2021年2月27日土曜日

N熱

  護岸の上の足場高いところから釣るN川で使うのにストームの「ホットN」なんてどうじゃろ?と思って今年に入って最初の雨のシーバス狙いで試してみたら。早速良い仕事してくれて、それなら「ちょっと買い増ししておこうかな、5センチので釣ったけども一つ大きい7センチも欲しいな」などと考えたのが運の尽きで、また変な症状が出始めて、ネットオークションとネットフリーマーケットを毎日巡回してポチポチポチポチと落札購入するという悪い病気を発症してしまっている。毎度のことだけどアタイ病気が憎いッ!

 写真見てもらっても分かるように、ストームのルア-全般的にそうだけど、色使いが綺麗で独特でしかも種類が多い。左の上から3個目4個目の黄色に黒の骨?模様が70年代我が国のバス釣り創世記あたりのヒットカラーらしくて中古でも弾数多く見かけるんだけど、同じ骨模様でもその上2個のように色違いがあって、真ん中の列が火虎系なんだけどこれまた色目の違うのがいくつもあって思わず蒐集に走りそうになって危ねえったらない。これがまた値段も千円しないぐらいで安いので気軽にポチポチとしてしまう。大っきいのは新品も買ったけど、表面に鱗模様が切ってない一世代前のせいかこれも千円しなかった。

 古いルア-でも人気があって値段が付くのは、シャロークランクとかも含めた水面系ぐらいで、ストームのルア-でいえば「ファッツO」の良い色なら5千円とかしてるけど、同系列のディープダイバーであるウイグルワートとかもそれ程値段は付いていない。水面系好きが好むルア-が値上がりしやすいというほかの要因としては、米本国のトローリング用需要とかもあって現役であり生産中止になってないからホットNもウイグルワートも別に古モノに高い金出さずともすむっていうのもあるのかも?チャグバグは水平浮きポッパーの名作だけどヘドンモノとかに比べたら値段は付いていない。縦浮きになって現代風に様変わりしてるけどチャグバグも現役で生産されている。あと本国では人気あるのかストーム社時代のブランド名にもなっていたタナゴみたいな平べったいシャッド「スィンフイン」も現役みたいで日本じゃ人気ないのに意外な気がする。まあ、蔵には転がってるけどな。右の写真が蔵からひとつまみしたストーム軍団で、ファッツO箱入り娘が金黒なんていう実用的な色じゃなくて、左下の方に並べたチャグバグ、ホットN、スーパーシャイナーみたいな”ストーム鱗模様”か左上の方のウイグルワート3個目のアマゴカラーのような”ジャパンスペシャルカラー”とかなら売り払って小銭稼いでまた新しく実用品のルア-が買えたのにちょっと惜しい。

 ホットNの5センチ使ってても感じたんだけど、こうやって昔のストーム社時代のルア-を並べると、軽くて投げにくいってのが多くのルア-に共通するように感じる。だからホットNの大きい方(マグナムサイズもあるようなので実際には中くらいか?)も欲しくなったんだけど、スィンフィンとかスーパーシャイナーとか典型で軽いし薄いしで投げにくいったらない。チャグバグでさえあらぬ方向に変化したりして投げやすいルアーじゃなかった。だから現行版は投げやすい後方重心の縦浮きポッパーにして今時っぽいポッパーになってるんだろう。実用性は後者に軍配が上がるけど180度近い首振りとか昔の水平浮き版の方が使ってて楽しいっていうのはある。あるけど、魚釣りたいならチャグバグは現行版投げとけだと思う。しかしながら、ホットNだのウイグルワートだのおそらくスィンフィンも軽くて投げにくいぐらいだからこそ、動きがキビッキビで飛距離は出ないけど釣る能力的には高いんだろうなと思い至った。アメリカのバス釣りにおいて日本ほどルア-に飛距離が求められないのは、彼の地ではトーナメントの釣りが宣伝効果的な影響力としては大きくて、トーナメントで陸っぱりやるわきゃないのでバスボートでポイントまで接近してルアー投げりゃ良いので飛距離より”食わせる能力”に長けた、何というか”強め”のルア-が支持されるってのがあるのかなと思う。そりゃ飛距離関係なければロングAが最良の選択肢の一つなのは近距離特化型のシーバス野郎であるワシも納得である。ましてや投げなくて良いトローリングとかなら飛距離なんて関係ない。純粋に魚が釣れる動きのルア-を選択してやれば良い。

 必ずしも”強い”動きのあるルア-が釣れる状況ばかりじゃなくて、極端な話すればワシも東京湾じゃ得意にしてた今風に言うと“I字系”になるのか、自作シンペンやフッコスペシャルのような動きのない”弱い”ルア-じゃないと食ってこない場面もあるし、ほどほどにユルヨタなちょっと動くシンペンがぶっちゃけ安定してるってのもあるっちゃある。でも雨のN川排水直下では、インビンシブルDR8が抜群に効いたぐらいで、動きの良いルアーが強いはずで、かつ足下の排水の流れだしを狙えれば良いので飛距離は10m飛べば上等である。流石にハリ掛かり重視でチェーンボールでハリがぶら下げてあるようなトローリングプラグは絡んで投げづらいだろうけど、そうじゃなければトローリングに使われるプラグを投げちまうってのは”有り”じゃねえのかって、またいらんことを考えてしまうわけですよ。

 で、我が家の蔵にあったのでトローリングに使いそうなのは写真上「タドポリー」と下の「ハイロー」ぐらいかなと。ハイローも投げやすいルア-じゃなくて大型のでシーバス狙うつもりでハリに鉛線巻いたりもした憶えがあるけど、やっぱりトローリングといえばタドポリーもそうだけど、バナナ型のルア-だよねということで真ん中の「フラットフィッシュ5X」。今どこが作ってるのか知らんけど、ヘリン社のこいつがトローリング用プラグとしては大正義でしょってアタイ思うノ。ヘリン社といえば前ペラのスイッシャーの「フィッシュケーキ」も代表作で、同社製品はハリ掛かりを良くするための左右に張り出した針金にフックを付ける”フックハンガー”が特徴的で、フックハンガー自体が”足っぽくて魚誘ってる節がある”とツーテンの虎ファンさんが言ってたのが印象深くフックハンガー付きのモデルも探したけど、さすがに絡みやすいだろうなというのと、たまたま良い色のがフックハンガー無しのだったのでこいつにした。次の雨には投げてみたいところ。


 てなことをやりつつネットの海を漂ってると、変なモノを見つけてしまい。送料込み千円もかけてしょうもないブツを買ってしまいました。反省してます。「ホッテントットスピナー(以下「ホットNスピナー」という)」と言うらしい。

 ホットNっぽい頭の部分は金属製で重たくて、いわゆる「ウェイトフォアードスピナー」っていう我が国じゃあんまり馴染みのない類いのスピナーで、米国じゃ湖の広大な水草域とかを効率よく探っていくのにブン投げて使ったりするらしい。ハリにミミズを刺したりプラスチックワームを刺したりも定番とかなんとかで、主にウォールアイ狙いで使われるとのこと(ブティック社「ルアー&フライフィッシング―アメリカ流淡水魚釣りのすべて」参照)。

 まああれだ、ストーム社はラパラ傘下になってて、かつ同じラパラ社傘下にはスピナー作ってるブルーフォックス社も加わってるので、ストームブランドの名作の名を借りたスピナーをブルーフォックスブランドで出してても何の不思議もない。っていうかスピナーの後ろにラパラをくっつけたルア-は実在するし蔵にも転がっている。何を言っているのかわからねーと思うが、写真見て下さい。ハリ外してあるけど要するにメップスミノーのミノーの部分がラパラになってます。メップスミノーみたいに柔らかいミノーが付いてるわけじゃないけどコレ意外に良く釣れるそうです。残念ながらそうは見えないので既に廃盤(2019年に1回再販かかったようです。ブルーフォックス「ミノースピン」とかいう名前らしい。)。

 であるからして、くだんのホットNスピナーもブルーフォックスブランドで出てたモノだろうなと思ったんだけど、ブレードを見ると「HOT’N TOT」の他に「PYGMY」の刻印は見られるけどブル-フォックスの刻印もなければキツネ印も入っていない。かつブレードを留めているリグが白い樹脂性のものでブレード着脱可能。このリグどっかで見たことあるけど思い出せなくて悶絶している。どなたか分かる人居たら教えてください。ついでにいうなら、ナンボ金属は樹脂ほど加工が簡単じゃないっていっても、ストームブランドで平面シール目はいかがなものかと思う。ストームと言えば立体のストーム目であり、それは現行版のホットNでも少し今時風になって継承されている。なにしろストーム社時代にはスピナーベイトのヘッドにも採用していたぐらいで、こいつぁ腰砕けの代物である。ストーム目の例外はリルタビー、DDT、タイニータビ-の”タビーズ”でこれは元々別の会社が作ってたのをストーム社が金型ごと版権引き継いだからだと聞いている。

 ちゅうわけで極めてパチモン臭く、こいつどこのどいつだ?って話で、「ピクシー」ならブルーフォックスを代表する真ん中に樹脂性のイクラっぽい凸凹の窓?が開いている鮭釣用スプーンだけど、”ピグミー”ってどこのルア-じゃい?、誰かワシに教えてくれーっ!(業務連絡:JOSさん、このへんご存じないでしょうか?あと現物必要ならミノースピンと併せて進呈します。JOSさん作の毛鉤何本かと等価交換でどうでしょ?)

 という感じで、ぼちぼち実釣の方は不調から抜けつつあり、今回の”N熱”も抜け出せると良いなと思いつつ、「ルア-図鑑うすしお味」第45弾はストームルア-とちょっとトローリングルア-と謎スピナーでお送りいたしました。皆様花粉症に負けずに良い釣りしましょうね。

2021年2月21日日曜日

春遠からじ、目が痒い

  今日明日と20度超えの予報になっていて、早くもポカポカしてきて干してたアジの干物を念のため天日干しから冷蔵庫干しに変更した。気温高いときに天日干しするとたまに腐るって程じゃないけど身が締まってないイマイチな仕上がりになったりする。

 ちなみにアジの干物に頭が無いのは、頭の美味しいところは猫様に食べていただいているからで、頭のパリパリッと焼き上がったところを食べたい、などという贅沢は下僕には許されていない。酢締めがタッパのなかのジップロックで良い塩梅に浸かってるようなので、ブログかたづけたらこいつで昼ご飯である。

 気温が上がると待ってましたとばかりに家の前の側溝からユスリカが羽化し始めてユラユラと飛んでいる。まあまた冷え込むんだろうけど、三寒四温な感じで春になって行くんだろうなという感じがしてきた。

 春っぽい感じがしてくると厄介なのが花粉症で、当地紀伊半島も林業が盛んで檜やら杉やら山に一杯生えているというか、逆にそれ以外の木が生えているところが少なく、雨の多い土地だしキノコ採りとか楽しめるだろうと思ってたけど、針葉樹の森には生えるキノコは限られるようで、キノコは公園で沢山取れた川崎周辺の方が多く目にしたように思う。まあ生えてるところには生えてるんだろうけどキノコまで手がというか足が回らん。キノコ求めて山に分け入るには膝を使わねばならず、大事な膝は釣りのために温存して使いたいところ。

 ということで気温グッと上がったら杉も本気出しはじめたようで、今日も目と鼻がムズムズしてるんだけど、この地に来てから花粉症はそれ程酷くない。何が違うんだろうか?大根よく食べているので食物繊維で腸内環境が整えられて症状が抑えられてるとか?大根は川崎のころも食べてたしあんまり関係ないか?都会だと土の地面が少なくてアスファルトの上とかに降った花粉は車の往来とかでまた舞い上がって花粉症を悪化させるとかいう説も聞いたけど、まあ今時田舎の町でも道路はアスファルトで舗装されているし車も走ってる。

 意外と、自身の加齢による免疫反応の低活性化とかだったりしてと思ってる。花粉という原因物質に対する過剰な反応がいわゆる”アレルギー”なので、過剰反応するほどの元気がなくなってくると花粉症は落ち着くというのは聞いたことがある。まあ歳食って枯れてくるのも悪いことばかりじゃないってことか。

 寒い冬には寒い冬の釣りがあったりして、冬はキッチリ寒くなってもらわないと農業だ漁業だにも悪い影響あるので、冬は冬らしくあって欲しいけど、それでも春の、生き物が活発に動き出し、自然が目覚めるような季節は楽しみでならない。まあ単純に寒いの苦手って話もあるけどな。

 愛猫コバンが布団に潜り込んでくるのもあと少しなんだろうな。冬を味わいつつ春を楽しみに待っておこうと思う。

2021年2月13日土曜日

紀伊半島は野菜も安くて旨い

 無職無収入なのであんまり高価な食材は買えないんだけど、旨いモノを食ってるという自覚はあったりする。

 ただ、その結果旨いアジの南蛮漬けの食べ過ぎも一因と思われるコレステロール値の上昇とかが健康診断で判明したので、目下週2(とまではなかなか行かず週1.5ぐらい)で近所走るのと、揚げ物禁止令に加えて野菜果物を意識的に摂取するよう心がけている。

 ”天ぷらタワーからのアジ南蛮漬け”に変わる必勝の調理方法を開発すべく、いまいろいろ試しているところだけど、豆アジでは難しそうだけど小アジ以上の大きさなら”酢締め”は、締めた後に皮を剥くと簡単かつ鱗もその時に取れるので意外に匹数処理しても手間は掛からないことが判明してきたので、酢締めを主に干物も適宜織り交ぜてというのを基本に”新必勝パターン”を構築していこうと考えている。

 果物は、柑橘の栽培が盛んな地であるので、夏場に高級品であるハウスミカンは買わんけど、その他の時期には季節毎の露地物の柑橘を、直売所で傷物とかが投げ売りされているのでキロ単位で購入させてもらっている。いまはポンカンの時期でポンカンは収穫時期短いので今だけの楽しみ。ポンカンの前は10月ぐらいから1月頃までは各種ミカンの時期で底値キロ60円とかまで値が下がるときがあって申し訳ないぐらいの安さに大助かりしていた。ミカン食いまくり。ちなみに写真のポンカンはキロ150円のを3キロ。甘くて美味しい。

 この直売所は主に柑橘類を置いているんだけど、地物の野菜も安く売っている。直売所じゃない地元の八百屋でも柑橘と野菜は安い。キャベツとタマネギはスーパーが安い。

 野菜でお気に入りはこの地の地物の大根と”子持ち高菜”で地物の大根はスーパーで売ってる青首大根とは違うようで、煮たときにすぐに柔らかくなる。煮返した味噌汁の中でグダグダになってる大根とかをこよなく愛するものとしては高評価をつけずにいられない。値段も基本1本100円とスーパーの大根の底値と同等で売ってたら買ってしまう。なんて品種なのか聞いてみたら「なんていうんだろ?柔らかくなるからオデン大根ってよんでるけど、ホントはなんて言うんだろうね」とのご回答だったので我が家でもオデン大根と呼ぶこととする。

 ”子持ち高菜”も、紀伊半島には高菜のハッパの漬け物で巻いたデッカいお握り”目張り寿司”なんてのがあるぐらいだから、この地の古くからの野菜かと思ってたら、検索して調べてみたら比較的最近各地で作られるようになった新顔野菜のようだ。見た目は山菜の新芽のようなというか、太ったアスパラガスみたいな感じで、食味はまったくもって太ったアスパラガスで正解という感じで、太っている分柔らかい芯の部分が多くて適度な歯ごたえと風味で、炒め物にしても味噌汁の具でも何やっても旨いうえに、これも一袋100円とやっすいので、見つけると買ってしまう。

 写真の味噌汁はアジの骨の焼き干し(本来は愛猫用)で出汁を取り、具は”オデン大根”、”子持ち高菜”と貧乏人の肉といって過言ではない”油揚げ”となっている。アジの酢締めが主菜となっている昼食だけど、この味噌汁と丼飯だけでも充分満足のいく食事となり得る。

 ちなみに魚のアラで出汁を取るときの小技をお教えしておこう。骨とか鱗とかが散らばってしまうと、味噌汁ご飯にぶっかけたときに舌にあたったりするのでお茶出し用の紙パックに入れてから鍋にぶち込むと後で紙パックごとまとめて取り出せて簡単ですことよ。お試しあれ。

 日本全国だいたい田舎ではそうなんだろうけど、食うモノは安い.そして旨い。魚なんかで顕著だけど、産地から遠くなればなるだけ鮮度が悪くなるし輸送費用も掛かる。我が町の魚屋さんやスーパーには朝魚市場に揚がった魚が並ぶ。時間も運送料もたいしてかかってないから、鮮度良くて安い理屈である。今時の運送システムなら都会でも鮮度の良い魚も手に入るけど、お金はかかるよねってのは間違いなくあると思う。全国の旨いモノを居ながらにしてとかは都会で金かけねば無理かもしれないけど、季節ごとのその土地の味を楽しむ分には金なんかたいしてかけなくても旨いモノは食える。それで何が不都合なんだと、美食家でも何でもない、毎日アジ食ってても特に不満を感じない”バカ舌”の人間は思う。ナニ食っても旨いって喜べて、同じ物食っても食べ飽きないような鈍感な味覚で本当に良かったと思う。

 まあ、今の”グルメ”っていうのは単に味覚の話じゃなくて、”今年の流行のスイーツ”はコレですみたいな情報を楽しんでるっていう娯楽の一種なので、単に味が良けりゃ良いってもんじゃないんだろうけど、季節毎に変わっていく地元で取れる食材の旬やら旬を外したときの工夫やらそのあたりの情報も充分楽しめる要素ではあるので、どっかのマスコミが垂れ流したくっだらねえ情報より、地元の直売所のオバチャンの力説するお薦め情報やら自分で工夫して得た料理に関する情報とかのほうがワシには味が濃くて楽しめてるとか、そういう本当のことを書くとしらけちゃうから、食べ物の記事書いてもこのブログの読者が増えるってことはないんだろうなと理解はしている。でも書く。田舎で自炊して季節のもん食っときゃ金もかからんし旨いモン鱈腹食えるぜって、知ってる人は知ってるんだろうけど是非教えてあげたいのよアタイ。

2021年2月7日日曜日

青物幻想

  今年の冬の青物はたぶん終了だなこりゃ。という状況。

 餌になるであろうカマスもアジも高い堤防には寄ってないのでいかんともしがたい。それでもカマスが寄った短い期間に、名手はキッチリと10キロ級のブリを仕留めていた。その数日前にサゴシ掛け損なってて、ワシもここしか釣るチャンスはないっていう短い期間に良い線までは行けていたんだと思いたいところではある。まあ今年再度カマスがやってきて青物も回り始めるっていうのは、道具はいつでも出撃できるようにして釣り部屋に立てかけてあるけど、あんまり期待しない方が良いんだろう。それでも次の冬もその次もと、きっと狙っていれば機会は巡ってくる。

 良い魚が釣れたのを目にしたので、九州時代に初冬の玄界灘で当地で”ヤズ”と呼ばれるハマチやらサゴシ(これは全国共通のサワラの若魚の呼び名)やらを釣ってた、ブロウショットの10fにPE3号を巻いた4500ss(右)で15センチ前後のルア-を中心に投げていたのを、妄想全開でブリ釣るつもりで、道具もブロウショットマグナム9fにPE4号を巻いた6500ss(左)という、ターポン狙いに行ったときの道具立てにして、そうなるとルア-も大きいのが投げられるようになって、カマス食いに来ているような10キロ超の青物にはルア-の大きさによる誘惑は重要だろうとルア-サイズも18~20センチを中心に大型化して投げまくった。正直肩に負担が来るし、船上で投げることを想定した投げ方なので足をガシッと開いて踏ん張ってオリャッと気合いでぶん投げるので膝にも来る。でも、最初ヘロヘロになったけど何度か通ってると、力みが抜けて1時間半ぐらいなんとか投げ続けることがデキるようになる。まだワシャ10キロ越えの青物狙えるぞい。若いもんには負けん。

 ちゅうわけで、せっかく気合い入って妄想全開でルア-も用意したのに出番がなさそうになってきたので、せめてここで紹介しておこうということで、久しぶりの”妄想タックルボックス”いってみましょう。

 まずはアレコレ投げてみて良さそうだなというルア-を吟味した現時点での1軍ボックスはこんな感じ。

 10キロの青物想定なので、ロウニンアジ用に使ってたルア-のあんまり重くないのはそのまま使える。

 ルア-の打線で一つ入れなければならないと思っているのがポッパーで、ブリにポッパーってあんまり印象無いかもしれないけど、ロウニンアジが釣れてブリが釣れない理屈は無いのでポッパー自体で釣れてしまえばそれはそれで万々歳だし、泡が砕けるようなポッパーの出す音は低周波で、低周波の音は遠くまで響いて魚食魚を寄せる効果があるっていうのは、川村軍蔵先生の釣りの科学的な解説本でも紹介されているし、ロウニンアジ釣りではポッパーで魚の注意を水面に向かわせてから、ダイビングペンシルとかで食わせるなんていう技法も実際に経験しているので、ナブラとかがなかったらポッパーでまずは寄せを意識してみるってのは作戦としては有りだと思ってて、だいたい釣り場で最初に投げることにしている。ルア-はブローショットマグナムだと「クレイジースイマー100」というもろGTルア-が投げられるので、ポッパーは同ルア-の50サイズかコイツをメインに投げている。波ッケがある時には早引きして波の下を潜らせるのもロウニンアジ狙いでは定番の使い方。

 でもって本命的に考えているのが、”水面滑走系”とでもいう感じのルア-達で、トップで水面飛び出すギリギリぐらいで水中にあまりルアー本体が無い状態で波や飛沫もあわさってなんか細かいところを見せずにごまかして食わせるっていうのが、ブリ系効く気がしている。房総半島のカヤックでのワカシ釣りではザラパピー高速タダ引きが効いたし、昨冬唯一の釣果は14センチの「ザ・スプラッシャー」で出している。ザスプラッシャーも投げられるけど、同じような形でより大型のザウルス「ポップトプススイマー18」を入れて、そしてワシ的大本命のヨーズリの世界的大名作「サーフェスクルーザー200」をぶち込んでおります。サーフェスクルーザーは150も良いンだけど投げられるならデカい方がイイだろうと思っちょります。同じようにワイヤー貫通構造の発泡樹脂製で兄弟ルア-のポッパー「サーフェスブルGT」ではロウニンアジやらヨコシマサワラやらキハダやら釣ってるけど、実はペンシルはワシがロウニンアジ始めた頃にはフィッシャーマン「ロングペン」が全盛期で実際良く釣れたので、サーフェスクルーザーでは魚釣ってません。ただこのルア-投げたら分かるけど、早引き系ペンシルとして実に良い塩梅の動きをしてくれて、高速タダ引きでは水面飛沫飛ばしながらヨレつつ滑走し、さお先で弾くように動かしてやれば首振りもこなし、ダイビングペンシルみたいに竿で引いてやるとこれまた良い飛沫上げて不規則に水面を滑ってくれる。いまだに表面加工が変わったぐらいで同じ形で売ってる超ロングセラーなのも納得の釣れる動き。これで釣れると確信を持って魂込めて投げられていると思う。まあまだ釣ってないんだけど魚が回ってきたら働いてくれると信じている。

 でもって、ルア-なので派手なアピール力で勝負っていうのが主体ではあるんだけど、ちょっと地味目に抑えも入れてるよっということで、一番上はガンズシンキング18で水面下にちょっと沈めて竿でダイビングペンシルみたいな引き方をしてやるとギラッギラッとヒラをうってくれるので、派手な動きや速い動きの逆をさせて目先を変える目的で入れている。

 上から2つめはタックルハウス「ソルティアペンシル」で腹のフックが無い仕様のせいか横にスライドしたりというような不規則な動きが軽やかで、動かしていて釣れそうに思えて集中力が持つ。堤防の高めの足場からだとダイビングペンシルを安定して潜らせるのは難しいので、潜る役目はシンキングペンシルとミノーに任せて、動きの良いペンシルはソルティアペンシルに任せてみようかなと思っているところ。

 で3つめはミノー。ラパラマグナムF18のちょっと重量上げた版。この大きさになってくるとミノーって種類が限られてきて、かつ高めの足場から足下までキッチリ泳がせられるとなると結局ラパラかなという感じに落ち着く。お遊びルア-としてはストライパーサイズのアメルア系のミノーとかいくつか2軍には入れているけど釣るためにはFマグあれば良いかなと。あとワニエソ釣るために80グラムのメタルジグも2つほど入れてある。

 2軍はデカいボックスにゴチャッと入れてあるんだけど、面白そうなのはこの辺か。

 上から、ルーハーのアマゾンで使うようなスイッシャー。ペラモノはワカシにはリトルジョージが効いたけど、クルクル系は小さすぎる気がしていっそデカスイッシャーかなと思ったり思わなかったり。その下のミローの「101MR」は意外とやりそうな縦浮き系ペンシル。その下3本はミノーで18センチのレーベルミノー、デカイミノー20。ソルティアミノー。

 あと、ロウニンアジ用のルア-で軽めのはどれも使えそう。フィッシャーマンのクレイジーペンシル90とかギブスポラリスあたり。


 ついでに、ブロウショット10fに4500ssの時に使ってたルア-はこんな感じ。

 ガンズシンキング14、ザ・スプラッシャー、タイドミノースリムf175、Fマグ14微乳チューン、サーフェスブル150、サーフェスクルーザー150、クレイジースイマー50ぐらい。タイドミノースリム175は食わせてるんだけど、シーバスロッドで投げられるデカミノーっていう設計なのでブリ狙いの道具立てだとちと軽すぎる。ザスプラッシャーは自重があるのでそれなりに飛ぶ。その他はブリ狙いの道具でも問題なく飛距離稼げるので今後も使って行くと思う。

 っていうか、ザ・スプラッシャーとか買いまくったので在庫が飽和状態であり積極的に使っていきたい。ザ・スプラッシャーの大型判としてポップトプススイマーを導入しているけどマイナーすぎて補充がきかないので、18センチ級のデカいスプラッシャーってないだろうかと探しているところ。ギブスのポラリスがちょっと違うけど近いと言えば近いかも。ポラリスまだ投げてないので次回投げてみよう。

 という感じで妄想全開でルア-もあれこれ楽しく悩みつつ準備してあるんだけど、正直青物に関しては、魚が来たときにちゃんと釣り場にいて竿振っているっていうのがほとんど勝負を決めるんだろうなとは思っている。釣れる釣り場の釣れる時間に立っているために、楽しく投げられるということが割と重要かなと思っちょります。