2019年2月17日日曜日

竿林糸巻山


 PENNリールの棚卸しをしたついでに、他のリールもさらについでに竿も棚卸し作業して管理台帳を作ってしまおうという気になって、シコシコと発掘・確認作業を進めて我が家の釣り具の実態がだいぶ明らかになった。
 これまでも一太郎文書にダラッと網羅的に書き出した台帳もどきはあったんだけど、入手したら書くことにしていたけど忘れてるのもあったり、順序が秩序だってなかったりでどのメーカーのがあるいは全体で何個何本あるのかさえよく分からないので、リールはまあPENNだけで40台からあるので100台ぐらい、竿は写真のように部屋の隅に立てかけてあるだけしかないので50本ぐらいかなと漠然と思ってたけど、通し番号振ってメーカー別に強さ順等で並べて、必要度ランクを「殿堂入り」「使用中」「確保」「要検討」「不要」で付けて、主な釣果や特徴も「特記事項」に入れて、今後は入手・放出年月も入れられるように表計算ソフト使って整理した。

 結果、さすがにリール100台も持ってなかった。コレまで釣った魚種が2百数十種で100台なら1魚種釣るのに2台ぐらい使ってる計算(追加註:2魚種ぐらい釣るのに一台使ってるの間違い、バカか)になってバカかっちゅう話でそんなにはない。でも92台もあった。目くそ鼻くそである。
 竿に至っては平成31年2月17日現在121本あった。竿って細いから想像するほど場所取らないのね。

 メーカー別内訳をみていくと、リールはPENNが44台、大森製作所13台、ABU12台、ダイワ8台ほかとなっている。
 なんでPENN増えてるねんッ!!
 思いっきり”スピニングリール熱”再発中で、この2週間でPENN2台増えてまうし、大森も2台増えたうえに今2台入札中というどうしようもない悪化ぶり。
 ネット介して伝染ったんだか元から感染者だったのがぶりかえしたのか発熱した友人も現れてしまい、入札かぶってないか心配になる始末。
 ”スピニングリール熱”この冬大流行の気配で、皆さんくれぐれもお気を付けてご自愛ください。

 スピニングネタはまたおいおい書くとして、今日は台帳ネタで次に竿をみていくと、主なメーカーとしてはなんとフェンウィックがいつの間にやら1位獲得の19本、やっぱりわしダイワ好きなんやナの13本、白滝シリーズ大健闘のタカミヤ11本、スミス10本のダイコー9本でナマジ大好きアグリースティックのシェイクスピアは8本と意外と少ない。
 しかし121本てどうよ?ホモサピって手2本しかないんやで。よしんば千手観音みたいに腕ぎょうさん生えてきても、そんなに竿持ったら一人でお祭りしまくる。
 でも竿は魚種や釣り場で違ってくるので、なんぼワシが竿一本しかルアーの陸っぱりでは持ち歩かない人間でも違う調子のが必要になってくるのでしゃあなィちゃしゃあない気もする。
 リールなんてハイギアとローギアとか、一所懸命巻くかゆっくり巻くかでどうにかなると思ってる人やけど、さすがに同じシーバス狙いでも障害物際々の10mの距離を狙うのと砂浜で沖目のナブラを狙うのとでは竿とラインぐらい換える。逆に言えばラインさえ変えればリールはいけると思ってるので替えスプールが重要になるんである。

 それにして多い、どうにかならんのか?
 ということでまずはなぜそうなっているのか現状分析である。
 竿の数が増えるのは一つには同じ竿を何本も買うからである。今バチパターン用に近所ポイントで使ってるジャクソン社ブリストールBP805Lは3本あるとか、運河用に使ってたフェンウィック社製ランカーギアX65SM2ーJなんて同じブランクスのやっすい版のイーグルとかも含めると6本もある。
 さすがに6本はやり過ぎだと思うけど、竿はリールより消耗が激しいので予備竿確保しておきたいというのはコレ有りというところ。
 リールも永く使っていくと消耗していくけど、リールの場合ベールスプリングだのベアリングだの消耗品的な部品を交換してやれば復活して、なかなか心臓部であるギアやら本体フレームや主軸が消耗して使えなくなるまではホモサピごときの寿命ではいかないように思う。まあワシが使ってるPENNだの大森だのABUだのがそういうリールだということかもしれないけど。
 それが竿だと、もろに本体本元のブランクスが不可逆的に消耗していく。カーボンにせよグラスにせよブランクスの繊維が徐々に切れていくので、竿は使っているとだんだん反発力もなくなっていきダルくなっていって最後折れる。突然竿の先の方がキャストしたら飛んでいって継ぎが抜けたかと思うとポキッと折れてる。同じようにカーボンの素材のテニスラケットなんかも反発力なくなっていってある日突然折れるのでそういう素材なんだと思う。
 なかなかそこまで竿を使い切ることってなくって、いい加減ダルくなってきたら使ってて元の性能から明らかに劣化しているように感じるので買い換えることになるけど、元々ダルい竿で劣化に気づかなくてそこまで行った経験がある。まだメーカー在庫あったので取り寄せできたけど、アホみたいに釣りに行く人間の竿ならメーカー在庫あるうちに寿命がくる程度には竿って消耗品なんである。ぶっちゃけ寿命まで使い切る前にコケて折ることがありがちでとにかく予備は欲しい。
 そんなの買い換えりゃいいじゃん、と思われるかもしれないけど、ご存じのように当方の好きなダルくて厚ぼったくて丈夫な竿ってもうほとんど作られてなくて、丈夫なという条件に限定してもライギョロッドとかGTロッドみたいなドラグぎっちり締めて大アワセ食らわす竿はさすがに巻きが薄いと折れるので丈夫に作られてるけど、他の用途の竿は高感度とか高反発、軽量とかを謳った製品ばっかりである。
 それらの竿がダメってことはないんだろうと思う。けどハッキリいってお恥ずかしいことに昭和のオッサンには使いこなせない。竿の限界値が昔の十分余裕を持って丈夫に作られていた時代の竿と明確に違ってきていて、その感覚が抜けていない人間が使うと今の竿は「えっ!ここで折れるの?」っていうぐらいに簡単に折れる。はじめからそういうものだと思って使ってきた人間からしたら「何いってんだこのオッサン」だと思うけど、何十年と親しんで培った感覚ってそんな簡単に更新できないので、厚く巻いてあって丈夫な竿にはこだわるし、今後作られることも少ないだろうから確保しているのである。
 仕方ないよね。

 竿は消耗品でかつ好みの竿が今後生産されない方向にあるので予備を確保する。それはそれで仕方ないと思う(としておこう)。まあ限度はあるけど。
 でも、もうひとつ我が家の竿林を茂らせている原因として、詰めきれなくって絞れていない竿達ってのがあるようで、具体的にはアマゾン遠征用にと確保していたフェンウィックの堅めの竿4本とか大型ベイトリール用のルアーロッドとして確保したダイコーのサザンクロススティック3本とか、実際にはアマゾン遠征行かなかったし、ベイトの大物タックルも使う方向まで行けなかったので、どれが良いか自分の釣りにあっているか詰めていくつもりでちょっとずつ違うの買ってそのまんまにしてある。
 「売り払えーっ!!」っと心の中でクシャナ殿下が叫ぶのだけど、いざ売っぱらおうと手に取ってみると、これがなかなかどうして良い竿で、サザンクロススティックなんて黒くて太かった古き良き時代のダイコーの竿そのもので、中古で値段が付くような人気竿じゃないので今後必要になったら買うというのも難しそうでためらってしまう。
 せめて自分にあった竿がどれなのか絞れれば他は売って良いような気はするけど、現段階では保留とせざるを得ない。

 ということで、不要な竿とリールはこの際売るなりして処分してしまおうと思って整理を始めたんだけど、5段階評価で「不要」となったのは10もいかない有様でどうにも自分はモノを捨てたりするのが苦手である。
 数年使ってない道具は今後も使わないと考えて捨てるのが道具の整理の基本のようだけど、私のような道具を修理してでも使う人間は、直近でいえば、ベールスプリング折れたダイヤモンドリール2台がとっておいたら復活させられた、なんていう僥倖もあったりして壊れたモノすら捨てにくい。折れた竿もとっておいてあってタモの柄だとかに加工して使ったりしている。釣り道具の買い方みてもらえば分かるように私はお金に関してはあんまりなくなることに抵抗感じない。お金なんてどれも一緒で働くなりそれこそ釣り具売るなりしたら手に入る。
 でも道具は同じ製品でさえ個体ごとに、そいつと自分との関係性とかから違うってぐらいで一つ一つ違ってかけがえのないモノだと思っている。それを使い切って修復不能になってゴミにするならともかく、使えるのに捨てたり、ぞんざいな扱いを受けるだろうことが目に見えてるような他人にとっては価値のない品を売るのとかには強い抵抗感がある。

 とはいえ、このままでは将来我が家がゴミ屋敷化するのは目に見えているというかすでにそうなりつつあるので、何とかしたいので規則を設けてみる。
 ”リールは90台、竿は120本から増やさない。”
 せめて現状維持にとどめる努力をせねばヤバい数になっていると今回の整理で改めて感じた。
 リールはまあ大丈夫だと思う。ぶっちゃけ魚釣るのには今あるPENNとABUで一生間に合うだろうし、大森とかは蒐集の世界に足踏み入れて遊んでいるだけなので、なきゃないで何とでもなるので、今あるリールを手放してでも欲しければ買えばいいし、今あるリールが大事なら買わなきゃ良い。
 竿の方が難しい。何しろ消耗品なので新しく買わなきゃならん。今ちょうどアグリースティックライトの買い換えを検討していて、昨年糸溝ができたトップガイドを交換したところだけど、2番ガイドも糸溝っぽくなりかけてて、じゃあガイド交換済みの2個以外もとっかえるかと思ったら、どうせなら新シリーズのエリートあたりを新品で買って遅かれ早かれ交換になるガイド最初っから全とっかえしたほうが良くないかとも思ってて、そうすると今使ってるライトは予備竿にまわって1本竿が増える。
 日本ではピュアフィッシングジャパンが仕入れてないってぐらいの不人気を誇るアグリースティックシリーズだけど、いまでも丈夫な竿であり続けていて、米国のオッチャンが息子の自転車ぶら下げたりというアホな強度試験をしている動画とかあって笑える。これからも丈夫な竿であり続けてくれ。でもガイドは酸化アルミ系でいいのでもう少しマトモなのをつけてやってくれ。
 話とんだけど、消耗するから買わねばならんというのに加えて、新しい釣りを始めると買わざるを得なくなる場合もある。120本もあればどれかで何とかなるだろうって気がするし、実際へら釣りにも小物釣りに使ってた白滝とか使い回してたりするけど、どうにもならんこともある。
 具体的にいま検討してるのは、磯にあがってサメを狙うときの竿で、10fぐらいの長め強めのスピニングの竿が欲しい。チャーマスGT90Hが割と行けそうにも思うけど、ぜいたく言うならもう少し長くてもう少し強いのがあると、2本体制組めてバッチリかなと思っている。
 半日座ってへら釣ってただけでヘロヘロになってるのにそんな先の釣りの準備してどうするって思うけど、そういう先の楽しみもないとつまんねえジャン。

 という感じで、魚釣れずに苦戦しているので憂さ晴らしに釣り具いじっているという釣れない釣り師の典型のような冬を過ごしております。
 みなさまにおかれましては、スピニングリール熱などひかぬよう良い釣りをお楽しみください。
 あんまり魚釣れやんから夢でハクレンみたいに肥えたメーターオーバーのライギョ釣ったった。起きて夢と分かったときの悔しさよ。でもまあ夢でも会えたなら素敵なことだとしておこう。

2 件のコメント:

  1. 121本…ヤッパリw
    リールの数に見合う竿数だとかなりの本数になるんかなって思ってたら、三桁w
    こりゃ竿の味見だけでかなりおなかいっぱいになりますね。
    こちらナマジさんの鮎記事のおかげで、ようやっと新しいことに向かう気力出てきたとこです。


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    1. kazuさん どうもです

       自分でも薄々凄い数になってるんだろうなとは思ってましたが、白日の下にさらされると驚いてしまいます。

       欲望はほどほどに物質的なことに幸せを求めず、企業の宣伝に踊らされず簡素で必要最小限のモノで環境に優しく賢く生きていこう的なことを思っているのに、実情はそんなこたおためごかしでしかなく、大量消費文明に毒されたこの体たらく。

       アタイ恥ずかしくって穴があったら入りたいッ!って感じです。反省はしてますが解決策はみいだせません。困ったモノです。

       新しいことは、始めると苦労もあるけど、それに倍するような楽しさが待ってますよ。応援しちゃいます。

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