2020年3月29日日曜日

気持ちよく一皮むけます



 マアジと柑橘類をほぼ毎日いただいておりますところなんだけど、あると便利な皮剥き器具が大活躍しているので、是非皆さんにもご紹介したい。

 まずは、写真右のデッカい毛抜きのような器具だけど、本来は魚の中骨抜きとして売られていて、私も当初アカカマスの中骨を抜くのに買ったんだけど、ワシ中骨ぐらい気にせず美味しくいただけてしまう人間であることが判明してしばらく放置してあった。ステンレス製のしっかりとした作りで値段も千円以上してたのでもったいないなと思ってたんだけど、これがマアジの皮剥くのに使ったら抜群に使いやすくて買って良かったと見直したところである。


 それまでは、まず3枚におろしてから指で皮を摘まんで引っぺがしていたんだけど、それだと結構お腹の辺りの美味しそうな部分が皮にひっついてしまって、もったいないので結局包丁使ってチマチマと回収したりとイマイチ効率的じゃなかったのでどうしたモノかと思っていて、アジを捌くのに頭落とした状態から皮を引っぺがしてスプーン状の金具で身をこそぎ落とすような器具が売られているのは知ってたので、とりあえず引っぺがしてみるかと試してみたら、思いのほか上手く皮が剥がれてあんばいが良い。
 右の写真のように、左手に頭落として腸を抜いたマアジを軽く握って、やおら”中骨抜き”の先端を皮と身の間に突っ込んである程度力任せに引っ張る、そうすると何故かあれほど皮にひっついてきて困った身が骨側に残って、皮はベリベリという心地よい感触を残して綺麗に剥げてくる。途中失敗しても再度つまみ直して引っ張れば大丈夫で、剥き残しができそうに思うけど、不思議なぐらいに綺麗に片面剥ける。
 片面剥けたらひっくり返して反対側も剥いて、頭腸抜き皮なし”皮剥きドレス”状態にしてから、あとは普通に三枚におろして刺身なりタタキなりナメロウなりお好きなように。
 皮剥きドレス状態からスプーンで身をこそげ落とすのも試してみたけど、特に新鮮で身が締まってると意外に難しいうえに身がグチャッとなりがちで、今のところは包丁でおろしている。おろすときにあばら骨避けてシュッとおろすのも上手にできるようになってきたけど、ワシさっきも書いたように小骨とか気にせず食べる方なので、あばら骨ごと最近は食べている。その方が歩留まりが良い。
 ちょっとコツをあげるとしたら、左手で握るときの握り方で、あんまりギュッと握ると身がグチャッとなりがちだし鮮度衛生面でもよろしくなさそうなので、軽く握って臀ビレ(裏返したら背ビレ)の棘を小指の付け根から手相で言う感情線のあたりに引っかけて、アジの身が手のひらにあまりベタッと接触しないように持つと、手のひら傷だらけになるけど良い感じにできると思います。
 いま近所漁港で釣れているマアジは20センチ弱が主体で、5,6匹捌けばオカズにゃ充分で、捌いた後包丁に脂が残るぐらいのいい脂のノリ具合で、いい加減飽きてきたと思っていても食べるとやっぱり美味しくてドンブリ飯が進むのであった。


 もういっちょは、以前にも紹介した柑橘類の皮を剥く器具で、昔は「ムッキー」の名前でダンボール買いしたハッサクのオマケとかで付いてきたんだけど、今その名前で別の商品が売られていて、こちらはその名前では呼ばれていないようだ、皮剥き用の”コトリ”とか呼ばれている。
 紀伊半島は柑橘類の栽培が盛んで、年中直売所で季節の柑橘が安く売っていて、まさに地産地消で美味しくいただいている。冬のミカンが終わってポンカン、ハッサクときて今は写真のキヨミという品種が主になっている。この地に越してきて始めて食べた柑橘だけどハッサクのような分厚い皮と大きな実にミカンのような柔らかい身が詰まってて、ミカンより酸味が効いててなかなかに美味しい(今ググったら温州ミカンとオレンジ掛け合わせて作出されたらしい)。
 皮剥きコトリの使い方は簡単、クチバシの部分を皮に差し込むと鳩胸の部分がつかえてちょうど実に届くか届かないかぐらいの深さに切れ込みが入れられて、皮を4つにパカッと割って、実を取り出して美味しくいただけるという仕組み。
 しばらく手に入らなくてペーパーナイフを深く刺さないように摘まんで皮剥きに使ってたけど、ネットフリーマーケットで出品されているのを見て無事確保。
 これ新品買おうとすると、前述のように果物屋さんがおまけに付けるような安い商品なので10枚セットとかになってて、ちょっと二の足を踏んでいた。
 単なる樹脂製のちゃちい道具なんだけど、とっても良い仕事してくれます。

 都会に住んでいると、金だしゃなんでも食べられるけかもだけど良いものは結構お高くて、田舎暮らしだと格段にお安く旬の美味しいモノが食べまくれて贅沢な食生活がおくれている。同じものを食べ続けるのが割と苦にならない人間なので安い、あるいは自分で釣ってくることができる食材を鱈腹食べていけば、とても良い塩梅なんじゃなかろうか。

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