2018年4月29日日曜日

錨野葡萄

 なんちゅうか、自分の価値観に相容れないからといって憤ってエラそうにさも自分が正しいかのような意見を書いてる人間って、今も昔もいて、昔なら新聞の投書欄で「いかがなものか」とか世を憂いていたのが、今ならネットで匿名で好き放題書けるのでさらに増長している。かく言う私も、少年の日に新聞読みながら「こんな口だけのクソみたいな大人にはなりたないナ。世の中に不満があるなら自分で変えろ、それが嫌なら耳を目を閉じ、口をつぐんで孤独に暮らせ。」とか思っていたのに、おやじみたいな酒飲みなどにゃならぬつもりがなっていた感じで、怒りにまかせて当ブログでコンクリやら原発やら高い道具買わそうとしてくる釣り具業界やらに憤ってしまっている。いかがなものか。

 でも、今なら投書氏の気持ちも分からんではない、怒りを腹にためるぐらい気分の悪いことはないと、千年前のエッセイストも書いている。
 今この瞬間(書き始めたら長くなって既に数日前だけど)私がなにに怒っているかというと、動画配信サービスのNetflixについてである。かのサービスについてはちょっと前にベタ褒めしたように、作品の品揃え料金の安さ、オリジナル作品の質の高さどれをとっても申し分なく満足している。
 ただ一点のみが歳食ってキレやすくなった私の神経を逆なでする。「せっかく視聴後の余韻にいい気持ちで浸っているのに、勝手にエンディングを省略しようとするな!」ということである。なんか設定変える方法あるのかもしれないけど、よう見つけん。「ひそねとまそたん」のエンディングをワシがスキップすることはない。断じてない。むしろエンディング楽しみで観てるってくらいなのに、いきなり画面小さくなって一定時間以内にその画面をクリックしないと、次のお勧めアニメに飛んでしまう。映画好きはエンドロール中に席を立つ客を苦々しく思うらしいけど、映画好きのようにカメラマンが誰かとか、特殊効果は誰かとかオタクな感じに楽しみながら余韻に浸ってるわけじゃないけど、アニメのエンディングってなにげに趣味の良さが現れるもので、オープニングはそれで視聴者の心をつかまなければならない部分もあって、割と気合いは入りつつも王道路線で手堅く作られることが多いけど、エンディングは比較すると力が抜けてるというかぶっちゃけ予算掛かってない感じで同じ動きの繰り返しを使ったりが定番だったりするんだけど、それ故に遊べる余地があるようで作り手の感性だの上手さだのが出ちゃうんである。例を出すなら古くてごめんだけど「キャッツアイ」のエンディングなんて絵的には三姉妹がシルエットでワンツーワンツーって踊ってるシーンの繰り返しでたいして作画苦労してないはずだけど、なんちゅうかある程度以上の歳の人間ならこの例えでばっちり私の言いたいことが伝わるはずのエロ格好良くて良い塩梅の印象的なエンディングになってるんである。

 怒りついでに、最近腹にためていたものをみなぶちまけてしまおう。ワシは結構怒りっぽいうえに根に持つ暗い性格である。ずいぶん前にも書いたけど、スーパー行く途中の押しボタン信号に待たされるのに、いまだに地味にムカついている。大きな通りの信号なので、歩行者が押したからといって、車の流れをぶった斬らないように前後の信号とタイミングを合わせているのは理解している。だったら、前後の信号赤になった段階でポチッとしたら、信号変えて速やかに車止めて渡らせてくれよ。次の赤信号の時まで何で待たせるんじゃ?年寄りとか渡るのが遅い歩行者にあわせてあまり短い時間だけ青信号にするというのはないのはアホでも分かるが、十分時間ある段階で押してるのに車行かせてどうすんねん、次の信号赤やぞ。いかがなものか。

 ハクボイルのシーバスにも正直ムカつく。ちんまい餌ちまちま食いやがって、そんなんじゃデカくなれんぞ、もっと豪快に何でも食っとけや、こっちも妥協してちんまいルアー投げてるのになに無視してくれてんねん、ワシの投げるルアーは食っとけや。いかがなものかと思う。

 しょうもないニュースの多さにもうんざりしている。さすがにここ数日はヤフーニュースの見出しにも南北会談関連が多く並んでいるけど、正直芸能人の不祥事とか全く興味ないので、普段見出しがそんなんばっかりということは、それだけ読まれているんだと思うと、いかがなものかと思う。芸能人って、そういう商売だから不始末起こせば法的な裁きを受けたり責任とったりの他に記者会見して謝罪せねばならんだろうしってのは理解してるけど、正直言って他人の不倫とか、自分が迷惑かけられたわけでもない酒の席でのお痛だとかに興味が持てて、責め立てられる人々のものの考え方が理解できない。関係ないやんケ。それを大したことないことで延々とつるし上げて、そら悪いことは悪いんだろうけど、おまえらみんな清廉潔白、罪人に石を投げて良い身分なのかよと気分悪くなる。この点はキリスト様に同意したい。汝の隣人を許さないと、自分も許してもらえないんだゼ。社会全体、がっちがちに監視されて断罪されるSFじみた気色の悪い状況になってて気持ち悪い。
 ヤフーニュースの良いところは、そういう「みんな」が読みたがってる記事の他に「あなたへのおすすめ」記事が表示されてきて、そういう記事しか開いて読まないので「深海タコがあり得ない場所で産卵」とか「<ツチノコ>捕獲賞金129万円に 岐阜で今年もフェスタ」とか私の好きそうな記事が毎日読めるので楽しい。ヤフーに洗脳されないように気をつけなきゃかもだけど、知りたくもないようなニュースに付き合わなくていいのはありがたい。

 生き物関係のほかには格闘技関係の記事もおすすめされてくるけど、最近怒りを覚えるのが減量失敗の多さ。これはボクシングでも総合格闘技でもキックでも世界的にみられる傾向で、明らかに何かおかしなことになっている。先日のカンムリワシ二世の件は心底がっかりしたし、山中選手のダイレクトリマッチはそれ以上に腹立たしくて仕方なかった。
 往年の名選手が最後衰えて負けてリングを去っていくのを目にするのは辛い。それでも全力で勝ちにいってあがく姿には負けてもなお美しい敗者の美学があると思う。どんな名王者でも衰える時はくる、見ている方としてはもうやめてくれ晩節汚してくれるなと正直思うけどそれでもリングにあがる場合が多い。3階級王者長谷川穂積選手の最後の試合とか、本人も勝っても負けても引退と表明してたぐらいで限界を感じてたんだと思う。正直勝てるわきゃないよなと思いつつそれでも彼が死にものぐるいで立ち向かいそして負けて引退するところまで見なきゃならんなと見ていたぐらいだけど、相手血塗れでコーナーから立ち上がらずTKO。最後に帯冠して終わるという、見たことないような勝利もこの世にはあると思い知らされた。あんな奇跡のような勝利もそれをたぐり寄せる素晴らしい漢もいると知れば「最後まで勝ちをあきらめるな」というありきたりな言葉にさえ輝くような価値が湧いてくるというものである。
 でも普通は最後負けてリングを去る。それでも最後まであきらめずに全力を尽くす背中に人は感動もするしその背中に拍手を送り、寂しさを感じながら、彼が成し遂げてきたすばらしい闘いに感謝する。
 山中選手は最後負けてリングを降りるにしても、そういう敬意と拍手を持って送られるべきボクサーであった。それが最後の2試合を汚されて正々堂々と全力で闘う場を奪われたといっていい。1回目のドーピング疑惑もたいがいだったけど、2回目の減量失敗とかもう最低としか言いようがない。ボクシングって体重別だからちゃんとした試合としては成立してないじゃん。それで負けて引退、って後味の悪さがどうにもならない。いかがなものかどころじゃなくてふざけんなといいたい。
 減量失敗の多さにはアベマTVの総合格闘技解説者の大沢さんもおかんむりで、普段は気の良いあんちゃん的な楽しい語り口なんだけど、けっこう厳しく批判していた。と同時になぜ選手が減量に失敗するのか、その背景的なところも自身が選手として闘い引退した現在は指導者でもある立場から説明してくれていて、なるほどそういう事情もあるのかとこれまたためになる解説ぶりなのであった。
 大沢さんの指摘するところでは、計量が当日の朝から前日計量に変わったことが構造的な要因の一つになってるんじゃないかとのことだった。前日計量にしたのは、試合の直前までギリギリの減量をして消耗した状態でリングに上がって力石のように力尽きた選手が実際にもいて、それはまずいということで一晩回復する時間を設けようということだったのだろうと思う。一晩で鍛え抜いた選手の状態は劇的に回復するそうで、過酷な減量で落とした体重など数キロも戻るらしい。そう、体重が数キロも違ってくるのである。
 格闘技で体が大きく重い方が有利なのは、階級別じゃない相撲取りがちゃんこ食いまくって体を大きくするのに腐心するのをみれば分かるように明白で、だからこそ昔の柔道の無差別級に中量級の選手が出てたのとか、今は危ないからやらせないのかもだけど盛り上がりまくったと記憶している。古賀選手とか吉田秀彦選手とかの時代ね。
 当然前日計量後に体重が増やせる余地があるなら、増やして有利な体の大きさを手に入れたい。とはいえ腹に食い物詰め込んで重量あげても腹打たれたらゲロあげるだけで意味がない。じゃあどうするか、水分とか限界まで絞って減量しておいてリバウンドで体重増やすということがやられているようなのである。そんなことやったら計量時にはとても試合できるような体調じゃないだろうけど、一晩回復の時間があるのでとりあえず前日計量パスすればいいということで無理な減量をする傾向にあって、相手がするなら自分もしなきゃ階級上の相手と戦うような不利になる。かくして不毛な減量合戦の様相に突入し、減量失敗という対戦相手にしたら馬鹿にするナっていう話だし、失敗した本人にも出場停止処分やら違約金やら王者ならその剥奪やらとデカい制裁が下されて、興行側は商売あがったりだろうし、観客視聴者も興ざめこのうえない、誰も得しない事態が構造的に発生しているようなのである。
 構造的な問題を放置しておいて、減量失敗した個人や所属団体に厳罰を与えるだけでは今後も同様の問題はなくならない。なんらかの対策を講じない連盟だのなんだのの競技団体の怠慢はいかがなものか。原発問題でもそうだけど、実際に問題何回も起こってるのに抜本的に間違ってると気付かないで小手先の場当たり対応しかしない無責任な人間のモノの考え方ってどうなってるのか心底疑問である。日本人ってそこそこ生真面目で几帳面な性格してると思うけど臨界事故2回もやってるジャン。東海村なんて臨界事故の後も不祥事結構あったジャン。統計学で低い確率の事象も充分に長い期間においては必ず起こるという基礎中の基礎があるけど、日本の原発のちっちゃいお漏らしまで含めた事故の確率って全く低くもなんともなくて、今後も稼働したら絶対あるって自明だと思うけど、テメエの生きてる間は自分ちが汚染されて住めなくなるようなデカいのはないだろうと、何の根拠もなく楽観視してるというぐらいの感覚なんだろうか?全く理解不能でいかがなものか。
 話それたけど、じゃあどうすりゃ良いかというと難しくて、当日計量に戻すのは人死に出るぐらいなら今の方がマシだろうから論外でと考えると、手間も掛かるし科学的な知見も技術も必要なんだろうけど、全試合じゃなくてもランキング上位者の試合とかだけでも、契約時の健康診断と同時に体の骨の重量をなんか今時の高性能な調べる機械を使って調べて、この階級で出られるのは骨の重さ何キロまでですとか事前チェックする基準を設けるとかどうだろう。無理な減量しなけりゃその階級に体重落とせそうにない体格の人間はその時点で弾いて契約させずに上の階級に転向させる。歯ぐらいは抜けるかも知れないけど骨はさすがに短期間で増減させることはできないはずで固定的な体の大きさを比較する基準として割と良いんじゃないだろうか。マークハントの頭蓋骨にみられるように人より骨太な人は若干不利かもしれないけど骨太なやつは強いだろうからそんな不利にはならんでしょと思う。いかがかな?

 でも、なんといっても私が腹に据えかねてるのはやっぱり水辺をコンクリで固めまくるヤツらに対してであり、先日の正治さんとの釣りの道中でも「仕事辞めることになったら、環境テロリストになって無駄なダムとか防潮堤とか墓石てまわりたい。ノーベルさん謹製の黒い粉の詰まった筒とか仕掛けてファイヤー!って叫びながら牙苦装置ポチッと押して、チュドーンってなったら心の底から気持ち良いだろうな。動画撮ってUPしてユーチューバーにもなりたい(官憲どもの監視を逃れるために検索しにくいように一部ワザと変換ミスや婉曲な表現を使用しています、読みぐるしくてスイマセン)。」とかアホなことを言って苦笑された。まあ、今のいたる所に監視の目がある中で証拠残さず完全犯罪は無理っぽいので逮捕されて職場から親類縁者にまでとんでもないご迷惑をかけることを想像すれば、そんなアホなことはできるわけもないけど、なーに官憲から今のところ逃げ切ってる強者もいることだし、やってできんこともないだろうという気もする。欧米の先進国では操業中の捕鯨船沈めるような環境テロリストに支援者が金を出すぐらいだ、日本でもそういう過激な環境テロリストの先駆者にワシがなれば良い。
 作りっぱなしで次々と埋まっていくので延々と追加して作らなければならないという、構造的にコンクリ屋が儲かるためにあるような砂防堤などチュドーン!海が見えなくなるような醜悪な高さの防潮堤なんてチュドーン!N川河口堰をチュドーン、I干拓ギロチン堤防をチュドーン!チュドーン!チュドーン!!ついでに原発も止めざるをえなくなるように原発前の防波堤とかもチュドーン!と全国津々浦々謎の環境テロリスト”ナマジ”が恐怖と戦慄をまき散らすのである。もしニュースでそういうチュドーンな事件が流れたら「やったのか!!ナマジ!!」と思って欲しい。
 でも、この夢が実現したとき最大の支援者はコンクリ屋になるだろう。なぜなら壊れたら直す仕事が降ってくるからである。かくして崇高な理想に燃えてテロルに手を染めたナマジは体制側の巨大な欲望の歯車に組み込まれ、牙を抜かれて犬になりさがるのであった。いかがなものか。

(こういう腹が立つことを、妄想の中で、非合法な手段使ってでもブッ飛ばしてスッキリしたいというような話を、現実と混同して目くじら立てるのはいかがなものか。)

2018年4月20日金曜日

ジュブナイル

 久しぶりの妄想タックルボックスは春の対ご近所稚魚系ボイル想定。

 基本的な考え方は、昨秋のイナッコボイル対策と一緒といえば一緒。ただ春は餌が稚魚系が多く2,3センチのハクとか小さい餌が多いのでルアーも弱気に小さめ。実際には5センチないようなハクにボイルしまくってるヤツが12センチのロングAに一発で食ってきたり、ってなこともあったので単純に小さくすりゃ良いってもんでもないんだろうし、そもそも2,3センチのハクの大きさにルアー合わせてたら投げらんねえって話だけど、それでも気持ち的に小さめのルアーを投げたくなるというもの。7,8センチ中心に5センチぐらいまで用意。

 加えて、昨秋の経験から近所ポイントとというか自分と相性の良いルアーってのもあるように感じるのでその辺は春も共通だろうということで反映させる。って感じで一箱仕立ててみた。
 
 まずは、水面系で勝負がついたら話が早いということで、いつものザラパピーとチャグバグ。昨秋バイト取ったのはシュガペンで、これは使えると気に入ったのがジャンピンミノーとカクーンだったけど、サイズ小さめということだと水面系はこの2つが自分の中では絶対的に信頼できるのであんまり迷わない。 
 次は水面直下からやや深めまで対応させるシンペン混成軍。昨秋一番近所ポイントと相性が良いように感じたのがラパラCDL7なのでコイツは主軸に据えたい。
 CDLだけでもいい気もするけど、一応同じようなタイプでフラッタースティック7とカタクチボイルで実績のジグミノーはサージャー、それからボイル攻略では餌の群れのちょっと下に付いているはずの魚の目の前通すという方法がよく紹介されているのでその辺を引けるようにトラヴィス7。右のピンクの霧の下の秘密兵器はいつものフッコスペシャルの無鉛ネムリ型で、重さのバランスとかハリの位置、形状について実戦投入しながら微調整中。ストレートワームのジグヘッドリグみたいに「動かない」ルアーに仕上げたいんだけど、水面直下意識して軽めに作ると意外に横揺れし始めて難しかったりする。じゃあ素直にワーム使っとけと思うかも知れないけど、わざわざ面倒くさい思いをして作るのにはそれなりに内緒の理由があったりする。タネあかしを聞いたらなんだそんなしょうもないことかと思うかもだけど、これが結構釣果に影響したりするのよね。

 でもって、目下次世代のエースを選考中のミノー軍団。迷いが数の多さに現れてる。
 左上から3Dインショアサーフェスミノーはクランクベイトみたいにブリブリ水面直下を引けてラトルも騒々しくて濁りには強そう。
 コイツと次のごっつぁんミノー89Fがエース格に育って欲しいところ。
 3番目、インビンシブル8センチは使っててバルサミノーのキビキビ感が気持ちよくってどうにも好みだ。
 4番目はそろそろ引退させることも考えたいけど早速釣果出ててまだ外せない絶対的エースのフラットラップ8。
 その下2個は大きさ落としたい時のためのインビンシブル5、ラパラF7でこいつら投げなきゃならんような渋い状況になったら9割方負け戦だろう。
 右に移って一番上は、足場高いところ用のインビンシブル8DR、その下4本は飛距離欲しい時とか用にシンキングでシュガーミノードリフツイッチャー8、アスリートS7、アスリートトラウトチューン5、サスケS75で、ミノー軍団のうち重心移動搭載なのはサスケS75だけ。
 なぜかというと、ボイルないときは障害物や地形変化の際を狙うので立ち上がり重視というのもあるけど、実はボイル狙いでも立ち上がりって重視すべきじゃないかと思っている。
 むかし漁港の灯り下のカタクチボイルを狙ってて、シーバスが下に付いて泳いでるの見えて、そいつの目の前にルアー通しまくっても無視されて、本物を追い始める行動を起こしたときにルアー通してやると、本物じゃなくてルアー食ってくるっていうことがあった。そういう状況がすべてじゃないはずで、だからこそ餌の群れのちょっと下層を狙えという攻略法が紹介されてたりもするんだけど、シーバスの捕食行動のスイッチ入った短い時間しか食ってこない状況もやっぱり想定されるので、その短い時間に狙い撃ちするならば、着水してからモタクサと立ち上がってくるようなミノーじゃ間に合わなくて、着水直後から動いて「落ちパク」になるような立ち上がりの良さが欲しいと思って固定重心中心に用意している。昨年秋のフラットラップ落ちパクは印象に残ってるので、その「釣れる印象」を生かしたい。動き始めてなくても食ってくることもあるだろうけど、そん時は飛距離出しやすいシンキングペンシルの方が使い勝手が良いはず。
 遠くのボイル狙うのに飛距離の出るミノーも欲しくなるけど、あんまり遠いボイルって投げてルアーが届くまでに時間が掛かりすぎてその間にどっか行っちゃって釣れそうな気がしないので、やっぱり狙いは比較的近距離に絞ってみる。ロッドもバチの時期のブリストール8フィートからアグリースティックライト7フィートに替えている。


 シーバスルアーとしてはちょっと異色かもな光りモノ達は、餌が小さいときバス釣りやらカタクチボイルのシーバス・ワカシの時は金物系ブレード系が効いたんだよなという印象があるので、昨秋は今一だったけど懲りずに用意してみた。スプーンはバイトとマスターの2枚。クルクル系はシーバス用のは割と沈み早くて根がかりがちで陸っぱりで投げる気にならないので割と表層引けるリトルジョージ。障害物際やゴミ溜まり狙うのにスピナベもいっちょ、スピナーはアラスカ遠征計画したときにたんまり買ったけど結局計画だけで流れて余らせてるメップスアグリア4番赤白という鮭釣るンかい?なのをこの際と入れてみたのと、メップスといえばメップスミノーって好きなルアーだなと思いつつも「ミノー」の方が使えるような在庫が残ってないので自作してアグリアロングの1番にくっつけた、一番右のは重くて使えるパンサーという品揃え。

 既に実戦投入しているけど、まだ今期はハクの寄りも不安定でボイルらしいボイルには遭遇していないので評価する段階にはないけど、晴れたら湾奥小型バチパターン攻略と並行してしばらく雨が絡んだら稚魚系パターン狙っていきたい。
 持ってきたルアー全部投げなきゃならないような難易度高いボイルを攻略出来れば、あるいは水面ドカンと一発でカタがつくような良い読みができれば気持ち良い釣りになるはずだ。

2018年4月14日土曜日

ただいま準備中

 小遠征やらいただいた小ネタやら、種々準備に追われている。
 残念ながら今週末の小遠征は春の嵐で来週に延期になったけど、それならそれで近所シーバスの仕込みもしておきたくアレコレと細工したりライン巻いたりという感じ。

 小遠征は雨降りそうな予報が早くから出ていたので、この機会にとゴアテックスの合羽を洗濯して撥水剤をかけた。コレまでは撥水剤はスプレー式のものをプシューッと塗布してたんだけど、割と良い値段するくせに容量少なくムラなく塗布するのも面倒な作業だった。そのため撥水処理は年1、2回しかしておらず几帳面な人に見つかったら「高性能なゴアテックスの機能が生かせてない!」とおしかりを受けそうだ。まあ他人様になに言われようとどうでも良いけど、ちゃんと撥水性保っておけばべた付かず快適なのに、多くの時間を安合羽同様の性能で過ごさねばならないのは勿体ない。
 ということでどうにかならんのか?とググって調べてみたところ、洗濯機で糊付け、のような手軽な作業で撥水剤を塗布できる製品があるようなので買ってみた。洗濯機を使う撥水剤の多くは乾燥機乾燥が必要だったりするようだけど今回買った「グランジャーズ クロージングリペル」は普通に干すだけのようで簡単。かつ1着でキャップ2杯という薬剤を、使おうと思えば2着回し終わった後の溶液にさらに2着め以降をぶち込んで同じように処理しても何ら問題ないはずで、今回は上下3着とヘラ釣りスカートに塗布した上に、薬液の中にしばらく突っ込んで折り畳み傘も処理してみた。これでよければ費用対効果は良さそうだけど、雨降ってないのでまだそう断じるのは早計というものだろうか。

 小遠征では海の小物をのべ竿で狙う予定。浮子作りが楽しくて仕方ない今日この頃なので、いっちょ小物用浮子を作ってみた。
 エサはオキアミなのでヘラ釣りのように餌が徐々に溶けていくわけじゃなくなじみ幅は見なくて良いので、餌がついてるかついてないかが分かれば良い。魚が食ったアタリは当然みるけど、それはエサ落ちたのが分かる感度ならば当然分かるので、結局欲しい機能はエサ落ちが分かるだけの性能のトップがついていれば良いはず、であれば短めトップで間に合うだろう。トップが短かければその分足も短めにできる。というかその方が立ち上がりも早いはずで合理的。
 作ってみたらこんな感じ。上の二つでボディー20ミリと25ミリ。売られているオイカワ用の小物浮子も参考にしたけど機能を考えれば似たような形に収斂する。
 水深2mとかを狙う予定なので、もう少しオモリを背負うのもあった方がいいかなと以前作った「ポ60底ポ」のトップをぶった切ってでっち上げてみたのが一番下。もともと段底用なんだけど足もトップと同じポリカーボネイトにしたらそのせいか長いトップが道糸に絡みがちなのでやっぱり竹足のが良いとお蔵入りにしたものを再利用してみた。長くて絡んだトップもぶった切ればスッキリするだろう。

 これは小遠征とは直接関係ないんだけど、ゆるふわヘラ釣り「小ネタ」のハリス回収瓶のところを読んだ風雲児さんから、磯釣り用のベストにはチャックもついてないポケットにマジックテープの引っかける方だけが取り付けてある「ダストポケット」があって、簡単な仕組みでハリスゴミが散らばらずに回収できて便利。同じようなものはカメラ袋とか百均ででも買ってきて作れば簡単で、作ってぶら下げておけばどうか?とのタレコミをいただいた。
 フライマン考案のハリス回収瓶、使ってみるとなかなかによくできてて、ハリスをぐるぐる巻いて回収できるのと共に、ハリ自体やオモリの切れっぱしのようなものも瓶の中に回収してしまえば散らばらず、サイズも小さくてヘラ釣りには良い感じに使えているので、とりあえずは困っていないんだけど、袋ぶら下げておく方式はシーバス釣りとか歩き回る釣りの時に便利そうなので早速作ってみた。
 干潮時に水底に残されていた長尺の道糸とかも可能な限り回収したいので、さすがに小さいハリス回収瓶では間に合わない。
 これまではグシャグシャと丸めて結んでウエストポーチとか合羽のポケットに放り込んでいたけど、汚れるし中で道具と絡んだりもするので始末に悪い。
 ラインに限らずルアーに引っかかったビニール袋とかも汚れ気にせず突っ込めるゴミ回収袋をいつもぶら下げておくというのは悪くない考えだと思う。
 釣り場にゴミがない方が良いなんていうのは、小難しい理屈も書こうと思えば書けるけど、それより何よりその方が気分いいジャン。そう思うよね釣り人なら、という感じだ。

 早速、出かけたおりに百均に行って、良い「袋」がないか物色してみると、ぴったりのがあった。ペットボトル保冷用バックで、片手を突っ込める大きさといい、保冷用に裏に銀紙張ってあって厚みがある丈夫そうな質感といい上出来である。ぶら下げるための持ち手もあって、何より良いのが紐で口を綴じる巾着方式で、安物のチャックは塩気のある水がかかるとすぐに錆びるのでチャックじゃないのがあればいいなと思っていたけどまさにドンピシャ。これで100円は安すぎる。マジックテープも100円で買って、内側に縫いつけてとりあえずサクッといっちょあがり。
 持ち手をウエストポーチ型の救命浮環のベルトに通して、水辺に出るときは常に携帯することにする。

 釣りの準備するのって実に楽しい時間で、釣り場にルアーのパッケージとか捨ててあるのを見ると、なぜ買ってきたら箱から出してハリ先チェックしたりお風呂テストしたりしながら愛でたりしつつ、タックルボックスなりに収納して準備しないのか理解に苦しむ。
 滅茶苦茶四六時中考えに考えて準備に準備を重ねても、釣り場に立てば想定の範囲外のことばかり起こって、毎回反省したり学んだりする事ばかりなのに、ろくに準備もしないような輩が魚釣ってるようには思えないんだけどどうなんだろうかその辺?準備もせずに釣り場にゴミ捨てるような奴が以外と魚釣ってたりするんだろうか?
 そんなわきゃないと思いたい。釣り場や魚に敬意を持たないような奴に釣られてたまるかととても強く思う。
 別に釣果で他人に負けても、相手は魚のはずで他人は関係ないっちゃないはずだけど、釣り場にルアーのパッケージやら絡んだラインやらを捨てるようなクソ馬鹿野郎にだけは負けるわけにはいかんので、苦戦を楽しんでばっかりじゃなくて、馬鹿の横っ面をシッポでビチビチとはり倒せるような良い魚をたまには釣っておかねばなるまいて。

 準備はできてる。

2018年4月7日土曜日

ヘラ釣り1周年!


 昨年の今頃、願はくは花の下にて春釣らむ、とヘラ釣りを始めたわけだが、管理池で屈辱のオデコデビューを果たし苦節1年の修行を経て、先日リベンジマッチに挑むも返り討ちにあい、1年ぐらいじゃたいして上手くはなんねぇなと思うものの、それなりに得たもの感じたものも多かったので、そのあたり振り返りつつ、今後の目標なども書いてみたい。
 
 まずはなんといっても、ヘラ釣り面白くて楽しめていることは良いことだろう。
 ヘラ釣りにおいては凝り性の日本の釣り人が、細かいところ微に入り細に入りという感じで、これでもかというぐらいに様々な技術を考えて、実戦され、今日でも日々洗練・改良されている。
 そういった体系化された技術を一つ一つ憶えていくと、それもお勉強で頭に入れただけではなく体をつかって習得すると、きちんと魚が釣れてくるようになる。努力に応じて結果がついてくるのはやっぱり嬉しいモノである。
 ヘラブナ釣りでは、餌の重さ分トップが沈む「なじみ」と餌が溶け落ちることなどにより浮子のトップが上がってくる「戻し」を把握しながら釣っていくのが基本中の基本なのだけど、最初餌付けがままならず、餌が水中で持たずに割れ落ちたりしていると上手く「なじみ幅」が出せない。
 それが、ハリに餌をしっかり付けるなんていう基礎中の基礎ができてくると、餌の重さでなじみ混んで沈んだトップが餌が溶けたり底釣りだとハリスの傾斜が真っ直ぐになったりして「戻して」くるとかの水中の餌の状態が浮子で把握できるようになってくる。
 その基本中の基本ができてはじめて、「底釣りのアタリはなじんで戻してツン」というのとかが狙って出せるようになってくる。
 ごく基本なんだけど、基本っていうのはきちんと理解して実戦できれば効果が大きいから最初に習うべき基本たりえるんである。
 バラケを餌付けできずに、ボタボタ手前に落としてコイに食われまくってた始めたばかりの頃と比べれば、バラケをしっかり付けることも、逆にユルくしてわざと早い段階でハリから落とす「抜く」こともそれなりにできるようになって、基本がようやく分かってきた段階だけどちょっとは進歩を感じられる。
 去年の今頃、ほんとに何にもできなかったのに、今はバランスの底釣りは好きな釣り方と言えるぐらいに管理池でも実戦を重ねたし、段底、提灯ウドンセットもこの冬にだいぶ練習して理解が進んだ。浅棚ウドンセットもちょっと囓った。
 もうワシャ初心者じゃないねン!と宣言しておこう。

 私にとって浮子はまだ単純で取っつきやすかったので、浮子を中心とした仕掛けを自分なりに最適化していくのは、浮子作るのが楽しく、作った浮子で釣るのがまた楽しいということもあって、あれこれ楽しみながらヘラ釣りにおける浮子というものについて、ずいぶん理解を進めることができたと思う。ヘラ釣りするなら浮子は自作した方がイイと重ねてここでもお薦めしておきたい。
 浮子の感度は、小さなアタリを大きく表現させたいのなら細いトップが向いている。そのかわり大きくゆっくりアタリを拾う(大きく動くアタリだけ拾えるバランスがあり得る)ので短い刹那に数多くのアタリを拾うようなことはできない。とか、小さい浮子のほうがオモリも軽くできて魚が吸ったときの違和感が小さいはずだけど、小さい浮子の軽いオモリでは途中で魚につかまったりすると棚に餌を届けることができない。とか、トップの長さはその浮子を使った釣り方でどれだけなじみ幅を出させるかで決まる。3目盛もなじめばよいバランスの底釣りではトップは短めで良い。逆に浅棚用の小浮子でも、重いダンゴ餌をぶら下げるのならトップは太くて長い必要がある。とかとか、結局用途に合った良い塩梅の浮子があるわけで、極端に振った性能の浮子は特殊な状況でしか力を発揮しないけどハマれば強く、適度にほどほどの性能にした浮子はそれなりに何でもこなすけど、物足りないときも出てくる。という感じのごく当たり前のこととを学んで、自分の釣り用の浮子は市販品で合うのを探してくる手間と費用を考えたら、多少デキが悪いぐらいは我慢して自分で作った方が良い浮子を使えると思っているところ。

 餌については、各種餌のブレンド(配合)とか考え始めると収拾が付かないので、とにかくバラケはダンゴ兼用で3種類、「軽くてまとまるの(両ダンゴA)」と「やや重くてばらけるの(両ダンゴB)」と「重さがあって粘るの(底釣り)」を用意して、とにかくこれらの比率を変えたりして、①どれだけバラけさせるか、②どれだけ重くするか、の2点を基本に考えて、むしろ餌の配合よりは作ったバラケ餌をどうやってハリに付けるか、手水の追加で柔らかく、練って粘らせる、グルテン追加でまとまりを出す、等で調整してどのくらいハリで持たせるかをなじみ幅を見て確認しながら使ってきた。
 今のところの感想としては、ハリに持たせるあるいは抜くというのの調整などは、これだけ単純化した餌構成でも充分可能。
 はたして、餌屋さんが推奨するような複雑なブレンドや釣り方毎にバラケを変える必要があるのかについては大いに疑問を感じている。
 大会で勝つとかシビアな釣りをやるんじゃなければ、ダンゴ餌をバラケさせてセットのバラケに使っても何ら問題ないように感じている。先入観なくやっちまえば案外やれるもんである。
 自分の中でバラケの使い方の課題として「ウワズリ」をいかに抑えるかというのがある。小さくしっかり付けるようにするという基本対応の他に、ペレット系の粒餌を追加するというのが推奨されているのを目にするが、それならペレット系で重い「底釣り」を後から基餌状態で混ぜてやると、重さもつくしバラケ性が抑えられるのは餌実験で確認しているので、それでかなりいけるんじゃないかと思っているところ。じゃあどのくらいの比率で追加で混ぜてやれば良いのかとか、実戦でこれから浮子の動きと魚の掛かりかたとかを見ながら試していきたい。
 餌実験で基本的な餌の性質が把握できたのは、餌を使っていくうえで極めて有用だったと思う。水中の餌をどうしたいのか、その時考えられる方法にはどういうのがあるのか、なんで「餌を混ぜる順番」があるのか、分かっていればバラケ餌3種類でも結構やれるという根拠になるし、行き詰まったときにどの要素が足りなくて足すべき餌は何なのかとか絞りやすいと思う。知識を基礎から積み上げるのは大事。

 このあたり、何も分からぬまま餌屋さんの戦略にはまってしまうとヘラ餌の袋が際限なく増殖していくので、種類増えてもその分1種類毎の使用量が減るわけで、全部を悪くなる前に使い切れれば、餌にかかる費用は単純に増えるって訳じゃないので良いといえば良いんだけど、可能なら自分の理解できる範囲に単純化して無駄なものに労力さかずに済ました方が、方針やら持っていく餌やらがスッキリすると思う。
 各種新発売の餌を加えることによる違いよりも、加える水の量とか付け方とかでの調整による違いの方が大きくて、なきゃないで今まで釣ってきたんだろってぐらいで、餌屋のいうことを100%信じなくてもいいと思う。いつも書いているようにほどほどに騙されておきたい。
 
 まあ、そのあたりの釣り人の新しもの好きというか、都合の良い魔法の道具とかを信じたがる性質は、釣りモノが変わってもというか、変われば変わるほどいよいよ同じで、高い道具やら最新の餌やらが好きな人は大いに使って釣り業界を潤してあげて欲しい。ワシャつきあわずに安竿つこて、餌も適当にやらしてもらいまッサ。すんまへんな、堪忍しておくんなはれ。

 これからの目標なんだけど、なんといっても管理池でデコらないを目標にしたい。
 ヘラ釣り始めて良かったことの一つに、魚の「大きさ」とか「他人からの評価」とかって、やっぱりあんまり自分には関係ないんだなというのが再認識できたことがあると思っていて、まあ大きい魚が釣れて他人様から褒められたりしたら嬉しいっちゃ嬉しいんだけど、管理池で放流されたヘラブナを何匹か釣ったところで、別にヘラブナとしても大きくなく巨ベラとかじゃないし、大会で勝つような分かりやすい勝利でもないので、多分ヘラブナ釣りやってる人から見ても、「管理池でデコらずゆるふわ目標値の5匹釣った」とかいう結果は一言「あっそ、そりゃ良かったね」ですむ釣果である。
 にもかかわらず、私にとってはその釣果が、喉から手が出るほど欲しいし、釣れればまた脳内良い汁がビュルビュルッとほとばしるに違いないぐらい価値があるんである。
 魚の大きさなんてのはそれにあわせた道具立てで釣れば良いだけだし、他人の評価なんてどうでも良いジャンと正直思える。
 私にとっては、近所の管理池の素人衆泣かせの渋さの中で、なんとか技術を磨いてデコ逃れたら、そしてゆるふわ目標値の5~10匹とか調子に乗って釣っちゃったら、オレだけにしか分からない価値ある釣果になると思っている。

 始めて一年経って、浮子は良い感じに基礎が分かってきた、餌は難しいけど、両ダンゴ含め、バラケ(ダンゴ)餌の調整を今年の技術的課題として意識していきたい。
 管理池でコンスタントにゆるふわっと5~10匹釣って、早めに余力残してきりあげるぐらいの、ゆるふわ的「やれる釣り人」に私はなりたい。

 心の底からデコはもう嫌じゃ~!釣れてた組の末席汚すぐらいに出世したいっ!

 ということで、明日もヘラ釣りの予定なのだけど、前回管理池デコで次は公園池で練習という予定だったのだが、脳内3賢人会議でナマキオールもナマタザールも「調子に乗らずに地道に練習」という意見だが、また強行派のナマパールが「デコるかどうかヒヤヒヤする中で本気でいかねば「ゆるふわ」の奥義は掴めぬ、管理池に行くのじゃ」とゴネている。玄人衆の今日の釣果情報とかを確認して今夜また脳内3賢人会議を開催して決めたい。