2022年4月30日土曜日

密かに開催されていた春の大森祭り!

 ここ数年、春に体調を崩しがちで、なんか疲れが抜けない感じなのよね、とか思ってると、そういう不調につけ込んで大森熱はぶり返すのである。

 仕方なかったんじゃぁー!欲しかったんじゃー!!

 いつものことでございます。

 でも皆さん聞いてください、最近大森製作所謹製のステキなスピニングがとってもお安くって、買わなきゃ損損って感じなんですのよ。

 上段左から、マイクロセブンCS(落札1100円+送料660円、以下同様)、ダイヤモンドキングミニ(1200+940)、キャリアーⅡNo.1(1500+520)、マイコン301TB(1000+880)、マイクロ7No.2(2300+660)って、一番はりこんだアウトスプールのマイクロセブンで3千円以下、他のに至っては軒並み落札価格は千円台という、出品者さんが気の毒になる安さ。ワシならこんな値段しかつかんのなら蔵に大事にしまっておく。

 ちゅうことで、2月の終わりぐらいから4月までで、大森5台も買ってしまっており、反省の意味も込めて、なぜこうなったのか書き記して今後あやまちを繰り返さないように記録にとどめたい。ってなことはなくて、またどうせ欲しくなって買っちまうんだろうし、もう病に打ち勝とうなんていうのは諦めた。

 まあせっかく買ったので「また同じの買ってやがる」な機種もあるけど、初入手の機種もあるのでご紹介したくもあり、3回ぐらいに分けて”大森ネタ”でボチボチ書いてみようかなと思っちょります。

 まず、1発目の今回は「ダイヤモンドキングミニ」でございます。

 人気のない韓国大森時代の高級機種のようだけど、1200円で買えてしまえる不人気ぶりで、こんなもん紹介しても誰が興味あるねん?って感じですが、いつものとおりワシが書きたいので書いちゃいます。

 大森製作所のリールのサイズで一番小さいのはミニ(たまにM)となってるやつで、わが家の蔵には「アクションM」があるっちゃあるけど、大きさ的には特にミニではなく、わが家にある大森スピニングで一番小さいのは「タックルオートSS」と「マイクロセブンCS」の”SS”サイズで、ミニサイズってどんなもんだろうと興味はあった。あったんだけど、ミニサイズがある機種って限られていてオートベールとキャリアーぐらいしかあまり見なくて、あとは”S”となってるけどマイクロセブンVSは実質ミニサイズってぐらいかなと。マイクロセブンVSは高値安定で1万円以上していて実質いま大森スピニングで一番値段がつく機種の一つなんじゃないだろうか?っていうぐらいだし、キャリアーも安くなってきたけど5千円は切ってるところ見たことがない、かつミニはあんまり見かけない。オートベールミニは弾数も多くて値段もボロいと3千円台とかのときもあって、買うならオートベールミニかなと思ってたら、不人気韓国時代の機種であんまり知らなかったけど、ダイヤモンドキングにもミニがあるというのを、ネットオークションにかかってるのを見付けて初めて知ったところ。でもってこんなモン値段付かんだろうと1200円で入札しておいたら見事落札とあいなり、わが家にやってきましたとさ。

 確かに小っちゃい。冒頭の集合写真で左隣がマイクロセブンCSでこれもかなり小さくて可愛い機種なんだけど、もう一回り小さいのがおわかりいただけるだろうか。巻いてあった古いライン引っぺがして秤に乗せたら149gという超軽量。わが家のスピニングリールではぶっちぎりに軽い。樹脂製ボディーで単純な設計だからここまで軽くできるって話か。ワシ軽いリールに特に必要性を感じない人種だけど、それでもこの軽さはちょっと評価せざるをえない。軽い短竿にあわせて小っちゃい魚釣ってみたくなる。そうなると竿はどんなのが良いかなと、また買いそうになってしまったけど、一旦落ち着いて蔵に100本以上の竿があるんだから適切な竿の1本や2本転がってるだろう?と台帳チェックしたら、昔渓流で使ってたダイワのシルバークリークの5フィートちょいの振り出し渓流ルア-竿があったので、あわせてみたらちょうど良さそう。渓流でスプーンとかの巻きモノの釣りするには竿先がピンピンすぎて弾くので、グラス混でダルいブランクスのフェンウィックイーグルに変更したけど、とりあえずの対象魚として思い浮かぶのが、身餌とハリの重さで沈めてラインでアタリをとるフカセのマアジなので、シャキッとした調子の竿はアワセがビシッと決まりそうで良い塩梅の組み合わせになりそう。

 ということで分解して整備に入っていくんだけど、ラインローラーのあたりにちょっと見ただけで問題が2つあることが分かる。

 一つ目は、ラインローラーとベールアームのあいだにフチ付きのワッシャーがハマっておらず、それらしい部品がベールアームに固定するネジの方に付いていることで、このままだとラインローラーとベールアームの隙間にラインが噛んでしまう。これ組み間違ってるだろ?と、ラインローラー側にフチ付きのワッシャー持って来たらピッタリはまった。問題解決。

 もう一点が、上の写真でも分かると思うけど、ベールがタレてきてることで、こうなるとラインローラーが水平ではなくなるのでラインが転がりやすくなって糸ヨレの原因になりかねない。ベールアームの角度がおかしくなってるので、これは以前にもタックルオートSSで修正したことがあるので、同じようにラインローラーが水平になるように直しておこう。樹脂製ベールアームのベールが返ったときにガチャンと当たる部位に穴を開けて、フロロの5号を炙って当たる面を平たくした部品を作り、良い角度でベールアームが止まるように高さ調整して、さっき開けた穴に突っ込んで瞬着で固定、で無事ラインローラー水平確保。

 ついでに、出品者からの説明によるとベールの返りが悪くて手で返していた、とのことだったのでベールスプリング折れてるんだろうなと思ってたけど、見てみたら折れてなくてベールワイヤーが歪んでるのと、油ぎれが原因のようだったので、分解したときにそのへん調整してからグリスアップして組んだら問題なく回復した。

 でもって、分解清掃しつつ気付いたことなどあれこれと。

 まずはスプールなんだけど、ワンタッチ式でフェルトのドラグパッドの3階建て方式なのは良いとして、アルミのスプールがガワだけアルミで芯の方の素材は、セラミックなのか樹脂なのか良く分からん素材が使われている。アルミスプールより軽量化するためだと思うけど、この大きさのリールなら素直に樹脂スプールで良いんじゃなかろうかって気がする。まあ同シリーズの他の大きさとの統一感とかもあるんだろう。


 でもって、内部の機構的には特に目新しいモノが入ってるわけじゃない。というか大森スピニングにはややこしい機構が入ってないほうが望ましくて、その点、鉄系の軸を鋳込んだハンドル軸のギアでねじ込み式ハンドル、単純クランク方式のスプール上下(オシュレーション)、本体内部のローター軸のギア直上に設けられたストッパー、いつものグルグルしたバネが付いた大森式の内蹴りベールリターン機構、とそれだけ見ると大森らしくて良いんだけど、これがボールベアリングを3つも使っていて、カタログスペック的には大森スピニングとしては”奢った”設計なのに随所にケチ臭さの匂う代物で、正直どうなのよ?と感じてしまう。

 まずは本体の樹脂が安っぽい。キャリアーやマイクロセブンCシリーズの”無塗装グラファイト”樹脂の本体は何というか、ペンの第3世代(5500以下)の黒い本体とも相通じるんだけど、樹脂なんだけど割れたり削れたりすると、ちょっとセラミックみたいな質感があって樹脂に炭素繊維とかを添加して強化してあるっていう宣伝文句が納得できる。でも、この時代の日本製リールの多くがそうであったように、このリールの樹脂は安っぽいただのプラスチック感が漂っていて、実際には硝子繊維添加樹脂とかそれなりには丈夫な素材なんだろうけど、柔らかそうに見えてしまう。実際に同時代の韓国製”チープ大森”の「アクションM」は樹脂製のスプールが上下に割れて殉職した。

 でもってストッパー。ステンレスの丈夫なのが付いているのは良いんだけど、作りが”打ち抜き”で作った平べったいのを2枚重ねしてあるのが写真でおわかりいただけるだろうか?従前の鉄系っぽい削り出しかなんかで加工した一体成形のものに比べるとちゃちい。ちゃちいのは性能的に問題なければ良いっちゃ良いンだけど、そのせいかローター軸のギアのはめ込み方が、ギアにストッパーとスリーブを填めた上で本体内側から所定位置に入れて、その後ローター側からベアリングを填めるという構造になっていて、これが整備を想定していないのか、ベアリングを外すための取っかかりもなにもなくて、実質ハメ殺しになっている。この位置のベアリングは錆びることがありベアリング錆びても交換すれば使い続けることができるのに、そういったことに配慮がされていない感じで非常に気に入らない点である。

 でもって、ベールリターンの蹴飛ばしが本体樹脂そのまま剥き出しで一体成形されたものなのも、イマイチ気にくわないところ。樹脂ボディーで単純設計のキャリアーはここのところに、青銅製のカバーが付いていて、簡易なローターブレーキとして意図しないベール返りを防ぐと共に、樹脂みたいな削れる素材に、何度も何度も当たるハズの内蹴りの金属パーツが当たっても大丈夫なように保護にもなっている。まあ、金属製本体のリールにも付いてるんだけど。

 とはいえ、整備して組み上げたこのキングミニ、使えないかというと充分使用には耐えるだろう。実際使ってみようと思って0.8号ナイロン巻いて出番待ちにしている。軽いしすぐに壊れるような作りではないし楽しく釣りはできると思っている。

 ただ、こいつが当時の韓国大森が高級機種として1万円を超える価格で出してきていたというのを考えると、バカにするな!と思ってしまう。ベアリング数が当時としては多い3個で見た目がなんか白くて銀色で高級そうで、っていうだけでなんら”高級品”たりえる要素がない。こんなもんネジ込みハンドルじゃなくなるけど、同じ韓国大森のポスカの方がまだしっかりした作りだと思う。

 単純な設計の軽量小型機を目指してみました、っていうならある程度それは成功しているけど、単純設計軽量小型機なら、キャリーアーミニが145gとかで、ストッパーもしっかりしてるし簡易ローターブレーキも付いているし、本体の樹脂素材も良さそうだしで、もっというなら、定価も半値程度とお安くて、キャリアーミニの完封勝ちである。

 だから、大森製作所はなくなってしまったんだ。っていうつもりは毛頭ない。このリールと同じような、もしくはもっとひどいペテンみたいなリールを作ってた会社が今でもリール作ってるし、あまつさえ、今でもペテンみたいなひどいリールに信じられないような値段をつけてたりするし、それをありがたがって買ってる釣り人さえたくさんいる。

 今時のアジングとかで使うリールでも軽いのは145gとかだそうである。キャリアーミニってすげーリールだったんだなと改めて思う。今の金属やら樹脂やらの素材の進化や設計技術の進歩を目一杯使って、キャリアーみたいなボールベアリング1個で諸悪の根源”瞬間的逆転防止機構”無しの単純設計のリール作ったら、どれほど軽量、高性能なスピニングができるのだろうか?100g切ったりして?

 ただそういった素晴らしいリールが作られることは、当面はないだろう。なぜなら良いものを作れば売れるなんていう単純な世界じゃないからな。ボールベアリングの数が他社製品より少ないと評価されず、値段が安いとありがたがられない、そういうようなバカばっかがウゾウゾしてる市場が釣り具市場だから、何でも作れる凄い技術を持ったメーカーもそういう良いリールは作ることがままならんのである。

 ベイトリールはまだ”回転性能”っていう、技術の向上が性能に直結する部分があるので、基本は”丸ABU”の時代でデキてるとはいえ”お金掛けて性能を買う”というのはある程度あり得るとは思う。でもスピニングリールって投げる能力はスプールエッジの形状とか密巻きか綾巻かとかの単純な要素で既に改良する余地は少ないし、巻き取りも別に普通で困らないし、ドラグなんぞ気にいらんかったら素人工作で好きなようにデキるしで、とっくの昔に技術の限界まで来てて性能の進歩なんてほとんどしてなくて、後は巻き心地だの趣味の世界だったり、下手クソでも不具合無く使えるようにとか、ヘビ描いてから一生懸命足描いてるようなことしかやってないように感じる。ドラグがリアドラグになってフロントに戻って、スプールが長くなって短くなって、行ったり来たりしているけど結局特殊な用途に使うのでなければ”普通が一番面倒臭くなくて良い”ってところに戻ってきて終わる。

 そういうあっち行ったりこっち行ったりしてるスピニングリールの歴史における、パッと散った徒花であるこのキングミニ。少なくとも何万円も出して今時の小型軽量機買うよりは、気分良く釣りできそうなのは確かだし、ワシにはお似合いなのかなと思ったりもする。最高の逸品でなければ釣りが楽しめないかっていったら、そうじゃないよねって話。釣り場で釣り具が下手クソとかぶらないだけでも使う利点はある。道具見て鼻で笑いやがる輩を釣果でもって泣かせてやれば、さぞ気持ち良いだろう。ワシ性格悪い!

 ペテンじみたクソリールを向こうに回すに際して、この程度のリールがむしろちょうど良いんじゃなかろうか?って思ったりするのよね。

2022年4月23日土曜日

名工への道ー人力3Dプリンター修行ー

  百均のUVレジン樹脂はそんなに強度ないね。まあ元々、そんなに丈夫な素材ではないという認識だったので、どのくらいもつか、どう壊れるかを含めて試して、改良していくんだろうなとうつもりではいたので、想定の範囲内ではある。

 前回作ったオシュレーションスライダーが、壊れてスプールが上下しなくなった。不幸中の幸いで、部屋でラインの巻き替え作業中だったので、釣り場でリール交換の手間もなく、最初から代打機のPENN720zで釣りには行けたけど、壊れたことを受けて、さて、次にオシュレーションスライダーを作って組み込む際に考慮しなければならない課題が浮き彫りになって来た。

 本体開けてみて、まず目について、ちょっと驚いたのがオシュレーションスライダーが割れた云々より先に、本体内に結構な量浸水していて、錆と混ざった茶色い水がたまっていて、グリスも水が混じって白濁してしまっていることである。ワシ、海で使った釣り具は帰ってきてすぐに水洗いしてボロ切れで拭いて乾燥というお手入れを基本としている。水洗いはシャワーだったり水道蛇口直撃だったり、ジャバジャバとかけている。これまでもそうしてきたし、それが海で使った道具の扱い方の常識だと思っていたので、最近のリールは特別なパッキンとかがないかぎりリールは水道水ジャバジャバとかではよろしくない、とかいう記事には「水辺で使う道具に水掛けるな、ってアホか!」と正直思っていた。リールは真水でジャブジャブ洗うってのはほぼ常識で、むしろ濡れたら困る”瞬間的逆転防止機構”なんぞを水辺で使う道具であるリールに入れてしまったので、そうじゃなければ多少の浸水なんぞ放置で充分だったはずなのに五月蝿く言うようになってきたんだろうなと感じてて、ワシには関係ないことじゃ、と思ってたけど、ミッチェルの古いタイプは水ぶっかけるとどうもローターの下の隙間から水はいる構造のようで、水道水ジャバジャバではよろしくないようなのである。

 淡水の釣りしかしなくて、濡れた布で汚れを拭き取るぐらいで大丈夫な釣り人は、ワシのことを、なんて常識外れのバカなんだ、と思うかもだけど、重ねて主張しておくけど海で使った釣道具をシャワーやら水道ホースやらで真水ぶっかけるのは、世界共通の常識のハズで、右の写真のように釣りの宿には普通に釣り道具を洗って干すための水道ホース付きの台が用意されていたし、ハワイでは船から上がったら、ここで道具洗っていくと良いよと港のシャワー付きの道具洗い場に案内してもらって「洗うときはドラグ締めてドラグパッドに水が入らないようにしてから水を掛けろ」とお作法も教わった。そのぐらいしないと塩気ってとれなくて、っていうかやっても取れないぐらいで時に全バラしてCRCやらパーツクリーナーとか使ってフルメンテ必要になるんだけど、海で使った道具の塩抜きはガッチリやってないと即腐蝕につながるので、キツ目にやらねばならんのである。

 丸ミッチェルの場合、浸水しやすいのは仕方ないけど、幸い単純な構造で整備性はすごぶる良いので、水道水ブチ掛けての丸洗いは控えて、濡れた布で拭くぐらいにしておいて、代わりにマメに分解してグリス入れ替えとかをしてやることにしよう。グリスはこの際、潤滑性とか二の次で、耐塩性重視でマキシマの青グリスを大盛りにしてグリスシーリングで部品などを塩から守り、水気で白く濁ったらグリス交換ぐらいで運用してみたい。

 最初にこの個体を分解整備したときに、なんでこんな本体内部が錆で埋まるぐらい腐蝕してるのか疑問だったけど、構造的に内部に塩水侵入しやすいのね。まあ分かってればそれなりの対策をして使えって話。その分、手間は掛かるかもだけど、このリールの場合そういうジャジャ馬ぶりも楽しもうという基本方針なのでゆるす。

 で、問題の割れたオシュレーションスライダーなんだけど、冒頭の写真でおわかりいただけるかどうか微妙だけど、ようするに「土台を作って、その上に溝の部分を乗っけた」構造の乗っけた部分が剥がれるようにポロッと取れている。エポキシ樹脂でも重ね塗りすると剥がれたりするけど、UVレジン樹脂でも、固化した土台と上に乗せて後から固めた構造との間には、割れやすい剥がれやすい面が生じてしまうようである。同じUVレジン樹脂使ってて一見綺麗にくっついているので、強度的には一体整形に近いモノがあるかと期待したけど、そんなわきゃなかった。ということで強度が欲しければ、剥がれやすい面を補強するように針金とかで柱を入れるとか、いっそ一発勝負で一体整形にするっていうのが強度確保には必要なようだ。

 といことで、まずは割れたオシュレーションスライダーの再利用で、補強を入れる方針でやってみた。剥がれたところを瞬着で固めて、穴の両横にそれぞれって感じで4箇所まち針の軸を切った支柱をいれてみた。

 グリスはこのぐらいグチャグチャに入れて、水が入る余地を減らして多少入っても部品はグリスで守られている感じで行く。

 一応、これで組んでみたら最初問題無さそうだったけど、途中で引っかかるようになった。瞬着で固めたりしたので微妙に形変わってしまったとかだろうか?形状調整して何とかするのも、手間くうわりに、一回割れてるし強度それ程確保できない気もしたので、早めに諦めて、作り直す方針に変更。

 「自作オシュレーションスライダーその2」を作成するにあたっての方針は”一体整形で補強入り”というのでいきたい。

 前回は前述のように台座をまず作って、その上に溝切られた部分を乗せる感じで作ったけど、今回はお湯の熱で整形可能な粘土に本物のオシュレーションスライダーを溝側からギュッと押しつけて”型”を作って、UVレジン樹脂を流し込んで、固める作業は一体成形なので一発で決める。その時に補強を入れるんだけど、前回書いたように、UVレジン樹脂は必要な準備が整ったらこちらの都合で紫外線照射を始めて固化させることができるので、モタモタしていると固まってしまう20分固化タイプとかのエポキシ樹脂より融通が利いて落ち着いて作業ができる。逆に言えばエポキシ樹脂でも固化時間が長くて半日とかかかるタイプなら落ち着いて作業はできるんだけど、待ち時間が長いと、せっかく入ってた”やる気スイッチ”が切れてしまって固めたは良いけどその後の作業を放置しがち。加えて、竿のガイドラッピングに使うような長時間固化タイプのエポキシって、今回のような小物1個作るのには向いていなくて、量が結構あるけど開封してしまうと冷凍庫に入れても半年も保たずに勝手に固まって使えなくなるので、少量売りの百均UV樹脂はその点使いやすい。

 ってのをふまえて、なるべくUVレジンで仕事が済むように、補強の方法を考える。今回は前回1枚しか入れなかった網戸のナイロン網を切ったモノを3枚ぶち込んで、溝のある方にも斜めで入るようにして強度が出るようにしてみた。もっと丈夫な素材でも良いのかもだけど、引っ張り強度的にはかなり強いので、やるなら金網なんだろうけど金網だとあとで穴開けるのにジャマになったりするだろうから、とりあえずナイロンでいってみた。加えて、写真じゃ分かりにくいだろうけど、網に突き刺す形でまち針の軸を切った”鉄骨”を入れておいた。

 で、UVレジン樹脂を固めるところまでは問題なくいけるんだけど、前回予想外に苦戦したのがネジの穴開けで、ドリルで穴掘ると、微妙に位置が思う場所からズレてしまい、何度か穴埋めして穴開け直すハメになった。当然、強度が落ちる原因になり得るので今回は一発で決めたい。糸巻き形状の補正のため穴の位置をずらすのに、前回穴が円形の端ギリギリになってしまって強度的に危なっかしい感じだったので、今回は、型とった時点で、熱した鉄の棒をつかって型の端を押し広げて、ズラして穴を開けても余裕がある一部出っ張った形状にしている。

 ちなみに作業工程が短くて済むUVレジン樹脂の利点を生かして、予備も含めて2個作ってみた。予備あると壊れてもすぐ復帰できる。

 穴開けは、電動ハンドドリルがダメなら手動で丁寧にいくしかないかということで、最初穴開ける位置に熱した千枚通しでくぼみを作って、そこから細いダイヤモンドヤスリから始めてだんだんヤスリの径を太くしていって必要な大きさの穴に仕上げた。あと、当然厚さとかも現物とあわせてサンドペーパーで削っていく。できあがったものが三枚目の写真の上の方で下は型とるために現物の穴にティッシュ詰めたもの。

 でもって、組み込んでやってできあがり。

 いまのところ現場復帰して調子よく稼働中で、どのぐらいもってくれるのか試験中という感じになっちょります。

 丸ミッチェル314、キャストは意図しないベール返りとかも起きず、糸巻き量を減らしてやってからはライントラブルもこれといって生じず、って感じで手に馴染んできつつある。プラナマティックのおかげかスプールの直径が大きいのが良いのかラインの放出性は良い感じで、この時期5センチだかの小型のシンペン「海爆リップレス」を主に投げてるんだけど良く飛んでくれている。まだドラグの性能を試すような魚は掛けてないけれど、ゆるめドラグでセイゴでも最初ジジッとラインが出てちゃんと機能してるのでおそらく大丈夫そう。ストッパーを普段はオフにしておいて、取り込みでタモ使うようなときだけ掛ける”ミッチェル方式”にも慣れてきた。タモ使うような場面はまだないけど、移動時にルア-のフックをガイドの足に掛けてるんだけど、その時にはストッパー掛けている。ストッパーオンオフをロッド握ってる右手の小指で切り換えるのにも慣れてきた。

 あとは、コイツで良い魚を釣って、写真付きで「使えるリールでっせ!」と宣伝文書いて在庫している丸ミッチェル達をネットオークションで売りさばく予定なので、良い魚釣らねばである。

2022年4月16日土曜日

ナマジのビンボ飯、ちょっと贅沢して春のパン祭り!

  ワシ甘い物が好きである。もともと好きだったけど、お酒あんまり飲まなくなってからその傾向に拍車が掛かって、釣行記にもちょくちょくオヤツに食べた”甘シャリ”が出てきたりしていたのを古くからの読者の皆さんならご存じかも知れないが、ワシャ甘い物が好きといっても、流行のスイーツやら一流パティシエの作る銘品とかには縁がなくて、良くて”コンビニスイーツ”やらスーパーの袋入り和菓子程度で、概ねそれ以下のやっすい甘みで我慢している。なのでマリトッツォ?マトリッツォ?だかなんだかいうバターロールに切れ目入れてホイップクリームぶち込んだようなのが流行ったときも食べる機会に恵まれなかった。

 しかし、オシャレなスィーツ売ってる店があるのかからして不安な紀伊半島のこの地でも、安くて美味しい”甘み”はいろいろとあって、まずは柑橘は鉄板中の鉄板でこの時期、初夏までロングランする甘夏系の”サンフルーツ”は、傷物おつとめ品だとキロ100円を切る安価で我が家の家計に優しい優等生である。お味は甘夏より酸味おとなしめのサッパリジューシーな爽やかな甘みで、これが終わるとしばらく高級温室ミカンしか地物がないので秋まで柑橘とはお別れで寂しい限り。あるうちは手をベタベタベタにしつつ食べまくる。

 おやつで袋菓子とかも食べるんだけど、貧乏人にはジャンクな袋菓子もちょっと気になる程度の出費であり、費用対効果を考えるとパンが腹持ちよく優秀。まあキャラメルコーンとかカントリーマアムとかも好きなんだけど基本贅沢品である。貧乏人はパンを食え。

 菓子パンも安いけど、特に安上がりなのが食パンで、安売りしてるときに買いためた小倉餡をのせて、名古屋名物”あんトースト”とかにすると、餡子の甘みを存分に楽しめるし、ジャムやら各種ペーストを塗っても手軽な”甘み”として満足のいくものになる。ペーストは「イオン」(年寄りはつい「ジャスコ」と言ってしまう)で売ってる”ミルククリーム”というのが最近のお気に入り。

 でもって、その食パンなんだけど「食パンなんぞ何でも一緒、安けりゃ重畳」といつもは1斤100円以下のご奉仕価格で売られているヤマザキ「ピュアモーニング」というのを買って主に朝食にもちいて、腹が減ったらオヤツにも食っている。けど、たまに売り切れてたり、他のパンが半額札貼られてたりして、そういうときは別の銘柄のも買って食べるんだけど、正直100円しないヤツと変わらんがな、と思ってたのが、写真のヤマザキ「ロイヤルブレッド」というのを買ってみたら、これはあきらかに系統が違って正直好みに合った。今の日本の食パンって「フカフカ柔らかい」っていうのを競ってる感じで、ワシのような大食い野郎には正直「カスカスで腹持ち悪いがな!」って感じられて、ふんわりもっちりだろうが耳まで柔らかだろうが、大差なく、やっすいピュアモーニングで上等、問題なく旨い。って思ってたんだけど、この「ロイヤルブレッド」はちょっと重い感じで腹持ちよく、味も何というかパンっぽい風味が濃くて良いんである。特にトーストにすると風味が生きる気がする。まあ高級食パンみたいにはいかんのだろうけど、スーパーで売ってる実売200円以下で半額札貼られてたら100円以下の食パンでこの味なら文句がないって話である。最近のお気に入りである。

 でもって、山崎さんが一部熱狂的な”ガチ勢”もいると聞く、”ヤマザキ春のパン祭り”にぶち込んできた新製品に、近頃のワシャすっかり夢中である。

 その名は「中身たっぷり四角いパンーつぶあん&ホイップー」というしろもので、あんパンでもクリームパンでもはたまた鯛焼きでも、かぶりついたは良いけど、そのひとカジリが餡に辿りつけてなくて悲しい思いをした、っていう経験は誰しもあるだろう、そこにヤマザキさん目を付けた、だいたいあんパンとかを囓ったときに空振りするのは、餡と生地の間に焼いたときに空気が膨らんで発生する大穴が空いているからで、そこにホイップクリームをぶち込んでやりましたゼ、というご説明になっている。この手の餡&ホイップな菓子パンは以前からあったけど、このパンは、形が四角い棒状で、最初のひとかじりから餡またはホイップクリームを空振りすることがないような形状に整えられている。そのあたりにヤマザキさんの本気度がうかがえるというか、わっかってるな開発者っていう感じに仕上がっている。

 だいたいこの手の商品のイメージ写真と実体には大きな乖離が生じててほぼ”詐欺”に近いものばかりだが、左の写真をみてください、一口目からこうですよ!この断面位置だと端の方で餡少なめホイップ多めになってますけど、当然餡が充実している真ん中へんとかでは餡多めの比率になったりしてます。

 いずれにせよ看板に偽りなしで、どちらから囓り始めても、最初から終わりまで餡かホイップがタップリ詰まってる部分しかなく。超満足いく一品である。でもお高いんでしょう?いいえそんなことはありません、100円強の通常の菓子パン価格。カロリーは一個で450キロカロリーを越えるという頼もしさ。張り込みの刑事さんがあんパン牛乳で流し込んでるのは、手早く食べられてカロリーが高いということらしいと傑作刑事マンガ「ハコヅメ」でネタにされてたけど。これなら長時間の張り込みも耐えられますぜ。

 という感じで、貧乏でも甘い物が食べたければ、袋菓子はなるだけ我慢して、パン、地物の果物、安売りのバナナ、そして安売り時に買ったホットケーキミックスあたりを利用すれば、決して貧乏だからといって甘みを諦める必要はないのであります。

 甘い物食うと糖分でエナジーチャージされて馬力が出てくるような気がするのは気のせいだろうか?

2022年4月9日土曜日

オレンジチャーリーってなんぞや?

  2月3月、カマスとタチウオに振り回されまくってた釣行顛末記が上がって、読んだ人はひょっとして「オレンジチャーリーってなに?」って思ってるかもだし、フライマンならクリスマス島でボーンフィッシュに投げるようなオレンジ色のクレイジーチャーリーを想像しているかもしれない。写真でカマスの口に刺さってる状態では良く見えンのでなんか違うなと思うかもだけど、実際にはこんな感じですっていうのをご紹介しておこうかと思う。

 そんなローカルパターン興味ねぇ!って人も貧乏フライマンにとってわりと大事な事も書く予定なのでお暇なら読んでおいて損はないかと思います。

 普通、クレイジーチャーリーっていうパターンは重さのある目玉でハリを上して泳ぐようにして、牛の尻尾とかの短めの毛やフラッシャブーで短いウイングで仕上げるのが基本で、右の写真がクリスマス島でボーンフィッシュ釣った実績のオレンジのクレージーチャーリーである。冒頭写真のようなウイング多めの長めのは、どっちかというとクラウザーディープミノーに近いかもだけど、来歴がクレイジーチャーリー由来なのでオレンジチャーリーと呼称している。

 そもそもなぜ、カマス釣りにオレンジのクレイジーチャーリーを導入したのか?関東の諸先輩方には、カマス用のフライとしては5センチ位の黄色とかのバックテール(鹿の尻尾)を使った普通のストリーマーが有効と聞いていて、ボディーを銀色で巻いて、ギラギラ光る「ミラージュ」っていうフラッシャブーをアンダーウィング(下の羽)に黄色に染めたバックテールをオーバーウィング(上の羽)にという、左写真の「黄色フラッシャブー」はオレンジチャーリーと共に我がカマス用フライボックスの2枚看板である。派手な黄色にギラギラ光る素材で、薄暗いとき、サイズ大きめとかも繰り出して今年も安定の成績を残してくれている。巻くのも簡単で、すぐにボディーの銀色が剥がされないようにハリに瞬間接着剤を塗ってから銀色のティンセル(リボン)を巻き付けるようにしているのがコツといえばコツか。ちなみにワシは獣毛類の毛先を整えたりはあまりしない。それ用の道具”スタッカー”も持ってるけどエルクヘアカディス作るときにエルクの毛を整えるぐらいで、ストリーマーのウィングとかは毛先が不揃いの方が自然な形状になる気がして長くはみ出してるのを取り除くぐらいしかしない。かつ、切った後に残る先端が尖ってない毛もあまり気にせずしれっと使う。釣れるしもったいないからね。

 という基本形のストリーマーは、色とか素材とか変えたのも作るにしても、他にもオモリ有り無しやら、獣毛系以外やら色々手持ちの札は多い方が良いなと思って、後に全身シリコンとかウーリーバッカーなんてのもわりと釣れるということが判明して、定番化していくんだけど、カマスフライで狙い始めた初期に、とりあえずフライボックス賑やかすのに、クリスマス島用に巻いたクレイジーチャーリーは沢山余ってたので、フライボックスに放りこんだ。特に、クリスマス島遠征前にネットの記事で爆釣報告のあった、毛足の長いオレンジの獣毛で”ロン毛”に仕上げたパターンは、釣れまくったと書いてあったので沢山作ったのに、現地ガイドはとにかくロン毛は嫌いなようで、投げてても釣れないとすぐに「違うフライにしろ」と言って投げさせてくれない。毛を刈られることもあると聞いてたけど、投げることもできずではせっかくクリスマス島まで行ったのにボックスの肥やし状態で無念の帰国。と言う状況で余らせていたのでこの機会に使っておくか。と持ち出したら、棚が下がって良いかもぐらいに”変えたら来る”効果を狙っての起用が、どうもそれ以上に効いててなんか分からんけど良く釣れるっていうのが分かって、よく使うもんだからだんだん切られて数が減っていき、新しく作る時には元は白の堅めの人造シロクマ毛がアンダーウィングでオーバーがオレンジのフィンラクーンみたいな柔らかい獣毛という単純な構成に、ミラージュとかキラキラ系は反応良いように感じていたので、ウイングの間に銀の「ポーラーフラッシュ」を挟んで、ハリも細軸の管付きの「波止カマス」14号で巻くようになったら、これが成績抜群で、押しも押されぬ主力バリとなった。引っ張って良し、手前で追っきてるの見えてたら止めて落とし込みで食わしても良し、ついでにタチウオも釣れる。

 ということで、まあ巻き方など。の、まえに毛鉤を巻くのにつかう小型の万力である”タイイングバイス”について、不肖インチキフライマンのワタクシめが、一言二言述べさせていただく。

 バイスっていってもピンキリで、良いヤツは挟んだまま回転して裏側に羽付けたりも思いのままとかのもあって、何万円ってしてるけど、ワシの使ってるのはまあ最初は安いので良いよねと学生時代に3000円台で買って、以来30年ぐらい愛用している安物バイスである。まあハリ挟んで固定できるし、困っちゃいないよねッテ話で、インチキじゃなくて本格的に恒常的に沢山フライ巻くなら、良いヤツ買って効率的に巻くのは悪くない投資だと思うけど、ぶっちゃけたまに巻くぐらいなら、この程度の安物でも充分。「そんなこと言っても安物だとしっかりハリが挟めないじゃん」って思った方、今から書く情報は、そんなあなたのための情報です。今日はこれだけ憶えて帰ってください。

 ”バイスは各可動部にグリス塗って整備してやると驚くぐらい使いやすくなる”

 っていう当たり前の話なんだけど、ワシバイスにグリスとかあんまりフライの教科書とかにも書いてあった記憶がなくて長年思い至らなくて、締め付けレバーが明らかに錆び付いてギコギコと引っかかるようになってきたので、買い換え時かなと思いつつもダメ元でグリス塗って手入れしてやったら、これがこのバイスの真の実力か!と驚くぐらいにハリしっかり挟めるしレバーの操作も楽になった。買い換えなんて全然必要なくて今でも愛用しておりますとさ。やってない人は是非お試しあれ。多分ワックス系でも可かと。

 でもって、オレンジチャーリーの巻き方。っいうても、特別なことはしていないけどね。

 まずオレンジのスレッドでチェーンボールアイを固定しつつ、ハリの軸をスレッドで巻いてオレンジ色のボディーとする。この時点で一回瞬間接着剤を塗って固化促進剤で固める。この固化促進剤が、フライフィッシング用に売ってる「ハイスピードハーダニング」より、模型のタミヤ製の方が安くて量が多いので買ったンだけど、白く粉を吹いたようになってしまってちょっと安物回の銭失いした。アルコールで拭くと多少マシになるのと少々白くなってても釣果には影響ないだろうというインチキ的思考で我慢することとする。オレンジに白はルア-なら人気のクマノミカラーだし、そういうことにしておこう。

 でもって、一番下のアンダーウイングは、上のウイング材2種がユラユラと柔らかい素材なので、ハリに絡まってしまわないように、ややピシッとハリのある素材を使っている、商品名「ポーラーファイバー」とかいう半透明のシロクマっぽい人造の繊維。これじゃなきゃっていうことはなくて、スーパーヘアーとか堅めの素材ならなんでも良いと思う。その次にギラギラ銀色の「ポーラーフラッシュ」これもギラギラしてるフラッシャブーならなんでも良いんだろう。最後にオーバーウイングにオレンジの何だったか忘れた毛足の長い柔らかいオレンジに染めた獣毛。なくなってきたので「フィンラクーン」っていう狸の親戚みたいなのの毛と、人造の「クラフトファイバー」ってのを買ってみたけど、どっちゃもいけそう。っていうか問題なく釣れる。

 最後頭を瞬着ヌリヌリして固化促進剤で固めて完成。お疲れ様でした。

 っていう感じなんだけど、使ってるハリがガマカツ「波止カマス」というハリで、細軸で貫通能力高く、やや軸長めなのもカマス用だけあってちょうど良い感じで性能的にはまったく文句がないんだけど、12本200円とややお高いのが貧乏人的には玉に瑕。マルトで同じようなハリがないかと探すと、もうちょい軸が長いけど細軸の良さげなハリがあったので、ここのハリの欠点は基本100本とか単位で、かつ店舗にあまり並ばないので通販で大きさの細かな違いとか分からずに買うことになるのが厄介だけど、50本400円強と安いので「H260」というのの3、4、5号それぞれ1パック買ってみたら、5号は波止カマスの14号ぐらいのふところの深さで、4号が波止カマ16号相当ぐらい。3号も大きめのハリを使いたいときとかに使える大きさ。

 早速、明るい蛍光オレンジのクラフトファーで5号に巻いてみた。ちょい軸が長いのでヘッドをアイより後ろの方に持って来て、多少は歯ズレ対策にもなるかも。実戦投入した結果、釣果も上々で次期以降の主力のハリとして運用していくことに決定。カマスの場合突っ込むけどあまり首振ったり跳ねたりはないので、しっかり掛かればバラシは少なく、バーブレスにしてしまって細軸と併せて貫通性能を優先させている。ハリ外しも楽で手返し改善にも寄与。黄色ミラージュとか巻いてたフックもバーブレス版(「i77BL」6号)が売ってたのでついでにそちらに切り換えていく。

 てな感じで、突っ込んでいけばとことん難しいところに突っ込んでいくことになるフライフィッシングだけど、まあ”このあたり”でオカズ釣って遊んでインチキフライマンはインチキなりに色々試してフライフィッシングを楽しんでおります。