2015年8月19日水曜日

みたらし団子が食いたかったんダ


 今日は1日中みたらし団子のことを考えていた。

 真面目に仕事しろ、とのお叱りはごもっともだが、どっかの昔話に神様が「キツネのことをこれから考えなければ宝物を与える」という条件を出したら、村人はキツネのことしか考えられなくなった、というのがあったくらいで、気になり始めるとそれを頭から追い出すのが自分では難しい状態にハマってしまうことはままあることだと自己弁護しておきたい。

 まあきっかけは、録画してあったアニメを見ていたら、超能力バトルものの主人公なんだけど、ある事件がきっかけで、やさぐれてというかちょっと病んで、仲間に探されないように遠くの街に逃げて、逃げた先の街でネットカフェをねぐらに、街の不良やらチンピラを超能力使って小突き回して憂さ晴らしをするという鬱々とした展開だったんだけど、ネカフェから出ると主人公がなぜか毎回みたらし団子を買って食っていて、けだるげに3つ刺さった大きな団子を横咥えにしてモッチャモッチャと食べているシーンが妙に旨そうで、どうにもみたらし団子が食いたくなったのである。

 ネカフェで食べているピザはストーリー上の必然性が感じられる小道具になっているのだが、みたらし団子の方は、全く脈絡が無く、物語から浮いているがゆえに変に印象的だった。まあみたらし団子の串を叩きのめした不良の足に突き立てていたので、主人公の落ちたゲスっぽさを演出する小道具になっていたのかもしれないが、いずれにせよみたらし団子が食いたくて仕方が無くなった。

 食い物と女の話が書ければ作家として一人前だとか読んだことがあるが、最近のアニメでは農業高校舞台の「銀の匙」が自分たちで収穫した作物を調理して旨そうに食ってたり、視聴していてよく腹が鳴ったが、そういうストレートな旨そうな感じではなくて、なんというか主人公のやるせない心情とかと共鳴して、けだるげにみたらし団子を横咥えしたくなる感じで、なかなかに良かった。

 帰りに、おにぎりとか巻き寿司も売っている和菓子屋に寄ったらお盆休みで、仕方なく駅ビルに戻って専門店街に探しに行ったら、みたらし団子売ってる店が2つあって、どちらを買おうか迷ったが、結局どちらも買ってついでに北海道フェアのイカめしも買って、夕飯は前菜みたらし2本、メインディッシュイカめし、デザートみたらし5本という感じで、腹はち切れそうになるぐらいみたらし団子食ったった。

 きっと全国の和菓子屋で、今週微妙にみたらし団子の売れ行きが良かったはずである。

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