結果から書くと、分解自体は意外と上手くいった。というか、固着している部分は既に前の持ち主がねじ切ってやがったのが2カ所、その修繕はせねばだけど、他に一カ所ラインローラーの固着はどうにもなりそうにないので無理にいじらないでおく。
錆がキツく見えたけど、掃除して磨いてやればそれほどでもなくて、そこはさすがにアメリールって感じの耐久性の良さを感じて好印象。ダムとかでも採用されている表面シワシワの塗装は錆には強いらしく、そこは全然腐蝕が見られないのは立派。
でもって、このラングレー社「スピンフロー822」。ラングレー社がゼブコ社に吸収合併された際にも引き継がれてたくらいで、当時は人気のあった機種のようだ。当時っていうのが、れいのゼブコ狂氏の記事を読むと吸収合併が1962年のことなので、ラングレーのモデルだとそれ以前のリールのようで半世紀前の古いリールのようだ。でも別に使おうと思えば今でも使えそうな機能を有していて、なかなかにやりそうなリールではある。
と同時に、このリールの逆転防止が独特で、切り替えスイッチが無くてゆっくり逆転させると逆転して、素早く巻いたり逆転したりすると逆転防止が働くという記事をネットで読んでいて、是非その仕組みを知りたいと興味津々だった。なぜその機構に興味があるかというと、現在春のシーバスシーズンをベールワイヤー無しのマニュアルピックアップ方式にした丸ミッチェル304を使ってるんだけど、これがストッパーは通常切って逆転できるようにしておいて、タモ使う時のような片手をハンドルから離すときだけストッパーを掛ける”ミッチェル式”で使うと、非常に投げて巻くのがやりやすいことが理解できた。投げるときは上の写真のようにラインを人差し指で拾ってから”逆転”でラインローラー(なのか?)からラインが外れて投げられるようになるので、通常マニュアルピックアップ方式と聞いて思い描く”投げる度にラインを手で外す”という作業は必要ない。ラインを拾って巻き始めるのもサミングした人差し指でラインを引っかけておいて、そこから巻き始めれば普通に巻ける。ラインをたまに拾い損ねたときだけ竿立ててラインを放出しつつ再度ラインを拾う動作が必要になるけど、慣れたら夜釣りでも苦にならないようになってきた(握りが基本の”サムオントップ”じゃないのは良い子は真似しないでね)。その話とスピンフローの逆転防止機構と何が関係あるのか?っていうと、ミッチェル式で逆転防止を普段切っておくのはシーバス相手ぐらいならなんら問題ない。いきなり魚が走ったところでドラグも付いてるしゆっくり手動で逆転してやってもいい。 ただコレが例えばPENNの706zのような大型機で青物とか狙うとなると話が違ってくる。逆転防止切ってる状態で、ドカンと食ってきてバビューンって走ったときにハンドル持ってる手でささえきれるかどうか、怪しくなってくる。下手するとハンドルが手から離れてしまってハンドルノブで殴打されて怪我しかねない。その際に急激な回転で自動的に逆転防止が効くようになる逆転防止機構というのは好適なように思う。今の普通の逆転防止機構の706zで、投げたら空中にルアーがあるうちに逆転防止レバーを入れて魚に備え、巻き取ったら一回レバー切ってライン放出の準備と忙しく切り換える、っていうのはちょっと面倒臭いしだいぶ練習が必要な気がする。
706zのような大型機だとさすがにワシの右手小指はレバーに届かず(スプールに人差し指がちゃんと届くところはさすがPENN)、ハンドル握ってる左手の親指ぐらいが一番使いやすそうなぐらいで切り換えムズい。とはいえ、ローター逆転させてラインを投げる状態にする手順に慣れてしまうと、いちいち手で摘まんで外すのはもう面倒臭くてやる気にならん。ということで、スピンフロー方式が単純な機構なら706zに追加して改造できないかというのが、今回の裏テーマとしてあり、そのためにどういう仕組みなのか解き明かすのがパソコン椅子探偵の今回の推理すべき事案である。
ということでボチボチと分解整備していきます。
スプール方面から行くと、ドラグノブを外すとまずはノブを回すとカチカチ音がするタイプで「凝ってるなー」という感じ。一番上は樹脂製のカラーで上面に音出し用のへこみ穴が掘ってある。樹脂製カラーは軸と同期して回らず、その下にバネが来てその下にもいっちょ軸と同期して回らないワッシャーが来る。ちゃんとドラグが分かって設計してあるのでバネにドラグパッドの仕事をさせるような無茶はしていない。回らないワッシャーと回るスプール底面の間に、黒い樹脂製のドラグパットが入っていて、スプール裏の座面に当たるところにも同じような大きさの樹脂製パッドが貼り付けられていて、1階建て方式っぽい実質2階建てという感じになっている。滑り出しや調整幅も充分で、ドラグなんぞ半世紀は前に実用充分なのがあったといういつものお話。ただ、せっかく良さげなドラグが付いているのに、ドラグの音出しが付いてたとおぼしきネジをねじ切った痕跡が有り、前の持ち主のやらかし項目その1である。これは後で何か対応策考えよう。 本体蓋のネジを外しても蓋がポロッとは取れずにちょっと焦ったけどナイフを隙間に入れてパカッと開けたら、ギアは基本のベベルギアでスプール上下も至って普通で単純明快な設計。とこの時点では思ってた。まあ、ブレーキが本体内にはないので単純ではあるけど、実は普通ってほど無個性じゃなくなかなか面白いことになっていた。 この時点ではグリスまみれで気がつかなかったんだけど、後ほど気付かずパーツクリーナーで洗浄してしまったローター軸のギアがなんと樹脂製。そしてハンドル軸のギアはアルミだと思うんだけど、やけに薄っぺらくて、軸もアルミ一体成形で強度を出そうとしてるんだと思うけど根元が太い円錐形になっている。ローター軸のギアはローターに鋳込んである鉄系っぽい主軸が入る芯に後付けで填めてEクリップで止めてある。組むとき順番注意でハンドル軸のギアを本体に填めて、その上にローター軸のギアを置いてからローターを本体に突き刺してEクリップ止めという順番でいかないと「あれっ樹脂製のギアが入らんがな?」ということになる。ちなみにローター軸の芯を受ける本体側には真鍮製のブッシュが填め込まれていてボールベアリング不使用機! でもって、今回の主目的である逆転防止機構なんだけど、ローター裏にあるドック的な部品がそれっぽい。けど、いまいちどうやって機能しているのか分からんので、後ほどじっくり推理することにしてとりあえず後回し。正直もっと複雑な、今の瞬間的逆転防止機構のようなややこしい機構を想像していたので、この単純な部品でどうやったら”早回しの時だけ機能する逆転防止機構”なんていう面倒臭い仕組みになってるのか意外な感じがした。瞬間的逆転防止機構の油ぎれのときとか、まさにゆっくり回すと逆転してしまったりするので、それを狙ってやらせてるようなものかな、とか妄想してたけど、そんなご大層な仕組みはどこにも入ってない。 でもって次はベール周り。意外、それは外蹴り式のインスプールスピニング!って感じで、ローターの中とかが妙に単純でなんにも入ってないのは、ベール反転機構が内蹴りじゃなくて外蹴りだから。写真の左が起こしかけの状態で、青の矢印の板バネの山をベールアームの突起が越えると右の写真の位置でベールが起きた状態で止まる。でベールを返すには、ハンドル回すと本体の脚と反対側にチョリッと”蹴飛ばし”が突き出ていてオレンジの矢印で示したベールアームの角が蹴飛ばされてカションと返る。っていうのともう一つ方法があって、外蹴りなので構造見たら分かると思うけど、アウトスプールみたいに”手で返す”こともできる。そういえば針金ベールのインスプールスピニングも外蹴りで手で返せた。 ベールアームにはベールスプリングを引っかける穴が最初から3カ所開けられていて、ワシのような「ベールワイヤーとか長持ちさせたいから”弱”一択で」な釣り人から、あちらさんの中には当然「力こそパワー」な思想傾向の持ち主も居るだろうから”強”バネでガシャンと返すようにすることも選択可能とわりときめ細やかな心配り。
そして、固着しててどうにもならんかったのがラインローラー。ゼブコ版822のカタログを読むと「クロムメッキかけた鉄だぜ!」と書いてあるようなんだけど、これがメッキが剥げて錆錆なのは越えてきた年月考えれば仕方ないとして、じゃあ取っ払って”ルーロン樹脂製なんちゃってツイストバスター”に換装しちまうかと、小型万力で固定しておいて金鋸で切ろうとしても、表面ヤスリで擦って錆が落ちたような程度にしかならず切れん。ならばと鉄工用のドリルで地道に穴開けてニッパとかで崩していくかと、電動ドリルでドリドリと回してやるんだけど、コレもなんか穴があいていく気配がない。錆錆なので鉄なのは間違いなさそうだけど、鉄ってこんなに堅かったっけ?っていうぐらい堅い。そういう堅ーい鋼材なんだろうか?ワシのノコの引き方とかが悪いのか?諦めて表面の錆だけダイヤモンドヤスリで削り取って光らせておいたけど、こんなモン剥き出しの鉄なんてすぐ錆びるわな。そもそも回転式だったのか固定式だったのか?っていう疑問もあって、下の写真は”カラー”が外れたところなんだけど、カラーでローラー部分の端を覆う構造ってことは回転式だったんだろうなという気がするけど、これまた情報なかなか出てこなくて分からんかった。ネットでも関連情報上手く拾えずパソコン椅子探偵まずは軽く敗北。情報お持ちの方タレコミお待ちしてます。
ベールアームの反対側支持部にいくとネジ二つで金属板を留める構造になってるんだけど、そのうち1つがネジ切れていて、前の持ち主のやらかし項目その2で一応留まってるといえば留まっているんだけど、不安なのでドリルでネジの芯の残ってた位置に穴開けて、堅いバネをグルグルと捻って細くしてから穴に突っ込んで、バネが元の太さに戻って穴に固定されてネジ山の役割をする”リコイル”という手法で一応ネジ復活させたけど、リコイルでガッチリと固定するのは難しくてネジ締めていくとバネが抜けてくるのである程度しか締まらないという締まらない修繕になってしまった。ワシの力不足であり無念。軽く2敗目。
という感じで、分解洗浄はおわって、固着はラインローラーだけ、固着を前の持ち主がねじ切ってたのが2箇所と、最初見たときは錆錆ボロボロで一番上の作業開始時の写真でさえ、CRCぶっかけてブラシで磨いてから封印していた状態であり、分解できるのかずいぶん心配したけど、最初にも書いたように、このぐらい分解できればまあ上首尾かなという結果になり一安心。設計自体は単純で、ラインローラーが鉄系なのはいかがなモノかと思うけど、その他は腐蝕に強い素材で構成されていて、塗装も丈夫でそのあたりはやっぱり”アメリール”の質実剛健さかな、と感じるところ。
でもって、後回しにしておいた、ドラグの音出し再建と、逆転防止機構の構造等解明に移っていきたいけど、まずは単純なドラグの音出しの再建からいってみる。
お手本は、すぐにスプールが出てくるという理由でPENN714zを選択。1の写真の左の金色のほうがそれ。右がスピンフローで714zで使われているような、リボン状のバネ的復元力がある薄板が手元に無いので、ステンレスのバネ硬線で良いだろうと曲げて作ってみた。先さえ曲げて立ててやれば歯車に引っかかって弾かれて音ぐらいたてるだろうという寸法。スピンフローの方もネジでスプール裏に留めているように見えるけど実はまやかしで、実際にはねじ切れたネジの残ってる所にドリルで穴を開けて、そこに単に押しこんだピンのようにしてネジが突っ込んであるだけなので後で接着剤で固める方針。最初①のように右側に長い部品を作ってしまったらドラグが出ていく方向に回るときは調子よくパリパリと音が出ているけど、逆に回すと歯車に巻き込まれて硬線が歯車の下に潜ってマズいことになってしまう。というわけで右に出る部分を短く作ったのが②で今度は巻き込まれはしなくなったけど逆転しなくなった。逆転は無くても良いけど手でドラグ馴染ませるときに前後にジコジコと捻ったりするので、どちらにも回せる方が望ましい。ということで、細い硬線使ったらどうか?と③ではタチウオ用単線ステンレス線でやってみたら上手くいった。ということで、そのままズレないように穴に突っ込んでるだけのネジを瞬着で固めて、その上からエポキシで固めてやって、まあ力がかかる場所じゃなし、こんなもんでいけるでしょ?という仕上がりが④。スプールがアルミでかつステンレス線が細いのもあってか軽やかにシャリシャリにちかいようなカリカリ音で鳴ってくれて良い感じにできた。まあ及第点というところだろう。
で、今回の主題である逆転防止に手をかけよう。この案件を構成する要素はおそらく、「ローター裏のドック状部品」、「本体のローターが乗る面の側壁に儲けられた凸部分」「ちぎれてローターと本体の間に落ちていた革片」の3つが鍵だろうと探偵役としては考えざるを得ない。だって他にはストッパーになりそうな部品なんてねぇんだもん。特に「謎の革片」は重要な意味を持つのではないかと探偵の感が告げている。
革片はドックの右上の方に切れ込みがあって、もともとはそこに挟まれていたのは、ドックの切れ込みに革が残っていることからも明らかである。探偵は見逃さなかった。
急な回転時に遠心力がかかって、ドックが革の重さで外に開くと本体の凸部に引っかかって逆転防止が機能するとかだろうか?それだと普段から外に開きっぱなしで常に逆転防止は掛かる気がするけどどうなんだろう?回転がゆっくりだと革がローター底面に摩擦でひっついていてドックが開くのを妨げるとかだろうか?
写真一番上のように、ドック状部品の上部切れ込みにマイナスドライバーをねじ込んで新しい革片がはさめるように開ける。そして挟んでペンチで締める。
で予想としては、正回転時には写真真ん中のような状態で 革が本体側の凸部に押されてドック状部品自体は”寝た”状態になりラチェット式のようなカリカリ音もなく正回転する。
それが急激な回転を加えると、革の重さが遠心力に引っ張られて下の写真の様にドック状部品が”起きた”状態になり、そのまま逆回転すると本体の凸部に引っかかって回転が止められる。正回転すると凸部を越えるときに革ごと押されてドック状部品が”寝た”状態に戻り、そのまま正回転ができる。という推理なのだがどうだろうか?関係者を集めるにはまだ早いか?実際回してみてからだな。
と回してみたら、全くそうはならなかった。簡単に言えば早く回そうがゆっくり回そうが、正回転はサイレント仕様の正回転。逆回転は確実にストッパーが効く。という結果になってしまった。
どどどどういうこと?
革の接触具合をローター底面だけに当たるようにして、本体上面に当たらないようにしなければならんとか、そういう細かい条件かなと思いつつも、公式ではどうなってるんじゃ?とゼブコ版のカタログをつらつら読んでみても「クイックに巻いたときだけアンチリバースが掛かるよ」的な記述が見つからない。逆に真相を究明するために重要な手がかりとして、”セルフセンタリングベール”機構が搭載されていて「ハンドルクランクを逆回転させると、自然にラインをピックアップするのに適切なところに来て止まるよ」的な記述がある。
つまり、逆回転させると確実にローターが1箇所で止まるという状態で正解らしい。たしかにハンドル逆転するとベールアームが手前に来てベールワイヤーが左側にある位置で止まるので、すぐにラインピックアップしてベール起こしてキャストという流れに入れる。これあれだ、スピニングのベールアームをライン拾うと同時にレバーを引いて起こす”オートキャスト”とかの一歩手前ぐらいの機能だな。あれはベール起こすのも右手の人差し指でできるようになってるけど、ラインを指で拾いやすい位置である手前側にベールアームが来て止まるように、遊びがローター一回転分あるところは一緒。
じゃあ何で、急に回したときだけ逆転防止が機能するとかいう記事があるのか?なんでだろうと推理してみると、2つ可能性があるように思う。
一つは過去にそういうモデルが存在したというもので、実はスピンフローの逆転防止機構については「そんなモノは存在しない、ダイレクトのスピニングリールだ」という記事が何件か目について、実際にダイレクト仕様やら急回転作動仕様があったという可能性。単純に逆回転で1箇所で止まるだけにしては、ローター裏のネジ穴やら留め棒やらの数が多い。右巻機があった痕跡もあるんだろうけど、ラングレー時代にはローター1回転に止まるのが1箇所だけじゃなくて4箇所まで増やせたんじゃないかとも思う。というようないろんなバリエーションをやってておかしくなさそうな気配を感じる。
もう一つが、多分こちらが現実的な推理で、革という変質しがちな素材で部品を構成してしまった結果、後年本機のようにちぎれてドックだけになってたり、固まってたり、ちぎれて短くなってたりして、確実に逆回転でベールアームが止まる機能を失っていて、急回転したときとかの遠心力で、たまたま上手く爪が起きてくれたら逆転防止が効いて止まる。という状態が生じていた可能性。コレ実証するにはもう一回革を外して試せば良いんだけど、革を挟んでるのは細かい部分なので何回も開け閉めしてると金属疲労で折れそうで怖いので芋引いて止めておいた。ただゼブコ時代のスピンフロー822の”セルフセンタリング”な逆転防止機構は新しい革装着で再現できているはずだし、実際に使用する場合を想定しても、効くか効かんか分からん逆転防止機能より、逆回転でいつもラインピックアップする位置にベールアームが来て止まる方が確かに使いやすく利点が大きいので、コレで今回は良しとすることにした。イメージとしてはラチェット式で薄い板バネ付きのドック方式の板バネでラチェットを挟んでサイレントに正回転して逆回転の時は挟んだ板バネがドックを起こすのを、板バネじゃなくて革がやってる感じか。
ラインローラーをできたら回転式に持っていきたいけど、とりあえず現状でも見た目的にはそこそこ綺麗だし、ドラグも良いし、大きさも手頃でシーバスにちょうど良いぐらい。巻き取りも3倍強ぐらいで低速機なのもシーバス向きか。
くびれの無い樽のようなボディーラインも、ローター裏と本体上部の隙間に逆転防止機構を入れるための形状だと思うとなかなかに味わい深く可愛らしく見えてくる。ロボコンとかボスボロットとかの寸胴樽型ロボ的な可愛らしさ。
ハンドル側から見たときのザラザラッとした風情もなかなか(オレンジの矢印の部分が例の外蹴りの蹴飛ばし部分)。
しばらく手元に置いて愛でつつ、ラインローラーの件が”元々固定式でした”と判明したり、とっぱらって回転式にできる方法を見つけたりしたら、売りに出してもイイかなと。セカイモンで見ててもゼブコ版は安めだけどラングレー版はちょっとイイ値段してるので、日本じゃ弾数少ないしマニアが買ってくれる事を期待したいけど、まあ甘いんだろうな。なんにせよ急がないな。
で、結局706zの問題は解決せずかと思うでしょ?”急回転で掛かる逆転防止”っていうのは結局よく分からんかったので、その方向での改造は無理だけど、比較的簡単かつ充分実用的な改造方法はキッチリ思いついたのは今回のパソコン椅子探偵のお手柄大勝利かと。「逆転防止なんて遊びがローター1回転分あったって私はいっこうに構わない」っていうことが分かれば方針簡単。706zの逆転防止機構はハンドル軸のギア裏に入ってるラチェット方式で歯が16枚ある。ギア比は1:3.8だから、ローター一回転に1回ぐらい止まれば良いなら約1/4のラチェットの歯の数にすれば良くて、4枚歯のラチェットに純正を削るか、真鍮製なので自分で作っても、金切りバサミと金鋸、ハンドドリル、ヤスリで何とかなる範疇だと思う。8枚で1/2回転でも指でラインを拾って逆回転でラインローラーからラインを外すのには足りるかも。ハンドル1/4回転や1/8回転では指は打撲せんだろう。いずれにせよ色々いじって考えてると、いい手が思い浮かぶものである。「博打でも良いから手を動かしておけ」と子宣わったようだけど、現物があってイジリながら考えるっていうのは大事だなと思いましたとさ。
ということで、ゴミスピ5台なんとかかんとかイジリ倒して一応のカタがついて昨年秋からの懸案事項だったのでフーッっと一息つけた感じ。
まだイジらなければならないリールは沢山ござるので、あんま暑いと作業にならんので秋までペースダウンを余儀なくされるだろうけど、ボチボチと片付けていこうかなとおもっちょります。
今回の5台、それぞれ個性があって、なかなかに楽しかったです。
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