2020年12月20日日曜日

コバンの城


 うちのネコ様であるコバン用に冬の暖房完備の”巣”を作った。

 釣りに行くときなど外出時や、来客があって”ビビり”なコバンが居室に居たくないときなどには、モノが少なくて広さもあって高さのある棚とかもあり適度に運動もできて良い塩梅の1Fのコンクリ打ちっ放しのスペースを放流場所にしている。

 釣りから帰ってシャワー浴びて放流場所に迎えに行くと、足音で分かるのかドアの前でニャーニャー鳴きながら待機していて可愛いヤツである。ドア開けると足下スリスリしてくるので目一杯撫で回してやってから、部屋の中で思わぬ”悪さ”をしていないかとかトイレはしているかとかチェックしてから居室に連れて行く。悪さしてもかまわない程度のモノしか置いてないので、たまに洗濯したタオルが落とされているとかダンボールの箱がこかされているぐらいのもので基本良い子で待っていてくれているようだ。

 ただ、冬になって冷え込むようになって、早朝とか夜の釣りで1匹で留守番させるのに寒いっていうのは気になってて、当面湯たんぽ置いて対応していたんだけど、湯たんぽだと時間的に数時間しか温かくないので、なんとか一晩中でも温かい寝床を作ってやらねばと考えたんだけど、なかなかに面倒くさい。当然火を使うようなストーブとかは危なくて使えない。エアコンなんていうものは貧乏人には用意してやるのは難しい。コバン貧乏な下僕ですまん。

 つらつら考えて、電気で温かくなるマットをベースに1箇所だけ温かく過ごせる場所を作ってやれば寒けりゃそこに入って暖まるだろうという考えを元に作業に取りかかった。


 コレまでもコバンの寝床は1Fには何カ所かあって、一番お気に入りはソファーの上のダンボールの箱。湯たんぽはここに入れていた。次にリヤカーの入っていたデカいダンボールも蓋を開けておいたら、中に入ってくつろいでたようで写真ではソファーの上に乗っているお気に入りのビニールバックを引っ張り込んだりしていた。あと、夏場は風通しが良いのか金属枠の棚の上に置いたボール紙製の大型ケースの上に良く登って寝てた。

 ”猫はダンボールが好き!”というのは周知の事実のようで、ダンボールの適度に囓って壊して遊べるところとか、冷たくない肌触りとかが良いンだろうか?なんにしろ貧乏人にはありがたい。ペット業界も釣り具業界以上に胡散臭い業界で可愛い猫ちゃんのためにという寝具など高級なのから凝ったのからアイデア商品まで目移りするぐらいに通販サイトとか見ていると売られている。しかしながら、猫飼いの共通認識として、そういうモノを買っても猫はそれが入っていたダンボールで寝る、というのがあるように思う。一説にはア○ゾンの箱が一番だそうだ。我が家でも、アスレチックのような遊具に、餌食わせるときの台に、トイレ周りの汚れ防止の敷物にとダンボールは大活躍している。ネットオークションとかで釣り具発送してもらった小さめのダンボール箱にコバンのお気に入りのポッパーを入れて軽く蓋を閉じてガシャガシャ振ってホイっと目の前に出してあげると、なかなか猫の手では蓋の隙間から引っ張り出せないので全身使って箱ブチ壊しながら大興奮して遊んでくれる。そういう姿を見ると仕方ないのでまた釣り具を落札せねばなるまい。こまったこまった。

 で、新たに電化した”コバンの巣”を作成するにあたっては、とうぜんダンボール製にした。電気保温マットを剥き出しにしておくと爪研いだり囓ったりで配線触ってしまって感電というおそれもあるので、マット自体をダンボールで挟んでガムテープで閉じた。それでも囓って引っ張り出すときはまた対策考える、と思ってたけど今のところ大丈夫そう。

 苦労したのがコンセント周りと電源コードで、猫って紐状のモノもなんか出っ張ったモノも悪戯せずにはいられない生き物のようで、服だとジッパーのツマミが大好きで、異様に好きなのが携帯電話のストラップをグルグルコードにして落下防止でポケットに引っかけるようにしてるんだけど、そのグルグルコードには立って電話してる時にジャンプしてじゃれつこうとするぐらい気を引く魅力を感じているようだ。すでに居室には猫と人間をダメにする家具”こたつ”を出しているのだが、こたつの赤いコードも当然攻撃対象になるので、黒いコードをまとめたりペットが噛む攻撃から守るための保護チューブを買って対策済みである。コードはこたつ同様保護チューブで行くとして、コンセントをどう猫の手が届かないようにするか悩んだけど、結局猫トイレについてきたオシッコが下に落ちるザルが使ってないので、そのザルを利用してヒートンと針金で固定して囲いとした。壁に張り付いている緑のザルがそれ。黒いのが電源コードを保護しているチューブ。下に敷いてあるダンボールには保温マットが挟み込んであり、乗せてあるダンボールの中にはコバンが中で丸くなれるような大きさのダンボ-ルに膝掛け毛布を敷いたモノを設置。

 どうじゃ!これで完璧だろ、という出来映えなんだけど、入ってる気配はあるんだけど、猫思ったほど寒さに弱くもないようで、今のところ強烈に冷え込んだ日とかに留守番させたこともないので、”巣”の中の毛布にはあんまりまだ毛が付着しいていない。とはいえ、寒くなったら逃げ込める巣が作ってあるので出かけるときには安心な体制が整ったと思う。


 でもまあ、冬の猫の巣っていったらさっきも書いたけどコタツなわけで、のぼせるンじゃないかってぐらいまで暖まって、出てきて旨そうに水飲んで、「ここらが適温かな」ってな感じでコタツ布団の掛かった胡座の上に乗ってきて寝直したりしている。可愛いのぅ。

 猫と暮らしてみて、面倒なことやら頭にくることもないではないけど、なんか野生の面影を残した小型獣が同じ部屋でウロウロしてるのは見てて面白いっていうか楽しい。そのうえなんとお触りもOKである。もう出血大サービスって感じ。

 もっと、猫ってツンデレでこっちがかまいたくても拒絶されるような印象があったけど、思ったより人なつこい。雄は比較的バカで甘えん坊な傾向があるんだそうな。犬猫にはあんまり好かれない人間なので、こんなに懐かれたのは生まれて初めてで、ちょっと舞い上がってる感がある。あと、いろんな鳴き声?があるのも面白い。機嫌の良いときのゴロゴロという喉に痰でも絡んでるのかっていう声も日常的に聞けているし、甘えてくるときに出す”クククックルクルニャー”っていう感じの切ない鳴き方とか、窓の外にオカーチャンであるウニャ子が来たときの、まさに「オカ-ちゃーん、へんなヤツに閉じ込められてるんだよ~」って感じのアオーーンっていう聞いてて罪悪感感じる鳴き声とか、声じゃないかもだけど、毛玉?吐くときのお腹波打たせてのゲコッゲコッ!ってカエルみたいな音は始めて耳にしたときに、何だろうと不思議に思い、ゲロ吐いてると気がついたときには病気かと不安になり、検索したら毛玉とか消化できないモノをたまに吐き出すのは正常です。何回も吐いてるようなら獣医さんへ、とのことでホッとしたりした。ネットって便利ねぇ、いろんなことが調べられる。

 あと猫って案外義理堅い。外のウニャ子にはもう餌あげていないし、表の方で見かけたときは追い払ってたりするという酷い扱いをしたにも関わらず。初めて出会った便所の窓ごしには今も挨拶してくれて、窓開けると鼻をこちらの指に押しつけてくる。こちらは首回りカキカキしてやる(病気持ち込みたくないのでトイレのあとの手洗いなど指先濡らす儀式みたいになってたけどしっかりしている)。ワシのことなんて裏切り者と恨んで、会ったらシャーッと牙を剥いて、家の周りにウンコでもされても文句言えないと思うのに、本当にイイ猫だ。餌あげることはできんけど、病気とか困ったことがあったら恩に報いてやらねばと思う。野良猫として幸せに生きて欲しい。心から願う。 

 なんというか、全ての女性、子供には幸せになる権利があるって、誰だったかマンガの登場人物が言ってたように思うけど、全ての猫にも幸せで居て欲しい。

 特にうちのコバンは幸せでいられるように、餌にする魚も頑張って釣らねばだし、猫っかわいがりに可愛がって、下僕として仕えていきたい。

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