売れンかったんじゃ~!見る目がないヤツばかりなんじゃ~!!
ヒラフッコ釣って、参考写真として釣果をそえての”
丸ミッチェル”ネットオークション出品だったんだけど、1周目、ガルシアシール付きの314は20以上のウオッチリスト入りが、CAPについても10人ぐらいはウオッチしてる人がいるようだったので、まあ大丈夫だろうと思ってたんだけど、入札無し。2週目に入ってもウォッチ数は同程度で、そこそこ感心は持ってもらえたようだけどやっぱり入札はなしで、これ以上出しても無駄かなということで、価値もわからん人間に安売りするぐらいなら墓場まで持ってったほうがマシということで、文字通りのお蔵入りと相成った。
とはいえ、これで老後資金をなんぼかでも回収して、大幅な赤字事業(ちなみに現在マイナス18万1千173円)となっている中古リール売買の収支健全化をはかろうと思っていたのに、おもっクソ頓挫である。ここで反省して問題点を洗い出しておくのは今後のために必要だろうと思う。
売れなかった原因として思いつくのは、とりあえず3点ぐらいで、
1.開始価格が高い
2.宣伝文がくどい
3.客層読み違えた
というのがある。
「1.開始価格が高い」に関しては、買う側から見ればそうかもしれんというのは分かる、なにしろ相場だと7千円ぐらいのところを714は8980円、CAPは9980円開始と強気の値段設定である。同時期に3千円スタートの314とかも出品されていて、割高感は否めない。ただ、フルメンテ済みできちんと釣りできる状態に仕上げてある個体は、メンテ費用だけでも店で頼めば3000円からしてくるし、314はガルシアシ-ル付きの時代のもの、CAPはさらに
年代物でそこそこ希少な個体で後者にはオマケで替えスプールもついてて、そのぐらいの値段は別におかしくないと思う。ヤ○オクでの落札相場が7千円程度とはいえ、専門のアンティークタックル店で整備済みのを買うとしたら2万円近くしていてもおかしくない。そのぐらいの価値はあると自信を持っての開始価格だったけど、見た目の綺麗さと値段の安さぐらいしか判断基準とされていなかったようで残念である。
「2.宣伝文がくどい」は、諸刃の剣でしっかり読んでもらって納得してもらえれば、購買意欲をかき立てることもあるかと思うので・・・っていうのは言いわけで、書きたかったから書いているという要素が大きい。だって、スピニングなんてこの時代のでも多少気をつけるところはあるにしても、ちゃんと釣りになって楽しめるし、こういう見た目も個性的なリールで釣るのは楽しいですよ、っての声を大にしてできるだけ詳細に具体的に細かく委細漏らさず包み隠さずお伝えしたいので、読んで欲しいのである。読んで欲しいのであるけど、年始めに読了したSFの古典的名作「華氏451度」でも既に指摘されていたように、時代が進めば進むほど”短く端的に”という感じでじっくり物事を読み込んで考察したり鑑賞したりという気運が薄れて、リールの宣伝文句でも、アホみたいな「何g軽い」「ボールベアリング何個」とかの分かりやすい宣伝文句が効いてやがるんである。そのコトに対する反抗として、おもいっくそ思い入れタップリにネッチョリと独断と偏見で書きまくったので試しに読んでみていただきたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ミッチェル314 プラナマチック搭載機 仏製 バスやシーバスにいかがでしょうか?!
<商品説明>
【メーカー】カーパノ&ポンズもしくはミッチェル
【品名】 314
【糸巻き量】ナイロン4号200m(ワンタッチ式深溝金属スプールです)
【ギア比】3.2:1
【重さ】約240g(実測)
【シリアルナンバー】本体に「07982」
【推定年式】1961年型(裏面にCAP表示がある314であることから推定)
ミッチェル社が世界的ベストセラー「300」を作る前に、依頼を受けてカーパノ&ポンズ社時代に初めて作った、ボディーが丸く可愛いくオシャレなスピニングリールである「CAP」。その丸いボディーの流れをくむスピニングはミッチェル社時代にも「304」「314」が作られており、314はワンタッチスプールやスプール上下にプラナマティック機構を採用した上級版です。
ミッチェル社はカーパノ&ポンズ社から1965年に独立したそうです。アメリカへの同社製品の輸出は早くから行われていたようですが、この時代はまだガルシア社の販売網で売り始めたばかりの過渡期なのか、後年アメリカ販売版は本体蓋にミッチェルロゴに加え「ガルシア」と英字で刻印されるのですが、この時期は黄色いガルシアシールが貼られています。
また、本体背面には「CAP」の浮き彫りがあり、これらの特徴から海外のマニア氏のサイトを参考に1961年型の米国販売版314と推定しました。誤りがあった場合はご容赦下さい。
海外ネットオークションで米国より購入したものです。
特徴としてはなんといっても丸くて可愛いボディーの造形で、これはベベルギア方式のメインギアの形をそのまま反映したものです。左巻き専用です。
ギア比は3.2:1と低速ですが、240gの小型機のわりには大きなスプール径のおかげで古い丸ABUよりは早いかなというぐらいの速度では巻き取りできます。ルア-をアップストリームに投げる渓流の釣りには厳しいですがシーバスやバスの釣りで巻きモノを低速で巻いたり水面系でネチネチやるのには好適かと思います。
同様の仕様の314の別個体で参考写真のように実際にシーバス釣ってます。
プラナマティックは詳しくはマニアな人のサイトでも検索して調べていただきたいのですが、簡単に説明すると、スプール上下をちょっとずつ行ったり来たりしつつ行うことで全体としては”密巻き”にしてスプール上下に使う力を少なく済ませ、ラインの放出性を上げる機構だと思っています。ミッチェル社の人気機種408、308にも搭載されていました。
インスプールのリールなのでベールはハンドル回して戻す方式です。手で無理矢理戻すと壊れます。
ラインローラーは固定式で回りませんが、多少糸ヨレ入るのが回転式より早いかなという気がしますが、ナイロンラインだとラインの劣化を考慮して交換するぐらいまでは持つので実用充分な性能かと思います。
ドラグ性能も青物狙うのならともかくシーバス程度であれば問題ない程度のまともなものです。
ミッチェル社というスピニングリールの歴史上とても重要なメーカーの、その歴史を感じられるとても素敵なリールだと思います。コレクションはもちろん、実用機としても世界中で多くの釣り人がこのリールで釣りを楽しんだという実績からも分かるように、なかなかの実力だと感じています。設計時の技術的な限界のなかで上手く設計して実用に耐える性能を確保していることが使ってみると実感できるかと思います。
何しろボールベアリングが一個も使われていない、そんな時代のリールですが巻きは軽いです。ただ今時のリールと比べると多少ギアノイズはうるさめではあります。でも、そのあたりも一所懸命ベベルギアが仕事しているのを感じられて良いものです。というような感覚の、古い道具を楽しめる人むきです。
購入して、分解してパーツクリーナーで掃除して注油しています。グリスはABU純正、オイルはダイワオイルⅡを使用しました。地味ですが分解清掃注油のフルメンテはショップとかに頼めば3000円からするはずなのでお買い得ポイントです。
手元に届きましたらラインを巻いてすぐに実釣可能ですが、使用時2つほどコツがありますので参考にしてください。
一つは「ラインは少なめに巻く」ということで、私も初めて314を使う時に、見せてもらおうか噂のプラナマティックの実力とやらを、とわりと多めに巻いて遠投性を試そうとしましたが、ラインがドバッと絡まって出るトラブル頻発で使いものになりませんでした。識者にご意見をいただいて糸巻き量を不安なぐらいに少なくしたらトラブル激減、快適に使えるようになりました。密巻き気味になるのでライン多めに巻くとどうしてもラインがまとまって出ていく不具合は多くなりがちで、ラインは少なめに巻いてトラブルが出るようならさらに少なくして調節してみてください。ライン少なめでも飛距離は充分出ます。下巻きを逆テーパー状に手で調節して巻いておくのも効果あるかもです。
もう一つは、逆転ストッパーを普段はオフにして使ういわゆる「ミッチェル式」で使うのが無難です。往年のインスプール時代のミッチェルスピニングに共通のようですがギア裏に設けられた逆転ストッパーの歯がそれほど耐久性がなく、強いアワセのときに”飛ぶ”という話を聞きます。慣れてくると逆転ストッパーをオフにしていてもハンドルから手を離して釣りしてるわけでなし逆転などしないわけで問題なく使えます。魚が掛かって取り込みの際にタモなりフィッシュグリップなりを使うために片手が必要になるので、その時にストッパーをONにして使うのが「ミッチェル式」ですが、右手人差し指でスプール止めても間に合います。お好みで。
正直ちょい癖のあるジャジャ馬ですが、普通に釣りが楽しめる範疇なのでジャジャ馬乗りこなすのも楽しいモノですよ。
それから、これは書かない方が良い欠点に数えられるかもですが「ミッチェル足の呪い」というのがありまして、古いミッチェルスピニングはフットがおフランス出身のためか長めで、手に入れたのはいいけど竿のリールシートにハマらん!という事態がありえます。単純なリングシート方式やfuji社の「DPS」とかのパイプシートには装着可能ですが、ハマらない竿に装着するには足を削る必要が生じます。足だけどあしからずご了承ください。ちなみに実測で約68mmでした。
最近の落札例を見ていると7~8千円ぐらいになっておりますが、整備済みということも加味して強気の開始価格でいかせてもらいます。落札相場は安すぎる気がします。棚に飾っておくだけの骨董品ならそのぐらいかもですが、このリールは実用品としてもいまだ充分の能力を有しておりもっと評価されて然るべきだと思っています。
ただ、写真でも分かるとおり、置き傷やシールの退色など見た目はそこそこ小さなダメージやらがあります。写真では全て写し切れてはいないかもしれません。綺麗な美品をお探しの場合入札を避けた方が良いと思います。
今時のどれ買っても同じような見た目のリールに飽きたなら、個性的なルックスには自信ありなので良い選択になると思います。
良い値段で売れると嬉しいというのもありますが、誰かに使ってもらえて気に入っていただければとても嬉しいというのもまた偽らざる気持ちです。
発送はゆうパックお手軽版でお願いします。サイズ60です。
<その他・注意事項>
ご落札後は2日以内のご連絡と2日以内の決済手続きをお願いします。
決済手続きしていただいてから2日以内の発送を予定しておりますが、個人出品ですので若干お時間いただくこともあり得ます。あと郵便局の開いてる日の都合も曜日によってはあり得ます。急ぎの場合その旨連絡欄からご相談願います。
商品についての記述は誠実を心がけておりますが私の主観に基づくものもあり、落札者様の感じ方と必ずしも一致するとは限りません。入札は写真等を確認のうえ、そのあたりを御納得された上でお願い致します。
御不明な点がありましたら質問欄からご質問ください。
当たり前ですが出品物に最後の参考写真に写っているロッドや魚等リール以外のモノは含まれません。他の写真の背景の畳も含まれません。魚や畳はさすがにネタですが、こういう注意書きを皆さんしておられるということは、その手の言いがかりを受けた事例があるのでしょうね。めんどくせぇことです。
当方、非喫煙者ですが猫飼ってます。毛の混入の際はご容赦下さい。
商品到着後はノークレーム、ノーリターンでお願いします。
海外発送はいたしません。
評価の悪い方、システム側で本人確認の取れていない方は入札を制限させてもらっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
当ブログの読者さんなら、全文読むかもしれん。でもまあ普通の人はこんなくどい文章読まんよね。わかっちゃいる、わかっちゃいるけど書きたいんだもんしょうがない。働いてたときに、常々文章短く端的にと言われて苦労させられた、言いたいことが書ききれなくてもどかしい思いをした、その鬱憤を晴らすべく、今ワシ書きたいことは全部書く。読んでもらえなくてもかまわない。ワシが満足するのが第一なんじゃ。仕方ないんじゃ。なんかフワフワとした美辞麗句で飾って売り飛ばして目くそ銭稼いで、それがどうした?って思うんじゃ。ちゃんと良いところ悪いところ特徴や癖なんかを知ってもらって手にしてもらって、楽しい釣りをしてもらう、あるいはコレクションに”これは良いものだ”と納得して加えてもらうことのほうがワシにとって気持ちも良いことだし、単純に売れる方向を目指せば良いというふうには思っていないんじゃ。思っていないけどクドすぎるとはちょっとだけ反省している。
「3.客層読み違えた」っていうのは、いろんな意味で今回間違えてたと思う。
じつはこれまで、ネットオークションに出品したリールはほぼ1週目で落札されており、悪くても2週目で売れている。PENNにせよ大森にせよ自分が売り買いするような機種は、実用機なのである意味値段は堅くて、ほぼいくらで売れるか読める。だいたいウォッチリスト入りが10ぐらいあって、1人か2人入札で開始価格かちょい色つく程度で売れる。人気は無いけど底堅い需要はあるという感じか?
今回、ミッチェルを売るということになって、PENNやら大森不人気機種とは次元の違う人気ブランドのリールということで、多くの人が目にするだろうし、濃いめのマニアも居るだろうから多少高めでも買う人居るだろうと思って強気の開始価格でいったけど、アテが外れた。
ミッチェル買う層って例外的なドマニアを除くと、結局408、308ぐらいしかみてなくて、人気のあるそれら以外には金を出さんようだ。逆にドマニアには”整備済み”なんてのは何の価値も無い。自分で整備する楽しみが減るぐらいだ。ミッチェル買う層の多くはミーハーで、408が名機だって”みんな”が言ってるからそれが欲しいっていうだけの場合が多いって話か?
これまで、PENNや大森で堅く売りさばけていたのは、そのリールが欲しいというマニアックな1人、2人に響く”釣り書き”と相場どおりの価格設定ができてたからで、今回もそういうマニア向けに完全にふった戦略でいけばまた違ったのかもしれないけど、へたに人気のあるブランドだけに”ミッチェル”に興味のある層を釣ろうとして欲かいて釣り損なったということである。たしかにミッチェルっていうだけで注目度は高かったと思う。ウォッチリスト入り20件以上なんて、リール売ってて初めてで、間違いなく入札者あるとウキウキしてたのにこの始末。注目度は高かったけど、丸ミッチェルみたいなマニアックで世間の評価が定まっていないマイナー機種に手を出すほどのマニアには今回の釣り書きでは響かんかったようだ。まあ、へんに安く出して、扱えもしない、かといってミッチェルの歴史に正当な敬意も払えないような人間の手に渡ってしまうよりは、我が家の蔵の肥やしになってた方がマシだと思っておこう。あの葡萄は酸っぱいに違いない(欲しいっていう方はご相談下さい、直取引なら手数料とられないのでなんぼか勉強させてもらいまっセ)。
結局、欲しい人が最低1人居てくれれば売れて、どうしても欲しい人が2人居たら値段が競り上がるってぐらいで、マニアックな機種で多くの人の注目を集めて競らせて高く売ろうというのは、戦略的な大失敗であるっていうのは、つぎについでにご紹介する大森製太鼓リールの事例で明らかである。なんでも勉強やねぇ。
ハイまたお前様なにリール買ってんねん。アタイ病気が憎いッ!
流れるように速やかに恒例ではございますが説明させていただきます。
大森製作所が、スピニングリール以外にもクローズドフェイスリールや太鼓リールを作っていたらしいというのはどっかで目にした記憶があるんだけど、それらを目にする機会は実物でもネット上でもこれまでなくて、例によって”OEM”という名の下請け仕事で、海外のブランドやらもしかしたらオリムピックとかの国産リールとして売られてたのかなと想像していた。
なにしろネットオークションとかでも見た記憶が無い。
ところが、ホイッとヤ○オクにこのリールが出てきて、これは写真見られただけでもありがたいけど、手に入れとかんと次の機会はないなと、クリックブレーキがなくなってしまってる状態ということで、あんまり状態良くはないけど、その分開始価格は安めで、さすがにこんなモン欲しがる人間は限られてるだろうと思うも、ワシ以外にももう一人ウォッチリストに登録している人間がいる。様子見で登録だけだとよいなと、牽制の意味もあって早めに入札しておいた。しかし、ワシがそう思ったように、その筋のマニアにとっては手に入れておきたい品でもう一人も買う気満々で競ってきて、結局送料込みで3960円でなんとか逃げ切った形。ちなみに最高額5200円で自動入札してた。こんなボロい太鼓リールに5千円とかアホかと。でも、だって、欲しかったんじゃー!仕方なかったんじゃー!!
でもって、この太鼓リールはいわゆる「横転リール」でリールフットからグリンと90度捻ることでスピニングリールのようにラインを放出するコトができるようになるタイプで、同様のリールとしては「Fuji」の樹脂製のが昔は標準機だったのか今でも黄色い中古釣具屋のワゴンとかで二束三文で売られてるのをよく見かける。とても単純な作りでこれで投げて巻いてできるなら、倍速ギアとか入れたくはなるにせよスピニングリールいらないじゃん、って思うかもだけど使ったことある方はご存じかと思うんだけど、これ投げるとき横転してライン放出、巻くとき戻して真っ直ぐ?巻き取ると、ものすごい勢いでラインにヨレが入るのでほぼ横転させて投げることに使うことは無理。なので今でも単純で玄人好みのする片軸受けセンターピンの太鼓リール自体はチヌのヘチ釣り用とかで作られているけど、横転リールは少なくとも国内では作られていない。ワシが使ったのは船備え付けのを借りてカレイ釣りしたときだったけど、3,4回落とし込んで回収しただけで”どこでもビミニツイスト”状態だった。
今回購入して糸ヨレ対策として、ヨレが入ったら左右逆につけ直してヨレの入ってるあたりまで投げてラインを出した状態で輪ゴムででも一端ラインを止めて、逆巻きにしてつかって糸ヨレを取るっていうのを試してみようかと思ったけど、逆転してからは6から8投ごとになるにしてもヨレるたびにリール外して左右付け替えとか面倒くせえうえに、この機種は逆転防止が右巻専用でかつ、クリックブレーキが壊れてなくなってるということもあって、写真のように単純な構造なのでクリックブレーキの自作ぐらいはできそうだけどすっかりやる気がなくなっってしまった。横転リールの左右交互使用はどなたか興味のある人は試してみて欲しいところ(追加註:
Fujiの横転リールにはそれ用のラインクリップ付きのモデルがあったそうな。まあワシが思いつくようなことは先人が既におもいついてるわな)。
というわけで、実釣にはあんまり使えそうにないこのリールだけど、なかなかに趣のあるリールで購入して損はなかったと思ってる。
リールの名前は「ダイヤモンドリール80ミリ型」というのでよさそうで、トレードマークの感じからいっても”ダイヤモンド”の名前からもスピニングリール作る前かもしれないぐらいに古い時代の大森製作所のリールだろうというのは見て取れる。ただ、よく見るとトレードマークの星印が微妙に後年の見知ったモノと違う。後年のモノはご存じのように正方形を重ねた”八芒星”の中に大森製作所ご自慢の斜めに歯が切ってあるハイポイドフェース方式のハンドル軸ギアが意匠化されているけど、このリールのは正三角形を重ねた”六芒星”でギアのデザインも取り込まれていない。
後年のトレードマークは以前所有していたフリッパーの箱にもすでに見て取れて、フリッパーはまだアメリカでシェイクスピアブランドで売る前の機種らしいので60年代とかの製品で、それ以前の時代に作られたのがこの横転リールだと推定できる。という感じで実に歴史を感じられる”お好きな人”にはたまらんリールでございました。これワシと競った人このブログ読んでくれてる人じゃないかって気がするんだけど、他にも知りたいことがあったらお気軽に質問してください。
っていう感じで、ドマニア1人に届けば売れるし、2人に届けば競り始めるっていう事例がもういっちょありやした。米国では一般的だけど日本ではあんまり多くはない”部品売り”で
マイコンSSのパーツが売りに出てるのをみつけた。マイコンSSは以前分解整備したときに主軸にハマっているCクリップを外すのに腰を痛めるぐらいの苦戦を強いられて「2度と我が家の敷居はまたがせない」と心に誓ってるんだけど、皆様ご存じのとおり大森スピニングは部品の互換性が結構あって、スプールとかはマイコンSS持ってないと生かしようがないけど、ハンドルとか同時代のどの機種でも前後の大きさぐらいなら使えるうえに左右共通だし、ローター周り一式も少なくともラインローラーとベールアームは共通でベールスプリングやらベールワイヤーやらも機種によっては使い回しできそう、ついでに本体蓋もハンドルキャップが無くて椅子の足用のゴムキャップで代用してるタックルオートSSが蔵に転がってるのでできれば欲しいなと、ハンドル、ローター、本体蓋に入札しておいたら、これも3,4人しかウォッチしてなかったにもかかわらず、ハンドルとローターは競り負けた。ハンドルは気合い入れてそれなりの金額突っ込んでたけどドマニアなら価値が分かるって話で”私負けましたわ”と回文で敗北宣言を出さざるを得ない状況だった。まあ本体蓋手に入ったのでキャップは役に立つし、ネジ3本も備蓄しておけば何かのおりに役立つだろう。蓋そのものは今のところ出番がなさそうなので、例によって銘板が剥がれてしまってるマイコンSSをお持ちの方で欲しいという方がおられたらご連絡を。送料負担してくれれば進呈します。
という感じで地味に”大森熱”はぶり返してて、まあ今期のシーバス絶不調ならさもありなんという感じで”仕方ないんです”ってお見逃し願いたいんだけど、実はこれだけで済んでないのよね。って実態で何じゃらかんじゃら買ってしまっておりました。ただ分解整備するのは台所の空きスペースに常設の作業ブース(っていうほどの大仰なものではなく座椅子とダンボール箱の”机”が転がってる程度)を設けてあって、我が家で唯一のエアコンある部屋には猫様がくつろいでるっていう状態なんだけど、さすがにこの暑さだとエアコンの効いた部屋以外で集中して作業ができない。部屋で作業したらリールの部品が猫様のオモチャになってしまうのは自明であり避けられないということで、途中まで手を付けたリールとかも放置しております。今日は雨降ってて気温低めのまとまった作業時間ができそうなのでちょっと進めるか?いずれにせよ涼しくなってきたころにはご報告できるかなと思っちょります。
クソ暑い日々が続いたと思ってたら、地域によっては大雨で被害が出たりと油断ならん天気も続いてますが、みなさま安全第一で。エアコン効いた部屋でネットブラブラしつつウダウダやってるとマウスも滑りがちなので各種熱病にもご注意を。