という食費が高騰している中で、乾麺のたぐいは安いし積極的に食うか、と思うわけだけど、ソバやら素麺やらも単品でゆでてめんつゆで食べるのみでは味気ないし、栄養バランス的にもいまいち。パスタにしても安い出来あいのパスタソースはタラコ、トマト、ホワイトソース(カルボナーラも含む)、ペペロンチーノ、マヨ、和風ぐらいの選択肢しか無く、かつ栄養バランス的にもやっぱりイマイチ。ということで今回、ビンボ飯的に乾麺を栄養バランス改善しつつ美味しく、かつ面倒くさくない方向性で料理していこうと思う。ソバにいちいち天ぷらとか”別の料理”くっつける面倒くささは勘弁願いたい。ネットでよく論争になってて、最近ではメーカーが”素中華ソバ”の写真をアップして「これだけでも充分美味しいですよ!」って提案したらワケの分からんバカ主婦どもが猛反発して炎上したらしいけど、ああいう手合いのさも自分のやってる主婦業が大変であると主張してマウント取りたがる姿勢には反吐が出る。錦糸卵やらキュウリ千切りやらが乗ってなくてなにが問題だって話で、家族が気をつかってそういうのなしの手抜きのブツを求めて「簡単でいいよ」といってるのに、自分の変なこだわりのみをもって、そのニーズに応えようという努力もせず勝手にブチ切れている。アホかと。中華ソバはまあなんか乗ってないと格好がつかん気がしないでもないけど、素麺やらまで「簡単じゃない」とか言い始めるといい加減にしろよと思う。ネットでもいい加減にしろって思った人は多いのか、シマダヤ流水麺の入ってたビニール袋そのまま使って水切って食卓にのせてた強者もいて、それだと使う食器も少なく洗い物まで減って、なかなかやりおると感心した。シマダヤ流水麺って関東限定かもだけどすでに茹で上がっている麺がビニール袋に入ってて通常ザルにでもあけて水道水でほぐしてやればすぐ食べられるという便利商品。コンビニのソバとかに”ほぐし水”が付いてるけどあれと同じような仕組みでもっと安くて量があって、茹でるのも面倒くさいような時には重宝した。消費期限は短いけどアレはアレで良いモノです。そういう手の抜き方も含めて、料理を工夫するのって、自分も含めた”お客”の要望を踏まえた上でスーパーの特売品の状況から冷蔵庫の余り物や乾物、調味料やらの在庫を時間軸含めた4次元的に使い回していく戦略性とかもあって、とても創造的で楽しい作業であって、素麺やらカレーやら程度が簡単じゃないと感じるような応用の効かない”料理が嫌いな人間”は主婦などやるなと、テメエで銭稼いで料理上手な相方をみつけてそいつに任せろと言いたい。料理して一人で食っても美味しいけど、人様に食べてもらうのってなお楽しいはずだけど、そう思えないうえに手抜きの手段さえ思いつかないのなら徹頭徹尾主婦(主夫)には向いてない。冷蔵庫のありモノで適当にでっち上げた料理を堂々と食卓に供していた昭和の主婦のしたたかさを見習えと声を大にして主張したい。”映え”とか普段の飯にはいらんのじゃマヌケ。
ということで、まずは素麺からだけどたまたま実家で余らせていた素麺があったので素麺でやってるけど、乾麺ならソバでもうどんでも冷や麦でも、なんならパスタでも良い。やることは簡単で、素麺茹でる鍋でお湯を沸かす段階から季節のお野菜などをぶち込んで、素麺と一緒に茹でてしまってザルに空けて一緒に食らうのである。今回見切り品のアスパラと常備野菜のキャベツを使いました。ゆで野菜をメンツユやらポン酢で食べるのはこれまた簡単美味。今回めんつゆの薬味としてはタラリとごま油でシンプルに手抜きしている。もちろん生姜でもシソでも好きな薬味でどうそ。おろし大根が意外に素麺でも有効なのはお薦めしておきます。タンパク質が足りんというならしゃぶしゃぶ風に肉でもお好きなように追加してやってくれ。ビンボなワシャ納豆追加でタンパク質を追加。こういうほぼ買ってくるだけで良い”おかず”は大変重宝する。総菜でももちろん良いけど、何度もビンボ飯では書いてるけど大豆製品のそのへんの優秀さは抜群である。豆腐でも厚揚げでもメンツユで食っときゃ間違いない。”映え”ないことはなはだしいけど、簡単で美味しいのはこれまた間違いなし。愛猫のコバンも素ソーメンあぐあぐ食べつつ太鼓判押します。で、お次がパスタ方面。これが前々から思ってたけど、安いスーパーのプライベートブランドのパスタソースって酷い代物で、ミートソースってこんなに肉少なくて商品表示的に大丈夫なのか?ってぐらいで昔はこんなのじゃなかった気がして、なんかケチャップ味のソースを釈然としないまま食わされている。カルボナーラも単なるホワイトソースでかすかにチーズ臭は感じるけど卵黄要素どこ行った?って感じである、一応ベーコンの破片は存在が確認できる。タラコ系はごまかしきかんだろうと思ってたらとある激安品は乾燥したタラコのぶっちゃけタラコふりかけに油混ぜるような一品で恐れいった。まあ、手抜きバスタとしては昔から、茹でて鰹節マヨ醤油を絡めて食う”簡易ツナマヨ”とでもいう傑作があるし、さっき書いたようにメンツユで食ってしまっても、素うどんに相当するらしいペペロンチーノでも何ら問題ないけど、今回は既製品のやっすいパスタソースをなんとかバージョンアップする方向で考えてみた。
まずは、卵黄要素の希薄なカルボナーラまがいの代物をなんとかしてみたい。というわけで卵追加すれば良いんだけど、それだけでは具も少く寂しいのでタマネギとエリンギも追加した。手順的にはパスタを茹でる作業中にフライパンでタマネギ、エリンギをニンニクパウダーで炒めてから、パスタソースでぐつぐつ煮ておく。そこに茹で上がったパスタを投入してソーズに絡めた後、真ん中に卵を割り入れてちょっとかき混ぜて火を止めて余熱で半熟ぐらいにもっていく。仕上げに黒胡椒。うまいゾ!ただ明らかにカルボナーラではないな。そこはもう元が元なので限界があるだろう。カルボナーラ自体材料はベーコンと卵黄と牛乳か生クリームに黒胡椒程度なので最初から作れって話だけど、ベーコンが高くて二の足を踏む。ベーコンなしで油揚げとかにして挑戦しても良いけど、牛乳はワシ乳糖消化酵素を失った大人なので常備してない。日持ちもそれほどしないし使い切る分だけ買うのは割高感があってビンボ飯的には無しだと思う。牛乳の代わりに安物のパスタソースって感じで、ついでに具を追加できるって感じだろう。 ただこの挑戦は、次のトマトソース系の大きなヒントになった。ソースで煮てしまえば具材の追加は何とでもなる。加えて生卵仕上げにぶち込んで半熟にしてしまうのは、ほぼアレである。ということでサクサクといってみましょう。材料はとにかく肉感が無いので安い肉と言えば鶏皮なので鶏皮みじん切り、あとはタマネギに生卵。”ミートソース”ってそれこそワシの少年時代(40年ぐらい前)ってまだレトルトじゃなくて缶詰で、初めて食べたときにその肉々しさとトマト味の組み合わせにハマり、ご飯にかけて食うぐらいハマったもので、今の安いミートソースは正直ナポリタンソースとの差が分からん。なのでとにかく肉っけを足してみたんだけど、昔のミートソースみたいに挽肉主体になるぐらい鶏皮入れると脂が多すぎて食えたもんじゃないので、肉っけはそこそこにとどまった。ただ多分そうだろうなと思ってたけど、生卵仕上げに割り入れてグチャッとして半熟は狙いどおりの効果を発揮してくれた。写真下段右を見て東海地方出身の人間ならピンときたかもしれない。そう、これ喫茶店の”鉄板ナポリタン”の再現なのである。東海地方の喫茶店ではナポリタンが定番で、頼むとステーキみたいに鉄板に乗ってジュウジュウ音をさせながらやってくるのである。そしてナポリタンの底には溶き卵が敷かれていて、お好きな状態に熱を通してナポリタンに絡めて食するのである。これがもう書いててヨダレがわくぐらい、名古屋中心とした東海地方民にはパブロフの犬的に刷り込まれた懐かしの味なんである。これはちょっとハマってしばらく食い続けた。ワシ後片付けの手間を減らすためにフライパンごと食卓に乗せてるけどそのスタイルとも相性抜群。ちまたでは今ナポリタンに関しては、トマトケチャップを焦がして香りを立たせる”メイラード”とかいう手法が流行のようだけど、そんなもんどうでも良いから東海地方民ならフライパンで最後に生卵底に溶き入れてお好みのグチュグチュ加減に熱通らせてから絡めて食え!ケチャップ使って既製品のパスタソース無しでも行けそうには思うけど、パスタソース使った方が手抜きできて楽っちゃ楽。手間暇かけるほどの料理じゃねえゼだけど満足度高し。という感じで、安いとキロ3百円とかで買えてしまう乾麺を使って、簡単手軽にうまい料理を食ってしまおうという試みは、懐かしい味にもたどり着けたりして、実に正しく食の楽しさを味わえていると満足している。この界隈のネタはもうちょっとあるので興味のある方はお楽しみに。
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