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2020年4月12日日曜日

釣り人が竿を選ぶのではない、竿が釣り人を選ぶのだ


 選ばれてあることの恍惚と不安と二つ我にあり、などといってもその竿がアグリースティックならばたいしたことはない。
 カヤックに持ち込む竿は、”なんでも釣れまっせ”なアグリースティックにお願いすることにしていて、多分最初は根魚系を釣ったりキス釣りしたりぐらいの可愛らしい感じの釣りになると思うので、シーバスに使ってるアグリースティックエイリートのミディアム7フィートがそういう”なんでも竿”なので、ガイドの換装も済んでるし、予備竿として先代のアグリースティックライトのほうもついでにガイド換装してあるしで、いつでもいけまっセな状態で、リールはこのクラスには底取ってワームやらジグやらしゃくることを考えると久しぶりにPEラインの出番で、ファイヤーラインの1.2号を巻いた4400ssを投入予定である。
 で、たぶんこの地の海は、釣ってるうちにわりとシャレにならないドン引き系の獲物も狙えるようになってくると思うので、その時はデカシーバス障害物周りで狙ってたときのアグリースティック6.5fあたりを出すんだろうなと思ってたけど、予備竿も欲しいなと昨年ネットオークションとかチェックしていた。

 良いのがございました。「アグリースティックSPL1102 7'0LITE」ライトとか書いてあるけど嘘です。シイラ竿ぐらいの強さを想像していただければだいたいあってる。
 ライン指定が6~15LBと異様に広くなっております。竿先グラスソリッドでそこそこ小物も釣れるしバットど太いのでシイラカツオ青物関係やれます。っていうか不安定なカヤックの上ではドラグ値それ程上げて止めまくる釣り方は難しいので、多分このあたりが竿の強さの上限で、あとは巨大な獲物が掛かったらカヤック引っ張らせてやりとりするとかそういう方向性に突っ込んでいくんじゃなかろうかと思ってます。まあ1m、10キロぐらいまではこの竿あたりで普通のやりとりの範疇で何とかなるでしょう。リールは4500SSにPE3号かナイロン16ポンドの予定。
 ありがたいことに多分2000年代当初あたりの製品だと思うけどこの時代の海で使うようなアグリースティックにはちゃんとした酸化アルミ系の灰色のハードガイドっぽいのが付いていて、換装せずに使っても問題ないのは愛用していた6.5fで確認ずみ。
 それが某オークションでお値段なんと1000円スタート、多分ダレも入札せんから送料入れても3000円行くか行かないかだろうという予想通りに落札して、待つことしばしで発送されてきた現物を継ごうとしてみて唖然とする。

 「スカスカやんケ!!」

 どうにも継ぎが甘くなってるっていう話じゃないぐらいに継ぎの太さがまるっきりあってない。間違いなく別の竿の1番と2番である。長さも穂先の方がやけに長い。
 面倒くせェことになったなと思いつつ、出品者に連絡入れて送料向こう持ちで返品の手続きに入ったんだけど、ふと「そういえばこの業者さんもう一本アグリースティック出してたな」と思って、画像確認してみるとこちらは穂先の方が短くて、これまず間違いなく2本が混ざってしまっている。
 こうなったら仕方ないな(なにがしかたないのか分からんけど)と、倉庫のガラクタ整理を依頼された中古何でも屋さんらしい出品者さんに連絡して「今500円開始で出てるヤツと今手元にある竿は混ざってる。一番簡単なのは私がソレを落札してこちらで正しい組み合わせの2本にしてしまうのが早い。逆に私以外が落札すると必ずクレーム発生する」と話しを持っていったところ、先方もそうしていただけると助かるということで、500円で即決にして送料もちょっとオマケして送ってくれた。
 竿在庫が増えてしまうが仕方ないよネ。向こうもこっちも一番利がある処理だったと自負している。これはきっと我が家に来るべくしてきてしまったんだもんしょうがない。
 短い方の竿は「アグリースティックSPL1102 6'0LITE」となっていて、これは本当にライトって感じの竿でエリート7fミディアムの短竿版ぐらいの強さなんだけどライン指定は8~20LBとなってて20LBはさすがに無茶やろ?といういい加減なライン指定。でもガイドがダブルフットだったりしてPE2号とかでドラグ締めて短さも生かして根魚底から速攻剥がす釣りとかには良いかもしれん。

 アグリースティックはこの時代の、ハードガイド系のまともなガイドが付いている時代のが最強だと思っている。でも同時代の淡水用クラスのガイドはフットが弱くてリングが外れたりした。そのへんの違いとか人気のある竿じゃないので全く情報なくて結局手堅いのは現行モデルを買って、ガイド全部換装なのかなとワシも思う。
 アグリースティックもピュアフィッシング傘下にあるけど、そのへんどうにかしてくれと切に願う。アグリータフガイドはあかんかったヨ。

 とにかく丈夫で使用範囲が広い良いブランクスなので、ガイド取っ替えのめんどくささがあるにしても、基本陸っぱりやカヤックでは竿は1本しか出さないので、特にカヤック用としてはナニが釣れるかわからんうえに、ナニも釣れずにベラだのキスだのオカズ釣って帰らにゃならんッて時にも対応できて”コレしかない”というぐらいに惚れております。
 確実に”使う人を選ぶ竿”の部類だと思うしワシ選ばれてしもて難儀やなぁとも思うけど、短所の重くてダルいのの我慢とガイド交換さえ対処できればメチャクチャ優秀だということは間違いないと思ってる。あと現行モデルはだいぶ軽くてシャキッとしてきている。
 けど、日本じゃ売れないだろうしガイドだけまともなの付けたジャパンスペシャルをって言っても無理だろうな。ピュアフィッシングジャパンさんが在庫抱えて途方に暮れるのが目に見える。とりあえず我が家の備蓄は充実しているので良しとしよう。

2024年10月12日土曜日

Ugly Stikは別腹

  この夏の”デカアメミノー熱波”以来、ルアーばっかり買いあさっていて、リールと竿方面の症状は治まっていたんだけど、また悪い病気が・・・アタイ病気がにくいッ!

 なに2本も買ってるねん?しかも片方グリップにシール貼ってあるってことは新品やろ?また円安の時になに海外通販やってるんや?って話を、れいによって説明させてください。お願いします。

 ワシの蔵にはロッドは林立していて、大概の状況には対応できるだけの備蓄がある。なぜそんなに備蓄しているかといえば、今時の高級な”お竿様”がとんと気にいらないし、今後もワシの気に入るような耐久性に優れた使える竿が作られることは期待できないので、予備竿含めて使える竿で必要になりそうな竿は確保しているのである。おかげで今期”根魚クランク”という新しい試みを始めたときにも、道具はあれこれ比較して試していけるぐらいには備蓄はあった。

 で、そんな「備えよ常に」とボーイスカウト時代から心得ているワシなんだけど、安い出物があったらとりあえず押さえることにしている竿があって、それが”世界一の安竿”シェイクスピアブランドのアグリースティックなのである。なにしろ丈夫でワシ好み。感度?飛距離?軽さ?そんなもんがたいして役に立つかよ、想定もしていないような大物が掛かった時に、とにかく折れずにしのぎきれる丈夫さ、手になじむまでガイドやら取っ替えつつ徹底的に使い込める耐久性、竿先はグデグデのグラスソリッドでもバットはカーボンでパワーがあり一本でこなせる仕事の幅広さがある、釣り場に持ち出して魚を掛けて使い込んでこそ良さが分かるこの一ッ本(現在10本保有してるがな)。世界中で「竿なんぞ折れんで長持ちすりゃ上等」という労働者階級の釣り人達に愛されまくっているロングセラーシリーズ。日本では一部好き者しか評価していないのは、日本の標準的な釣り人が、お部屋で天井に竿先あてて美しいベントカーブとか堪能してるだけの腰抜けどもだからである。アグリースティックのベントカーブはすごいぞ、”しの字”に曲がる様はまさにアグリー(醜い)って感じで美しさにはほど遠いけど、それが好き者にはたまらんのですよ。とりあえず安けりゃ買っといて備蓄してりゃぁそのうち出番も回ってくるし、なんならブランクスだけ利用して切ったり継いだりで欲しい機能の竿に再構築してやるって手もあってその素材としても優良。

 でもって、なに新品臭いやつまで買ってるねんって話だけど、これ新品じゃなくて、この状態で中古釣具屋のネット販売で売られてたんです。しかも、2本とも安い!二千円台で送料入れても5千円ちょい。元値がそもそも安くて50ドル弱だとしても、今日日海外通販で買うと長物の送料なんて恐ろしいことになる。となると、ここであったが百年目でもう買うしかワシに選択肢はのこされていなかった。グリップのビニール剥がしてないぐらいで使用感も少なく程度も良いのになぜにクソ安いのか、それは黄色いお店独特の「店員さんに商品知識がなくて変な値段が付いてることがある」って典型で、アグリースティックのソリッドグラスを見せびらかすためにわざと竿先の方に塗装をしていないのを「トップから#1ガイド下部まで塗装がはがされているためB-です。」と査定していて笑いましたよワシ。そういう仕様だっちゅうの。ありがとうございますって話だけど、よく考えると黄色いお店は買うときもそのB-の査定で買い取ってるんだろうから損はしてなくて、どうも俯瞰してみると、損したのは売った人で得をしたのはワシということのようだ。どこのどなたか存じませんがあざっス。たぶん海外通販で手に入れたは良いけど、重いしダルダルな調子で馴染めんしで早々に手放したことは想像に難くない。だってワシも最初に買ったときそう思ったもん。でも使ってるうちに良さが分かってくるのである。手放してしまった人は実に惜しいことをしたと思う。

 というわけで我が家においでなすったんだけど、これ備蓄用じゃなくて使用を想定してます。当然いま絶賛試行錯誤中の根魚クランク用で、まあ40、50ぐらいまでの根魚なら、ベイトのバスロッドでグリグリとやればどうにかなるような目処が立ち、今使ってるウエダの「Pro4ピッチンスティック7F2」は良いあんばいで、この竿は東北のボート根魚用に買ったんだけど、ウエダが解散した頃にネットオークションに流れてた竿で1万円ぐらいだったので、定価考えると安い値段で確保できて、さすがウエダの竿はお高くとまってやがるけど良い竿だと感心したのでもう一本確保したという竿で、2本持ってるので予備竿には困らないはずなんだけど、東北に行くたびにロッドケース持って移動するのは面倒くさかったので、1本は”釣りの上手い人”のお兄さんの家に置き竿にしてある。ので我が家には今1本しか無い。無いと予備が欲しくなるのが病人の病人たるところで、フェンウィック「ランカーギアX LGX66CM-2」もバスプロショップス「マイクロライトIM6グラファイト ML60MC-4」もあるヤンコビッチって話だけど、もうチョイとパワーのあるのが良いなとウエダを持ち出したわけで、ウエダの予備としてはややパワー不足。ということで急がないけど予備竿は探していたところにタイミング良く(悪く)出て来たのが、黒い方の「アグリースティックGX2 USCA662MH」で、今シーバスで使ってる「アグリースティックエリート」シリーズと同一ブランクスでグリップがEVAでやや安いほうの「GX2」シリーズのミディアムヘビー、ライン指定が15~25LBの6フィート半の2ピース。ウエダよりチョイ短くてパワーがある感じで、純粋な予備竿というよりは若干パワーアップさせた感じになってるけどあんま気にしない。で、もいっちょの白い竿が「アグリースティックキャットフィッシュ」シリーズという、やる気のあるナマズのイラストからしてワシの好みをピンポイントで突いてくる竿で元々欲しかったけど、不要不急だしなと手を出さずに済ませていたのに思わず手が出た。「アグリースティックキャットフィッシュUSCACAT802MH」はライン指定は15~30LBでルアーは3オンスまでいけるとある剛竿、って現物触るとスペックから感じるほどガチムチではなくて、ジジイでも扱えそうな適度なネッチョリ具合が良い感じ。2ozクラスのマグナムディープクランクぶん投げて片膝ついて竿半分ぐらい海中に突っ込んでグリグリと岸壁ニーリングするには良いあんばいかも。こいつは目的考えず買ってしまったけど、期せずしてフェンウィック「ランカーギアプラスLP89CH-2J」の予備竿として機能してくれそう。バットエンドがジンバル対応で十字切ってあるんだけど、キャップなどというこじゃれたモノはつていおらず、十字切ったバットエンド自体が丸っこくゴムっぽい素材でできているという”こんなんでいいだろ”感が素敵。

 で、90年代のFujiのハードガイドが付いてた時代を除いて、アグリースティックの最大の欠点はガイドがショボいということで、すぐに壊れる道具を評価しない米国で売ってるのに、なぜか削れる「アグリータフガイド」がいまだに採用されている。

 モノとしてはどう見てもステンレスにクロームメッキをかけただけって代物である。ただ、ステンレスに硬質クロームメッキって今でもフライロッドのスネークガイドには普通に採用されているし、見た目ほど弱くもないし実用十分な強度は確保できるらしいのである。

 過去にも引用させてもらったけど、Fujiの創業者である大村隆一氏著「ロッドクラフト」の該当箇所を抜粋すると「ハードクロームリング ステンレス製のワイヤーリングはキズが付きやすいため、超硬質のハードククローム(原文まま)をメッキしたものが開発されました。しかし、このハードクロームは生産コストが非常に高いにもかかわらず、見た目には、普通のクロームメッキと全く区別がつかないため、過とう競争による品質の低下が行われ、その性質も普通のクロームメッキと変わらないものとなってしまいました。すなわち、ハードクロームにおいては良質の品質を維持することは不可能に近く、この種のガイドは消滅を余儀なくさせられた訳です。」とあって、大村氏の昔には硬質クロームメッキは難しかったけど、今ではそうでもなくて、実は見た目ショボいアグリータフガイドも実用性充分の品質に仕上がってるのではないか?と思って、現在シーバス用に使ってる「アグリースティックエリートUSESP702M」は購入時にそのままガイド換装なしに使ってみた。現在その竿にはFujiのOリング(酸化アルミ系)とSICリングのガイドが付いている。釣行数回で糸溝ついて削れたやんけ!やはり大村氏のご指摘どおりで、良質の品質を維持することが難しかったようである。ちゃんと品質管理しておけよって話で、技術力的には中国とかの外注先は充分できる能力あるんだろうからなんとかしてくれプリーズ。でも一応今回も現在中古状態で削れていないということに一縷の望みを託して、最初はそのまま使ってみる。SICガイドの”割れ”のように発生した時点でラインがグザグザにされるので即時使用不能になる不具合と違って、糸溝ついて削れていくのは削れ始めたのに気がついてから対処すれば間に合うので、とりあえず様子見である。

 最近、我が国も景気悪くて、お高いガイドの付いた竿は売れんようになってきてっていうか、釣り具自体売れんくなってるんだろうと思うけど、国内ブランドの竿でもSICやトルザイトのリングじゃなくてアルコナイトっていう酸化アルミ系の安いリングのガイドが付いた竿が売られ始めたようで、例によって、ガイドが削れるのを心配せにゃならんほど魚釣らんような人種が「削れる」とか騒いでるけど、Oリングより性能上がってるらしい酸化アルミ系のセラミック素材がそう易々と削れるかよって話で、酸化アルミ系のリングが削れるような過酷な使用条件ならSICも削れるって話で、削れるのがいやならローラーガイドにでもしておけって話。アホクサ。編み糸のPEラインが泥とか砂とかの粒子を拾いやすいので砂浜や濁った水域でPEラインつかうと削れることがあるといわれてて、砂浜で使ってて削れた事例は聞いたことある。けどそんなのは珍しい事例で、ワシ泥っぽいクリークでPEライン使ってライギョ釣りしてたけど、マスキーロッドに付いてた酸化アルミ系のハードリングもトップガイドの謎金属ガイドも削れんかったので気にしてない。

 まあ、ワシには関係ない話でございます。ワシにとっては自分の竿のアグリータフガイドが削れるかどうか、それこそが問題でありゆゆしき事態なので、今のところ一回出撃時点では大丈夫だけど、巻くときにラインが結構張ってるディープクランク引きまくりの釣りで継続使用するとどうなるのか、自分の目で確かめておきたい。

 たとえ、結果”ガイド総取っ替え”というめんどくせぇ作業が生じたとしても、今時の高級ロッド様では逆立ちしても手に入らない信頼性のある竿が2本も格安で手に入ったので現時点で大いに満足である。蔵に竿が林立していても、アグリースティックならペロッと”おかわり”いけてしまうワシなのであった。

2025年5月17日土曜日

大事なモノにはやっぱり予備が必要だ

使用中のウエダ(上)、アグリースティック(下)
  根魚クランク、実弾は良い感じに補充できたけど、弾が補充できたら、銃器そのものの方もしっかり準備しておきたいってのが、病気の時の熱暴走って感じで、去年やってたし竿もリールもあるヤンコビッチ、って話だし、昨年安く手に入れて大活躍してくれたシェイクスピア「アグリースティックGX2 USCA662MH」になんの不満もないんだけど、これが大事なモノには予備が必要だと考える性格なので、同じような竿がもういっちょ欲しい。って、もともとアグリースティックもウエダ「プロ4ピッチンスティック」の代打的に入れた竿なので、ウエダを予備にすりゃ良いといえば良いはずである。でも理屈じゃないのが病気の怖いところで、とにかくもっと予備がほしかったの。アタイ病気が憎いッ!

ソルトストライカーとFVR
 まあ、アグリースティックのGX2シリーズは現行モデルなのでもう一本買えば良いんだけど、正規輸入がないので海外通販だと今日日円も安いのでエラい割高になる。狙いの魚の大きさ的には一応40,50を想定しているんだけど、いきなりデカいのが来てもおかしくないから、軽いのが売りで薄っぺらい国産の現行モデルはまったく強度的に信用できないので買う気はない。となると、国内中古市場で手に入りそうなのは古いダイコーとかの丈夫な時代の竿とかか、やっぱり米国モノってなる。米国モノなら現行モデルでもそこまで強度に問題はないだろうから及第点か。ということで中古で良さげなのはないかと探って、とりあえずわりと最近のフェンウィックの「FVR66CMH-2J」というのが送料入れて6千円チョイだったので確保。FVRというのはフェンウィックの中では下級グレードの、今時5万とかの竿が珍しくない中で定価2万円ぐらいの竿のようで、キンキンの高弾性じゃない低弾性カーボン使ってるところもポイント高い。「イーグル」シリーズの昔からフェンウィックの安いグレードの竿は良いと思うので期待できる。パワーはミディアムヘビーで8LB~20LBライン対応と、今使ってるアグリースティックGX2が10~25LBライン対応なので似たような堅さ。実際に手にしてみると、パワーはちょうど良い感じ。ただアグリースティックがグラスソリッドという特殊な竿先であからさまにグニャッと食い込み良さそうなのに対して、全体的に張りがあってそこはややアタリ弾かないか?という懸念はある。あるけど40からある根魚はガコンと思いっきり食ってくるので気にせんで良いか?まあ及第点かなと思うんだけど、もっと良いのは無いかと探して、送料込みで6750円で出てたカベラス「ソルトストライカー ISC703-3MHA」というのも確保してみた。カベラスが”ソルト”って売ってるぐらいで、ガイドも全部ダブルフットで丈夫だろうし、7フィートの長さはタメも効きそうで良いし、3本継ぎで携行が楽なのは、もし今後他の場所でやるとかになったときに便利。これも堅さ的には先ほどのフェンウィックと似たような感じの10~20LBライン対応。まあこれも及第点はあげてよさそう。

 ただ、クソデカいのが来たときに及第点の竿でどうにかなるのか?と考えると、最悪竿真っ直ぐ魚に向けて綱引きでなんとかするって裏技はあるので良いといえば良いんだけど、結局アグリースティックの”クソ丈夫さ”を代替する竿ってなかなか無いのが実際で、そうなってくると竿2本もアホみたいに買ってしまったけど、緊急時の予備竿としては機能はするにせよ、やっぱりアグリースティックが使いたいってのがある。そこはもう理屈じゃなくて、好みの問題でどうしようもない話である。今の竿で結果も出てるから、”釣れてる道具は変えない”っていうのも鉄則だと思う。となると仕方ない、一時1ドル158円とかまで円安進んでたけど、戻して140円台前半まで来てたし”買うか迷った釣り具は買っておけ”はこれまた鉄則だし買うか。ということになった。やっぱりアタイ同じ竿の予備が欲しいノ。

 で買おうとしたらこれが意外に難航。まずは今使ってるパソコンだと、パソコン側のか向こうのせいか分からんけど、バスプロショップスのサイトとの接続に不具合が生じる。購入手続きまで行かず途中でエラー画面になってしまい戻っても初期画面まで表示されないお手上げ状態になる。こちらのパソコンのセキュリティーとかが邪魔してるのかなと、古い方のパソコン立ち上げて、そちらなら今の住所になってからも利用してるので大丈夫だろうと思ったら、今度は購入確認画面まで行くんだけど、送料が無料となって、なんか変だなと思いつつも決済しようとするとそこでエラーメッセージが出てどうしようもなくなる。海外発送できなくなったか?仕方ないのであとは代行業者とか探すか?と思ったけど、代行業者は米国内国内送料と国際送料が二重にかかった上で手数料とるからさすがに馬鹿臭いぐらい高くお手上げで、こりゃ諦めるか?と思ったけど、ふと思って輸入してるショップとかないかなと検索掛けてみたら、ヤ○ーショッピングに店出してるところが送料込み13800円で売ってるのを見つけた。バスプロショップスで買うと60ドル弱の本体価格に4千円からの送料は掛かってくるはずで1万2千円がところかかる。とすれば2千円ぐらいの手数料なら許容範囲かとポチッといきました。なければ買わずに済むモノを「「ある」のがいけない!!!「ある」のがいけない!!!!(byもちづきさん)」。4万も5万もする竿があたりまえになった今時とはいえ、アグリースティックに1万4千円!”世界一の安竿”も出世したモノである。まあ金で解決できる問題は金で済ませばいいやという感じで無事確保して症状は治まりつつある。ガイドが一個曲がってたり、グリップのビニールカバーを貫通して傷が付いてたり、相変わらず米国通販の雑さにはまいるけど、ガイドは指で戻せばなんとかなったし、グリップは見なかったことにしておく。ヤレヤレだぜ。しかし、物価高騰のおり食費が以前なら月1万円を切ることさえあったのに今じゃ2万円ぐらいにはなっていて、切り詰めて半額の菓子パン買うかどうかためらうぐらいなのに釣り具には躊躇がないワシ。米が5キロ5000円とかなのは購入時毎回苦虫を噛みつぶすような渋い顔をせざるを得ないのに、竿の取り寄せの手数料2千円ぐらいは許容範囲と思ってしまう不条理。さらに言うなら安竿とはいえ不要不急の竿を3本も買ってしまってる。まあ米の値段始め物価高に関しては米が国内で自給できなくなるとかしょうもないことになっても馬鹿臭いので米農家が儲けられる程度の価格は容認せねばならんということだろうとは思う。けど、もうちょっと安くして欲しい。米農家もJA(旧全農)もそんなに高い値段で売ってないって話も目にするし、値段つり上げてる輩どもには”打ち壊し”ぶちかましたい気分。

 でもって、確保してもしばらく出番はない予備竿たちだけど、仕舞っておくのにフッ素系コート剤のボナンザ塗ってから保管しておくかと、ボナンザスプレー出してきたら間の悪いことプスプスッと使い切ってしまった。でもって前々からスプレー方式はスプールのラインに吹くには都合が良いけど、竿とかに吹くと多くが竿にかからず下に抜けてしまってもったいないと思ってて、確かボナンザってシートに含ませたウェットティッシュみたいなタイプもあったよなと、ア○ゾンで探ったら、シートタイプもあったけどさらにお値打ち感のある原液タイプ50グラム入りがあったので、そっちを購入。スプレーは50mlとなってるけどガスと溶媒分が多そうだから値段同じぐらいなので原液タイプの方がお得だろう。そしてボロ切れに染ませて塗り塗りふきふきして良い塩梅なんだけど、なんかこのパッケージの配色見覚えがあるんだよな、と気になってなんだったけかな?と記憶をまさぐって「あれだ!」と想い出して、蔵から該当するブツをほじくり出してみた。ザウルス時代のバルサ50のパッケージがそっくり。ボナンザは古くからあるので、真似したとしたらおそらくザウルスの方だろうけど、なぜこの配色を真似する必要があったのかは謎で、そもそも真似したのか偶然の一致なのかも分からん。どなたかそのへんご存じの方がおられたらご教授願います。

 で、せっかく50グラムも手に入ったので、以前から懸案事項だった、蔵で保管してる竿のうち袋入りの竿の手入れをやっつける。当然保管する前にも手入れしてから保管してはいる。けど、リールでちょっとやらかしたんだけど、塩水で使った道具を持ち帰るときに袋に入れて持ち帰ると袋に塩水が付着してしまい、帰宅後竿やリールを真水で洗って塩抜きして乾かしてから袋に入れても、袋が塩気にまみれてるので袋の中で塩にやられる、ということが起きると判明。これを避けるためにOニーサンはゴルフクラブ用だそうだけどメッシュ状の筒に竿を入れて持ち帰って筒ごと竿を水洗いして塩抜きしてるそうである。というわけで袋を洗濯して塩抜きして、竿も真水で丁寧に洗って乾燥させてからボナンザで拭いてやって改めて保管、という工程を5本づつぐらいまとめて作業してやっつけた。我が家にゃ現時点で121本の竿があるけど、中古で買った竿で袋無しとか、そもそも元から竿袋など付いてこない安竿とかも多いし、塩水での使用がない渓流竿とかもあるのでそこまでの数はないんだけど、それでも30本からの竿を改めて手入れし直してっていうのは面倒くさかった。まあでもボナンザ原液で買ったかいはあったというモノである。皆様、釣り場から持ち帰る際に塩水付いた道具は袋に入れないように、もしくは袋も塩抜きするように気をつけてください。

 なんにせよ、竿は消耗品のたぐいだと思うので、今後も入手が面倒くさいアグリースティックやらのアメ竿を除くと、ワシ好みの丈夫な竿が日本で新たに売られることは期待できないので、今蔵にある竿達は良い状態で保管し、必要となったらすぐ使えるように準備おさおさ怠りなくしておきたいものである。

2019年6月8日土曜日

過去の経験に学び、未来を想定し、今をなんとかかんとかする


 宿舎の灯りにコクワガタが飛んできてた。夏がやってくるなという気がする。まあその前に梅雨が来たな。
 でも今年は昨年豪雨のようにライズしていたアユが、ほんのちょっぴりしか近所には上がってきておらず、同じように季節は巡ってくるといっても実際には毎年毎年違っていて今年の夏はっていうか春も梅雨も一期一会で、今巡ってきたその瞬間はその時だけで後戻りも先取りもしようがなく、今の状況を、その状況に合わせて臨機応変に対応しながらなんとかせにゃならんのだろうなと思う。
 アユがあがってこないというのを嘆いていても仕方ない。それならそれで昨年同期はアユにかまけて放置していたヘラ釣りをしっかりやっておきたい。

 とはいえ、梅雨に入って雨が降ればテナガも釣りたいし増水濁りならば近所でシーバスも釣っておきたい。
 梅雨がやってきてアユがやってこないけど、そんななか竿がやってきた。
 まあ、竿が勝手にやってくるわきゃないので買ったんだけど、最近の物流速度には驚かされるばかりで、PENNのパーツとかアメリカから1週間かそこらのうちに届いたりするけど、さすがに竿は船便なので2月くらいはかかるかなと思ってたら、1月で届いた。船の速度がそんなに速くなってるわきゃないので、発注してからの在庫管理システムとかによる迅速な発送やら、陸送網の充実やらの分で1月がとこ早くなってるンだと思うけど、なにげに凄いことが起こってる時代だなと思う。

 買ったのは、今使っているアグリースティックライト7Fの後継として秋から導入念頭に買ったけど今から使えるな、なアグリースティックエリート7Fミディアムとバスプロのプライベートブランドのマイクロライトグラスの7.6Fのウルトラライトという安竿2本。どちらも2ピース。
 アメリカの安竿の何が良いって、グリップが今時の日本製のみたいに途中でブランクス剥き出しになってないのが個人的に好み。昔から長竿だと軽量化とコルクやらEVAの節約のためにそうなってたし、そういうデザインの竿があっても別に良いけど、今の猫も杓子も短竿でも同じようにそうなってるのを見ると使いたくなくなる。
 今回欲しかったのはアグリースティックの方で49.99米ドルの安竿なんだけど、送料が船便でも3千円ぐらいはするので、関税の対象とならない「商品価格合計の60%が1万円以下」の範囲でもう一本ぐらい安竿買って送料割安にしておくかと、また用もないのに竿を買ってしまう悪癖を発揮。竿だいぶ売ったから多少余裕あるしな。
 一番手堅い買い物するならもう一本アグリースティックで、Liteの後継らしいElite(綴り「E」足しただけや!)をもういっちょでもいいけど、気分を変えてグリップとかEVA使用で今時ッぽい仕様のGX2の同じくミディアムアクション7フィート2ピースのモデルでってのが値段も39.99ドルとチョイ安いので良い選択かなと思う。
 思うんだけど、こういうときには冒険でしょでしょということで、ルアーで狙うメバルとかカマスとか小物用のロッドって今後あると良いかもなと、ウルトラライトの短めのは渓流用のを流用すればいくらでもあるので、チョイ長めのウルトラライトロッドをと探してみた。
 米国ではブルーギルやらパンプキンシードやらの”パンフィッシュ”用の竿が各種売っててそれっぽい7.5Fの黄色いグラス竿があったのでこれにした。
 何しろバスプロブランドで出てるのもあってクソ安い。19.99ドルという持ってけ泥棒価格。ガイドはセラミックだしいかにもな安物だけど昔のイーグルクローの黄色いグラスロッドとか思い出されて見た目は悪くなさそう(ネットで見た時点では)、ガイドなんざいざとなったら取っ替えりゃよいし、失敗しても失うモノは19.99ドルとたかがしれてる。
 でもって、実物来てみると、やっぱり失敗したかな?という今年のクソザオオブザイヤーを受賞しそうな代物であった。久しぶりにドキドキするようなクソ竿感。
 7.5フィートってたいしたことはないけどそれでもこのクラスとしては長竿で、グラス100%のブランクスは厚ぼったいセラミックリングのガイドも相まってぶっちゃけ重い。使えなくはないけど尻にオモリ突っ込んで重心調整したくなる。
 グリップをはじめ全体的に予想外にゴツい。ULアクションで適合ラインは4~8LBとなっているので、バットまでグニャグニャのお遊びロッドだと期待してたんだけど、妙に本気度のうかがえる腰の入ったぶっといバットに、使うラインが細くなっても使い手の手が小さくなるわけじゃないっていえばその通りなんだけど、グリップも米国人仕様で太い。写真見てもらえれば分かるけどアグリースティックよりむしろ太い。
 このゴツい竿に細糸を巻いた小さいリールを付けてバランスが取れる気が全くしない。でも、グラスの長めの竿で遊んだら面白いかな?ぐらいの軽い気持ちで買ったけど、この米国人的には本気の小物竿は、グニャリとアタリを弾かなさそうな竿先で掛けまくり、予想外の大物の引きも粘りのあるバットでタメてしのぐというのをやってくれそうで、案外使ってみるとハマるかもしれん。いざとなったら日本人仕様の細いグリップとかに換装して使えば良いしとりあえず秋頃実戦投入してその実力を見きわめさせてもらおうか。
 ためしに、2本にそれぞれリール付けてみたら、マイクロライトグラスにアクションMはそれ程違和感ない。安物どうしで似合ってる気がする。ちょっと恥ずかしいけどこの恥ずかしさはワシャ大丈夫。身分不相応な道具とか使う恥ずかしさは耐えられんけどクソ竿ゴミスピ使ってて向けられる軽蔑の視線はむしろご褒美です。
 アグリースティックエリートに714Zの方は”近未来アグリースティック”って感じでこれは結構悪くない見た目。リールシートの部分ブランクスが剥き出しになっててリールのフットの真ん中へん浮いている。なんでこんな構造になってるんだろうと考えたけど、ひょっとしてベイトの引き金部分を取っ払っただけのデザインで、元々のベイトのグリップでは直接ブランクスに指が触れて感度が良いとかいう屁理屈が付いてたんじゃなかろうか?でもベイトでもブランクス触れるようにするならリールシートの逆側だよな?結局わけ分からんこけおどしなのかも知れんけど気にしないでおこう。


 元々アグリースティックも買った最初はあちゃー失敗してしもた!と感じたクソ竿で、使っていくうちに、そのソリッドティップの柔らかく弾かない竿先とゴツいカーボンのバットの丈夫さに惚れ込んで、今回ナマジ的には3代目にあたるエリートを買ったんだけど、1代目から伝統的にブランクスは良いのにガイドだのグリップだのがショボい。
 1代目も2代目もガイドは使っているとフットが折れたりリングが抜けたり削れたりとろくなガイドは付いてなかった。国内でアグリースティック使ってる人をネットで探してみると、やはり皆さん”ガイドはFujiのSIC”に換装されてたりする。
 今回買ったエリートに付いているガイドも「アグリータフガイド」たらいうやつらしいけど、見てのとおりステンレスのガイドフレームにラインの当たる内側だけリングっぽい丸みをもたせてその上に直接ハードクロームメッキを施したようないかにも安上がりなデキのモノが付いていらっしゃる。
 バスプロショップスの購入者レビュー欄は割れてて「安くて丈夫」「最強の費用対効果竿」という高評価の中に「すぐにガイドが削れて使い物にならん」という低評価が混じっている。
 おそらく、日本の釣り人の多くはそんなメッキなんて方式でまともなガイドが作れるわけがないと思うだろうし、高評価を付けている購入者も使っていくうちにガイドが削れて評価を改めるハメになるだろうと想像すると思う。
 それは違うんじゃないかと私は思っている。削れたと不評を書き込んでいる釣り人のガイドは釣行1回とかですぐに削れ始めたようだし、たぶん全部が同じような品質ならそういう評価ばかりになるはずで、どうも1発で削れるような不良品と、そこそこ実用的な強度の確保できてる良品とが混ざっているんじゃなかろうか?
 硬質クロームメッキが実用上充分な強度を有しているっていう事例は、ルアーマンとかにはにわかに信じにくいかもしれないけど、フライマンならスネークガイドが単なる針金にメッキしただけに見える製品だけど、ラインが太いとはいえルアー以上にラインの出入りがあるロッドに付いているガイドがメッキでも実用上問題なく、かつ構造が単純で軽いということは経験的に知っておられるだろう。
 じゃあなんで、ルアーロッドとかのガイドは昔のメッキした”針金ガイド”じゃなくて今のような硬質なリングをはめたガイドになっているのか、その辺りの事情は「Fuji」の社長であった大村隆一著「ロッドクラフト」にみてとれる。
 該当箇所を抜粋すると「ハードクロームリング ステンレス製のワイヤーリングはキズが付きやすいため、超硬質のハードククローム(原文まま)をメッキしたものが開発されました。しかし、このハードクロームは生産コストが非常に高いにもかかわらず、見た目には、普通のクロームメッキと全く区別がつかないため、過とう競争による品質の低下が行われ、その性質も普通のクロームメッキと変わらないものとなってしまいました。すなわち、ハードクロームにおいては良質の品質を維持することは不可能に近く、この種のガイドは消滅を余儀なくさせられた訳です。」となっている。性能がダメってわけじゃなかったみたいで、品質維持が難しいし、安っぽく見られて嫌われただけのようだ。
 ちなみに紹介されている物性で比較すると、「SIC」がビーッカース硬度2400、熱伝導率0.17、「アルミナ(酸化アルミニウム、ハードガイド)」が硬度1500、熱伝導率0.04、「ハードクローム」が硬度700~1300、熱伝導率0.06となっていて、流石のSICの高数値に比べると見劣りしてしまうけど、実際にはナイロンラインはもちろんPEの使用でも問題ないぐらいの性能を誇るアルミナに近いぐらいの性能が、良質なハードクロームメッキのガイドなら得られるのである。
 この本が書かれた80年代当時と「生産コストが高くて良質の品質を維持することが難しい」っていうのが今でも同じなら、品質が維持できてなくて、実用性に欠ける道具には厳しい米国の釣り人がダメ出しする品質のものから、日本人のようにSIC以上が付いていないと不安な釣り人じゃないので実用上問題なく「安くて最高」と評価できる品質のモノまで混ざって出回ってしまってるのではないかと想像する。
 試作品段階では充分な強度が得られていたけど、実際に製品として生産し始めたら、納期の関係やら経費削減の関係やら色々と絡んで、品質管理が徹底できていないんじゃなかろうか?どうした世界の工場中国よ?最近の製品にはメイドインチャイナと目立つところにプリントされていて、すでに高品質な製品の証として他の新興工業国製と差別化する”ブランド”になってるんだなと思うけど、どないなっとるねンと鬼の首を取ったように迫りたいところではあるけど、そのあたりは批判の対象であるにしても、正直49.99ドルの安竿にそこまでの品質管理を求めるのも酷だろうなという気はする。
 アグリータフガイド方式が実用上問題ない製品を安く提供する手段になり得たら、ガイドの軽量化にも貢献するだろうし、なんか新型のガイド数多いガイドシステムを売ろうという気が満々見え見えのFuji社の牙城を突き崩す勢力にもなりえるだろうし、選択肢が増えて良いんじゃなかろうかとも思うので、とりあえず1票は投じたところだし、このガイドが当たりかハズレかしばらくそのままで使ってみて耐久性とかを見てみたい。
 あかんかっても、SICの”割れ”のように発生した段階でガイドが刃物化して即使用不能になるような不具合と違って削れていくのは徐々に溝が深くなっていきダメになっていくので、気付いた時点でガイド交換で充分間に合う。
 今まで使ってたアグリースティックライト用に、Fuji社の国内向け販売製品では一番低価格のアルミナ系の「Oリング」というのが入ったの中心にステンレスフレームのガイドを確保してあるので、いつでも交換可能である。安いアルミナ系ガイドって国内じゃ売ってるところが少なくて、そもそもトップと穂先近くの小さいのはあったけど、シングルフットのバットの方に使うサイズはFuji社のカタログにもなくて、大きいのは在庫してあるSICのをそれ以外はネット店舗でOリング入ったのを探してお取り寄せで何とか確保したところ。ステンレスフレームのSICガイドだと1個400円ぐらいしてたけど「Oリング」ガイドだと一個100円200円で全取っ替えしても千円がとこで済むので、アルミナ系で実用性は問題ないと経験上知っているので多少性能落ちてもお値打ち感でワシャこちらを選ばせてもらいまっさ。自分の釣りに過剰な性能はワシャいらん。Fuji様におかれましてはアルミナ系の安ガイド国内向けももっと充実させてください。お願いしやす。
 
 てな感じで梅雨って雨は降るけど風は吹かないハズなので、雨なら気温もそう上がらないしカッパさえ着込んじまえば釣りやすい状況は多いので、梅雨までにカッパの防水かけ直しておかねばと思ってたけど、間に合わんかった。まあ梅雨の晴れ間に泥縄でやっつけよう。
 梅雨には梅雨の釣りをする。

2025年7月26日土曜日

PENNのドラグの素晴らしいブレーキ性能がワシの購買欲にもあればいいのに

 アタイ病気がにくいッ!って自虐気味の”ネタ”だと思われるむきも多いとは思うけど、購買欲が止められなくなって、自分の意思でどうにもならないというのは、盗癖、アル中、ギャンブル依存等と似たような種類のあからさまな病気であり、生活やら社会性に問題が生じなければ治療の必要がないというだけで、それもまた例に出した依存症のたぐいでも同じだろう。

 ワシ、好きな釣り具が値段が安いのが多いので、経済的に破綻しないから生活が成り立ってるけど、高価なアンティークタックルとかに手を出し始めて、借金してでも買い求め始めたら、買い物依存で自己破産とかシャレにならん結果が待ってるだろう。そう分かっていても欲しくなってしまったら止められる気がまったくしない。

 どのくらい、止められていないかこの三本の「アグリースティックGX2 USCA662MH」を見ていただければある程度分かるだろうか。2本目が欲しいということで、円安も関係なくネット釣具屋で確保したのは以前にご報告しているとおり。2本目を買おうとしていた時点で、待っていれば国内の中古市場に流れてくるのを確保できる可能性は大きいと思っていた。そう分かっていても、今すぐに手に入れてしまいたいという欲求を抑えられなかった。その欲求は切迫したモノであり理屈や意思で止めようのない種類のモノだというのがおわかりいただけるだろうか。割高だったけど買ってちょっと症状は落ち着いた。落ち着いたけど、その後しばらくして予想どおり某中古屋のネット通販サイトに同じ竿が出てきた。なんのためらいもなくそれも確保した。一本の竿は折れても三本の竿は折れないと毛利元就も言っている(言ってない)し、竿は消耗品なので予備が多くて困ることはない。ってのは言い訳で、見たらとにかく欲しくなったので買ったというだけのごく単純な話である。で、このアグリースティックが屈指の名竿というのなら分かる。でもこの竿クソ丈夫でそこは他の追随をゆるさないぐらいだと思うけど、その他はショボい竿でもある。ガイドがステンフレームに直接クロームメッキをかけたような”アグリータフガイド”でショボく、今使ってるのは”当たりロット”のガイドだったのか削れてこないけど、ガイドセッティングが今ひとつ分かってなくて、一番曲がって負荷がかかるだろう、2ピースの竿先側の継ぎの上のガイドがシングルフットになっていて、必死でドラグ堅めで魚寄せてくると毎度のように曲がってブランクス側に寝てしまってるので手で摘まんで起こさなければならないというていたらく。そのうち金属疲労で折れるだろうからその前にガイド換装が必要になるだろう。同じようなパワーのフェンウィックの低級グレードの「FVR66CMH-2J」では、その位置のガイドはダブルフットになっていて、そこはさすがフェンウィック”さすフェン”で竿というモノが良く分かってるのである。下の写真の上がGX2で下がFVRなんだけどGX2の継ぎの上のガイドはスレッド剥離しかかってるのがおわかりいただけるだろうか?シェイクスピアのガイドセッティングやらグリップの配置やらがイマイチなのは今に始まった話ではなく、ワシが最初に買ったスピニング7fのアグリースティックもグリップが短くてトップヘビーでバランス悪くて最初「何じゃこのクソ竿」と思ったものである。それがグリップにオモリかまして調整して使ってるうちに「何じゃこの丈夫で応用範囲の広い竿」って惚れ込むようになるのである。

 というわけで、2本持ってても3本目を買うぐらいには頭がおかしくなってるんだろうと思う。ついでに書くなら前回書いたアグリースティックの9fの船竿?も見つけて即買った。

 幸いなことに、今症状が出まくってる従来型PENN両軸機は安いので個別に見ていくとどうということはないけど、安いとはいえ調子に乗って数を買ってしまうのでここしばらく、月の釣り具予算3万円は軽く超過してしまっている。2千円3千円で買えてしまうと、ブレーキの効きが悪く、マウスはスルスルと滑りがち。

 まあブログネタには困らなくて良いなと思うけど、今の時代一体どれだけの釣り人が従来型PENN両軸機に興味があるというのだろうか?興味あるようなマニア氏達は既にワシの知ってる程度のことはご存じだろう。でも書く。なぜならいつもの基本姿勢でワシが書きたいから書くのである。まあそういうわけで皆様お付き合いいただけると嬉しいです。

 今回は買う予定などなかったけど安かったので思わず買ってしまった、ちょっと面白い2機種を紹介してみたい。

 1台目は「350レベルライン」、コイツは従来型PENN両軸機には珍しく平行巻機構が付いている。付いてるんだけどレベルワインダー(平行巻機構)といって普通想像するような、グルグル棒で行ったり来たりする仕組みではない。従来型PENN両軸機にも「No.9」シリーズには若干丸アブとは違う形式だけど似たような平行巻機構の搭載された機種はある。だがしかし、コイツの平行巻機構はかなり独特で、リールの前方やや上に左右というか前後対称に半分ずつ逆になったひねりの入ってる棒があって、それがユックリ回ることによってスプールにラインが並行に巻かれていくという仕組みで、PENNの特許技術らしい。けどゼブコのベイトキャスティングリールで似たようなのがあったような気もする。サイズも大きめで使うアテはまったくないんだけど、どういう仕組みなのか面白そうで興味あったのと、金属部分のメッキ剥げとか激しめで捨て値で競ることもなく入手できそうだったので確保した。ちなみに千円スタートで送料込みで1760円。発送してもらう手間考えると儲けにもクソにもなってなさそうで申し訳ない気がするぐらいだけど安いのはありがたい。

 分解整備は、平行巻機構の分部品が増えたけど、基本は単純明快なつくりなのでたいした手間でもなく、ギア下の赤繊維ワッシャーが腐ってて割れたけど、ドラグパッドの革はまだしなやかだったので、ギア下ワッシャーだけジュラコン製に換装して組み上げて、早速ライン巻いたらどうなるか試してみた。

 ハンドル回してラインを巻いていくと、スプール糸巻き部分より高い位置の前方に出ている、”半分逆ひねり棒”の上をラインが巻かれてくるけど、半分逆ひねり棒はハンドルの回転より減速されつつユックリと回転していく。するとその回転にあわせて半分逆ひねり棒の上のラインはヒネリに導かれて端の方にユックリと移動していく。そしてラインがスプール幅の端まで来ると、半分逆ひねり棒のヒネリが逆向きの面になって、今度は端から反対方向に逆向きヒネリに導かれてラインがもう一方の端に向かっていく。端に到達したら同様にまた逆のヒネリの面にひっくり返って戻っていく。という仕組みで、常に棒にラインが接触して摩擦が生じている点やらの欠点もあるけど、自動で平行巻きができるという点において平行巻機構の役目は果たしている。なかなか面白い工夫で国内の中古市場でも珍しくない程度には見かけるので、そこそこ評価されて愛用されてたようである。ただ、整備する前にはどういう仕組みで動いているのかやや不思議だった。「不思議もナニも丸アブとかのレベルワインダー動かすホイールギアみたいなのが側板の方に入ってて減速してるだけじゃないのか?」って思うかもだけど、どう見ても側板側もハンドル側も薄っぺらくて、減速するのに必要な大きな径のギアが入ってるようには見えない。側板側には通常の従来型PENN両軸機と同様の位置にクリックブレーキが入ってるのが見て取れるので、そもそも側板側には余分なモノが入ってそうな気がしない。だとするとハンドル側のメインギアから回転を持ってきてるはずで、クラッチ切ってフリースプールにすると半分逆ひねり棒は回ってないのもそのことを裏付けている。メインギアから回転持ってきつつ減速するけど、幅は増えてないから、メインギアと同一平面上にギアがあるはずで、メインギアと同一平面上のギアは、ウォームギア方式なら可能だけどむしろ増速してしまう。増速してもいいから回転を伝えてしまってから、歯を欠いたような例えば1回転で1回だけ歯が噛みあうギアで半分逆ひねり棒のギアを回して、半分逆ひねり棒のギアには普通に歯を付けておいて逆転防止装置をつけるとかか?

 とか思いつつ蓋を開けてみたら、当たらずとも遠からずナマジ予想自己採点40点ぐらいで、正解は、ハンドル軸に入ってるメインギアから回転を持ってきてるのはそのとおりで写真の黄色矢印でさしているギアがそれ。半分逆ひねり棒のギアに逆転防止が付いてるのもあってた。写真では右の右端ピンクの矢印。ただ、ワシ生物系の理系であり、機械科とか出身の人なら、この手のギアとかラックとかを組み合わせた工夫っていろいろ知ってるんだろうけど、ちょっと想像つかん方法だったので面白かったし感心した。写真で見て分かるように、綺麗にハンドル側本体のベークライト樹脂の端の方の空きスペースに収まっている。黄色矢印のギアでメインギアから回転を引っ張ってきたら、それを一回ピストン運動的な直線運動に変換している。これはスピニングのスプール上下の単純クランク方式と一緒で写真の赤矢印の”十手型”の部品が左右に往復運動をする。そうすると1回転に一回だけ十手型部品の先っちょが緑の矢印で示した半分ひねり棒のギアを押す。その分だけちょっとずつ回っていく。ラインの抵抗とかで逆転してしまわないように写真右端の逆転防止の爪をバネで押しつけている。淘汰されて現在使われなくなった方式だけど、ラインがスプールに均一に巻けるという平行巻機構の役割は果たしていて、端の方がややタイミング一定しないきらいはあったし、さっきも書いたようにラインに常に摩擦がかかる方式だけど、ドラグ逆転してラインが出ていくときに、今の連動式や固定式のレベルワインダーだとスプールからレベルワインダーへの角度がきつくなって、ドラグ値と魚の引きによってはレベルワインダーの破損やらラインの損耗が生じかねないのに対し、棒の上滑るだけの比較的ユルい制限しかないというのは有利な点もあるように思う。レベルワインダーがパカッと開いたり、フリーになったり投げるときの摩擦対策がとられている機構のは何種類か見たことあるけど、高ドラグ値でファイト中にレベルワインダーでラインがスプールに入る角度がきつくなってしまうのの対策としては、レベルワインダー取っ払うのが現時点での最終回答なんだと思う。けど、この”半分逆ひねり棒方式”を発展させたら、例えば通常の巻き取り作業では働く位置にあるけど、ドラグが出て強い負荷が掛かるような場面ではスライドして下がるようにするとか、海用のどえらい値段のトローリングリールでも、レベルワインダーがなくて手で平行に巻けるように均らさなきゃならんって、なんか変な気がする。ワシャそういう”手動”でマニュアル方式がむしろ好きだけど、トローリングリール買うような金持ち相手ならオートマチックにしてその分値段に反映させて錢引っ張ってくるべきじゃないの?って思ったりして。1950年代半ばの登場だから特許も切れてるだろうし、PENNのインターナショナルシリーズの焼き直しでしかないトローリングリール作ってるメーカーさん達は頑張ってみたらどうですかね?(特許切れる前のはずだけどオリムがマルパクしてる「レベルライン胴突」はさすがにパテント料払ってるよね?)

 で、もいっちょが泣く子も黙るPENNブランドを代表する名機。セネターシリーズの末っ子「セネター1/0」。

 まあセネターつったら、使いもせんのに我が家の蔵にも9/0、4/0が転がってるぐらいのもんで、この手のスタードラグ仕様の大型両軸リールの決定版である。特徴としては、以前にも書いたけど樹脂製(初期はベークライト、今時の機種はドライカーボン等)の側板や本体プレートを金属リングでサンドイッチした堅牢な構造。とにかくこの構造は真似されまくっていて、面白いところではガルシアミッチェルもモロパクしてて、ただそこはミッチェル、セネターパクっても白い樹脂を使っててなんかオシャレなの。PENNが作ったミッチェルスパイラルベベル機みたいな720系の裏返しでパクってもそれぞれ味わいが出るのが、さすぺン、さすミッチェというところか。スピニングリールを工業製品として普及させたのが「300」のミッチェルなら、樹脂ボディーを金属板で補強した丈夫な両軸受けリールを工業製品として普及させたのが「セネター」や「ロングビーチ」のPENNなんだろうと思うと、なかなかに両メーカーとも偉大な足跡を残している。ワシPENNについてはスピンフィッシャーシリーズという、PENN社としては”本業”の両軸ではないところから入ったくちで、スピニングの世界ではPENNはもうひとつマイナー感があって悔しいところだけど、両軸に関しては全くもって”世界のPENN”であると、従来型PENN両軸機をいじくってて誇らしく感じるところである。ワシPENNの関係者でも何でもないけどな。

 というなかで、PENN小型機をルアー投げる釣りで使おうというときに、候補をピックアップした中にもセネター1/0は入ってきてはいた。いたけど、本来大型魚を狙うごっつい道具という性格であり、そのための堅牢な作りなわけで、小型機にセネター選ぶ利点はあんまりない。小型機で釣るような魚相手ならそれこそそういう目的で作られているライトタックルな「27モノフィル」や「180ベイマスター」が適切で、セネターは過剰性能だろうというもの。まあ、夢のハタ系10キロオーバーとかPE80ポンド道糸でドラグ締めて狙うとかならありかもだけど、いざ買おうとしても同じように小型機にセネターの性能はいらんだろうと皆考えるのか、中古の球数が少ない上に、たまに出てると良いお値段してるので確保対象からは外していた。いたけど、明らかに安く落札できそうな弾が出てきたので、開始価格3000円にちょっと色つけて入札しておいたら入札ワシだけで確保できてしまった。この個体、程度も良くて機関良好、メッキの剥げも無いぐらいなんだけど、足の裏にデカデカと前の持ち主が名字を彫ってあるという明確な瑕疵があって、今時この手のリールを買う層はコレクターだろうから、こういうキズモノは狙い目だろうという読みがハマってくれた。ワシの手元に来たということは、コレに80ポンドPE巻いてゴツいの釣れという運命の導きだろう。実釣に使うのなら足の裏など竿に付けてたらそもそも見えんので関係ないし、そういうことにしておこう。

 ならば実釣仕様に整備せねばなるまいと分解整備。

 パカッと開けるとステンの銀色が多いなとか、小型機なのに140スクイダーや350レベルラインのような中型機でもそうだったけど、ピニオンギアの上部にリングが填めてあって、ゴリ巻きしてもスプールがハマる切り欠きの部分が欠けたりしないようになってたり、全体的に堅牢な仕様だけど、基本的な構造、設計自体はほぼ従来型PENN両軸機の基本形を蹈襲しているので、分解して増えた部品としては側板や本体の樹脂を挟む金属リングがサンドイッチ方式なので2枚から4枚に増えてるぐらいで部品数は多くなくシンプル。ただ、細かいところでもメインギアの直径が大きく材質が鋼製でピニオンはステンレスっぽい素材で丈夫そうとか、他にも気がつかないけど工夫はあるのかもしれない。ピニオンギアが割れる潰れるって相当な力でゴリ巻きしなきゃ起こらないはずだけど、スピニングでゴリ巻きは愚策だと思うけど、両軸機でゴリ巻きは状況によりありだと思うので、それに耐えうる仕様だと認識しておくのはいざというときの判断材料になるだろう。

 実釣想定でちょっといじったのがドラグとブレーキで、ドラグは革パッドがまだしなやかさを保ってて生きていたけど、ここは”HT-100”カーボンパッド一択だろう。スピンフィッシャーの7500ssとかのドラグパッドが使える。ついでにメインギア下の赤繊維ワッシャーはテフロン製に交換。ブレーキ無しでぶん投げるのは難しいというのがお恥ずかしいけど実態なので、スプールは真鍮にクロームメッキの金属スプールなので側板にとりあえずネオジム磁石2個ウレタン接着剤でくっつけて、投げてみて調整の予定。アルミより真鍮の方が、良伝導体の銅主体なのでマグブレーキは効きやすいのか?

 って感じで、組み上げて80ポンドナイロン下巻きに、ロウニンアジ用にしこたま用意してた7500ss用のスプールから80ポンドのPE引っぺがしてとりあえず巻いてみた。ラインシステムをどう組むか、ロウニンアジ用をそのままだとルアーが泳がない気もするのでどうするかとかもうちょっと悩んでみるけど、とりあえず釣り場に持ち出す用意はできつつある。

 350レベルラインは中身見て面白かったということでワシ的には用済みなので、売れもせんだろうからいじってみたい人はご連絡ください。送料負担していただければお譲りします。1/0セネターのほうは、どうもコイツでゴツいのをやってしまえという流れのような気がするので、ラインシステムに加え竿をどうするかとかまだ詰めるべき所はあるけど、年内に釣り場に持ち込めるように準備していきたい。1/0セネターは久しぶりにガチムチの大物狙い臭のするリールで、ちょっと興奮させられている。3000円+送料の分ぐらいは既に楽しんだと思う。安いもんだゼ。

2021年11月14日日曜日

仏の顔はまだ一度、二度ある独逸は三度ある

  グーテンモルゲン!皆様お元気ですか?私は釣りもそれなりに調子良いのに、スピニング熱やらルア-系の発作やら悪化しまくりで、毎日のように郵便やら宅急便で釣り具が届いております。どうすんのよこれ?定形外の封筒が沢山手に入って愛猫のトイレの処理に便利です。

 ちょっと試しに見てみたいとちょっかいかけたD.A.M社のインスプールスピニングもこれで三台目。最初に買った「クイック110N」が最近ヤ○オクに出てたけど5千円台にしかなっておらず「ワシ8千円で買ったのに!」と落ち込んだりしたけど私は元気です。こりゃ今は売っても仕方ないな、当分蔵に寝かせておこうって感じで、安易に買うけど、なかなか売る踏ん切りがつかないという、ゴミ屋敷を作りがちな人間の典型的な思考傾向に基づき、現在”我が家のリールは90台まで”という数値目標を大きく超過してしまい107台のリールを抱えてしまっている。ちなみに台帳付け始めた2019年からのリール売買の収支を見ると、6万9千524円の赤字となっている。90台に収めるのに17台売ったとして、1台4千円になってくれれば、6万8千円がとこでなんとか収支トントン近くなるけど、ボロリールやら不人気機種が多くて、たかだか4千円がおぼつかないようなリールばっかりなのよね。もうちょっと景気が良くなって、コロナ禍で来ているらしい”釣り人気”がもうちょっと成熟したものになって、初心者用の道具で始めたウブな釣り人が、次にちょっと個性的な道具を買って、他の釣り人と差を付けたい(技術では差が付けられない)、とかなったときに、うまく言葉巧みに”釣り書き”書いてオノレの沈んでいる沼に引っ張り込んで、何も知らないウブな素人衆から金銭巻き上げることはできんもんだろうか?などとやくたいもないことを考えて現実逃避しております。まあいいさ、死ぬまで抱えてたとして、ワシが死んだら釣り仲間で山分けしてくれ。

 ということで、もうあんまり説明もいらんかと思いますが、しきたりでございますので欲しくて買っちゃったリールについて、僭越ではございますがワタクシのほうから簡単にご説明させていただきます。今回買ったのは「ダムクイック220」で、海外でも小型機は人気なのか値段がするけど、中型機は意外に安いもので、見た目が塗装ハゲとか目立つ個体ということもあって、本体は手数料入れても4980円、送料が他の細々した部品とあわせて2500円とまあ送料込みで7千円ぐらいかかったのかなという感覚。これまでの2台はそれなりに見た目綺麗な個体で塩水で使ってサビさせるのは忍びないっていうのにくわえ、クイック110Nはやや複雑な機構が組み込まれていて整備性がイマイチで使うの面倒臭いっていうのと「クイック110」はスプールの径がちょっと小さいような気がして、シーバスで試そうと思ってるんだけど、2号ナイロンまくと巻き癖付きそうな小型スプールなので、ならば一つ上の220を、と要りもせぬのに欲しくなって買ってしまったのである。

 船に揺られて(か空飛んでか知らんけど)大平洋渡って届いてワクワクしつつ箱から出してみると、ムムムッ思ってたより大きい、っていうか重い。いつも使ってるアグリースティックエリート7fに付けると、ちょっとぐらい重い分には軽すぎるよりは振りやすいけど、やや気になる程度には重い。

 ちなみに右の写真は大きさ比較で、一番上の写真左から今回のクイック220、ABU社「カーディナルC4」、いつも使ってるPENN「スピンフィッシャー714Z」、「クイック110」となってて、クイック220はカーディナルC4と大きさ的には似たようなモノで、中型機という整理になるんだと思う。ただ、真ん中の写真のように一つ小さい機種のクイック110と比べるとちょっと差がある。クイック110は大きさ的にはPENNの714Zと同程度の小型機なんだけど、一番下の写真のようにスプール径は小さくて、むしろPENNだと716Zと似た感じの大きさといえると思う。PENNの714Zは”ウルトラライト”な716Zをスプールだけ大きくして小さいけどある程度太目の糸もまけて、軽量な道具立てでそれなりに大きな魚を釣ってしまおうという”ウルトラスポーツ”なモデルで、非常に時代を先取りしているというか、今時のスピニングのスプール大きく本体小さくという”ドデカコンパクト”な設計思想をすでに体現してるように思う。PENNは小さい機種でも丈夫に作ってあるのもあって、渓流でも使えそうな小型機でスズキ狙ってもなんら問題なく楽しめている。多分ダム社ももうちょっとスプール大きく、あるいは本体小さくしたらもっと良いかも、ってのは気がついたのか、後発のはずの110Nはスプール径ちょっと大きくなってるし、110Nとスプール互換性あるらしい超小型機「クイックマイクロライト」というのも作ってる。

 でも、カーディナルC4と同程度の大きさならシーバス狙うには好適だろ?って思うかもしれない。確かにカーディナルc4だと同じ竿に付けてもそんなに違和感ない。なので重さどのぐらい違うんだろうかと測りくらべてみた。

 カーディナルC4は下巻きありで308.5gと約300gで標準的な中型機の重さといえるかも。比較してクイック220は350gと、なかなかに重量感がある。その分丈夫な感じはするのでワシ的には重いからといってダメだとは全然思わないんだけど、いつも714Zで運用してる竿にはしっくりこない。ちなみに714Zはライン入った状態で266gでクイック110は255gなので竿とのバランスだけで言えば110の方がしっくりくるはず。ただ、2号ナイロン巻くには、何度も書くようにスプール径が小さい。

 しかし、なんら心配ないはずである。なにせ我が家には竿が沢山ござる(現時点で121本)。どれかクイック220にちょうど良い塩梅の竿ぐらい蔵に転がってるはずである。

 すぐに思いついたのが、我が家に最初にやってきたアグリースティックで「アグリースティック7f」はそもそも竿自体が重くてかつソリッドグラスの穂先で先重りのする竿で、竿尻に板オモリ巻いて調整して、PENNのスピンフィッシャー「4400ss」とか「4500ss」で運用してた竿で、ある程度リールが重いと竿の先重りが緩和されてちょうど良いぐらいの竿である。竿の性格自体は今使ってるアグリースティックエリートと似たような感じで、エリートの方が今時っぽく軽くなって先重りもだいぶ解消されているけど、基本ダルダルな丈夫さ重視の竿である。久しぶりに引っ張り出して、整備後ラインも巻いたクイック220を付けてみたら、これは良い感じに振れそうな感触。コレで行こう。で、ついでに4400ssを重さ量ってみたら驚愕の400g超え。このリールも大きさ的にはC4ぐらいの中型機なのでC4の300gと比べて100gも重かったとは驚きの事実である。使っててそんなに重いとは感じてなかった。4400ssは樹脂ボディーなのに金属ボディーのC4など眼中にないぐらい重い。
 ただ、スピンフィッシャーの名誉のために書いておくと、4400ssは重い分丈夫に作られていて決して劣ったリールじゃなくて、丈夫さが欲しい、簡単な手入れで済むのが良い、使いまくりで酷使したい、っていう釣り人には最高の一台になりえると思っている。写真の個体はハワイ遠征(2000年の夏)でジギングの合間の桟橋小物釣りで使ってた大森製作所「マイコン302TB」のベールスプリングが折れて、急遽”代打”をということで大きなスポーツ用品店で買った個体で、あちこちスレ傷でハゲちょろげてるけど、これまで修理としては消耗品的なベールスプリングとドラグパッドの交換の他には錆びたベアリングの交換と、ストッパーのラチェットを挟む爪が折れた”サイレントドック”の交換のみで、ギアとか本体とかに致命的な不具合は一切生じていない。最近出番減ってるとはいえ20年以上酷使したと言って良いと思うけど、とんでもないタフさで、それはステンレスとか真鍮とか腐蝕に強い重い材料を多く使って、樹脂性だけど蓋のネジにもタップネジじゃなくて金属の雌ネジをはめ込んであるとか、海で使っても長持ちする丈夫さを追求した結果”必要だった”重さなんだと、C4より100gも重いということに逆に安心感を覚える困ったPENN偏愛者なのであった。

 横道にそれてPENNへの愛をほとばしらせてしまったが、閑話休題で本題のクイック220に戻って、整備の状況の報告など。

 今回、自分で使う個体をということで、見た目ハゲチョロゲ目のを落札したんだけど、手元に来てみると機関は好調で回転も軽いし、ベールも”ポピンッ”っとかいう感じの独特の軽やかな音を立てて滑らかに返るし、特段手を入れなくても良いのかなと思わなくもなかったけど、まあ我が家に来たからには青いグリスを大盛りで鱈腹ご馳走してやらねばならんだろうと、最近は売るのを想定して”高級?”なABU純正グリスを使う機会が増えていたけど、自分で使うなら錆びないように青いマキシマグリス一択である。

 まず、塗装が剥げチョロゲてるところをチョイとお化粧直し。自分で使うなら気にしなくても良いところだけど、黒なので車用のタッチペンが我が家にもあるしせっかくなので。あんまりべったり塗ると格好悪いので、塗料を綿棒でポンポンと叩くようにしてぼやかしてなんとなく継ぎ目なく黒くしていく。まあ地金がピカピカしてるようなところが消せればそれで良し程度。写真の右がお化粧直し後。

 お化粧直ししたらスプール関係からバラしていく。これまでの2機種とも全然違ってて面食らう。普通に三階建て方式ッポイドラグがスプールに入ってるんだけど、これが樹脂性のスプールに爪を立てて押さえ込むようになってる工場マークのような金具でハメ殺されていて外せない。眼鏡用のマイナスドライバーでこじってどうにかならんか?と試してみたけどどうにもならず、まあ回ってるようなので問題ないだろうというのと、むしろドラグパッドとしては座面に乗っかってる2枚のほうが直径も大きいのでドラグの効きを左右する要素たりえるだろうということで、あとでそっちの方をいじることにして、ハメ殺されてる方は放置の方針とした。

 クイック110の時にはハンドルの付いている左側が蓋になってて、ローターを回して取るのにハンドルを一旦戻す必要が生じたけど、今回はハンドルと反対側が蓋になってて、ローター回すときの手間が減るなと思ったら、クイック220はローターは回して取る方式ではなく、普通にナットを外したら真っ直ぐ抜けてきて拍子抜け。ただ、蓋には大盛りにされたグリスがベットリ付いていて「独逸人もなかなかグリスの盛り方を知ってるな」と頼もしく感じた。ってぐらいで特に書き記しておくべき新しい事項もなく全体バラせていつものようにパーツクリーナーとブラシで古い油脂類や汚れを落として乾燥させる。しかし、分解清掃の道具にハンドルピン抜くのに使うトンカチがあるのはなんとなく不穏な空気を醸し出してるな。

 でもって、久しぶりにこれでもかというグリス大盛りでグリスシーリングして本体関係は問題なく整備終了で快調なんだけど、ドラグと関連してラインが後ろ巻き気味なのの調整がやや手間取った。

 ドラグは前述のようにスプール内に入ってる他に、座面の上にカーボンシートを樹脂で固めたのと、金属のワッシャーが重ねられていて、てっきり金属のワッシャーはスプールの高さ調整で入れられているンだと思ってたので、ライン巻いてみたらやや後ろ巻きになったので、金属のワッシャーを抜いてスプール下げてやれば良いだろうと試してみると、これがドラグの挙動にかなり影響を与えてるようで、理屈は分からないけど金属ワッシャーを抜くと、入った状態では調整幅もそこそこあるし滑り出しも悪くないし使えるドラグだなと思ってたのが、調整幅がほとんどなくなってしまってキュッと締まるか、ズルズル滑るかの二択になってしまう。全く理屈が分からない謎現象。仕方ないので、1枚残す堅い樹脂で固めたカーボンのパッドが弾力性がないので調整幅が出ないのかもと、ちょうど5500ssとかのドラグパッドが使えそうな大きさなので、PENN純正のカーボンのドラグパッドや、中古で買ったスプールに入ってたフェルトのドラグパッドなら調整幅出るんじゃないかと思ったけど、パッとせず。座面の上に2枚入ってるのが関係あるのかな?とテフロン仕上げのグラスファイバーシートを切り抜いてパッドにして重ねたりしたけど、元々入ってた2枚ほど塩梅良くない。これはドラグパッドはそのままで、他で調整するしかないな、ということで若干下がり気味になってるベールワイヤーをベールアームの形状をいじってラインローラーを水平にしつつ上げてやると若干ラインが前巻きになるはずなので、ペンチとモンキーレンチでベールアームを慎重にちょっと曲げてみたらだいぶマシになった。あとは、下巻きを巻くときに座面上のドラグパッドらしい2枚をどちらも抜いて巻いて、前巻き形状の下巻きにしておいてから、ドラグパッド入れて使う道糸を巻いてやったら平行巻から若干の前巻きぐらいになってくれたので、おそらく巻き形状はこれでトラブル少なく良い感じになっただろう。

 という感じで、すぐにでも使える状態に整備も済んだし、合わせる竿もちょうど良いのがあったし、いっちょどんなもんか次回のシーバス狙いから実戦導入してみたい。なんか同じウォームギア機なのに、110、110Nより巻きが軽いのでなんでだろう?って思ったけど、ハンドル回しておおよそのギア比を調べてみると、110系は1:5弱ぐらいなのに対して220は1:4程度で低ギア比なので軽く巻けるようだ。低速機はシーバス狙いでは悪くない。ポピンッっとベールが返って、巻くと逆転防振の切り替えレバーがカタカタと振動しながらラインを巻いてくる。なかなかに独特で、釣れないとルア-を汽水で洗う単調な作業になりがちなので、使うのが楽しめそうってだけでもありがたい。

 魚が釣れるかどうかは魚のご機嫌しだいでなんとも言えないけど、割と使えそうな感触なんだけど実際はどうだろうか?次の雨が待ち遠しい。

2017年12月31日日曜日

2017のベスト3(釣り篇)

 健康面問題抱えて電車で長時間立ってるのもしんどかったりするので近所の釣りが多かったけど、仕事もしてなく暇でもあるので週2日ぐらいは体力づくりかねて釣りに行っており、意外に釣りについては好釣といっていいぐらいの1年だったように思う。近所の釣りものをじっくり腰据えて追いかけられたのは釣り人として得難い経験だった。新しく始めたヘラ釣りもやっぱり面白くて楽しめている。

○釣り:1位管理池の一匹目のヘラ、2位春の2匹目のスズキ、3位「過ちポイント」雪辱の1匹
 わざわざ放流してるフナぐらいどうとでもなるやろと「ゆるふわ」にそれでも相当に準備して始めたヘラブナ釣り。自転車で行ける管理池で屈辱のデコデビュー。魚のいっぱいいる「箱」で練習して満を持しての再挑戦の管理池。半日ぜんぜん釣れずに返り討ちの気配濃厚のなか、隣のおっちゃんのまねしてダメもとで初めてやってみた段差の底釣りで、浮子がユラユラっとし始めて一発スレた後、絶対来るという予感の中、待望の管理池初物がキタ。どんなアタリだったのかもどうやって掛けたのかも憶えていない。掛けたときの記憶が飛ぶほど興奮したのってフロリダのターポン以来である。全く馴染みのない、技術が求められる苦手な種類の釣りゆえに難しくも楽しく釣っている。まあ、すぐには上手くならんだろうから地道に長く楽しもう。
 2位の早春のバチパターンのスズキについては「一発目でかいの釣ってなかったっけ?」と思われるかもしれない。確かに90UPは対外的には自慢できる迫力のある数字だし、もちろん釣れてうれしかったけど、ぶっちゃけ想定外の幸運で実力以上の結果だと思っている。70,80は想定してたけど同じパターンでは80まだ釣ってないのにいきなり90越えはたまたまだとしか思えない。その点、2匹目のスズキ様は早春のバチパターンはある程度型の良いのが狙えると計算してたことが間違ってなかったという証明だと思う。まぐれじゃないと自分でも納得できる魚だった。年明けたらすぐに良い季節がやってくるかと思うと楽しみである。毎年状況は違って苦戦するとは薄々知っていても期待せずにはいられない。
 3位の「過ちポイント」のフッコは、クルクルバチ攻略とかシーズン終盤の67とか他にも印象に残るしてやったりの釣りが結構あった中でももっとも気持ちいい1匹だったと思う。秋の近所ポイント攻略、ボイル狙いで攻めてみたもののそっちはまだ上手く釣れていないけど、杭とかの障害物がらみとか地形変化とかの狭い範囲を狙っていく近接戦で何とか魚を拾えるようになってきた。障害物周りを狙うのもあって結果として根に潜られるような失態も増えて、悔しく恥ずかしい「過ち」を犯した翌日にしっかり対策通りに釣って雪辱を果たしていい気持ちで眠れた。秋には内房に行くことが多かったけど車の運転が不安な体力で断念せざるを得なかったけど、ハゼ釣りも含め近所ポイントしつこく通うことでいい感じに見えてきたものがあるように思う。やっぱり釣りは足繁く通ってナンボである。

○残念だった釣り:1位シーバスラインブレイク2回、2位ヘラ釣りデコ、3位落ちハゼ
 1位のラインブレイクは本当に恥ずかしい。魚にはルアー口につけた状態で逃げられて、はずれたとしても釣り場にゴミを出してしまったし、お気に入りのルアーも失うし、何一つ良いことがない。シーバス釣ってて、ある程度距離がある状態で下に突っ込まれて牡蠣殻にスレてリーダーが切れるとか、どうしても避けようがないこともあるけど、今年の2度は、障害物周りを狙っているのだからあらかじめドラグ強めでバレて元々で強引に寄せていれば避けられていた可能性が高い。チャンス少な目な気がしていたので竿をバラシ防止に重点を置いて、グラスソリッドティップでグニャグニャとしのいでくれるアグリースティックライトに変えたことで、魚に突っ込まれやすくなったのかもしれないというのは言いわけか。竿が悪いわけじゃなく使いこなせてなかった私が悪いと反省するしだいである。竿に限らず道具変えるとこういうことも起きるのでなるべく癖の分かった同じ道具を使い続けたいと思っている。
 2位のヘラ釣りにおける「オデコ」は毎回クッソ悔しかったし残念だったのは間違いないけど、どちらかというと当たり前で必要ですらあるはずの残念な釣りだと思う。今時、初心者用の映像とかも各種あって、新しい釣り始めるにも恵まれた環境ですんなりと各種技術を習得できるんじゃないかと始める前は思ってた。そんなわきゃないよね。見たからって映像の中の名手のようにすぐにできるようになるわきゃないし、そもそも釣り場と魚の状況がやっぱり同じなわきゃーない。結局デコ食いながら試行錯誤していく中で釣り場にあわせて自分の釣り方やらなにやらをちょっとづつ工夫して積み上げてくしかないよねってところ。初心者のうちが先入観無く一番いろいろ試せる時期だと思うのでデコにめげずに立ち向かいたい。
 3位の落ちハゼだけど、だんだん落ちていく感じの季節的変化は追えたんだけど、下流域の深場に群がまとまってちょい投げで爆釣的な想像していた状況にはならなくて、長い磯竿で遠投してさびいてる玄人がちょろっと釣れてるぐらいの感じだったので手が出せなかった。今年がはずれ年だったのかもしれないし、爆釣するのが滅多にない当たり年なのか何とも判断しかねるところだけど、来年は遠投にも挑戦するぐらいの心構えで引き続き探っていきたい。

○ルアー:1位ニョロニョロ、2位フラットラップ、3位ハードコアリップレスミノーF90
 1位のニョロニョロはもう、オレは春先のバチ抜けは一生これ投げてるんじゃないかなという感じになってきた。あまり動かない系のバチ対応シンキングペンシルの元祖にして一つの完成形。
 2位のフラットラップは、生産中止のニュースの衝撃が世界中の愛用者に駆け巡った(かもしれない)。ラパラさん頼むから我が家の在庫が無くなる前に再生産お願いします。何で売れなかったのか理解に苦しむ。何度でも書くけど史上最高のミノーだと私は思います。
 3位、さすがのヨーヅリブランドという感じで、良く飛んで良く泳ぐ。今時の日本製ミノーにしてはバタバタとした強めの動きで気に入っている。たぶん海外の釣り人の嗜好にあわせて動きをはっきりさせているのだとおもう。そのバタ臭さ世界標準。しかもお値段控えめで安売りだと新型のタングステン重心移動搭載型が千円切りまっセ。

○釣り具:1位アグリースティックライト7f、2位陽舟10尺、3位プロックスの長靴
 1位の、アグリースティックは最近出番もないし使ってみるかと使い始めたら、改めてこの安竿の良さを実感した。とにかく丈夫なうえに、ダルくてアタリをはじかないしネチョっと粘ってバラシも少ない。近所ポイントはそれなりに釣り人多い割にめぼしい変化に乏しい都市河川で、釣り人が狙ってない「竿抜け」になってるようなところって、欄干がじゃまとか木の枝がじゃまとか投げにくいところが多く、結構竿先ぶつけながら投げ込んでいる。でもグラスソリッドのティップは全く大丈夫で宣伝どおりに恐ろしい丈夫さをほこる。当然グラスソリッドでダルネバな調子は私好みの感度は悪いがはじかない粘り調子。一世代前のライトじゃない奴に比べれば随分トップヘビーなバランスの悪さも解消されて使い心地も軽快になっている。柔らかさに最初慣れてなくてシーバスに潜られたりしたけど、フルロックに近いようなドラグ設定でも折れない竿なのできつめにドラグ締めて対応することにしている。1シーズン使ってだいぶ癖が分かって使いこなせるようになってきた。欠点はブランクスの丈夫さにガイドが全く追いついてないことで、ガイドのフットが、先代もそうだったけどいくつか折れて交換している。費用対効果まで考えると滅茶苦茶優秀な竿だけど、ガイドだけはアキレス腱なので買う人はガイドとっかえることになるのを想定しておいて欲しい。今売ってる最新版はエリートとかいうシリーズだと思うけど、使ってる人の貴重な意見を読むとやっぱりガイドがショボいらしい。まあその辺も含めて愛すべき竿だと思う。
 2位の陽舟はさすがはダイワというべきか。初心者用の最も安いシリーズの一本だけど、今のところなに不自由なく楽しくヘラ釣りにのぞめている。軽いし良く曲がって楽しいし文句なしである。ヘラ釣り始めようとして道具が高くて二の足踏んでる人は陽舟買って始めればいいと思うよ。
 3位の長靴だけど、良い買い物だった。キツめの外反母趾なので靴の選択肢が限られてて機能や見た目が良いのに履けない靴が多い悲しさに打ちひしがれることも多いけど、この靴は安いし痛くならないし、膝下までのちょうどいい具合の長さで手軽に履けてそれなりにジャブジャバ水際に下りていける軽快さがあって満足している。後は長持ちしてくれれば完璧か。
 
○PENN:1位430ssg、2位4400ss、3位無し
 430ssgは9年目にしてやっと消耗品パーツのベールスプリングが壊れた。その間手入れは水洗いと注油のみで、グリス交換さえしていないが、耐久性が高いらしいウォームギアは特に磨耗した様子もなく、ちょっと耐久性に不安があった逆転防止の一方通行のベアリングもたまに動作が悪くなると単なる油切れで注油で復活している。消耗品的パーツはストックしているし、本体も新品で予備2台確保してあるので、このサイズのリールは一生こいつにお世話になるのだろう。これからも末永くよろしく。
 4400ssも10年以上使ってるけど快調そのもの。4400ssは糸ヨレがきついと言われていているんだけど、私は全くそういう感じがしなくて何でだろうなと思っていたんだけど、ひょっとしてラインローラーにベアリング入れてssj化するとアカンのとちゃうかと思いはじめている。TAKE先生のサイトでラインヨレがひどいリールのラインローラーのベアリングにグリスを入れて回転を抑えたら改善したという事例が紹介されていてそう思わされた。私の4400ssのラインローラーはスリーブ噛ましただけの初期状態で部屋でライン滑らしてみても回ってないぐらいの感じだけど糸ヨレを特段気にしたことはない。4400ssの糸ヨレにお困りの皆様におかれましては一度、ラインローラのベアリングを無しにして試してみることをお薦めします。

 今年を振り返ってみると、健康面問題解決せず仕事も休みっぱなしで申し訳ないやら先行き不安やらで一社会人として最悪な1年だったけど、それでも釣り人としては健康面を言い訳にしてサボったりせず、やれることは精一杯やれたと思う。気力体力限られる中で、経験でも知識でもなんでも切れる札は切って、今やれる全力に近いことをやった気がする。結果も悪くない。
 どのみちこれから老いていくにあたって、健康、体力、その他諸々、無くなっていくものを数えて嘆いていたらキリがないんだと思う。そうなったときに経験とか知識とかさえ持ってなくて切る札がなくなるとしたら、おまえは今までなにをやってきたんだボケって話で、少なくとも今年はそうはならなかったぐらいにちゃんとこれまで釣ってきたし、そういう矜持を胸にこれからもやれるようにやるだけだと、格好つけて虚勢張って書き残しておきたい。
 「魚を釣りたい」という欲望が枯れない限り私は死ぬまで釣り人であり続ける。

 みなさま今年はどうでしたか?それでは良いお年をお迎えください。

2019年2月17日日曜日

竿林糸巻山


 PENNリールの棚卸しをしたついでに、他のリールもさらについでに竿も棚卸し作業して管理台帳を作ってしまおうという気になって、シコシコと発掘・確認作業を進めて我が家の釣り具の実態がだいぶ明らかになった。
 これまでも一太郎文書にダラッと網羅的に書き出した台帳もどきはあったんだけど、入手したら書くことにしていたけど忘れてるのもあったり、順序が秩序だってなかったりでどのメーカーのがあるいは全体で何個何本あるのかさえよく分からないので、リールはまあPENNだけで40台からあるので100台ぐらい、竿は写真のように部屋の隅に立てかけてあるだけしかないので50本ぐらいかなと漠然と思ってたけど、通し番号振ってメーカー別に強さ順等で並べて、必要度ランクを「殿堂入り」「使用中」「確保」「要検討」「不要」で付けて、主な釣果や特徴も「特記事項」に入れて、今後は入手・放出年月も入れられるように表計算ソフト使って整理した。

 結果、さすがにリール100台も持ってなかった。コレまで釣った魚種が2百数十種で100台なら1魚種釣るのに2台ぐらい使ってる計算(追加註:2魚種ぐらい釣るのに一台使ってるの間違い、バカか)になってバカかっちゅう話でそんなにはない。でも92台もあった。目くそ鼻くそである。
 竿に至っては平成31年2月17日現在121本あった。竿って細いから想像するほど場所取らないのね。

 メーカー別内訳をみていくと、リールはPENNが44台、大森製作所13台、ABU12台、ダイワ8台ほかとなっている。
 なんでPENN増えてるねんッ!!
 思いっきり”スピニングリール熱”再発中で、この2週間でPENN2台増えてまうし、大森も2台増えたうえに今2台入札中というどうしようもない悪化ぶり。
 ネット介して伝染ったんだか元から感染者だったのがぶりかえしたのか発熱した友人も現れてしまい、入札かぶってないか心配になる始末。
 ”スピニングリール熱”この冬大流行の気配で、皆さんくれぐれもお気を付けてご自愛ください。

 スピニングネタはまたおいおい書くとして、今日は台帳ネタで次に竿をみていくと、主なメーカーとしてはなんとフェンウィックがいつの間にやら1位獲得の19本、やっぱりわしダイワ好きなんやナの13本、白滝シリーズ大健闘のタカミヤ11本、スミス10本のダイコー9本でナマジ大好きアグリースティックのシェイクスピアは8本と意外と少ない。
 しかし121本てどうよ?ホモサピって手2本しかないんやで。よしんば千手観音みたいに腕ぎょうさん生えてきても、そんなに竿持ったら一人でお祭りしまくる。
 でも竿は魚種や釣り場で違ってくるので、なんぼワシが竿一本しかルアーの陸っぱりでは持ち歩かない人間でも違う調子のが必要になってくるのでしゃあなィちゃしゃあない気もする。
 リールなんてハイギアとローギアとか、一所懸命巻くかゆっくり巻くかでどうにかなると思ってる人やけど、さすがに同じシーバス狙いでも障害物際々の10mの距離を狙うのと砂浜で沖目のナブラを狙うのとでは竿とラインぐらい換える。逆に言えばラインさえ変えればリールはいけると思ってるので替えスプールが重要になるんである。

 それにして多い、どうにかならんのか?
 ということでまずはなぜそうなっているのか現状分析である。
 竿の数が増えるのは一つには同じ竿を何本も買うからである。今バチパターン用に近所ポイントで使ってるジャクソン社ブリストールBP805Lは3本あるとか、運河用に使ってたフェンウィック社製ランカーギアX65SM2ーJなんて同じブランクスのやっすい版のイーグルとかも含めると6本もある。
 さすがに6本はやり過ぎだと思うけど、竿はリールより消耗が激しいので予備竿確保しておきたいというのはコレ有りというところ。
 リールも永く使っていくと消耗していくけど、リールの場合ベールスプリングだのベアリングだの消耗品的な部品を交換してやれば復活して、なかなか心臓部であるギアやら本体フレームや主軸が消耗して使えなくなるまではホモサピごときの寿命ではいかないように思う。まあワシが使ってるPENNだの大森だのABUだのがそういうリールだということかもしれないけど。
 それが竿だと、もろに本体本元のブランクスが不可逆的に消耗していく。カーボンにせよグラスにせよブランクスの繊維が徐々に切れていくので、竿は使っているとだんだん反発力もなくなっていきダルくなっていって最後折れる。突然竿の先の方がキャストしたら飛んでいって継ぎが抜けたかと思うとポキッと折れてる。同じようにカーボンの素材のテニスラケットなんかも反発力なくなっていってある日突然折れるのでそういう素材なんだと思う。
 なかなかそこまで竿を使い切ることってなくって、いい加減ダルくなってきたら使ってて元の性能から明らかに劣化しているように感じるので買い換えることになるけど、元々ダルい竿で劣化に気づかなくてそこまで行った経験がある。まだメーカー在庫あったので取り寄せできたけど、アホみたいに釣りに行く人間の竿ならメーカー在庫あるうちに寿命がくる程度には竿って消耗品なんである。ぶっちゃけ寿命まで使い切る前にコケて折ることがありがちでとにかく予備は欲しい。
 そんなの買い換えりゃいいじゃん、と思われるかもしれないけど、ご存じのように当方の好きなダルくて厚ぼったくて丈夫な竿ってもうほとんど作られてなくて、丈夫なという条件に限定してもライギョロッドとかGTロッドみたいなドラグぎっちり締めて大アワセ食らわす竿はさすがに巻きが薄いと折れるので丈夫に作られてるけど、他の用途の竿は高感度とか高反発、軽量とかを謳った製品ばっかりである。
 それらの竿がダメってことはないんだろうと思う。けどハッキリいってお恥ずかしいことに昭和のオッサンには使いこなせない。竿の限界値が昔の十分余裕を持って丈夫に作られていた時代の竿と明確に違ってきていて、その感覚が抜けていない人間が使うと今の竿は「えっ!ここで折れるの?」っていうぐらいに簡単に折れる。はじめからそういうものだと思って使ってきた人間からしたら「何いってんだこのオッサン」だと思うけど、何十年と親しんで培った感覚ってそんな簡単に更新できないので、厚く巻いてあって丈夫な竿にはこだわるし、今後作られることも少ないだろうから確保しているのである。
 仕方ないよね。

 竿は消耗品でかつ好みの竿が今後生産されない方向にあるので予備を確保する。それはそれで仕方ないと思う(としておこう)。まあ限度はあるけど。
 でも、もうひとつ我が家の竿林を茂らせている原因として、詰めきれなくって絞れていない竿達ってのがあるようで、具体的にはアマゾン遠征用にと確保していたフェンウィックの堅めの竿4本とか大型ベイトリール用のルアーロッドとして確保したダイコーのサザンクロススティック3本とか、実際にはアマゾン遠征行かなかったし、ベイトの大物タックルも使う方向まで行けなかったので、どれが良いか自分の釣りにあっているか詰めていくつもりでちょっとずつ違うの買ってそのまんまにしてある。
 「売り払えーっ!!」っと心の中でクシャナ殿下が叫ぶのだけど、いざ売っぱらおうと手に取ってみると、これがなかなかどうして良い竿で、サザンクロススティックなんて黒くて太かった古き良き時代のダイコーの竿そのもので、中古で値段が付くような人気竿じゃないので今後必要になったら買うというのも難しそうでためらってしまう。
 せめて自分にあった竿がどれなのか絞れれば他は売って良いような気はするけど、現段階では保留とせざるを得ない。

 ということで、不要な竿とリールはこの際売るなりして処分してしまおうと思って整理を始めたんだけど、5段階評価で「不要」となったのは10もいかない有様でどうにも自分はモノを捨てたりするのが苦手である。
 数年使ってない道具は今後も使わないと考えて捨てるのが道具の整理の基本のようだけど、私のような道具を修理してでも使う人間は、直近でいえば、ベールスプリング折れたダイヤモンドリール2台がとっておいたら復活させられた、なんていう僥倖もあったりして壊れたモノすら捨てにくい。折れた竿もとっておいてあってタモの柄だとかに加工して使ったりしている。釣り道具の買い方みてもらえば分かるように私はお金に関してはあんまりなくなることに抵抗感じない。お金なんてどれも一緒で働くなりそれこそ釣り具売るなりしたら手に入る。
 でも道具は同じ製品でさえ個体ごとに、そいつと自分との関係性とかから違うってぐらいで一つ一つ違ってかけがえのないモノだと思っている。それを使い切って修復不能になってゴミにするならともかく、使えるのに捨てたり、ぞんざいな扱いを受けるだろうことが目に見えてるような他人にとっては価値のない品を売るのとかには強い抵抗感がある。

 とはいえ、このままでは将来我が家がゴミ屋敷化するのは目に見えているというかすでにそうなりつつあるので、何とかしたいので規則を設けてみる。
 ”リールは90台、竿は120本から増やさない。”
 せめて現状維持にとどめる努力をせねばヤバい数になっていると今回の整理で改めて感じた。
 リールはまあ大丈夫だと思う。ぶっちゃけ魚釣るのには今あるPENNとABUで一生間に合うだろうし、大森とかは蒐集の世界に足踏み入れて遊んでいるだけなので、なきゃないで何とでもなるので、今あるリールを手放してでも欲しければ買えばいいし、今あるリールが大事なら買わなきゃ良い。
 竿の方が難しい。何しろ消耗品なので新しく買わなきゃならん。今ちょうどアグリースティックライトの買い換えを検討していて、昨年糸溝ができたトップガイドを交換したところだけど、2番ガイドも糸溝っぽくなりかけてて、じゃあガイド交換済みの2個以外もとっかえるかと思ったら、どうせなら新シリーズのエリートあたりを新品で買って遅かれ早かれ交換になるガイド最初っから全とっかえしたほうが良くないかとも思ってて、そうすると今使ってるライトは予備竿にまわって1本竿が増える。
 日本ではピュアフィッシングジャパンが仕入れてないってぐらいの不人気を誇るアグリースティックシリーズだけど、いまでも丈夫な竿であり続けていて、米国のオッチャンが息子の自転車ぶら下げたりというアホな強度試験をしている動画とかあって笑える。これからも丈夫な竿であり続けてくれ。でもガイドは酸化アルミ系でいいのでもう少しマトモなのをつけてやってくれ。
 話とんだけど、消耗するから買わねばならんというのに加えて、新しい釣りを始めると買わざるを得なくなる場合もある。120本もあればどれかで何とかなるだろうって気がするし、実際へら釣りにも小物釣りに使ってた白滝とか使い回してたりするけど、どうにもならんこともある。
 具体的にいま検討してるのは、磯にあがってサメを狙うときの竿で、10fぐらいの長め強めのスピニングの竿が欲しい。チャーマスGT90Hが割と行けそうにも思うけど、ぜいたく言うならもう少し長くてもう少し強いのがあると、2本体制組めてバッチリかなと思っている。
 半日座ってへら釣ってただけでヘロヘロになってるのにそんな先の釣りの準備してどうするって思うけど、そういう先の楽しみもないとつまんねえジャン。

 という感じで、魚釣れずに苦戦しているので憂さ晴らしに釣り具いじっているという釣れない釣り師の典型のような冬を過ごしております。
 みなさまにおかれましては、スピニングリール熱などひかぬよう良い釣りをお楽しみください。
 あんまり魚釣れやんから夢でハクレンみたいに肥えたメーターオーバーのライギョ釣ったった。起きて夢と分かったときの悔しさよ。でもまあ夢でも会えたなら素敵なことだとしておこう。

2017年4月23日日曜日

あなたの知らない安竿の世界

 薄々感づいておられる方もいるかと思うところだが、ナマジは安竿が好きだ。って何回も書いてるからご存じか。

 なぜ好きなのか?「好きだから」と書いてしまうと終わってしまうのでつらつらあげていくとすると、まずは比較して高い竿が嫌いだというのがあるのだろう。

 高い竿のドロドロとした欲望まみれの金儲けの腐臭が漂ってくるところが嫌いだし、薄くて軽くて折れやすいのが嫌いだし、感度だとか飛距離だとか魚をかけたことがない人間でも評価できる要素ばかりに力を入れているのも嫌いだし、ピカピカの高級ロッドが放つ俗臭さが嫌いだし、なにより高くて買いにくいのが嫌いだ。

 その点安竿は良い。まあ安くてだめな竿もたくさんあるけど、素人が乱暴に扱っても大丈夫なように丈夫に作ってあるところが好きだ、田舎臭く分厚い巻きの重量感が好きだ、ダルくて感度が悪くて人も魚もかかったことに気づかなくて早あわせしなくてすむのが好きだ、デカい魚がかかったときに折れてもいいやとギリギリ曲げられる気安さが好きだ、その時に意外に折れずに魚が上がってくる頼もしさが好きだ、自慢臭くならないさりげなさが好きだ、なにより財布に優しいところが好きだ。

 たぶん古今東西の安竿のうちベストオブ安竿を選ぶなら、シェイクスピアのアグリースティックでまず間違いのないところだろう。特にアメ人とかオージーとかの労働者階級の釣り人なら分かってくれるはず。特権階級はセージでも使ってろ!俺たち労働者階級はアグリースティックの透明なグラスソリッドティップを愛するッ!
 主にカヤックのシーバス用で愛用。突然の青物にも余裕で対応の頼もしい竿たちだ。

 ゆうても、普段シーバス釣りに使っている竿は、それほど安物ばかりではない。
 今年一発目に大物スズキを釣る幸運に恵まれたときに、ケン一から「どうせまた安モンのパックロッドとか使ってたんやろ?」とおちょくられたが、ジャクソンの「ブリストールBP805L」を安竿というのは失礼だろう。まあ、手間のかかる5本継ぎで発売当時の定価で2万円くらいだから良心的な価格だとは思うが。

 ケン一のいう安モンのパックロッドとは、仕事帰りの釣りとかで活躍してくれる「NEW WAVE minipack210」のことだと思うが、これは正真正銘の安竿で中古屋で300円で買ったのである。
 しかし、そんな安竿でいいのなら竿なんて何でもいいんだろうと勘違いされては困るのである。ぜんぜん狙って設計していないんだろうけど、たまたま私のシーバス釣りに丁度いい調子に仕上がってしまった奇跡の安竿なのである。
 それまで、鞄に放り込んで仕事帰りや出張のお供としていた竿は、リョービの「ジョイスピン606ML」というパックロッドで、これまた中古で2千円ぐらいの安竿だったけど、竿先は堅いカーボンソリッドでアタリをはじき、突っ込まれると耐えきれずに身切れでバラし、リングのリールシートは滑ってリールがよく落ちるという、なんとかならんのか?という竿だった。しかし、安いルアー用のパックロッドって当時それぐらいしかなくて、出張先で先輩も同じ竿使ってたというような竿であった。
 もっといいパックロッドがあったら買い換えたいと思って、中古屋とかで餌釣り用も含めてパックロッドがあったら伸ばして調子を見てみたりしていたけど、なかなか良いのには出会えなかった。耐久性とか心配な針金ガイドの竿とかは安くても実用性が無いし、ちょっと良い竿だとやっぱりティップが堅かったり全体的なバランスがいまいちだったりする。
 そんな中で、地味な見た目でワゴンで安売りしてそうな「NEW WAVE」は、まず安竿のくせにガイドがハードガイドが付いている。伸ばして調子をみてみると「これはいける!」と確信が走った。ソリッドグラスのティップが柔らかく全体としての調子もダルめのシーバスのアタリをはじかないような調子。しかも値段は300円。ためらうことなくレジへ。実釣での性能も文句なしで超お気に入りの1本となった。石積み護岸でこけて穂先を折った後も、穂先交換して使い続けている。
 中古釣り具屋にいくと、もう一本ないかとパックロッドのコーナーを今でも探してしまう。
 安竿すべてが良い竿ということではなく、安竿にも良い竿があるということだと思う。

 運河でよく使っているフェンウィックも「ランカーギアX」は売ってた当時で実売2万円ぐらいの中級モデルといって良い竿だけど、姉妹竿の「イーグル」は実売1万円ぐらいの立派な安竿である。
 こういう、大手メーカーがいろんなグレード出している中の安い方のシリーズの竿って「当り竿」があってお買い得。単に安出来でダメなのもあるけど、例えば先のフェンウィックなら、ランカーギアXもイーグルもブランクス一緒なのである。ガイドがSICかハードガイドかなんて普通実用上差がでるほどの違いじゃない。上位機種譲りの性能でお値段控えめはお得感大。
 ダイワも初心者用から競技用の高級機種まで、いろんな竿をだしているけど、グラスのオレンジ色の「アタッカー」の時代からダイワの安竿にはお世話になっている(※2018.10.18グラスのは「ジェットスピン」でした)。
 「パシフィックファントム」の振り出しシーバスロッドも丈夫で良い竿だったし、カレイの船釣りで使っていた「早船」も良かったので、もう一セット新しく買ったときにもまた「早船」買ったった。インドネシア製で換え穂も付いて1万円台とお手頃な安竿だった。実用性問題なし。
 というわけで、へら釣り始めるにあたって、まず1本にダイワの「陽舟10尺」を選んだ。中古屋でシマノ「抜作」というイカした名前のと迷ったが、抜作先生の方は中古で1万円ぐらいと、ちょっと高級ロッドぽい感じだったので安竿感満載の「陽舟」に決めた。3千円ぐらいでお財布にも優しいし、初心者にはこのぐらいのがお似合いというものだろう。ダイワのウェブサイトで確認すると全17シリーズにもわたるダイワのヘラ竿のうち一番下のグレードの定価もなくオープン価格のシリーズである。竿の善し悪しが分かるぐらいに上手くなれば良い竿買えばいいようにも思うけど、たぶんそうなっても安竿を愛用しつづけそうな気はしている。

 ヘラ竿としては、もいっちょ13尺の天竜「天昇峰」というのを、これも3千円くらいで買って、やや広い池の管理釣り場はこの2本で始めてみようということになったのだが、管理釣り場で惨敗。「箱」での修行にF師匠から「短竿の提灯ウドンセット釣りを練習するように」との指令があったので、関東の釣り堀では竿は8尺からの規定が多いらしいので8尺を買おうと思って、ハタと気が付いた。8尺って、2.4mだとすると我が家に結構あるんじゃねえの?
 ハゼ釣りやらテナガ釣りに使う小物竿には確かに「NEW白滝240」とかがあるが、小物竿でヘラ釣ると弱すぎてあげるのに時間がかかって案配悪そう。
 でも、「NEW白滝240」が塗装も剥げちょろげになって買い換えたときに、後継の「白滝Ⅳ240」を買ったは良いけど、小物竿にあるまじきごっついグラスの太竿だったのでお蔵入りして、結局「風雅」というカーボンの小物竿を買ったのを思い出した。
 お蔵入りしていた第4世代「白滝」の出番が来た。
 写真見て「小継渓流」となっているのに、なぜ小物用として買ったのか、ナマジはアホなのかと思われるかもしれないが、アホなのは否定しないけど、「NEW白滝」は渓流とか書いてあっても、実にいい案配に柔らかいグラスの小物竿だったので油断した。通販の怖いところである。
 「白滝Ⅳ」は前述のようにバットが太いグラスロッドなので竿受けに乗るかちょっと心配だったけど、ギリギリ乗りそうなので、ヘラ竿として活躍してもらうこととした。
 へら竿っていったって、長尺の竿なら軽い方がいいとかあるんだろうけど、短尺の竿ならそこそこの丈夫ささえあれば何だって良いんだろうと正直思っている。
 特に提灯釣りならあまり振り込みも必要なく竿の性能は掛けてからの楽しさを重視したっていいんじゃなかろうか?竹竿とかはそういう性格もあるんだと思う。
 グラス竿のグネグネとした釣り味は竹にも通じる面白さがあるとかないとか聞くけど、個人的にはとても好きである。
 実際、この竿でヘラを釣ってみて、実にいい案配に竿が魚をいなしてくれるし、グニャっと曲がりつつも太いバットはしっかり魚を寄せてくれて実にいい。8尺は白滝Ⅳで行く。「白滝Ⅳ」で食わせ餌「シラタキ」で釣るというくだらない釣りを真面目にやるつもりだ。

 そもそも、この「白滝」シリーズは、九州の釣り具販売チェーン店の自社ブランドっぽい「タカミヤ」のグラスののべ竿シリーズで。お店の入り口近くのワゴンのあるあたりにぶら下がっている安竿である。九州時代に小物釣りしようと思い立って「とりあえず800円で安いしこれでいいや」と買って、そのまま気に入って「NEW白滝」を使い続けていたのである。ちなみに今タカミヤのウェブサイトをみると「白滝V」となっていて笑えた。第5世代に突入したという、由緒正しい安竿である。
 「NEW白滝」の引退に伴う買い換えで、第4世代白滝はゴツすぎて一端お蔵入りになり「風雅」を買って実戦投入しているが、実はその後「NEW白滝」長さ違いで何本も中古屋で見つけて買ってしまった。「風雅」がくたばったらまた「NEW白滝」を使いたい。ついでに初代「白滝」も中古で見つけてしまいゲットした。
 「白滝シリーズ」第3世代が見つかれば現行第5世代は入手は可能なので全世代コンプリートである。まあ、誰もうらやましがらないコレクションだけど、第3世代の「白滝」を見つけた方はタレコミよろしくお願いします。たぶん名前は「白滝Ⅲ」と予想。

 とまあ、安竿への愛を書き綴ってみたところだけど、私が安竿を使うのは「愛故に」というのが一番の理由だけど、「道具なんて安モンでいいから興味があるなら釣りは始めたらいいよ」と声を大にして言いたいからというのもある。
 釣り具屋側は高い道具を買って欲しがるけど、そんなのとりあえずは無視していいよと、釣り具屋に騙されるのも釣り人の努めだろうな、とは薄々感じつつも、天の邪鬼の役目として安竿への愛を謳うのである。

2019年4月6日土曜日

PCチェアディテクティブ 「フルーガーメダリスト1626Z」編


 今回のスピニングネタは名門フルーガーのメダリスト。
 って書くと、多くの読者は「メダリストっていったらフライリールだろ?ナマジもいよいよウロ入って自分の愛用のフライリールのことも分からんようになったか?」と思われるかも知れない。
 確かにワシの3~4番用で使ってるフライリールはご存じのフルーガーのメダリストである。
 でも、冒頭写真のスピニングもメダリストなんである。正確には「メダリスト1626Z」。
 銘板でご確認いただきたい。
 商品の名前って、商標の関係で何でも好きなのが使えるってわけじゃなくて、良い名前は釣り具に限らず他の会社が押さえてたりするので、伝統の名前を継ぐ、っていう積極的な理由から同じ名前を使い続ける場合の他にも”おんなじ名前の使い回し”的なのって結構あって、最近知ったのでは、ダイワのスマックっていう船用の小型ベイトリールがあって、チョイチョイと道糸の細かな出し入れで棚がとれる機能が付いててその機構もダイワじゃ”スマックレバー”って言っちゃってるんだけど、実は古い輸出用のインスプールスピニングにもスマックってあって、昔の名前で出ていますな感じなんである。
 他にもリョービの”メタロイヤル”が実は上州屋に移ってからはチヌ用落とし込みリールに使われてたとか、ちょくちょくある話なんで、まあ名前だけなら”そんなリールもあったんだ~”っていうだけのネタなんだけど、コレが意外に突っ込んでくと面白いリールで、しばらくパソコンの前で情報の海に潜って暇がつぶせたのである。

 まーた暇つぶし程度のためにわけ分からんゴミスピ買いくさってからに、とお叱りを受けるかも知れないけど、ちゃうんですこれ。もう20年近く前に買ったリールで自分でもほとんど忘れてたんだけど、棚卸しの時に出てきてそういやこんなんもあったな、となったブツでとっくに公訴時効成立してる案件なので赦してつかあさい。
 見つけたのは例によって釣りに行った際に立ち寄った釣具屋のワゴンでって書くと「オマエは釣りに行っても魚釣らんと釣り具エグってばっかりやな」と呆れられるかもだけど、釣り場で潮待ちとか日没待ちとか、渋滞する時間をさけてとかポッカリ空く時間がどうしても生じるので、仕方なくじゃあ釣具屋でも覗いて暇を潰すかというごく自然ななりゆきなんです。ホントだよ。
 その時も初めて入る釣具屋に胸ときめかしたんだけど、なぜか他では見ないような米国関係のバッタ臭い品が多くて、アグリースティックのフライロッドとか他で売ってるの見たことないような竿とかもあった。今思えばアグリースティックのフライロッド買っとけばよかった。当時は「グラスソリッドティップのトップヘビーなブランクスでフライロッドってなんぼなんでも振りにくくて塩梅悪いだろ?」とインチキフライマンでも思ったので買わなかったけど、そんなのフライロッドとしてはダメでも、アグリースティックのブランクスが格安で手に入ると考えたら、いくらでもルアーロッドとして再生可能で惜しいことをしたモンである。買い占めときゃ良かった。
 リールのほうは当時のワゴンスピニングはロングスプールで本体樹脂製というのがお約束だったけど、そういう新品段階からゴミスピなヤツらの中でコイツだけがロングスプールじゃなくて、手に取ったら、名前がフライリールでお世話になってるメダリストっていうのも面白いと思ったけど、これがちょっと触った感じワゴン品質じゃなくて良さげだった。スプールも本体も金属でドラグもまともなのが付いている。箱も何も付いてない裸単機でいかにもなバッタモンっぽかったけど、とりあえず値段がワゴン売り価格で、いくらか忘れたけどたいしたことなかったので買ってしまった。
 手元に来て一応ラインも巻いて、まともなリールっぽいのでそのうち使ってみようと思ったけど、とりあえず蔵にぶち込んで忘れ去られていたという1台。

 でもって、今回せっかくなのでブログネタにしてしまおうということで、分解したりしていじってみた。
 いじってみると、どうにもこれ日本製の臭いがしてくる。米国製のを輸入して問屋の棚にあったのが問屋潰れて流れてきたとかかなと思ってたんだけど、そうだとしたら新品なのに箱にも入ってなかったのが不自然。製造元が潰れたりしてハコヅメ前のが流れたと考える方が自然な気がするってのがそう感じた理由の一つと、作りがどうにも大森製作所とかの日本の小規模リールメーカーっぽい気がするのがもう一つの理由である。フルーガーは大森製の640とかもあって、昔はペリカンとか自社工場で作ってたんだろうけど、シェイクスピア同様、アジア等他国のリール屋に自社ブランド名で作らせるOEM方式に早々に移行したブランドなので充分あり得る話(っていうか今調べたら割と早い段階でシェイクスピアに吸収されてる)。


 分解していくと、まずはハンドルがねじ込み式なのにオッとなる。安っぽい共回り式じゃないゼ。
 左右両用にする方式はPENNとかと同様で手前と奥で太さとネジ山の向きを変える方式で大森製作所の左右のネジ山を同じ軸上に切る方式じゃないので、大森じゃなさそう。
 と思って、蓋をパカッと開けるとハンドル軸のギアの歯のない側、クランクがのってる面の面取りが小さく角が立った感じと、逆転防止がローター軸のギアの直上にかける方式なのは大森っぽい。
 でも、ローター外すとベアリングを固定する輪っかを押さえるネジ山が片方円筒になっていて、これがベール反転の内蹴りの突起になっているのが初めて見る方式。かつ大森は今までみたのは全部ココのネジは3カ所で止めているけどコイツは2カ所で止めている。
 そんなに凝ったリールじゃないし、特別な機能もないけど、ねじ込み式のハンドルっていうことは、当然ハンドル軸のギアには固い素材の軸を鋳込んであってどうも見た感じ真鍮っぽいとか、安物では決してないのは分かる。
 じゃあどこが作ったリールなんだっていう謎を解くのが、今回のパソコン椅子探偵の推理なんである。

 まず、このリールが作られた年代は、リアドラグブームとロングスプール化の前っぽいので多分80年代前半か70年代終わりぐらいで、そのころスピニングリールを作ってた国内メーカーで自社ブランド以外の生産もしていたとなると、大手4社はフルーガー(エビスが代理店だっけ?)とは付き合いなかったはずなので外して、70年代早々にはダイワに吸収された稲村製作所も外してと考えると、みんな大好きダイヤモンドリールの「大森製作所」、隠れた実力派でABUとかルーとかゼブコのリールも作ってた「日吉産業」、チャージャーが代表作で今でも小規模生産なリール作ってる「五十鈴工業」、カーディナル700シリーズ作ってた長野の「松尾工業」、カーディナルC3、C4作ってた愛知の「瑞穂機械製作所」あたりに絞られるンだと思う。
 この中で私が実際に製品に触って馴染みがあるのは大森だけで、どうもさっき書いたような理由で大森は外してよさそう。他はどんなリール作ってたのか正直知らなかったので、ネットでいろんなサイトみて勉強した。
 日吉産業はTAKE先生も絶賛のルーのスピードスピンとか作ってて、ねじ込み方式のハンドルに軸は真鍮を鋳込んであるというところが合致。ってふうに調べていこうと思ったけど、分解画像とかのせてるサイトが他の会社のリールじゃ見つからなかった。
 でも、五十鈴「チャージャーⅢ-E」っていうインスプールのリールが2010年代になって作られてるのとか驚きで面白かった。金型作らなくて済む削り出しで少数限定生産の高級品。一般の釣具屋に並ぶリールと同じ扱いでいいのか分からんけど、日本で最後に作られたインスプールスピニングの座を大森コメットから奪ったっぽいな。
 あと、釣り具以外も作ってる松尾や瑞穂は普通に今でも生き残ってて、それでも瑞穂とか会社案内にリール部門とか残ってて取引先「ピュアフィッシングジャパン」とかなってるので、今でもABUの高級リールとか瑞穂で作ってたりするんだろうか?
 ネットで調べるのは限界があるなと”現物買っちまうか”とまたスピニング熱悪化して、カーディナルは高そうなので難しいにしても、スピードスピンやら、チャージャー(昔のね)とかなら買えるかなと、ちょっと中古の値段調べたら高い高い。カーディナルC3とかの方がよっぽど安い。
 ということで現物方面も手詰まり。もし、現物お持ちのかたがおられて、ギアの角こんなんですよとか、ベアリング押さえるのはこういう方式ですとかあったら情報いただけると嬉しいです。

 どっか他に手がかりないかなと舐めるように眺め回していたら、ラインローラーをべールアームに固定するネジの頭がちょっと変わってるのに気がついた。
 これネジの頭じゃなくて中心のラインローラーの軸に雄ねじ切って、それに被せる雌ネジというかナットの頭がマイナスネジの頭っぽく見えてるんである。
 こういう細かいところに癖が出るっていうのは推理の基本かと。
 ただ、こういう雌ネジを使ってるリールが思いっきりあった気がするんだけど、脳内検索に引っかかってこなくて七転八倒して、ネットで調べようとしたらいちいち個別のリールのページを立ち上げるのが面倒臭くなって、結局「ベールアームは世界を回る」をペラペラぺラッとめくって見つけた。
 見つけてしまえばなぜ忘れてたのか理解に苦しむぐらいの有名どころで、ABUのカーディナルのインスプール。
 分かってしまえばカーディナルを狙い撃ちで、主にヤフオクの商品紹介写真でネジが写ってるので確認していくと、カーディナルでも松尾工業が作ってた700系と瑞穂機械が作ってたC3、C4は普通のネジが使われている。
 インスプールの他にはアウトスプールの55もこのタイプのネジが使われている。55はインスプールみたいなベール反転機構搭載のABUの最初の方のアウトスプール機である。
 つまりは、ある程度古いタイプのカーディナルにしかこのタイプのネジは使われていないようだ。ということは、多分C3以降もABUとお付き合いあったであろう瑞穂機械でもなく、まして途中でシマノに釣り具部門吸収されたっぽい松尾でもなく、多分「BUILT BY ABU SWEDEN(ABUが組み立てました)」
となってる古いカーディナルに部品供給してただろう(と勝手に推定した)日吉産業が作ってたとみるのが、今回ナマジの推理である。まあ、他のメーカーが部品供給してた可能性もあるガバガバ推理だけどね。いかがかな諸君。

 とブログネタ一つできたゼ一安心、と思ってたんだけど、別の線から意外な事実が出てきて物語は風雲急を告げるのであった。
 実はこのリール韓国製のようだ。
 このリールにはフットにメイドインコリアとか刻印されておらず、生産国不明な状態なんだけど、実はシェイクスピアの「アルファ040」という同型機があり、そのこと自体はまあフルーガーもそのころにはシェイクスピア傘下だったようだし、大森製インスプールのような前例もあるしで驚くほどのことでもなく。シェイクスピアのΣ(シグマ)シリーズに大森製で樹脂製本体のってないかな?あればキャリアの替えスプール手に入るかも(キャリアーそのものが手に入るとはこの時点では夢にも考えてなかった)、と海外ネットオークション眺めててアルファ見つけて、おんなじリール色と名前変えて出してやがんの。と軽く失笑を漏らした程度なんだけど、紹介写真よく見るとアルファ040についてはフットに「MADE IN KOREA」の刻印が入ってる。アルファがベータをカッバらったらイプシロンした級の笑撃である。
 ナニが「いじってみると、どうにもこれ日本製の臭いがしてくる。」じゃボケ。コリァいかんわい。
 日吉産業も最後の方生産拠点を韓国に移していたそうなので、韓国日吉が作ったんで日本臭いという線はじつは濃いとは思うんだけど、ダイワやら大森やら日吉の下請けとかで力を付けてABUの部品も作ったことある韓国のメーカーが作ってたっていう可能性もでてきて、そうなると韓国のリールメーカーなんてシルスターぐらいしか知らない二ダってくらいで、日本じゃ情報手に入れようがなく、この事件は迷宮入りとなったのである。
 どなたか真相知ってたらご教授いただけると、私がとってもスッキリしまスミダ。

 たしかに、アメリカから工場流れでバッタモンが流れてくるのはなさそうだけど、韓国中国からなら船便でひょいと持ってくるだけですむ。東シナ海も玄界灘も太平洋ほどには大きくない。
 バッタモンってのも値段安けりゃ買ってみるのもオツというもので”当り”引いたら儲けモンだし”ハズレ”掴まされても失うモノはたかが知れてる。
 我が最初のベイトロッドはダイコー製のルースピードスティックのシール貼る前の横流しモノと堂々と店主が説明していたホントかどうかも定かじゃないバッタモノだった。黒くて太い良いダイコー竿だった。
 九州では実際に中国から流れてきたバッタモンに遭遇していて、中国の製造元が依頼元に収めなかったB級品とかのブランクスで勝手に組んだとおぼしき、全くブランクスとガイドやらシートやらが合ってない、リングシートのシーバスロッドとかギンバルに対応してないトローリングロッドとかが流れてきているのを見て腹抱えて笑ったもんだ。ちなみに安全ピン曲げたような品質のガイドの付いているフライロッドを買った。魚は釣れた。
 蛇足だけど、その店は釣り具に限らない総合中古屋でアダルトコーナーがあったので「九州男児がみてるような凄いエロビデオとかあるんやろか?」とワクワクしながら入ってみたら、女性の使用済みのおパンツだのセーラー服だのが売っててビックリした。当時の言葉でいう”ブルセラショップ”って風俗営業の許可じゃなくて古物商の許可が必要なのでついでにと併設していたようだ。ええんか?九州男児がそんなもん買ってて。ワシャ買わんだけどな。ホントだよ。

 ということで、韓国で作られて日本に流れてきて、今我が家にあるこのリール、せっかくだし使えるように整備しておこうといじくってみたら、さすがバッタモン、色々とやらかしてやがるゼ。
 まずはドラグの構造がおかしい、
 スピニングリールのドラグってドラグパッドの枚数を基準に考えて大体3階建てで、そうじゃなければ1階建てである。リアドラグとかでワッシャーが代わりに入ってて2階建てとかの例外はあるけど、基本奇数になる。
 しかし、このリールドラグが2階建てである。一番下のドラグパッドがスプール底面とスプールと一緒に回る耳付きワッシャーとで挟まれていて、ドラグ効いてスプール回ってる状況下では下のドラグパッド1枚スプールと一緒に回ってるだけで何の仕事もしていない。
 それでも2枚目のドラグパッドが耳付きワッシャーと軸と固定で回らないワッシャーの間でお仕事しているのでちゃんとドラグは効いていた。ドラグパッドはフェルトの片面を滑りの良い樹脂で固めた凝ったもので(下の列の白黒のがドラグパッドの裏表)、性能良さげなのにナニやってんだか?というかんじ。ドラグパッドと軸と固定されるワッシャーがあと1セットあれば3階建ての普通のドラグになるんだけど、ドラグを填める穴の深さに余裕がない。仕方ないので、一番下からスプールの底、ドラグパッド、軸と固定されるワッシャー、ドラグパッド、耳付きワッシャーという順番にした。この場合ドラグノブが締める面がスプールと共に回る耳付きワッシャーなので、ひょっとしてドラグが効くときにドラグノブ一緒に回ってしまいドラグが締まっていくんじゃないかという懸念が大当たりで、昔の磯の底モノ師のつかう改造セネターじゃないんだから使ってるうちにドラグ締まってってどうする?
 対策考えて、一番上にポリカーボネイトの薄板(DVD割って剥いだ)で軸に固定して回らない”ドラグノブ置き”をつくってみたら上手くいって、ドラグはもともと1枚でも効いてたのが、輪をかけてスムーズな効きになった。”ドラグノブ置き”と耳付きワッシャーは滑らかな表面なのでドラググリス塗っときゃドラグの作動を邪魔しないようだ。

 もいっちょ困ったのが、ローター軸のギアの頭のネジとローターを固定するナットのサイズが合ってないってこと。ほんと余ってた部品でとりあえず組めるだけ組んでみた感じである。
 一応締まってるんだけど、きつめに締めようとするとスルッと空振りしてしまう。ナットぐらい探せば合うのあるだろうか?
 でも、お次が致命的なので、ナット探す気にもならんというのが正直なところ。
 写真じゃ見にくいかも知れないけど、ベールアームの樹脂、ネジの填まってる上あたりでパッキリと割れてます。
 ドラグテストで負荷かけたぐらいしか力かかってないはずで、その程度で割れるってのは不良品なんだろうなとおもう。
 まあ、今回はハズレ引いてしまったってことだな。
 売るわけにもいかんので、もし同じリール持ってるとかシェイクスピアの「アルファ040」の方持ってるって人で、部品取りやスペアスプールのために確保したいって人はnamajipenn-ss@yahoo.co.jpまでご相談下さい。
 ていうか、ワシがまともなアルファ040なりメダリスト1626Z入手してもいいのか?という考え方はスピ熱病状悪化なので気をつけて避けておきたい。

 別に名機でもなんでもない、知られてないようなリールでも、突っ込んで調べてみると意外に面白かったりして、スピニング熱はなかなか思うように下がらないのであった。
 ネットで調べることができる情報って、やっぱり限られてるし偏ってるしで、こういうの、その筋のマニアの人に聞けば一発で分かったりするのかもしれない。特にカーディナルなんて深くまで潜ってるマニアの人居るだろうから、時代ごとにどのパーツがどこのメーカーで作ってたとか知ってそうで、そういう人から見たら今回書いたことあたりはオママゴトなんだろうなと思いつつ、次回スピニングネタは得意のPENNで行く予定。
 PENN好きの皆さんこうご期待を。PENNならワシも深く潜れまっセ。