2017年10月28日土曜日
雨の日が好きな釣り人へ
私は雨の釣りが好きだというのは以前書いた。調べてみると5年近くも昔のことのようだ。
そのときに新調した合羽が最近染みてくるようになって、洗濯して防水スプレー振っても回復しなくなってきた。そろそろ限界かなと思っていたらポケットのチャックがぶっ壊れた。
最近の雨具のチャックはチャック自体が防水になっているこのタイプばかりだが、正直あんまり好きになれない。昔の上から雨蓋をかぶせる方式より使う布地が少なくできて軽量化できるし縫製も単純化できるというのは理解できるが、雨蓋式ならチャックを締め切れてなくても大丈夫だけど、新方式のチャックだと雨が容赦なく入ってきてポケットの中ビチャビチャに濡れてしまったりする。物忘れの酷くなったオッサンには優しくない。
5年やそこらで壊れる耐久性のなさも気にくわない。ポケットならまだ良いけど、前を閉じるチャックが壊れたら場合によっては生死を分けるような不具合を生じる。チャックの上を覆う布をボタンで留める方式なら最悪ボタンでは留められるので全開は避けられる。
チャックなんて滅多に壊れないので想定しなくて良いとなれば良いけど、実際にチャックが壊れたので心配になってしまう。私は生死をかけるような場所に行かないとしてもだ。とはいえ今時このタイプのしか売ってないのでどうしようもないのか。
とりあえず、モンベルショップに持っていって浸水も含めて直すといくらぐらいかかるか見積もってもらったら、1万円以上かかる感じで、かつ浸水は見える穴は塞ぐことができるけど針穴のような小さい穴を見つけて塞ぐことがむずかしく防水性の完全回復とまではいかないようだ。河原で藪漕ぎまくっているので茨とかで針穴沢山開いてそうなのは想像に難くない。
仕方ないので買い換え。同じ「レインダンサー」の後継版を購入。だいぶ値上がりした感じで大3枚が飛んでいったが快適な雨の釣りのためにはいたしかたあるまいて。
今回のは漁師さんが履いてるサロペットみたいな明るめの青。フードを畳んで仕舞うのがゴムで一カ所止めるだけになっててちょっとバラケそうで不満だがまあ洗濯ばさみで留めておくか。性能的には信頼しているので問題ないだろう。また5年ぐらいはよろしく。
物入りってだいたい重なるもので、10年来愛用してきた左のゴムの長靴が穴開いて浸水するようになってきた。水遊び用の靴でジャブジャブと行くには寒い季節に、ウェーダー出すほどでもないチョットした河岸のぬかるみを歩く場面とか、厚手の靴下履いて防寒対策するときとかに重宝していたのだが寿命をむかえたようだ。
目立つ穴をゴムのパッチあてて塞いだけど、その後もつま先あたりジワッと濡れるので、もう接着剤とか劣化しててつなぎ目とかから浸水し始めているようだ。
この手のゴム長靴って、チェストハイのウェーダーのように透湿性とかが求められるほどでもなく、水が漏れずに丈夫なら何でも良いと思っている。思っているんだけど釣り具量販店に並んでいる安いゴム長はどうにも趣味の悪い配色で履く気が失せる。それなりの値段出すと格好いいのもあって、昔はアングラーズハウスの緑の乗馬長靴みたいなのを愛用していたけど、正直もっと安くて十分だよなと思っている。貧乏だった学生時代は皿洗いのバイト先で支給された白いゴム長履いて釣りしてたけど何ら問題なかった。ここ10年はホームセンターで買った鉄板入りの安全長靴がちょっと渋くて漢らしくて気に入って愛用していたのである。ちなみに昨年ぐらい乗馬長靴が街行く女性にちょっと流行ってたみたいだけど通気性ないから水虫になりまっセ、と老婆心ながら忠告しておく。
さて次はどうしようかと思っていたら、釣り具屋で割と良さそうなのを見つけた。
写真右のプロックスの長靴で、上部は防水布製で膝ぐらいまであって軽くウェーディングもできそう。ワシどうせ深くは立ち込まんし案外ちょうどよくハマってくれるかも。値段も3千円ちょいでお値打ち。
プロックスの製品は安くて値段相応という感じで、ロッドケースは肩掛けベルトがすぐはずれた。でも致命的な本体ぶっ壊れたりはなく、プロックスの折りたたみ胡座イスと背負子タイプのカート付きリュックは今のところ問題なく使えている。あまり期待しすぎないで使ってみる分には良いメーカーだと思っている。
とりあえずこれでこの秋冬、雨振っても快適な釣りができる準備ができただろう。
装備も新調したし、雨の釣りがますます好きになるような良い釣りができることを期待したい。
今夜も降るようだし、さてどうするか。
2017年10月21日土曜日
CD転じてCDLとなす 秋に旨いはサバとなす
ラパラマニアはあまりCDL(カウントダウンリップレス)を買わない傾向にあると思う。
CDLの有用性を認めていないわけではないのだけど 、まあなんというかCD(カウントダウン)使ってれば、自然とぶつけたりしてリップ折れたのがたまっていくので、わざわざ買うまでもないかなと思っていたりする。折れたリップを綺麗にニッパーで切り取ってやればCDのCDL化の完了である。実に簡単。
左の写真で、上がCD9、真ん中がリップ折れてCDL9化した個体。一番下がもともとリップレスで売られているCDL9。
動きは、あまり動かずユラッとする程度の動かない系のシンキングペンシルでやや太めのボリューム感。しかも軽いバルサ製で沈むのがユックリで浅い層を狙える。バルサ製で軽いんだけど、CDのように「軽くて飛距離がイマイチ」な感じはあまりなくて良く飛ぶ。ボディーからつきだしたCDのリップが、いかにしっかり水を掴んでルアーを動かしているかということと、いかに突起物となって空気抵抗を増やして飛距離を落とす要素になっているかというのが実感できる。
正直「リップないとこんなに飛ぶンや!」と驚くぐらいで、飛距離とリップの空気抵抗の関係で今時のミノーがみんな小さいリップをつけて本体と併せた全体のバランスで動いていたり、むしろリップ付きは割合が減っていて、リップレスミノーやシンキングペンシルが隆盛を誇っているのも、CDとCDLを投げて比べてみると得心がいくところだ。
CD7は最近出番がないけど、その昔コレを投げたりテクトロしたりして、東京湾とかのシーバスポイントを開拓していったので、今でも在庫がそれなりに残っている。
青銀が好きだったので青銀は6個箱入りで注文したりしていて、右上の箱がその頃のラパラの「箱売り」の箱である。
箱で買ったのは博多の釣具屋で、10数年前当時、ラパラって今人気盛り返しているけど、ちょっと重心移動搭載のジャパニーズルアーとかに押されて「過去のルアー」扱いされていた時期で「うちでは仕入れてないので問屋から箱単位で取り寄せになるけど良いですか?」と聞かれてもちろん問題ないですと買ったものである。当時1個800円。東京では安売りしていると600円ぐらいの時もあった。今回蛍光黄色を補充しに行ったら1250円もしていて、CD7も高価になったなと、時の流れを感じずにいられない。
リップの折れたCD7は3個あったんだけど、一番釣れそうだった蛍光黄色を過ちによってなくしてしまい、2個になってしまった。橋の明暗とかパール系の見やすい色はもろ良い感じだし、青銀も悪くはなさそうだけど、2個では心許ない。
近所ポイントのボイル、色々ルアー投げてみてセイゴの反応とか見ている感じではCDLの7センチと9センチが合っているように思う。まだ他のも試さねばならない段階だけど、とりあえずCDLはアテにしてよさそうだ。水面直下をユックリ引けるのとシンキングペンシルとしてもおとなしい動きが効いてるのかなと想像している。魚の居る目の前にルアーを通せる状況なら、おとなしめの動きのルアーの方が「嫌われる」可能性は小さいのではないかと感じている。
なので、在庫不足を補うべく最初からリップの付いていないCDL7を買い足そうと思ったけど、今現在廃盤のようでCDLは素材を軽いバルサより比重のあるアバシ材に変更して飛距離アップを図ったカウントダウン”アバシ”(CDA)のリップレス(CDAL)が売られているようだ。当然普通のCDLより良く飛び良く沈むはずである。
近所ポイントでは飛距離より沈んだ杭とかの上の水面直下を引けることのほうが重要なので、重い”アバシ”版では塩梅が悪いように思う。そもそも私は飛距離を重視しない近距離特化型のシーバスマンである。
まあ、CDは廃盤じゃないしうちの蔵の在庫もそれなりにあるので話は簡単で、CD7のリップをニッパで切り取れば良いだけである。いくつかCD7をCDL7に改造した。CD9はまだ投げるけど、CD7はもうあまり実戦では使ってないので、リップレス化して使っていくこととしたい。
リップを削ったり取っ払ったりする改造は、ロングAやラパラFでも良くやっていたけど、CDに関してはなぜかCDとしてまだ使える個体からリップを外すのは心理的に抵抗があった。まあ気にしないでいこう。
切り取ったリップが、適度に柔らかくてニッパーで成形しやすく、かつ適度な丸みもあって、リップがもげたフラットラップの補修にもってこいなので有効活用させてもらった。
ちょっと脱線するけど、今回リップレス買おうとしてラパラジャパンのウェブ上のカタログ見て、フラットラップがカタログから落ちていることに大ショックを受けた。一時生産中止になっていたフローティングマグナムが復活してたりして、また市場に弾がなくなったころに生産再開するのかも知れないけど、もしこのまま廃盤とかになると、さすがにまだ一生使う分は買い貯めしてないので困ってしまう。
フラットラップはコレまで作られたミノーの中で最高のものだと信じている。ラパラ社もその意気込みで「永久定番」と謳って世に出したはずだ。もし売れなくて廃盤だとすれば釣り人の見る目がなかったとしか思えない。飛距離とキビキビした動きが両立してどちらも高得点。
是非ラパラさん、我が家の在庫がなくなる前に再度生産をよろしくお願いします。その時によくもげるリップを改善していただければなお良し。空気抵抗との関係で小さいリップを前の方に付けることから必然的に弱くなるのは仕方ないとして、接着方法を下からくっつけるだけじゃない、シャローシャドラップやチームエスコに近いような前からグッと差し込んでちょっと突き出たオフセット気味にするというのはどうでしょう?
というわけで2週連続の「ルアー図鑑うす塩味」第34弾は永遠の定番ラパラカウントダウンと見た目パッとしないけど実力派の弟分カウントダウンリップレスあたりでお送りいたしました。
1250円で高くなったとボヤいてしまったけど、1500~2000円があたりまえになった今のルアー市場で、天然素材を使ってその値段で「釣れる」品質で提供し続けているのは凄いことだと思う。世界中に売っていて大量に作ることによる経費削減効果とかあるとしても、安いっちゅうのは釣り人にとってはありがたいことである。
2017年10月14日土曜日
急速潜航 ダイブ!ダイブ!ダイブ!!
これまでシーバス釣りにおいて投げるペンシルベイトはサーフとかで飛距離がほしかったりカヤックで大型ねらいのときにサミーがでてくるときもあったけど、ほぼザラパピーでかたをつけてきた。
ザラパピーはあんまり潜らないけど首振りは簡単で、暗い中でも一定のリズムで竿先チョイチョイしながら引いてやれば問題なく首振りながら魚を誘ってくれる。逆にただ引きでヌーッと引いてきてもなかなかにいい仕事をしたりもする。
ザラパピーしばらく売ってなかったけど、今ちょうど生産再開している時期のようで釣り具屋に新品も売っていて根強い人気のほどがうかがえる。
でも、最近試行錯誤している近所ポイントのイナッコボイルに対してはザラパピー全然バイトとれず、とりあえず飛距離アップにサミーかなと用意していたけど、いまいち届いても首振らせてるだけじゃ食ってくる気がせず、いっちょ潜らせてみるか?ということになり、今いろいろ候補を投げてみて試しているところである。
というわけで久しぶりに帰ってきた「ルアー図鑑うす塩味」第33弾は、潜るというか「ダイビング」が得意だったりそうでもなかったりなペンシルたちでいきます。
今日、海のルアーの世界ではダイビングするペンシルベイトは、青物にマグロにロウニンアジにと大人気で、マグロ釣ったヤマリヤのローデッドとか動かしやすいわお値打ち価格だわの優れものだと思うし、クラフトベイト社ダートベイトでは自己記録のロウニンアジ釣ったので自分の中で特別なルアーである。各社から縦浮きで竿先あおるとドボンと泡ひきながらダイブして、水中でギラッと不規則に揺らめいて浮き上がるというダイブジャーク用のペンシルが各種でている。
ところが、シーバス用のペンシルとなると、まあバス用の流用で間に合ってしまうからわざわざ買わないというのもあって私が知らんだけかもしれないけど、あんまりダイブするのは見かけなくて、首振りメインのいわゆるドックウォークの得意なものが多いように感じている。
今回のダイブするペンシル探しにおいてもそういうわけで、とりあえずバスルアーから探せばいいだろうと、いくつか候補を選んでみたところ。
まずは、ダイブするペンシルとして真っ先に頭に浮かんだのがレッドペッパー。確かにこいつはジュポンと頭から水中に突っ込むのも得意だ。バスもよく釣れたしシイラとかにも効いたので、釣れるのは間違いないと思う。ただこのルアーを暗い中で投げる気にはあまりならない。こいつの動きは予測不能すぎて、暗い中ルアーが見えていないとどんな動きしているのか分からない。明るい時間で見えていれば、ある程度実際の動きをみながら潜らせたかったらどう引いたらいいかとか考えながら調整しつつ動かすことができるけど、それでも完全に制御するのは私程度の腕では難しく、そういう制御不能で予測不能な動きがこのルアーの強みだとも思うけど、暗い中で引いてたらどんな動きしてるのかまったく責任とりかねる。ので、とりあえず候補からはずした。
いろいろと調べて、縦浮きダイビング系で入手が容易なあんまり特殊じゃないペンシルをと考えると、バスディのシュガペンとレーベルのジャンピンミノーに行きあたった。どちらもややマイナーだけど、いまでも生産されていて入手は可能である。シュガペンは香港でアフリカンクララ釣ったときのがあるし、ジャンピンミノーも通販で入手可能なので試しに買ってみた。
シュガペン9センチは優等生で、首振りも得意だけど立たせた状態から強めに引けばダイブするし、高速ツィッチしてもダイブの動きは混ざる。まずは合格点で、実際にボイルに投げる機会があったときにも、なぜかかからない状態ではあったけど、バイトは派手に何発もあって、食わせる能力は十分とみた。あとはシーバスに食い損ねさせないような間のとり方とか詰めていけばいいように思う。飛距離も十分だしカラーリングも含め作りはバスディだししっかりしている。
でも、その優等生なシュガペンよりなぜか惹かれてしまうのが、舶来もので新品でも1000円切るような、B級感が濃く漂うジャンピンミノーT10(あっ、ちなみに現在ジャンピンミノーはメイド・イン・チャイナです。プラドコも中南米工場から中国生産に切り替えたのだろうか?恐るべし「世界の工場」中国。中南米製なら曲がりなりにも「アメリカン」ルアーだと納得していたけど、中国製となると性能や品質に問題はないと理解しつつも、なんだかちょっとやるせない)。昔っからあるけど今でも生産してるってことは魚が釣れ続けているという証明だろうか。アメリカンなペンシルベイトとしてはオリジナルザラスプークに代表される首振り得意なものが人気でありかつ主流で、スイッシャーからペラ外しました感の漂う縦浮き系のペンシルであるツースピック、ボウィハウディーあたりはすでに生産されていない(ボディー共通のスイッシャーはまだ売ってるのでどうしてもほしい人はペラ外して改造してください。というか中古を探せばいいのか?)。
ところが、昔々レーベル社が「うちの会社からもペンシルベイト出したいな。でも新たに金型起こすのめんどくせぇ。そうだ、ミノーのリップとっぱらってオモリ尻の方に入れてでっち上げよう」という開発秘話があって作ったとか想像できてしまうような、しょぼい見た目のジャンピンミノーがなかなかに知る人ぞ知る傑作ダイビングペンシルのようで、生まれては消える有象無象のルアー達を尻目に今日まで生き残っているのである。
アマゾン(ネット通販大手じゃなくて南米の大河のほう)でもピーコックバス釣るのに有効らしく、現地のメーカーも似たようなタイプのを作っているぐらいに人気のようだ。
日本にもファンがいて、某長崎のペン使いでアグリースティック使いなカヤック乗りの御仁が、クロダイ釣りに使って絶賛している。
これは、オレも使わねばと買ってみた。投げてみて動かしてみたら「ペンシルなんてミノーからリップとって後方重心にした程度で上等じゃんヨ」という感じ。シュガペンにも通じる優等生な動かしやすさだけど、こっちの方がさらに潜らせやすくて、水面に出きらないなら潜らせろ、という状況ならこっちがより良い解答なのかもしれない。優等生シュガペンと予測不能レッドペッパーを足して2で割って懐かしさとか安っぽい現代アメルア感とかをプラスαした感じ。
とりあえずメインで投げるペンシルはこいつと決めたところ。
どのぐらい「ミノーからリップとって後方重心にしただけ」か写真でご確認願いたい。同じルアーじゃなくて下はレーベルミノーです。
残念ながら、ミノーの方がちょっと前の時代の最後のアメリカ製ぐらいのモデルで、今ちょうど端境期なのか同サイズのレーベルミノーには悲しいことに私の好きな立体に鱗の線が切ってある系のカラー(クロスハッチ模様というらしい)が見当たらないので入手する気にならず、直接同時代のモデルで比較できてないけど、ジャンピンミノーが、わざわざペンシルベイト用に新しくデザインされたものではないんだろうナ感がおわかりいただけるだろう。
ルアーの造形なんて、後発である日本のメーカーとか凝りに凝ったものにしていたりするけど、魚釣るにはこのぐらいのテキトウな造形でも充分っちゃ充分なんである。
今のところこんな感じなんだけど、ぶっちゃけ潜らせるのが正解なのかって聞かれると全く自信がなく、ザラパピーよりボリュームあげるってのも試してみたいなと、バドンカドンクとビックラッシュウォーカーもそのうち投げてみたいと思う。
バドンカは首振り得意なペンシルで、バラしたけど何度か魚はかけているので釣る能力に問題はないだろうと思っている。
ビックラッシュウォーカーはダイブも首振りも自由自在のはず(そんな腕あるのか?)なので、自在に操ってバシュッと食わせて釣ったりしたら気持ちいいだろうなと妄想しているところである。
ほかにも潜るの得意なペンシルにこんなんありますよとか、シーバス用のペンシルなら最近いいのありまっセとか、あったら是非教えていただきたいッス。
昨夜もスカ食って難しさに頭抱えたりしてるけど、それでも久しぶりにいろんなルアーを試す楽しさを味わっているところ。
ザラパピーはあんまり潜らないけど首振りは簡単で、暗い中でも一定のリズムで竿先チョイチョイしながら引いてやれば問題なく首振りながら魚を誘ってくれる。逆にただ引きでヌーッと引いてきてもなかなかにいい仕事をしたりもする。
ザラパピーしばらく売ってなかったけど、今ちょうど生産再開している時期のようで釣り具屋に新品も売っていて根強い人気のほどがうかがえる。
でも、最近試行錯誤している近所ポイントのイナッコボイルに対してはザラパピー全然バイトとれず、とりあえず飛距離アップにサミーかなと用意していたけど、いまいち届いても首振らせてるだけじゃ食ってくる気がせず、いっちょ潜らせてみるか?ということになり、今いろいろ候補を投げてみて試しているところである。
というわけで久しぶりに帰ってきた「ルアー図鑑うす塩味」第33弾は、潜るというか「ダイビング」が得意だったりそうでもなかったりなペンシルたちでいきます。
今日、海のルアーの世界ではダイビングするペンシルベイトは、青物にマグロにロウニンアジにと大人気で、マグロ釣ったヤマリヤのローデッドとか動かしやすいわお値打ち価格だわの優れものだと思うし、クラフトベイト社ダートベイトでは自己記録のロウニンアジ釣ったので自分の中で特別なルアーである。各社から縦浮きで竿先あおるとドボンと泡ひきながらダイブして、水中でギラッと不規則に揺らめいて浮き上がるというダイブジャーク用のペンシルが各種でている。
ところが、シーバス用のペンシルとなると、まあバス用の流用で間に合ってしまうからわざわざ買わないというのもあって私が知らんだけかもしれないけど、あんまりダイブするのは見かけなくて、首振りメインのいわゆるドックウォークの得意なものが多いように感じている。
今回のダイブするペンシル探しにおいてもそういうわけで、とりあえずバスルアーから探せばいいだろうと、いくつか候補を選んでみたところ。
まずは、ダイブするペンシルとして真っ先に頭に浮かんだのがレッドペッパー。確かにこいつはジュポンと頭から水中に突っ込むのも得意だ。バスもよく釣れたしシイラとかにも効いたので、釣れるのは間違いないと思う。ただこのルアーを暗い中で投げる気にはあまりならない。こいつの動きは予測不能すぎて、暗い中ルアーが見えていないとどんな動きしているのか分からない。明るい時間で見えていれば、ある程度実際の動きをみながら潜らせたかったらどう引いたらいいかとか考えながら調整しつつ動かすことができるけど、それでも完全に制御するのは私程度の腕では難しく、そういう制御不能で予測不能な動きがこのルアーの強みだとも思うけど、暗い中で引いてたらどんな動きしてるのかまったく責任とりかねる。ので、とりあえず候補からはずした。
いろいろと調べて、縦浮きダイビング系で入手が容易なあんまり特殊じゃないペンシルをと考えると、バスディのシュガペンとレーベルのジャンピンミノーに行きあたった。どちらもややマイナーだけど、いまでも生産されていて入手は可能である。シュガペンは香港でアフリカンクララ釣ったときのがあるし、ジャンピンミノーも通販で入手可能なので試しに買ってみた。
シュガペン9センチは優等生で、首振りも得意だけど立たせた状態から強めに引けばダイブするし、高速ツィッチしてもダイブの動きは混ざる。まずは合格点で、実際にボイルに投げる機会があったときにも、なぜかかからない状態ではあったけど、バイトは派手に何発もあって、食わせる能力は十分とみた。あとはシーバスに食い損ねさせないような間のとり方とか詰めていけばいいように思う。飛距離も十分だしカラーリングも含め作りはバスディだししっかりしている。
でも、その優等生なシュガペンよりなぜか惹かれてしまうのが、舶来もので新品でも1000円切るような、B級感が濃く漂うジャンピンミノーT10(あっ、ちなみに現在ジャンピンミノーはメイド・イン・チャイナです。プラドコも中南米工場から中国生産に切り替えたのだろうか?恐るべし「世界の工場」中国。中南米製なら曲がりなりにも「アメリカン」ルアーだと納得していたけど、中国製となると性能や品質に問題はないと理解しつつも、なんだかちょっとやるせない)。昔っからあるけど今でも生産してるってことは魚が釣れ続けているという証明だろうか。アメリカンなペンシルベイトとしてはオリジナルザラスプークに代表される首振り得意なものが人気でありかつ主流で、スイッシャーからペラ外しました感の漂う縦浮き系のペンシルであるツースピック、ボウィハウディーあたりはすでに生産されていない(ボディー共通のスイッシャーはまだ売ってるのでどうしてもほしい人はペラ外して改造してください。というか中古を探せばいいのか?)。
ところが、昔々レーベル社が「うちの会社からもペンシルベイト出したいな。でも新たに金型起こすのめんどくせぇ。そうだ、ミノーのリップとっぱらってオモリ尻の方に入れてでっち上げよう」という開発秘話があって作ったとか想像できてしまうような、しょぼい見た目のジャンピンミノーがなかなかに知る人ぞ知る傑作ダイビングペンシルのようで、生まれては消える有象無象のルアー達を尻目に今日まで生き残っているのである。
アマゾン(ネット通販大手じゃなくて南米の大河のほう)でもピーコックバス釣るのに有効らしく、現地のメーカーも似たようなタイプのを作っているぐらいに人気のようだ。
日本にもファンがいて、某長崎のペン使いでアグリースティック使いなカヤック乗りの御仁が、クロダイ釣りに使って絶賛している。
これは、オレも使わねばと買ってみた。投げてみて動かしてみたら「ペンシルなんてミノーからリップとって後方重心にした程度で上等じゃんヨ」という感じ。シュガペンにも通じる優等生な動かしやすさだけど、こっちの方がさらに潜らせやすくて、水面に出きらないなら潜らせろ、という状況ならこっちがより良い解答なのかもしれない。優等生シュガペンと予測不能レッドペッパーを足して2で割って懐かしさとか安っぽい現代アメルア感とかをプラスαした感じ。
とりあえずメインで投げるペンシルはこいつと決めたところ。
どのぐらい「ミノーからリップとって後方重心にしただけ」か写真でご確認願いたい。同じルアーじゃなくて下はレーベルミノーです。
残念ながら、ミノーの方がちょっと前の時代の最後のアメリカ製ぐらいのモデルで、今ちょうど端境期なのか同サイズのレーベルミノーには悲しいことに私の好きな立体に鱗の線が切ってある系のカラー(クロスハッチ模様というらしい)が見当たらないので入手する気にならず、直接同時代のモデルで比較できてないけど、ジャンピンミノーが、わざわざペンシルベイト用に新しくデザインされたものではないんだろうナ感がおわかりいただけるだろう。
ルアーの造形なんて、後発である日本のメーカーとか凝りに凝ったものにしていたりするけど、魚釣るにはこのぐらいのテキトウな造形でも充分っちゃ充分なんである。
今のところこんな感じなんだけど、ぶっちゃけ潜らせるのが正解なのかって聞かれると全く自信がなく、ザラパピーよりボリュームあげるってのも試してみたいなと、バドンカドンクとビックラッシュウォーカーもそのうち投げてみたいと思う。
バドンカは首振り得意なペンシルで、バラしたけど何度か魚はかけているので釣る能力に問題はないだろうと思っている。
ビックラッシュウォーカーはダイブも首振りも自由自在のはず(そんな腕あるのか?)なので、自在に操ってバシュッと食わせて釣ったりしたら気持ちいいだろうなと妄想しているところである。
ほかにも潜るの得意なペンシルにこんなんありますよとか、シーバス用のペンシルなら最近いいのありまっセとか、あったら是非教えていただきたいッス。
昨夜もスカ食って難しさに頭抱えたりしてるけど、それでも久しぶりにいろんなルアーを試す楽しさを味わっているところ。
2017年10月8日日曜日
足の延長線上にある道具
徒歩に比べると格段に長距離移動が楽。そんなに走行性能に長けていない折り畳み式の我がチャリでも5キロやそこらの往復なら鼻歌交じりの距離である。っていうかむしろ自転車で行くと鼻歌がでるぐらいに気分がよい。
荷物を積めるとか100キロ単位の距離を行くとなったら車の方が便利だけど、車は駐車スペースとか維持管理とかめんどくせぇ上に、簡単に人をひき殺せる馬力が私には制御不能な感じが強くて根本的なところに恐ろしさを感じてしまう。
自転車でも全力走行でぶつかったりしたら死亡事故もあり得るんだろうけど、通常走ってる分にはそういう制御不能な感じはなく、車の運転のように緊張せずにゆったりと自分の力を動力に走ることを楽しめている。風を体に感じながらというのも、バイクもそうだといえばそうだけど評価が高いところだ。
工業製品なのでぶっちゃけそれほどエコではないのかもしれないけど、それでも油炊いて走る車に比べれば多少ましだろうし、経済的な乗り物だとも思う。
釣りにおける自転車の有用性ってあんまり語られることはなくて、自転車で釣りに行くと楽しいということ以上に、自転車は釣りに有用な道具であるということは意識しておいても損はないように思う。
わざわざ折り畳み式の自転車を買って、車に乗せて釣り場に持っていったりもするのはそれなりに理由があってのことである。
徒歩にはない機動力が魅力だけど、それ以上に駐車スペースが必要ないのが大きな利点になる。車でポイント探していて良さげな水辺が見えていても駐車スペースがなくて結局入れずあきらめるなんてことはありがちで、特に新場所開拓の際には、いったん車を駐車スペースに入れてしまってから自転車で良さそうなポイントを虱潰しに当たっていくなんていうのは実に有効。
内房の運河はこのスタイルでかなりくまなくチェックしてポイント開拓がずいぶんはかどった。
歩いてもいいんだけど自転車の機動力にはかなわないし、バイクでも駐車スペースはどこでもいけるけど、いちいちヘルメットとかをはずすのも手間だし、ロッドを片手に運転なんてことはできない。ロッド片手に場合によっちゃサドルにまたがったまま2、3投してすぐ移動とかのせっかちな釣りには実に威力を発揮するのである。
都会だと駐車スペースが近くにないポイントとか、明らかに「竿抜け」になっているような穴場もあって、テナガのノッコミポイントとか自転車の地元民ぐらいしかやってこないので都会の釣り場にはあるまじき広々とした空間で釣りを楽しめている。
そういう近所の足にも遠征先の開拓の友にも活躍してきた折り畳み自転車2代目も、先代が盗まれてから4年ほど。結構な距離を走ったはずで、先日ツンツルテンになっていたタイヤから繊維が見えはじめて限界だったので交換した。径の小さいタイヤなので普通の自転車のタイヤより消耗激しいのかもしれないけど、良く走ったものだと感慨深い。
これからもよろしく相棒、という感じである。
今のところ一度も成果を上げてないんだけど、終了時に帰りながら自転車で川の護岸の柵越しにルアーを引っ張ってくるテクトロならぬチャリトロでシーバス釣ってみたいと密かに挑戦している。
最近近所ポイントでハゼ追っかけてて気がついたんだけど、釣り場で盗まれた自転車って、売り飛ばされたり使われたりするんじゃなくて、どうもその場で川に放り込まれていることもあるように思う。なんのためにそんなことをする必要があるのか全く理解に苦しむけど、干潮時にあまりにも多くの自転車が川底に沈んでいるのを見るとそんな気がしてくる。盗んで目的地近くまで乗って、証拠隠滅に川に捨てているということも考えられるけど、鍵かけていたのにあっさり盗まれていることとかを考えると、単にその場で戯れに捨てているという可能性に行きあたる。
そうであれば自転車を暗い釣り場で盗まれないようにするのに、柵とか電灯の支柱にチェーンキーで繋いでおくのは有効かもしれない。河原に自転車止める人は実行してみてほしい。
足周りの道具で今年活躍したのは自転車のほかにこの靴。
アディダスのボートシューズで、遠征の時に船の上で履くために買ったんだけど、以前履いていた水遊び用の靴がボロくなって捨てたのでスライド登板で使ってみたら、実に良い案配。
なにが良いって、靴の底に水が抜ける穴があいているのが良い。足の裏に水がたまらず水からあがって割とすぐにグチャグチャという感じから解放される。
即乾性のズボンとあわせて、自宅から履いていてそのまま釣り場で川にジャブジャブ入っていって、帰りもそのまま履いてスーパーで買い物したりしても靴から水がビタビタ滴ったりせずに気にせずいける。
昔フェルトソールのウェーディングシューズのままビタビタとコンビニで買い物していたら、バイトの姉ちゃんにモップ持って後ろに付かれたことがあり、ゴルゴ13じゃないけどいやな気がしたし申し訳なかったので気にはしていたのである。
ご近所に釣りに行くのごときに換えの靴持って行くのは面倒なので大変重宝している。そろそろジャブジャブは冷たくなってきたので洗って干してまた来年もよろしくかな。
釣り具って腕の延長線上にある竿やらリールやら仕掛けやらについては多く語られがちだけど、それ以上に足の延長線上にある移動手段含めた足周りの道具やら、皮膚の延長線上の合羽やら防寒着、日焼け防止策、虫よけなんかも重要で、良い道具とそうじゃない場合とでは釣りの快適さや面白さに雲泥の差がでてきたりするので、皆さんゆめゆめおろそかにしないようにしましょう。
高価でかっこいい見た目の道具が必ずしも良いってわけじゃなくて、実際に使ってみて維持の手間や経費も含めた総合で評価しないと実戦じゃ役に立たないのは腕の延長線上といっしょ。
「戦場にゃ一番手になじんだものを持ってきたいんでね」っていうガッツの台詞には私も深くうなずくところである。まあワシら釣り人がいくのは戦場じゃなくてせいぜい船上ぐらいだろうけどね。
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