2024年2月3日土曜日

大一番

 先週末28日は大相撲の千秋楽と、ワンチャンピオンシップの日本興行と格闘技好きにはたまらん1日であった。感情移入しまくりで観るので疲れまくってしまい、急遽翌日は休漁にしたぐらいで、正直日程分けてくれと思ったぐらいだけど滅茶苦茶面白かったし、嬉しかったし悔しかったので良しとしておこう(これ書いてるのは1月29日です。)

 まずは大相撲、今場所の注目はなんと言っても先場所優勝の大関霧島の綱取りと関脇で爺ちゃん父ちゃん名力士の角界のプリンス琴ノ若の大関取りで、我らが膝痛仲間の星、横綱照ノ富士の怪我から復帰も注目されていて、その他にも若手の台頭もあり大いに盛り上がった。

 我らが横綱照ノ富士、今回の長期休場は腰の骨の故障ということで、膝に加えて腰まで壊して、横綱にはもうしわけないけどこりゃ引退も近いなとワシャ思ってしまった。場所前本人もいつ終わってもおかしくないつもりでという覚悟を語ってたので、前半戦早々に土が付き、取り口も危なっかしく必死で勝ち星を拾ってる姿に感動したけど本当に連敗したら終わってしまいそうでハラハラしていた。ところがそうやって必死で星を拾っている間になんか調子を上げてくるんである。千秋楽アベマTVの解説花田虎上氏(元横綱若乃花)は「本割りで稽古積んでる」とうまいこと言ってた。そして小兵の翔猿の張り手が目に入ったとかで珍しく土俵上で怒りをあらわにダメ押しかましたあたりで気迫も乗ってきて取り口も横綱相撲で「こりゃひょっとして優勝するんじゃないか?」って雰囲気が漂い始める。ちなみに翔猿前回対戦時も今場所でも横綱の弱点の膝を非情にも蹴手繰りで攻めてきて、前回のは多分総合格闘技とかをヒントにしたのか、ふくらはぎに近いような脛の後方側面を蹴る”カーフキック”っぽくて、相手の嫌がることをヤるという格闘技の生々しい怖さが見えて土俵に殺気が生じててゾクゾクさせてもらった。相撲ってなにげに足なら蹴っても良いし、頭突きまでOKという恐ろしいルールでやっている。

 で終盤、横綱2敗で単独トップ1敗の琴ノ若を直接対決で引きずり下ろして迎えた千秋楽、同じく2敗の霧島を本割りで一蹴して綱取り絶望に追いこんで、2敗同士で迎えた琴ノ若との優勝決定戦も横綱相撲で勝ちきって9度目の優勝おめでとうございます!優勝インタビューで腰の怪我について聞かれて「病気じゃないから、けがは痛いだけなので。」って答えてるのを聞いて、さすがにくぐってきた修羅場の数が違うなと感服した。二桁優勝が当面の目標だそうだけどそこまでは問題無くいけるんじゃないかと思わされる復活優勝だった。それでも文字通り満身創痍であり長く横綱を努めるのは望めないのかもしれない。でもいつ終わっても良いぐらいの覚悟を持って気迫こもった横綱相撲をとる照ノ富士関の相撲を最後まで応援して観戦していきたい。

 ちなみに、最近のワシの推し力士は金峰山関で、なんとカザフスタン出身。外国人力士に共通するけど遠いところから裸一貫でやってきて、文化も何もかも違う中での共同生活から始まって厳しい世界でやっていく根性に素直に尊敬の念を抱かざるを得ない。カザフスタンなんて行ったことある人間も日本じゃ少ないだろうからワシが応援したるけん頑張って相撲取りんさい。と思ってたら、首の怪我に加えて今場所で膝も痛めたようで調子崩して負けこしてしまった。膝痛仲間としても応援するけん諦めずに怪我直してまた勝てば良いきに。遠いところから来て怪我に悩まされてどん底に落ちても、それでもまた這い上がれるって、同時代にお手本となる横綱が居るんだからカザフ初の横綱めざして頑張れ金峰山。負けても良いからまた勝て金峰山。


 で大相撲が終わったら、こんどはアジア最大の格闘技団体である「ワンチャンピオンシップ」の日本興行が久しぶりに開催され、メインカードはキックボクシングルールで元K-1三階級王者の武尊選手が、なんとワンデビュー戦にしてタイトルマッチで対戦相手の王者は”キッキングマシーン”の異名をとるムエタイの猛者スーパーレック選手。5000円のペイパービュー視聴料も高くないぜアベマTVさん。

 ただ今回の興行はちょっとモヤモヤッとした流れを終始拭えなかった感じで、もともとメインカードは当初、超人気選手であるロッタン選手とやる予定だったのが怪我で対戦相手変更、加えてなんと総合格闘技ルール久しぶりでワン引退を表明している青木選手の相手は当日になって急遽変更という不可解な状況。

 というなかで、最初2試合は軽量級の総合格闘技の日本のエース格と新鋭が海外の強豪と闘ったけどどちらも判定負けとしょっぱい導入で、若松選手が久しぶりに良い勝ち方したのと、青木選手が勝ちパターンにキッチリはめて勝ったのは良かったけど、メインの武尊選手は3ラウンド目に追いこんで良い場面作ったけど判定は0-3で完敗してしまった。

 青木選手は、癖の強いキャラクターで、無礼で正直ムカつくところもあるけど、なかなか良いこと言ってたりするし、なにより世界相手に今回も見せてくれたように、勝つときは相手の打撃かいくぐって後ろとるか上とるかして関節技か絞め技でスッキリ決着させる気持ち良い勝ち方で、ずいぶん楽しませてもらった。最近打撃をかいくぐれずにボコられての負けが増えてて、去年など総合の試合が組まれなかったぐらいなので、最後良い勝ち方で終われて、お疲れ様でしたと言ってあげたい。

 武尊選手もワシ正直あんま好きな選手じゃない。ザ・マッチで那須川天心と戦ったのは2年前か?那須川選手の天才ぶりと好青年ぶりは好感持てて応援せざるを得ないけど、武尊選手の、試合中にラッシュかける時に笑うあざとさとかちょっと鼻につくとか、細かい所でワシ好みじゃない。ただ、ファンの期待とか彼が背負うモノがあまりに大きいので、今回の解説で和田選手が「ファンのためとかじゃなく武尊選手自身のためだけに闘ってもらいたいけど、難しいんでしょうね」というような感想を述べていて、全く同意する。ザ・マッチの時も武尊選手と那須川選手のどっちが好きかと聞かれれば、迷わず那須川選手なんだけど、なかなか対外試合が許されなくてやっと対戦が決まって、っていう経緯があってK-1の看板背負って重荷に潰されそうになってるのを知ってると、今回は武尊選手を応援するってなったのを憶えている。まあこの時も負けた。重圧があって追いこむから限界まで力を引き出せるってのはあるだろうし、絶大な注目を浴びて期待され応援されるから頑張れるってのはあるだろうけど、武尊選手はもうちょっと負けて注目と期待の重しを振り落としてから、肩の力抜いて闘っても良いんじゃないのって思う。素人の戯れ言だけどな。

 実は、ワンチャンピオンシップで日本人チャンピオンは何人か出てて、前述の青木選手を始め総合格闘技ではワシが知ってるだけでも朴選手やのび太選手、猿田選手もいた。残念ながら現役の日本人チャンピオンは居ない。でかつキックボクシングルールとムエタイルール、その以前のスーパーシリーズルールの”立ち技”での日本人チャンピオンは1人しかこれまで出ていない。今回の武尊選手敗戦でもイヤッちゅうほど思い知らされているけど、立ち技格闘技の世界でムエタイ選手の強さ層の厚さは尋常じゃなく、解説大沢さんをしてワンの立ち技は”鬼ヶ島”と言わしめるほどなんだけど、その鬼どもを成敗して”ワンスーパーシリーズ”バンタム級王者に輝いているのが秋元皓貴選手で、空手出身のタフさと手数で鬼ども切って落とすのは観ていて感動的だった。けど日本じゃあんま知られてないでしょ?世界3大格闘技団体の一つで、立ち技の軽量級の層の厚さではまず間違いなく世界一の団体のチャンピオンになってもYahoo!ニュースのトピックにはあがらんかった。武尊選手が負けても何本も記事が上がるってのが異常な注目度だとワシャ思うんじゃ。一部のスター選手の一挙手一投足にばかり目がいくのはどうなのよって天邪鬼は感じるのさ。

 なんにしろ、照ノ富士関優勝で上がりまくった気持ちは、武尊選手敗北でシュンとなってしまった。需要少ない格闘技ネタでスマンという感じだけど、ワシの心がジェットコースターのように上がって下がって書かずにおれんかったんじゃ。

 来週は久しぶりのPENNネタで封印していたお年玉企画もあるよ!の予定なのでスピニング熱患者の皆様お楽しみに。

 ※冒頭写真は、残念だったけど霧島関の綱取りにちなんで、「綱取あられ」なんていうしょうもないものを見つけてしまってたので、そのうち使おうと思ってた小ネタ放出です。普通この手のギザギザで捻ったあられは真ん中の「横綱あられ」って名前が一般的だと思うけど、商標権押さえられているとも思えんけど、他社に遠慮してか「綱取り」はともかく「小結」はちょっと遠慮しすぎじゃなかろうかと思ったり思わなかったりしております。

5 件のコメント:

  1. こんばばんは。ナマジさん格闘技ファンだったのねw
    相撲中継楽しまれたようで何よりです。
    当方、肩のケガを放置しておいたら、腱が切れてることがわかり、入院手術となりました。術後、肩が痛くてしょうがないですがなんとか耐えてます。アスリートの悩み体感中といったとこでしょうか。
    このケガ、痛めた方の手が上に上がらんので、選手宣誓、ブドウ収穫、ハイタッチなど治さんとできんことが出てきます。何より釣りができなくなるのは耐えれんので、しっかり治すことにしますわ。

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    1.  あらまぁ、それはたいへんですね。お大事にしてください。
       この歳になると多少痛いのは”歳のせい”と放置しがちですが、病院で一回診てもらうのは大事ですね。私の膝の痛さは骨とかに異常があるわけじゃないとの診断でしたが、教えてもらった膝体操でかなり軽減できました。プロの知識は頼りになります。

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  2. うなされる痛みが引いてきました。入院初日がオペで、あとの6週間は、転院はさんでリハビリになるようです。釣り行けるんだったら行きたいものですw
    山陰はヤリイカ出てるはず。
    ナマジさんとこ、たくさんイカ類いそうだけど、そう言えばナマジさんとイカの話はあんまししたことなかったような🦑🦑

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  3. 内蔵食えますぜwww

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    1.  イカは食べるのは好きですが、釣るのはそこまででもないです。
       昔、NZの釣り宿の桟橋でアオリイカ簡単にポコポコ釣れてしまい、わざわざ皆が狙ってて競争率高いのを狙う気持ちが失せました。
       ちなみに食味ではコウイカとスルメイカが好きです。内臓大きいですからね。

       肩けっこう時間かかるんですね。良くなったら釣りに行くのを楽しみにリハビリはげんでください。お大事に。

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