2015年8月22日土曜日

マンズについてはワシにもひとこと言わせてくれ


 「マンズ、マンズはどうしてこうなのか...。オイラはこのメーカー大好きです!!」というB級ルアー列伝のDab氏の決めぜりふでB級ルアー界の人気者となっているマンズですが、もちろん私も大好きです。という事でルアー図鑑うすしお味第16弾はマディーウォーターなアメリカ南部はアラバマ州のルアーメーカー、マンズ社について書いてみたいと思います。

 まあ、マンズの有名どころのヘンテコルアーとしては、ハードワームとトゥーファーが双璧ではないだろうか。
 ハードワーム、80年代とかのかなり昔の時代の製品ですが、売っているのはこのシャロータイプしか見た事無かったです。しかし、パッケージの裏にはディープタイプやダブルスイッシャーも書かれていて、かなり力を入れてラインナップを揃えている本気度がうかがえたものです。ただ当時健在だったトムマンおじさんがどんなに本気だったとしても、もうこの見た目の馬鹿臭さ、本来うねうねグニャグニャしているはずのミミズをなんで堅いルアーにしちゃうかね?と突っ込みどころ満載である。だがそれがいい。水面で水しぶきを上げるミミズがいても良いじゃないか!という固定概念をやぶる先進の気質がトムマンオジさんの真骨頂かと。


 トゥーファーは2000年代ぐらいの割と最近の作で、トムマンおじさん亡き後、その志を継いだ社員達が一丸となって開発したのかどうか知ったこっちゃ無いが、もう見たまんましょうもない愛すべきルアーとなっている。どっちが前なのか不明だが、片方のアイに結べばポッパーに逆側に結べばバズペラのフロントスイッシャーにという代物だが、釣具屋の棚で見た瞬間にネタとして1個は買うべきだと確保したが、その後投げてもおらず2個目を買う予定もない。


 でもって、そういうヘンテコルアーの系譜にフロッグマンが並べられていたりすると、ちょっと「失礼しちゃうワ」と感じるところである。フロッグマン扁平なコチのようなシングルスイッシャーなんだけど、「井上博司のブラックバス攻略法」で、開発段階でトムマン氏がデカバス釣りまくった実力派と絶賛されていて、ナマジ少年すでに廃盤になってたのを苦労して友達に売ってもらって試し投げして、「スゲー首振る!」とか感動してあんまり投げずに宝物扱いして未だに残っているという逸品である。割と田舎のルアー少年には人気ありました。



  という、すっかりB級イメージのマンズなんだけど、まあヘンテコルアーばっかりじゃ商売になるわけもなく、カッチリ釣れるルアーも 作っていて、水面びきのクランク、ワンマイナスとかのクランクベイトシリーズ、それから開高先生も愛した「チビのジョージ」ことリトルジョージなんかが堅く釣れるルアーとしてラインナップされている。

 リトルジョージの、1/2オンスとかは馴染みのあるティアドロップ型なのに対して、3/4オンスは半月型なんだけど、割と珍しいかもしれない。売ってる状態で2つあるアイのうち、どっちにフックをセットしてどちらにライン結ぶべきなのか統一性が無くいい加減な状態がアメリカン。リトルジョージは海外通販で安く手に入って良く釣れるので20から30個はストックしている。






 マンズといえば忘れちゃならないのが、柔らかい系である。
 中空フロッグ系もいろいろ作っていて、THEフロッグは九州時代かなりお世話になった良作フロッグ。既に杯盤だが今も足からラバースカート生やしたのとか新作を作っているはず。


 中空フロッグ「系」と書いたのは、この中空フロッグの製法で作られたペンシルベイトであるゴブリンとかの中空トップシリーズというこれまたヘンテコ系があって、フロッグに入れて良いのかどうか分からん怪作なので「系」としたところ。動きはちゃんとしていて首振らせることができます。でもフッキングするんかいなという不安が拭えないところで、釣った実績はありません。

 柔らかい系でマンズといえば、われわれオッサン世代ならジェリーワームを忘れてはならんでしょう。でもまあ私はむしろアーガーテイルとかフリッピングワグラーとかテイルがユラユラ系を使ってました。
 蔵に残ってないか探してみましたが、クリームとか渋いところが残ってましたが、マンズのワームは発掘できず。しかしながらマンズのワームオイルというこれまた渋いものが出てきました。オッサン釣り師の皆さんは甘い匂いを憶えているのではないでしょうか。我が家のはグレープフレーバーでした。良い匂いです。
 匂いは想い出を喚起しやすいというのは、マドレーヌを紅茶に浸して食べたときにその香りから半生を思い出すという小説「失われし時を求めて」の作者にちなんでプルースト現象とかいうそうですが、マンズのワームオイルの匂いもなかなかに楽しい記憶を想い出させてくれます。

 ということで、アメリカンルアーを数回にわたって取り上げてみました。匂いとか思いとかそういうものもまとった嗜好品としてのルアーらしさに溢れたルアー達だったと思います。

2 件のコメント:

  1. こんばんは!

    マンズのルアー、まじめに作っているのか、ふざけているのかよくわからん風貌だけど、人間にも魚にも魅力的みたいですね。
    トゥーファーは、これ、ええな、ええなと買いましたが、キャストしにくくて何度か投げただけでお蔵入りです。
    ワンマイナスにはお世話になりました。
    ジェリーワーム、昔のワームはよく溶けたのでうちのGarakutaの中に残ってないような気もするし、ワームボックスに1本だけ残っていたような気もします。発掘してみます。
    しかし、よくワームオイルが残ってたねえ。
    今どきの物と違って甘い香りでしたね。
    懐かしい。

    ここのところバス釣りから離れていますが、マンズのルアーを見て久々にフローターでプカプカ浮いてアメリカンルアーをキャストしたいなあと思いました。

    マンズ、やっぱりいいですね。

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  2. おはようございます。

    マンズのワームオイルは自分でも発掘してビックリしました。

    しかし、今時のワームオイルというか「汁」のイカ臭さはイカがなものかと思いますね。
    ジッパーから漏れた汁が臭くて閉口します。

    アメリカンルアーわりとシーバスに向かって投げてますが、バス釣りも久しく行ってないのでまたやりたいですね。

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