2022年6月4日土曜日

歳をくうと怪我も病気も治りが遅い

 春だけじゃなかったんじゃ~!まだ続いとるんじゃ~!!

 春の大森祭りが終わって”大森熱”が治まったかというと、そんなことはなくて、つい先日も大森以外も含めていくつかリール買ってしまっている。ああそうさルアーももろもろ買っているさ。

 毎日暇な無職の年寄りなので、朝飯食いつつ1時間近くかけてネットオークションやらを良さげなブツがないかネットリと確認するのが日課となっている。

 基本的にリールはもう釣りをする上で必要で買わなければならないものはない。なので買わんでも良いようなものだけど、買ってしまうのが”スピニング熱”という病気の怖いところ。とはいえ何でもかんでも買ってるかといえばそうではなくて、ボロくてワシが買って整備してやらんと人気もなくてゴミの日に出されてしまうようなのを探してたりはする。加えてインスプールの「マイクロセブンDX」については2台わが家にあるけど、2台とも比較的綺麗な個体で塩水で使うのがためらわれるので、ボロい個体が欲しい。とかの、なくても一切困らないけどちょっとだけ欲しい、ぐらいの機種はまだなんぼかある。

 って思ってたら、茶色のマイクロセブンDX(=コンパック89アトラスⅢ)と同世代とおもわれる、「デラックススーパー777(以下「DS777」と略)」のボロ個体がオークションに出てきた。えらい名前だけど、この前身がフェースギア機の「スーパー777」でその後継機で大森得意のハイポイドフェースギア搭載なので”デラックス”を冠したようだ。大きさ的にはマイクロセブンDXが大森SSサイズで「デラックススーパー730」がNo.1サイズ、今回落札の「DS777」はNo.2サイズっていうのが大まかな感触だと思う。重量は300グラムぐらいとやや大きめで、ちょうどカーディナルC4の大きさの印象。

 インスプールのこの大きさのリールって需要少ないのか、れいによって競りもせず落札価格1500円+送料700円で確保。ボロいとはいえ安すぎる。まあ、ありがたくはある。マイクロセブンDXについては識者の見解として、機械的には素晴らしいけど、実際使うとベール周りにラインが絡みやすかったりして今一つ、との評価も目にする。けど、こういうのって使う状況やら釣り人との相性やらあるハズなので、ぜひ自分で使ってみたかったというのがマイクロセブンDXのボロ個体を狙ってた理由だけど、同世代だけあってこのDS777もローターのカップが平べったくて、ベールアームやらベール反転周りやらがローターの開口部に近いという特徴は一緒で、実釣での検証作業ならシーバスに使えるこの大きさの方がワシ的には好適かもしれん。

 というわけで、だいぶ腐蝕が出てるし固着も怖いのでネジだのツマミだのにCRC”666”をぶっかけて、ビニール袋に突っ込んで数日放置の後、全バラしグリスシーリングのフルメンテ敢行。

 見た目はボロいけど、ベールスプリングも生きてるし、ベアリングも錆びてないようで滑らかに回ってるし、意外に機関は好調。

 とりあえず、スプール周りから始める。これがこの大きさなので当然と言えば当然だろうけど「海で使ってました」っていうのが明白な感じに塩にやられている。ナイロンラインを抜いていくと腐蝕して白く粉吹いているし、ドラグノブがこの機種は金属製なんだけど、ごらんのようにメッキがハゲハゲでボロボロになっている。ベールアームの反対側のベールワイヤー固定のネジとスプール裏の”音だし”固定のネジが固着しているし、ベールスプリングも赤さびまみれになっている。固着は無理に外そうとするとねじ切りそうなので放置の方針で行く。清掃グリスアップは何とかなりそうな箇所だし無理はしない。

 ただ、それらのある意味”外回り”な部分以外はなんら問題ないようで、サクサク分解していくと、フェルトパッド3階建て方式のドラグ、左サイドカバー内に収まった大森製ハイポイドフェースギア、ハンドル軸のギア裏の逆転防止機構と、ある種お馴染みの機構達が、欠けたり摩耗したりという感じもなく然るべき場所に収まっていて安心する。ローター軸のギアが太くて頼もしい感じだけど、それもそのはず、後でハンドル回して数えたら1:3.5ぐらいの低速ギアで、コリャ力強く巻けそう。丸ミッチェル使ってみて、スプール径大きめの低速ギア機はシーバス釣るには悪くない気がしてるので良いかもしれん。

 という感じでサクサクバラしてパーツクリーナーかけてブラシで汚れ落として、グリス大盛りにして組み上げるんだけど、いくつか調整した箇所があって、一つ目はラインローラーで、最初固着してたので固定式かと思ったけど、ちゃんと回転式ででもマイクロセブンDXのような真鍮のスリーブも後年のような樹脂製スリーブも入ってなくて直受けだなと思ってたんだけど、腐蝕で膨らんだ部分が引っかかって回転妨げてる感じなので、両側をヤスリで削って調整したところ、スリーブにはなってないけど芯の方に真鍮らしき金属が鋳込んであるようで(固着してるのかも?)2層になってて、ベール側のステンレスとラインローラーの真鍮で回転時摩擦部が構成されていて、この組み合わせは回転部分に良くあるパターンで丸ABUの”ブロンズベアリング”がまさにそうだと思うけど、さすが大森製作所、丁寧な作りだなと感心した。ちなみに上の層はアルミ?みたいな柔らかそうな金属で削れないのかちょっと心配だけど、ナイロンだと大丈夫だったようだ。回ってれば削れることは少ないのかも。腐蝕削ってやったらクルクルと良く回るようになったので一安心。

 次に、ドラグパッドがどうもペッタンコになってしまってるようで、3階建てのフェルト湿式にしては調整幅が狭い感じがしたし、ドラグノブが押さえるワッシャーがだいぶ沈んでもいる。硬質フェルトの2ミリ厚のを買ってあって、そんな分厚いの使いどころがないなと思ってたけど、ここに来て出番が発生。グリスで濡れた純正のドラグパッドで型取りしてハサミとポンチでチョキチョキスポンとでっち上げて、ドラググリス塗って1枚純正と交換でちょうど良い高さになって、調整幅も充分で良い塩梅のドラグになった。

 ドラグノブのボロボロ具合は流石にそのままグリス塗って使うには状態悪すぎのザラザラ具合なので、表面のメッキをサンドペーパーだので剥がして黒く塗るかと思って、サンドペーパーかけ始めたんだけど、なかなかメッキまで剥がせない。なら電動ドリル使ってサンダーフラッパーとかルータードリルとかで削るかと試すも、これが平面じゃないし、ってのもあって綺麗に剥がせない。こりゃメッキ剥がして表面滑らかになるまで削るのは無理だなと諦めて、適当にメッキがめくれてる部分とか落とせた段階で、腐蝕で削れた穴ぼこをエポキシで埋めて平らにして黒く塗るかと、エポキシ接着剤で表面塗装してみたら、なんとなく黒く塗らなくてもこれでいいやという感じになった。表面滑らかになって耐腐食性もそれなりに確保できただろうし、ドラグノブだけピカピカの黒塗りより、ある程度古びた雰囲気を残した方が味が出るかなという判断。古い車をレストアするときにわざとボロい風合いを残す手法があるようだけどそんな感じでいってみた。ついでに”音出し”の1枚板を曲げたのがややへたってキッチリとスプール座面のギザギザに当たりにくくなってたので、スプールエッジ内側と”音だし”の間に適当な太さのナイロンラインを詰めて固定をしっかりさせて調整して、チチチチッっと可愛い音が出るようにしておいた。

 機能的には全く問題なしに復活。見た目はまああれだけど、このくらいのボロさは歴戦の強者っぽくて良いんじゃないかと個人的には思う。古い時代の道具だもん。それ相応の歴史を感じさせる見た目ってのは悪くないんじゃないの。少なくとも”腐蝕が怖くて塩水で使えない”っていうような美品じゃないので、実戦投入をためらわなくて良い。どんな塩梅かぜひ試してみたい。
 ちなみに下の写真の左がマイクロセブンDXで右が今回のSD777。
 こうやって並べると、間も埋めたくなってきてスーパーデラックス730もちょっと欲しくなってくるのが”スピニング熱”の怖いところ。
 アタイ病気が憎いッ!

 とまあ、2200円でこの実戦投入可能な個体が手に入ったのは大成功と言って良いと思うんだけど、その裏で大失敗もやらかしているので、皆様の他山の石となるべく恥を忍んで書き記しておこう。恥ずかしいけどみて欲しいッ!

 シェイクスピアの「2052EC」買っちまって、その後「2062」系に飛び火したのは以前ネタにしたところだけど、シェイクスピアはアグリースティックも安く出てたら確保したいし(売るほど持ってるけど)、マイクロセブンDXのシェイクスピア版「2200」もボロ個体でてれば欲しいしで、引き続き検索掛けてどんなの売りに出てるかチェックはしておりました。おりましたら、余計なモノを見つけてしまいました「2052EC」の初期版とおぼしき、スプールの刺さってるブッシュが金属製でハンドルがクルッと回して収納する方式のやつ。「機関好調なれど小傷あります」ってことでお値段控えめの送料込み6500円と相場よりだいぶ安い。反射食い。
 まったく買う必要性はなかったけど、マウスが滑ってしもたから仕方なかったんじゃ。かんにんだぁ、かんにんしてくんろぉ~・・・

 でも、いざブツが届いてみると、小傷も大したことないし、そのままでも使えるぐらいに快調だしで心ウキウキ。
 今後、数十年のために、いっちょ気合い入れて全バラフルメンテグリスシーリングと行きますかと、2回目だし(サイズ違いの2062含めると5回目)サクサクと分解していく。
 と、ここに思わぬ落とし穴が。なんとストッパーの切り換えレバーを止めているネジが固着してたようなんだけど、ネジの軸が細いこともあってか、ちょっと力を入れたらあっさり回ったような感触を残してねじ切れた。
 やってしもた! 
 ”調子良い道具は下手にいじらない”が正解で、いらんことをしてしまったがためにリールを使えなくしてしまったのかもしれない。当然もう一台の2052ECとも部品互換性あるし、なんなら2062系ともここのパーツは共通なので、使い回せば使用不可ということはないんだけど、1台使えない状態にしてしまったというのは、ジャンクで使えなくなってたのを上手に整備したときと正反対の、残念な気持ちになる。ワシが手にしなければそのまま快調に回り続けていたかもしれないのに、余計なことをしてしまった。ナマジ意気消沈。トホホのガックシ。

 何とか実用可能な程度に、でいいので復活させられないか、ここから悪戦苦闘が始まる。パーツが手に入らないかセカ○モンで調べてみると、金具の方は売りに出てるけどネジがなく、かつ円安のおり、送料かけて取り寄せると5千円からかかってしまい、ネジもセットで出物があれば、金で解決するならそれで良しの割り切りもあり得たけど、ネジ探さねばならんのなら、ちょっと二の足踏まざるを得ず踏ん切りがつかなかった。
 最初に試したのは、ドリルで折れて詰まってるネジごと穴をほじって切り直して、それ用の器具でバネをグリグリと捻って細くしておいてからその穴にねじ込んで開放、バネが中でギュッと開いて固定されネジ山の代わりになるという「リコイル」という手法を430ssgの潰れたタップネジの穴の時に使ってたので、そのリコイル方式をまずは試してみる。これが、ネジの刺さっていた台座にあたるアルミか亜鉛の部品が、潮気で腐蝕し始めてて、穴が崩れてうまくネジを止めてくれない。不必要に穴を広げる結果に終わる。
 これはあんまり力をかけると部品が持たないなということで、方向転換で穴を塞ぐ形でエポキシで固めて、エポキシに穴を開けてタップネジで固定。は一瞬上手く行きかけるけど、ネジを締めていくとネジ穴からエポキシが剥げてしまい固定できず。ただ、惜しい感じはあって金属の強度がなくても、樹脂でもエポキシより剥げにくくて堅ければ樹脂で埋める手でもある程度いけそう。
 こういうときは、樹脂に補強を入れる方向でいくかなと考えて、樹脂は瞬着、補強の繊維はティッシュ(=木のセルロース繊維)でいくことにした。ルア-の穴補修とかに使われる方法である。
 これはわりと上手くいって、なんとかネジが締まってレバーをしっかり押さえて固定してくれた。耐久性は不安が残るけどあまり頻繁に切り換えるレバーでもないし同じ機体が2個体居るので使うのには別個体使って、コイツはスペアスプール要因になりそうなのもあって、とりあえず及第点かなと。円安が解消するなりしてパーツが揃うようになったら純正品に交換したいけど、とりあえずはこんなもんで良いでしょう。ってぐらいには収拾つけて、正直いらんことした大失敗だけど、なんとか落としどころを見つけることはできたように思う。

 あとは、ドラグパッドをれいによって、純正皮パッドからテフロンの0.5ミリ×2、1ミリの3枚に換装、台座のファイバーワッシャーもテフロンに換装でドラグもバッチリ。グリスグッチャリで仕上げておいた。

 今回いじった2台とも共通だけど、塩水で使ったときに、内部はグリスもあって大丈夫でも外回りの腐蝕はけっこう気をつけないと、逆転切り換えレバーの本体穴とかでも塩気は入ってきがちなようで、しっかり普段からグリス塗って気をつけてやらねばという気がした。このへんPENN使いは放置でも大丈夫な気がしているので油断しがちで気を引き締めたいところ。  
 
 っていう感じで、1勝1敗な感じになっちょります。”スピニング熱”はもう治んないのかもな、というあきらめが漂い始めてるので、これからもボロいスピニング買って、ネタになりそうならゴチャゴチャ書いてみたいので、皆様またお楽しみに。

2022年5月28日土曜日

それでも世界はうたがわしい

 

 コロナ禍の混乱で、”先進国”っていう、いろいろと理想的、合理的な国が欧米とかにはあるらしいっていうのが幻想に過ぎないっていうのが白日の下にさらされたわけで、我が国でもマスクやらの買い占めや発病者はおろか医療従事者への差別なんてのがあって、なんじゃこの野蛮人どもは?とゲンナリさせられたけど、買い占めはどこの国でもあったようだし、欧米ではここぞとばかりのアジア人蔑視とかが顕在化してて、グローバルスタンダードに人間ってクズだな、と思わされた。まあ、そういう中でも「自分のような年寄りより未来ある若者を優先してくれ」と、人工呼吸器を外させた聖職者がいたとか、キリスト教って押しつけがましくてわりと嫌なところもあるけど、ちょっと人間を見直したくなるような人も居てくれたことは救いである。彼の魂が彼の信ずる神の元に、と願わずにいられない尊さを示してくれた。呼吸器官をやられて息が苦しくなって死ぬって嫌な死に方の上位だとおもうけど、その文字どおりの死ぬほどの苦しみを受け入れる隣人愛、ワシャようせんわい。クズどもの見本となるべくこういう人にこそ長生きして欲しいけど、長生きすると件の隣人愛は成立し得ず見本を示せないという矛盾がもどかしい。

 てな枕話をなんでしてるかっていうと、先週もギブスのルア-を買い支える頑固な米国の釣り人を賞賛したりしてたし、ワシ”日本の釣り人は見る目がねぇ、米国の釣り人は使える道具を分かってる”ってのを何度も書いたりしてきたけど、今回”先進国幻想”と似たようなモノで米国だろうと欧州だろうと、釣り人もピンキリで全体としては我が邦と50歩ヒャッポダなと思わされる事例が出てきて、古くからフライの釣りやってる人ならある程度認識してるかもだけど、正直ここまでとは思ってなくてケン一と2人して驚いたので、皆様が釣具屋に騙されないために、健全な釣り具業界の発展のために、ちょっと書き記して公開しておくべきかなとおもっちょりますので、ご用とお急ぎでない方は読んでやってくださいませ。

 まずは、ケン一とワシの往復書簡というかメールのやりとりを読んでやってくんなまし。ケン一五月の後半に九州にライギョとチヌを狙いに遠征にいってて、チヌはともかくライギョはもう古い話にはなるけど土地勘あるので、釣り場情報提供したりしてたときのやりとりで、遠征なので持って行けるモノが限られるので絞る作業において、ロッドに合わせてラインをどれを持っていくかの選定作業が難航した様がうかがえるんだけど、フライロッドにどのフライラインを合わせるかっていう話は、番手決まってるんだし、フローティングがシンキングかシンキングなら沈降速度のタイプはどのぐらいにするか、ぐらいで難しくないように思うんだけど、これが竿一本新調してたりするのもあって、混沌とした状況にハマってしまい、結局、フライラインの先の太い部分の重さを量って比較するという根本的な作業を経て混沌から抜け出して問題が収束するという”一仕事”だったようなのである。以下そのときのやりとり。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<ケン一>

準備、めずらしく6日前に残すところコマカイ補充(カラビナ・靴下・目薬)だけになって目途付いた。

あとはとにかく巻くべし、巻くべし!

ちゅうても一日一本か良くて二本巻けたらいいほうやけどな。

今日は仕事で早く帰れて、ついさっきクロダイ用ラインの先端9mの重さはかってみた。

Rio トロピカルフラッツプロ WF-6-F 11.80g/180グレイン

エアフロ リッジクリアティップ WF-6-F 15.0g/238グレイン

SA テクスチャードグランドスラム WF-7-F 13.15g/210グレイン

AFTMA規格では 6番が160グレイン(10.4g)基準でプラスマイナス8グレイン(0.5g)

        7番 185グレイン(12.0g)基準、プラマイ8グレイン(0.5g)

        8番 210グレイン(13.6g)基準、プラマイ8グレイン(0.5g)

        9番 240グレイン(15.5g)基準、プラマイ10グレイン(0.7g)

量った結果をAFTMA規格にあてはめていくと、

Rioフラッツプロ6番180グレインはやや軽めの7番。

エアフロ クリアティップ6番238グレインは触った感じからしてもうめちゃくちゃ太いんやけど、予想通り重さもしっかりあってほぼ9番(!)。

SAグランドスラム7番210グレインは8番そのもの。

今どきのフライライン、AFTMA規格に長いこと慣れ親しんだ人間にはかなり表示番手よりも重くなっていたのだった。

この春先にクロダイ用に買った8ft6番のグラス竿に合わせるライン迷っているとこ。

ほんとは実際使うリーダーとフライ付けて試し振りしとかなアカンのやけど、遠征前最後の休日の昨日そこまでようせんだ。

ニゴイ狙いでRioフラッツプロ使ったけど、ほんのちょっとライン軽すぎる気がした。 

ならば多分相当重いはずのエアフロクリアティップ6番と、グランドスラム7番も持って行きゃどれかはハマるはず、と思って替えスプールに巻き替えたりしたんやけど、SAグランドスラム7番(という名の8番)でやるべし、と気持ちの整理ついたとこ。

でわまた。


<ナマジ>

DTぶった切ってシューティングヘッドつくるときに、比較対象がそもそもメーカーによって重さ違うなとは感じてたけど、おもいっきり違うもんやな。

多分遠投性でいったら、竿の番手より軽めの重さのラインを使う方がイイはずやから竿のメーカーが安易に同番手で堅いパワーのある竿にしてってだんだんズレたとかそんなんかな?規格があるのに無視するなって思う。詐欺師ばっかの釣り具業界は相変わらずってことか。何でも自分で測ってみんとあかんな。

明らかに堅い6番竿とかで困惑してたの横目で見てたけど、そういうのがないように規格があって消費者を守ってるはずなのにな。

これ、案外知られてない事実かもだからブログネタに使わしてもらっていいか?買ったら思ってたのと違ったってみんな困るはずで、知っててそういうつもりで選べばだいぶマシになるような気がするので書いておきたい。ひょっとして今時のフライマンはみんな知ってる?それなら良いンやけど。 


<ケン一>

エアフロのリッジクリアティップ6番が軽めの9番って、さすがに酷いと思ったけど、実は同じリッジクリアのWF-8-Fも持っていて、もしかしたらスプールテレンコしててオレの間違いじゃないないか?と心配になったのでたった今WF8Fも重さ量ったったがな。

リッジクリアティップWF-8-Fの先端9m、ジャジャーン、堂々の17g、263グレインでAFTMAでは軽めの10番相当。

ラインストック・スプール管理ちゃんとしてました!

SAなんかは、ブーストとかマグナムとか名前付いたシリーズには「半番手重めの設定」などと書かれているけど、ホンマに半番手だけか?と思わされる。 でもまぁエアフロ・Rioは半番手重め(ちゅうか2番手重めやっちゅうの)とかの註釈も一切なしやでSAの方がまだ良心的か。

「ライン昔より重なった」ぐらいのことは長いことやってるフライマンなら知っているはずやけど、実際どんだけ重いんか秤で量って、ッてまでする人は案外少ないかも。

ちなみにライン9m先端量るのはぐるぐるコイルにしてデジタル秤に乗せるだけ、という素人計測なので誤差はあるよ。

竿メーカーが「飛びますよ」ってアピールするために安易に堅ったいパワフルな竿に低番手指定して客が混乱しているのはあるかもしれぬ。

竿買うなら本当はライン通して試し振りさせてもらうんが一番やけど、そんなんショップのイベントにでも行かんかぎり無い。 

せめて店頭で触ってから決めるべきなんやろけど、大都会●●ではそうもイカン、というのが実情。 

ヤフオクとかネットで買う時は、なるべく所有しているのと同シリーズにするとか、友達のを振らせてもらったことあるヤツとかにしているつもりやけど、それでもTFO6番は7番気持ちよく使っていたのになんでかバキバキ8番相当、思ってた番手のパワーからは大外れの竿やったりした。 

まぁとにかく竿メーカーもラインメーカーも適当過ぎ。片手投げの竿でこれではダブハンの世界はもっと魑魅魍魎なんやと想像する。

というわけで田舎もんは買い物一つちょっとギャンブルになるのはしょうがない、と諦めている。

というのもひっくるめてブログネタどうぞ。


<ナマジ> 

 重くなってるって知ってても、さすがにここまでとは認識してないやろな。ネタいただきます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 という感じ。わやくちゃでございますがな。

 ラインが各メーカーで全然重さ違ってて、AFTMA規格ガン無視なのもたいがいにしとけだけど、同じロッドのシリーズで7番より6番がパワーあるっていうのはどうなのよそれ?何万円もする竿買うのに、番手はあてにならん、あわせるラインは規格無視でグッチャグチャの重さ、こんなん30年がとこフライやってる人間でも何買って良いのかホント分からん。近くに竿触らせてくれるお店があればともかく、田舎の人間にはケン一書いてるとおり買い物一つが博打ひと勝負になってしまっている。

 ”AFTMA規格”ってなんぞ?ってフライやらん人は思うかもだけど、シェリダン・アンダーソン、田渕義男共著の「フライフィッシング教書」では「”AFTMA”(アメリカ釣り具製造業協会)と呼ばれる連中により、フライラインの規格統一システムが作られている。このおかげで、フライラインの選択は、以前よりずっと楽になった。」と紹介されていて、まさに業界団体が、メーカーごとに規格が違ってては購入する顧客が困るので、統一的な規格を設けて顧客の利便性を図った規格だったはずである。なんかネット検索かけてると、すでに廃止されてるような記事もチラホラあったけど、だからといって慣習的に”#”で表される番手を釣り人としてはAFTMA規格にのっとったものと理解して購入、使用しているはずで、現在のこのグッチャグチャ状態は、明らかに消費者が正しい品を選ぶことの妨げになっている。古い規格遵守で作られた#8(新品では絶滅危惧種かもだけど、少なくとも中古や蔵の在庫には存在する)とメーカーが勝手に1番とか2番相当も重くしたラインが存在するのである。どれ買えばええねん?って話である。

 ケン一が魑魅魍魎と称したダブルハンドロッド用の、いろんな細分化された新しい投げ方用の規格として古い時代のAFTMA規格では用をなさないのかもしれない。ダブハンのややこしい投げ方用のラインは番手表示無しで重さ表示(なぜかグレインなんていう大麦測るときの重さの単位でピンとこねえけど米国はヤード、ポンドなのでその並びらしい)になっていたりする。それはそれで分かりにくくとも正直で紛らわしさがない利点はある。

 「#8」とあればAFTMA基準の8番だと長くフライマンは理解して使ってきている。にもかかわらず、#6表示で9番相当のラインやら、#6表示で同メーカーの#7表示よりパワーのある竿やらが実在する。メールのやりとりで、「竿メーカーが「飛びますよ」ってアピールするために安易に堅ったいパワフルな竿に低番手指定して客が混乱しているのはあるかもしれぬ。」っていうのは#6表示の竿を買って実際には#8相当だったという釣り人としては当然口に出るぼやきだろう。

 竿が耐久性削って薄っぺらくして、竿自体の太さ重さから旧来なら#6相当って番号振って「#6とは思えないパワーによる遠投性」とかやり始めると、各社負けじと後に続くと6番の竿が#7でも#8でも投げられるパワーを持つことになる。となるとラインも軽いと逆に風に弱いとか竿が曲げにくくコントロールがききにくいとかが出てきて、ラインメーカーもじゃあ重くしておくか、ってな具合で重くしていく。その時にSA(サイエンティフィックアングラーズ)のようにちょい重めに作ってますって書いてあればケン一も書いてたようにまだマシで、ふつうなにも書かない。こんないい加減なことAFTMAとしても指導入れるなりしろよ、と思うけど、規格自体やめたような気配なので、どうにもできずがこの有様か?

 昨年から20年使ったダイコーの8番のフライロッドを引退させて、ロッキーマウンテンアウトフィッターズの8番を導入。使ってみて、新しい竿良く飛ぶので、さすがに20年使ったダイコー竿は腰抜けてたんだなと感じてたけど、実はそうじゃなくてダイコー竿は昔のAFTMA規格遵守の竿で、今時の8番であるロッキーマウンテンの方は8番と言いつつ、昔の9番とか、実質そのぐらいの番手が上の竿だっていうだけなのかもしれない。番手上げてライン重くすれば当然遠投性は上がる。でも竿とラインが重くなって取り回しはその分しんどくなるのを、カーボン薄っすくしたり高弾性にしたりなんだりで、持ったときの軽さは耐久性とかを犠牲にして確保してある。で、軽くてパワーがあって折れやすい今時の竿がいっちょ上がりって感じだろうか?

 いずれにせよ、今のフライロッドとフライラインの番手の混乱具合は、AFTMA規格ができる以前にまで退化している実態にあるようだ。せめてシングルハンド用の場合ぐらいはAFTMA規格に準拠して表示して、それよりパワーなり重さがあるならそう説明しろよ?って話だけど、ごたごたの混沌のなかでわけの分からん品物売りさばくなら、単に堅くした竿を「同じ番手でも良く飛びまっせ~」ってやって馬鹿を釣った方が早いだろうからな。

 そうなってくると、結局何買ったら良いのかって、いつもの同じのを買い続けることができるならその間は良いんだけど、廃盤だの新しい竿買っただので、新たなラインを買わなきゃならんときは、竿とライン振らせてくれるような親切なお店が近くにあれば良いけど、田舎じゃそんなの望むべくもなく、そうじゃない場合は、結局、ややこしいダブルハンド用ラインがそうであるようにグレインでもグラムでも良いのでその竿に適合する重さを把握しておいて、重さで目処をつけておいて微調整するしかないって状況のようである。重さ表示無いようなら自分で測るってのが結局必要になってくる。最終的には何でもそうかもしれないけど、今回ケン一がそうしたように”実測”重要。メーカー表示のカタログスペックなんぞいくらでも嘘が入り込む余地があるけど自分で測っちまえば誤差ぐらいあったとしても自分の責任下において正しい情報が得られる。

 軽ければポリリーダーのような重さを足せるリーダーを繋ぐなどして、重ければぶった切ってチューブ状のブレイドラインで繋ぎ直すとか、ランニングラインに繋いでシューティングヘッド化するとか、多少の調整はできる。ポリリーダーを最初ブレイデッドリーダーと勘違いして買ってしまったときに、なんでこんなフライラインの切れっ端みたいなものが売られてるのか?疑問に思ったけど、特にダブルハンドの世界では規格もクソもあったもんじゃないので微調整ありきで必要性があるんだといまさらながら納得した。

 ただ、そういう一手間面倒くせえ作業をできる”お好きな人”たちはそれで良いとしても「アニメの”スローループ”見てやってみたくなりました」とかいう、素人がこの混沌の状況下で、正しいロッドとラインの組み合わせをはたして手に入れられるのか?はなはだ疑問である。基準が無視されているにもかかわらず、普通6番の竿には6番のラインをというのが常識ではあるから、間違った組み合わせになる可能性がごく普通に生じている。

 フライフィッシング業界、ちゃんと新規参入者を確保したいのなら、基準がワヤになってて玄人衆が四苦八苦してるような状況を整理し直すところからやらんと、マニアックな層から高っかいお布施をまきあげるようにしてご無体に高額な製品売るだけでは商売ジリ貧でっせ。

 っていうのを、道具を見る目があるとワシは思ってる米国の、頑固だと思うフライマンが使う道具でこの体たらく。釣り具業界はグローバルスタンダードに詐欺師ばっかなんか?

 くっだらねぇ商売してると、そのツケは高くつくよ。

 玄人衆のフライマンの皆様、ラインがイマイチしっくりこないって時は、ヘッドに相当する部分の重さ測って、竿ごとにちょうど良い重さがどのへんか把握しておくと良さそうに思います。メーカーやブランドごとにここまでバラバラだとまでは多分皆様明確には把握してなかったのではないでしょうか?

 知ってた、そりゃまた失礼いたしました。ワシはけっこう驚きました。このネタが皆様の楽しい釣りの一助とならんことを願っております。

2022年5月21日土曜日

米国東海岸マサチューセッツ臭のするルア-達

 春の大森祭り開催中、大森スピニング以外には目もくれなかったのかといえば、そんなわきゃないよねって話は自明で、ルア-もセッセと買っていた。今回久しぶりの”ルア-図鑑うすしお味”第51弾はおもにアメリカでストライパー狙いで使われてきた、ギブス(スタンギブス)社のルア-中心に塩味やや濃いめで行ってみます。

 ことの始めは、このサラダ油が6缶入ってたようなお歳暮的な見た目の箱に入って送られてきた、プラノの平べったい大きめのボックスにゴッチャリと古くさく、潮気でリグとか錆びている、アメリカンな海臭いルア-の詰め合わせセットを某ネットオークションで発見してしまったことから始まる。こんなもん日本で欲しがるのワシだけやろ!と自信を持って開始価格の2500円で入札。そして当然落札。

 これが2500円でいいの?っていうぐらいの充実した面白詰め合わせで、正直「アメリカで売っとけ!」って米本国なら需要あるはずなので言いたくなるけど、たぶん日本でも人気のルア-だのも合わせて仕入れてきた業者さんが、売れそうにないのが詰まった箱が出てきて頭抱えて、このぐらいになってくれたら儲けものとテキトーに値段付けて、好きモンが見付けて売れて一安心っていう感じだろうなと想像している。

 中身の主なものは、以前にも何度か取り上げているギブス社のルア-で、ギブスのルア-は米本国では骨董的な人気があるとかじゃなくて、単純にいまでも作られてて現役のルア-なので○ーベイでみてても、古いモデルが売られてるのは当然として、形は同じでも色塗りが今時っぽくなった、それでも頑固に木製を守っている袋入り新品も売られていたりする。東海岸のストライパー野郎って、米国の釣り人の中でも特に頑固なイメージがあって、ルア-はウッドのシンプルな彩色の丈夫な作りのものがいい、リールはサーフで砂混じりの波かぶってもすぐ整備できるように単純丈夫な方がイイ、灯りがボンヤリともりゃいい~、ってな感じで、彼らに人気のリールにPENNとミッチェルのデッカいインスプールがあるぐらいで、PENNのスピンフィッシャー706z、704zなんぞは彼らの熱い想いに応えて2010年代とかのほんのちょい前にも復刻生産されているぐらいで、流行を追うちゃらちゃらした客を騙くらかすのも商売だけど、こういう”堅い”需要を生み出す頑固な客を掴まえるのも商売としてありだろう。大店にはなれんだろうけど、ギブス社は屍累々のルアー業界で今でもちゃんと生き残って商売している。エラい!立派!!

 でもって中身の紹介はまずは日本でもお馴染みの、って古い時代のナイロンライン30LBとかで釣ってた時代のGT釣りを経験してるオッサンぐらいしか知らんかもだけど、「ポラリス」と「ペンシルポッパー」。

 なんだけど、これが日本に入ってきていた時代より古いもののようで、なんとも良い味わいが出ている。一番右のポラリスの首の絞り方とか今のとちょっと違うし、青のペンシルポッパーの色塗りとかもヘビみたいな網目模様になっててなんとも渋い。ここまでで丼飯すでに一杯目という感じなんだけど。まだまだ続きます。

 ウッドボディーでワイヤー貫通とかの丈夫なリグで、ミノー的な”泳ぐ”ルア-をとなると、一番上の「キャスティングスイマー」方式でダーターっぽくするか、あるいは金属のリップをガッチリ縦に差し込んで折り曲げる、「パイキー」なんかでよく見るクリークチャブ方式(仮称)になるようで、ギブス社のこの手のルア-は「ダニー」というらしく、ひょっとすると手前の3本フックの大きい方は「イーリー」というのかもしれない。曲げ金属リップ本家クリークチャブの方もストライパールア-はお得意で、当然このタイプの大型ミノーは作ってて、その名も「サーフスター」が現役である。わが家には「巨大パイキー」がいくつか在庫してあるけど、青物狙ってダニーも投げてみたい。丼飯2杯目余裕。

 とりあえず、”お楽しみ箱”のなかのギブス勢は終わりなんだけど、その他もなかなかに味わい深い。

 この二つは、上がクリークチャブの「ストライパーストライキング」のウッド版のようなんだけど、塗りが剥げて塗り直してある気配があるのでちょっと自信がない。めん玉がグラスアイじゃなくて金属なのもちょっとカッコイイ。下はブーンの「ニードルフィッシュ」で正解なんだろうけど、カラーと目の処理がギブスっぽいのでちょっと迷う。ギブスにも「ニードルフィッシュ」が実はある。ただギブスのニードルフィッシュはワイヤー貫通方式で、先端が絞られる部分の段差が大きいのでヒートン使ってるこいつはブーン製とみた。

 レッドヘッドの方のヘッドはレッド(鉛)、ヘッド以外がウッド、わけ分からなくてグッド、チェケラ!っていう感じの代物でタラシャクリ棒的なルア-なんだろうか?と思うけど、ヘッドの部分が重いので頭から沈んでシャクると頭が浮き上がる動き、なのか?ライン絡みそう。船から縦に使うんじゃなくてコイツもやっぱり投げて引っ張って使うのか?

 上の緑のは、海用じゃなくてマスキー用のテールブレイド系のペンシルだな。サイズ7インチ(約17.5センチ)級で迫力のある代物。色が緑一色という麻雀の役じゃねえんだからって感じに塗りつぶしてあり、暇があったら黄色系に塗り直してしまおう。使うアテないけどな。まあこれも青物に投げたらいいか。

 そして、見たことあるようなタイプから、不気味人形的な代物までジグ系。

 上から「SALAS」「HACKER」までは書いてあるのでそうなんだろうなって感じだけど、その次の矛先みたいなのは全くの「不明」、最後の不気味に口を開けて髪の毛みたいなのを長く引きずる不気味フェザージグはなんなんだこれはいったい。

 うーん、どうしたものか?この手のジグのコレクターの人とかいますかね?スプーンならJOSさんがおそらく日本でも有数のコレクターなのでなにも考えずに華麗にスルーパスでいいんだけど、誰か欲しい人いません?

 でもって、最後はトローリングルア-で、ヘッドだけの方は、樹脂の中に砂浜で拾ってきたような真珠質の貝殻の磨かれた欠片を封入してあって、なかなかにキラめいてて趣がある。でもまあトローリングはせんよな。短めにスカート付けて投げてみるってのはありっちゃありか?

 なんにしても、青物に投げられそうなプラグだけでも10個からあって2500円(送料別)は超お買い得。その他のルア-も普段見ないルア-達で味わい深くて、なんだかんだで丼飯3杯は余裕でございましたとさ。

 

 って、終わるかっていうと、勢いついた暴走機関車状態でギブス社のルア-をなんぼか買い増し。
 一番上の良いストライパーな角度で頭が斜めに切ってあって小っちゃく下顎も付いてるのは見たことなかったのがメ○カリで出てたのを、散々迷ったけど確保。箱書きから「キャストA」もしくは「キャスタルア-」って名前かなと思ってたけど、海外ネットオークションで見てるとギブスの箱入りのこの時代のはみんなこの箱に入っていて、名前はそれぞれ別にあったようで、ちょっと名称不明、出品者によっては単純に「ギブスポッパー」としているけど、果たしてそれが名前なのか?どなたかご存じの方おられたらタレコミよろしくです(「ストライパーソンライン」でも上手く特定できんかった)。2番目の袋入りはリップちょっと写真じゃ見にくいけど「ダニー」であんまり大きくないサイズ。上から3つめがギブスの「ニードルフィッシュ」で、ブーンのと全然形ちがうやんケ、と思うかもだけど、この写真のルア-達だいたい5インチ(12.5センチ)か6インチ(15センチ)級で小さい方のサイズで、ニードルフィッシュもワイヤー貫通式でこの長さだと太短くてブーン版とはだいぶ形違ってしまってるけど、もっと長いバージョンはもっと似てます。
 でもって、最後はこれも結構数が集まってきたキャスティングスイマーとなっちょります。
 逆に5インチサイズとかはスイマーだのダニーだのは泳ぎユルヨタのおとなしめだろうからシーバス狙いに使えるかも。

 っていう感じで、ギブスのルア-結構買ってしまっております。ただワシがGT戦線に参戦した頃には、既にラインがナイロンからPEになって、GTルア-が巨大化し始めた時期にあたっていて、実はポラリスとかも数持ってるわりには魚釣ってなかったりする。
 釣ってはいないんだけど、米国でこんなに長きにわたって東海岸の頑固なストライパー野郎どもに支持され続けているからには、”釣れるルア-”なんだろう、っていうのは想像にたやすく。近所漁港は何でも釣れるっていっても、流石に25センチ越えるようなGT用のペンシル出さにゃならんほどにはデカいルア-は今のところ必要ではなさそうだし、ロウニンアジ用タックル振り回してブン投げるのもしんどいお年頃でもあり、日本じゃナイロンラインで投げてた時代のGTルア-であるポラリスなんかはちょうど良い大きさなように思って、浮子角度を縦浮き気味なのをお尻に浮子製作用に買ったウッドビーズをオモリの代わりに填めた斜め浮きバージョンとか用意して、来たるべき青物襲来に備えている。
 箱入りで買ったポッパーが青物狙いにおいて実に良い塩梅にワシの求めるタイプのルア-なんだけど、日本じゃ売ってなかったようで入手難。海外オークションなら手に入るけど、同じような機能のものは作れそうなので、自作しようと丸棒手に入れるところまで準備して放置になっている。そのうち暇見て作ってみよう。

 ルアーの釣りにおいて、何度も書いているように”このルアーなら釣れる”って信じて投げるときに、その一投に魂がこもると感じていて、青物用のルア-も今時各種選び放題に新しいのが売ってるけど、なんかポッと出の国産の高級ルア-さまはイマイチ信用ならず、自分の中で信じるに値するのは狙う魚は違えども米国のストライパー野郎が信頼をおいてきた、今なお現役のギブスのルア-なんかだったりするのである。

2022年5月14日土曜日

やっぱりワシは、このあたりが好きっ!

  マイクロセブンCSはこれで4台目である。マイクロセブンCシリーズ全体ではシェイクスピア版も含めてわが家にゃ都合”11台いる!”。最近写真中央のC1のボロ個体が活躍してくれているけど、ハッキリ言ってデキが良い!なんだかんだいっても釣り具は釣果でその良さが証明されるはず。若いときに使ってたキャリアーも先週書いたように大好きだけど、好みで言えば正直マイクロセブンCが自分好みだと思う。ちょいとだけ目方的に重くなるけど、その分補強入れたりネジが樹脂本体に直接タップネジじゃなくて金属の雌ネジ填め込んであったりで作りが丁寧で丈夫。銘板剥がれて、ベールワイヤーのベールアームと反対側の支持部が錆び付いて、ベアリングもシャーシャー鳴ってたようなボロボロ固体でも、ギアがおかしな事になってるような固体にはお目にかかったことがなく整備してやれば快調に復活する。ハンドルのウッドノブは多少重量増につながってるかもだけど、軸が細いのは指の腹が痛くならなくてワシ的には握りやすい形状でわりと好き。簡易ローターブレーキのおかげもあってか投げるときハンドル回ってベールが返ってしまうとかの問題もなく、使ってて全体通しての不具合としては”フカセ”でユルいラインを巻き取るときにドラグノブのツマミの段差に巻いてしまったぐらいで、それもエポキシ盛って対応済みで、ドラグはテフロンパッド3階建ての優秀なのが付いててCSでラインがチリチリになるまで走るボラで試験したけど、全く問題ない優秀さで(ちなみにスプールはキャリアーと共通規格でドラグも同じ)、巻き心地も大森ハイポイドフェースギア機らしい素直な滑らかさで、とにかく使ってて快適で気持ちいい。

 「大森製作所は大衆に迎合した大手みたいなリールを作るようになって潰れた」という論調は多く目にするけど、ワシそれにはいつも疑義を呈してきた。その証拠としてマイクロセブンCシリーズを出したのにたいして売れなかったし、今でも中古市場では多少ボロいとはいえ値段がつくはずの小型のCSが落札価格千円台と”不人気実力派”に甘んじている。っていうのがあげられると思う。ワシ、このマイクロセブンCシリーズはほぼアウトスプールスピニングの完成形で、良いもの作ってれば売れるのなら、大森製作所は今でもこのシリーズをマイナーチェンジ加え続けながら売っていて然るべきだと思うぐらいで、具体的に今時版に改良するなら、スプールエッジの形状を真っ直ぐにしてスプール上下幅キッチリに糸巻きの幅を合わせる。ベール支持部の耐腐食性を上げる。ベールスプリングの耐久性をコイルスプリング方式にするなどして上げる、ラインローラーを大きさ重さは同程度のまま素材を硬質なものに変更(そのままでも良いかも)し形状をラインが転がりにくい形状に調整。ドラグノブにライン巻かないように段差無くす。ハンドルノブを今時の軽くて摘まみやすいのも選べるようにする。銘板剥がれないように良い接着剤使う。ぐらいで丈夫でそこそこ軽くて巻きが滑らかドラグ優秀整備性良好価格適正の”究極の1台”になってておかしくないはずである。でも、現実には大森製作所はとっくの昔になくなったメーカーだし、市場にはアホみたいな瞬間的逆転防止機構が搭載されてバカみたいな高額な値札が貼られた高級リール様が幅をきかせている。大森製作所の末期の様を嘆くときに鋭い論者だと「何やっても潰れたかもだけど、どうせ潰れるなら最後まで大森らしさを貫き通して欲しかった」という論調になってて、そこはある程度同意できるけど、無邪気に”良いものを作ってれば潰れなかった”とか書かれてしまうと、そうじゃねぇだろ?って、現実も全体像も見えてないお気楽な論者だなって、正直思ってしまう。ゴメンナサイ。

 ワシがしつこくしつこくマイクロセブンCシリーズ(とかPENNスピンフィッシャーやら)をネタに褒めちぎるのは、こういう単純明快なリールが多くの普通の釣り人にとっては良いリールなんですっていうのを世に知らしめて啓蒙し、いつの日か愚にもつかない瞬間逆転防止機構なんていう害悪が載っかってない、適正価格で新品手に入れることができ自分で手入れして長く使える素晴らしいリールが新たに作られる日が来て欲しいからである。何をエラそうにと自分でも思うけど、エラそうに書かないと自分で物事判断できない人種は影響されてくれないようなので、なんかさも権威ある人間の意見であるかのごとくエラそうに書きます。そして、数値化した指標はアホでも理解しやすいので、アホのように数を買っているのである(嘘です後付けの屁理屈です)。

 とはいえ、さすがにマイクロセブンCネタも新たに書くようなことは少なくて、今回新たにベールスプリング自作という”名工への道”的な試みについてと、意外なところで関連が出てきたかもなマイコン301TBネタ、ついでにこの春に買った大森5台の最後の1台余らせても仕方ないのでマイクロセブンNo.2ネタもチョイと突っ込んでおこうと思いますので、お暇なかたはどうぞお楽しみください。

 今回入手した、マイクロセブンCSはボロかった。ベールスプリングは折れていて、須山スプリングさんで作ってもらおうかと思ったけど、これまでベールスプリングとかの力の掛かるところ以外のバネは自作可能とステンレスワイヤーとかで自作してたんだけど、今回そのベールスプリングも作ってみようと思い立った。きっかけは、PENNのパーツ屋さんである「「MYSTIC REEL PARTS」」さんが海外発送やめてしまったちょっと後ぐらいに、ヤフ○クにPENNのベールスプリングを手曲げで自作して出品している人が現れて、隙間見付けて上手に小遣い稼ぎしてるなと感心しつつ、バネ屋さんに発注するより安めの絶妙な値段設定もあって、これで確保できるなら便利なので1票入れる意味で買ってみた。耐久性とかは使わないと分からないけど、填めてベールの返りとか試した段階の感触では、わりと大丈夫そう。そうなると、材料さえ手に入れば手で曲げて作っても少なくとも当座をしのげるような代物は素人でも作れるのでは?ということを考えてしまい試してみることとした。

 ステンレスの硬線があると錆にも強くて良いのかもだけど、太さ見ながら買いたかったので近所のホームセンターで探したら硬鋼線(ピアノ線)しかなかったので、とりあえずコレで行くことにした。太さは0.55ミリのと0.7ミリのを買って、とりあえず細い方が加工しやすいだろうということで、まずは0.55ミリの方で作ってみた。

 道具は、ルア-自作とかフックハンガー作成とかの際のワイヤー加工のために買った針金加工用のペンチがあるので、それと普通のペンチでグリグリと加工する。針金加工用のペンチは片方が円錐形になってるので、そこにピアノ線を巻き付けるようにしながら適宜挟んで型をつけて、欲しい3回巻きのバネを作成。あとは元のバネの長さに合わせて先を曲げて切ってハイ完成、って感じでこの太さのピアノ線なら特に難しくない。細いのでややベールの返りがおとなしい感じになるけど、ちゃんと閉じるのでとりあえずは使えるようだ。そのうちよく使うであろうC1用にも作成して0.7ミリと0.55ミリで比較して耐久性とか見てみたいところ。綱線なので錆には弱いかもだけど強度的にはそれなりにありそうに思う。多少錆びたり耐久性に乏しかったりしても、自分で作れるのならどのぐらいでダメになるか把握して、定期的に交換してしまうという手も使える。錆が問題になるようなら太さの感じも掴めたしステンレス硬線買い直しても数百円である。強度的には意外と何とかなりそうな気配で、自作で良いなら金もそんなにかからんし、いいかもしれん。とりあえず今回のCS、ベアリングがシャーシャー言ってるのは回していると錆が削れてベアリング復活するという話を読んで(ぬこさんマジっすか?)今度試してみようと放置してあるけど、他はグリス大盛りで整備して快調、いつでも出撃できるよう準備万端にしておいた。

 お次は「マイコン301TB」なんだけど、TBシリーズはマイコンシリーズで屈指の完成度だと思うんだけど、全く人気はなく、もう一回書くけど落札価格1000円のゴミスピ価格はどうなのよ?って思う。みんな見る目がなさ過ぎる。何が良いって大森後期の作でスプールエッジが比較的真っ直ぐで、かつ丈夫な金属製、そして今回全バラフルメンテしてて気がついたんだけど、初代マイコンがスプール上下はギアを介して減速なりしているのに対してTBシリーズ単純なハンドル1回転一往復のクランク方式になってて、それゆえ綾巻き系でかつスプール幅狭めの直径大きめでライントラブルが少ない。ラインのヨレをライン出し入れ無しでハンドル逆回転させてとる、という”TB”の名前のもとになってる”ツイストバックシステム”のワケのわからなさが目立つかもしれないけれど、ツイストバックシステムたいした機構ではなくてジャマにはならずで、使ってみるとトラブル少なく投げて巻いての基本性能がしっかりしててなかなかに良くできてるのが分かる。これワシだけの偏見じゃないみたいで大森仲間のSUZUKIさんも1台入手して使ってみて”使えます”と太鼓判押されてたのでやっぱりデキが良いんだと思う。

 今回の個体はわが家に来たときには、まともにハンドル回せないぐらいに重くなってたんだけど、毎度のことながら大森スピニングがギアとか逝ってるわきゃなくて、グリスが固まってるだけだろうってことで、全バラフルメンテグリスシーリングを敢行。案の定、スプール外した時点でローター軸のギアの出口のところに茶色くグリスがこびり付いていて、ギアでグリスが固まってるよりローター軸のギアの中で主軸に古いグリスがこびり付いているのが巻きが重い原因のようだった。ここにはいつもグリスじゃなくてオイルを使ってるぐらいで、軸とギアが筒の中の広い面積で接するので粘性の高いグリスよりオイルが良いと思ってる。

 でもってついでにツイストバックシステムの解説。さっき書いたように機構は単純で、ローターの下部にあるレバーを入れると、ローター上部のスプール内側に突起が飛び出して、ローターの内側壁面にある出っ張りに引っかかるようになる。使い方としてはラインの端をどこかに固定してヨレの入ってる長さの分引っ張り出す。そしてドラグユルユルにして(註:ドラグそのままで良かった)、ツイストバックシステムをONにして、ラインを張りながらハンドルを逆転させると、ローターが逆回転するけどローターとスプールが固定された状態なのでラインは出て行かず、ローターとスプールがその場でグルグル回る。回るっていうことは糸が縒れるハズなんだけど、その方向が通常の糸が縒れる方向であるドラグ出ながらハンドル正回転で回してできる糸縒れと反対に糸が縒れる。なので縒れていた糸が元に戻るぐらいに逆の縒れを加えてやれば”糸縒がとれる”という機構。ただこれどこまでやればちょうど良く糸縒れが取れるのか加減が分からんというのと、TBシリーズ自体は糸縒れあんまりできない良くできたリールなので、最初面白がって何回か使ったけど、結局ラインが縒れ始めたらライン交換って感じになって使わなくなった。糸縒れとるのには単純な金属棒を投げて適度にラインに張りを持たせて巻いてきて縒を取る”縒り取りスティック”とかいう商品の方がよく使った気がする。投げて巻いてではたいして縒れないリールでもドラグ効かせて走らせまくるとラインはチリチリに縒れる。川だとラインになにもつけずにしばらく流してから指で摘まんでしごきながら巻き取ると縒がとれる、ってのもシーバス釣っててコイにラインチリチリにされたりするとやったことあるけど、時合いならさっさとスプール交換した方がイイよねって話。写真でも分かるようにバネが1個にレバーとスプール引っかける突起の部品が1個と実質3個の部品数でたいして重くも複雑にもなってないのでこの機構は無視して、むしろその他の部分が改良されて良くなったマイコンシリーズだと思って使うと良いとおもっちょります。

 分解するときチョイと面倒なので、リアドラグの部分は最初にやっつける。ドラグパッドの枚数について、以前、フロントドラグだと一番底の面はスプール底面かスプールに固定されたワッシャーで始まるので、一番上のドラグパッドを押さえるワッシャーは、軸と同期して回らないものでないと、ドラグノブを回してしまってドラグ値変わってしまいかねないので、必然的に一番下がスプール固定、一番上が軸固定にならなければいけないので、ドラグパッドは1枚、3枚というように奇数になり、逆に軸が回転するリアドラグ方式だと一番上と下のワッシャー等が本体と固定になるので、最低限間に軸と固定のワッシャーが1枚入るドラグパッド2枚等の偶数枚になると書いた。301TBでもまさにそうなっていて、上左から4枚の灰色っぽいのが繊維質の素材にツルツルの樹脂で表面処理したような感じのドラグパッド。一番左のドラグパッドは本体底(=ドラグの天井?)とその下の軸と一緒に回るギザギザ付きの部品に挟まれている。ギザギザは本体内部に隙間を作ってはみ出させてあって、ドラグが効いてるときにこのギザギザで金属部品を弾いてジジジッと鳴る”音だし”になっている。2枚目はその軸と回る音だし部品と本体固定のワッシャーの間、次の3枚目は本体固定と軸固定ワッシャーの間、次の4枚目は軸固定ワッシャーと本体固定ワッシャーの間に挟まれていて、最後のワッシャーはドラグスプリングに適度に押さえつけられているという構成になっている。ドラグパッド4階建てで、実用充分な性能を確保しているけど、ちょっと部品が増えて複雑化しているところは欠点にも数えられるか。

 その他の分解作業では、巻くときカリカリ音がしないようにするサイレントカムの位置と入り方を写真に収めるなどして把握しておくのも地味だけど大事で、忘れてると、これどこに組めば良いんだろ?って悩むハメになりかねない。ストッパーの切り替えスイッチから伸びている軸から張り出している白い部品が、ハンドル軸のギアに填められたサイレントカムの伸びた足の部分を押して反対側でストッパーの金具を押したりするので、填める位置は右のようにハンドル軸ギアの直下、サイレントカムから伸びる足の部分は左写真のようにリアドラグ側の隙間に入れてやる。

 でもって、初代マイコンの全バラでは、リアドラグで軸が回転するということを妨げないために、いろいろとややこしいことになっていて、スプール上下のオシュレーションはギアをハンドル軸のギアに別に設けていて、そのせいで主軸を抜かないとハンドル軸のギアが抜けないんだけど、主軸にオシュレーションカムを止めているCクリップが非常に外しにくく「マイコンSS」を分解したときに二度とごめんこうむると思ったしろものである。

 ただ、立派なことに、TBシリーズでは軸が回るリアドラグではあるけど、初代マイコンのように分解しにくくはなっておらず、多少複雑化してはいるけど、分解するのに根性やら技術やらが必要とされるようなことはない程度に整備性が良くなっている。手順をまもってサクサクと分解していけば問題なくバラせる。

 まずスプール上下のオシュレーションがクランク方式で本体蓋開けたときにギアの上にあるのでスポッと抜けて、ついでにハンドル軸のギアも抜けるのでオシュレーションカムが剥き出しになって作業がし易い、剥き出しになったオシュレーションカムを軸の上でクルッと裏返してやると、左端の方で”コの字”の部品がカムと、カムを軸に削った溝に填めて固定するハンガー的な部品をまとめているのがわかるので、これをズラして外す。外すと真ん中写真の様にハンガー的な部品をオシュレーションカムから外せるので外して、オシュレーションカム自体も軸から抜けるようになって取り外し完了。って感じになる。リアドラグだと、軸が回転するので軸に穴を開けての”単純クランク方式”はできないというのは理解していて、クランク方式にするならオシュレーションカムにクランクを刺すか填めるかだろうなと思ってたけど、まさにそうなっている。っていうのに実は今回初めて気がついたというお粗末。オシュレーションクランク外さなくてもハンドル軸ギアまで外れればグリス追加とかの整備は十分可能なので、これまで使ってきた2台は全バラしはしてこなかった。今回全バラしして色々分かって面白かった。

 気付いたことの一つに、このギアひょっとしてマイクロセブンCシリーズと共通じゃないか?ということがあって、マイクロセブンCシリーズのギアとオシュレーションクランクの形状は他の同時期の機種、キャリアーや初代マイコンとは異なっていて、専用設計の気合いの入ったモノじゃないか?と書いた。初代マイコンより時代的にはマイコンTBシリーズと同じ時期だったっけ?よくわからんけど、初代マイコンはスプール上下は別途歯車設けた方式なのでそもそもクランク方式じゃないし、単純なクランク方式だと軸の穴にピンを刺すのが普通だけど、ピン刺したらリアドラグ方式では軸が回らなくなってドラグとして機能しなくなるので、マイコンと共通はあり得なかったけど、マイコンTBシリーズはオシュレーションは単純クランク方式だけど軸に穴開けてピンを刺す方式ではなく軸の回転は確保しつつ、軸の一定の位置に固定したオシュレーションスライダーから出ている棒にオシュレーションクランクを刺す方式なので、写真の様にどうも共通臭いハンドル軸のギアとクランクになっている。左が今回バラした301TB、右がマイクロセブンC1。実際交換して試してはいないけど、穴の開き方とか同じでわざわざ違う規格ならここまで共通な形にしないだろうから、間違いなさそうだなと思ってます。

 でもって、値段つかない機種だから自分で使うこと想定して、青グリスグッチャリ大盛りで仕上げて、外見も拭き上げたら、回転もベールの返りもドラグも快調そのもので、見た目もそれ程キズ腐蝕等なく、とても良い状態に整備できた。放っておけばグリス固まって巻きも重い”ゴミスピ”だったけど、今回の整備でバリバリに使える現役リールに復帰して、しっかりグリス詰め込んだので、今後何十年と実釣可能な状態に復活させることができたと思うので、久しぶりに良い気分である。実際には、使ってた別個体があるので、このリールそのものが使えるというより替えスプールが手に入ったということが大きいかも。今回の個体はキレイめなのでお留守番してもらう方向だろうけど、元々わが家にあった個体の方は、これで実戦投入させやすくなったし、近いうちに使ってみよう。

 最後のマイクロセブンNo.2は、需要が少ないせいか珍しい大きさなので落とせたらもうけもので入札しておいたらちょっと競ったけど落札。使う予定も必要性もなく、あえて言うなら蔵に転がってる箱入り新品娘のオートベルNo.2とで替えスプール有り体制が組めるな、ってぐらいで買う必要あったのかは疑問である。でも欲しかったんだもん。しかたなかったんだもん。外蹴りのアウトスプール版マイクロセブン、何度も書いてきたけどかっこいいんだもん。

 とにかく、作りはしっかりしてるけど設計は単純。オートベールとかではご自慢である”内蹴り式”の部品が当然無いので、部品数少ない。特に樹脂パーツが、外蹴りの蹴飛ばし部分、ハンドルノブ、ドラグノブ、ストッパースイッチの防水パッキン、ラインローラーのスリーブ、スプールのライン止め、ぐらいで、あとはドラグパッドの硬質フェルトを除くと全て金属でできちょります。硬派な感じです。

 前の持ち主が丁寧に使ってたのが偲ばれる感じで、キズも少なく、グリスやらオイルは定期的に注していたようで、そのまま使っても良いぐらいに機関快調で、40年から生き残ってきたこのリールを、今後もまた数10年は生き残らせてやらねばと、ガッチリグリス盛って仕上げておきました。

 同時代の庶民派「タックル5」も基本的なところは同じでこれも良いリールなんだけど、やっぱり大森製作所の由緒あるリール名”マイクロセブン”を冠するリールは、特別な格好良さがあるようにも思ったりして。

 てなかんじで、今回とりあげた3機種(シリーズ)はどれもナマジ推薦のお買い得な大森スピニングなので、興味のある人は是非手に入れて楽しんでみてください。


 大森アウトスプールの最終形態、樹脂製で軽いけど適切な補強で丈夫さも確保、ドラグも優秀な”不人気実力派”マイクロセブンCシリーズ

 マイコン買うならTBシリーズにしとけ!ギミックよりも基本性能の成熟度の高さ、トラブルの少なさ、使えるリアドラグ機マイコンTBシリーズ。

 昭和の時代の硬派なリールをお求めなら、そしてあなたが左手でベールを返して使う釣り人なら、自ずとこのリールがしっくりくるというものでしょう。マイクロセブン(アウトスプール版)。

 良いリールは、使って魚釣るのももちろん楽しいけど、いじってるだけで楽しくなっちゃうのよね。だからスピニング熱は治らない。スピニングの沼からは這い上がれない。

 それがどうしたっ!楽しいことは多分正しい!!

2022年5月7日土曜日

ガマ磯じゃないけどマークⅡ

 ついでにトヨタ車でもない。
 
 キャリアーには思い入れがある。学生時代に買ったNo.1サイズでバスにイワナにヤマメにシーバスに、どれだけの釣りを共にしたか。

 ということで、その後継機である「キャリアーマークⅡ」ってどんなリールなのか?っていうのには興味はあったけど、これがなぜか全くの不人気機種であんまり出てこない。まだ国内で製造していた頃の機種のハズで、スプールエッジがウィスカーチタンとかなんとかいう白っぽい素材になってるのが特徴。形状はタックルオートから受け継いでいる三角形のボディーはそのままで、前述のスプールエッジの他はワンタッチスプールになってるのとハンドルもワンタッチ折り畳みウッドノブになってる。ぐらいであんまり変更ないような見た目なんだけど、届いて手にすると「なんか妙に重いな?」という気がする。ちなみに冒頭写真右が愛用してたのとは別個体だけど「キャリアーNo.1」で左がこの春購入した「キャリアーマークⅡNo.1」。

 じゃあまあ、重さ量るところから始めてみるかと計量。多少重くてもワシ気にせん人だけど、世間一般ではキャリアーはその”軽さ”が高く評価されているので、皆様に提供する情報としては大事なところだろう。

 左から、キャリアーNo.1約213g、キャリアーマークⅡNo.1が240g、ついでにマイクロセブンC1は233g。ってマークⅡは30g近く重くなってやがりました。軽さが持ち味のキャリアーの後継機種を、樹脂製でも補強入れたりしてある程度丈夫に作ってあるマイクロセブンCより重くしてどうする?このあたりの迷走ぶりは、安易に批判したくはないけどやっぱり、どうしたんだ大森製作所?って思ってしまう。

 じゃあまあ何が原因で重くなってるのか調べてみるかと、怪しげなところからキャリアーと比較してみる。

 まずはエッジがウィスカーチタンとかいうセラミックみたいな質感の素材になってるスプールを比較すると約7g重い。ただ素材が重いっていうよりはワンタッチスプール化によって、スリーブとか金属部品が増えてるのでその分の重量増という気がするし、7gはそれ程重いって数字じゃない。
 じゃあ何が重かったかというとハンドル。約18グラムも重くなってる。ダメだコリャ。当時の大手はみんなこんな感じのワンタッチのウッドノブ付きでハンドル軸貫通ネジ止め方式か共回り方式で”ハンドル軽いは七難隠す”が持論のTAKE先生にボロカスにこき下ろされているけど、ハンドルの違いが明確になる似たような2機種を実際に持って感じてみて、さらに計量して数値で比較して、いかに重くなって軽快感が削がれてしまうか実感できた。同じような木製ノブでもマイクロセブンCはそんなに重くないのでワンタッチ付きのウッドノブが害悪認定されてるのもなんとなく納得できる計量結果。

 大森らしいと言って良いハンドル軸のギアに鉄系の芯を鋳込んだ”ねじ込み式”と比較して、ギアは亜鉛鋳造一体成形で中心に長い軸を貫通させてネジ止めする方式は、重いし亜鉛はギアとしては充分な強度は稼げても軸としては弱いようで、ベアリング噛まさないとダメらしく、結局長い月日が経って、現在の高級スピニングもギア亜鉛じゃなくてアルミ系だったりするけど”ねじ込み式”になってるぐらいで”ねじ込み式”の方が設計として優れているようだ。それでも当時は大手が作るリールは非ねじ込み式のワンタッチ付きのウッドノブ付きがほとんどで、他人と一緒じゃないと不安になる我が民族の常として、ワンタッチが付いたウッドノブでないと売れないので大森製作所もそうせざるを得なかったんだろう、ついでに経費の掛かるねじ込み式の利点なんか分かる客いないのなら、一体成形で安く上げたのも妥当な経営判断だったんだろうと思う。
 
 でもって分解していくと、キャリアーとの違いは他にはベアリングがハンドル軸のギア側に1個入ったのと、オシュレーションのクランクの素材がアルミっぽかったのがステンレスっぽくなってるぐらいで、そのへんで残りの5gがとこ重くなってるんだろうけど、他に特に変わったところはなく、キャリアーと一緒の作りなんだけど、キャリアーは元々ボールベアリングはローター軸のギア直上の1個しか使ってなかったのを、亜鉛一体成形のギアにしたので本体蓋の金型修正してボールベアリング1個追加しているのは、なんというか結局大森製作所は真面目だなという気がする。どうせ分かりもしないアホ客に売るのなら亜鉛の軸とグラファイトボディの直受けでどちらかが削れようがどうってことないだろうとワシなら思うけど、そこは許容できなかったらしい。あるいはボールベアリング2個使用とカタログに書けるのが要因か?

 っていうことでマイナーチェンジの域を出ておらずで多くの部位が共通なので、これハンドル軸のギアごと入れ替えたらキャリアーのねじ込み式ハンドル装着できるな、と思いついて試してみたらビンゴ。重量は当然軽くなって約223g。だからどうしたって話だけど、ジャンク個体かき集めて”ニコイチ”でっちあげたりする場合にこういう部品互換性情報は必要かなと書きとめてみる。同じサイズの両機種持ってると、キャリアーのワンタッチスプール化とかも主軸ごと取っ替えれば可能で、遊べるって言えば遊べるかな。キャリアー1台と同サイズのキャリアーⅡ2台手に入れれば、マークⅡにもドラグはテフロン3階建てのちゃんとしたのが入ってるので、ワンタッチ化してドラグ値あらかじめセットしたスペアスプールを現場で素早く交換可能です。って誰がそんな面倒なことやるねん。

 ちなみにペンスピンフィッシャー4300ssは248gで、それでもこのクラスの第4世代までのスピンフィッシャーの中では最軽量である。そう考えるとキャリアーマークⅡは別に重くも何ともない、けど軽くはないな。特に本体軽いのにハンドルが重いのは変に重さを感じるしいただけん。でもこれで釣りできないかっていえば、別に問題なくできるだろうし落札価格1500円っていうのはいくら何でも安すぎてかわいそうに思う。

 確かに先代のキャリアーは、色々なリールと比較してみると、削れるところは削りきった、でも使ってて不具合生じるのはある程度消耗品のベールスプリングぐらいっていう無駄のない奇跡的とさえ言える仕上がり具合だと分かる。キャリアーが中古市場で人気が出て再評価されたのは村上某氏が軽いスピニングをと求めた結果、キャリアーSSにたどり着いて使用する姿が各種メディアに露出した結果だろうけど、村上氏の慧眼にはあらためて恐れ入るところで、ワシャ以前にも書いたけどコメットを愛用する友人から大森製作所の名を聞いてキャリアー買ったんだけど、確かに使っててなんの問題もないリールだったけど、当時は正直安いわりに良くできた普通のリールだと思って使ってたぐらいで、後年”スピニング熱”発症してしまい大森方面にも症状が出て色んなリールを実際に手にして分解して釣ってみて、改めてなかなかに普通じゃなくて非凡なスゴいリールだなと再認識したところ。だけど、多少、ごちゃついて方向性とっちらかった感じになってるけどマークⅡもそこまでデキは悪くないと思うし、もうちょっと評価してやっても良いんじゃないかと思う。前回とりあげたキングミニは千円台でも妥当な値段だなと思うけど、マークⅡは3~5千円ぐらいはだしたっても良いかなと。

 弾数そんなに多くなくてあんまりネットオークションとかにも出てこないけど、安いし興味があるなら買っても損はないと思うよと、ユルくお薦めしておきたい。

2022年4月30日土曜日

密かに開催されていた春の大森祭り!

 ここ数年、春に体調を崩しがちで、なんか疲れが抜けない感じなのよね、とか思ってると、そういう不調につけ込んで大森熱はぶり返すのである。

 仕方なかったんじゃぁー!欲しかったんじゃー!!

 いつものことでございます。

 でも皆さん聞いてください、最近大森製作所謹製のステキなスピニングがとってもお安くって、買わなきゃ損損って感じなんですのよ。

 上段左から、マイクロセブンCS(落札1100円+送料660円、以下同様)、ダイヤモンドキングミニ(1200+940)、キャリアーⅡNo.1(1500+520)、マイコン301TB(1000+880)、マイクロ7No.2(2300+660)って、一番はりこんだアウトスプールのマイクロセブンで3千円以下、他のに至っては軒並み落札価格は千円台という、出品者さんが気の毒になる安さ。ワシならこんな値段しかつかんのなら蔵に大事にしまっておく。

 ちゅうことで、2月の終わりぐらいから4月までで、大森5台も買ってしまっており、反省の意味も込めて、なぜこうなったのか書き記して今後あやまちを繰り返さないように記録にとどめたい。ってなことはなくて、またどうせ欲しくなって買っちまうんだろうし、もう病に打ち勝とうなんていうのは諦めた。

 まあせっかく買ったので「また同じの買ってやがる」な機種もあるけど、初入手の機種もあるのでご紹介したくもあり、3回ぐらいに分けて”大森ネタ”でボチボチ書いてみようかなと思っちょります。

 まず、1発目の今回は「ダイヤモンドキングミニ」でございます。

 人気のない韓国大森時代の高級機種のようだけど、1200円で買えてしまえる不人気ぶりで、こんなもん紹介しても誰が興味あるねん?って感じですが、いつものとおりワシが書きたいので書いちゃいます。

 大森製作所のリールのサイズで一番小さいのはミニ(たまにM)となってるやつで、わが家の蔵には「アクションM」があるっちゃあるけど、大きさ的には特にミニではなく、わが家にある大森スピニングで一番小さいのは「タックルオートSS」と「マイクロセブンCS」の”SS”サイズで、ミニサイズってどんなもんだろうと興味はあった。あったんだけど、ミニサイズがある機種って限られていてオートベールとキャリアーぐらいしかあまり見なくて、あとは”S”となってるけどマイクロセブンVSは実質ミニサイズってぐらいかなと。マイクロセブンVSは高値安定で1万円以上していて実質いま大森スピニングで一番値段がつく機種の一つなんじゃないだろうか?っていうぐらいだし、キャリアーも安くなってきたけど5千円は切ってるところ見たことがない、かつミニはあんまり見かけない。オートベールミニは弾数も多くて値段もボロいと3千円台とかのときもあって、買うならオートベールミニかなと思ってたら、不人気韓国時代の機種であんまり知らなかったけど、ダイヤモンドキングにもミニがあるというのを、ネットオークションにかかってるのを見付けて初めて知ったところ。でもってこんなモン値段付かんだろうと1200円で入札しておいたら見事落札とあいなり、わが家にやってきましたとさ。

 確かに小っちゃい。冒頭の集合写真で左隣がマイクロセブンCSでこれもかなり小さくて可愛い機種なんだけど、もう一回り小さいのがおわかりいただけるだろうか。巻いてあった古いライン引っぺがして秤に乗せたら149gという超軽量。わが家のスピニングリールではぶっちぎりに軽い。樹脂製ボディーで単純な設計だからここまで軽くできるって話か。ワシ軽いリールに特に必要性を感じない人種だけど、それでもこの軽さはちょっと評価せざるをえない。軽い短竿にあわせて小っちゃい魚釣ってみたくなる。そうなると竿はどんなのが良いかなと、また買いそうになってしまったけど、一旦落ち着いて蔵に100本以上の竿があるんだから適切な竿の1本や2本転がってるだろう?と台帳チェックしたら、昔渓流で使ってたダイワのシルバークリークの5フィートちょいの振り出し渓流ルア-竿があったので、あわせてみたらちょうど良さそう。渓流でスプーンとかの巻きモノの釣りするには竿先がピンピンすぎて弾くので、グラス混でダルいブランクスのフェンウィックイーグルに変更したけど、とりあえずの対象魚として思い浮かぶのが、身餌とハリの重さで沈めてラインでアタリをとるフカセのマアジなので、シャキッとした調子の竿はアワセがビシッと決まりそうで良い塩梅の組み合わせになりそう。

 ということで分解して整備に入っていくんだけど、ラインローラーのあたりにちょっと見ただけで問題が2つあることが分かる。

 一つ目は、ラインローラーとベールアームのあいだにフチ付きのワッシャーがハマっておらず、それらしい部品がベールアームに固定するネジの方に付いていることで、このままだとラインローラーとベールアームの隙間にラインが噛んでしまう。これ組み間違ってるだろ?と、ラインローラー側にフチ付きのワッシャー持って来たらピッタリはまった。問題解決。

 もう一点が、上の写真でも分かると思うけど、ベールがタレてきてることで、こうなるとラインローラーが水平ではなくなるのでラインが転がりやすくなって糸ヨレの原因になりかねない。ベールアームの角度がおかしくなってるので、これは以前にもタックルオートSSで修正したことがあるので、同じようにラインローラーが水平になるように直しておこう。樹脂製ベールアームのベールが返ったときにガチャンと当たる部位に穴を開けて、フロロの5号を炙って当たる面を平たくした部品を作り、良い角度でベールアームが止まるように高さ調整して、さっき開けた穴に突っ込んで瞬着で固定、で無事ラインローラー水平確保。

 ついでに、出品者からの説明によるとベールの返りが悪くて手で返していた、とのことだったのでベールスプリング折れてるんだろうなと思ってたけど、見てみたら折れてなくてベールワイヤーが歪んでるのと、油ぎれが原因のようだったので、分解したときにそのへん調整してからグリスアップして組んだら問題なく回復した。

 でもって、分解清掃しつつ気付いたことなどあれこれと。

 まずはスプールなんだけど、ワンタッチ式でフェルトのドラグパッドの3階建て方式なのは良いとして、アルミのスプールがガワだけアルミで芯の方の素材は、セラミックなのか樹脂なのか良く分からん素材が使われている。アルミスプールより軽量化するためだと思うけど、この大きさのリールなら素直に樹脂スプールで良いんじゃなかろうかって気がする。まあ同シリーズの他の大きさとの統一感とかもあるんだろう。


 でもって、内部の機構的には特に目新しいモノが入ってるわけじゃない。というか大森スピニングにはややこしい機構が入ってないほうが望ましくて、その点、鉄系の軸を鋳込んだハンドル軸のギアでねじ込み式ハンドル、単純クランク方式のスプール上下(オシュレーション)、本体内部のローター軸のギア直上に設けられたストッパー、いつものグルグルしたバネが付いた大森式の内蹴りベールリターン機構、とそれだけ見ると大森らしくて良いんだけど、これがボールベアリングを3つも使っていて、カタログスペック的には大森スピニングとしては”奢った”設計なのに随所にケチ臭さの匂う代物で、正直どうなのよ?と感じてしまう。

 まずは本体の樹脂が安っぽい。キャリアーやマイクロセブンCシリーズの”無塗装グラファイト”樹脂の本体は何というか、ペンの第3世代(5500以下)の黒い本体とも相通じるんだけど、樹脂なんだけど割れたり削れたりすると、ちょっとセラミックみたいな質感があって樹脂に炭素繊維とかを添加して強化してあるっていう宣伝文句が納得できる。でも、この時代の日本製リールの多くがそうであったように、このリールの樹脂は安っぽいただのプラスチック感が漂っていて、実際には硝子繊維添加樹脂とかそれなりには丈夫な素材なんだろうけど、柔らかそうに見えてしまう。実際に同時代の韓国製”チープ大森”の「アクションM」は樹脂製のスプールが上下に割れて殉職した。

 でもってストッパー。ステンレスの丈夫なのが付いているのは良いんだけど、作りが”打ち抜き”で作った平べったいのを2枚重ねしてあるのが写真でおわかりいただけるだろうか?従前の鉄系っぽい削り出しかなんかで加工した一体成形のものに比べるとちゃちい。ちゃちいのは性能的に問題なければ良いっちゃ良いンだけど、そのせいかローター軸のギアのはめ込み方が、ギアにストッパーとスリーブを填めた上で本体内側から所定位置に入れて、その後ローター側からベアリングを填めるという構造になっていて、これが整備を想定していないのか、ベアリングを外すための取っかかりもなにもなくて、実質ハメ殺しになっている。この位置のベアリングは錆びることがありベアリング錆びても交換すれば使い続けることができるのに、そういったことに配慮がされていない感じで非常に気に入らない点である。

 でもって、ベールリターンの蹴飛ばしが本体樹脂そのまま剥き出しで一体成形されたものなのも、イマイチ気にくわないところ。樹脂ボディーで単純設計のキャリアーはここのところに、青銅製のカバーが付いていて、簡易なローターブレーキとして意図しないベール返りを防ぐと共に、樹脂みたいな削れる素材に、何度も何度も当たるハズの内蹴りの金属パーツが当たっても大丈夫なように保護にもなっている。まあ、金属製本体のリールにも付いてるんだけど。

 とはいえ、整備して組み上げたこのキングミニ、使えないかというと充分使用には耐えるだろう。実際使ってみようと思って0.8号ナイロン巻いて出番待ちにしている。軽いしすぐに壊れるような作りではないし楽しく釣りはできると思っている。

 ただ、こいつが当時の韓国大森が高級機種として1万円を超える価格で出してきていたというのを考えると、バカにするな!と思ってしまう。ベアリング数が当時としては多い3個で見た目がなんか白くて銀色で高級そうで、っていうだけでなんら”高級品”たりえる要素がない。こんなもんネジ込みハンドルじゃなくなるけど、同じ韓国大森のポスカの方がまだしっかりした作りだと思う。

 単純な設計の軽量小型機を目指してみました、っていうならある程度それは成功しているけど、単純設計軽量小型機なら、キャリーアーミニが145gとかで、ストッパーもしっかりしてるし簡易ローターブレーキも付いているし、本体の樹脂素材も良さそうだしで、もっというなら、定価も半値程度とお安くて、キャリアーミニの完封勝ちである。

 だから、大森製作所はなくなってしまったんだ。っていうつもりは毛頭ない。このリールと同じような、もしくはもっとひどいペテンみたいなリールを作ってた会社が今でもリール作ってるし、あまつさえ、今でもペテンみたいなひどいリールに信じられないような値段をつけてたりするし、それをありがたがって買ってる釣り人さえたくさんいる。

 今時のアジングとかで使うリールでも軽いのは145gとかだそうである。キャリアーミニってすげーリールだったんだなと改めて思う。今の金属やら樹脂やらの素材の進化や設計技術の進歩を目一杯使って、キャリアーみたいなボールベアリング1個で諸悪の根源”瞬間的逆転防止機構”無しの単純設計のリール作ったら、どれほど軽量、高性能なスピニングができるのだろうか?100g切ったりして?

 ただそういった素晴らしいリールが作られることは、当面はないだろう。なぜなら良いものを作れば売れるなんていう単純な世界じゃないからな。ボールベアリングの数が他社製品より少ないと評価されず、値段が安いとありがたがられない、そういうようなバカばっかがウゾウゾしてる市場が釣り具市場だから、何でも作れる凄い技術を持ったメーカーもそういう良いリールは作ることがままならんのである。

 ベイトリールはまだ”回転性能”っていう、技術の向上が性能に直結する部分があるので、基本は”丸ABU”の時代でデキてるとはいえ”お金掛けて性能を買う”というのはある程度あり得るとは思う。でもスピニングリールって投げる能力はスプールエッジの形状とか密巻きか綾巻かとかの単純な要素で既に改良する余地は少ないし、巻き取りも別に普通で困らないし、ドラグなんぞ気にいらんかったら素人工作で好きなようにデキるしで、とっくの昔に技術の限界まで来てて性能の進歩なんてほとんどしてなくて、後は巻き心地だの趣味の世界だったり、下手クソでも不具合無く使えるようにとか、ヘビ描いてから一生懸命足描いてるようなことしかやってないように感じる。ドラグがリアドラグになってフロントに戻って、スプールが長くなって短くなって、行ったり来たりしているけど結局特殊な用途に使うのでなければ”普通が一番面倒臭くなくて良い”ってところに戻ってきて終わる。

 そういうあっち行ったりこっち行ったりしてるスピニングリールの歴史における、パッと散った徒花であるこのキングミニ。少なくとも何万円も出して今時の小型軽量機買うよりは、気分良く釣りできそうなのは確かだし、ワシにはお似合いなのかなと思ったりもする。最高の逸品でなければ釣りが楽しめないかっていったら、そうじゃないよねって話。釣り場で釣り具が下手クソとかぶらないだけでも使う利点はある。道具見て鼻で笑いやがる輩を釣果でもって泣かせてやれば、さぞ気持ち良いだろう。ワシ性格悪い!

 ペテンじみたクソリールを向こうに回すに際して、この程度のリールがむしろちょうど良いんじゃなかろうか?って思ったりするのよね。

2022年4月23日土曜日

名工への道ー人力3Dプリンター修行ー

  百均のUVレジン樹脂はそんなに強度ないね。まあ元々、そんなに丈夫な素材ではないという認識だったので、どのくらいもつか、どう壊れるかを含めて試して、改良していくんだろうなとうつもりではいたので、想定の範囲内ではある。

 前回作ったオシュレーションスライダーが、壊れてスプールが上下しなくなった。不幸中の幸いで、部屋でラインの巻き替え作業中だったので、釣り場でリール交換の手間もなく、最初から代打機のPENN720zで釣りには行けたけど、壊れたことを受けて、さて、次にオシュレーションスライダーを作って組み込む際に考慮しなければならない課題が浮き彫りになって来た。

 本体開けてみて、まず目について、ちょっと驚いたのがオシュレーションスライダーが割れた云々より先に、本体内に結構な量浸水していて、錆と混ざった茶色い水がたまっていて、グリスも水が混じって白濁してしまっていることである。ワシ、海で使った釣り具は帰ってきてすぐに水洗いしてボロ切れで拭いて乾燥というお手入れを基本としている。水洗いはシャワーだったり水道蛇口直撃だったり、ジャバジャバとかけている。これまでもそうしてきたし、それが海で使った道具の扱い方の常識だと思っていたので、最近のリールは特別なパッキンとかがないかぎりリールは水道水ジャバジャバとかではよろしくない、とかいう記事には「水辺で使う道具に水掛けるな、ってアホか!」と正直思っていた。リールは真水でジャブジャブ洗うってのはほぼ常識で、むしろ濡れたら困る”瞬間的逆転防止機構”なんぞを水辺で使う道具であるリールに入れてしまったので、そうじゃなければ多少の浸水なんぞ放置で充分だったはずなのに五月蝿く言うようになってきたんだろうなと感じてて、ワシには関係ないことじゃ、と思ってたけど、ミッチェルの古いタイプは水ぶっかけるとどうもローターの下の隙間から水はいる構造のようで、水道水ジャバジャバではよろしくないようなのである。

 淡水の釣りしかしなくて、濡れた布で汚れを拭き取るぐらいで大丈夫な釣り人は、ワシのことを、なんて常識外れのバカなんだ、と思うかもだけど、重ねて主張しておくけど海で使った釣道具をシャワーやら水道ホースやらで真水ぶっかけるのは、世界共通の常識のハズで、右の写真のように釣りの宿には普通に釣り道具を洗って干すための水道ホース付きの台が用意されていたし、ハワイでは船から上がったら、ここで道具洗っていくと良いよと港のシャワー付きの道具洗い場に案内してもらって「洗うときはドラグ締めてドラグパッドに水が入らないようにしてから水を掛けろ」とお作法も教わった。そのぐらいしないと塩気ってとれなくて、っていうかやっても取れないぐらいで時に全バラしてCRCやらパーツクリーナーとか使ってフルメンテ必要になるんだけど、海で使った道具の塩抜きはガッチリやってないと即腐蝕につながるので、キツ目にやらねばならんのである。

 丸ミッチェルの場合、浸水しやすいのは仕方ないけど、幸い単純な構造で整備性はすごぶる良いので、水道水ブチ掛けての丸洗いは控えて、濡れた布で拭くぐらいにしておいて、代わりにマメに分解してグリス入れ替えとかをしてやることにしよう。グリスはこの際、潤滑性とか二の次で、耐塩性重視でマキシマの青グリスを大盛りにしてグリスシーリングで部品などを塩から守り、水気で白く濁ったらグリス交換ぐらいで運用してみたい。

 最初にこの個体を分解整備したときに、なんでこんな本体内部が錆で埋まるぐらい腐蝕してるのか疑問だったけど、構造的に内部に塩水侵入しやすいのね。まあ分かってればそれなりの対策をして使えって話。その分、手間は掛かるかもだけど、このリールの場合そういうジャジャ馬ぶりも楽しもうという基本方針なのでゆるす。

 で、問題の割れたオシュレーションスライダーなんだけど、冒頭の写真でおわかりいただけるかどうか微妙だけど、ようするに「土台を作って、その上に溝の部分を乗っけた」構造の乗っけた部分が剥がれるようにポロッと取れている。エポキシ樹脂でも重ね塗りすると剥がれたりするけど、UVレジン樹脂でも、固化した土台と上に乗せて後から固めた構造との間には、割れやすい剥がれやすい面が生じてしまうようである。同じUVレジン樹脂使ってて一見綺麗にくっついているので、強度的には一体整形に近いモノがあるかと期待したけど、そんなわきゃなかった。ということで強度が欲しければ、剥がれやすい面を補強するように針金とかで柱を入れるとか、いっそ一発勝負で一体整形にするっていうのが強度確保には必要なようだ。

 といことで、まずは割れたオシュレーションスライダーの再利用で、補強を入れる方針でやってみた。剥がれたところを瞬着で固めて、穴の両横にそれぞれって感じで4箇所まち針の軸を切った支柱をいれてみた。

 グリスはこのぐらいグチャグチャに入れて、水が入る余地を減らして多少入っても部品はグリスで守られている感じで行く。

 一応、これで組んでみたら最初問題無さそうだったけど、途中で引っかかるようになった。瞬着で固めたりしたので微妙に形変わってしまったとかだろうか?形状調整して何とかするのも、手間くうわりに、一回割れてるし強度それ程確保できない気もしたので、早めに諦めて、作り直す方針に変更。

 「自作オシュレーションスライダーその2」を作成するにあたっての方針は”一体整形で補強入り”というのでいきたい。

 前回は前述のように台座をまず作って、その上に溝切られた部分を乗せる感じで作ったけど、今回はお湯の熱で整形可能な粘土に本物のオシュレーションスライダーを溝側からギュッと押しつけて”型”を作って、UVレジン樹脂を流し込んで、固める作業は一体成形なので一発で決める。その時に補強を入れるんだけど、前回書いたように、UVレジン樹脂は必要な準備が整ったらこちらの都合で紫外線照射を始めて固化させることができるので、モタモタしていると固まってしまう20分固化タイプとかのエポキシ樹脂より融通が利いて落ち着いて作業ができる。逆に言えばエポキシ樹脂でも固化時間が長くて半日とかかかるタイプなら落ち着いて作業はできるんだけど、待ち時間が長いと、せっかく入ってた”やる気スイッチ”が切れてしまって固めたは良いけどその後の作業を放置しがち。加えて、竿のガイドラッピングに使うような長時間固化タイプのエポキシって、今回のような小物1個作るのには向いていなくて、量が結構あるけど開封してしまうと冷凍庫に入れても半年も保たずに勝手に固まって使えなくなるので、少量売りの百均UV樹脂はその点使いやすい。

 ってのをふまえて、なるべくUVレジンで仕事が済むように、補強の方法を考える。今回は前回1枚しか入れなかった網戸のナイロン網を切ったモノを3枚ぶち込んで、溝のある方にも斜めで入るようにして強度が出るようにしてみた。もっと丈夫な素材でも良いのかもだけど、引っ張り強度的にはかなり強いので、やるなら金網なんだろうけど金網だとあとで穴開けるのにジャマになったりするだろうから、とりあえずナイロンでいってみた。加えて、写真じゃ分かりにくいだろうけど、網に突き刺す形でまち針の軸を切った”鉄骨”を入れておいた。

 で、UVレジン樹脂を固めるところまでは問題なくいけるんだけど、前回予想外に苦戦したのがネジの穴開けで、ドリルで穴掘ると、微妙に位置が思う場所からズレてしまい、何度か穴埋めして穴開け直すハメになった。当然、強度が落ちる原因になり得るので今回は一発で決めたい。糸巻き形状の補正のため穴の位置をずらすのに、前回穴が円形の端ギリギリになってしまって強度的に危なっかしい感じだったので、今回は、型とった時点で、熱した鉄の棒をつかって型の端を押し広げて、ズラして穴を開けても余裕がある一部出っ張った形状にしている。

 ちなみに作業工程が短くて済むUVレジン樹脂の利点を生かして、予備も含めて2個作ってみた。予備あると壊れてもすぐ復帰できる。

 穴開けは、電動ハンドドリルがダメなら手動で丁寧にいくしかないかということで、最初穴開ける位置に熱した千枚通しでくぼみを作って、そこから細いダイヤモンドヤスリから始めてだんだんヤスリの径を太くしていって必要な大きさの穴に仕上げた。あと、当然厚さとかも現物とあわせてサンドペーパーで削っていく。できあがったものが三枚目の写真の上の方で下は型とるために現物の穴にティッシュ詰めたもの。

 でもって、組み込んでやってできあがり。

 いまのところ現場復帰して調子よく稼働中で、どのぐらいもってくれるのか試験中という感じになっちょります。

 丸ミッチェル314、キャストは意図しないベール返りとかも起きず、糸巻き量を減らしてやってからはライントラブルもこれといって生じず、って感じで手に馴染んできつつある。プラナマティックのおかげかスプールの直径が大きいのが良いのかラインの放出性は良い感じで、この時期5センチだかの小型のシンペン「海爆リップレス」を主に投げてるんだけど良く飛んでくれている。まだドラグの性能を試すような魚は掛けてないけれど、ゆるめドラグでセイゴでも最初ジジッとラインが出てちゃんと機能してるのでおそらく大丈夫そう。ストッパーを普段はオフにしておいて、取り込みでタモ使うようなときだけ掛ける”ミッチェル方式”にも慣れてきた。タモ使うような場面はまだないけど、移動時にルア-のフックをガイドの足に掛けてるんだけど、その時にはストッパー掛けている。ストッパーオンオフをロッド握ってる右手の小指で切り換えるのにも慣れてきた。

 あとは、コイツで良い魚を釣って、写真付きで「使えるリールでっせ!」と宣伝文書いて在庫している丸ミッチェル達をネットオークションで売りさばく予定なので、良い魚釣らねばである。