2017年10月21日土曜日

CD転じてCDLとなす 秋に旨いはサバとなす


 ラパラマニアはあまりCDL(カウントダウンリップレス)を買わない傾向にあると思う。
 CDLの有用性を認めていないわけではないのだけど 、まあなんというかCD(カウントダウン)使ってれば、自然とぶつけたりしてリップ折れたのがたまっていくので、わざわざ買うまでもないかなと思っていたりする。折れたリップを綺麗にニッパーで切り取ってやればCDのCDL化の完了である。実に簡単。
 左の写真で、上がCD9、真ん中がリップ折れてCDL9化した個体。一番下がもともとリップレスで売られているCDL9。
 動きは、あまり動かずユラッとする程度の動かない系のシンキングペンシルでやや太めのボリューム感。しかも軽いバルサ製で沈むのがユックリで浅い層を狙える。バルサ製で軽いんだけど、CDのように「軽くて飛距離がイマイチ」な感じはあまりなくて良く飛ぶ。ボディーからつきだしたCDのリップが、いかにしっかり水を掴んでルアーを動かしているかということと、いかに突起物となって空気抵抗を増やして飛距離を落とす要素になっているかというのが実感できる。
 正直「リップないとこんなに飛ぶンや!」と驚くぐらいで、飛距離とリップの空気抵抗の関係で今時のミノーがみんな小さいリップをつけて本体と併せた全体のバランスで動いていたり、むしろリップ付きは割合が減っていて、リップレスミノーやシンキングペンシルが隆盛を誇っているのも、CDとCDLを投げて比べてみると得心がいくところだ。
 
 CD7は最近出番がないけど、その昔コレを投げたりテクトロしたりして、東京湾とかのシーバスポイントを開拓していったので、今でも在庫がそれなりに残っている。
 青銀が好きだったので青銀は6個箱入りで注文したりしていて、右上の箱がその頃のラパラの「箱売り」の箱である。
 箱で買ったのは博多の釣具屋で、10数年前当時、ラパラって今人気盛り返しているけど、ちょっと重心移動搭載のジャパニーズルアーとかに押されて「過去のルアー」扱いされていた時期で「うちでは仕入れてないので問屋から箱単位で取り寄せになるけど良いですか?」と聞かれてもちろん問題ないですと買ったものである。当時1個800円。東京では安売りしていると600円ぐらいの時もあった。今回蛍光黄色を補充しに行ったら1250円もしていて、CD7も高価になったなと、時の流れを感じずにいられない。
 リップの折れたCD7は3個あったんだけど、一番釣れそうだった蛍光黄色を過ちによってなくしてしまい、2個になってしまった。橋の明暗とかパール系の見やすい色はもろ良い感じだし、青銀も悪くはなさそうだけど、2個では心許ない。
 近所ポイントのボイル、色々ルアー投げてみてセイゴの反応とか見ている感じではCDLの7センチと9センチが合っているように思う。まだ他のも試さねばならない段階だけど、とりあえずCDLはアテにしてよさそうだ。水面直下をユックリ引けるのとシンキングペンシルとしてもおとなしい動きが効いてるのかなと想像している。魚の居る目の前にルアーを通せる状況なら、おとなしめの動きのルアーの方が「嫌われる」可能性は小さいのではないかと感じている。
 なので、在庫不足を補うべく最初からリップの付いていないCDL7を買い足そうと思ったけど、今現在廃盤のようでCDLは素材を軽いバルサより比重のあるアバシ材に変更して飛距離アップを図ったカウントダウン”アバシ”(CDA)のリップレス(CDAL)が売られているようだ。当然普通のCDLより良く飛び良く沈むはずである。
 近所ポイントでは飛距離より沈んだ杭とかの上の水面直下を引けることのほうが重要なので、重い”アバシ”版では塩梅が悪いように思う。そもそも私は飛距離を重視しない近距離特化型のシーバスマンである。
 まあ、CDは廃盤じゃないしうちの蔵の在庫もそれなりにあるので話は簡単で、CD7のリップをニッパで切り取れば良いだけである。いくつかCD7をCDL7に改造した。CD9はまだ投げるけど、CD7はもうあまり実戦では使ってないので、リップレス化して使っていくこととしたい。

 リップを削ったり取っ払ったりする改造は、ロングAやラパラFでも良くやっていたけど、CDに関してはなぜかCDとしてまだ使える個体からリップを外すのは心理的に抵抗があった。まあ気にしないでいこう。
 切り取ったリップが、適度に柔らかくてニッパーで成形しやすく、かつ適度な丸みもあって、リップがもげたフラットラップの補修にもってこいなので有効活用させてもらった。

 ちょっと脱線するけど、今回リップレス買おうとしてラパラジャパンのウェブ上のカタログ見て、フラットラップがカタログから落ちていることに大ショックを受けた。一時生産中止になっていたフローティングマグナムが復活してたりして、また市場に弾がなくなったころに生産再開するのかも知れないけど、もしこのまま廃盤とかになると、さすがにまだ一生使う分は買い貯めしてないので困ってしまう。
 フラットラップはコレまで作られたミノーの中で最高のものだと信じている。ラパラ社もその意気込みで「永久定番」と謳って世に出したはずだ。もし売れなくて廃盤だとすれば釣り人の見る目がなかったとしか思えない。飛距離とキビキビした動きが両立してどちらも高得点。
 是非ラパラさん、我が家の在庫がなくなる前に再度生産をよろしくお願いします。その時によくもげるリップを改善していただければなお良し。空気抵抗との関係で小さいリップを前の方に付けることから必然的に弱くなるのは仕方ないとして、接着方法を下からくっつけるだけじゃない、シャローシャドラップやチームエスコに近いような前からグッと差し込んでちょっと突き出たオフセット気味にするというのはどうでしょう?


 というわけで2週連続の「ルアー図鑑うす塩味」第34弾は永遠の定番ラパラカウントダウンと見た目パッとしないけど実力派の弟分カウントダウンリップレスあたりでお送りいたしました。
 1250円で高くなったとボヤいてしまったけど、1500~2000円があたりまえになった今のルアー市場で、天然素材を使ってその値段で「釣れる」品質で提供し続けているのは凄いことだと思う。世界中に売っていて大量に作ることによる経費削減効果とかあるとしても、安いっちゅうのは釣り人にとってはありがたいことである。

2 件のコメント:

  1. フラットラップ、カタログ落ちですか。札幌のうちの近所では人気がないのか、少し前に某中古チェーン店で新品が700円ほどで5つ売られていたので、すべて買っておきました。今日行ってみたら大きいサイズも2つ売れ残ったままでした。北海道では今のところ、どこでどう役に立つかわからないけど、必ず役に立つ時が来るのでストックしておきたいと思います。今でも15個ぐらいはあるけど。

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  2. おはようございます

     昨晩もフラットラップ良い仕事してくれました。使えば分かるんだけど見た目が「リアルミノー」じゃないからダメなのか?
     安売りとは羨ましい。今ヤフオクで新品がそんなに安くなく出ているのでちょっと買い足ししているところ。
     我が家の在庫は8センチ20個弱、10センチ10個強で30個ぐらい。一生分なら100ぐらい欲しいところ。
     廃盤なら代打を探してこなくてはならなくなるけど、キビキビ動いてあまり潜らないミノーって思いつかないんですよね。どうしましょう?

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