2023年12月9日土曜日

パチモン?ゲットだぜ!

 ”大森熱”患者は三角パドル型のハンドルノブを見ると、思わずマウスが滑りそうになる。なるけど過去にシェイクスピア「アルファ2260-030」のような”なんちゃって大森”に騙されたりして経験積んでると、それなりに自制は効く。でもそれなりはそれなりで、欲しかったらマウスなんてスールスルのクリックリで軽く滑らかに滑ってしまうのである。
 まあ左はいいだろう(いいのか?)、「ブロウニング」ブランドで韓国大森あたりが作ったマイクロセブンCシリーズの後継機「ポスカ」の派生機種か余り部品で組んだバッタ臭い代物あたりで、それでもまあ大森スピニングには間違いないと思う。その名をブロウニング「SDX2」というらしい。
 右の”グリーニー”な色の可愛い白い三角パドル型ハンドルノブの一品は、なかなかのパッチモン臭さをごまかしきれない。その名をアビースペシャル「マイクロフィッシャートラウトUL」という、我々オッサン世代にはバスロッドとかで馴染みのあったアビースペシャルだけど、現在の「エイテック」のことである。ここは竿はそれなりにちゃんとしてる安い竿って印象で、エイテックのテイルウォークブランドの竿はワシも中古で一本買ったくらいだけど、ルアーとかはパチモン臭いのが多く、このリールもなかなかに香ばしい。
 そもそも韓国大森自体、ダイヤモンドキングミニあたりの色をグリーニーに塗り替えた「アルフォード」ってのを売ってて、グリーニーカラーをパクって売り上げに何らかの貢献が見込めるのかね?と首を捻らされるところだけど、このアビースペシャル製の小型スピニング、いったいいかなる層を狙って企画した商品なのか?PENN伝統の”グリーニー”カラーに大森お馴染みの三角パドル型ハンドルノブ、大森熱患者のPENNマニアぐらいしかこんなモン買わんだろう。あっそれってワシのことか。ということで買ってしまいました。
 まあ、あれですよ下世話な銭の話ばかりはしたくないですけど、「SDX2」は1000円落札送料780円、「マイクロフィッシャー」のほうなど送料込み1000円ですよ。マウスもなんの抵抗感も無くスルルのポチチですよ。

 まったく、一般的な釣り人の興味のありそうな機種ではなく、誰が読むねン?って話だけど、ぶっちゃけ当ブログにリールネタ読みに来る読者様が、人気のカーディナル33やらミッチェル408の記事などまったく金輪際びた一ペソも期待してないだろうという気もするので、これはこれで当ブログならではのネタということで良しと整理しておこう。いずれにせよ基本方針は”誰も読まなくても書きたいから書く”であり、読者様を置いてきぼりにしてでも書きたいことは書いていく所存。楽しんでいただけたらなお良しということで、お暇ならごゆっくりお楽しみください。

 まずはウチに来たら分解整備は珍品銘品パチモンバッタモン有象無象の差別無く平等に与えられた権利である。
 とりあえず「SDX2」から、パッと見まず形と大きさが「マイクロセブンCS」と金型同じだろうなってぐらい似てるので、スプール互換性があると、それだけでスペアスプール1個確保なのでありがたく、スプールから分解に入る前にサクッと調べてみる。ハイ合格、交換可能ですめでたしめでたし。ということで、バラしてさらに詳しく見ていくけど、基本的にマイクロセブンCSの金型を使って、あれこれ省略できるところは省略した”ダウングレード”モデルのように見受けられる。

 スプールはドラグノブのてっぺんにブロウニングの鹿さんマークがついているけど、基本マイクロセブンCSっぽい、と思って抜いてひっくり返すとドラグの音出しと糸留めの固定が樹脂部品を金具でか締めてあっていきなり安っぽい。ただこの樹脂製の音出しはパリパリしたかん高い音で安っぽいけど悪くない。
 ドラグは3階建てでマイクロセブンSCと一緒でテフロンパッド。当然何の問題もなく機能してくれそう。
 このへんブロウニングブランドで売るには、安物であっても米国市場に流すとなると、ドラグぐらいちゃんとしたモノがついてないとダメなんだろう。ポスカはワンタッチになってたけど安くあげるならワンタッチは無しってことか。同じマイクロセブンCシリーズのダウングレーディング版のような機種でも、国内向けのポスカがワンタッチノブとワンタッチスプールという素人受けする機能を足しているのに対し、米国向けは基本引き算方式なのが我が国の釣り人の素人臭さを表していて面白くて鼻で笑ってしまうところ。ポスカはかなり良いリールだとは思うにしても。
 本体もそうだけど、銘板じゃなくて樹脂製のスプールに直接ブランド名とか印刷?してるので、かすれて薄くなって読みにくくなってる。銘板にすると剥がれるし痛し痒し。「マイクロセブンDX」とかみたいに文字を凸らせてしまうのが一番長持ちするけど、まあ古いリールは年式相応に剥げたりかすれたりも味のうちか?

 本体方面にいくと、まずはハンドルが共回り式。ただワンタッチが付いてない共回りで捻って折り畳み方式なのでそれほどハンドルが重い感じはしない。ガタついてもないしワンタッチは重いのでアリャダメだという気がしてくるけど、共回りでワンタッチ無しはデキが悪くてガタが来てるとかならダメだけど、小型機ならそれで良いんじゃないのかなという気がしている。ただ、ハンドル軸が樹脂本体直受けなのは微妙に気になる。削れないのかどうか?というのは樹脂がマイクロセブンCシリーズやキャリアーのような堅い樹脂じゃなくて、ちょっと安っぽいテカリのある樹脂で素材もケチった可能性があるのでキャリアーはある程度大丈夫だと確認できているけどコイツがどうかは正直わからん。
 で、本体蓋がタップネジでこのへんは、形はマイクロセブンCSなんだけど、抜ける手は抜いてる感じの作り。ギアの素材はローター軸が真鍮でハンドル軸が亜鉛の一般的な組み合わせ。
 この方式は、韓国だと複数のメーカーが使う方式なのか、それとも大森、ダイワ双方の下請けをしていた企業があったとかなのか?まあ良く分からんところである。
 あと、生意気にも正転時消音化してあって、マイクロセブンCSは音出し、消音、逆転可の3段階だったけど、SDX2は音出しは無し。音出したかったらハンドル軸のギア裏についてる、樹脂製の消音化部品を取っ払えば良い。正回転時に回転の力で逆転防止の爪を浮かせる方式。大森はこの方式がほとんど。

 大森式の逆ネジのローターナットを外してローターをひっこぬくと、アチャーそこを省略しちゃったか、という感じで銅板でベール返しの蹴飛ばしも兼用していた”簡易ローターブレーキ”が省略されていて、樹脂で蹴っ飛ばしているのですでに溝が掘れている。ベール反転の方式はいつものL字の金具と眼鏡型のバネの内蹴り式。ボールベアリングはローター軸に一個。その下に逆転防止のラチェットが入ってるのもいつもの大森式。
 
 逆に、エラい!よくそこを残した、っていうのがベールアームとベールワイヤーのお尻の支持部。ローターの樹脂で直受けしてタップネジ留めではなく、前回ネタにしたマイクロセブンCやキャリアーのように、ローター側樹脂に雌ネジ埋め込んで、雄ネジの腹を軸にしてベールアームとお尻を受けている。樹脂で回転部分を受けていない。
 ベール折り畳み機構は省略で、真ん中の写真の様に単なるベールアーム止めの無骨な金具が填まってる。アメ人はリールは竿につけっぱの車やボートに乗せっぱで袋にしまったりしないそうなので省略は妥当か。ワシ的には予備リールとかを選ぶときに、場所取らないからベール折り畳める大森スピニングを、って場合がけっこうあるので評価している部分だけどお国が違えば好みも違うというところだろう。
 あと、ラインローラーはキャリアーと同じでセラミックのスリーブ無し直受け。

 という感じでバラして、部品数はもともとそれほど多くないマイクロセブンCSから省略してる部分もあるぐらいなので少なく、単純で整備性は良い。そして単純にして取っ払えるモノは取っ払った結果、重さが約177gとかるーく軽量に仕上がっている。
 なかなかの仕上がり具合で、樹脂が安っぽいのはいかんともしがたいけど、これは実釣能力高いんじゃないかと思う。
 ただ、ベール反転の蹴飛ばしを樹脂でやってるのは、すでに溝が掘れてるので何とかならないかと思ったけど、例のマジックテープをエポキシで接着するローターブレーキ追加改造方式は簡単だし、削れてきた蹴飛ばしの保護になる上にローターブレーキ追加で意図しないベール返りが防げて一石二鳥じゃん、と改造してみた。
 結果、手持ちのマジックテープでは分厚すぎてハンドル回してベール返すのが重くてどうにもならん状態になってしまいダメだった。もっと薄くて柔いのでないとダメっぽい。まあ急ぎ出番のあるリールでもないので”改良できる”っていうのが把握できてればまあ良いことにして放置とする。同様に樹脂で直に蹴飛ばしてる「ダイヤモンド2001SS」とか「ダイヤモンドキングミニ」もこの改造は有効だろうと思う。小っちゃいリールに合う薄っぺらいマジックテープなりその代替品なりが見つかると良いんだけど、なんか良いのがあれば活躍中のキングミニあたりから実装してやりたいところ。

 お次がお待ちかね、アビースペシャル「マイクロフィッシャートラウトUL」。
 まずはなんといっても小っちゃい。マイクロの名に恥じぬ小ささで、冒頭写真で大きさはマイクロセブンCSと同等のSDX2より小さいぐらいなのが見て取れるかと。
 ただ、そのわりに手にすると重量感があって「これひょっとして金属本体か?」と思うんだけど、スプールはアルミだけど本体は樹脂製。なんで持ち重り感があるのかはオイオイ書いていくとして、実際の重さは約183gとSDX2よりちょい重い。
 そしてバラす前に思うのはこいつもやっぱり直接印刷してるっぽい機種名やらブランド名がかすれて読みにくい。ちなみにスプールにかろうじて「madei n China」と残ってるので中華リールのようだ。
 スプールの方はまだマシなぐらいで、本体のアビースペシャルのロゴはせっかくちょっと小洒落た竿とリールの上にロゴが踊る意匠なのに風前の灯火状態。そんなの気にしてられないような安いブツだとしても、自社のブランドを大事に育てたいならもうちょっとどうにかならんのかなという感じ。リールのでき自体が思ったより善戦してる感じなので余計にそう思う。

 そう、見るからにパチモンなこのリール、わりと頑張ってるとワシャ思ったので、まずはスプールからいってみよう。
 おおっ、ドラグがすげぇまとも。湿式のフェルトパッド3階建て方式。
 そしてギア裏のドラグの音出しが、スプール裏からでた突起を、バネで音出しの爪部品と共に挟むという大森でお馴染みの方式。
 三角パドル型のハンドルノブだけ真似した”なんちゃって大森”かと思いきや、以外とちゃんと機能もパクってる。パクってるのが”ちゃんとしてる”のかどうかはこの際おいておこう。
 そして、写真では伝わりにくいと思うけど、このスプール滅茶苦茶重いのである。アルミ鋳造なんだろうけど一瞬南部鉄瓶みたいな鉄の鋳物かと思ってしまうぐらい重い。どのくらい実際目方があるのかと秤に乗せたら驚愕の数値をたたき出しよりました。
 180gがとこの超小型リールのスプールが約27gもあるってどういうことよ?
 南部鉄瓶とかナマジはまた面白おかしく書きたてよって、と思ったでしょ皆さん。でも27gは場違いに重いっす。ローターのバランサーもそこそこ重量増には寄与してそうだけど、それでも4gかそこら。いかにスプールが重いかとご理解いただけるでしょうか?
 これたぶんあんまり軽すぎると合う竿が無いっていう問題からというより、軽すぎると高級感が損なわれて安っぽくなるからわざと重くしてるよね?って思いましたとさ。全体で180gと軽量に収まってるのでまあ過剰ではあるけど丈夫なスプールだということで良しとして先に進みましょう。

 このリール、こんなパチモン臭い見た目で実はハンドルはねじ込み式で、左右の交換はハンドルの雄ネジ側の根元と先で太さを変えている方式。
 ちなみに最近、ねじ込み式のハンドルと、良く似てるワンタッチじゃない共回り式のハンドルの見分け方が分かってきたので参考まで、買うときに質問すればいいんだろうけど”ねじ込み式”とはなんぞやというのを知らない人に「左右交換するのにハンドル側がネジになってて回して止める方式です」とか説明しても「??よくわからないけどネジを回して外す方式です」って全く分かってない、大くくりでネジ留め以外の方法があるのか教えてくれっていう回答が返ってきたりしてラチが開かないので知ってると良いかも。ハンドルと反対側のキャップが、写真左のように本体から出てる筒状のハンドル基部より太くて被せてあるのが共回り式、同じ径で填めてあるのがねじ込み式でだいたい正解。そうじゃないと防水性モロモロあんばいが良くないはず。

 で、本体蓋をパカッと開ける。蓋を止めているのは長めのタップビスでまあしゃあないけど4箇所で止めてるのはしっかりしてて良し。
 で、ジャジャーンと出ましたハンドル軸のギアが亜鉛鋳造一体成形で軸も亜鉛とやっとパチモノ臭くなってきて調子出てきた。亜鉛そこまで堅くないからねじ込んで大丈夫なんか?
 でも、樹脂製の本体で直受けじゃなくて左右共に真鍮のブッシュを入れていて、そこは真面目な感じで好感が持てる。
 スプール上下はまあこの大きさのリールの場合クランク方式一択かなという感じ。
 ストッパーがハンドル軸のギアの回転を軸に填めた針金パーツでストッパーの爪のお尻に填める方式で、正回転で爪が浮いて消音で回転、逆回転で爪がローター軸のギアと一体成形のストッパーのラチェット?に押しあてられて掛かる。
 そう、このリールのギアはハンドル軸亜鉛鋳造、ローター軸もストッパーとまとめて亜鉛鋳造なのである。やっとパチモンの本領発揮。色々頑張ってるけど糸巻きとしての本体であるスプールと心臓部であるギアが残念な仕様ってのが味わい深い。
 耐久性的にどうなのよこのへんって感じだけど、それをどうこう言うべきリールじゃないのかも?まあこのリール使うような釣りではそれほど削れていかないか?

 でもって主軸抜いて、ローターナット外してローターをヌポッと外してやると、ベール反転の内蹴り方式はバネこそ眼鏡型じゃないけど大森に似たL字の金具方式で軽く返って良い塩梅。
 そしてそのベール反転の”蹴飛ばし”なんだけど樹脂製本体じゃなくて、ベアリングとローター軸ギアを止める部品と兼用の亜鉛一体成形の部品が鎮座していて、樹脂削りながら蹴飛ばすよりずいぶん耐久性良さげな感じになってて感心する。ボールベアリングがここに1個だけなのも好印象。
 と同時に、なんかこのギアの亜鉛鋳造一体成形、のくせにネジ込みハンドル、蹴飛ばし兼ベアリング押さえ部品、あたりに激しく既視感がある。これ方式としてはシェイクスピア「アルファ2260-030」がスゴく似てる。”なんちゃって大森”でこれだけ重要な部分の癖が似てるってのは、同じメーカーが作ってるんじゃなかろうか?という気が強くする。さらに言うなら、今回のマイクロフィッシャーはもともとシェイクスピアブランドで欧米市場で売ってたのがあって、それの色違いの可能性があるように思えてきた。そう思って両製品とも80年代真ん中から後半ぐらいの見た目なので、そのへんの欧州版のカタログとか覗いてみたけど見あたらず。イーベイでリールの「Shakespeare」では多すぎるので「micro」とか「UL」で絞り込みかけたらシェイクスピア「LX UL」というのが、本体の形状、ねじ込み式なところ、逆転防止のスイッチの形状とかが一致するのでかなり近い、ただコイツはスプール樹脂製版とアルミスプールでも若干ドラグノブが違う版もありのようだ。いずれにせよシェイクスピア「LX UL」の色違いアビースペシャル版で確定だろう。で、そうなってくると製造元なんだけど、「リール風土記」の下請け元請け関連図でみると、この時代80年代後半のシェイクスピアの下請けには韓国大森と香港シェイクスピアがあったようなので、中華リールであるコイツは香港シェイクスピアがアビースペシャルブランドの下請け製造したものである。いうのがパソコン椅子探偵ナマジの推理。ということでアルファ2260も香港シェイクスピアかなと思いましたとさ。というわけでパチモンもなにも、発注元のシェイクスピアが大森のリール持って来て「こんな感じでよろしく」って感じだったんだろうから”パクリ”っていうよりはシェイクスピア通じて技術的な交流があったと見る方が妥当なんだろうな。パチモン扱いして失礼いたしました。
 とまあスッキリしたところではあるんだけど、またぞろ病気が出てきて樹脂スプールの「LX UL」はちょっと秤に乗せてみたいのアタイ。ああマウスがツルツルしてきた・・・アアァッ!

 まあ煩悩を断ちきるためにも残りを急ごう。
 ベール周りがまたなかなかやりおる感じで、ラインローラーはステン無垢のローラーを直受けなんだけど、受ける軸に油溝が真ん中へんに設けけてあって、アルファ2260ではメッキの質が悪くてボロボロだったけど、その二の舞は舞ってない。
 そして、ベールアームとベールワイヤーのお尻の回転部分の軸が樹脂で受ける形になっていないのが立派。かつ大森みたいなローターの腕側に雌ネジを埋め込んでという手間の掛かる方式でもない。
 ダイワの革命機「ウィスカートーナメントSS600」が同じ方法だったと思うけど、ネジじゃなくて腕の裏まで貫通させた軸の尻を写真真ん中の矢印のところに見切れているけどEクリップで止める方式。これなら樹脂にネジが効きにくいという問題が回避できる。そして金属の軸で回転を受けているので耐久性は高い。
 その他にも、回転部分を樹脂で直受けにしないというのは徹底されていて、ギアもハンドル軸は真鍮ブッシュ受けでローター軸はボールベアリング受けというのは既に書いたとおり。さらに細かい所で写真下のように、ベール反転のL字の金具を止めているネジにもカラーが填まり、ストッパーの爪もカラーに填まってからネジ留めされる。

 全体通してみれば安っすいつくりではあるんだけど、丁寧には設計して作ってある。ギア周りの耐久性はやや不安ながら、ドラグはしっかりしているし、ベール反転も軽くて調子良いし、回転も重くなく、使ったら気持ち良さげなリールで、正直もっとどうにもならないゴミスピかと思ってたけど、存外悪くない。
 部品数も少なく単純で、ややプラスねじが多用されていて慣れない感じだったけど、整備性も悪くない。80点90点の高得点のリールじゃないとしても、性能としては60点でギリギリ”可”で、でも、可愛い見た目と短期的には使いやすそうな機能が備わってて、ちょっと使いたくなる程度に魅力的。

 今回の2機種はどちらもそんな感じで、経費削減しつつどう実用的なリールにするかっていう苦労が偲ばれるし、苦労の甲斐あってどうにかこうにかまとまったリールに仕上がっていると思う。
 ぶっちゃけ、そこらでお魚釣りするのに、高性能な100点満点のリールなんて必要ない。魚が釣れる程度の性能があれば足りる。なのにゴチャゴチャと余計なモノを付加していって逆に釣りにくくなってるリールのいかに多いいことか。
 このぐらいのちょっと足りないぐらいのリールの愛嬌の方が、そういう過剰なリールの傲岸不遜よりよっぽど好ましく感じる。
 こういう、情報もろくに出てこないようなショボいリールでも、分解してみるとなかなかに楽しめる部分を発見できたり、リールの歴史とかの知識に照らし合わせて考察したりするのもまた楽しい。
 これではマウスが滑るのを止めることは難しく、”スピニング熱”は一向に治りそうにないのでアタイ困っちゃうのである。アアッ!

2 件のコメント:

  1. スピンフィッシャー712だとローターブレーキ装着しないでもベイルトリップの位置変えるって裏技もあります
    マジックテープのブレーキ弱くするなら
    マジックテープをお湯で茹でるって手段もありますよ

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    1. ワームやらも煮て柔らかくしたのを思い出しました。
      樹脂系は柔らかくしたかったら茹でるのは共通なんですね。試してみようと思います。

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