左下のアゴがソリ上がったペンシルは「キャスパー」これは普通に首振りペンシルでザラパピーと大きさがかぶるので、ラトル入りとかで違いが出るか、まあでなくても魚は釣れるだろう、真ん中の”タイニーボム”は小さいシングルスイッシャーで、水面チョコチョコと障害物際とかで首振らせて1ヶ所で粘って遊べそうな感じ。シーバス向きではないかも。右の下段、ポッパーの「トレッピー」ペンシルの「キューティーデビル」は、これもダイブさせたり鋭角ターンさせたりと、小場所でバス釣るには良いけど、シーバス釣るのに一定のリズムで首振り続けるあるいは飛沫あげさせ続ける、というのにはあんまり向かないというのが判明。まあまたそういう小場所用のルア-の出番もあるかもしれん。

 でもって、ダイワの”泳ぎの下手なミノー”「ロビン」1個試しに手に入れてみたら、固定重心ノンラトルのわりに、重心が安定していて飛距離がそれなりに出るうえに、泳ぎは昔のラパラだロングAだレッドフィンだっていうブリブリとしっかり泳ぐルア-に比べると、頼りないぐらいに”ヨタッた”ユルい泳ぎ下手。だがそれがイイ!今時のリップレスミノーのやる気のないユルヨタな泳ぎみたいでシーバスにはこれは効くはず。ということであんまり高いのはもとが安いルア-なので馬鹿臭いけど、600円とかならイイかと買いあさってみた。
 下の2本はマジックで黒点が書き込まれていたり、”ワーム焼け”で表面溶けてたりだった個体で、色が地味なのは当地ではあまりよろしくないので、色剥いで黄色系で塗りなおうそうとしてみて、面白いことが判明。一番下の塗装剥いだ個体見てもらうと分かるように、頭の部分は透明な樹脂で、後半が白いいわゆるボーン素材に見える。リップまで一体成形で作るとなると前は透明な樹脂で作りたかったんだろうけど、後ろを素材を変えたのはどういう意図だったのか?重量上げて飛距離確保のためとかだろうか?謎ではあるけど、なんか工夫がされた形跡がある。コイツは多分釣れそうに思うので秋のシーバスシーズン活躍させたいところ。

 でもって残りは、足下狙いの長めのリップのダイビングタイプのルア-達で、その手のを導入するなら「ロングAディープ」と「バングオーディープ」ぐらいは使って様子見ておきたいところと確保。
 ロングAは大好きだけど、ディープはなぜか1個も持ってなかった。東京湾ではラトル入りのシーバスに使うダイバーは「フライングダイバー」と「マジェンダ」が良い仕事してくれていて満足していたので他にまで手が回っていなかったってことだろうか?何にしろ、人気もそれほどじゃないのでリアヒートン時代のを3個安く手に入れることができた。この手のリップの大きなダイバーについて、1つ疑問がある。
 はたしてリップは本体の長さに含まれるのか?ということで魚がリップも含めた長いモノとして認識するかどうかという話である。真ん中写真のリップまで金ピカのはおそらくリップまで含めて視覚からもハッキリ認識できるからそういう長いモノとして認識しているのは間違いないと思う。ただ、他の透明なリップのはどうかといえば、音や水の動き的には”長物”と変わらないだろうけど、視覚的には完全に無視できるほどではなく見えるといえば見ての通りで見えるけど、視認しにくくて本体よりは地味な存在になるだろう。ということで、透明なリップだからといって魚が全く認識しないわけじゃないはずだけど、色付いてるよりはある程度目立ちにくい存在になる。ぐらいかなと思っている。こんな派手な動きのアピール度で勝負する系のルア-で”マッチザベイト”とか考えても意味ない気はするけど、餌の大きさに合わせたいというなら長さはリップまで含めて、あるいは地味な透明リップの分ちょい足し補正かけて合わせるのが正しそうかなと思ったり思わなかったり。まあ、デカいリップでブリブリと水掻き回して暴れる派手さで食わせてしまえって気はする。

 バグリー社「バンゴーディープ」は、バルサミノーで長いリップはやや珍しいかなということで確保。バグリーの古いのは接着剤が劣化してて、リップ引っ張ると抜けることがあると聞いてたので、試してみたらモノの見事に抜けた。確かにリップのアイがワイヤーでフックのアイまでつながってると、コーティングしたあとに本体から突き出ているワイヤーをリップの下から通してアイを整形して止めるっていう難しめの工程が生じるので、リップの下にワイヤーが通っているのはリップからワイヤー整形のアイが抜けにくくリップ割れても本体から抜けなければワイヤーでつながっててルアーも魚も回収可能ってのを確保しているに過ぎないのだろう。この方式はラパラ「シャッドラップ」でも同じだったはず。淡々とエポキシ接着剤で接着し直して現場復帰。バグリーの古物でリップにアイが付いているヤツは使用するなら、グリグリとリップを抜けないか力掛けて確認してみて、抜けたら接着やり直しておくと、魚とやりとり中に抜けてリップだけ帰ってくることが防げると思うので皆様お気をつけて。同じ方式のシャッドラップとかもあまり気にしてなかったけど同様の問題は孕んでると思うところ。

 でもって、ダイバー系はなんとなく気になってしまっていて、グデブロッド社ゴールデンアイ「ヴァンプNグラインド(ヴァンピングラインド)」なんて金属リップのディープダイバーは「ホットN」と丸かぶりだしいらんだろ!と理性では思うんだけど、値段下げてきて2個で1100円とかになると、開高先生が銀山湖でイワナ釣るのにも使ってたような歴史あるルアーが1個600円しないのかよ?と不憫でならなくなり、我が家にお迎えしたくなるのである。仕方ないよね。オレンジの”ゴールデンアイ”に金属リップには社名が刻印されてて、雰囲気あるのよね。買っちゃうのよね~。名前がまた「妖婦の腰使い」って感じでいかにも誘いそうなのよね。

 でもって、これまた1100円と安かったのでマウスが滑った、ストーム社「タイニータビ-」。ストームのクランクは「ファッツオー」とかちょっと手がでない値段になってることが多いけどその他は意外に安い。これは”タビーズ3兄弟”の末っ子でまん丸の本体が可愛らしい。チョリッとした尻尾もキュート。コイツに加えて往年愛用していた「リルタビー」、ディープ・ダイビング・タビーな「DDT」の3つがタビーズ3兄弟なんだけど、コイツらは他のメーカーが作ってたのを金型ごとストームが引き継いだらしく、立体の”ストーム目”じゃないのが人気のない理由とか目にしたことあるけど、充分魅力的で良いルアーだと思う。シーバスにはどうだろうか。

 てな感じで、あいもかわらずルアーも買いまくってます。物価高が進むと何もしないのに実質老後の蓄えが目減りしていくワケで、こんなに節操なくモノ買っていて良いのかと不安も覚えるけど、なんか頭の中がルア-のことで一杯になって買わないとイリイリとして落ち着かなくなる、そういう病気なんで仕方がないという感じの”ルア-図鑑うすしお味”第53弾でございました。

2022年9月10日土曜日

昆虫ヤバいぜ!ーナマジのベクターケースファイルⅡー

  日本の昆虫でヤバいのって言ったら、まあ日本で一番人殺してる生物とも言われているスズメバチ類で、2位が世界じゃ一番人殺している生物の座を揺るぎないものとしている蚊の仲間が来て、蚊は媒介する病原生物であるマラリア原虫なりがヤバいのであってなんか納得しかねるけどまあそういうことにしておく。となると3位は病気をバラ撒くという意味でハエかゴキブリがくるんだろうけど、嫌いな人は名前を呼ぶことさえおぞましいようで”G”と呼ばれているぐらいのその忌み嫌われようからいって、ゴキブリのヤバさは人間に潜在的な恐怖を刷り込むほどのようなので、タダの不快害虫ではないということを赤痢なんて昔の病気になってしまった日本人は忘れてるけど実にヤバいのは論を待たない。

 っていうのは、みんな知ってるし、スズメバチの仲間とか巣に近寄れば警告的に頭上を飛んできたりしてくるので、よほどのアホか不慮の事故的な場面でなければ、それほど危なくはないように思う。国際的な人の動きが活発になって気温の上昇とともに蚊が媒介する病気の危険性が高まっているというのは、一時東京でデング熱が発生して現実味のある事態として広く知られるようになったと思う。ハエとかGとかは逆に潔癖すぎるぐらいに排除しようとされているように思うけど、奴らタフなのでそのぐらいでちょうど良いのかもしれない。

 というなかで、今回ご紹介する写真の昆虫は、意外なぐらい身近だけど、異様なぐらいヤバいという、オオスズメバチが日本の昆虫界の番格ならばさしずめ”裏番長”的存在なので、たまたま我が家に侵入した個体を捕殺したのでご紹介したい。その名を「アオバアリガタハネカクシ」という1センチに満たない小虫にもかかわらず、以前にも紹介した世界中の毒性物に実際に刺されたりしてその”痛さ”を評価するというアホな企画番組「キングオブペイン」で、サソリ、毒蜂、タランチュラ含む並みいる強豪を押さえて、ベスト3に入ったのがインドネシア産の同種か亜種とみられるハネカクシ類で、その体液中に含まれる毒は独特で”ペデリン”というらしいけど、触ったすぐには何ともないけど数時間後に水ぶくれが生じ、番組の実験では潰して体液塗りつけてたけど、水ぶくれできてそのまま放置した結果、一週間後には患部が穴が開いたような潰瘍状の症状となり、実験台となった2人もあまりに予想外な被害の大きさに衝撃を受けていた。

 同様に体液が毒で触れただけで水ぶくれができる昆虫としては、カンタリジンという毒素を持つツチハンミョウの仲間もいて、近年近い仲間のヒラズゲンセイが見た目から”危険な赤いクワガタ”としてニュースにもなっているけど、コイツらはハナバチの仲間(後者はクマバチだそうな)の巣に寄生するというファーブル先生も解明にてこずった特殊な生活史からか、めったにお目にかかれない珍昆虫で、ツチハンミョウの毒はその昔忍者が暗殺に使用してた説もあるぐらいだけど、まずお目にかかれないぐらいのレアキャラでまあ知らんでもどうということはないと思う。

 ところがアオバアリガタハネカクシは、我が家の場所が紀伊半島の自然豊かな田舎だから出現したってわけではなくて、子供の頃に実家でもよく目にしたぐらいで、まあ実家も田園地帯を切り開いた新興住宅地で田舎なんだけど普通に地方都市なら居てもおかしくない。かつ灯りに飛んできて小さいので網戸の隙間とかもくぐり抜けて、気がつくと食卓の上を歩いてたりするのである。間違って潰してしまったりして体液が皮膚に付着したら、なまじ即効性の毒ではないのもあって、水ぶくれができても何が原因か普通分かりようがない。実際、実家ではそれなりの頻度で見かけてはいたけど、幸運なことに一度も被害にあったことはない。とはいえ潜在的には危険で、小さい虫とはいえ知らないと酷い目にあいかねないので、せっかくなのでと写真撮ってご紹介したところ。生きて動いているのを写真に撮るのは危険が危ない感じだったので、潰さないように刺激しないようにとティッシュで包んでビニール袋に入れて冷凍庫にぶち込んで殺してから触らないように気をつけながら撮影したので、ワシのつたない写真技術のせいもあるけど、生きているときの毒虫ならではの美しい色合いが再現できてないのが悔しい。名前に”アオバ”とあるように羽がクシャクシャッと”羽隠し”な感じに折りたたまれている部分が金属光沢のある青で頭とお尻が黒、その他がオレンジという派手な色合い。綺麗なバラには棘じゃないけど、綺麗な虫には毒があるという感じ。室内で見つけたら素手で触らず処理することが肝要。不幸にも体液がついて水ぶくれができたら水洗いしてできれば皮膚科にというところか。

 他にも、意外に知られていないヤバい昆虫というと、チャドクガとヌカカ、ブヨの類だろうか?ヌカカとブヨはだいぶ違うやろというツッコミはあるかもだけど、”水辺とかの小バエみたいな吸血昆虫には要注意”ってことで注意のしどころは似てるのでまとめて気をつけておいても良いように思う。

 チャドクガは、名前のとおりお茶っ葉にも発生するけど、庭木のツバキやサザンカにも幼虫である毛虫が発生するので、毒毛虫の類いでは昔のタナゴ釣り師は餌として蛹を珍重したイラガの類の幼虫も柿の木とかによくいて身近な毛虫ではあるけど、チャドクガとヒロヘリアオイラガの幼虫双方に刺された経験から言って、ダントツでチャドクガの方がヤバい。イラガの幼虫は刺されても瞬間的に”痛いっ”ってかんじでビリビリっとくるだけで、すぐに痛みは引くけど、チャドクガは酷かった。とにかく気が狂いそうになるぐらいの痒みで、皮膚科に飛び込んだら先生一目見ただけで「毛虫ですね」とステロイド軟膏出してくれたんだけど、クスリ塗ってもその日は寝られないぐらいの痒みに悶絶していた。まあ高校生の時、窓から中庭に出入りするというお行儀の悪いことをしていたせいで自業自得なんだろうけど、窓枠から飛び降りたときに、生け垣のツバキにチャドクガの毛虫が湧いてるのに気付かず、肩から背中を接触させてしまい、背中半分赤く腫れただれ、腫れが首筋までのぼってきていて痒いのなんの、っていうのは2度ごめんな経験であった。ツバキなど照葉樹に群れてる毛虫には要注意って話だけど、チャドクガは実は成虫も、そして卵さえ毒針で武装しているという”黒い呪術師”アブドラー・ザ・ブッチャー氏もかくやという”毒針殺法”の使い手なのである。毛虫時代の毒針(フサフサで派手な毛とは実は違う細かい毒針らしい)を繭の中にとっておいて、成虫になっても使うので、灯りに誘引されて部屋に飛び込んできたりすると、毒針が散らばって原因不明の痒いかぶれになったりということもあるらしい。死んだ毛虫の毒針が散らばってもかぶれの原因になるぐらいらしく、ワシ件の高校の中庭の毛虫たちは後腐れないように、花火持ち込んで焼き払った。ちなみに卵の毒針は母親が護身用にくっつけてくれるそうな。毒蛾とはいえ母の愛は偉大だね。

 ヌカカとブヨはヌカカが最近海辺で全国的に増えてるようで、昨年ケン一が噛まれまくって痒くてたまらんかったそうである。ブヨはどちらかというと綺麗な沢水の近くに多くて、目の前をしつこく飛ぶのでウザいんだけど、噛まれるとこれまた痒い。普段刺され慣れてない虫はアレルギー反応強く出るのかヤケに腫れて痒みも長びく気がする。で噛まれ慣れていないと、こいつら見た目は小バエ程度の小虫なので案外気がつかなかったり気にしなかったりして、目の前でその小バエみたいなのが腕の上にとまったなと思ってたら、パカッと大顎を開いて噛みついてくる、ってのを見るまで吸血性の昆虫だと気がつかないことも多く、気がつくと肌の露出しているところに何匹もとまってて、ブヨだと噛んだあとの出血痕も既に何カ所もあったりして、慌てて追い払ったり虫除けふったりしてもあとの祭りで、酷いと一週間二週間と熱持ってボコッと腫れたりして滅茶苦茶痒いのに苦しめられる。双方何種類もいるようで、中には動物の毛の中に潜り込んで吸血する輩もいるようで、ワシ気づかずカザフスタンにて1日帽子からはみ出ている側頭部を餌場として提供してしまっていた。コロナ禍で密を避けるレジャーということで釣りやらキャンプやらが人気のようだけど、蚊の他にも吸血性の昆虫はいるというのを知っておかないと、せっかくの楽しい行楽で長びく酷い痒みをもらうことになりかねないので、皆様お気を付けて。

 とまあ、今回ちょっと知られてないかもしれないけど、わりと身近で遭遇してもおかしくないヤバい昆虫について、皆様に注意喚起して健やけく過ごしていただく一助となればと書いてみました。スズメバチみたいな”大物”は分かりやすく誰がどう見ても危ないので注意するだろうけど、アリガタハネカクシやらブヨやらの仲間は見た目ショボい小虫のくせに攻撃力はヤバめなので、油断なきよう注意していただければなと思っちょります。

2022年9月3日土曜日

密告「魔改造の夜」

  「ここで見たことは他言無用です」とその夜会の案内人から口止めされる。しかし、私はこのような悪魔の所行を黙って見過ごすわけにはいかない。いかなる報復、あるいは禍々しい祟りがあろうとも、今ここに勇気を持って告発したい。

 その夜会は「魔改造クラブ」という秘密結社が密かに開催しており、参加者は驚くような大企業の技術者をはじめ、最高学府の学徒、技術力の高い中小企業の職人などで、私もTヨタだのRコーだのT大だのといったそうそうたる面々をみて戦慄を覚えたモノである。まるでマンガ「グラップラー刃牙」の”地下闘技場”の技術者版を見るがごとき胸の高鳴りを、私は止めることができなかった。

 夜会には生け贄が捧げられる。夜会には生け贄を納めた者も同席することもあり、「魔改造」と呼ばれる、本来の姿をとどめぬほどの異形と化してしまった”我が子”らの”晴れの姿”を時に恍惚とした表情でもって礼賛している。

 ”魔改造”とはなにか?クラブでは「家電やオモチャのリミッターを外し、えげつないモンスターに改造する行為」と定義している。太鼓を叩く可愛いクマちゃんの人形が、魔改造を施され恐ろしい膂力で瓦を何10枚も叩き割り、トースターは会場となった古びた倉庫の屋根に届かんばかりに焼き上がったパンを打ち上げ、イジェクトされたDVDは高速回転しながら射出され25m先のボーリングピンをなぎ倒す。挙げ句の果てにはペンギンちゃん人形が人間とともに縄跳びに挑む。

 こんな狂気の夜がこれまであっただろうか?私は恐ろしい。

 こんなとち狂った、”あたおか(「頭おかしい」の略)”の夜のために、集いし猛者どもは己の技術・能力の限りをもって、魔改造にいそしむ。H技研は宗一郎イズムを継承した挑戦者魂でお掃除ロボを炭酸噴射によって空を飛ばしめ、Tヨタは大人げなく足をタイヤに履き替えたワンちゃんの人形を爆走させ、町工場がボウガン方式のDVD射出装置で、車産業界裏番長Dンソーの高精度なローラー射出装置と真っ向勝負を挑む。

 この狂気の宴に私も心奪われずにいられなかった。焼けたトーストが空高く飛ぶことに何の意味が?クマちゃん人形が瓦割る腕力を得たら危ないだろう?これらの魔改造は何の意味も実用性も持たない。にもかかわらず、参加者は力一杯最高の仕事をやってのけ、我々を興奮の坩堝に叩き込む。そして難事に挑戦して失敗し涙さえする場面もまま目にした。ただ、この夜会の大切なルールとして各種のレギュレーションの他に「失敗してもかまわない」というものが設けられている。実に素晴らしいことである。参加者は、もちろん己が組織の名にかけて、己の矜持にかけて、成功を勝利を求めて夜会に参加する。にもかかわらず、失敗が、全力を突っ込んで攻めた先に待ち受けていた失敗が、時になまなかな成功よりも崇高に輝く瞬間を私は目にした。失敗を恐れず挑戦することのみが次の高みへと我々を導くという、そのことを私は改めて知らされた思いがするのである。

 

 「魔改造の夜」NHK制作のアホな企画番組でふざけてるんだけど、大の大人が、それも一流の知性と技術を誇るひとかどの大人達が、大まじめにふざけているのがとても素晴らしい。彼らは本質的に、こういう”面白い””挑戦的”な試みこそが技術開発や発展につながる、あるいはそのために必要な力を育むということが良く分かってて、真剣に手抜きなく力一杯ふざけているのが実に素晴らしい。こういう企画に社名を揚げて(一部伏せ字だけど)気合い入れて挑戦してくる企業があるというのは、科学技術予算や教育関係予算がドンドンショボくなっていく日本でも、まだ現場は根性あって、工業国としての底力はまだ残ってると実感するところである。国としては落ち目で景気悪い我が国(今は円安で輸出は好調なのか?)だけど、技術力ある企業は自前で生き残るだけの蓄積と先見性と挑戦する心意気をまだ持っているというのが知れて、頼もしく感じたところ。

 って感じで今回サイトの方でやってる「アニメ・映画など日記」の出張版でいかせてもらいました。NHKのこういうネタ番組はけっこう攻めてて好きだったりする。