2018年4月7日土曜日
ヘラ釣り1周年!
昨年の今頃、願はくは花の下にて春釣らむ、とヘラ釣りを始めたわけだが、管理池で屈辱のオデコデビューを果たし苦節1年の修行を経て、先日リベンジマッチに挑むも返り討ちにあい、1年ぐらいじゃたいして上手くはなんねぇなと思うものの、それなりに得たもの感じたものも多かったので、そのあたり振り返りつつ、今後の目標なども書いてみたい。
まずはなんといっても、ヘラ釣り面白くて楽しめていることは良いことだろう。
ヘラ釣りにおいては凝り性の日本の釣り人が、細かいところ微に入り細に入りという感じで、これでもかというぐらいに様々な技術を考えて、実戦され、今日でも日々洗練・改良されている。
そういった体系化された技術を一つ一つ憶えていくと、それもお勉強で頭に入れただけではなく体をつかって習得すると、きちんと魚が釣れてくるようになる。努力に応じて結果がついてくるのはやっぱり嬉しいモノである。
ヘラブナ釣りでは、餌の重さ分トップが沈む「なじみ」と餌が溶け落ちることなどにより浮子のトップが上がってくる「戻し」を把握しながら釣っていくのが基本中の基本なのだけど、最初餌付けがままならず、餌が水中で持たずに割れ落ちたりしていると上手く「なじみ幅」が出せない。
それが、ハリに餌をしっかり付けるなんていう基礎中の基礎ができてくると、餌の重さでなじみ混んで沈んだトップが餌が溶けたり底釣りだとハリスの傾斜が真っ直ぐになったりして「戻して」くるとかの水中の餌の状態が浮子で把握できるようになってくる。
その基本中の基本ができてはじめて、「底釣りのアタリはなじんで戻してツン」というのとかが狙って出せるようになってくる。
ごく基本なんだけど、基本っていうのはきちんと理解して実戦できれば効果が大きいから最初に習うべき基本たりえるんである。
バラケを餌付けできずに、ボタボタ手前に落としてコイに食われまくってた始めたばかりの頃と比べれば、バラケをしっかり付けることも、逆にユルくしてわざと早い段階でハリから落とす「抜く」こともそれなりにできるようになって、基本がようやく分かってきた段階だけどちょっとは進歩を感じられる。
去年の今頃、ほんとに何にもできなかったのに、今はバランスの底釣りは好きな釣り方と言えるぐらいに管理池でも実戦を重ねたし、段底、提灯ウドンセットもこの冬にだいぶ練習して理解が進んだ。浅棚ウドンセットもちょっと囓った。
もうワシャ初心者じゃないねン!と宣言しておこう。
私にとって浮子はまだ単純で取っつきやすかったので、浮子を中心とした仕掛けを自分なりに最適化していくのは、浮子作るのが楽しく、作った浮子で釣るのがまた楽しいということもあって、あれこれ楽しみながらヘラ釣りにおける浮子というものについて、ずいぶん理解を進めることができたと思う。ヘラ釣りするなら浮子は自作した方がイイと重ねてここでもお薦めしておきたい。
浮子の感度は、小さなアタリを大きく表現させたいのなら細いトップが向いている。そのかわり大きくゆっくりアタリを拾う(大きく動くアタリだけ拾えるバランスがあり得る)ので短い刹那に数多くのアタリを拾うようなことはできない。とか、小さい浮子のほうがオモリも軽くできて魚が吸ったときの違和感が小さいはずだけど、小さい浮子の軽いオモリでは途中で魚につかまったりすると棚に餌を届けることができない。とか、トップの長さはその浮子を使った釣り方でどれだけなじみ幅を出させるかで決まる。3目盛もなじめばよいバランスの底釣りではトップは短めで良い。逆に浅棚用の小浮子でも、重いダンゴ餌をぶら下げるのならトップは太くて長い必要がある。とかとか、結局用途に合った良い塩梅の浮子があるわけで、極端に振った性能の浮子は特殊な状況でしか力を発揮しないけどハマれば強く、適度にほどほどの性能にした浮子はそれなりに何でもこなすけど、物足りないときも出てくる。という感じのごく当たり前のこととを学んで、自分の釣り用の浮子は市販品で合うのを探してくる手間と費用を考えたら、多少デキが悪いぐらいは我慢して自分で作った方が良い浮子を使えると思っているところ。
餌については、各種餌のブレンド(配合)とか考え始めると収拾が付かないので、とにかくバラケはダンゴ兼用で3種類、「軽くてまとまるの(両ダンゴA)」と「やや重くてばらけるの(両ダンゴB)」と「重さがあって粘るの(底釣り)」を用意して、とにかくこれらの比率を変えたりして、①どれだけバラけさせるか、②どれだけ重くするか、の2点を基本に考えて、むしろ餌の配合よりは作ったバラケ餌をどうやってハリに付けるか、手水の追加で柔らかく、練って粘らせる、グルテン追加でまとまりを出す、等で調整してどのくらいハリで持たせるかをなじみ幅を見て確認しながら使ってきた。
今のところの感想としては、ハリに持たせるあるいは抜くというのの調整などは、これだけ単純化した餌構成でも充分可能。
はたして、餌屋さんが推奨するような複雑なブレンドや釣り方毎にバラケを変える必要があるのかについては大いに疑問を感じている。
大会で勝つとかシビアな釣りをやるんじゃなければ、ダンゴ餌をバラケさせてセットのバラケに使っても何ら問題ないように感じている。先入観なくやっちまえば案外やれるもんである。
自分の中でバラケの使い方の課題として「ウワズリ」をいかに抑えるかというのがある。小さくしっかり付けるようにするという基本対応の他に、ペレット系の粒餌を追加するというのが推奨されているのを目にするが、それならペレット系で重い「底釣り」を後から基餌状態で混ぜてやると、重さもつくしバラケ性が抑えられるのは餌実験で確認しているので、それでかなりいけるんじゃないかと思っているところ。じゃあどのくらいの比率で追加で混ぜてやれば良いのかとか、実戦でこれから浮子の動きと魚の掛かりかたとかを見ながら試していきたい。
餌実験で基本的な餌の性質が把握できたのは、餌を使っていくうえで極めて有用だったと思う。水中の餌をどうしたいのか、その時考えられる方法にはどういうのがあるのか、なんで「餌を混ぜる順番」があるのか、分かっていればバラケ餌3種類でも結構やれるという根拠になるし、行き詰まったときにどの要素が足りなくて足すべき餌は何なのかとか絞りやすいと思う。知識を基礎から積み上げるのは大事。
このあたり、何も分からぬまま餌屋さんの戦略にはまってしまうとヘラ餌の袋が際限なく増殖していくので、種類増えてもその分1種類毎の使用量が減るわけで、全部を悪くなる前に使い切れれば、餌にかかる費用は単純に増えるって訳じゃないので良いといえば良いんだけど、可能なら自分の理解できる範囲に単純化して無駄なものに労力さかずに済ました方が、方針やら持っていく餌やらがスッキリすると思う。
各種新発売の餌を加えることによる違いよりも、加える水の量とか付け方とかでの調整による違いの方が大きくて、なきゃないで今まで釣ってきたんだろってぐらいで、餌屋のいうことを100%信じなくてもいいと思う。いつも書いているようにほどほどに騙されておきたい。
まあ、そのあたりの釣り人の新しもの好きというか、都合の良い魔法の道具とかを信じたがる性質は、釣りモノが変わってもというか、変われば変わるほどいよいよ同じで、高い道具やら最新の餌やらが好きな人は大いに使って釣り業界を潤してあげて欲しい。ワシャつきあわずに安竿つこて、餌も適当にやらしてもらいまッサ。すんまへんな、堪忍しておくんなはれ。
これからの目標なんだけど、なんといっても管理池でデコらないを目標にしたい。
ヘラ釣り始めて良かったことの一つに、魚の「大きさ」とか「他人からの評価」とかって、やっぱりあんまり自分には関係ないんだなというのが再認識できたことがあると思っていて、まあ大きい魚が釣れて他人様から褒められたりしたら嬉しいっちゃ嬉しいんだけど、管理池で放流されたヘラブナを何匹か釣ったところで、別にヘラブナとしても大きくなく巨ベラとかじゃないし、大会で勝つような分かりやすい勝利でもないので、多分ヘラブナ釣りやってる人から見ても、「管理池でデコらずゆるふわ目標値の5匹釣った」とかいう結果は一言「あっそ、そりゃ良かったね」ですむ釣果である。
にもかかわらず、私にとってはその釣果が、喉から手が出るほど欲しいし、釣れればまた脳内良い汁がビュルビュルッとほとばしるに違いないぐらい価値があるんである。
魚の大きさなんてのはそれにあわせた道具立てで釣れば良いだけだし、他人の評価なんてどうでも良いジャンと正直思える。
私にとっては、近所の管理池の素人衆泣かせの渋さの中で、なんとか技術を磨いてデコ逃れたら、そしてゆるふわ目標値の5~10匹とか調子に乗って釣っちゃったら、オレだけにしか分からない価値ある釣果になると思っている。
始めて一年経って、浮子は良い感じに基礎が分かってきた、餌は難しいけど、両ダンゴ含め、バラケ(ダンゴ)餌の調整を今年の技術的課題として意識していきたい。
管理池でコンスタントにゆるふわっと5~10匹釣って、早めに余力残してきりあげるぐらいの、ゆるふわ的「やれる釣り人」に私はなりたい。
心の底からデコはもう嫌じゃ~!釣れてた組の末席汚すぐらいに出世したいっ!
ということで、明日もヘラ釣りの予定なのだけど、前回管理池デコで次は公園池で練習という予定だったのだが、脳内3賢人会議でナマキオールもナマタザールも「調子に乗らずに地道に練習」という意見だが、また強行派のナマパールが「デコるかどうかヒヤヒヤする中で本気でいかねば「ゆるふわ」の奥義は掴めぬ、管理池に行くのじゃ」とゴネている。玄人衆の今日の釣果情報とかを確認して今夜また脳内3賢人会議を開催して決めたい。
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何だかんだで満喫されてますね。
返信削除最新釣行では結果も出ていつもにも増して楽しかったでしょう。
ところで、工夫を読んでいて思ったのですが、廃ハリスの収納にはフカセ釣り用のフローティングベストのダストポケットのアイデアがそのまま流用できるのではないでしょうか。
ダイワとかのベストの右手側下の一番外側のポケットで、仕組みと言ってもチャックのないポケットの中に上辺だけ縫い付けられたマジックテープがぶら下がっているだけなのですが、2ヒロとかのハリスもくるくると丸めてポイと突っ込めるので非常に便利だし、10m超の風も普通の磯の上では本当に助かります。
同じような感じで、100均で売っているデジカメとかスマホを入れておく袋の中にマジックテープの一辺を縫い付けておき、これを腰なりイスなりにぶら下げておけば結構役立ちませんかね?入れるのも捨てるのも楽だし。
さて、こちらはベストの中身もロッドケースの中身も準備OK。瀬戸内天然真鯛の接岸の一報が入ったら潮とも相談して出陣なんですが、あと2週間くらいは待機かも?
風雲児さん おはようございます
返信削除ヘラ釣り憶えなきゃならないことが一杯あるのでしばらくは悩みながらも楽しめそうです。
廃ハリス収納の「フライマン式マジックテープ瓶」はなかなか優秀で、フライだけ交換することがあるのが想定されているんだと思いますがハリだけ回収するときに瓶の中にぶち込んでしまえば散らばって刺さったりすることがなくそのあたり良くできてるなと思います。ハリだけ落ちてたりタモの中でハリス切れた時のハリ回収でヘラ釣りでも出番があります。
風雲児さんのアイデアの腰にぶら下げる袋方式はむしろルアーロッド持ってうろついてる時に是非欲しいですね。干潮時に根がかってるラインとか長物を回収するのに巻き付け式は不向きですし、釣れた手袋を突っ込んでおくにも良さそうです。さっそく作ってみます。
磯のマダイっていうのはなんとも春らしいですね。春は良い釣りモノ多くて楽しいですね。
お互い好釣を。