2018年10月21日日曜日

捨てるべきか捨てざるべきかそれが問題だ

 持ち家だったらゴミ屋敷にする自信がある。借家で幸いだ。

 とにかくモノを捨てるのが下手である。別にケチでもなければお金に困っているわけでもないけど、二度と使う機会はないであろう釣り具でも服でも何でもかんでも貯めておく傾向にあって、かつ捨てようとしても捨てられない。そこそこ転勤もあって引っ越しも何度か経験しているが、その度に捨てようかどうか迷って捨てずに引っ越し先について回ってきている、使いもしないガラクタの入った箱がある。開けもしないけど、多分また次の引っ越しの時に開けて捨てるか迷ったうえで「ソッ閉じ」して持っていくんだろう。
 ナニが入っているかといえば、救命ボートに入っている非常用食糧の箱と説明書とかお土産にもらった民芸風の筆入れとか、今書いていてもいつそんなモノが必要になるかまったく理解できないが「使うかもしれん」と取っておくのである。

 いわんやおや釣り具おやというところで、少年の日初めてバスを釣ったリールとか今でも我が家の蔵に入ってたりする。ちなみにダイワのスポーツラインST-600Xという可愛いスピニングで竿は同社アタッカーだと思ってたけど今調べるとジェットスピンというグラスロッドだった。これも実家で母上が捨ててなければまだあるはずである。


 基本的に壊れた道具も部品取りとかに取っておくぐらいなので、壊れない限りにおいてはおいそれとは捨てない。直せるものなら直して使う。
 鮎シーズン終わって、今年はいつものテナガ・ハゼに加えてアユでも活躍してくれたズック魚籠がだいぶ傷んできて、底のキャンパス地に大穴空いたのはさすがにすぐに縫い合わせて穴埋めしたけど、入り口の所の網を固定する針金の枠も腐食してボロボロになっていて限界近くなっていた。

 九州で平成16年にタナゴ釣りに使っているのが左の写真で確認できるので15年近く使っていて、そろそろ買い換え時かなと思わなくもないんだけど、構造見てみたら腐食している針金で網を通してその針金の枠を樹脂製のワッカに固定している。なぜ樹脂製のワッカに網を直接通さないのか、ワッカを竹で作ってた時代からの名残が製法に残っているのか、単に樹脂製のワッカより金属の枠の方が最後輪を閉じて接続するのが簡単だからか、いずれにせよ針金か何かで新しく枠を作り直して樹脂製のワッカに接続してやれば直りそうなので、サメ用のワイヤーリーダーでチャチャッとやっつけてみた。
 網にワイヤーぐるっと通して最後はスリーブ噛まして締めてワッカに細いステンレス線で固定。ついでに吊り紐も丈夫なナイロン編み糸のシーハンター25号に付け替えておいた。
 これで網自体はナイロンのようなので腐らないだろうし、キャンバス部分が劣化して崩壊しない限りは繕いながら使えるだろう。あと10年ぐらい持つだろうか。今年もハゼはもう少し釣る予定なので頑張って欲しい。


 しかしながらさすがの私でも捨てざるを得なくなる限度というモノがある。

 左の写真のボガグリップは壊れるもんじゃないと思っているので、今回主役は繋いであるいわゆる「スパイラルコード」である。
 左のボガに繋いであるのはボガグリップ使い始めたのが2001年らしいので、はじめはロープ結んでたのを「船釣りで道具の転落防止につかうスパイラルコードが便利だよ」と教えられて、なにげにヤマシタ製のを買ったのが生き残っているので、少なくとも15年は使っているだろう。その間前後に付いていたヨリモドシ状の金具は腐食してしまい、ハズして新たにステンレスのリングとカラビナを付けてあるけど、本体はまったく腐食もしなければ弾力も失われておらず、特にメンテナンスもボガと一緒に水洗いして陰干し以外していないのにとても丈夫で長持ちである。逆に金具が死んでも延々と生き残るような樹脂って、ゴミになったら最低最悪なんだろうなと”マイクロプラスチック”による環境汚染なんかも話題になってるので善し悪しだなと思わなくもない。
 でも、やっぱり丈夫で長持ちするのが道具としては好き。
 カヤックでタモ網を繋いでいた、量販店でヤマシタ製の半額ぐらいで買った安物が、金具が1シーズンしか持たなかったのは想定の範囲内として、5年かそこら使って、ここ2年ほど蔵に保管してあったのをだしてきたら接着部が剥げていた。ヤマシタのは熱で接着してあるのか剥げずに丈夫。
 まあこのぐらいは安いししゃああんめぇ、スリーブ買ってきて締めりゃいいやとスリーブにはめてトンカチでかしめて一丁上がりと思ってたら、しばらくすると先の輪っかのところが折れてしまった。完全に樹脂自体が紫外線劣化か吸湿劣化か弾力性も強度も失ってボロボロのようである。さすがの私めも諦めて気持ちよく本体は燃えるゴミに、スリーブは小物金属にとゴミ袋にぶち込ましてもらった。
 今時は樹脂製じゃなくてワイヤーが入ってるのが多いようだけど、あんまり丈夫だと水中で引っかかったりしたときにペンチのニッパで切って脱出とかが難しくなるので丈夫すぎないのも重要な要素だと思うので、モノなくさないようにぶら下げておくためのコードなら今後もヤマシタ製のちゃんとしたのを買っておけば間違いないのかなと思ったところである。さすがヤマシタ、実用性の高いモノ作りしてる。


 捨てるモノ関係で、今年挑戦しているのが野菜クズでのミミズの備蓄で、釣り用のシマミミズ(アカミミズ)って養殖できるぐらいに飼育が簡単で、生ゴミとか食べさせて肥料にする「コンポスト」にも使われているとは知ってたけど、職場の先輩が専用のコンポスト容器がなくてもプランターに土入れたのに野菜クズやってれば勝手に増える。と仰ってるのを聞きおよび挑戦せねばと思っていたのだけど、今年グリーンカーテン用に植えたベランダのプランターに釣りでミミズが余ったら放して、野菜クズとかを埋めて半信半疑で備蓄してみたところ、プランターなんて底にも穴空いてるし蓋もしてないし逃げ放題だと正直期待してなかったにもかかわらず、意外と好調で夏からで増殖するところまではいってないけど、野菜クズの周りの湿ったあたりには「おつゆタップリ」に肥えたミミズがワシャワシャとしていて養殖とまではまだ行ってないけど「備蓄」程度にはなっているようだ。既に何度か備蓄ミミズでハゼ釣りしている。水気の多い梨の皮とかがお好みのようで、そのあたりに集まってたりする。

 明日もミミズでハゼ釣りの予定だ。前日や当日に釣具屋に買いに行かなくていいのと余ってもとっておけるのはなかなかに良い。この調子でゆくゆくは産めよ増やせよしてくれるとなお良いので、引き続き野菜クズと水やりを続けてみたい。
 
 モノなど捨てちまって、なにものにも縛られないような人生にあこがれるが、どうにも貯め込む性分のようなので半分以上諦めている。

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