2019年2月9日土曜日

キリリと冷えた敗北の味


 冬の夜シーバス釣りから帰ってきて、腰にぶら下げてたペットボトルの水を飲むと、キンッキンに冷えてて、最後悪あがきであちこち自転車でみて走り回って渇いた喉と興奮やら悔しさやらで火照った体にに染み渡る川崎の美味しい水。
 釣れたらもっと美味しいんだろうけど、釣れなくても一仕事終えた後の一服というかんじで、無収入になる日も近そうなので節約せねばとペットボトルに水道水詰めただけなんだけど、甘露甘露という感じである。

 この一杯のためだけでも寒い中釣りにでかける価値がある、なんてご大層な代物ではもちろんなく、ただの水道水なんでそんな万能の聖水みたいな霊験あらたかなわきゃなくて、スカ食ったらクッソ悔しいわけで、今日もふてくされてナニもする気にならずゴロゴロしてたんだけど、いつまでもグダッてるわけにもいかないので、今後の作戦など考えてみる。

 まあ作戦っちゅうても、シーバス狙いの場合は基本「釣れそうな日になるべく釣り場に行ってルアーを投げる」以上。
 てなぐらいでやることは決まってるんだろうけど、もうちょっと細かく想定して行くと、昨春のシーバス11連敗の時もそうだったけど、どうにも混雑した釣り場が苦手で、横で他人が釣ったりすると焦ってペースが乱れる。心が千々に乱れる。
 今年はこれまで以上に”人山”立ったりしてるので、人山立ってるところを避ける作戦を当初想定していたより極端に詰めて実践するのかなと。
 いつもの2本目橋下流周辺のネット蛇篭やⅠ本目橋ぐらいでは逃げ切れなくなってるので、思い切って下って水門上流や3本目橋周辺を主体に釣る。まだそっちは細かい川底の地形変化まで把握している釣り人は少ないだろうから、シレっと良い場所確保して広々と釣りできそうに思う。
 っていっても溢れるほどの人山立てばそちらにも人は流れてくるはずで、もっと極端にいっそ今まで釣ってなかった上流部とかも早い時間に釣れて余裕ができたら探りに行くべきかもしれない。なかなかそこまで手がまわらんか?

 ヘラ釣りの方で癒やされておけば、シーバスのスカは耐えられるという補完関係にあると思うので、ヘラ釣りで魚の感触楽しんでおきたいんだけど、ヘラがまた渋い時期突入中で、いつデコってもおかしくない状況。
 今日は関東大雪の予報は外れたようでちょっと降っただけで済んだけど、来週も天気不安定で気温もなかなか10度を超えない寒い日が続きそう。食い渋り時の頼みの綱の”段底”が最近イマイチなかんじなので、とにかく段底の感を掴むのが生命線になりそうなので、次回用に手札を一つ用意した。
 公園池は8尺で底が取れてしまい、8尺で提灯ウドンセットをやろうとすると刺し餌が着底してしまうので、浮子を竿先からある程度離した「提灯風」ウドンセットしかできないんだけど、例によって「逆に考えるんだ」と考えれば、8尺で足下近くで段底ができるのである。
 そんなもん沖の方が深いだろうし長尺の段底の方が有利だろう?と普通思うだろう。実際そう思ってるのか底釣りのオッチャン達は長竿振ってスコープでアタリ見てる。でも、そういうオッチャン達って一日中スコープ覗いてるだけであんまり釣ってるように見えない。
 長い竿で深くを釣るにはそれなりにオモリが重くないといけないし、それにあわせて浮子も大きく仕掛けも太くせざるを得ないはず。かつスコープで見てたって細かいアタリ取りきれるかって話。

 その点、足下を8尺で釣るならオモリも浮子もそれこそ宙の釣りで使うような軽めのを使って仕掛け全体を繊細に仕上げることができる。弱い吸い込みでも浮子が近くにあるので小さいアタリ見逃さず取れそうにも思う。繊細な仕掛けで吐き出すのも遅くなってくれるはず。
 魚が深い沖にしかいないってのなら負け確定のバクチだけど、どうもそんなでもないように感じている。
 沖目深めであまり動かない魚もいるんだろうけど、活性のある魚は岸近くにもやってきていてそういうヤツを狙った方が策が填まったときに確実に釣り込めるンじゃなかろうか。これまで昨期も含めて厳寒期でも浮子が動くところまでは何とかなることが多く、寒くても案外ヘラブナ活動的な気がしている。冬眠せんで良いのか?と疑問に思うぐらい。

 正直言って沖の深めに餌ぶち込んで、延々と活性が何かの要因で上がったら回遊してくるであろう程度の魚を1日待つのは、魚の薄い天然水域とかの釣り方で”箱”に近いような小さな公園池では、段底でも積極的に餌撒いてやる気のある魚を寄せ続けて食いアタリに繋げていくのが正解なんじゃないかと見ていて思うところなので、小浮子の足下作戦でちょっと、デコらない厳寒期の釣りってのを狙ってみたい。
 意外に底切って提灯風ウドンセットが厳寒期でも通用する可能性もあるので、反応なくなったら寒くて手もかじかんで面倒だけど、持ってる手札切りまくって反応探っていきたい。

 そうやって苦労しているうちに、春になって季節が良くなって花粉症酷くなる頃にはグダグダッと釣れるようになっていくんだろうけど、そこまで厳しい釣りをしのいで、ちょっとマゾヒスティックに楽しんでみたい。
 全く釣れないのは面白くないけど、適度に苦戦すると良い出汁が出て釣りに味が出るってなもんだと思う。

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