2026年3月14日土曜日

鎖帷子にチェーンメイル、洋の東西違えども発想は一緒、そして海の生き物にも

 アジ釣りがこの冬は難しい。泣きそうになりながら釣ってるとなんか水面から背中出してヨタヨタしてるフグっぽい魚が見える。今年は黒潮大蛇行が終わった影響か、紀伊半島沖も水温はかなり下がってるようで、フグ系のサザナミフグやイシガキフグはやや低水温に弱いのか、年開けてからちょくちょく死にかけて浮いてヨタってるのを目にしていた。両種とも紀伊半島は普通に生息域だけど港内水温下がったのかなんなのか、そのわりにアカササノハベラは冬眠せず餌食ってるみたいだし、アジも暖かい日が続くと棚浅かったりと、ワケが分からん状態。全体的・平均的な低水温傾向はあっても、局所的に暖かかったり、温まりやすかったり、その逆もあったり、それが流動的に変化するのでワシも混乱してるけど魚も対応し切れていないのかなと思ったりしている。昨冬はまだ黒潮大蛇行終わってなくて、全体としては紀伊半島沿岸は高水温だったと聞いているけど、ノーマル”スズキ”の当歳魚であるチビセイゴのワキの良さから言って、スズキが産卵した沖合のどこかで冬らしく水温が下がってた場所なり水塊なりがあったと推理している。まあ本当のところはよく分からん。黒潮大蛇行が終わったらすぐ元に戻るかと言えば、水温に限っても海水温全体の上昇傾向が続いているはずなのでそうはいかないだろうし、ましてや魚に関しては種になる親が減ってしまってたら、元通りに増えるには何世代かかかるだろうし時間もかかるだろう。それでも海に垣根はないので(逆に言えば水温とかの環境条件が垣根か?)環境条件が良くなればすぐに移動して戻ってくるヤツらも居るだろうし、元々メッキみたいな死滅回遊魚のように、隙あらばと空いた生態的地位を狙ってる魚も居るだろうから、いつもしつこく書くことの繰り返しだけど”来た魚を釣っておけ”ということにつきるのだろう。読みにくくて仕方ない状況は、逆に読みなり博打なりが当たれば一人勝ちのチャンスでもある。

 で、浮いてたフグ系はだんだん流されてこちらに寄ってきて、イシガキフグと判明。写真撮りつつもうチョイ寄ってくれれば、落としダモ出して竿尻で誘導して確保して沖縄の郷土料理”アバサー汁”なのにな。と思ってたら都合良く岸壁際に寄ってきて、釣り中断して無事ゲット。スカベンジャーナマジ良い仕事しました。アバサー汁、一般的?にハリセンボンの味噌汁と認識されているけど、厳密には標準和名の「ハリセンボン」は小さすぎて食うところが少なく、普通は同属で近縁の大型種であるヒトヅラハリセンボン、ネズミフグ、ついでに属違いだけどこのイシガキフグで作られるとのこと。 

 ハリセンボン属は見るからに捌くの面倒くさそうだけど、このイシガキフグもトゲは短いけどおそらく似たような面倒くささだと思うので、ネットでお勉強してから捌きに入った。

 挟みでバチバチと背中を切り開いて皮をベリベリ剥ぐのがお作法らしいんだけど、まあ普通背中の正中線の脇あたりには包丁が入るコースがあるもので、包丁でもイケるだろうと思ってたけど早々に認識の甘さを思い知る。棘は皮に埋もれているベンツマークのような形の土台?からチョコンと生えていて、ベンツマーク自体は交互に隙間なく重なるように配置されていて、それを切らずには皮を切り開くことができない。確かにこれは調理バサミでバチバチ切らないと無理。どうなってるかというと、確か骨格標本作ってる好き者が居たよなと「 イシガキフグ骨格標本」で画像検索かけたら、よくこんな面倒くさい標本作る気になったなというような力作が結構ヒットしてくる。この防御力なら毒無しでも生きていけるのも納得の骨組み、というか棘関連は鱗由来だけど、なんにしろ防御力が高い。でもさすがにホモサピの生み出した便利な道具であるハサミには勝てずバチバチッとぶち切りながら背中を切り開くと、皮自体はベリベリッと綺麗に剥がれて、各鰭と口周りをチョイチョイと追加で切ってやりながら丸裸にできる。

 で、内蔵を包んでいる膜を剥がして、内臓を取り出すと肝臓はそこそこ大きい。浮き袋も美味しそうな分厚さ、消化管もフグの仲間なので膨らむための膨張嚢とかいう胃の部分とかこれは美味しそう。腸管もまあまあ食えそう。内臓を包んでた膜もたべられるだろう。ただ今回肝は食わなかった。もったいないけどなんかビタミンA中毒みたいな症状が出たと報告している方がいて、やめた方が無難かなと判断。フグ料理はお客に提供するにはフグ処理者免許が必要なぐらいで、まあ危ないと思ったら手を出さない方が良い。フグの毒化はテトロドトキシンにせよパリトキシンにせよ餌生物に左右されるので、海洋環境が変化しつつある昨今では、昔は無毒だったのにというのもあり得るので、アタると死にかねないので自家消費はやりたければやればいいけど気をつけてっていう話だと思う。

 そして、捌いて報告している人のほとんどが”身が少ない”と驚いているけどワシも驚いた。右の写真は三枚おろしにした残りではない。背骨のまわりにまとわりついているのが筋肉であり、いわゆる”身”の部分。栄養状態よくなくて痩せていたとはいえ、まあこんなもんらしい。尻尾振って泳ぐための筋肉が貧弱ゥーッ!って感じで、防御力高くて急いで逃げる必要ないとこんなもんで足りるっていう話だろう。あとフグなので膨らむ関係上から助骨もない。生物は必要のないものはすぐに退化させるってのはありがちな話で、天敵の居ない孤島では鳥が飛ぶ能力を失うのなんかが典型だけど、イシガキフグにせよハリセンボン系にせよ防御力は棘で稼ぐので「毒は要らない」ってなったんだろう。無駄なコストをかけないのが進化の王道なんだけど、性選択による”派手なオス”とかの例外もあるのもまた生命の不思議で面白いところ。

 こんなの食うところたいしてあらへんやン、と思ったけど頭を包丁でザクザク切り分けて行くと、胸びれまわりは結構いい肉付いている。まあ胸びれパタパタさせてホバリングのように姿勢制御しながら餌食ったりするので筋肉量多いのは納得。そして頬まわりの筋肉も発達している。くちばしみたいになった融合した歯で付着生物を囓りとったり、くちばしの後ろにある臼歯みたいなデカい歯でカニやら貝やらバリバリと噛み砕いているンだろうからこれも納得。という感じで顔まわりは食うところ意外に多くて、味噌汁鍋にちょうど良いぐらいの食材にしかならんのではないかと心配したけど、内臓とかも含めると、具だくさんのアバサー汁にしようと思うのでオデン用の大鍋が必要になってきた。ザルにアバサー汁用の切り身と一部内臓肉をとりわけ、それとは別に浮き袋と膨張嚢、腸間膜?あたりは湯がいてポン酢用に別にしておく。その上で未処理の皮がまだガッチリ残っている。存外に食うところ多い。

 メインのアバサー汁は、出汁は具も兼用する昆布と干し椎茸で水からとって、各種野菜ぶち込んで沸騰させて、ザルのアラをぶち込んで、塩と味噌で味付ける。野菜は今回、大根、キャベツ、ネギ。湯がいてポン酢は、薬味に大根おろしと刻みネギ。まあこのへんはハズしようがない鉄板の旨さ。本場沖縄のアバサー汁はフーチーバー(ヨモギ)が入ってたりするけど、まあ臭み消しとかフグ肉で必要だと思わないし、探しに行って採ってきたら気分が盛り上がるだろうけど、今回は普通に普段の味噌汁の具にイシガキフグのアラが入っただけのお気楽アバサー汁。なんだけど、出汁は旨いし、肉は少ないけど締まったフグ独特の白身でもちろん旨く。軟骨やらベロベロとしたゼラチン質の部分。クニュクニュしてたりプルプルしてたりする内臓も浮き袋も文句なしに旨い。
 とりあえずガッチリ量をつくったので3日ぐらいは楽しめる。

 で、後回しにしていた皮。結構厚みがあって旨そうに思う。ただ、棘がギッチリ皮に埋没する形で入っているので、棘を外さないと食えない。どうやって取り除くべきか、良い方法がないかネットで調べてみたけど、どうも1つずつ手で外すしかないようだ。うへぇ。とりあえず生皮は丈夫すぎるので茹でる。茹でると縮んでなんか生前の形に戻る。茹でて皮が縮むと棘どうしの間隔が狭くなるというか互い違いに重なり合うようにしてビッシリと、皮に埋もれた”土台”の部分が並ぶ。膨らんだ時には皮の中で土台がある程度スライドすることで、”フグ提灯”形態に移行するのだろう。堅い鱗の変化したもので防御するにしても、完全に動かないガチガチの甲羅状に外側を固めたハコフグ系統を、甲冑や鎧甲に喩えるならば、ある程度柔軟性がありつつも個別の堅い小さな部品を並べて防御するというイシガキフグの方式は、忍者の使う鎖帷子、あるいは西洋のチェーンメイルに相似していると言って良いのではなかろうか。ハコフグが、箱っぽい甲羅から出た部分のヒレしか動かせないのに対し、イシガキフグやハリセンボン系統は一応、体をくねらせるってほどでもないけど動かすことができる。”鎧”において、ガチガチに固めて防御力に特化するか、ある程度の柔軟性を持たせて機動性を上げるか、どちらも利点欠点あり、なにを重視するかでどちらの選択も取り得るのは、 中世あたりの人間用でも鱗を防御用に特化したフグの仲間でも同じなんだろうなと思う。

 で、皮の調理に戻ると、どうにも面倒くさくて手で1つ一つ外すのは嫌になる。なんか良い方法はないか?ミキサーで棘ごとっていうのは、棘が堅すぎて食えたしろものではなくなるのは明白でダメ。表面をスプーンとかでゴリゴリ擦って皮を削って集められないか?ってのは皮が丈夫でだめなのと、そもそも棘が邪魔で皮のほんの表面しか削れそうにない。ゼラチン質だけ煮出して利用はまあ有りかなと思うけど、せっかくの分厚い皮、食感含め楽しみたいので、やっぱり皮そのものを食べるには、棘を抜くしかない。どうすれば抜きやすいか。色々試していて最終的に、内側の尻尾側からヒネリながら抜くというところに落ち着いた。棘の土台の形は一部顔まわりに4方が尖った十字型のモノもあるけど、基本的にはベンツマークみたいに3方が尖った星形?がほとんどで、かつ、頭の方に向けて1本が尖って刺さっていて、残りの2本は尾ビレのある後方にやや横に開いた形になっている。この2本の後ろの棘を、皮に爪突っ込んで指で摘まんでグリッとヒネリながら後ろに引っ張って抜いてやるとスルッと抜けてくる。尻尾の方から始めて順次頭に向けて抜いていくと、所々に外側に出た棘の穴が空いたベロンとした皮のみの状態に下処理が完了する。コツさえつかめば単純作業の繰り返しで15分ぐらいでできる。これイシガキフグの場合外に出た棘がごく短いからできる方法だけど、棘が長いハリセンボン系だとどうすれば良いんだろう?骨格標本見たところだと、イシガキフグとは違って前方のとんがりは短く、逆にイシガキフグでは短い外側向いた棘が長く、膨らんでないと後ろに寝る形なので、イシガキフグの逆で前から攻めて、長い棘を皮から引っこ抜く感じなのか?そのうち、ヒトヅラハリセンボンあたりでも入手できたら試してみよう。
 芸が細かいなと感心したのが、肛門まわりの棘の土台の形状で、単純なベンツマーク型だと尻の穴が塞がってしまう。そこで前方に伸びる棘と横に伸びる棘のうちの中心側(尻穴側)でユルい弓状の形にして、左右1セットで尻穴を守りつつ、出すモノも出せるようになっている。アーナルほど、という感じである。まずはシンプルに湯がいて味噌だれかけて田楽風で食べたけど、思ったほど味は濃くなく、ぷるぷるの食感を楽しむモノのように感じた。味噌汁にぶち込んでも、出汁自体ははんなりした薄い味で、やや拍子抜けしたけど、ゼラチン質は上質で、冬の室温で冷めた味噌汁がテロンテロンに固まってた。

 せっかくなので、記念に棘を何本かと歯のまわりの骨を取っておくべく、棘はまあタワシで擦ったら綺麗になったけど、上下の顎はアバサー汁でまわりの皮や軟骨、筋肉を食べて、さらに汁にぶち込んで煮返して煮崩れたあたりにまたしゃぶりまくって綺麗な標本?になった。普通標本にするために骨周りの肉や軟骨を処理するのには、薬品やらヒメマルカツオブシムシ、海に沈めて動物プランクトン、とかを使うようだけど、ワシャ自分の舌でなんとかする流派。ひょっとして開祖か?

 ちょっと手間はかかったけど、思ったより食いでもあったし、味も良い獲物で、手間かけて料理するのも楽しく、良い拾いものだった。

2026年3月7日土曜日

明日できることを明後日に

 ワシ結構ズボラな性分で、気分が乗らないととっと片付けた方がいい案件を「まいいや」 ってな感じで先送りにしがちである。そうするとズルズルと先延ばしされた結果、後悔するような状況になってしまうこともあり、恥を忍んでその様を公開して、皆様に他山の石としていただこう。「やる」そんな言葉は使う必要がねえんだ。なぜならワシやワシたちの仲間はその言葉を頭の中に思い浮かべた時には、実際にやっちまってもうすでに終わってるからだ。ってな感じで皆様迅速な対応をお願いします。

 なにをヤッちまったかというと、去年主力で使ってたベイトのABU「アンバサダーブラックマックス」と大森製作所「タックルNo.2」改ベールレス仕様をシーズン終わった12月に「バラして塩抜きしてフルメンテしておかねばな」と思ってから、はや2ヶ月ちょい、暇なときにでもと先送りにしてしまった結果、春シーズン直前になってやっと手を付けたときには、ちょっといただけない状態になってしまっておりました。反省。

 まずは、主にシーバスに使ってたタックルNo.2、昨年も非常に快調でラインローラーとハンドルノブ、主軸がローターに刺さっているところにはまめに注油してたけど、フルメンテはラインローラーが糸溝ついてきて換装したときにやっただけでその後放置。のわりにはたいしたことなくて、矢印で示した逆転防止のローター軸のギアに填まってる部品が鉄系なので、ちょっと錆びてグリスが茶色くなってた程度で不具合生じるような腐食は生じてなかった。浸水した形跡があるけどベアリングも錆びてなくて一安心。この時代の大森の場合、主軸と逆転防止の部品が鉄系で、ベアリングもステンで腐食するのでまめな塩抜き推奨である。といっても単純で整備性はとても良いのでたいした手間じゃなく、もっと手をかけてやらねばならなかったと思う。

 で、ちょっとまずかったのがABUのほうで、こいつは樹脂製本体なので、そのあたりは腐食に強いっていうのもあって油断したのと、指で外せるネジでカパっと左カバーを外してスプールのベアリングとかに注油は簡単なのでそこまではまめにやれるんだけど、そこから先バラそうとすると意外に面倒くさいうえに、レベルワインダーのグルグル棒の外し方が分からんとかややこしい面もあって、おろそかにしてしまっていた。土砂降りの中使った後バラしてから右カバーの方は開けてなかった。まあ半年以上雨の日の運用も多い中放置プレイ。そらまずいわなと薄々かんじてたけど「まあいいや」と先延ばし。その結果はメインギアの上のドラグ押さえの鍋蓋型パーツ、その上の金属ワッシャーあたりに錆の混じったグリスがまとわりついている状態。幸い錆びてたのは1カ所で、ステンのベアリングは今回問題なく、錆びてたのは革のドラグパッドを押さえる鍋蓋型部品で、革に接触する側の面が、鉄系にクロームメッキだと思うんだけど、メッキはげまくりでめくれたメッキが凸凹作ってて、とてもドラグパットとの間で滑らかに回るようには思えない。この状態でも、実はドラグは相応にまともに機能していた。なぜならドラグパッドの革には表裏2面あって、鍋蓋が押さえる面がまともに回ってなくても、メインギアの底面に革があたってる面がスムーズに回ればドラグとしてはまともに機能する。メインギアは錆に強い真鍮なのでまずこちらの面が固着したり、腐食で凸凹して滑らかさが損なわれたりというのは考えられない。けど、両面スムーズに滑って、よしんばどちらかが固着しても片方で機能するっていうのは確保しておいた方が良いだろう。アンバサダーはそれなりに”部品売り”が盛んなリールなので新しい交換部品を買っても良いし、同型列の機種は何台か確保してあるのでそっからもってきても良い。でもまあ鍋蓋型部品の裏面は、凸凹してなくて引っかかりなくドラグパッドとの間で滑らかに滑ってくれれば良いだけで、どうせ錆びたし、耐腐食性ガン無視で、サンドペーパーで引っかかりが無いようにならしてしまって再利用ということにした。腐食して凹んだところを削りきるところまではいかなかったけど、剥がれたメッキが尖ってるような凸部がなく、多少凹んでるところはあっても、尖ったところがなくなだらかな凹面なのでグリス塗って組んでみた感触からいって問題ないようだ。ここは錆びると認識して豆に塩抜きしてやって、錆び始めたらまたサンドペーパーでならしてやろう。ブラックマックスまったく魚釣る性能的には満足しているけど、整備性はレベルワインダーが外し方わからないとか、ギア側を整備するには結局全分解が必要とか、やや面倒くせぇ部分があるけど、そのぐらいはめんどくさがらずちゃんと整備してやれという話で、削らなきゃならんぐらい錆びさせたのはお恥ずかしいかぎりである。海水使用を前提にすると、とにかく塩による腐食対策というのが重要で、バス用クラスのアンバサダーだとやや素材選定に塩に対する耐腐食性が足りない部分もあるので注意が必要かも。そのあたり、放置でも交換すれば良いベアリングぐらいしか錆びないPENNの耐腐食性の高い素材選定・設計は、海で使うのには面倒くさくなくて良いというのを改めて感じるところ。大森やABUも決して錆びやすい塩水で使えないリールではないけど、それが売りのPENNほどではないということか。

 まあ、ズボラなことをやってると、しょうもないミスを犯しがちで、「マイコン200」シリーズの201の替えスプールがネットオークションに出てたので、「お、2台体制でスプールを替えスプール化してるから1台スプール無し状態なんだよな。ちょうどいいや買っておこう」と買って届いて填めようとした填まらん。ワシ使ってるの「202」やんけ!ということで使い道のない201のスプールが我が家の蔵に転がって居る状態が発生してしまっていて、これは非常に良くない。なぜなら「スプールあるし、201本体1台確保すれば替えスプールあり体制できるじゃん」ってなってまた買ってしまうのが目に見えている。202はぶっ込み泳がせ様で用途があり、201は若い頃の愛機の一つであるマイコン「301TB」とかぶってるので要らんはずなのに、既に手頃な値段で出物があったら確保するつもりになってしまっている。なんのためにエクセルで台帳作ってるのかって話で、ちょっと開いて確認すれば良かっただけなのに、その手間をかけなかったズボラさが症状に拍車をかける。

 アタイ、病気が憎いっ!

2026年2月28日土曜日

大塚製薬さん、ワシ、カロリーメイト箱で送ってもらっても大丈夫です

  先日、タカノハダイを釣った。

 ワシ初めて釣った魚種だったので嬉しいっていうのに加えて、臭くて”猫またぎ”と嫌われがちなわりに、魚ッ食いな人たちに言わせると、ハズレ引かなければ充分美味しい磯魚という評価らしく。オカズ魚の確保に四苦八苦している状況で、旨い魚ならありがたい獲物と確保したのであった。

 この手の磯魚で臭いってヤツは、概ね雑食してる夏に臭くて海藻食ってる冬は臭くないってのが相場で、まあ場所にもよりけりなんだろうけど、ワシ磯臭いとか言われる魚ではアイゴが好物と言って良いぐらい好みの魚で、ちょくちょく釣れるので食べてきたけど、多少独特の香りがすることはあっても、それ含めて味のある魚だと思って”磯臭さ”と言われるニオイは大丈夫なほうである。

 で、釣り場で血抜きして、帰宅後すぐに内臓だけ処理して一晩寝かせて、ちょっとドキドキしつつお造りに。捌いている段階でたしかにいわゆる”磯臭さ”を感じるけど、たいしたことなく「こんなもん風味じゃ!」と言い切れるレベルである。そして、なんか皮ぎしにちょっと良い脂ののりがあったので、これは皮ごと食うべきだなと、皮目をフライパンで焼いて”焼きしも造り”としてみた。加熱するとニオイはキツくなる傾向があるけど、お造りだとほとんど好ましい風味の域を出ず。ちょっと美味しいはんなり脂ののった身質の良い白身。ハッキリ言って旨い。狙えるモノなら狙って釣っても良いぐらいには旨い。お隣漁港の伊勢エビ刺し網の船が停まってるあたりに、売り物にならないから捨てられていたりするけど、スカベンジャー(掃除屋)ナマジとしては鮮度が良ければいただきたいモノである。臭い個体にあたったらまた話は別なのかもだけど、冬場の臭くないのを鮮度良く持ってきて食ってしまえばご馳走である。

 これは、ナマジが臭い魚好きっていう嗜好であるってのがないとは言わないけど、ドブ臭いセイゴとか普通に食えたもんじゃないと思ってるので、そういう食えたもんじゃない臭さとは全然違う。むしろ好ましい磯の香りだと感じる。ワシだけがそう思って食ってるんじゃなく、愛猫のコバンさんもアラを焼いたのを、白身魚など年開けてからとんとご無沙汰だったので、骨を砕く咀嚼音を響かせガシュガシュとむさぼっていたので、違いの分かる猫様もまっしぐらな美味であると言えよう。

 まあ、磯魚の香りが苦手な人っているようで、そういう人は高い寿司屋でイシダイとか頼んでおいて「磯臭くてダメ」とかのたまったりするそうで、ダメなら最初から頼むなよと、突っ込みたくなる。この手の食べ慣れていない味や匂いがダメな保守的な味覚の人は一定数居るようで、よくグルメレポートとかで、ラムやマトンが「まったく臭みが無く美味しいです」とかやってるのを目にすると、ラムやマトンの脂の独特なニオイがなければ、わざわざ食う必要ねぇだろ?間違いのないところでブタでも食っておけと思うところである。魚もそうだけど動物でもそれぞれに異なったニオイ、風味というモノがあって、味と共にかそれ以上に、それは食欲を誘う部分でもある。以前もちょっと触れたけどすき焼きだの焼き肉だのの牛脂の焼けるニオイはかなり強烈だけど、あの食欲を直撃するようなニオイがなければ牛食った気がしないってなものである。苦手な食材を食べなきゃならない必要など無いので、そういう人は普段食べ慣れているモノだけ食べておけとお節介にも思う。腹が立つのはそういう保守的な味覚で、食べ慣れないものを受け付けない楽しめないだけの幼稚な味覚をもってして、本来美味しいモノを”まずい”とか言うのはやめてくれって話で飯がまずくなる。食に新たな発見も冒険も求めないのなら、栄養摂取だけしてれば良いって話で、以前にも使った罵倒の台詞「味のわからんヤツは一生カロリーメイトでも食っとけ!」って感じである。カロリーメイト、美味しいし栄養バランス考えられているし、保存性も良くて常備しておいて非常食として、本来の意味においても、不意に小腹が減ったときのオヤツの意味でも優秀。色んな味があってローテーションさせれば飽きもなかなかこないだろう。過去にはプレーンや塩味系のポテト味なんかの攻めた味も開発されていて、ポテトが最近売ってないのは残念で仕方ない。某ラノベの軍曹殿(元)は一時フルーツ味が廃盤になっていたのが復活してご機嫌になっていた。とても共感できるシーンだった。たしか高野秀行先生もカロメ大好きエピソード書いてたな。

 大塚製薬さんの攻めるチャレンジャー魂には敬意を表するところで、最近、エジプトにオロナミンCの工場を新設したとのニュースを目にして、世界市場で各種エナドリを向こうに回して勝負するその意気や良しと敬服したところ。レッド○ルだのモンス○ーエナジーだのの、我が国ではカフェイン抜かれてパンチがなくなってるらしい輩どもを蹴散らして、アフリカやアラブの人たちのションベンを黄色く染めてやって欲しい。元祖エナドリの実力を見せつけてやってくれ。ハラル認定は忘れずに。

 ついでに、経口補水液だか点滴だかにヒントを得て、国内でいち早く”スポーツドリンク”の「ポカリスエット」を発売したのも、攻める大塚製薬ならではというところだろう。テレビCMで「理由があります」と言っておいてまったく理由を説明してくれないのがスッキリしなかったけど、まあいいや。そして近年その経口補水液「OS-1」が酷暑の夏に売れているというのは時代を先ゆく企業だなと思ったりもする。

 磯魚であるタカノハダイの味わいから、脱線して完全栄養食のカロリーメイトから大塚製薬まで話が飛んだけど、栄養的に問題なければ良いというなら、某元軍曹殿のようにカロリーメイトと干し肉程度でいいっちゃいいんだろうけど、雑食のホモサピなら、たまには食べ慣れない食材や味にも挑戦しなければ、つまんない食事だよねって話。

 釣り場でも、釣れたハモやらワニエソやらを放流してるのは、さすがに料理にやや面倒くさい技術が要るので分からなくもないけど、食べたことがないからと最近お馴染みのカタボシイワシを捨ててたり、酷いとアジ釣ってて小サバすててる釣り人がいたりして、アオサギやらトビに地域猫たちやら(スカベンジャーナマジも含む)が虎視眈々と狙っている有様である。そのぐらい試しに食べてみたらいいのにと思ったり、ワシの取り分が増えるから、いつまでも冒険などせずにワシが釣る魚残しておいてくれ。と思ったりもする。

 今後、気候変動と密接に関係しつつ海水温も上昇し、海洋環境は変化していくのだろう。そうなってくると食べ慣れない魚も釣れるようになってくる。その時に食わず嫌いで美味しい魚を食べ損なうのもマヌケだけど、生息環境が違うと”毒化”したりするリスクも孕んでいる。それでも途中の過程でどれだけ犠牲が出たのか分からん「フグの卵巣のぬか漬け」などという技巧を編み出してでも日本人はというかホモサピは色んなモノを食ってきた。死なない程度の冒険はしておきたいとワシャ思うのじゃ。

2026年2月21日土曜日

244

 年開けて、カマスは釣れンし、アジは渋いしで苦戦悶絶阿鼻叫喚。そんな状況でルアーチマチマ買っただけで症状が治まってくれるほどワシの病気は軽くない。アタイ病気が憎い!竿もリールも買ってしまってます。

 竿は、ダイワの古いパワーメッシュなブランクスを確保するため安い出物をサクポチっとした程度で収まっているけど、リールがちょっとまずい。サイエンテフィックアングラー「システム2ー89」、同「システム2ー78M」、PENN「スピンフィッシャー650ss」、大森製作所「キャリアーSS」と年開けてから畳みかけている(長年キャリアーって認識してたけどカタログ表記だと”キャリア”だな、まあいいや)。

 順に見ていくと、フライリールのシステム2関連はまあ今使ってるののスペアスプール体制強化であり、あって困るモノではないというかあると便利。「システム2ー89」のほうは、長くスプール1個体制だったんだけど少し前に替えスプール1個付きのをそこそこのお値段で確保してあり、ボラ釣りぐらいしか最近出番無いので、まあ充分かなとは思ってたけど、4200円と格安のがメルカリに即決で出てきてたので買わざるを得なかった。実はこのスプールに穴が開いてない初期型のシステム2って米国市場では人気があるようで、イーベイ見ていると、定価200ドルぐらいだったと思うけど、それを超えてプレミアつけた強気の値段で出品されてたりする。日本でも穴あき時代のは5千円しないぐらいの手頃な値段で買えるけど、穴無しのは1万円越えていることが多い。4200円は穴あきの相場ぐらいの値段でお買い得だった。アルミ鋳造(ダイキャスト)でスプールに穴開いてなくて、多少重いんだけど、その重さも含めて高級機種にはない、飾らない実用品の良さがあると思う。なにしろ見た目が渋くてゴツくて良い。多少重いのは9番ぐらいまではワシ気にならん。竿とリールが多少重くても、投げるラインの重さが9番で一緒ならどってことない。10番以上とかになると、竿とリールの重さよりも振るラインの重さがそろそろしんどい重さになってくるとは思う。

 で、カマス釣りやらで普段メインにしている8番のリールとしてはスペアスプール2個ありの「システム2ー78M」を使ってるんだけど、この大きさは同じ「78」でも「無印」「L」「M」とあり、加えてさっきも書いたように穴無しと、穴あきがあって、穴あきでもスプール外側面だけか、スプール内側も穴ありかとか細かい仕様違いが多くて、どれとどれが互換性あるのか、穴の有り無しは互換性ありそうに思うけど、現物で試さずネットでエイヤと買うっていうのは、まあ本体ごと買った場合スペアスプールがスペアリールになるだけで使えなくはないので良いんだけど、できたら同じ「78M」が欲しかった。で、しばらく前に出てきたんだけどヤフ○オク5000円スタートと、穴あきの3~4千円の相場を考えるとやや高く、売れンかったら値段下がってくるだろうと思ってたら、売れなかったのは予想どおりだったけど、出品取りやめてしまってガックリ。Lと無印はそこそこ出てくるけどMは結構珍しい。やっぱり「迷ったら買っておけ!あとで売ることはデキても、あとで買うことはデキん」というのは金言である。と思ってたら、珍しくあとで買うことができた。同じ出品者がまた出品してきたので、5000円開始価格+送料で無事確保。ヤレヤレだぜ。

 ラインは表層ユックリ引きたい時もあるのでタイプⅡとかも欲しい、もちろん主力のタイプⅥは予備ライン含め2本は釣り場に持ち込まねばならぬ。もいっちょ重いタイプⅦとかも用意して、メッキの時期にはフローティングも、とかになると、同時に全部使うことはなくても、いちいち巻き替えるのも面倒くせえので替えスプールか変えリールに巻きッパで運用できるのは楽で良い。見よ!この充実の8番9番のフライリール体制!!システム2穴無し89が3台にプラス替えスプール1つ、78Mが2台にプラス替えスプール2つ、「システム1-678」、「コンセプト2-35」が1台ずつ。加えてマグネシウム本体は塩に弱いとやっぱり判明してお蔵入りにしたリョービ「455MG」も2台プラススプール1つあって、川シーバスとかには出せる。もはや充実を通り越して過剰である。しかたないよね?病気だから。足るを知れば不足はないのに欲望に歯止めをかけられないのは人類の宿痾か?話がデカすぎる?

 「650ss」に関しては、我が家には既に後継機種の「スピンフィッシャー6500ss」が2台体制であるので実釣面ではまったく必要ない。使用感もギアは4桁が基本ハイポイドフェースギアで3桁がハイポイドギアという違いはあるけど、本体スプール互換性があるぐらい共通部品も多く分かるほどの差はないと思う。そもそも6500ss自体オカッバリ青物一発大物狙いぐらいしか出番無いのに従来型PENN両軸機に手を出したのでなおのこと出番が減ることが想定される。じゃあなんで買ったのか?っていうのはまた改めて別ネタで書きたいので今回は触れない。

 で、もいっちょの「キャリアーSS」は、一時4万とか5万とか異常な高値になってた人気機種をなんでマイナー好きのワシが買ってるのか?キャリアーでも若い頃の愛機「キャリアーNo.1」には思い入れもあるし3台持ってたりする。けど、SSはワシ的にはちょっとスプール径が小さすぎて、ウルトラライトタックルとしても”万能機”とお好きな人が評してた大森No.1サイズの方が使いやすくて、このサイズのリールに200gを切る軽量さがあったとてそれがどうしたって思ってた。にもかかわらず手が出てしまったのは、あんまり釣り具詳しくなさそうな中古なんでも屋さんがネットオークションに4台一山で売りに出してたんだけど、大森なんてマイナーなメーカー名聞いたことなかったのか、シマノ、リョービ他と件名がなっていて、「キャリア」はもちろん「大森製作所」「ダイヤモンド」とかで検索かけても表示されてこない状態で、かつ本体は樹脂製でサビに強いけど、金属パーツのベールワイヤーのラインローラの反対側とハンドルが腐食してて見た目ボロいので安く手に入るなと思ったのでダメ元で5220円で入札しておいたら4100円で落とせてしまったのである。ちなみにウオッチしてたのが6名でワシ以外にも気づいてはいたようだけど状態の悪さを鑑みて5千円も出せなかったのだろう。一時の異常な”プレ値”は、リールとしての実用性、性能が、当たり前だけどまったく変わってないにも係わらずすでに落ち着いていて、”大森アナリスト”としての相場観としては1万円台前半。箱とか揃って綺麗な個体で2万円超えれば良いところという感じになっている。まあこのボロさなら妥当な落札価格というモノだろう。ちなみに他の3台は要らんうえにかさばりそうなので、まだしも使えそうなシマノと本命のキャリアーSSの2台だけにして60サイズで送ってもらった。送られてきても整備する気にもならんようなゴミに送料かけたくない。ワケの分からん金銭的にまったく価値の無いような機種を喜々として購入してバラしているこれまでの所行からして意外に思うかもしれないけど、ワシの中には明確な基準があって、なんの個性も工夫も味わいもないような真の意味でのゴミスピは愛すべき”ゴミスピ”とは違うのである。ワシこだわりのある差別主義者なんである。

上段左タックルオートSS、右マイクロセブンCS
 で、使うならさっきも書いたようにNo.1サイズのほうが好きだし、なんならSSサイズも隠れた傑作「マイクロセブンCS」や金属本体の「タックルオートSS」も蔵には何台か転がってる。ゴメン嘘ついたマイクロセブンCSは4台、タックルオートSSも2台で、あわせたら”何台か”ではすまんぐらい在庫している。マイクロセブンCS価格高騰して5万円ぐらいになってくれんかね?今時の、水辺で使う道具として明らかにおかしい”防水性能”とかが求められるようなアホスピニング買うより、よっぽど使いやすいと思うけどな。ワシが古い道具使ってるのはノスタルジッて”味わい”を楽しんでるんじゃなくて、実釣面でそのほうが比較にならんぐらいストレスがなく快適だからである。マイクロセブンCシリーズは”カリスマ釣り師”であるナマジが太鼓判押すのでみなこぞってネットオークションに出てきたら入札するように。どうしても手に入らないという場合、ご連絡あれ。その場合ぼったくってあげるのでしっかりお布施を用意しておくように。ぶっちゃけそんな感じで想い出補正がなければ、同じ樹脂製本体の大森スピニングならキャリアーより丈夫さ耐久性を増してあるマイクロセブンCシリーズの方がワシ的には上だと思っている。まあこのへんは好みの問題でどっち選んでも良いリールには違いなく微差でしかない。ならなんで送料入れると5千円もかけて購入したのか。たとえ5千円で買ったとて、綺麗にしてやって整備して状態良好で出品すれば、1万円からにはなるだろうと思うし、まあ持ってても悪いリールじゃなしで、迷ったら買っておけで手が出てしまったというところ。

 でも、腐食した金属パーツは綺麗にするって言ったって限度があるから、そんな良い値で売れるほど綺麗にはできないだろって思うでしょ?もちろん腐食した部品を綺麗な見た目に戻すような技術は持ちあわせていない。でも、使用可能な状態でそれ以上腐食が進行しないようにお化粧するぐらいのことはできる。その上で使用前提で持ってる別機種やらから綺麗なパーツを持ってきて、キャリアーSSは綺麗な良品に仕上げて、実使用機は多少見た目があれでもまあいいやと割り切ることは可能。っていう判断であった。以前書いたようにキャリアーとマイクロセブンCにはスプール互換性がある。あるけど、意外にその他は共通していなくて互換性がない。ギアはオシュレーションが違ってるし、ボディー形状も異なる。今回の目当ての2カ所についても、ベールまわり一式なら交換は可能だけど、ラインローラーがCでは樹脂スリーブ入り硬質クロムメッキ仕上げなのに対してキャリアーは酸化アルミ系のセラミック直づけで寸法が違いラインローラーだけの交換は不可。ハンドルはキャリアーはいつもの大森三角パドル型ノブ、Cはウッド風の樹脂製ノブの魚雷型。なのでマイクロセブンCSからの移植は今回できない。で、どこから持ってくるか。ハンドルは三角パドルのはオートベールでも他の小型機でも共通なので珍しくない。もともと名機オートベールの樹脂ボディーでの復活っていうのが”キャリア”シリーズ公式見解なのでオートベールSSのハンドルは貼ってあるギア比のシールも一緒でまったく交換問題ない。けど、ラインローラー込みのベールまわりはやや難易度高い。比較的後期の韓国大森あたりでキャリアーやマイクロセブンCの系譜のものから持ってくるのかなと思って、「ポスカS」でも探してくるかなと思ったけど、そういえばブロウニングブランドに提供してた「SDX2」もSSサイズでラインローラーセラミックだったよなと思い出したのでこれで行けるだろう。上の写真でどちらも茶色っぽいセラミックローラーなのがお分かりいただけるだろうか?ベールまわり一式キャリアーの流用だろうという感じ。あと思いつくのは「キャリアマークⅡ」のSSサイズでも多分いけるだろうけど蔵に転がってるのはNo.1サイズなので、まあSDX2だなという判断で”綺麗な状態に持っていける”という思惑があっての入札だった。

 ところが現物届いて、ちょっと”つかまされた”気分。まあ意図的ではなかったのかもだけど、写真では見えない位置になっていた逆転スイッチが欠損している。中身確認で本体蓋開けてみたら、スイッチの樹脂パーツが折れて外れたようで、折れた樹脂パーツの出っ張りと止めてたパイプほか逆転防止関係の内部部品は残っていてスイッチの樹脂パーツがあれば復活可能。まあこれもオートベールSSから移植すれば良いだけだけど、交換後に見た目汚いけど実釣問題なしの個体が生じるのは良いとして、逆転防止まわりの部品供出したもともとのオートベールSSの機能が損なわれてしまうのはよろしくない。ただワシちょっと別件で逆転スイッチ省略してみようかなと思ってる機種があって、何かというと大森インスプール最後の機種にして傑作の呼び声も高い「コメットG1」の足を真ん中で切って束ねてグルグル縛って樹脂で固めた、グレ釣りとかでローター回転を指で調整しつつラインを送り出して竿を立てる”逆転釣法”用とおぼしき改造が施されたボロ個体を安く手に入れてあって、スピニングリールの機能はどこまで省略できるか?という考察の中でベールワイヤー取っ払ってマニュアルピックアップ機にした次は、ドラグと逆転防止を省略して、ローターの回転を右手人差し指で調整するっていう形になるのかなと考えて、そのためにはインスプールのローターの下部に指をあてるのが好適だろうなと思ってたところに安く出てきたので確保していたのである。こいつの逆転防止関係はそういうことで不要になる。サイズがあうかどうか、なんなら削ったり調整してなんとかならないかちょっと挑戦してみたいと考えている。なんともらならなかった場合は、まあ必要な部品か部品取り個体が出てくるまで気長に待つのかなと思っちょります。写真の4台でやりくりして、綺麗な純正部品揃ったキャリアSSと、多少腐食とかあるし間に合わせの部品で純正状態じゃなかったりするけど、使用には問題ないオートベールSS、SDX2、機能を削りまくった実験的なコメットG1の”使える”4台に仕上がると嬉しいなと目論んでおります。

 ただ、リールを分解整備したくなると、何でも良いから開いて中身を見てみたいという、サイコパス系の人体解剖してしまう快楽殺人者の気持ちもちょっと分かるぐらい、どうにも止められないぐらい、いじくり回したくなるんんだけど、今現時点ではその症状は治まっていて、整備必要な使ってる機種も放置してる有様なので、いつになるか分からんですが、どういう結果になるか気長にお待ちください。こうご期待。

 タイトルの数字?恥ずかしながら現時点で我が家にあるリールの台数です(そしてさらに2台配送待ちという恐ろしい事実)。

2026年2月14日土曜日

ケモノの脂を喰らえ

 豚汁ならぬ猪汁が冬の定番になりつつある。イケチャンがカマス釣りに来るときにちょくちょく、猟で仕留めた鹿や猪の肉をお土産に持ってきてくれるからである。ありがたいことである。魚はオカズ操業して釣ってくれば、いつも美味しいのを食べることができるんだけど(この冬苦戦中だけど)、野菜やら肉やらは生産してないのでいただけると大変助かる。まあオカズは買えば良いんだけど、さすがにジビエ系はおいそれとは買えないのでなおのこと嬉しい。あと、それらと対極のコンビニ菓子とかジャンクなおやつも自分ではあまり買わないので、ワシがそういうの好きだと知ってるから皆買ってきてくれたりする。これもまた味わい深いのよね。

 ワシ普段の飯は旨いもの食ってるという自覚がある。何しろ自転車で5分10分の釣り場から直送したトレトレピチピチのマアジだのアカカマスだの刺身にしたり、酢で締めたり、干物にしたり、天ぷらタワ-作ったりして食ってるからまずいわけなく、都会で金積んでもなかなか食えないような美食を堪能している。地場産の安い野菜やキノコ、柑橘もふんだんに取り入れて旨いうえに健康的で栄養的にもバランスの取れた食生活を送っている。でも、人間旨くて健康的な食事だけで常に満足かというと、無ければないで満足してしまうんだろうけど、たまに食うコッテコテの獣脂のコクやジャンクな袋菓子の濃い化学調味料のきいた味もこれまたこたえられない旨さがあるのである。多分雑食性の生き物であるホモサピの生来の性質として、同じモノだけを食べ続けると必要な栄養素が不足したり、微量な毒性分が蓄積したりするおそれがあるので、それを避けるために、色んなものを食べたがるという本能的な欲求があるのだろうと思っている。特に、たまに食う魚以外の鳥獣の脂の旨さは体に染み渡るような感覚が伴う。獣の命が我がものとなることが腑に落ちる気がする。

 ということで、猪汁なんだけど、まあご家庭で作るような豚汁と作り方は変わらない。一般的にはブタとタマネギを炒めておいてから水を張って各種根菜を中心に入れていき味噌で仕上げるんだろうけど、面倒なので猪肉は炒める工程は抜きに適当に冷凍半解凍ぐらいでサクサクと切り分けた状態で、根菜から火を通しつつ鍋にぶち込み、火が通ったら味噌とネギぶち込み、そのまま食うも良し、味を染ませるためにクーラーバックで保温調理しても良しで、そのへんはお好みにと言う感じである。豚汁に入れる具材としては根菜類やコンニャクなどが一般的だけど、一人暮らしだとあまり多くの具材を入れると鍋から溢れる。豚汁食べたくなって材料あれこれ買いすぎてしまうのは、それで大量にできあがった豚汁をたらふく食いまくるのと併せて”豚汁ハイ”とマンガ「働かないふたり」では呼ばれていた。ということで、ワシの猪汁には厳選した精鋭しか具材として入ることが許されていない。とりあえず猪肉は必須として、あとは根菜類が重要だろうけど、一般的な大根、ゴボウ、にんじん、タマネギ、芋類のラインナップから、にんじん、タマネギを外す。大根は好物なので外せないし、豚汁系にはゴボウの土臭いような野趣溢れる風味が入るかどうかで、仕上がり具合が大きく変わってくるのでこれまた入れないわけにいかない。にんじんタマネギは甘みも出ていい役者ではあるけど、それを芋系をサツマイモにすることによって甘み方面はお任せしてリストラした。サツマイモは味噌汁系には意外なぐらいあうので大好き。あとはコンニャクも個性的な役者だけど鍋に入りきらなくなるので降板。で仕上げはネギ、出汁は昆布で早煮昆布を使って昆布も具にして食べる。というのがワシの猪汁スタイル。旨いゾ!

 でもって特に旨いのが、猪と言ったら脂の部分で、今回脂の部分だけは辛子酢醤油つけて食べた。普段食べ慣れていない獣脂を食べ過ぎて胸焼けするぐらい堪能したった。次回は角煮とかにしても良いかもしれん。もちろん猪汁や角煮以外でも、生姜焼きとか豚肉メニューはだいたいいけそうな感じがする。我らのご先祖様が家畜化していつでも食べられるようにしたのも頷けるぐらい、原種であるイノシシの段階で旨い。ちょっと野性味を感じる豚肉を想像していただければだいたい合ってると思う。もちろん野生のイノシシだと、個体差もあって臭いのが居たりなんだりするのを、品種改良しながら均一に育て上げる技術を築き上げてきたブタの歴史があり、普通にスーパーマーケットで安くて美味しい豚肉が買えるというのは素晴らしいことだと思う。野趣を感じる猪肉に対して、現代のブタは洗練された柔らかな肉だと感じる。まあ、どちらもそれぞれ素晴らしいご馳走である。

 で、畜肉でご馳走と言えば、年に1回クリスマスあたりにケン一に食わせてもらう松阪牛のすき焼きも、実に豪華で滋味に溢れるご馳走である。ケン一に鍋奉行してもらって、関西風に砂糖と醤油で焼いて溶き卵で食べる綺麗にサシの入った和牛。普段食べるような食材とはまた違う特別感のあるご馳走であり、次の日ぐらいまで部屋に牛脂の焼ける良い匂いが漂いよだれが出るぐらいのものである。鶏卵が風邪ひいたときに精を付けるために食べるような高級品になるのは困るけど、牛肉は滅多に食べられないからこそのありがたいご馳走という位置づけで良いんじゃないかと思う。牛を飼うのは鶏はもちろんブタを飼うよりもコストがかかりそうに思う。そういう良い日に食べる贅沢品があっても良いし、それを毎日食おうとする必要もない。そんなことをしたらありがたみがなくなるというものである。そんなことをしようとした結果が牛海綿状脳症や牛丼屋チェーンの人を家畜以下の部品扱いして使い捨てる酷い”ブラックバイト”とかなんだろう。

 あと、カマスの時期にお客さんが来て、魚それほど釣れなかった時には何でも美味しい近所の街中華に繰り出すんだけど、ここの唐揚げ定食がものすごいボリュームで、でも美味しいので食い切れてしまう。鶏肉は一番安い魚以外の動物性タンパク質で、鶏でもさらにお安い鶏皮とか鶏レバーとかは貧乏生活送ってるワシでも手が届くのでありがたいかぎりである。

 まあ、感謝したからって命奪われた動物が救われるかっていうと疑問だけど、それでも感謝して、獲ってきてくれた猟師さんや畜産、養鶏業者さんにももちろん感謝して、肉もたまには楽しんでおきたい。魚ばかりの食生活に不満があるワケじゃないけど、たまにはお肉も良いものです。皆さんありがとコンチクショー。

2026年2月7日土曜日

対カマス妄想タックルボックス

 ヘラブナ釣りの世界では同時に竿を2本以上出してはいけないとされている。1本新たに出すなら使っていた1本は畳んで袋にしまう。競技会のルールとかでもそうなっているけど、基本的な釣り方のイロハとしてヘラ釣りの教科書でもそうするように書かれていたりする。バス釣りなんかだと、バスボートの上に各種ルアーを変えたタックルを並べていたりするので、釣りの種類や、特に船上か陸っぱりかで変わってくるとは思うけど、基本的にはヘラ釣りのその教えは良くできてるなと納得している。

 まず竿を何本も一度に出すと、釣り場で邪魔で踏んづけて折りかねないってのがあるけど、それ以上にしょせん一度に使えるのは置き竿除けば1セットだけなので、選択肢が絞れていないなか、いろんな道具が手にできる状況だと、決めきれずにどちらつかずの中途半端な釣りになってしまいがちでる。ワシが、竿何本も並べて挿せる”弩級箱”をいつも馬鹿にするのは、釣りたいモノ、狙いモノが絞れていないようにしか見えず、そんな雑な釣りで釣れるかよ!って思うからでもある。

 もちろん、船で移動で状況に応じて本命の青物狙いからお土産確保の根魚釣りもするとかになると、いくつか道具は用意せざるを得なくなるだろう。けど、船上では邪魔にならない位置に竿立てもきちんと用意されているので竿立てに使わない竿を刺した時点で同時に2本出していない状態と同様にはなると整理できる。車に積んであって状況に応じて使う道具を変えるっていうのは似たような話。またどうしても2種類の釣りが同時進行する釣りものもある。”泳がせ”がそれで、アジ釣りつつ釣ったアジをぶっ込んでアタリを待つなんていうのをやらないと、餌確保しつつ本命を狙えない。その分難しいけどそれは必要性があるのを理解してやっているので、どっちつかずなことをやっているのとはワケが違う。

 でもって、カマス(アカカマス)釣りにおいても本職の人たちになると、飛距離が出て探る能力にたけているジグヘッドのワームで群れを探して棚だの距離だの把握した後は、群れが大きく固め打ちできそうなら餌釣りに切り替えて餌の匂いで活性や棚を上げながら数を稼ぐというようなこともやられているので、2つの釣り方を上手く使い分けできるだけの技量があれば、そういう釣り方もありだとは思っている。その場合おおむね使わない方の竿は車に戻されるようにみうける。出しておいても引っかけたりろくなことにならない。

暗い時間のフライでカマス
 そういった明確な戦略に基づく、釣り方の使い分けって実際にはかなり難しい。例えばワシはここ数年カマスはフライを主体に釣っているけど、フライでは苦手な状況というのがある。群れが遠い、暗くて毛針への食いが悪い、とかが典型である。なら釣り方を使い分けて、群れが遠いときはルアー投げて、暗い時間には餌投げておけば良いじゃんって思うかもしれない。ただ、それをやると結局釣り方が絞れていない状況になって戦略がとっちらかって竿何本も弩級箱に刺している弩級の素人と同じ過ちにはまっていく。ワシもカマスをルアーで狙うときはあって、混雑が予想される時期にルアーで来るお客さん案内するときとかには、バックスペースの関係で釣り座が確保しにくいフライではなくルアーを選択して、アタリルアーやら棚やら探って情報流す“案内人”の仕事も一応してたりする。ただ、たまに1日ルアー投げただけで、次のフライで釣る機会にはもう既に感覚がちょっとズレてしまってフライでの釣りのリズムに復帰するまで苦労したりする。基本、釣り方を変えて同じようにどの釣りも釣れるほどの器用さあるいは熟練度がない限り、色んな釣り方に手を出しても、戦略はおろか釣りの技術そのモノすらとっちらかってしまって収拾つかなくなりがちである。あと、カマスはフライでやると決めたからには、その利点も欠点も把握した上で釣ると決めているつもりで、多少フライが苦手な状況が出てきたぐらいで、いちいち他の釣りに逃げていたら釣りがいつまで経っても上手くならん。飛距離が足らなかったら単純な話なら遠くまで投げられるように練習しろだし、まあそれでもフライの飛距離はたいしたことないから、フライの飛距離にカマスが寄る場所と時合いをキッチリ押さえるっていうのの精度を上げるのがフライでカマスの根幹に係わる大事なところのはずで、それを遠くにルアー投げたら届くからといって安易にルアーロッド出してきたらフライの腕が上達するわけがない。暗い時間のフライの”弱さ”もしかり。まったく釣れないっていう場合もあるけど、今期初めの方のように餌のトウゴロウが多かったせいか、わりと普通に釣れるときもあったし、キビナゴでバコバコ釣れてる横で10:1ぐらいの難しい釣りになったときもあった。でも、暗ければ一律ダメっていうのでなければ、10:1だろうがその1匹を足がかりに、もっと釣れるように工夫は積めるはずで、餌に勝つところまでいけなくても10:5とかに改善できれば、逆にフライが得意な渋めで棚が深い明るい時間とかもあるんだしまったく悪くない。それを暗いとフライはダメなことが多いからって決めつけてしまって餌かルアーでってやり始めると、フライの上達は望めずフライで5匹釣れる可能性がなくなる。散々やって、暗い中でも釣れるときにはなんぼか釣る技術が手に入って、それでもなお釣れない状況が生じる、それがどういう時か判断できる。っていうところまで腕が上がったら、割り切って暗くて釣れない状況はルアーか餌で釣っておくっていう判断もあるだろうけど、現時点では”それをやっちゃあおしまいよ!”だと思っている。ワシはフライフィッシングが特段得意なわけでもなく特別好きってわけでもないソレナリフライマンである。でもフライでカマスを始めてしまって、やっと面白さも分かってきた現時点で、他の釣り方に手を出して釣りを乱してしまうのは避けるべきだと思っている。遊びに来てくれるお客さんにフライマンが多いから、フライで釣れる状況か調査かけておかねばならんということもある。今しばらく、カマスはフライで釣っておく方針である。

 と言ってるそばから、冒頭写真なんじゃこのカマス用とおぼしきルアー達はという話だけど、しかたなかったんじゃぁ!年開けてからカマス全然ダメなんじゃ~ッ!というわけなんだけど、実は状況が悪いのでやむなくフライじゃなくルアーを投げ始めたというのでは全くない。そこはそれカリスマ釣り師であるワシ、有言実行で難しくてもフライでカマスを継続している。ならなんで、カマス用のルアーが揃っているのかというと、当面使うあてもないんだけど、魚釣れてないからムシャクシャして買った。反省はしていない。まあ、いつものことで釣れてないからマウスの滑りが良くなる病気です。アタイ病気が憎いっ!

 ということで、いつもの如く買いあさったりしたわけだけど、まいどまいど自分でも思うぐらいだから、皆さん思うかもだけど、ルアーぐらいなんぼでも”蔵”に転がってるだろって話で、それを引っ張ってくれば良さそうなモノである。ワシもそう思う、デキればそうしたい。しかしながら釣り場では往々にして予想外のことが起こって、お隣で予想外のルアーが大活躍してたりして「そんなもんもってへんがな」ってなって、マウスがスルリのクリッククリックなのである。

 今期のカマス、なにが起こったかというと、シーズンはじめの12月に例年になく港内に餌となるトウゴロウイワシが多かった。それは本来越冬しに湾奥に移動してきているはずのアカカマス群が餌食ってて脂乗ってて旨い。という食味面での恩恵もあったけど、釣りに関しては餌追ってあっちこっちして読みにくい。すぐどっか行ってしまう。という難しさをもたらし、一方で食い気は結構あって反応は悪くないという良い面もあった。特に、ルアーにおいて顕著だったのが、暗い時間に餌追って表層に浮いたカマスがミノーとかをガンガン食って来たっていうことで、色々投げてみたりイケチャンやY君親子の投げてるルアーの釣れ具合を観察してたりしたんだけど、思いの外、ルアーによって釣果に差が出て面白い結果だった。活性高ければルアーなんて何でも良いんだろうと思うとそうじゃなく、以外にシビアな選球眼で食わんルアーにはアタリがない。

 とりあえずワシが投げてて調子よかったのがラッキークラフト「ワンダースリム70」で一緒に写ってる”シャッドキャロ”では安定の実績を誇る「ベビーシャッド」やベルズ「マジェンダ60」なんかは釣れそうなサイズ感でもあるけどなぜかダメだった。

 そして明るい時間になると、棚も沈んだしもうチョイ潜るのどうだろうと、ちょっと遊んでみたいのもあって、ディープクランクとかも投げてみたら、意外に食ってきて、安心実績のダイワ「ピーナッツⅡDRサイレント」、根魚クランクに導入中のジップベイツ「ビースイッチャー4.0」はカマス釣れました。ならラパラ系なんかの木製ディープダイバーはいけそう。

 どうも、派手なラトル音は嫌われている臭くて、絶対釣れるだろうと思ってたマジェンダ60にカスリもせず、サイレントのピーナツでは釣れている。でも色々検証していると、単純にラトル音って話ではなさげな事実も浮かび上がってきて面白い。

 朝の暗い時間に無双したのが、イケチャンの投げていたラッキークラフト「ステイシー65S」?でひょっとしたらロングリップ版だったかもしれないけど、とにかく強かった。イケチャン曰く止めたときの沈降姿勢とかが水平で宣伝どおりピタッと止まるのも良いのかもと言っていた。釣れるときはアタリッきりで、食いが浅く掛けそこねやらバラしもあるけど、とにかくよく釣れていた。ということでとりあえずワシも買うわなそりゃ。買って、ありゃ?っと疑問が生じるのが、このルアー、固定重心で動きの立ち上がりが早くリップがやや大きめなのもあって止める時にピタッと止まるというのが売りで、当然固定重心でラトル無しだと思ってて、実際以前拾った蔵にある8センチぐらいのはラトル音はしない。ただ今回買ったのはオモリの固定が甘いのかカタカタと小さな音はしている。いつになるか分からないけど違いがあるのか試すべく、そのままカタカタ仕様と穴開けて瞬着流し込んだ音無し仕様を用意した。イケチャン使ってたのは果たして音無しだったのか?

 なんにせよ、固定重心で沈降姿勢が水平なシンキングミノーなら蔵にも転がっているだろうと、ゴソゴソ引っ張り出してみた。左上マリア「フライングダイバー70」はもともと港湾の”穴撃ち”用で護岸の根元に放り込んでユックリ沈めて引き始めたらすぐに動き始めるというのが求められるので、当然沈降姿勢はすぐ泳ぎ出せるように水平。大きめのオフセットリップは動き出しも早く、止めも効きやすく優秀。固定重心だけどコイツもコトコト音がする。一応オモリを固定した版もでっちあげた。写真でひっくり返ってるのがそれ。その下のバスディ「ドリフトツィッチャー70」も良さげで、これもオモリはコトコト音はする。ない方が良いなら固定は簡単。で右上は定番品のアスリート70Sでこれはラトル音とかしないと思ってたけど、振ったらカタカタ鳴る個体もあった。まあこれも必要ならオモリ固定は簡単。最後はその条件ならラパラ「カウントダウン5」はいけるだろという感じ。

 で、シンペン水面直下引きで食ってくるぐらい棚が上がってたら、当然食ってくるだろうと投げたニールズマスター「インビンシブルDR8」は意外にアタらず、たまたま時合いを外したのか、なんか違うのか機会があれば再度試したいところ。コイツは超がつくほど優秀なミノーなので釣れるはずだと思っているけど、CD5と共通だけど逆に静かすぎるというおそれもある。潜らないミノーは色んな選択肢はあるだろうけど、そこそこ潜ってくフローティングミノーはあとはノンラトルだとバグリー「ダイビングバングオー」2インチとかか?ややレアキャラ。シンキングだと、あるいはディープダイバーだと引いてくる棚をある程度調整できるので、餌追って棚があがったり下がったりする状況では使いやすいようには思う。

 で棚が深くなってシンキングミノーでどうこうできる範囲を超えると、シャッドでリーダーにガン玉噛ませたり、簡易な天秤を間に入れたりして沈めて狙う”シャッドキャロ”。の出番なんだけど、イケチャンが琵琶湖でワーム大遠投する時に使われているらしいリグを使ってて、絡み少なく優秀らしいので真似て作ってみた。胴付き仕掛けとか作る横に枝スをだせる3方スイベルを使って、オモリに繋ぐ”捨て糸”部分はある程度しなやかで、かつ絡みにくい細いブレイデッドワイヤーを使うのが肝らしい。ここが柔らかければ当然捨て糸自体が絡む。逆に針金のように堅すぎると捨て糸にリーダーが絡む、そのどちらにもなりにくい隙間のバランスのようだ。いろんなことを考える人がいるもんであると感心する。で、シャッドキャロで面白かったのが、Y君親子が夜のカマスに参戦したときに、棚が深めのようなのでシャッドキャロで狙ったんだけど、なぜかいつものベビーシャッドはダメで、ウルトラスレッジとかスーパースレッジとかいうリップの長い、ボートのエレキモーターで引っ張る”ドラッキング”を想定したシャッドなんだけど、それが良かったとのことで、なんでだろう棚かなとか思ったけど、棚は潜る力が弱ければその分カウントダウン多めで沈めて引っ張れば良いので関係なさそうに思うし謎だったけど、入手してみて合点がいった。ボートで引っ張るのを想定しているのでキャストのための重心移動とか必要なくて、このシャッド”固定重心”だった。でも完全に固定されていなくてカタカタと小さめの音はしている。以前から書いているけど、ノンラトルでもハリとかスプリットリングが擦れる音はするので無音じゃない。なのでノンラトルのルアーでも音は出ている。でもその音がベビーシャッドのようにグラスラトルまで入れて派手なのとは違うので反応が違って当然。ということで、細かくみていくとそういう派手なラトル音ジャラつかせるルアーと固定がユルくて軽くカタカタ音がしている程度のルアーとでも魚の反応が違うということは当然考えられる。ワシ今期の活性高かったカマスはノンラトルが強いと思ってたけど、実は軽くカタカタぐらいの音があった方が良かったのかもしれない。

 なんていうことを、様々な情報から妄想してさらに疑問が湧いてくると、もう楽しくなっちゃって、そのうち実際どうなのか試さなきゃならないなと、その検証のための材料として、写真のようなルアー達が必要だったのである。とブログには書いておこう。いつ投げるねんって話だし、同じような状況がまた期待できるのかさえ分からんけど、欲しくなったから買ったんである。

 皆様寒さ厳しいおり、釣果も厳しいこともあるかと思いますが、色んな方面で変な病気を患わないように気をつけていきましょう。

2026年1月31日土曜日

If we could. We surely would.

 イヌワシという鳥を見たことがあるだろうか?ワシゃ中央アジアのカザフスタンにナマズ釣りに行ったときにオジロワシと共に見たことがあるけど、国内では恥ずかしながら福岡の動物園だったかで見たぐらいで、空を飛んでいる姿は見たことがない。翼を広げると2mにもなる大型の猛禽類で、一般の人が目にするとしたら東北楽天ゴールデンイーグルスのマスコットキャラクターぐらいだろうか?そう、ゴールデンイーグルと英名では呼ばれる鳥がイヌワシなんである。

 まあ翼長2mってちょっと想像がつきにくいかもだけど、マンガ「乙嫁語り」やNHK「地球ドラマチック ワシ使いの少女~モンゴル アルタイ山脈の麓で~」では、イヌワシを使った鷹狩りの様子が紹介されていて、普通鷹狩りっていうとウサギとかカモ類とかを狩る印象だけど、イヌワシ使ったワシ狩り?ではキツネとかを獲物にできるといえば多少想像できるか?当地紀伊半島でもお馴染みの最も日本人になじみ深い猛禽であるトビが翼長150cmぐらいらしく、トビが気流に乗って舞ってる姿やあのピーヒョロローという鳴き声にはなんとも雄大な気分にさせてもらえるぐらいで身近な鳥では大型の部類だと感じるけど、まあ長さでそのぐらい差があると現物の迫力は倍で効かないぐらいだと思う。ちなみにイヌワシを狩りに使うのは中央アジアのカザフ族の文化らしく、カザフ族の国という国名のカザフスタンはすでに石油とかの鉱物資源で景気が良く近代化が進んでいてあまり見られないようで、主にモンゴルのカザフ族がその伝統を今に伝えているそうな。

 で、東北を本拠地にする野球球団がシンボルにするぐらいだから、東北にはいっぱい飛んでるんだろうって思うと、そうではなく国内絶滅の危機が間近にせまるぐらいに数を減らしているそうな。ワシが若い頃にお世話になった志津川(現南三陸町)にも昔は飛んでいた。それが2012年以降は見られなくなってしまっているという。

 ワシが鳥の話については全幅の信頼をおいて、種同定とか迷ったら教えてもらう”鳥の人”は実は東北時代に仲良くなった人で、彼も当然故郷の山にイヌワシが居なくなったことを残念に思っている。思うだけなら誰でもできる。彼の凄いところは口だけじゃなく手が動くところで、それもワシがゴミ拾うみたいに自分の手だけ動かしているワケじゃなく、林業に携わる人やスポンサー企業なんかも巻き込んで、これまでもイヌワシが餌を獲るために重要な”草原”を確保するために、今あちこちで山火事が問題になっているけど、昔は山林には山火事の延焼を防ぐため、火防線という木が生えてない尾根沿いの草地が設けられていたんだけど、手入れが行き届かなくなっていたのをみんなで整備してきた。日本の山野で減ったのは手つかずの原生林や人里の里山ではなく草原であるという報告もあるそうな。草地を増やした結果、志津川の山にはイヌワシの餌となるノウサギやヤマドリが増えて、現在イヌワシが生息している地域よりも餌環境は良くなっているとのこと。でも、イヌワシは帰ってきてくれない。なぜならイヌワシ自体が数を減らしすぎて増えにくくなっていて、若い鳥が、待っていて他の生息地から供給されることが期待できないぐらいの危機的な状況のようである。

 環境省のレッドリストでもイヌワシは絶滅危惧ⅠB類という上から2番目の整理。環境省としても手をこまねいてるわけにはいかないけれど、ご存じのように力も利権もあんまり持ってない省庁だから、予算も潤沢には持っていない。重要性は認識していてもない袖は振れないから予算が降ってくるのを待っていたらイヌワシ国内絶滅してしまうというのが、もう目に見えている危機的段階。で、鳥の人たちどうしたか?急がにゃならんので、クラウドファウンディングで金集めてやっちまえ!となった。それが今回紹介したい「南三陸イヌワシ野生復帰プロジェクト」である。

 野生で巣立ってくるのが期待できないなら、動物園で繁殖させた個体を野生復帰させていこう。と言えば単純だけど実際には、その段階で失敗に終わった日本産のトキの例を出すまでもなく、難しい試みである。まずは繁殖の技術から野生復帰させる手法から、動物園、復帰に携わる技術者、学ばねばならないことは山とあるだろう。先例としては鳥類という括りなら、中国から大陸の個体群の親を譲り受けて野生復帰、定着をある程度成功させているトキとコウノトリ、国内個体群から親を確保して試行錯誤しているライチョウという例はある。イヌワシの先例としてはスコットランドがあるとのこと。やってできないことはないという腹の括り方か、やってできなければ絶滅あるのみという焦燥感からか、いずれにせよ”やる”と決断した関係各位には最大限の敬意を覚えるところである。

 すでに、先進事例等に基づいて「南三陸イヌワシ野生復帰プロジェクト 実施計画書」を策定し、種の保存法の規定に基づく、国(環境省)のイヌワシ保護増殖事業計画に適合している旨の認定を環境大臣から受けているとのこと、あとはオゼゼの話である。

 この話は、動物愛護団体の「クマがかわいそうだから殺さないで」とは感情論だけで動いていない点で大きく異なる話であると、当ブログの読者様にはお分かりいただけるだろう。頂点捕食者の存在が、餌となる草食動物の生息数や行動に影響を与え、植生を変え河川流路さえ変えうるぐらいに、生態系全体にとって大きな鍵となることは各種報告されている。また、そういう頂点捕食者が存在するためには逆説的に豊かな生態系の存在が前提となる。加えて、現実として火防線も整備されていないような山林では昨今増加しつつある山火事で人の命さえ危うくしかねない。頂点捕食者であるニホンオオカミを絶滅させてしまったしっぺ返しは、現在シカやイノシシによる作物への食害という形で我々が受けていることは、見たら分かるでしょこのしまつ?って感じである。今なら間に合うとすれば手を打たねばと思う。

 と同時に、まあクマかわいそうも、分からんではないと多くの人も思うだろうし、それと住んでる人の安全と天秤に掛けて、上手に棲み分けるなり、個体数管理するなり感情論だけじゃないけど感情論も考慮には入れて、野生動物とはなんとか落としどころを見つけて”和解せよ!”なんだろうなと思うなかで、遠くの懐かしい山をイヌワシが優雅に飛んでくれたら、それはとても素晴らしいだろうなと、ワシも感情論で思ったりもする。クマに襲われて亡くなった動物写真家の星野道夫氏が、人にとって、たとえ都会の街で暮らしていても、遠く離れたところでカリブーたちが大移動している、っていうことは重要なことであり必要なのではないか。という旨エッセイで書かれていたと思うけど、そういう気持ちは確かにある。もし日本の空にイヌワシが舞わなくなったら、舞っていると思えなくなったらそれはとても良ろしくないことではないかと直感的に思う。

 クラウドファウンディングというのは、ワシの大嫌いな”選挙”と違って、直接的にその行おうとする策に金で”1票投じる”ことができるので、ワシ嫌いじゃない。公共予算には公共予算の、デカい、それこそ国家的プロジェクトを行えるだけの枠組みという利点があるけど、結局政治的な綱引きでどうこうされてしまうので、政党支持母体の利益団体の好みに合うようなものになりがちで、まあクソ食らえと思うような方向に行きがちである。その点、クラファンは「是非やってくれ」って思える事業を直接支援できる。ほっとけば要りもせん釣り具ばっかり買うことになるから、たまにはこういう大事な事業を支援するために身銭切っても良いんじゃないかとワシャ思う。なのでチョロッとだけど支援させていただくことにした。

 あと、クラファンの良い点には話が早いってこともあって、公共の予算とか引っ張ってこようとしたら面倒くせえうえに時間が掛かる。クラファンの良さを初めて認識したのは「コロナ禍で金がなくなり法隆寺」が当面の修繕費やらの運営費をクラファンで集めたという記事を目にして、そんなもん本来は国の文化財保護の予算でやるのが筋だろうと思うにしても、予算組んで来年度施行とかでは間に合わねぇってときにサクッと目標額集まってて、これはなかなか凄い仕組みだなと思わされたものである。

 ま、クラファンで金集めてるって言ってもピンキリで、中にはポケットにナイナイしうよとたくらんでるような輩もいるだろうし、そういうのを避けるための選球眼とかがクラファン利用時には求められるんだろうけど、今回の事業はそういうのはまったく心配しなくて大丈夫。これまでやってきたことや、環境省のお墨付きとってることを見れば客観的にもちゃんとしているというのは分かると思うけど(クマさんのために森にドングリ撒きましょう、では環境省はさすがに認めんと思う)、もっと端的に、鳥の人は鳥が大好きで、その好きさ加減はワシが魚を好きって以上のモノがあり、そういう鳥の人が、全力で鳥のために取り組む以外のいらんことをするとはまったく考えられないので、ナマジの魚好き具合を信頼できると思うなら、鳥の人はそれ以上に間違いのない鳥好きだと信頼してもらって大丈夫です。

 ということで、普段鳥を殺しかねない釣り糸使っていて、種族「釣り人」全体としては釣り糸で沢山鳥を殺してきている我々は、罪滅ぼしに可能な範囲でご支援してもバチはアタらんと思うのです。ぜひご支援をお願いします。我がブログの読者さんは数は少ない、少ないけどモノの分かる精鋭だと誇りに思っております。そのうちの何人かでもクラファンに協力してくれて、南三陸町の空にイヌワシが舞ったときに、共に「オレもちょっと手伝ったンや!」と誇らしい気持ちになれれば重畳。そういう未来にできるハズだし、きっとそうなるでしょう。

(画像、イラスト引用:「南三陸イヌワシ野生復帰プロジェクト」公式サイトより)