2021年10月23日土曜日

天高くネコも肥える秋

 すっかり冷え込んできて、愛猫が布団に潜り込んでくる季節になって来ました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

 最近コバンのヤツはつれなくて、以前は一階の三和土の間に放流して出かけて、帰ってくると1階のドア前に張り付いていて、開けると足下にスリスリと頭をこすりつけてきたものだったのだけど、なんか冷めた対応を取られるようになってきてて、開けたら居ないなと思って最初具合でも悪くしてるんじゃないかと心配したんだけど、単に面倒臭いだけのようで、お気に入りのソファーの上の定位置で「まだ眠いんだけど」って言いたそうな顔して欠伸かましてきたりしやがるので、「アタイにはもう飽きたのねっ!キィーッ!!」って悔しくってならないノ。またこれが、欠伸すると猫って牙があらわになって”ワルい顔”なのよね。とはいえ、げんきんな野郎で寒いと暖を取りに寄ってくることが多くなり、膝の上にも頻繁に乗ってきてくださる。7キロオーバーのデカいなりで。重くとも下僕としては喜んで暖房器具替わりを努めさせていただきます。

 ここしばらくのコバンのお気に入りの事柄が3つほどあって、一つは夜に窓の下でジーッと窓を見上げていることなんだけど、なんだかおわかりいただけただろうか?

 そう、我が家の壁及び窓方面警備担当のヤモリの”出待ち”なのである。冷え込んでそろそろ冬眠に入ったのかここ数日空振りのようだけど、連日のように張り込みからの大ジャンプを披露してくれていた。窓の鍵に前足を掛けるようにして窓枠いっぱいぐらいまで7キロオーバーが跳び上がるのは、サバンナのサーバルジャンプとかカラカルジャンプを思い起こさせる迫力ある見世物で、動画撮って公開したいぐらいであった。

 あと感心するのが、さすが半野生動物とワシは整理してる捕食者としての狩りの能力で、ヤモリが窓の外を例の分子間力(ファンデルワールス力だっけ?)を使った垂直歩行でペトペトと歩く音が聞こえているようで、出待ちしてなかった初期の頃、膝の上で寝ていたのがムクッと起きて窓の方に行ったなと思って窓に目をやるとカーテンの向こう側にヤモリが居るようで、カーテンの下でロックオンしてカーテン越しに跳びかかったりもしてた。まあ、キツネがいかにも音がかき消されそうな雪の下のネズミの音を聞いて雪に突き刺さって狩りをする映像とか見たことあるし、野生の狩人なら当たり前の能力なのかもだけど、改めて目の当たりにすると感動する。ネコが何も無いところを目で追うのは霊が見えているとかアホなことを言う輩がいたけど、壁の向こうのゴキブリとかを耳が追ってるんだろうって話。ちなみにウチの警備担当で玄関及び床方面主に対ゴキブリ作戦を任せていたアシタカグモ軍曹はコバンが見つける先から食い散らかしたようでほぼ居なくなってしまった。1階の三和土には掃除するとMIA(作戦行動中行方不明)な感じで脚とか転がってて軍曹殉職してコバンのオヤツになったっぽい。2階級特進だと准尉か?黙祷。ちなみにゴキブリの脚も落ちてたりして、ネコの居る家にはゴキブリが居ない説はあながち都市伝説ではないのかも。ゴキブリ用の毒餌は毒食らってるゴキブリ食ったらコバンが危ないので片付けた。逆に食べてなくて意外だったのが、侵入してきた小さな蟹で、散々なぶりものにした形跡がみられる干からびた死骸が転がってたけど食べなかったようで、猫に生の甲殻類はダメ説は、港の猫は落ちたアミコマセとか舐めてるので眉唾だと思ってたけど、やっぱり食べられないのかも。堅くて気に入らなかったというのは、窓に飛んできたコガネムシを捕まえて与えたら、散々なぶりたおしてからおもむろにカシュカシュと小気味よい音をさせて食べたので、そうではなさそうである。個体差でコバンが虫がお好みってだけかもだけど。

 寝る前に押し入れから布団を出そうとすると、以前は布団の入っている上に飛び乗ったりして大はしゃぎしていたのだけど、最近は押し入れの下の狭いシーツとかタオルとかを収納しているところに潜り込むのがお約束のようになって、オモチャとかで釣って前足捕まえて引きずり出して「悪い子ッ!言うこときかん子にはお仕置きじゃ!」と、ひっくり返して腹といわず脇といわず全身くまなくワシャワシャしてやって、ついでにワシのあごひげで顔周りをゾリゾリと擦ってやってから寝るというのが儀式化している。”お仕置き”は嫌いでもないようで悪びれずケロッとした顔をしているのが小憎らしくも可愛らしい。ていうか明らかにゴロゴロ言ってて喜んでおられるようで、なによりでございます。

 もう一つ最近のコバンのお気に入りが、敷き布団とシーツの間に潜り込むというもので、何が楽しいのか、中でゴソゴソとしているので上から手を出すと、なんかそういう罠みたいな感じでガシッと前足で掴まえられて指とかをガジガジと囓られる。囓られるとこれまた感心するんだけど、肉食獣の歯って、犬歯(猫歯か?)で獲物を捉えて、奥歯というか裂肉歯で噛み切って飲み込むようにできてるのであまり前歯の出番がない。草食獣だと草を噛み千切るために出っ歯なぐらい発達しているけど、ネコの前歯はショボい感じで噛まれても上手に前歯のところで噛んでくれると痛くなくて、ああこれオカーチャンのお乳飲むのにも便利だわ、って理解できる。ただ犬歯で噛まれると当たり前だけど手加減した甘噛みでもそれなりに痛く、かつ、布団のシーツとかは穴開きまくる。おかげでシーツは穴だらけの繕いまくりで、針仕事にもだいぶ習熟してきた。

 まあ可愛いから良いンだけどね。

 先日保険屋さんと、資料付き合わせて打ち合わせする必要があり、コロナ禍もありなんか”テレワーク”的な感じでネット経由で打ち合わせしたんだけど、お約束的にコバンも”ZOOM”デビューしておりました。最近は画面の中のモノには触れられないっていうのは理解してきたようで、小動物とかが映ってても手(前足)は出さないので、「何コイツ画面の中に向かって鳴いてるんだ?」って不思議そうな顔しておりました。

 という感じで、ネコと爺さんの生活は良い塩梅で、秋も深まって行くのでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿