2017年6月10日土曜日

パンツじゃないから恥ずかしくないもん!

 あまり知られていないことかもしれないが、私ことナマジは着古した服が好きである。知ってるって?

 ポケットの位置とか変わると使い心地が変わるというか、不安になったりするこの気持ちは、誰か共感してくれる人がいるのだろうか。ひょっとして「ライナスの毛布」みたいな心理学的な用語があったりして。

 ここ数年お気に入りでいつも履いていたズボンが、夏用、冬用共に2交代制なのだが、片方が限界を迎えつつある。
 最近はズボンっていわないのか。でも「パンツ」って言い方は昔は発音が尻上がりでパンツ↑というしゃらくさい感じだったのが、いつの間にやら下着のパンツと区別つかないようなパンツ↓という呼び方になってきているような気がする。ズボン・パンツ問題については椎名誠先生ほかいろんなところでオッサン共が問題提起しているのでここではあまり深くはつっこまなないでおく。まあ、どうでもいいんだけど。
 で、ズボンなんだが、いちいちベルト締めるのがめんどくさくて、ベルトのついているイージーパンツというのかカーゴパンツというのかその手のを履いているのだが、夏用の薄手のは、先日いつも携帯を入れる左ポケットが大破したのを繕って、まだ履けるだろうと思っていたのだが、一カ所破れ始める頃にはすでに生地があちこち限界を迎えているようで、ポケットの端だのケツだのにあちこち穴があき始めた。尻が割れて「いきなり尻見せ」状態になったとしても、まあ若い女性でもないので実害は少ないけど、財布とか家の鍵とか落とすと面倒くさい。
 冬用も手を突っ込む右ポケットのあたりがボロボロである。

 そろそろ買い換えるかと思うのだが、買うとなるといろいろ注文の多いめんどくさい男で、最近ズボンに求める条件はチャックの付いたポケットがあることが第一で、夏用なら即乾性素材の涼やかなのが、冬用なら丈夫な厚ぼったいのが欲しい。デザインにも明らかにダメなのと良いのがあるのだが、その辺の好みは言葉で説明できない感覚である。どうせいつもダサ臭い格好しているのに何でも良いやろと思うかもしれないけど、そうじゃないんだなぁ。
 チャックのついてないポケットに鍵を入れておくのが不安で嫌いだ。鍵落としたことなどないのに不安になるめんどくさい心配性。

 今時はネットショッピングで膨大な数の商品から買うものを選ぶことができるので、冬用についてはこの冬、ポケットが沢山ついているやつを、そのアカ抜けないデザインには目をつぶって我慢して、チャック付きのポケットが手を突っ込む前ポケットとは別にあるのを画像で確認して買ったのに、そのチャックは単なる飾りで、チャックおろしてもポケットになっていないという衝撃の代物であった。意味のないデザインした責任者でてこいと文句を言いたくなるが、ネットで安いのを買うから銭失いをするんだと反省。反省を噛みしめるためにも履くことにした。財布と鍵はボタンで留められる尻ポケットに入れる。

 夏用は、冬用の失敗を繰り返さないように、こういうときは手堅くモンベル行っとけばいいねン。と渋谷のモンベルショップに出かけた。
 東急ハンズの隣にあるのだが、このアタリの「表渋谷」は毎日祭りのような人手で、人混み嫌いな人間にとってはロールプレイングゲームの「毒の沼」のように歩いているだけでHPガリガリと削り取られていく気がするが、夏ズボンを買うというクエストのためにはいたしかたない。我慢して突撃した。

 流石はモンベル。わかってるという感じにズボンの前ポケットにチャックがついた即乾性のやつが売っていて、サイズがMの長さがS(ショート)というところにやや屈辱を感じたけど、無事お買い物終了。7千円ぐらいで価格も適正価格としかいいようのない安くも高くもない価格。これでしばらく夏物ズボンは買わなくてすみそうだ。

 貧乏ってほど金持ってないわけでもなくて、ズボンぐらい好きに買ってもいいんだけど、ズボンに限らず服って気にいったものをズーッと着続けていたいと思っていて、夏に釣り行くときの長袖Tシャツとかも、いい加減擦り切れてきた奴も脇が破れて繕った奴も、もう何年もその状態から着ている。
 着ると、それを着て良い釣りしたときの記憶がよみがえったりして、なかなか捨てて新しいのを買う踏ん切りがつかなかったりもする。買い物行くのめんどくさいし、ネットショッピングははずれもあるし。
 バンバン新しいものを買って経済回していかなければいけないのが現代人の努めなのかもしれないけど、まあ一人ぐらい変なのがいても大丈夫だろうと思う。

 昔々、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。そこに雀がやってきましたとさ。おしまい。

 「きたきり雀」のお話でした。

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