あまり知られていないことかもしれないが、私ことナマジは安竿が好きである。知ってるって?
まあ、そんな安竿大好きな私がヘラ釣りを始めるにあたってまず買った安竿が以前紹介したようにダイワの入門モデルのヘラ竿「陽舟」10尺で、快調な使い心地を楽しんでいるところだが、さすがに安い竿でしかも中古なので、ひょっとして耐久性とかに難があったりしないだろうかという不安はちょびっとある。
安い割に軽くて使いやすいように感じていて、軽いということは、薄くてパワーやら耐久性に劣るのではないかという心配が無いわけではない。
まあだとしても値段相応なわけで、すぐに折れるような不具合がなければ問題ないとは思うのだが、気になってちょっと使用感の報告とかネットに転がっていないかと検索かけてみたら、良い評価も悪い評価もあって、結局自分で使い込んで判断するしかないと思わされたところなんだけど、なかには初心者モデルを買うにあたってダイワかシマノか悩んでいる質問者に「陽舟とか言ってる奴はヘラ釣りなんて金のかかる釣りはやめておけ」とか書いている奴がいて非常に腹が立った。
ヘラ釣り始めるにあたって、正直目標が自分でも明確ではなくて、まあとりあえず5匹10匹釣って楽しめるようになろう、ぐらいのゆるふわっとした目標で始めてみたところだけど、始めてみて自分の目標というか、戦うべき敵が明確に見えてきたように感じている。
ヘラ釣りを妙に小難しい訳の分からん理屈で語って権威付けしようとしたり、高い道具じゃなければダメみたいなことを言って、さも自分が高尚な趣味を楽しんでいるかのように見せかけたり、全く鼻持ちならねえ野郎どもがウヨウヨいるのに反吐が出そうになる。
そういう輩にネットの片隅から唾吐きかけて喧嘩売って、バカにしておちょくりまくったことを書くのが、そういうしょうもない輩どもに戦いを挑んで打ち負かして楽しく釣るのが、私のヘラ釣りの目標だ。
もちろん、ヘラ釣りの技術を緻密に理論立てて真面目に求道的に研鑽している人たちもいるし、高い道具の「趣味の世界」だからこその贅を尽くした美しさや機能美に魅力を感じないわけでもないし、それらを楽しんでいる釣り人を悪く思っているわけでもない。
そうじゃなくて、そういう楽しみじゃなくてちょっと休日釣り堀でヘラ釣りでもしてみようというような初心者やら休日釣り師を小馬鹿にする事によって、自分たちがさも上にいるかのように振る舞うバカどもにムカついているのである。他人を下に見たところでおまえの立っている位置は1ミリだって高くならないんだってわかってるか?
「高い道具じゃなければダメ」というような奴にとっては、安い道具で快適に釣られてしまっては立つ瀬がないのだろう。どうせそんな連中は魚釣りにおいて唯一自慢できるのが道具の値段だけで、釣果も技術も凡百のヘボ釣り師の馬群に沈んでてなんの特徴もなく、たいして技術の習得に努力も払ってなくて、ゆえに他人の釣技の正当な評価もできず、他人が釣れるのはラッキーで自分が釣れないのは運が悪いぐらいに思っているから、いつまでたっても運など回ってこないことに気づいてもおらず、そういうことを背中で教えてくれるような師匠もいないんだろう。おかわいそうなこって。
まあ、そういう輩は無視しておくのが精神衛生上も得策であり、相手にしていては自分も同じレベルになってしまうというのはわかっちゃいるのだが、でもまあ自分はお行儀良く賢い人間ってわけでもないしバカで結構、好きに書かせてもらう。
サッカー元フランス代表のジダンがワールドカップで相手選手に頭突きかまして一発退場食らっていたけど、あのときは相手選手に母と姉を侮辱されたんだといわれている。フランス男児にとっては近しい女性を侮辱されたらブチ切れなければならないものなのだろうし、私にとっては安竿をバカにされたらやはりブチ切れなければならないというものである。愛の問題である。
ヘラ釣り始めるときにもあんまり金はかけないでおこうと思っていたので、以前にも書いたように餌抜きでだいたい4万5千円ぐらいしかかかっていない。
餌も、まあそんなに種類を増やさないようにしたりシラタキを鍋したときに確保したりで1日5百円前後かなという感触である。今時ゴカイ買ってもミミズ買ってもそのぐらいはするし、ことさらヘラ釣りが餌代がかかると思わない。
べつにヘラ釣りするからって、ほかの釣りと違う特別な費用がかかる訳じゃあないと始めてみて実感している。浮子を自作しているのは大きいかもしれないので、貧乏人は浮子を作れと書いておこう。楽しいし。
他の釣りと違う金がかかる要素をあえてあげるとすれば、竿掛け・万力の組み合わせと座るマットだろうか。
正直なくても釣りできないことはない。でも短尺の竿はともかく長い竿には竿かけは無いとしんどいだろうし、短尺の竿でも竿を置いて餌付けするときの手返しとか考えると、無しというわけにはいかない気もしてきた。
座るマットも長時間座る釣りなので、ないとお尻がいたいし、腰痛持ちには背もたれも欲しいところ。
今使っている竿掛け・万力セットは「おり釣り具」というところが出しているセットもので7000円ぐらい。万力は木製、竿掛けは竹でできていてなかなかに趣があって良い。F師匠に薦められて買ったのだけど、同じような値段のもので竹製とかはあまり売ってなくて、金属とカーボン製のかなり安っぽいものになる。まあそれでも釣りにはなんの不便もないのだろうが、竹製の竿掛けはヘラ釣りの気分を盛り上げてくれるので気に入っている。
でも、7000円のセットものなんていうのはヘラ釣りの世界では安物で、釣り具屋で黒檀とかで作られた万力を見ると平気で5万円とかしていてちびりそうになる。ヘラ釣りの道具は何でも高い。
今使っている竿掛け・万力に全く不満はないのだが、竿かけて置いておくぐらい、ホムセンでクランプとか買ってきて細工すれば金なんてたいしてかからんだろうと思っってしまった。そういうやり方を示しておくのも「ゆるふわヘラ道」においては意味があるかなと、渋谷のハンズの金物コーナーでクランプ手にして実際に組み合わせてみたり「ここをこう締めて、こっちは木を持ってきて」とかいじり回していたら、結局竿掛け用の万力に求められる機能は、足下の木の棒に竿掛け全体を固定することと、木の棒と90度交差する形で竿掛けを角度を自由に調節できる形で固定すること、の2つだと理解した。その2つの固定をやってのけるにはクランプが2つあればできるということで、写真のような感じになった。これで竿掛けの万力として使えることは実際に竿掛け用の万力を触ったことある人なら理解してもらえるだろう。
費用は1000円弱ぐらい。竿掛けは適当に余っているノベ竿をつかって、キャップのようにはめるY字とクランプに挟む木の棒を竿尻に上手く突っ込んで固定できるように削れば出来上がり。たいして手間もかからない。
実釣でもどんな塩梅か使い心地を確かめてみたいところ。
座るマットについても、5000円ぐらいでそれほどお金がかかっているわけではなく、背もたれ付きのを買ったので腰が楽で良いといえば良いのだが、難をいうとデカいのである。マットの厚さと長時間の座り心地は関係深そうなので安易に安い薄っぺらいものに買い換えるわけにもいかなそうだが、もっと安くて腰の痛くならない空気で膨らませるタイプか折りたたみ式のものがないかと探していたら、プロックスから出ている「あぐら椅子」というのが、座面は低くて広くてヘラ釣りにも良さそうだけど、仕舞った時の体積は今使ってるマットの半分ぐらいで、かつ値段が1500円程度と安いのでものは試しと買ってみた。しばらく使ってみて、使用感など報告してみたい。
とまあ、お金をあまり使わなくても楽しめるよといういうことは発信していきたい情報だが、ちょっとお金をかけたら楽しくなりそうというものもあったりして、買うべきか否か迷っている。
水中映像の有用性を市販のDVDで感じたところだが、今時、個人でも水中撮影できるようなビデオ機材は手に入る。タブレット端末に接続してリアルタイムで水中の映像を見るような機材はそこそこお高いけど、小型のいわゆる「ウェアラブルカメラ(着るカメラ)」といわれるようなバンドで頭にくくりつけて撮影できるようなビデオ機器でマリンスポーツなどにも対応する専用防水ケースのついたモデルが5千円ぐらいの安価で売られている。
スイッチを入れたままドボンと水中に放り込んで撮影するので「ドローン」ならぬ「ドボーン」とかいうらしい。
水中で撮したい方向にどう固定するかとか検討するべき技術的な課題はあるけど、ルアーの釣りのような、どこで魚が食ってくるかわからない釣りとは違って、垂らしている餌のところで食ってくると分かっている釣りなら撮りようがある気がするし、リアルタイムではなくても後から釣れてなかった時間帯に魚が居なかったのか居ても食わなかったのかとか分かるだけでもかなり価値が高い映像だと思う。
竿のグレードをあげるために使う金が5千円あるなら、こちらに使った方が釣りが楽しくなると思うのだがどうだろうか。ちょっとポチッと発注するべきか迷っている。
釣りにおいて水中撮影を発展させていくと、その延長線上で水中映像をリアルタイムで見ながら釣るということも機材さえそろえればできるように思うけど、「ヘラ釣りは浮子で水中の状況を把握しながら釣るもの」という固定観念があるのか、いまいちそれは面白くなさそうに感じてしまう。まあ他の釣りでは偏光グラス使っての「見釣り」なんていうのを当たり前にやっていて、その楽しさも知っているつもりなので昭和の男のくだらないこだわりなのかもしれないが、ヘラ釣りでそれは何か違う気がする。
まあ、情報機器の発達はすごい勢いなので、そういうのに触れて育った世代は抵抗無く自然にそういった機器を使いこなした釣りをするようになっていくだろうと思う。
そうなった頃に若い衆にそういう釣りを教えてもらうのもまた一興かもしれない。
ドローンも小型高性能化しているし一般化すれば、釣りキチ三平でラジコンでデカバルト狙ったような釣りのさらなる発展系がありえるだろうし、水中カメラも小型化や低価格化はもとより、先端技術のイルカ型の音響カメラなんかだと濁った水の中でも魚の映像が手に入ったりする。
とりあえず貧乏人にも手が届くような、広く一般に普及した機器ぐらいは使いこなせるようになっておいて損はないように思う。
でもまあ釣りなんて、お金がなくても拾ってきたラインとハリを竹藪から引っこ抜いてきた竹にくくりつけてもできる。お金をかけようと思えばいくらでもかけられるけど、なきゃないなりに手持ちの札で勝負するしかないのである。釣りぐらい金が無くても十分楽しめるということは示して情報発信していきたいと思っている。
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