先週書いたように、ここしばらくルア-をアレコレと試していて、いやがおうにも分かったことは、ラパラとインビンシブルは優秀だということである。ラパラのデキが良いのはいまさら言うまでもないけど、インビンがこんなにできる子だとは東京湾で使い始めるまで知らなかったし、頭が平たいナマズ顔が安定した潜行を助けてるようで、DRはリップそれ程大きくないのにキッチリ足下まで引ける。独特の鱗模様とか吹いてある厚めの塗装は、見た目にも美しいんだけど、重量を適度に与えて飛距離がそこそこ確保できるのと、ラパラに比べて同じバルサ製でも強度が増していることに寄与していると思う。動きはキビキビ切れが良く、飛距離もそこそこ、耐久性もそれなりにあって、結果釣れるルア-なんだけど、ホイルフィニッシュとか立体的に鱗切った仕上げとかの、今時風の外観じゃないので日本人好みじゃないのは分かる。けど、地元北欧とオージーの好みにはしっかり合致するようで、同社のサイトで色んなルア-の宣伝文読んでると、対象魚に”サーモンとバラマンディー”とかなってるのがあって、地元で愛されてるのはある程度当然として、豪州人気はなかなかオージーたち見る目があるなと感心する。まあ優秀さは、毎回書くけど、フィンランド本国でラパラを向こうに回して生き残ってきたという事実だけ見ても間違いないだろう。
今時デキの良いルア-はごまんとある。しかし、バルサというバラつきのある天然素材を使いつつ、品質は安定させてあり、固定重心と軽さを生かして、立ち上がり素早くキビキビとした”良い動き”っていうのは、いまだなおプラスチック(ABS)製の現代的な良くできたルア-を状況によっては凌駕する働きをやってのけるし、その品質のルア-達をプラ素材のルア-と同等の高くもない値段で何十年と売り続けているのは賞賛に値する。インビンシブルはいま正規輸入元がないので国内流通量は少ないけど、ラパラに至ってはルア-を扱ってる釣具屋にならだいたい売っているという安定供給ぶり。
そんなわけで、今回ルア-方面に症状が出たときに、使ったことないような新機軸のルア-を買いあさると共に、供給不安定なインビンシブルも買い増ししてしまった。一番よく使うオレンジ黄色の8DR3本、同色12センチ1本とまずまずの戦力補強となった。オレンジ黄色はカラーコード”070”でパール白基調にオレンジの背中に蛍光黄色の横縞という派手系で、東京湾の運河でも紀伊半島の川でも実績の色。ちなみに一番下の列右は頭を下にして浮く「スタルワート」、左は「ハーカー」。揃うんなら「ビッジー」とか「スピアヘッド」「ダートマスター」、まだ保有していない「ビックマウス」「ニルハ」なんてのもこの色で揃えたいモノだ。
現在、ニールズマスターは正規輸入元はなくなって全国の釣具屋に流通しているような状況じゃないけど、マスに使うような8センチ5センチは「プロショップマリン」さんで、怪魚用の20センチとかのデカいのは「サンスイ」さんの一部店舗で扱っているようで、箱入りのはマリンさんで買ったのが多いし、派手な豪州向け色の15センチのはサンスイさんで買ったように記憶している。
確か、欧州系の釣り具通販サイトで売ってたよなと探してみたら、ブックマークしてたつもりが見当たらず、検索掛けても上手く見つからなかったんだけど、代わりに”ニールズマスター社”そのもののサイトが見つかった。これがなかなか面白い。製品情報も趣があって良しなんだけど、”インビンシブルのカラーチャート”が眼福眼福という感じで、メリケンモノのバグリーやらストームやらのカラーチャートも見ててうっとりするぐらい独自色満載で楽しいけど、どっこいインビンシブルも負けてない。現在196色あるのかな?本文にリンク貼ってるので是非別窓で立ち上げて眺めながら続きを読んでいただきたい。
我が家にあるカラーで現在のカラーチャートに残ってるのは、左の12色。上からバラムンディー系の派手な色”027”、金鱗に緑背中の奇をてらわない基本色という感じの”030”、腹が黄色に尻尾赤背中が緑の独特の”052”はプロショップマリン一推しカラー。単純な白腹青背の”053”が残ってるあたりはこの色なにげに実績ありと見て取れる。写真の5センチの個体は腹のフックのところに赤い菱形マークとフックに赤いシェニール。同じ青白でも時代によって微妙に違うのかも。次も基本的な黒背銀鱗で”055”、その下はマニア筋にはパパイヤとか呼ばれている黄色緑に黒背頭白の”057”、青に銀鱗はある意味ニールズマスターらしい配色の”058”、次の2つ”066”、”067”もニールズマスターらしい鱗模様で背中と横線が青が前者、茶色系が後者、喉の赤や腹のオレンジも凝った感じで、最もニールズマスター伝統のカラーリングを感じられるのはこの手のものか。そしてナマジのお気に入り”070”はパールホワイト基調にオレンジの背中に蛍光黄色の横縞。こう並べても派手で目立つゼ!その下は定番の青鯖”071”、そして最後は近頃のニールズマスターでは流行?のラメ系”094”銀ラメボディーに紫の背中、黒点が体側に散らばる”なんかこんな小魚いそう”感のあるカラー。
逆に今ウチにあるのでカラーチャートから外れたのは、コータック放出品では、上二個の黒点系と下2本の淡い単色系。黒点系は実績あまりなくて、まあなくてもイイかなだけど、単色系はそこそこ釣ってる色だったのでちょっと残念。ただ、新しい色なのかカラーチャートには見たことがなかった色がいっぱい載ってて、良い色もあって欲しくなる。北欧系の通販サイトでも探して買うか?黄色オレンジ系の派手なのが好きなので、シンプルに蛍光黄色に赤頭の”013”とかも良いし、黄色オレンジ系でいえば他にもオレンジ黄色背中黒縞の”017”、コンスタンギーゴっぽいオレンジシマの”112”、蛍光黄色鱗模様に黒縞”117”、パールに蛍光オレンジ水玉模様の”139”、蛍光黄色ベースの鱗模様にラメの”140”、パールホワイトベース黄色背中、アゴと尻尾下部オレンジ”148”、ライムチャートに蛍光黄色、蛍光オレンジ黒水玉”182”、ラメラメオレンジ金”229”あたりの派手さは破壊力ありそう。単純だけど、銀ラメボディーに蛍光黄色背中の”048”、金ラメボディーに蛍光オレンジ背中の”093”もラパラの蛍光黄色や赤金みたいで良い。どれも釣具屋で売ってるの見つけたら買ってしまう自信がある。
こういう”北欧デザイン”なポップで釣れそうなカラーをひっさげて、再度日本に正規輸入してくれる輸入元サンとかいないのだろうか?欧州方面の海外通販探せば買えそうではあるけど、さすがに今の円安だと腰が引ける。カラーリングの優れた見た目で勝負をかけて釣り人を釣ることさえできれば、使えば釣れるのは間違いないので、日本でも売れないこともないと思うけどどうだろう。コータックが輸入代理店してた頃のカラーラインナップは、いかにもな古くさい吹いた銀鱗模様の(それはそれでもちろん良い味です)が主だったけど、今度正規輸入するなら豪州向けとかそっから発展していった独自性の強い見てて楽しいカラーで攻めれば、日本で一勝負できるのではないかと思ったりするのです。
逆にわが家の蔵にあるので、渋くて古そうな色のもあって、中古屋で見つけたときなどは心が躍るのを止められなかったものである。