2024年8月10日土曜日

夜漬けてもアサ漬けーナマジのビンボ飯大根大量消費編ー

 米がまずい。しかも高い。 米はミニマム・アクセス米除いてほぼ国内生産のはずで円安でも関係ないだろと思うけど、調べたらインバウンド需要で観光客向けの米消費が伸びてるのと昨年は猛暑で米のデキが悪かったことが主な原因らしく、円安若干関係あったりしてバタフライ効果というか風桶というか、今の時代全てのものが関連してて無関係では存在し得ず、田舎でのんびり貯蓄削りながら隠棲しようとしても経済動向とかには影響されざるをえないようでウンザリする。まあ、米が多少高いぐらい株価暴落を受けて「新NISA」で”追証”くらったような人達に比べれば屁でもないだろうけどな。しっかしNISAってなんか政府がお薦めしてたような印象があるけど、そんな追証くらうような可能性のある先物取引な投機的金融商品を素人に買わせる政策って、まあ買う方の責任と言えばそうだろうけど、有り体に言って詐欺かペテンかで正気の沙汰じゃないよな。追証というモノの存在を初めて知ったのは沙村先生の傑作マンガ「ハルシオン・ランチ」で主人公の化野ゲンさんがFXで追証喰らって無一文になってホームレス生活しているっていう設定だったので、追証ってなんぞ?って検索して、アズキ相場の昔から先物取引なんていうクソ博打はあいもかわらず民草の敵だなと思ったモノである。

 まあ米の値段が高いのはこのご時世仕方ない。とはいえ値段上がったうえでマズいってのはどういうこっちゃ?品薄なので品質が悪いってのなら我慢するけど、明らかにそうじゃなくて精米度合いが下がってて、以前なら無洗米じゃないけど研がずに炊いてぬか臭とか全くないぐらいだったのが、買って封を切った時点でぬか臭い。当然炊いてもぬか臭い。微妙なぬか分の体積を稼ぎたいというよりは電気代と時間(≓人件費)を節約してるのかなと思うけど、セコい、みみっちい。まあ米研いでから炊きゃ良いんだけど、もう10年単位で研がずに炊いてきたのでいまさら面倒くせぇことしたくない。人は便利に慣れるともとの面倒臭さには戻れない。じゃあ無洗米買うかっていうと近所の薬局というていの安売りスーパーには手頃な無洗米が売ってない。米は地元産のを食べることにしてるのもあって通販で探すのも煩わしいし、遠くまで買いに行くのは米5キロは地味に重くてやってられん。どうせ研がなきゃならんなら、以前試してみたらやや糠臭かったちょっと安い別品種の米にしようか検討している。円安はちょっと戻しつつあるけど、輸出産業やら観光業やらは儲かってたんだろうから、良い面もあったはずで結局良いんだか悪いんだかワシャ分からん。なるようになりやがれだけど米がまずいってのは地味に効いた。

 物価高はワシだけ喰らってるわけじゃなくて皆平等に喰らってるわけで、ウダウダ言ってても仕方ないので、こういうときこそ”ビンボ飯”の腕の見せ所である。

 ワシ、大根は好物と言ってよいぐらいに好んで食している。定番商品でなくてはならないので、スーパーでは季節関係なく年中売ってて、お天気次第で多少値段上げ下げはあるけど安い食材である。かつしなびてくると半額札貼られて叩き売られてるケースも多いし、直売所では元からクソ安く売ってたりするので、日持ちもするし安いときに買って主に味噌汁の具として活躍してもらってる。しかし夏場は味噌汁そのものが日持ちせず、あら熱とれたら冷蔵庫というのを心がけていても、たまに変な匂いがして明らかに悪くなってるときがあって捨てざるを得なくなると慚愧に堪えず、夏場はあんまり味噌汁作らない。ジイサン一人暮らしだと味噌汁なぞ一回作って煮返しつつ2日3日食うのが手間も掛からず便利。ミソの風味など知ったことかだけど具がグダグダに煮崩れた味噌汁もまたオツというもの。

 なので、夏場はソバとか冷や麦をオロシダレでたぐる時ぐらいにしか出番がなく、せっかく安く売ってても冷蔵庫にまだ在庫があると買う必要が無い。なんか大根を大量消費する方法はないかと考えた。サッと頭に思い浮かんだのは名作マンガ「ばらかもん」の”このもん”である。大根を軽く干してから甘辛いタレに漬け込んだ漬け物で、作中登場人物達がむさぼり食っていた。検索すると再現レシピもあったけど、どうも五島列島の本場モノの再現レシピは、紀伊半島でもそうだけど、田舎では砂糖ドカドカ使うのが上等とされている傾向にあり、甘すぎるということをレシピ紹介者は書いていて、ややマイルドにしたレシピを紹介していた。甘いのは飯の友としてはイマイチだなとは思ったけど、漬け物という線は悪くない。ただ本格的に大根干してタクワン漬け込むかっていうと面倒だし、そんなにタクワンばっか食ってられん。なら浅漬けならどうよ?とレシピを検索したらいくらでもある。作り方も簡単で基本は切って塩ふってしばらく置いて、塩気を洗い流してから味付けという作業工程で面倒ってほどでもない。味もいくらでも変化の付けようがあるようで、とりあえず塩昆布使うのと鰹削り節使うのが、普段使ってる材料で間に合いそうなので作ってみた。どちらも簡単で美味しく、これだけで飯のオカズになるぐらい。これはイケるという感じなのでご紹介したい。

 いうても簡単!

 1.まず、大根を食べるだけイチョウ切りにする。タッパに入れて塩を適当に振ってガシャがシャッと塩がまんべんなく回るように混ぜる。保存性を良くしたければここで時間を掛けて塩辛くしてしまう。

 2.15分ほど寝かして、大根がちょっとシナッとなって水分が出て来たら、ここでザルに空けて余分な塩分をざっと水道で洗い流す。一回流すので掛ける塩の量は適当で良い。

 3.タッパに戻して味付けする。塩昆布味のほうは、ご飯にかけるならこのぐらいかなという感じで塩昆布をぶち込み、タラーッとゴマ油を掛け回してガシャガシャと混ぜておく。鰹節のほうは、削り節を全体に絡むぐらいに振りかけて、メンツユを適宜掛け回して、これもガシャガシャ。どちらも混ぜたら5分も馴染ませたら食べられる。美味しい。

 味は薄けりゃ食べるときに追加で醤油掛けても良いので、調味料の量はご飯の友ならこんなモンかな?ぐらいの目分量でよい。逆に味濃くなってしまったら沢山のご飯で食べましょう。

ー以上ー

 という感じで、塩で締め?てる間含めても30分もあれば完成でなんら面倒臭い工程もなく。大根がパリポリと食感も良く沢山食べられる。お薦めです。

 一つ注意してもらいたいのは、浅漬けは塩分ガッチリとか乳酸発酵とかを効かせて保存食として作られているわけではないので、消費期限はわりとすぐ来ちゃう。作ったらその日に食うか、残ったのを翌日ぐらいは良いけど、何日も保存はしない方が安全。ワシ、まあ漬けモンやしいけるやろと大量生産して3日目ぐらいで、ちょっとお腹痛くなって、他に下手人も居なかったので原因は浅漬けかなと思っちょりマス。最初の塩で締めるときにもっと塩辛く締めれば、3日ぐらいはいけるように思うけど、どちらかというと保存食的な漬け物というよりはサラダの一種としてササッと作ってササッと食べきってしまうのが無難かと。大根の浅漬けだけでは食卓が寂しいとかタンパク質が足りんという贅沢を言う人は、納豆でも豆腐でも追加して豪華に食べてください。

 味のバリエーションは、レシピサイトとか見てると無限にありそうなので、安い大根が手に入ったらお好みの味で是非お試しあれ。

 安くて旨くて簡単はビンボ飯的正義なり。

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