メカ娘、あるいはアンドロ娘を語る上でどうしても避けられない概念があって、なにかというと”不気味の谷”というもので、概念自体は1970年に日本の科学者によって提唱されたんだけど、実はその後、科学的に検証されることなく概念だけが有名になって、「証明されてない疑似科学」と揶揄されたりして、ワシも長らくマンデラ効果みたいな共同幻想の一つかと思ってたんだけど、近年になって実験でどうも正しいらしいという報告が出てきたようで、なんなら人間だけでなく猿でもあるとかなんとか。そうなるとワシなぜ科学的に検証されずに放置されてきたのかのほうが気になってくる。科学者も「えぇアレって検証されてないの?」って感じで見過ごしてきた、ビジネス用語で言うところの”廊下に落ちてる”状態だったのだろうか。仕事で廊下に落ちてる期限間近の案件が統括部署の知るところになると、どこが引き取るかで一悶着あって面倒くさかったのを思い出す。まあ、そんなことはどうでも良くて、不気味の谷現象の概要は、人型ロボット(≓アンドロイド)は人間に近づくほど親近感が増すけど、ある一定のそっくりさに達するととたんに不気味に思える。ただそこを越えてより人間に近づくとまた親近感が増し始めるという話。まあんとなく分かる話ではある。人間そっくりの人間じゃないと分かる存在。気色悪いよねってことかと。
で、もういっちょメカ娘を語る上で避けて通れない概念が、どこまでメカっぽくて許容できるかっていう話で、オイスター先生の「超可動ガールズ」でメカ娘好きのハルト君が「メカ娘にも段階があって俺が好きなのはここまで!」と①完全に娘、②ほとんど娘、③スタイルは娘、④ほとんどロボ、の①~③までが許容範囲と主張しつつ、あと女性の声だけのAIはOKとか面倒くさいこだわりを炸裂させている。同じようなことは”ケモ娘”でも議論の的となるところであり、強者になるとケモミミ付けただけでケモ娘づらするな!とご立腹で、全身に毛が生えているのは当たり前のうえで、せめて足は逆間接、可能なら4足歩行が望ましいとか、これまたうるさいことを言ってござる。米国とか海外では日本のように女児が出てくるアニメ(例:プリキュア)は許されないらしく、仕方ないのであっちのギーク(≓オタク)どもは子馬さんのアニメとかで性癖を歪ませているらしい。表現の自由って大事だね。
で、2025冬アニメのメカ娘たちをよりメカっぽい方から並べると、「機械じかけのマリー」のマリーⅡ、「3年Z組銀八先生」のたま、「野生のラスボスが現れた」のリーブラ、「結婚指輪物語」のアンバル、「アルマちゃんは家族になりたい」のアルマ、「終末ツーリング」のアイリで、冒頭写真の上から順である。からくり人形やらゴーレムもメカ娘として勘定した。
まず、1番上のマリーⅡからいくと、右が人間だけど高い戦闘能力とポーカーフェイスを買われて、人間嫌いの大手ロボットメーカーの御曹司の護衛件メイド”ロボ”として雇われたマリーで物語のヒロイン。左のからくり人形みたいな顔のが、しゃべり方も初期の頃のボーカロイドみたいな合成音丸出しの一見ポンコツの「④ほとんどロボ」なマリーⅡで、見た目に反して高性能の極みで、大火力での警備からヒロインと御曹司の恋のアシストまで、そつなくこなす超高度なAIを積んでる。ぶっちゃけ人間のマリーいらんやんけ?という最先端技術を集めた自社製品。見た目と音声もうちょっとどうにかできたんじゃないか?とは思うけどまあそこはメカ娘としてのキャラクターを立てるためにそうなってるんだろう。キャラ立ちまくり。
2番目の、たまは頭だけのからくり人形だそうで、「銀魂」のスピンオフである今作ではあんまり出番がなかったけど、本編では重要な登場人物で人気のキャラクターらしい。表情に乏しくクール、そして耳が通信装置っぽくなってるのはメカ娘のお約束。メカ娘段階としては③で見た目的にはほぼ娘。この場合、中身のポンコツ度がキャラクターの魅力を左右するというところか。
3番目、リーブラは目の下に線が入っててこれもメカ娘を表す記号としては定番だろう。その程度しか娘との見た目の違いはなく③に整理されるんだろうけど、メカ娘独特の感情の起伏の見えないしゃべり方で、敵に大火力攻撃をちらつかせて、心を折ってちびらせて降参させるとかは、まだ脅しの段階を挟むので良心的なぐらいで、冷徹なAIならではの狂戦士ぶりですぐに問答無用で一発ぶっ放そうとするポンコツ具合がなかなかに良い。ちなみに異世界モノで正確にはメカではなく土人形のゴーレムとのことだけど、どう考えても武器とかのそれがメカにしか見えない。
4番目、アンバルはこれまたゴーレムでハーレムモノである作品のなかでのクール担当。子供も作れるぐらいの高性能、見た目はほぼ娘の③。胸の窓みたいなパーツがややロボっぽい程度。物語は指輪王になった現実世界から来た主人公が、人間、エルフ、獣人、龍人、ドワーフの姫と結婚(重婚)して力を得て深淵王と闘うってたいがいな大筋なんだけど、ドワーフの姫が見目麗しいゴーレムなのはワシ納得いかん。ドワーフにはドワーフの美の基準があって、樽のような体型の美姫を描かねば漫画家としては逃げだろうと思う。まあそこまでの”マンガ力”を普通のヒット作描くレベルの漫画家に求めても厳しいか。「ダンジョン飯」の九井諒子先生級のド天才が描くと、ドワーフ娘の”ナマリ”も結構いける感じだし、なんならオークの族長の妹御も悪くないと思わせられるぐらいに魅力的なキャラクターに描かれている。人間の性嗜好の多様性って本当に驚くぐらい多様だというのは痛感するところであり。ドワーフの姫が一番グッとくるぐらいの軽い歪みの性癖の人はいくらでもいると思う。原作者にはそこを是非狙ってもらいたかった。
5番目アルマちゃんは、ぶっちゃけAIが高性能すぎて、本体の機能も高くて飛べたりこれまた大火力の攻撃力があったりしても、そういう能力を付与された幼女でしかなく、メカ娘としての魅力はそれほどでもないかなと思う。やっぱりそのへんはすぐにブッ放したがるぐらいの融通の効かないポンコツAIを搭載してこそのメカ娘かなと思ったりしてます。いちおう頭のレーダードーム的な部分がメカ娘を表す記号としては機能しているけど、③ほぼ娘って感じであんまりメカって感じがしない。
最後のアイリは、①完全に娘で主人公の駆る電動に改造されたオフロードバイクの後ろに二人乗りしてるんだけど、たまに直接電波で情報を受け取ってたり、メンテ回で停止してたりがなければ、完全に普通の少女であり、メカ娘って感じではなかった。
ということで、ワシ的にはポンコツな見た目としゃべり方に反して超高性能なところもギャップ萌えな「マリーⅡ」が一番、とにかく大火力で殲滅したがる危険なポンコツAIの無表情キャラ「リーブラ」が2番という感じだった。皆様どの娘がお好み?
とまあ、この冬ワシが視聴していたアニメだけでもこれだけメカ娘がいたわけで、過去の作品を紐解けば、あまた描かれてきていてそのタイプも①から④まで網羅されている以上に多様性に富んでいる。今後、現実世界でどんなメカ娘が生産されようとも、我々は既に予習済みでありドンとこいってなもんである。
例を出していくなら、高性能で人間の良き相棒となってくれそうなのはメカ娘としては古典なDr.スランプ「アラレちゃん」、一から育てた魂を持つAIにボディをあてがったソードアートオンラインの「アリス」、アニメの中では小っちゃいけど高性能、現実世界ではガワだけのプラモは買えましたコナミの「武装神姫」とコトブキヤ「フレームアーム・ガールズ」あたり。大火力の攻撃力はメカ娘の十八番、GS美神の「人造人間 試作M-666マリア」にトップを狙え2の「バスターマシン7号」、化物語の「斧乃木余接」はメカじゃないか?世界の有り様を左右する秘密をその内に秘めるのはディメンションW「ミラ」やメタリックルージュ「ルジュとナオミ」、ちょっとポンコツだけどそこが魅力のキャノンバスターズ「サムとケイシー」、「僕とロボコ」のロボコ、僕の妻は感情がない「ミーナ」、アポカリプスホテル「ヤチヨ」、ニニンがシノブ伝ぷらす「エイミー」。あと忘れちゃならない「超可動ガールズ」ノーナとルウ。
で、他にも多種多様なメカ娘が描かれて来たんだけど、意外に不気味の谷に落ちている例が少ない。アニメ表現で不気味の谷に落とすのは難しいのかも。人間に似ているけど微妙に違うというところが、そもそも2次元の絵で表現された人間自体が記号的であり、それに似せていっても違いは表現しにくいということか?ロボで不気味といって思いつくのが、わざと目が死んでる感じに描かれていた攻殻機動隊の”芸者ロボ”ぐらいで、不気味なメカ娘ってなかなかないように思う。アニメの絵柄を現実に寄せていくと不気味の谷に落ちるというのはアニメ版「悪の華」がそうだと思うのであるのかもしれないけど、同一作品の中で人間に似ているけどちょっと違うロボって表現するならまさに目の下に1本線が入るとか記号的な違いしか描き得ず、それだと不気味になりそうにない。でも現実世界でロボ娘が生産されるときには、よく考えないと呪いの人形的なしろものになりかねないのではないだろうか?まあワシが心配するこっちゃないか。
あと、人間の相棒としてのロボットって、いい加減なAIに2足歩行なんかできない座ったままとかの段階でも結構機能すると思う。今、近所のスーパーに行くとお掃除ロボットが床の掃除しているけど、けなげに働いていて好ましく感じる。あれで多少の受け答えとかしてくれたら、それでもう人がロボットに求めるものの大まかなところはカバーしてしまうのではないだろうか。人型の接客用のロボットとかも既にあるけど、ご家庭にああいうのがあれば面倒くせぇ人間のパートナーとか要らんという人も出てくるかも。探せば今時家庭用のもあるのか?っていうかスマートスピーカーがかなり近いか。多分人間の相棒としてのロボットはポンコツなぐらいで良いンだと思うんだけど、おそらくもっと精巧な人間に近いモノが求められるのは、エロ方面だと想像に難くない。ビデオもインターネットもエロが技術を押し進めたという面は大きかったと思う。機械の発達を促すのは軍事利用とエロだというのがワシの持論である。でも、もうワシもいい加減枯れているので、今後エッロいメカ娘が製品化されて購入できるようになっても、おそらく買わんだろうなと思う。若いときにあればメカ娘との愛欲の生活に溺れられたのにと、少し残念に思う。
画像引用元:「機械じかけのマリー」エンディング、「3年Z組銀八先生」第9講、「野生のラスボスが現れた」第6話、「結婚指輪物語」第22話、「アルマちゃんは家族になりたい」第3話、「終末ツーリング」第11話、いずれもアベマTV配信版より)

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