2021年5月15日土曜日

めんつゆかけときゃなんとかなる!ーナマジのビンボ飯実践編ー

 

 我が”生け簀”こと近所の漁港に”釣り自粛”の看板が立ってはや半月がとこ過ぎた。この間、キス釣りはゴカイ掘るのがしんどくてジジイにはキツく、梅雨入ったんとちがうか?と思うぐらい雨が多いなか、シーバス狙って夜な夜なくり出すもコバンのご飯にセイゴ確保するのがやっとの有様で、久しぶりにオカズのほとんどをスーパーにて買うことになっている。

 まあ、港町で魚が安いので、2匹で178円のムツとか煮付けて食っておけば何の問題もないっちゃないんだけど、それはこの地が魚が安いからできる献立であって、金はかかってないけどナマジの考える”ビンボ飯”とはちょっと違う。

 というわけで、安い魚があればまあ買わんわけにはいかないけれど、魚以外も積極的に買って、これぞビンボ飯という料理を実践して皆様にご紹介できたらなと、ここ最近せっせとお料理に励んでいた。

 で、自分でも意外に思ったのだが、ワシの料理は”めんつゆ”でだいたい片がつく割合が異様なぐらい高い。昔はめんつゆなんて醤油酒味醂に砂糖適当に出汁ぶち込みゃいいだけで、作っても簡単なものを、なんでわざわざ買わなければならないのかと思っていたけど、これが買ってみると分かるんだけど、とにかく和風の味付けはほぼコレで決まる。砂糖足したりとかはあるけど、だいたい和食って出汁とって醤油酒味醂に砂糖少々でそれっぽい味付けになるので当たり前っちゃ当たり前で、いつも同じ味付けなら最初っから混ぜてあって、かつ濃縮してあって薄めれば濃いも薄いも自由自在な、三倍濃縮とかの”めんつゆ”を使うと、簡単で時間短縮になるうえに味が安定して決まってくれるようになる。封を開けなければ日持ちもするので特売日に2本とか買いだめしてるけど結構な消費量である。ちなみにビンボ飯じゃない”お魚食い放題”の食生活においても、煮魚に、タタキのタレにと重宝する。

 で、まずはこれぞビンボ飯初級編というヤツから紹介していきたい。

 まあ、あれだ要するに卵なり大豆製品なりを買ってきて、薬味ぐらい追加しつつ、めんつゆ掛けて食うという料理とも言えないぐらいの料理だけど、これだけでも充分美味しい食事になるうえに安くてお腹が膨れるっていうことを、”自炊はハードルが高い”と思っている人に教えてあげたい。とにかく米を炊いて、そのまま手を加えなくても食える安いオカズにめんつゆ掛けて食っておけと、とりあえずコレを”ケ”の日の食事として節約して、”ハレ”の日にに外食やら総菜買ってくるやらを織り交ぜてお金をあまりかけずに飢えずに暮らすというのは、現実的ではないかと思う。薬味とかの工夫でカップ麺よりは栄養的にも充実したモノにできるはず。

 具体例として右に写真で並べたのの上から、まずは「卵かけご飯」である。最近はめんつゆにチョイとゴマ油を足すのが気に入っている。卵かけご飯用の醤油とかも売ってるそうだけど、ケッて感じである。醤油でもめんつゆでもあるもんかけてかっ込んでおけと。

 真ん中の写真2つはどちらも「冷や奴」なんだけど、上が生姜すってめんつゆかけただけの単純版で、これはこれで手早く食べられるし美味しいんだけど、下はちょっと贅沢して新タマネギ薄切りにして水にさらしたものを乗っけた版。作り置きの味噌汁もよそって栄養バランスもなかなかに向上している。

 一番下のが、写真では厚揚げに大根おろしとめんつゆかけたものとしか見えないけど、これは実は温度が重要で、袋に入った厚揚げの袋の端を切って、レンジで暖めてから大根おろしとめんつゆかけているのである。味を想像していただきたい。そう、これはちょっと衣が薄めの”揚げ出し豆腐”なんである。違うっていう人は違うと思っててください。我が家ではこれが揚げ出し豆腐です。レンチンと大根おろすだけで、居酒屋人気メニューの揚げ出し豆腐的な何かが爆誕!

 次からはもうちょっと”料理”要素が増えます。ちゅうても簡単。まずは、「貧乏人の肉野菜炒め」、はいもうお馴染みですね”貧乏人の肉”こと油揚げが、実に良い仕事をしてくれる一品です。肉野菜炒めだけど本物の”肉”は無し。

 今回のは直売所でほうれん草が安かったので、ほうれん草3わとあげ一袋の半分で、かかった金額100円以下。

 作り方も超簡単で刻んだアゲを鍋に入れて、その上に手で握り切るようにブチブチと食べやすい大きさに切ったほうれん草をパラパラと乗っけて、ちょっとめんつゆかけて蓋締めて中火に掛ける。ジュウジュウいい始めたら適当に混ぜて再度蓋をして火が通ったら味見して、適宜めんつゆ追加で完成。油揚げの油っ気で鍋に油を引く必要もなく簡単に調理できるうえに、めんつゆとほうれん草汁を適度に吸った油揚げが実に良いお味。これは野菜をキャベツにしたり小松菜にしたり、タマネギ加えたりとその時々の手に入る野菜で適当に作ってしまえば美味しくできると思います。

 なんか、豆とか卵とかばっかりで肉が足りんとお嘆きの肉食系の皆様お待たせしました。
 肉も貧乏でも食って良いンです。安い肉の代表といえば、外国産の鶏胸肉で100g100円を切る安さですが、日本の養鶏業者さん頑張ってくれてるから、ワシ国産のを買ってあげたい。となると閉店間際の半値札狙いというのも手としてはあるけど、そんなことしなくてもいつでも安い鶏肉がある。何かというとハツ、レバー、砂肝、鶏皮である。砂肝とか普通に串に刺して塩味で魚焼きグリルで焼けば、お家で焼き鳥屋さん気分である。100グラム100円切る値段でこの美味しさ。そして右の写真、ちょっとくせがあって砂肝ほど万人受けはしないかもだけど、ハツとレバーがくっついてコレも100g100円を切る値段で、レバーの血を連想させる独特のコクとか大好物なので安いのは超ありがたい。軽く湯がいて辛子醤油で食べるのが意外に生臭さも感じずお薦めだけど、今回は”めんつゆ”料理なので、「鶏レバハツすき焼き風丼」で行ってみました。料理はこれも簡単。タマネギ薄切りに砂糖少々とめんつゆ適量加えて鍋でグツグツいわせます。適当なところで切って水洗いしておいたハツとレバーを加えて加熱。適当なところで混ぜて均一に火が通ったら、ご飯にぶっかけて食います。冒頭の写真が完成品。タマネギの汁でめんつゆが薄くなるのでちょうど良いめんつゆの量があるけど、適当でだいたい何とかなります。タマネギ抜きでも、タマネギの代わりにネギとかでも問題なく美味しくできます。ちょっと牛丼っぽいジャンクな味わいで腹がふくれること請け合い。

 ついでに、鶏皮が出てきたのでお家で焼き鳥屋さんの様子を紹介。鶏皮とにかく脂が多いので汁ものに少量入れるだけで、肉が入ってる感が醸し出されるのだけど、沢山食おうとすると脂きつくて爺さんお腹壊しそうになる。ということで焼き鳥にするときには、最初に下ゆでとかして脂をある程度抜いてやらないととてもじゃないけど食べられない。鶏皮自体はワシゃアジ釣りの餌にも使ってるぐらいで非常に安く100g50円ぐらいしかしない。でも焼き鳥屋さんで食べるとそれなりの値段がするのは、美味しく食べるには結構下処理とかに手間がかかってるのでその手間賃だろうと思う。

 作業工程は一口大に切って茹でて(ゆで汁を”チー油”と鶏皮出汁に分けて料理に使っても良い)ザルでこして、串に刺して塩振って焼く。以上。

 って感じだけど、茹でても脂っ気が多い。年寄りには脂っこすぎるなコリャって思いつつも、美味しく食べた。

 ちなみに、味噌汁の出汁をこれまで釣ったアジのアラの焼き干しとかでとってたんだけど、アジの生産が止まってしまってるので、こういうときも実はめんつゆ活躍する。出汁が入ってるのでめんつゆ薄めに溶かした上で味噌溶いてやると、カツオと昆布の合わせ出汁の豪華な味噌汁になる。

 てな感じで、めんつゆがあれば味付けなんてほとんど悩まず決まってくれて、時間短縮できるし簡単で美味しいものが食べられるので、ビンボ飯の実践のさいには是非濃縮タイプの”めんつゆ”をお忘れなく。安くて旨い食事を楽しんでください。

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