今年は台風が少ないと思っていたら、ここにきて帳尻をあわせるかのように台風発生しまくっていて、月曜には9号が関東直撃して大雨、10号は西に移動しつつ日本の南で停滞していたと思っていたらUターンして週明け上陸かもという、西から昇ったお日様が東に沈むような「何がしたいんじゃお前!」な訳の分からない動きをしていたりする。
台風に限らず、低気圧が接近すると頭が重くなったり痛くなったり、膝の古傷が痛んだりと体調が悪くなる気がしていたが、新田次郎の「珊瑚」を読んだときに、全く同じような体質の登場人物がいて、私だけではなくそういう体質の人間がいるのだというのを知った。調べてみると割と普遍的にある症状のようで、「気象病」ともいうようだ。
「珊瑚」では、荒天を体調で察知するというのが、漁師としての危機回避能力として役立っていたが、今の時代、衛星情報からスパコンのシミュレーションからつかった天気予報が簡単に手に入るので、すでにあまり役に立たない能力であるというか、頭痛いだけで困りものの体質である。
というわけで、台風が来ると体調不良なのだが、台風自体はそれほど嫌いではない。
子供っぽい感覚かもしれないけど、台風がやってきて、次第に雨風強くなってくる不穏な感じとか、妙にわくわくするモノがある。
もちろん被害がでたりするとしゃれにならないけど、台風も来ないと水不足だったりなんだりもあって、災いも幸いも運んでくるというのがやっぱり自然そのものという感じがする。
釣り師としては、台風直撃で休みの予定がぶっ飛んだり船が出なかったりというのはかんべん願いたいが、低気圧の来る前って一般的に魚の活性は高いし、雨も魚の行動に影響を与えて釣果につながったりするので、恐れつつも期待している心理がある。
実際には増水濁流で釣りにならない場合も多いのだが、妄想ではいつも爆釣の気がしている相変わらず馬鹿な私であった。
東北でオカに暮らしてると、台風ってそんなに怖いものとして意識しないんですよね。洞爺丸台風の絡みで可航半円・危険半円てのは知識としては知ってたけど、台風10号が北上山地を縦断したその日に岩手の内陸部にいた私には、分水嶺の向こうがあそこまでのことになってるとは思ってもいなかった。予報円の中心を通って石巻湾から上陸していたら‥と今さらながらに怖いなと思いつつ、岩手のあの美しい山河がこれからどうなってしまうのかと、災害復旧という名の破壊行為を日々目の当たりにしている者としては非常に憂鬱です。
返信削除10号は酷いことになりましたね。被害に遭った方にお見舞い申し上げると共に岩手の美しい渓がコンクリ詰めにされずに早く元に戻ることを祈らずにおられません。
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