2025年1月25日土曜日

ソレナリフライマン

 カライワシ、イセゴイ、ソトイワシ(ボーンフィッシュ)、コノシロ、カタボシイワシ、コイ、ソウギョ(103cm)、ニゴイ、コウライニゴイ、ウグイ、マルタ、ハス、オイカワ、カワムツ、ニジカワムツ、アブラハヤ、タカハヤ、ナナツホシ、ジェリフ、アユ、ニジマス、ヤマメ、アマゴ、イワナ(36cm)、マエソ、オキエソ、ボラ、カサゴ、オヤニラミ、スズキ(73cm)ヒラスズキ(81cm)、オオモンハタ、オオクチバス、ブルーギル、キントキダイ、ホウセキキントキ、シイラ、マアジ、イケカツオ、ツムブリ、メアジ、マルアジ、ギンガメアジ、ロウニンアジ、オキフエダイ、イッテンフエダイ、クロダイ(52cm)、ミナミクロダイ、ヨメヒメジ、カウアイ、ナイルテラピア、モザンビークテラピア、ジルテラピア、コトヒキ、メジナ(33cm)、ホシササノハベラ、アカササノハベラ、アカカマス、タチウオ、マサバ、カツオ、カムルチー、ムラサメモンガラ、キヘリモンガラ、コモンフグ、クサフグ、ホシフグ、ハリセンボンで68種(亜種も数える)をフライフィッシングで釣ってきた。

 ながらく「インチキフライマン」を自称してきた私ことナマジである。しかしながらこの地で5年ほど冬にカマス狙いでフライロッドを振って、フライの玄人な釣友たちの門前の小僧をやってたら、技術的にも8番のシンキングラインが普通にフルライン投げられるようになっていることにある日気がつき、右からの風には裏投げで対応とか、現場で役立つ小技も覚え、フライでカマスもそこそこ釣れるようになってきている。そして気がつくと冒頭列記したようにフライで釣った魚種も68種を数え、まあインチキフライマンは昇格して”ソレナリフライマン”になったのかなと思うところである。釣った魚の分の発言権ぐらいは得たと思うので、今年は意識してエラそうにするのも課題としているところであり、さすがにこの程度で達人とか言い始めるのは痛すぎるにしても、ソレナリのもんでっせ!っというのは言ってもバチは当たらないだろう。ちなみにルアーでは145種、餌では175種釣っている(重複してる種は多い)ので、自分の中ではフライフィッシングはそこまで得意な分野ではないと自覚はしている。ただ、近所の漁港では冬場フライロッド振ってカマス釣ってる姿が目立つので「フライの人」という印象を持たれているようではある。でもワシルアーマンだし、江戸前小もの釣り師の方が深く突っ込んでるし、と思っている。ワシがルアーを投げているのが、雨やら宵闇やらに紛れてこそこそとやっているので人目に付きにくく、まあそのへんは仕方のないところ。

 そもそもを思い起こせば、フライを始めたのは大学生の頃、駅前の本屋で見つけた田淵義男、シェリダン・アンダーソン共著「フライフィッシング教書」に触発されて、居ても立ってもいられなくなり、コータックの安いセットを購入して始めたのが、我が”フライ学”事始めであった。”教書”では最新の格好いい道具で固めたピカピカのフライマンをおちょくってて、もっと気楽に楽しくいこうぜ、っていう感じの肩の力がぬけた教科書になっていて、ワシの性格に良く合っていて心の琴線に響くモノがあった。

 今時のフライマンなら適切な映像なり、ショップのスクールなりがあるのでキャスティングの技術習得もフライを巻くタイイング技術の習得もだいぶ楽になってると思うけど、ワシの始めた時代には、コータックのフライセットさえ、よく釣具屋さん仕入れたなと思うぐらいで、田舎にはそんなもんやってる人もいなければ、扱ってる釣具屋さえ希少だったので、とにかく毛針巻くにも、材料が売ってなくて、大学の農場で飼ってる鶏の羽とかを担当教授の許可を得てなんぼか抜かせてもらって巻いたモノである。ニンフのボディー材には下宿の台所に出入りしている三毛猫の毛が重宝した。3色あるからね。その後ちょっと出かけたところにある大きな釣具屋でインド製の鶏の首回りの干物的なものと、安いバイスを手に入れたらかなり巻きやすくはなったけど、それ以前は小さな万力にハリ挟んで固定して巻いてたので、安物のバイスでもフライタイイング用に作られた道具は衝撃的に使いやすく、いまだにグリスでたまに潤滑良く締まるように整備しつつ、そのときの安物を愛用している。フライを巻くのに衝撃を受けたのはバイスもそうだったけど、岐阜の方の大学に行ってたケン一と半額ずつ出して買って分けた、メッツのナンバー3グレードのハックル(雄鳥の首回りの毛)ケープが、半分でもナンバー3グレードでも3千5百円もしたけど、毛が長くインドの鶏の首の干物から取ったハックルでは3枚ぐらい使わないとドライフライ(浮かせて使う毛針)が巻けなかったのが1枚で巻けてしまう。毛バリ用に品種改良されているニワトリという存在にもビビったけど、その高品質にもビビりまくったものである。写真のが多分そのモノだと思う、さすがにドライフライに使うような短い根元部分は使い切って虫に食われたりもしているけど、長い部分はストリーマー用とかでまだ使えるので残してある。ワシはストリーマー用に柔らかい雌鳥のハックルとか買う人種ではない。

 キャスティングはそういう環境だったので教書だのみの独学。まあ、図解で書いてあることを読んでやってみるという、教書にも読んだだけで投げられるようになったら苦労しないので良い先生をつかまえろ的なことが書いてあったと思うけど、そんな先生など見つかるわけもなく、とにかく振ってるうちに5~10mも飛ぶようになったら。「ヨッシャ!これで何種類かの魚は射程距離に入った」と、フライフィッシング自体はやったことなくても、魚釣りはさんざんやってるので、すぐに目星が付いて最初から魚は釣れた。当時から近距離戦は得意だったし、延べ竿でも魚は釣れることは知ってたしで、そのぐらい投げられれば魚ぐらい釣れるのは自明と思ってて困らなかった。

 まずは近所の野池のブルーギルと小バスで、小っちゃいルアーでも釣れるけど、フライで釣るとアホぐらい簡単に釣れた。釣れると楽しい。で最終的には渓流でアマゴとか釣りたいと思ったんだけど、まずは川でフライを流すにはドラグフリーとかなんとか言って自然にラインに引っ張られずに毛バリ流せなきゃならんらしいので、冬の間オイカワで練習しようと近所の川に行ってみた。16番に巻いた不格好なパラシュートフライに、バシバシとオイカワは出てくれて、5~6番指定の竿では引き味は物足りなかったけど、バシバシ出るのはとても面白かった。ハリ掛かりはいまいちだけどそこそこ釣れて、これまた釣れると楽しい。なんというかフライフィッシングも流行ったときにはニワカフライマンが湧いたけど、そもそも魚の釣り方が分かってないので、キャスティングとか技術がどうこう以前の段階で魚釣れてないのに「フライフィッシングは難しくて奥が深い」とかのたまってて、典型的な野狐禅であり「おまえの見てる世界、深さで言ったら、ミッジピューパが水面張り付いてるぐらいの水面直下の浅いところやぞ」と心底馬鹿にしていた。今でも多くの釣り人に対してそういう風に小馬鹿にして見ていると白状しておこう。釣り場にゴミ捨ててくような人種に敬意もクソも湧くかよ。

 で、さすがに渓流のアマゴはそう簡単じゃないだろうと、釣ったこともない魚だし「イワナは何度も毛針に出るけど、ヤマメ・アマゴは1度しか出ない」とか「フライ先行でフライだけ見せないとダメ、ラインを頭の上通すと出ない」とか、エラそうな輩がさも自分の釣ってる魚が特別なように言いふらしてたので、慎重にいってみた。まずは手堅くミミズで延べ竿使った餌釣り。大学からほど近い山の渓流で小さいけどあっさり釣れて、特に難しくもなかった。渓流魚は警戒心が強いとか言われてたけど、そんなもんどんな魚でも不用意な動きで姿見せたり足音立てたりしたら警戒するに決まってるって話で、それが渓流だと水の透明度が高いので逃げてくのが見えるだけで、下手くそは濁った水で釣ってても逃げられてるのに気がついてないだけって話である。まあ、解禁当初はドライフライにはあまり出ないと当時は言われていたので最初は浮き釣りニンフ、いわゆるルースニングでやってみたらちょっと遠征して行く渓流では半日で5,6匹釣る程度ならわけなかった。季節が良くなってくると、なんかたまにバシッと水面で虫食ってるのも散見されるようになり、20センチいけば上等っていう小っちゃいアマゴ主体なので、竿とリールを奮発して新調。って言っても近所で売ってないのでケン一に依頼して、ウエダのスーパーパルサーの3~4番のパックロッドとフルーガー「メダリスト」という今でも使ってるタックルを入手して、オイカワ釣ってたパラシュートフライで釣ったら普通に釣れた。特にライズ無くても上流に投げて流してきたら、ラインの通ったところからも出たし、食い損なったやつが再度流したら出たりもした。ちゃんと魚に警戒されにくい位置取りして常識的な範囲で静かに釣れば普通に釣れる。渓流魚が警戒心が強い?おまえの行動が雑すぎるだけだろ?って感じだった。

 逆に後年、東北でヤマメ釣ってて思ったのは、成魚放流された魚は人に対してはそれほど警戒心なくて雑に行動してもライズし続けるけど、スレてるのかなんなのかフライの流し方やパターンにはうるさいように感じた。なので遠目に見ても雑い位置取りで小難しい釣り方してるようなフライマンが結構目に付いた。一方、ワシが好んでいくような支流とかだと、魚が自然繁殖してるイワナがほとんどで、位置取りやら接近方法間違えるとすぐに石の下やらに隠れてしまうけど、流し方やらフライパターンやらは雑なほうがかえってアピール力あって効くぐらいで、石化けして岩の後ろからチョイと投げてると、流し終わりにちかいドン引きするような目の前で、ゆーっくり浮いてきてパクッと咥えてゆーっくり沈むの待ってアワせるような釣りができた。

 まあ、そんな感じで始めてみたら投げ方は確かに特殊で多少の修練が必要だけど、結局魚釣るってところの難しさに突っ込んでいくと、そこはどんな種類の魚釣りでも同じでそれぞれに難しいって話で、フライも条件さえ合えばむしろ簡単に釣れる釣り方だし、そんな非効率で釣れないだけの釣りなら魚をつかまえることが目的である釣りの方法・文化として残ってきたわけがない。ということで、あんまり技術的な方向に深く突っ込まない性格なので、ながらく自称インチキフライマンとして”この状況ならフライの方が簡単で向いている”とか”ここいらではフライロッド振ってる人が少ないからフライにはスレてない”とか、フライで釣りやすい状況で切る手札として、フライフィッシングというものをたしなんできた。とはいえ、前述したようにいろんな魚をいろんなところで釣ってきて、ソレナリに大物も釣っていれば、ソレナリに技術も伴ってきて、気づけばソレナリに長い年月の経験もあるので、これからは私こことナマジは”ソレナリフライマン”を自称しますので以後お見知りおきいただき、引き続きのご指導ご鞭撻を賜りたく存じます。

2025年1月18日土曜日

深く静かに潜行したり止まったりせよ

  年末にツーテンの虎ファンさんから、北海道銘菓詰め合わせが送られてきて、その中にしれっとディープクランクも数個混じってた。銘菓のほうはワシの口に、ディープクランクの方は根魚の口にというのが送り主の趣旨であろう。お気使い感謝。

 そのうちの1つが写真のルアーで製造元の変遷とかはあるけど、おそらくサンシャインフィッシング「ベクトロン60」だろうと思う。このルアーの特徴は樹脂製のクランクと言えばラトル入りがお約束だけど、コイツはノンラトルで結構釣れるらしく、このタイプのディープクランクはあまり種類がないのもあって、販売当時は知る人ぞ知る名作的な存在だったようだ。

 ラトルのあるなしって気にした方が良いような悪いようなで、ミノーとかだと、なきゃダメってこともないし、ない方が良いと単純に言える感じでもない。要素としても固定重心かどうか、とか動きの質的にブリブリ強い動きかユルヨタのおとなしい動きかのほうが重要には思っている。ただ、クランクベイトの太いボディーにラトルは相性が良いのは素人でも見て分かるぐらいで、クランクは激しく動いてラトルでアピール力追い打ちってのが一般的ではある。とはえいえラトルなしのバグリーのクランク軍団の強さを知ってると、クランクベイトにおいてラトル有りがいつも正義とは限らんなと思っていて、根魚クランクにおいても「DB3」をラトル有りのクランクとローテーションさせて使って、なんか反応違う気もするし結果も出ているところである。ただバグリーのルアーには欠点があって、食わせる能力は独特の強さがあって文句ないんだけど、バルサ製で、かつ貫通ワイヤー方式ではないので強度面に不安がある。バスやシーバスならよほどの大物でも、水揚げしてから網の中で壊されるぐらいで魚は揚がりそうで大丈夫だと思ってるけど、デカい根魚を力業で根から切るようなやりとりになると、バルサボディーが割れて後ろのヒートンが抜けたりする恐れがある。ある程度ヒートンを長さのあるものに変えて接着剤で固めてと対策はしてみたものの根本的な解決とはいかず、釣れる魚の型が大きくなってきたら改善策おいおい考えていこうと思ってたら、昨年の釣果をみるに意外にそれは急ぐ必要があるという気がしてきた。

 っていうところに、ノンラトルのディープクランクのベクトロンである。バルサのノンラトルと樹脂製のノンラトルで同じような効果が得られるか?というと、やや疑問がある。なぜならラトルがなくてもハリやスプリットリングが擦れて立てる音って案外大きくて、その音の響き方が中身がみっちりつまってるバルサ製と中身空洞の樹脂製では全く違うはずであり、なんなら環境中にある音を反射する様子の違いも魚が聞き分けている可能性もある。ノンラトルのバルサ製のルアーと樹脂製ルアーを空中でガチャガチャとハリ音させただけでもちょっと違うなと感じると思う。水中において空洞を中に有するかどうかというのは音響探査の分野では大きな違いとして認識されていて、浮き袋のある魚は明確に水(海水)と音の反射特性などの違う気体を体内に持ってるので魚探などではハッキリ映る。ところが浮き袋をもたないオキアミやらイカやらは今時の高性能な魚探なら映るのかもだけど、昔は映らなかった。アブラソコムツやらバラムツやらの”ワックス魚”が魚探に映りにくいのも奴ら浮き袋じゃなくてワックスで浮力稼いでるからで、昼は深海の深いところにいて夜はジグしゃくれるぐらいの浅いところまで一気に上がってくるってのは浮き袋もってる魚がやったらメンタマ飛び出るはずである。そして100m水深ぐらいから一気に船縁まで上げてきてもひっくり返ったりせず平気で暴れる。

サイレントじゃない5XD、マッドペッパーマグナム
 っていうぐらいで、単純にノンラトルのディープクランクならバグリー「DB3」の完全互換ができるかというと、できねぇだろうなと思う。思うんだけど完全な互換性なんてこちとらそもそも求めてなくて、他の主力ディープクランク、例えばストライクキング「5XD」のようなラトル有りそこそこしっかり動く、っていうのと違う性格の”何か変える”ための札として切れる手札となればそれで事足りる。ということで樹脂製ノンラトルディープクランクも試さねばなるまい。ベクトロンは意外と言っては失礼ながら、結構人気あったようで中古市場見るとそこそこ弾数もありそこそこ安い。こいつが根魚クランクタックルで海水で3mぐらい潜ってくれればまずは候補なんだと思うけど、調べてみた限りでは淡水でまあ14ポンド直結とかだろう条件で3m前後の潜行深度とされていて、ちと潜り足りない。ただ、調べてみると意外にディープクランクの名品にはサイレントバージョンが派生モデルとしてあったりする。まあ金型一緒でラトルなり重心移動なりを固定してしまえば良いだけなので、企画としては安上がりではある。「5XD」にも「マッドペッパーマグナム」にもサイレント版はあったようだ。あったと書いたように「マッドペッパーマグナム」の方は既に廃盤で、サイレント版「5XD」は現役のようだけど今時ディープクランクも流行らんのか正規で入ってないのか通販見てても売り切れてて補充されていない気配。あと主力と同じ形のだとワシ夜の釣りだとなるべくヘッドランプもつけたくないので、一々振ってラトル有りか無しか確認せねばならず紛らわしい。灯り付けて魚に警戒されるのもイヤだし、他の釣り人に釣り場を気づかれるのはもっとイヤ。

 で、調べてみたら良いのがありました。ディープクランクの世界では90年代から活躍している実力派、ボーマー「ファットフリーシャッド」のサイレント版は中古でも珍しくないぐらいに売ってるので早速いくつか買ってみた。潜行深度は約5mで海水中でも4m近く潜りそうでやや潜りすぎだけど、竿立てて加減してとかでなんとかなるように思う。まああかんかったら最悪、適当な潜行深度のヤツを穴開けてラトルやら接着剤で固定してもいけるけど、なるべくなら”つるし”の状態で使えた方が面倒くさくなくて良い。そして左上に写ってる変なオレンジのはなんやねんっていいうと、もう一つ切る手札として考えているのに”サスペンド”っていうのがあって、ぬこさんがレーベル「サスペンドR」試したらいけたとのことで、居るけど食い切らんってときとかに”止め”て見せるってのもデキれば戦略の幅が広がるなと思ったんだけど、こっちは難しい。サスペンドのミノーやシャッドなんかは珍しくもないんだけど、ディープダイバーで3.5~4.5ぐらい潜るサスペンドってさんざん探して、写真のストーム「ライトニンシャッド」の大きいのぐらいしか見つけられなかった。ストームがラパラに吸収される直前のモデルらしく、中古の弾数少なくてこりゃ確保も難しそう。サスペンドなので浮力はそこまでいらんということで、クランクベイトというより薄っぺらいボディーでシャッドの系統らしいけど、まあ使い方としてはディープクランクである。これも、最悪樹脂製のディープクランクに穴開けて水でもステンの玉でもぶち込んでサスペンドにしてしまえば事足りる。でもやっぱりなるべくなら”つるし”の状態で使えた方が面倒くさくなくて良い。

 ってなことを考えてて、年末ネットの海をさまよってて、ウォールアイ用のコットンコーデル「ウォーリーダイバー」にはサスペンドモデルがあって潜行深度的にもいけそうな感触、ABS(アメリカンバスショップ)さんの店じまい半額セールは今日までだったなと、大晦日に余計なモノも含めて買いました。ちなみに探していたサスペンドモデルは売ってなくて「マグナムウォーリーダイバーCD7」というカウントダウンかよ?っていうのしかなかったけど、海水でフックもシングルに替えてなのでちょうど良いぐらいになるだろ?というエイヤの博打で2個買った。ついでにどうしても気になって仕方なかった、ボーマーブランド史上最大ミノーである「サーティファイドデプス8インチ」も買ったった。使いもせんのにアタイのバカ!って感じだけど、マンズやポーは見逃せてもボーマーの最大ミノーは見逃すことがデキんかった。写真縮尺狂ってる感じでイマイチ大きさ分からなくなってるけど、手前の小さいシャッドみたいなのが”マグナム”ウォーリーダイバーで10センチぐらいのボディーである。真ん中の青いのはこれは実用品の良く飛んで丈夫な樹脂でデキたラトル入りFマグという感じのソルトウォーターグレードボーマー「ウインドチーターミノー」15センチ。

 で今回本命のマグナムウォーリーダイバーCD7、箱書きを読むといきなり「深い水深はデカい魚を意味する」ときたもんだ。トローリング想定で20フィート(約6m)潜るとのことだけど、キャスティングでも3.5mぐらい潜るらしく潜行深度的にはちょうど良い。サイズもそこそこあってゴトゴトラトルもあってアピール力も充分だろう。一体成形ではないんだけど、リップの根元がネジ止め式で強度補強が図られていて安心。リップの先の金属球は、レーベルのザリガニとかでもみられるけど「外すとフローティングとかになるのかな?」とか重量調整用だと思ってたけど、調べるとこれ、リップを下に向かせて安定して潜っていく様にするための重石らしい、たしかにディープダイバーはある程度以上潜るとラインの角度が立ってきて前傾姿勢だったのが水平姿勢に近づいていく。そういうのを防いでなるべく前傾姿勢のまま、かつ速度をあげても動きが破綻してひっくり返らないようにとかの目的でリップの先に重さを与えているようだ。金属リップのトローリングに強いディープダイバーの機能再現ということか?ブクブク沈むなら取っ払おうかとも考えていたけどあまりお薦めできない方法だろうな。

 で、フックを使用時のシングルにして、とりあえず真水張ってバケツに浮かべてみた。

 ウッキウキやんけ!なんならサスペンドでも何でもないサイレント版ファットフリーシャッドが一番ボディーが沈んでるぐらいで、ライトニンシャッドは薄いボディーで浮力小さくしてるんだと設計意図を読んだつもりだったけど関係ないじゃん、これはフックがどうこうのレベルじゃなくてポッカリ浮いてますやん。そしてコーデルのCD7はラパラの「CD7」とは全く違ってカントダウンの略じゃなくてコーデルのダイバーとかの略なんだろう。もろにフローティングでございました。まあ、この手の長い形状のミノーやシャッドで3.5mも潜るとなると他にはない存在なので手持ちの札としてはありっちゃありだな。悪くないかと。

 とはいえ、そうなると”サスペンドのディープダイバーが欲しい”というのが振り出しに戻る。スローシンキングのディープダイバーなら海水中ではちょうど良いぐらいになりそうで、そういうタイプをというとバグリー「DB3ドレッジ」、ザウルス「クランカウルス白目(スローシンキング)」が思いつくけど、そうなるとまたバルサ製プラグの強度の不安が生じるわけでこれも解決策たり得ない。なんかいいのないのか?良いの知ってる人が居たら是非ご教授願います。まあ、最悪サスペンドに改造は穴開けて適当な位置にオモリ仕込むなり水注入してしまえば良いんだけど、面倒くせぇんだよね。

 ということで、今年一発目のルアー図鑑うすしお味第78弾は、サイレントだったりサスペンドだったりのディープダイバーを探してみました。まあ今年も症状が出てルアーはあれこれ買ってしまうんだろうな。アタイ病気がにくいッ!

2025年1月11日土曜日

ネコと和解せよ

  親父みたいなヨォ酒飲みなどにゃ、ならぬつもりがなっていた。と昭和の演歌では歌われていたけど、携帯の待ち受け画面をペットの犬猫にするようなペットバカにはならぬつもりがなっていた。だってウチのコバンちゃんったら可愛いんですもん。

 カエルやら魚やらも飼ってて楽しかったけど、ネコのように自分の居室で一緒に過ごして、意思疎通らしきモノもできるとなると、一緒に暮らしていて相棒感がでてくる。ペットは所詮犬畜生であり家族とは思わないように線を引きたいけど、ある意味家族以上に重要な存在になってきている。家族はほっといてもあちらはあちらでちゃんとやってると思うけど、愛猫は近所で悪さをしてワシに拉致監禁され終身刑となった身なので、ワシが責任持って面倒を見ないとならず、元の悪い野良猫に戻ることはできるかもしれないけれど、監禁している限りにおいてはワシが世話しないと飢えたり病気したりで死にかねない。

 まあ、犬猫って人間と共に生きてきた歴史が長いのもあって、人と共に生きるのに適した生き物だなとつくづく思う。サーバルとかニシキヘビ系とかたまに脱走されてニュース沙汰になってたりするけど格好いい野生動物をペットにしたいという気持ちは分からんでもないし、動物園でもなんでもない素人が繁殖成功させたりっていう特殊能力持ちもなかにはいるので、法と金と己の信条の許す範囲で飼いたきゃ飼えば良いけど、たんなる思いつきやペットショップで売ってるのを見て気に入った程度で飼うのは止めておけと正直思う。昔、元同居人とペットショップに行って小型のフクロウの仲間が売っていて、それはとても魅力的で可愛らしく元同居人は世話はワシがきちんと見ることを大前提として飼いたがったが、「この鳥籠のフクロウがウチに来ると、森から1羽この鳥籠に連れてこられる」と言って諦めさせた。繰り返すけど法に触れないかぎり金が許せば飼うことが即悪というわけではない。でもワシの信条としてそれはよろしくないと判断した。深夜帰宅の多かった働いてた頃だったので夜遅くに帰宅したら部屋に可愛いフクロウが居てお出迎えしてくれるというのは超魅力的だったがなんとか我慢した。いくら小型とはいえ猛禽を飼育する余力は当時のワシにはなかった。面倒の少ないタフな小型のライギョがそんなワシの癒やしだった。レインボースネークヘッドとコウタイと2代続けて飼育したけど、奴らは愛嬌も野性味も備えた素晴らしいペットだった。

 犬はかなり高度に家畜化されているけど、猫は野生化して”ノネコ”の問題が生じるぐらいには野生を残しており、我が家のコバンも蜘蛛だのGだの窓の外のヤモリだのを襲う野生は健在で、以前にも書いたとおり家畜と野生の半々のシュレディンガーの猫的?な存在だとワシャ思っている。まあ、犬も犬種にもよるだろうけど野犬化することがある程度には野性的なケモノではある。ワシはコバンと過ごしているときに、その行動やらなにやらから野生のケモノの魅力も十分に感じている。まあ、悪いことはいわないので、動物飼いたいと思うなら、家畜化もされてないような野生種に手を出すのは真性のマニアで自分にその資格があると自認できるレベルでないなら止めておけ、素直に犬猫飼っておけば充分に満足できるだろうし、餌や病気の問題も対処方法とかがしっかりしていて安心である。

 ネットの片隅には賢者が居るとワシ常々思うところで、海外の面白動物ニュースとか紹介しているブログで、飼育員さんがどこかに行こうとすると鼻でヒシッと抱きとめるようにして「行かないで!」と訴える愛らしい子象の動画が紹介されていて、それを見たネットの片隅の寂しいオッサンとおぼしき1人が掲示板に、

「なんでもいい、こんな風に愛されたかったな」と書き込んだのに対する返しが秀逸だった。

「まだ遅くない、金を用意しろ
 犬を飼え、犬と共に生きろ
 猫を飼え、猫の為に生きろ
 愛を注げば、愛してもらえる」

 あまりに鋭く、感心したので有名な警句かなにかなのか?とネット検索して調べてみたけど、どうも即興のオリジナルのようである。たった4行でこれほど完璧な返しを書き込んでみせるその賢者ぶりに圧倒される。きれい事じゃなくて費用も発生するという根本のところからぶちかまして、飼う責任ということを端的に表しつつ、犬と猫の違いでしれっとユーモアも加えたのちに、愛されたいと願うなら、まずおまえが愛することから始めろと諭す。完璧な4行であるとしかいいようがない。犬と猫という2種の選択も結局はその2つしかないよなと納得である。ワシも猫の為に生きている部分もあるので大いに納得する。愛というモノがどういうものか唐変木のワシにはよく分からないけれど、コバンを思うときに胸にわき上がる暖かいモノがそれではないかとおぼろげながら思っているし、帰宅して猫部屋に入ると足下に一生懸命匂いを付けようとしてるのか顔をこすりつけてきたりするのや、あぐらでPCいじくってると膝の上ですやすや寝てくれたりするのは、ワシひょっとして愛されているのでは?と疑うに足りる日常の場面。

 ぶっちゃけ、ワシ孤独には強い方というか逆に一人の時間がないとイヤなぐらいで、独居老人でも寂しいと感じるような感性があるとは思えないぐらいである。某ボッチがロックするアニメで主人公が、ボッチと”一人が好きな人”は違うと言ってて秀逸だったけど、まあワシ一人が好きな方である。でも猫飼って思ったのは、意外にオレもぬくもりを求める心って持ってたんだなってことで、想像していた以上に癒やされる。よく独身OLが猫飼い始めたら婚期逃すと言われているけど、クソみたいな男に引っかかるぐらいなら猫の方が断然魅力的だというのはよく分かる。で、愛されたことがないような孤独なオッサンが大量生産されることとなる。少子化対策本気で考えるなら独身者には猫を飼わせるな。
 っていうのはこじつけでしかないけど、現実に猫を飼わせてもらえない雰囲気になってる人たちが居て、どういう人たちかというと独居老人で、保護団体の主催するような犬猫の譲渡会に行くと、いつ死ぬか分からん独居老人に犬猫の命はあずけられません、って断られるらしい。いやいやいや独居老人にこそ必要でしょ?生きがいとして相棒としての存在が。そら飼い主死んで気づかれずに殉死してても可愛そうだし、死ぬ前に発見できても引き取り手のある子犬子猫じゃないと次の飼い主が見つからないってことだろうと思うけど、繰り返すけど犬猫って文字通り犬畜生でっせ、人の幸せのために多少犠牲にしても仕方ないことにしとこうよそれは。あるいは年寄りには老犬老猫を任せるとか上手に運用してよってワシャ思う。この問題も先の4行なら解決する。金を用意すればいいのじゃ!オゼゼさえ払えばペットショップは喜んで可愛い子犬子猫を売ってくれるだろう。っていうのが動物の福祉に反するとかいって欧米”先進国”ではペットショップで生体を売るのを禁止してたりするけど、正直アホかと思うね。すべての動物が幸せに暮らせるようにするまえに、すべての人間を幸せに暮らせるようにしてやれよって毎回毎回書かせるなって話。
 じーちゃんばーちゃんに先立たれて、予算も人手も限られるような保護施設で残りの一生を送るような犬猫がかわいそう、ってそうかもしれんけど、じゃあじーちゃんばーちゃんに愛されて暮らした時間は意味なかったのか?違うだろ幸せだっただろってワシャ思いたい。その幸せな時間があれば生まれてきた甲斐があったかどうか?とかまでなんて、当事者である犬猫にしか分からんだろ?当事者でもそんなのわからんか?とにかく、おまえには決めつけられたくないってワシなら思う。なんかこのへん、健康で大過なく長生きするのが至上目的になってるバカどもと同じ悪臭がただよってきて鼻が曲がるのよね。そりゃ生きてりゃ良いことも悪いこともあるだろ?テメーの価値観で他者の幸せを決めようとするな。もっと言うなら犬猫の寿命は10年から長くて20年、今時のじーさんばーさん死にそうなヨボヨボでもそのぐらい生きてもおかしくないって。逆に若けりゃ死なないってわけじゃなし、人はみなダモクレスの剣の下。

 今後我が国が超少子高齢化社会に突入するっていうことは、独居老人いっぱい出てくるわけで、そういう人たちが幸せに暮らすために、犬猫は超優秀な存在だと思う。まあワシ犬は飼ったことないけど猫ならナニが良いかお薦めポイントを列記できるので愛猫自慢がてら書かせてもらいたい。
 
 まず猫のナニが良いかといえば、足が可愛い。もちろん犬猫の可愛さの記号として肉球マークがよく使われるぐらいで肉球も良い。良いけど猫の前足(お手々)そのものが可愛いということに、愛猫家の皆様なら大いに賛同していただけるだろう。
 ウチのコバンさんは茶白の毛色で、お手々が手袋みたいに白い。まだ野良猫時代に、窓を開けると塀と一階の屋根をポンポンと跳んで、窓のサッシにその白くて大きなお手々をかけて、部屋に遊びに来る。その白い、子猫にしては大きなお手々に、今思うと”ズキュウウウン”と胸を貫かれていたのだと思う。あまりに可愛らしいので写真にも残した。今よりずいぶん小さな子猫だったけど前足の大きさを見ると、その後最大時7キロを軽く超える”デカ猫コバン”に育つその片鱗が見て取れる。
 コバンさん、猫にしては珍しい方かもだけどどこ触っても大丈夫な”お触りオッケー”な猫であり。可愛いお手々をワシの老いて節くれた手で包んでネッチョリとなで回したりして堪能させてもらっている。

 そして声が可愛い。監禁当初、出かけたりなんだりで1Fの猫部屋に放流して戸を閉めると、悲しげな甘えた声でワシを呼ぶように鳴くのには「ああっ釣りなど行かずにおまえをズッとなでくりまわしていたいっ!」と思わされたモノだが、釣りに行かねばワシもコバンも魚が食えないので、後ろ髪引かれる思いで釣り場に向かったモノである。まあ、案外平気みたいで、帰ってきてお迎えしてくれる日もあれば、寝床の段ボールやらソファーのうえで「なんや、帰ってきたんか?」と眠りを妨げられて不機嫌そうにあくびしているときもある。キーッあたいのことなんてどうでも良いのね、悔しい!でも可愛いの。
 そして、居室で一緒に居て、下の猫部屋で遊びたくなったときには、ニャーと鳴いて催促してくる。確認のために「下に行きたいんか?」と問うとさらに一所懸命なかんじで「ンニャ~」と鳴く、そのときの意思を伝えようとする必死な感じの表情も愛おしい。「そうかそうか下で遊ぶんやな」と戸を開けると、トトトッと階段を降りていくときもあれば、隣の部屋に走って行って追いかけっこに誘ってくれる時もある。ジイさん、膝も悪いのに階段駆け下りたり、猫部屋で洗濯機の裏やダンボ-ル箱の中に逃げ込むコバンさんを追いかけて大ハッスル。実にイイ。充実の猫生活。

 そして、いつまでも書いてるわけにいかないので最後にお薦めするポイントが、「お尻」である。よく、犬だとコーギーやシバのお尻のかわいらしさが絶賛されているが、猫の尻も良いものです。尻尾ピンと立てて元気に歩く後ろ姿のお尻の穴まで丸見えの可愛らしさは犬にも負けんですよ。しかも、ウチのコバンさんはダイエットして絞って6.5キロのデカ猫であり、尻というか太ももの肉付きもよく、丸くなって寝てる姿とか、ダイナマイトセクシーボディーに悩殺されてしまうぐらいである。そして、そのダイナマイトボディーに育ったことに自分では気がついてなくて、小さい頃からのお気に入りの段ボール箱にムチムチボディーを納めようとして”ムチ壊し”てしまっているのもいとおかし。
 まあ、寝姿みてるだけで猫好きなら白飯おかわりできるってもんだけど、これがまた同衾するとまたよろしくて、寒い時期だと布団に入ってきたら、股ぐらに落ち着くか、脇に頭を突っ込んだり腕枕させていただいたりという形になるんだけど、脇に来たときにはムチムチの太ももから腰お尻にかけて、モミモミなでなでしていると気持ちよくて、グッドスリープな感じに良い眠りにつけるのである。
 今のところ同じ布団で寝ても”過ち”は犯していないけど、冒頭写真がまさにその現場なんだけど、コタツとかであぐらの上でくつろぐときに、コバンさんワシの股間を一所懸命揉んでくれるのである。ワシ、コバンを愛してはいるし世の中多様性が重視される時代になったけど、種を超え、めくるめく同性愛の世界に踏み込む勇気は今のところない昭和の男なのであった。元々はオカーチャンのお乳を揉んで乳の出を良くする行為から来てて、甘えたりリラックスするときに、柔らかいモノを揉む習性が猫にはあるそうである。ワシの股間が柔らかいというのは忸怩たるモノがあるが、コバンが甘えるのに適した柔らかさであるというならフニャ○○のそしりも甘んじて受けておこう。可愛いからゆるす。

 という感じで、港町に一人こもって釣りの世界の深淵を覗くような深いところまで潜っていこうというキチガイじみたきつめの妄執は、猫一匹でなんか良い塩梅にゆるくて楽しい釣り生活にその質を変え、お気楽で楽しい暮らしになっている気がする。
 コバンよ、いつも安定して可愛くてありがとう。おまえの可愛さがあれば、少々ボウズ食らったってへっちゃらさ。

 これからも共に生きていこうね。

2025年1月4日土曜日

PENNパワ-グラフ1000・・・ではない

 はっはっは、ナニが達人じゃ!正月早々の初釣りでスカ食ってへこんでおりますナマジです。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 調子の悪いときは、ナニをやってもケチが付く。今年最初に我が家にやってくるリールは、PENN「パワーグラフ1000」のはずだった。以前2000を紹介したけど、リョービが作ってたリールで「サイノスXS2000ZM-T」の同形機なんだけど、意外に良くまとまってて、瞬間的な逆転防止機構は付いてないし、ラインローラーは樹脂製スリーブ入りでボールベアリング不使用だしでなかなかに使いやすそうな実用機に仕上がってるので、貸し出し用とかで使おうとリョービ版の「サイノスXS1000ZM-T」を安く手に入れたんだけど、これが日本の釣り人がドラグというモノを知らなかっったドラグ暗黒時代の最後の方のリールで、ドラグが単なるつまみ状態でPENN版の展開図を確認すると3階建てのまともなドラグが入ってるのに、リョービ版にはドラグとおぼしき機能は与えられていなかった。だって日本の釣り人ドラグなんて知らんし使わなかったんだもん。赤いファイバーワッシャーをキュッと締めて滑らないように締めてるだけで断じてそれはドラグではない。っていうことがあってそのサイノスには硬質フェルトでドラグパッド作って、調整幅出すためのバネさえ入ってなかったので、観賞魚のエアポンプ用のシリコンチューブを輪切りにしたのにバネの仕事をしてもらうことにして填めておいた。まあ一応ドラグらしいモノにはなって人様に進呈したんだけど、ポロッとヤ○オクでPENN版の「パワーグラフ1000」が出ているのを見つけたので、こんなもんどうせワシしか入札せんだろ、と開始価格の1500円で入札しておいたら無事落札、送料入れて2100円と安く手に入ってめでたしめでたし、コイツは春から縁起がいいや!ってなる予定だった。


 しかし届いたら妙に重い、なんでじゃろ?といぶかりながら開けてみると、デーンとそこに鎮座していたのは「パワーグラフ7000」でした。”1”と”7”を見間違えてやがんの。ワシ正月早々とんだウッカリ八兵衛さんである。先が思いやられる。まあ、やっちまったもんはしょうがあんめぇ、整備待ち分解待ちのリールは渋滞してるけど、ネタ的には面白いので本年一発目のスピニング熱ネタはPENN「パワーグラフ7000」で行ってみましょう。

 っていってもほぼ”出落ち”で、特に目新しいことはない。2000で書いたののそのままデカい版である。ただそこはさすがPENNというのがドラグで、スピンフィッシャーなら6500ss相当の大型機なのでドラグパッドが2枚がカーボンで1枚がテフロンという構成で、大型機で必要になりそうなドラグ値が出せるようなドラグパッド構成になっている。ドラグパッドの素材や組み合わせでドラグ値などの特性は調整可能でこの構成は7500ssと同様でありPENNがいかにドラグというモノをよく分かっていたかが分かるというモノである。多分これの国内版のサイノスとかドラグが機能するとアホな釣り人から「つまみがしっかり締まらなくて滑る」というアホなクレ-ムが来るので、摩擦の大きい赤のファイバー製パッドかなにかにしてなんなら1階建てにしてドラグノブのネジも省略してキュッと締まるような仕様にしてただろうことが想像に難くない。ジジイの繰り言で申し訳ないけど、日本の釣り具市場にクソみたいなモノがあふれてるのは、今も昔も日本の釣り人のレベルがクソだから仕方がないのである。違うと言うなら釣り場の釣り人が捨てたとしか思えないゴミのあの有様はなんなんだって話。そういう状態を変えることができない自分も含めて日本の釣り人の程度なんて知れているとエラそうに書いておこう。

 でもって、PENNパワーグラフシリーズ(≓サイノスXSZM-Tシリーズ)の良いところを再度おさらいしておくと、まずは諸悪の権化”瞬間的逆転防止機構”が採用されていない。”逆転防止機構はローター内側の山に引っかけるマルチポイント方式”で遊びは充分に小さい。しゃくる釣りでもそれほどうるさくないのではないだろうか?瞬間的逆転防止機構と違って浸水しても機能するので余計な防水機構とかは必要としない。そしてボールベアリングはローター軸に1個だけ。ハンドル軸は両側ともに真鍮のブッシュが入ってる。ラインローラーにはポリアセタール樹脂製のブッシュ。惜しむらくは回転軸を除けば一番よく稼働するであろうベール関連の軸受けが樹脂で直受けになっていて、ここに金属スリーブとか入ってたらワシこのシリーズに95点ぐらいあげてもいい。スプール上下の歯車にはちゃんと真鍮製のスリーブがハマってるのに惜しいところ。ベール反転もシンプルな棒を使った坂を上る方式で軽く返って感触は良いし、ベールスプリングもグルグルコイル方式で長寿命。樹脂製本体で腐食に強いのはいいけど、さすがにこの大きさだと本体の剛性的にはやや不安ではあるけど、それならスピンフィッシャー買ってくださいって話だろう。おそらく安く売ってたであろうことを考えると、費用対効果も加味して現状でも70点ぐらいの合格点をあげても良いと思っている。サイノスの方はドラグが入ってないけど、ドラグぐらい自作でどうとでもなるのでワシャ気にしない。

 というわけで、我が家に来たからには全バラしフルメンテしてやったんだけど、メンテ前は巻きが重くて、なんか問題があるのかと不安だったけど、ローター軸と主軸のあいだのオイルが劣化してネバネバ状態になって重くなってただけで、整備してオイル注したら十分軽く復活。ラインキャパは20ポンドで225ヤードとスピンフィッシャーでいうと6500ss相当の大型機で本体樹脂製だけどアルミスプールでそこそこ重い、けどこの大きさでドラグ値5キロとかかけるとしたら樹脂製スプールは割れるよねって話で妥当な重さかと。余計なものが付いてるわけじゃないので普通に作ったらこのぐらいの重さで良いんでしょう。余計なものが付いていない単純な設計なので分解整備は楽。錆びる箇所としてはローター軸に入ってるボールベアリングが想定されるけど、整備性が良いのでマメに塩抜きしてやれば良いんだけど、ネジがタップネジで樹脂に直で刺さってるのであんまり開け閉めしてるとねじ穴がバカになりそうではある。基本外側は水洗いして使いっぱなしでボールベアリングが錆びたら交換という運用が妥当か。って言ってもこのサイズのリールは出番待ちのが6500ss、704Z他何機種かっていうぐらい渋滞していて、正直使うあてがない。

 というわけで、どなたか欲しいという奇特な方がおられたらご連絡ください。着払いでよければ差し上げます。リョービ製のPENNっていうのも味わい深くてPENN好きなら1台ぐらい持ってても良いと思うけど、2000もあるし場所とるし2台はいらん。まあお年玉っていうことでよろしく。お年玉で思い出したけど、去年のお年玉企画の5500ssはまだ売れ残ってます。チャリティーオークションにした方は良い値段で落札してもらったのに、タダであげるというと売れ残るという不思議。まあ、当ブログの読者様は“ただより怖いものはない”ってことを理解して警戒するぐらいには慧眼であるということか?ツボとか鍋とか買わせようとしたりはしないので、引き続き5500ssも貰ってくれる方募集です。5500ssはPENNの布教という目的からして転売するにしても1回ぐらい使ってみて欲しいですけど、パワーグラフ7000のほうは即転売しようがナニしようがご自由に。送料分が回収できれば御の字ぐらいに値段の付かない機種なのでそのへんご理解のうえなにとぞよろしく。

2025年1月1日水曜日

ワシは達人でカリスマで天才なんじゃ~!!

 新年早々なにをとち狂ってるのかと疑問をいだかれたかとは思いますが、それはさておき明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 まあ一年の計はガンタンクってことで、いただき物の黒豆など楽しみつつ、今年もマメに釣り場に立とうと思ったりしておりますが、もう少し大きな今年のというか今後の方針として、ワシもうちょっとエラそうにした方が良いのではないか?という気がしてて、すでにちょっとずつ実践してはいるけど、今年は意識的に偉そうな態度でいってみたい。
 ナマジもとうとう頭がおかしくなったのかという確信を持った読者様も居られるかと思うけど、ちょっとばかし説明させていただきたい。
 ワシも人並みに日本人の”謙譲の美徳”ってのが分かるつもりなので、正直自分のことを達人だのカリスマだの天才だのと書くのは、顔から火が出るほど恥ずかしい。そういうことを自分もしくは自分たちで書いてるような人種をみると「良く恥ずかしげもなく書けるな、その程度で」とあきれる。でも恥ずかしいけど見て欲しいの、っていうマゾプレイを楽しもうというわけではない。なんか最近というか昔からだろうけど、謙譲の美徳で「自分なんてたいしたことないんですよ」って言ってると、本当に額面どおりに受け取って「ああコイツたいしたことないんだな」って思うバカが世の中にあふれてて、アホでも偽物と分かると思うようなヤツでも、自称カリスマやら自称天才やらがもてはやされたりしてるのを散見するにつれ、人は意外とクソミソ判別ついてなくて、エラそうなこと言ってるヤツのクソみたいな御高説をありがたがるということを感じざるを得ず、まあワシのブログは違いの分かる玄人さん達だけ読んでくれればけっこう、っていう思いも矜持もあったんだけど、釣り場にゴミ捨ててくような馬鹿野郎どもにも多少は読ませる努力はせねばならんのではないかと、ちょっと反省して、昨年の「ワシの大森は格好いい!」とか年末のベスト3の根魚クランクネタとかちょっと意識してエラそうに書いてみた。自分でも紅顔不遜でやな野郎だなと思うけど、バカにはこのぐらい書いた方が分かりやすいのなら頑張って書いてみようとしてみました。いかがでしたでしょうか?バカっぽさが感じていただけたのなら幸いです。

 という自らを演出する方向では、丸橋栄三先生という先達がおられて、大いに参考にさせてもらったというか感銘を受けている。ご自身の記事で「世界のEIZO」とか書いてるのを初めて目にしたときには、なんじゃこの自己顕示欲の権化の気色悪い釣り人は、とあきれ果てたモノである。ただ、丸橋先生がそういう自己プロデュースをなさったのは、本人の元々のキャラだという説もあるけど、井の中の蛙で、釣れるだけ釣って釣り場を潰した証拠写真のような魚並べた写真が大手を振り、竿を自分で支えもしない”釣り”かどうかも怪しいような釣りがエラそうに語られている日本の釣りの状況を鑑みて、それがクソかっこ悪いことであり釣り場や魚をもっと大事にして、釣りはもっと技術やら工夫やらを楽しまなければならないということをバカどもに叩きつける必要があったからだと思う。そのためにはエラそうなことを言うに値する実績が必要で、日本人初の世界記録をロウニンアジ(1984年、16Lbクラス・35.4kg)で打ち立ててみたのを皮切りに、世界中の海で川で大物を仕留めて”背中を見せて”かつ言うことも言ってたし今もその姿勢は貫かれている。魚が居なけりゃ釣りなどできないってのは全くそのとおりである。いまでは丸橋先生のことは敬愛しまくっている。釣りの世界ではたいした魚釣ってないやつに発言権はないに等しい。だからワシも、発言権を得るためにという側面もあって、分かりやすく評価基準になるシーバスの80オーバー(自前で釣ったヤツ)とロウニンアジの20キロオーバーには若い頃とことんこだわった。まあ90UPのシーバスも30キロオーバーのロウニンアジも釣ったので、その分の発言権ぐらいはあると思っている。

 とはいえ、自分より上手な釣り人とかいくらでもいることを知っているので、私ごときがエラそうに能書きたれるのはおこがましくて恥ずかしいってのは、あるんだけど、読んでもらいたい大事なこともあるので、クンフー積んで、おこがましくて恥ずかしく感じる必要がなくなるぐらいに、良い魚を釣り、良い釣りをしていかなければならないとも思っている。
 当面の目標としては、根魚クランクちょっと良い感じなので10キロ釣ったら分かりやすい実績だろうからそのへんは一応目指す。他にもまだ釣ってないハモとかそろそろやっつけろだし、クソ夏の上手な対応方法とか我が家の食糧問題だしなんとかいたいし、とにかく海も変わっていってるので来た魚を逃さず釣るって感じで、今年も釣り場に立とうと思う。

 で、多くの人に読んで欲しいことの代表的な話として、釣りは安全第一ってのがあって、我が家ではシーバスシーズン入るときと新年に膨張式の救命胴衣、救命浮環が空気漏れなどせずちゃんと使える状態にあるかチェックすることにしていて、その方法は是非とも知っておいて欲しい。二酸化炭素ボンベ使って膨らまさなければならないとなるとお金も掛かるしで、面倒くさくなってしまうけど、長期間漂流するときに空気が抜けてきたのを口で吹いて空気補充する管が付いてて、それを吹いて膨らませれば、使わなければ消費期限は実質ないにひとしいらしいボンベを消費せずにチェック可能です。ボンベは長持ちするので、むしろ劣化して使えなくなるのはガワの部分で、ワシが長期ほったらかしにしていた救命胴衣は口で吹く管が接着剤剥がれてなくなってて、紐引っ張っても膨らまず肝を冷やしました。
 定期的に買い換えるのは必要だと思うけど、とりあえず年に1,2回ぐらいは口で吹いて膨らませておくことを強くお薦めします。
 ワシの使ってるやつは写真のとおりちゃんと膨らんで空気漏れとかもなくバッチリでした。

 今年も、安全・健康に気をつけて、良い釣りしましょう。