2017年3月5日日曜日

アニメにおける釣り具の表現

 今回は「アニメ・映画など日記」の出張版でおとどけします。この時期釣りブログなら渓流解禁ネタとかがお約束だけど、花粉症で家にこもってるので釣りネタ切れてアニメネタ。
 今期アニメはクソ面白いのが多くて楽しめているけど、ちょっと気がついたアニメの中での釣り具の表現についてなど、ひとくさり書いておきたい。

 だいたいにおいて、アニメでもマンガでも釣りをするシーンが出てくると、現実にはあり得ない構造の釣り具になっていたりして、釣り人としてはちょっと興ざめすることが多い。まあ、釣りしない人からみたらそんなもんだろうなと思うのだが、スピニングリールのラインがラインローラーのところにかかってなかったりなんてのはありがちである。

 まともな釣り具が出てくるのは「釣キチ三平」とか「つり玉」とか釣りを題材にした作品を除くと記憶にある限り「トムとジェリー」ぐらいで、トムさんが使ってたリールは投げるときにハンドルが回る両軸のダイレクトリールで、いわゆるケンタッキーリールと呼ばれるやつ。タックルボックスにはジタバグやハワイアンウィグラーぽいルアーが入っていたりして「トムさんアーボガスト使いか、渋いな」と釣り人としてほくそ笑むところ。立ち入り禁止の釣り場に忍び込んで釣りするところとかも釣りが分かってる感じだ。ちなみにライブベイトとしてはジェリーを用意している。トムとジェリーは古い作品で新作とか除くと著作権が切れているのでユーチューブで視聴できるが、古さを感じさせないアニメーションの動きの良さとか今みても感動する。釣り回は「変な魚釣り」というタイトルなので是非みてほしい。

 でもって今期視聴中のアニメなんだが、まともな釣り具が出てくる作品が2作品あった。

 開高先生が良い映画はちょっとした小物にもちゃんと気を配って作っていると書いていて、例としてタバコ吸うシーンで使うライターが、ドイツ軍ならイムコでアメリカ軍ならジッポでとあげていた。「神は細部に宿る」とか、アニメでも同じことが言えると思うのだがどうだろうか。

 「リトルウィッチアカデミア」は、ハリーポッターのような魔法学校ものなんだけど、魔法学校の先生に「金魚鉢の中の魚」の先生がいて、その先生を主人公が下水に流してしまったときに、しばらくごまかすために主人公の指導担当の先生が黒板消しに魔法をかけてルアーにして金魚鉢にぶち込むのだが、このルアーがヨーズリのデメキンの琉金バージョンみたいな感じで、制作会社のトリガーの担当者だかは「ヨーズリマニアか、ご愁傷様だな」と釣り人としてほくそ笑んだところ。他にも魚の先生が流れ着いた湖で密漁者が使う籠がいわゆる「カニ籠」で実際の物と同じ構造で主人公が「ひらけごま」の魔法を唱えるとパカッと真ん中からオープンしており、そういうの好きな人間がいるのか考証担当が調べたのか、いずれにしても細部まで詰めてあるなと感心したしところ。

 もう一つは「小林さんちのメイドラゴン」。この作品は「ドラえもん型」の異世界から居候がやってくる系の作品で、海に遊びに行っての水着回でだが、小林さんが、ドラゴン形態(普段はメイドに変身している)のトールの背中で魚釣りをするのだが、この時の道具がいかにも海近くの釣具屋とかでセットで買ってきたような、安っぽい針金2重巻きのガイドが付いたパックロッドのスピニングタックルで、ちゃんとベールを起こして投げているし、ラインローラーでラインを拾って巻き取っている。何度か静止画像で確認していたらトールの背中には釣り竿セットが入っていたビニールパックも置いてあり、トールがなにげに翼で小林さんの日除けをしていたりするのとかとあわせて、実に細部まで丁寧に描かれていることが分かる。さすが「京都アニメーション」と唸らずにはいられない。絶対作画か考証か担当した人間が本物の「釣り具セット」を買って調べているはずだ。じゃないと、ビニールパックのリールと小物が入っている部分が膨らんでいる形とかまで描けるハズがない。最近はいい加減な描写ではネットのうるさ型がゴチャゴチャ言いかねないので考証は丁寧にせざるを得なくなっているという事情もあるのかも知れない。実際オタクな釣り師がこうやって静止画像チェックしているのだから。だとしても、こういっちゃ何だけど、たかだか深夜のアニメのエンタメ作品に対して、そこまで丁寧に作り込むか?と驚くぐらいに、きっちり真面目な仕事を積み重ねているからこそ、たかだか深夜のアニメのエンタメ作品が、待ち遠しくて木曜の朝早起きしてしまうぐらいに魅力的になっているのだろうと思う。素晴らしい仕事っぷりだ。

 ついでにもういっちょ、釣り描写の出てくる作品が異世界ファンタジーものの「このすばらしい世界に祝福を!2」、で1期の時も今期もエンディングで牧歌的な歌が流れるなか、主人公が魚釣りをしているのだが、これが延べ竿で竿より仕掛けが長いいわゆる「バカ」が長すぎる状態で釣っているのだが、これはこれで主人公の釣りの素人臭さがでてて牧歌的な雰囲気にもマッチしているような気もして、基本的にゆるくて楽しいこの作品には相応しいように感じる。「このすば」は予算が限られていると噂に聞くけど、メリハリ付けて手を抜けるところは抜きながらも、低予算ならではのチープな雰囲気のなかで、それでも面白いと楽しまずにおれない作品に仕上げている。金がなくたって手元にあるカードでキッチリ勝負している感じはこれまた良い仕事だと思う。

 たまたま自分が詳しい釣り具が出てきたので、そういう部分でも今期は楽しめている。

 しかし、そういう細かいところまで詰めた良い作品や突き抜けて面白い話題作も目白押しの中、今期、アニメ好きの話題をかっさらっているのは、低予算のショボいCG作画の、台詞も棒読み気味のギャラ安そうな声優が「たーのしー」「すごーい」と脳を溶かし、IQを下げにかかってきているかのような「けものフレンズ」である。一言で内容説明するなら「美少女動物園」という感じの作品。
 1話目みてあまりのショボさに2話目からみていなかったが、3話目ぐらいからオタクどもの間で話題沸騰状態だったので見直したら、ゆるくて癒やされるほのぼの感に「絶滅」とかほの暗さが影を差し、ときに狂ったような笑いのネタをぶち込んでくる芸風に次第に引き込まれ、気付けばIQを削られ「たーのしー」と視聴させられてしまっている自分がいる。
 何がそんなにウケる要因なのか正直謎である。たった10数人で作っていたという制作陣さえあまりの盛り上がりぶりに戸惑っているようで、監督が「ここ500日ぐらいずっとアニメ作ってたので世間がどうなっているのかわかりません。正直何が起こっているのかわかってません」とかつぶやいていて笑った。
 「たつき」監督はじめ制作陣は、調べてみると「てさぐれ!部活もの」を作っていたチームと知り、ちょっと納得した。低予算でアイデア勝負と出たとこ勝負はお手のものなのかも知れない。
 にしても、何があたるか、何が面白いかなんてのは、分からないモンなのである。「てさぐれ」も面白かったけど「けもフレ」ほど話題にはなっていない。
 宣伝とかにもお金をかけた期待作が大ゴケすることもあれば、低予算でバカあたりもある、ってところがなかなかに味わい深いところというか、何でも一緒だよなと思う。

 勝負は下駄を履くまでわからない、という当たり前のことにつきるのかも知れない。すごーい!

4 件のコメント:

  1. ナマジさん

    はじめまして。reimeiともうします。
    フェンウィックのランカーギアについて検索するたびに、ナマジさんの記事に行き当たります。LGX66SM-2Jを海メイン+時々バスでよく使っています。フェンウィックは、他にもHMG GFS70とFVR2本を使ってます。

    余計なお世話かと思いますが、今ヤフオクに「ES 66 M-2 J」が1000円で出品されています。私もほしいのですが、これ以上竿を買うと嫁に怒られるので・・・程度も良さそうです。いかがでしょうか。

    返信削除
  2. reimeiさん はじめまして

     タレコミ情報ありがとうございます。とりあえず入札してみます。

     ランカーギア使いの方が記事読んでくれているのは嬉しいです。良い竿ですよね。

    返信削除
  3. フェンウィックイーグルES66M-2J無事落札。入札私だけでした。
    reimeiさんありがとうございました。

    返信削除
  4. 落札おめでとうございます。

    ブログ記事遡って拝見いたしました。
    早く体調が整って、フェン竿を堪能できるようお祈りいたします。

    返信削除