2019年7月18日木曜日

私は京都アニメーションが大好きです!!

 嫌な気分がぬぐえない、この憤り悲しみをどうすれば良いのか?

 ”西のジブリ”とも例えられることもある老舗アニメーション製作会社の京都アニメーションが放火され多数の死傷者が出ているとのニュースの見出しが目に飛び込んできて、ニュースのたぐいは見出ししか見ない私が久しぶりにニュースサイトあちこち情報探ってしまった。

 ”西のジブリ”といってもジブリが劇場公開アニメを主に作っているのに対して”京アニ”は深夜アニメ中心に劇場版も作ってるという感じの会社で、芸風は違うんだけど多くのアニメーション作成会社が”アニメーター”と呼ばれるアニメの絵を描く技術者を外注していて、昨今では人件費の安い隣国へと発注することも多く、日本のアニメーターはそういった安い労働力と薄利多売で闘わなければならない黒い職業だと聞いているが、京都アニメーションではアニメーターを自社で育成・雇用してアニメ業界の見本となるような優良企業としても知られている。
 芸風として特徴的なのは、いわゆるオタク文化の”萌え”を00年代の代表作「らき☆すた」「けいおん!」「涼宮ハルヒの憂鬱」あたりで盛り上げた功労者で、特にテーマもなんにもなくても可愛い女子がキャッキャウフフしてる様を描写するだけでもアニメは面白かったりするっていうことと、逆に可愛い女の子をキャッキャウフフさせながらも、深いテーマやらハードSFに突っ込んでっても面白いアニメは成立するってあたりの相反する要素をもってたり持ってなかったりする作品を世に問うてきた。
 最近では腐女子人気もガッチリ取り込んで可愛い男子がキャッキャウフフしている「Free!」なんていうヒット作もあるけど、基本アニオタ向けの良作を作ってきた会社で一般の人は代表作聞いても今一ピンときてないだろう。
 ただアニオタにとっては重要欠くべからざる会社で、例えば私のここ5年ぐらいの年末恒例ベスト3エンタメ編のアニメ部門において、2017年「小林さんちのメイドラゴン」1位、2016年「響けユーフォニアム2」1位、2015年「響けユーフォニアム」2位と年間何十本って観るアニメの上位に高確率で入ってくるぐらいで、オタク御用達のアニメ製作会社なのである。「響けユーフォニアム」は原作書ける表現者を育てるためっていうのもあって自社で立ち上げたライトノベルレーベルから原作者でてきていて、”クールジャパン”とか軽薄な言葉と対局にあるような、本当にオタク文化の根っこの方から貢献してきた会社なんである。
 「響けユーフォニアム」もそうだけど、京アニの描く学園物アニメからたちのぼる青春の香りがどうにも好きだ。「涼宮ハルヒの憂鬱」「氷菓」「中二病でも恋がしたい!」忘れちゃならない「フルメタルパニックふもっふ」。

 こういうときにファンとして何かしてあげることがないのかと思うけど、何ができるって訳でもなく無力感にさいなまれる。
 でも、以前も紹介したけどジジイなので何度でも同じことを繰り返すと、スピルバーグ監督が取材に答えて「オレはディズニーに神聖な負債がある。だから映画を撮り続けなきゃならんのだ」という格好いい表現し続ける動機を語っておられて、それに倣うなら、微力なれどお気楽ブロガーも表現者の端くれとして何か書くべきだと思ったのである。それぐらいしか今はできることがない。
 面白くねぇことも多いこの世の中で、京都アニメーションのくれた楽しいひとときは何物にも代えがたく、オレも京アニには神聖な負債があると思うので京アニへの思いを書き記しておきたい。

 私は京都アニメーションが大好きだ。
 オレの魂の恩人達に降りかかった大きな不幸にお見舞い申し上げます。
 亡くなられた方のご冥福と、怪我をされた方の回復を心からお祈りします。

 最大の侮蔑は無視だと思うので犯人については何も書いてやる気はない。

2 件のコメント:

  1. おっしゃるとうりです。才能あるクリエイターさん達のご冥福をお祈りいたしますm(__)m

    返信削除
    返信
    1. 何をしたところで失われた命が帰ってくることはない。
      この理不尽な出来事に都合の良い救済が訪れることはない。

      そういう現実を突きつけられると、祈る神をもたない無宗教の私も、祈る対象も持たないまま、ただただご冥福をお祈りするしかありません。

      人は脆く儚く、この世は時に理不尽で残酷で、だからこそ京都アニメーションの創りだしてきた優しく楽しい物語は素晴らしく胸に響いたのかなと思ったりします。

      改めて亡くなった方々のご冥福をお祈りします。

      削除