2024年8月3日土曜日

誤爆

  買い増し決定したヨーヅリ系ミノーの購入を目的に検索条件”ヨーヅリ”とか”デュエル”なんてことをして探していると、当然目的以外のブツにも目がいってしまって、またいらんものを買ってしまう。アアッあたい病気が憎いっ!

 まあ、軟質素材でできたヨーヅリ「ゾンビミノー」に手が出てしまったのは、使いどころあるかもしれんぐらいで、傷は浅いぞしっかりしろ、って感じではあるが、着水音の小ささやハリの音がしないこととか、特殊な変態系ルアーなので特殊な出番があるかもしれんし、ないかもしれん。いずれにせよ使おうと思えば使えなくもないので、この程度の誤爆は被害が少ない。

 しかし、ヨーヅリから流れて誤爆したんだろうけど、オマエはなぜヤマシタの”烏賊スッテ”なんぞ買う必要がある?烏賊を釣るとしても船には乗らんだろう?ワシがスッテは使わんってのはワシなんぼアホでも分かってる。じゃあ何で買ったのか。聞いてください、商品名があまりにもけしからんかったので成敗してやったデスよ。その名を「おっぱいスッテ」。漁業用の”自動イカ釣り機”っていう楕円形のドラムに縄巻いて、回転パターンを色々調整・操作しつつイカ角なんかを海中に踊らせる機械用、本職用の”イカバリ”の大ヒット作に胴が柔らかくて「イカが抱いたら離さない」で有名なオッパイ針というのがあったんだけど、それとのコラボ企画なのか何なのか、おっぱいスッテ、漢字交じりで書いたら「おっぱい吸って~!」っていきなりいやらしくなるセクハラ系ネーミング。ヤマシタのコンプライアンス的にはどうなのか、担当者に問い詰めたいところである。ヨーヅリの方は名前の付け方のセンスは独特で、最近はLG(ライトゲーム)ポッパーとかワシの大っ嫌いなローマ字略称系が多くて、つまらなくて腹が立つぐらいだけど、以前なら海外ウケ狙いもあってか、ちょっと面白いネーミングが昔からの伝統ではあり、SASHIMIシリーズとかのもろオリエンタリズム全開のものから、アタックルシリーズとかハードコアブランドとか独特の厨二なセンスの名前とかが、デュエルと社名が変わっても、そこはかとなくヨーヅリ臭が漂う名前は残っていて魅力的ではあった。ヤマシタ(ヤマリア)はそのへん同じ漁具系ブランドでも湘南の海の香りのする小洒落たメーカーでネーミングは無難だと思ってたけど油断してたらこの仕打ちで裏切られた気持ち。ちなみに今回買った「おっぱいスッテ」の色はピンククマノミで色もそこはかとなく色っぽい。

 でヨーヅリというと、アタックル時代に代表される奇天烈ルア-産出メーカーであり、ゾンビミノーもその昔のケロちゃんベビーやら金魚やらの流れをくんでいるように思う。我が家には古いのはミカンみたいなバイブレーションのジョグラーぐらいしかないけど、羽がすぐにブチ壊れるトンボにタランチュラ、回転するオケラに背泳ぎする蛾?と昔はブイブイ言わせてた。いまでも爪だけ妙にリアルなソフトベイトのザリガニルアーとか変なノ作ってる。あとアークミノーのケミホタル搭載可能とかも地味に奇天烈系。

 こういう変なB級ルアーって、気合い入れて企画したけどトンボ・タランチュラのように強度不足で壊れてしまうというようなトホホな品も多いけど、意外に実釣能力高くて活躍してしまうのもあったりして、ゼンマイ仕掛けで足だのヒレだのが動くパワーパックシリーズとか実弾として愛用している水面系の釣り人もけっこう居る。ヘドンのビックバドなんて、最初見たときは誰でもバドワイザーの販売促進用の宣伝グッズで、よもやあれでバスが良く釣れるなんて思いもしなかっただろうし、作った方も釣果を狙ったのか怪しいとさえワシャ思ってる。

 というような意外に実力者の多い奇天烈ルア-にあって、まったく釣れそうにない、”B列伝”のDab氏をして、「いまだかつてないスケールの超弩級大馬鹿ルアー(引用元:「B級ルアー列伝弐」p34)」と称させるほどのブツにチュドーンと誤爆して買ってしまいました。”B列伝入り”したルアーはにわかに値段が高騰する傾向があるので、もっと値段するもんだと思ってたけど、B列伝は現在第四巻まで出てる、そのうちの第弐巻に登場ととそこそこ紹介されてから時間も経ってるので、値段も熟れてて2個で2000円ぐらいだった。2個もいるんかい?って問題はあるにしてもだ。

 その名は「ホバールアー」。B級ルアーもいける口の皆様なら「あ~、あれ買ったンだ」ってうっすら呆れてもらえるかと。
 ワシも池でバスがトンボにバシバシ跳びついて食ってる場面に出会ったことがあって、こういうときはトンボルアーがあったら、せめてクレイジークローラーの小とか”羽モノ”があったら気分出るのになと思いつつ、普通にスイッシャーとかグラビンバズとかで釣った。欲を言えばフライロッドが手元にあって、トンボパターンが用意してあれば最高に気分がでるだろう。
 なので、水生植物の葉っぱから伸びたつぼみかなんかの蔓の上にとまっているトンボをバスに襲わせたい、跳びつかせたいというルアー制作者の気持ちは良く分かる。わかるけど、そのためにトンボ型ルアーを作ったのではなく、”水生植物の葉っぱとそこから出た蔓の先にトンボが止まってる”状態をまとめてルアーにしてしまっているというのが非凡なバカバカしさである。気持ちは分かる分かるけど、トンボを動かそうとしたら葉っぱの部分を動かさざるをえず、バスは葉っぱ食うだろそりゃ?って誰だってそう思う。オレだってそう思う。実際Dab氏の報告によると公式動画ではしっかり葉っぱにバイトしていたらしい。ウーンこの面白さ。誤爆もやむなしである。しかも制作者自信満々に”オリジナル(本物)を使ってね”とパクリ商品が出ることを心配してやがる。ほかにいろいろ心配した方がイイと思うよ。

 魚を水面から跳び上がらせて食いつかせたい、っていうのは古くからあまたの釣り人が挑戦している技術で、テンカラの名手が空中で誘って渓魚を釣っている記事を読んだことがある。曰く「こうすればよく釣れるというような技術ではないけど、これで釣れれば面白いというような技術です」とのことで、正しく釣りを楽しんでおられる感じがして好印象だった。記録だとか大物だとか効率的だとか、そんなもんだけが釣りの目的じゃないよ、面白く釣るってのも目的になり得るんだよ。というのは真理だと思う。

 その他にもフライ系の雑誌記事で目にしたんだけど、あるフライマンがテッポウウオを是非釣りたい、それもフライをわざと水上の枝の上とかに落とすなり引っかけるなりして、テッポウウオに必殺技の水鉄砲を繰り出させて撃ち落とさせてから食わせて釣りたい、と書いている方がいて、テッポウウオどこに行けば釣れるんだろう?って悩んでおられて、是非「パラオの川に行ってください」と教えてあげたいと思った憶えがある。パラオの満潮時にならないと船が入っていけない川にボートで入って行くと、マングローブが両側に繁るような熱帯の川にメッキとかフエダイとかもいるけど、テッポウウオがいっぱいいて、普通にミノーやら投げて釣ることができた。件のフライマンがまだ心にテッポウウオを泳がせているのなら、是非パラオの川にガイド船探して行ってみて欲しい。

 釣れればイイっていうなら、ラパラとか釣れるのわかってる堅いルアーだけ使ってればいい。でも面白く釣って楽しみたいってなったら、ルアーはアレコレ選んで投げたくなるモノ。アタイ病気が憎いっ!ってことなんだろうか、それとも正常な嗜好なのだろうか。ワシにはよくわからんわい。って感じでルアー図鑑うすしお味第66弾は最近誤爆して入手したルアーネタでいっておきましたとさ。

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