2022年6月18日土曜日

足下に潜り込むダイバーと泳げなくもないポッパー

 病気なんじゃ~!仕方ないんじゃ~!!

 今期のシーバスの不釣ぶりを見ていただければ、シーバス用に使うルア-方面での病気の悪化もしかたないと御納得いただけるだろうか?あぁしかたない。

 ご近所でシーバス釣るのには、護岸の上から釣るN川用に、足下までキッチリ引けて立ち上がりの早い固定重心のディープダイバーが、立ち込んで釣るA川では、ユルヨタなおとなしめの泳ぎのミノーとシンキングペンシル、ついでに高活性の魚に食わせる水面系ぐらいがあれば間に合う。
 
 前者のN川用ルア-としては「インビンシブルDR」「ホットN」のラトル無し勢に「マジェンダ」「スティッキーJr2」のラトル勢がここのところの1軍で、内房運河とかの実績考えると「フライングダイバー」やら「シャッドラップ」「サイレントピーナッツⅡ」あたりも使えるはず。A川用の現状一軍登録は、何はなくとも「海爆リップレス」が先発で「ワンダースリム70・90」「コモモスリム95」系あたりに加えて、水面系が「ザラパピー」「チャグバク小」「ダルトンSP」ぐらいがこのところの定番。

 魚を釣る能力的には、これらのルア-で不足を感じているわけじゃない。多分釣れてないのはルア-のせいなんてことは全くないはずで、魚が射程距離内になかなか入ってこない、つまり自分の行く釣り場に回ってこないってのが主な原因で、ひょっとしたら回って来ているタイミングをキッチリとらえ損なっている自分の腕の問題もあるかもしれない。にもかかわらず、菓子箱いっぱいに一部蔵にあったルアーもあるけど、新たに導入するルア-候補として、アホのようにネットオークションやらで買いあさってしまっているのは、ひとえに「同じルアーばっかり投げてると飽きてくるんだもん」ということに尽きる。

 ルアーマンなら分かりますよね。って話だけど、ルア-って似たようなタイプでも各社個性があって、微妙な違いは釣果の差を生むことも”変えれば来る”でたまにあるけど、むしろ、その個性や表情の違いを愛でるのが楽しいってのが、タックルボックスにルア-をあれこれゴチャゴチャ揃えたくなる理由の大きな部分である、ってのが本当のところだと思う。最近の日本製のルア-は良くできてるのかもしれないけど、逆にそういう個性やら表情の違いの部分が絶望的に”薄い”と感じていて、ワシが詳しくないのもそう思ってしまう原因かもだけど、例えば愛用しているコモモスリム95系のようなリップレスのユルヨタ水面直下系ミノーをと探せば、各社どこでもこの手のタイプぐらい出していて、いくらでも出てくるんだろうけど、どれもコモモの亜流の域を出ず、わざわざ違うメーカーのを買う意欲が湧かず、このタイプのルア-ならコモモ出してるアムスデザインのアイマブランドの他のルア-でも買っとけば良いように感じてしまう。

 となると、手に入りにくい小工房の高級品とか確保も難しく実用性も興味も無いので、れいによってアメルアとか日本製でも古い名作バスルア-とか、中古で確保も容易なもので、個性的で釣れない時間を楽しくしてくれるようなモノを、とアレコレ買いあさって試してみているところなんである。

 で、足場高め超接近戦で足下までキッチリ引いてくるための固定重心のディープダイバーってのは、いくらでもあるといえばある。古くから使われているアメルア(米国製ルア-)なら固定重心だし、バルサなどの木製ならラトル無しも珍しくない程度にはある。

 ちゅうことで、ドーン!と買っちゃいましたのが左の写真。ラパラとバスジャッカーは蔵から見つけたものだけどね。
 ラトル入りに関しては今自分の中ではマジェンダ推しで、抑えにスティッキーJr2とソーサラーもあるので、とりあえず放置で、ラトル無しをアレコレ入手して投げてみている。アメルアでプラスチック製でラトル無しは比較的少なく、入手が容易・安価でイケそうなのはレーベルの「スプーンビルミノー」ぐらいしか見当たらなかったけど、バルサ含めて木製のはラトル無しが普通。”みんな大好きバーグリー(©Dab氏)”(左上あたり)と日本で”パックマン目”のルア-といったら「アイマ」ブランドだけど、アメルアだと今回買いあさった杉の木でできてるPOE'Sのルア-(右上あたり)で、そのあたりはどちらも日本でも売れてたので中古の弾数も豊富でお安く入手可能。バグリーのルア-とかは塗装とか割れてたりすると(そういう仕様です)600円700円で買えてしまう。POE'Sも値段は大差ない。
 ただ、どちらもディープクランクのたぐいには、ごっついグラス系のクランキングロッドを穂先水中に突っ込んで深く潜らせるような男らしいモデルも多く、バグリーの「ダイビングキラーB2」やらPOE'Sの「スーパーセダー300」ぐらいは比較的おとなしそうな大きさと見た目なので大丈夫かなと思って買ってみたけど、5センチのシンペンも投げにゃならんシーバスロッドでは巻き抵抗が大きくてしんどい。ということでバグリーならB1の大きさやシャッド系、POE'Sは1100(200?)の大きさとシャッドっぽいRC系を狙ってみた。
 結果、バグリーの「キラーB1」とPOE'SのRC系はあんまり潜らんので足下までキッチリ引けなくて今回の目的には不合格。その他の「ダイビングキラーB1」や「バッシングシャッド」「スーパーセダー1100」あたりは良さそう。ただしバッシングシャッドは思ったよりシャッドラップラパラに似てて、多少動きが大きいけど”変えると来る”を期待できるほど違うのか微妙。あと、スーパーセダー1100は中古で買ったら同じ形でラトル入ってるのもあった。っていうのはまあご愛敬として、作りが荒いとは聞いてたけど、バランスが破綻しやすく早引きするとひっくり返ったりする。のはまだ可愛い方で一個は普通にブリブリとは泳いでくれず、ゆっくりとシンペンみたいに揺れるという謎の動き。そのへんは吉と出るか凶と出るか?そういうテキトーな品質がアメリカンな感じで悪くないような気もする。日本人には作れないタイプのルア-だと思う。バグリーでも多少の品質のばらつきはあるけどPOE'Sはちょっと強烈だった。同じように均一性が出しにくい自然素材を使ってても往年はタンクテストまでしててハズレ個体が滅多にないラパラはその点エラい。
 蔵に転がってたファットラップは流石の安定した動きでイケそう。発泡素材製のバスジャッカーはちょっとリップが折れそうな怖さがあって意外に中古も良い値段なので却下。
 あと、レーベルのスプーンビルが使えそうな感じなのをみると、ダイビングバングオーとかロングAディープとかも欲しくなってくるので良いのがないか物色中。
 というのがN川用ルア-の買いあさり状況。こちらはこのへんで終息してくれそう。

 ややこしいのがA川用で、国産のは没個性的で好かんし、かといってシンペンもリップレスミノーもアメルアにはあまり見られないカテゴリーで、ダーターはいけるんじゃなかろうか?と思って突っ込んでみたときには、意外にダーター潜ってくので水面直下系じゃないと判明。バグリーの「リトルジョン」とラッキークラフトの「マラス」が及第点かなってぐらいでパッとしなかった。
 ところが、別件で拾ったりしたボロいルア-の再塗装をしていて閃いたことがある。再塗装していたのはヘドン「ラッキー13」、エフテック「エスフォー」でどちらもポッパーみたいな顔してるけどちょっと潜って泳ぐ。エスフォーはもともとシーバス用の国産ルア-で泳ぐんだけど、ラッキー13もあっちの教科書じゃポッパーじゃなくてシャローランナーに分類されることもある意外な泳ぎ上手。
 今回さがしているのは、あんまり泳ぎが上手じゃないユルヨタ系の泳ぎ下手なルア-で、一時泳ぎ下手で定評のあったダイワのロビンなんていうミノーの購入を真面目に考えたぐらいだけど、高値と弾数の少なさに諦めたってぐらいで、ラッキー13もエスフォーも悪くないけどちょっと泳ぎ上手すぎる。

 でも重要なヒントはもらった。下アゴがあるポッパーなら適度に泳ぐヤツが居るはずで、良い塩梅に泳ぎの下手なポッパーは存在するんじゃなかろうか?
 って考えて、思いつくまま買いあさろうとするんだけど、これが難航する。
 引っ張るとユラユラと下手クソに泳ぐポッパーとしてヘドンの「チャガースプーク」が頭に浮かんだんだけどお高い。プラドコ版でも良いンだけどなぜか高い。中古に千五百円も出せるかよ。で下アゴあるポッパーということで、ワシのような古いルア-好きなら、ボーマーの「ボーマーポパー」やらホッパーストッパーの「スローバー」やらが思いつくんだけど、これまたお高いうえに弾数少ない。ダメだコリャ。

 ということで、ルア-図鑑をアレコレ見たり「ポッパー」を検索して安いのチェックしてみたりして、下アゴつきのポッパーを買いあさったのが写真のありさま。
 ラッキー13シリーズは蔵にあったものだけど、「ベビーラッキー13」は泳ぎ上手すぎ系、「タイニーラッキー13」はダーターの時にリトルジョンと共に動き的には及第点を与えている。ただちょっと軽すぎて投げにくい。マリアの「ポップクイーン」って泳がんかったっけ?と若き日の夏の海の光景を想い出して投げてみたけど、早く引けば泡引き系で泳ぐけどゆっくりではイマイチ泳がん。ならばハトリーズはどうよ?と「パッフィートップ」はラトルの入ってないミスティーみたいで泳ぎ上手で面白いけど今回の趣旨とは外れている。「ケントロス」は写真では分からんかったけど、下アゴが単純にしゃくれてるんじゃなくて尖ってて引っ張っても潜らない水面専門系。「リトルダイナマイト」は微妙に下あごの角度が開いていて潜りが浅く竿先を下げてやる必要があるけど水面直下で良い感じに泳ぐのでイケる感触でまずは合格。やや弾数少ないのが難か。「バブルダンサー」は金額的に無理。
 バルサ50シリーズは「アンクルスミス」は動画でチェックできたけど泳ぎ上手すぎ。ならばと「ポップスインガーセラフ」を試してみるもほぼ泳がず。
 でもって、結局合格点はさっきのリトルダイナマイトと、”みんな大好きバーグリー”から「ポップンB-3」(写真左下2番目3番目)。これは思い描いていた”ちょっと潜ってユルヨタッと泳いでくれるポッパー”に完全に一致。短い方の「ポップンB-2」もそこそこいける。中古の値段も千円しないぐらいで許容範囲で弾数も多くはないけど珍しくはない。
 ついでに、パックマン目のPOE'Sの、全体的にパックマンみたいなポッパー「ブルービー」も入手。コイツもいけそうには思うけどマイナー過ぎて弾数少ないのがイマイチ。ただ、杉材を鋸で直線的に切っただけのパックマン顔は、小学生の工作感があってとても可愛い。国産の良くできた製品とかと比べるべくもないチャッチいデキだけど、ルア-として劣ってるとは思えない。日本人の感性じゃこの味はだせん気がする。
 泳ぐポッパーはもうちょっと探せば何か良いのが出てくるかもなので、引き続き探ってみたい。
 半分は投げてみて「へーっ、こいつこんなルア-やったんか~」って楽しむのが目的なので、実釣用の戦力として現時点で採用できなくてもまあ良いかなと思っちょります。

 というわけで、”ルア-図鑑うすしお味”第52弾は高い足場の足下まで引けるディープダイバーと下手クソながら泳げるポッパーということで、バグリーとかPOE'Sとかハトリーズとか、そのへんのルア-でいってみましたとさ。

2 件のコメント:

  1. スミスのチャグポップが要望に合うかと思われます
    https://ikejima.blog.ss-blog.jp/2009-06-29
    マラスの機能を強化したような性能のブーヤーのプランクも泳ぐポッパーです

    返信削除
    返信
    1. タレコミ情報ありがとうございます。
       チャグポップは良さげです。欲しいっ!ハトリーズでこんなの出てるの知りませんでした。お恥ずかしい。
       ブーヤーの方はちょっと泳ぎ上手すぎかもですがこちらも要確認ですね。

      削除