2026年5月30日土曜日

糸ヨレしないスピナー

 ギャルギャルギャルギャルと頭の中でブレードが回転し続けている。スピナー熱が全然治ってません。アタイ病気が憎いッ!

 せっかくなのでスピナーでシーバスとか釣ってみたいんだけど、スピナー独特の本体も回転してしまい長時間使い続けるのは難しいという問題があって、なかなか出しどころが難しい。どうにかならんのかと思うんだけど、実は回転しないスピナーにはアテがある。2パターンあって一つは皆さんお馴染みのスピナーベイトである。

 スピナーベイトは回転部分とオモリ部分を二股に分離してあって全体がグルグル回ってしまうようなことはない。これ案外スピナーの得意なメーカーも気がついてて、ワーデンス(ヤマキ)「ルースターテール」のスピナベバージョン「スーパールースターテール」とかメップスミノーのスピナベバージョンとか、渓流とかで使うスピナーのサイズ感のままスピナーベイト化した製品は存在した。まあそういうわけで小型のスピナベってのは一つの解決方法ではある、実際スピナベでシーバスは釣ったことあるしいけるだろうってのは目星がつく。つくんだけど”スピナーで釣る”っていうときにそれでいいのか?と自問すると、なんか違うんだよねって気がする。まあスーパールースターテールは買ってしまったので使っても良いにしてもだ。実際試し投げしてみるとスーパールースターテイルは良くできてて正解の一つだとは感じた。

 で、もう一つの回転しないスピナーとしては、ウェイトフォワードスピナーという日本ではあまり馴染みのない分野があって、これはスピナベとは違っていかにもスピナーな感じがしてワシ的にはこっちが本命である。もともと湖とか流れのある川とかで、その名のとおり前方の重めのウェイトでドンと沈めて、広い範囲を効率的に探るためのものらしく、日本でも売られてたとおぼしきものとしては、メップス「ラソックス」、ABU「モラムスピナー」の2つがあって、まあどちらも入手しました。ちなみにモラムスピナーは日本時代のもので、ABUはハイローの時にも紹介したけど日本でルアー作らせてた時代があって、買った2個はそれとは別口だけど、そのころの工場在庫の放出品とみられる、いわゆるバッタモノがネットオークションに流れてて、100枚づつぐらいでドカって売ってたんだけど、トビーとかスプーンの塗装前のとかはともかく、モラムのブレードだけでも大量出品されてて、そんなに買っても使いどころがないだろうと思うけど入札してる人はいた。
 テツ西山氏監修・翻訳の「改訂版ルアー&フライフィッシング アメリカ淡水魚釣りのすべて」によると、「魚が広範囲に散らばっていたり、ある深さにサスペンドしている場合には、このルアーが抜群の威力を発揮する」となっていて、五大湖とかのウォールアイをはじめ、スモールマウスバス、パイクやトラウトにも効果的と紹介されている。このルアーは特徴として、ブレードの前方のオモリが下方重心になっていて、形状とあわせて全体が回転してしまうのを防いでいる。じゃあ、普通のスピナーのブレードの後方にあるオモリも下方重心にしてしまえば良いのではないかというと、そうはいかず、ちょっと考えると分かるけど下方にオモリを出っ張らせるとブレードがぶつかって回らなくなるので、今時のスピナーはだいたいある程度はそうなってるようだけど限度がある。でも、オモリを前にしてあればいくらでも下に出っ張らせることやラインアイを上方にもってくることが可能。じゃあなんでそれが主流じゃないのか、みんな本体も回転してしまう普通のスピナーを使ってるのか?まあ、利点もあれば欠点もあって、後方重心じゃないので重量のわりに投げにくいし絡みやすいというのとかがあって、そのために絡み止め兼、歯ズレ対策で前方にワイヤーが接続されていることが多い。ただ、このタイプが一般的ではなく使われていないかというと、よく考えるとそうともいえない面もあって、前方に重いウェイトがあってラインアイが上で下方重心、そして後方にブレードがある、というと日本でも結構普通に使われているルアー達がそうだと思い当たる。クルクル系のルアーがそれで、ワシも元祖的存在であるマンズ「リトルジョージ」とかカヤックのシーバス釣り、青物釣りでお世話になった。

 まあでも、またシーバス釣りにリトルジョージ出してきて釣っても「スピナーで釣った」という満足感は醸し出せないように思う。ということでウェイトフォワードスピナーで釣りたいと思うんだけど、元々の使い方が、広く探るためにぶん投げて一定の棚まで素早く沈めてやってっていうものなので、そもそも日本の中古市場に弾が少ない上に小型のモノはなお少ない。一応メーカーが不明な小型のモノを確保したけど、正体不明では簡単には補充が効きそうにないうえに、ワシがイマイチ信用していないインラインスピナーなので、ブレードがクレビスで接続されているやつを、れいによってまた作ります。ついでに後方にメップスの樹脂製ミノーを搭載されていた、ポールバニヤン「66」もお色直ししてみます。ちなみにメーカー不明の小型ウェイトフォワードスピナーは試投してみたら思いのほか良くできてて、回り出しがもたつく印象のあったインラインのブレードも問題なく回ってて、本体回転して糸ヨレ生じさせることがない小型スピナーとして、前方に下方重心のオモリをブレードにアタらないギリギリの形状で配置してコンパクトにまとめてあって、中国製だとおもうけどオリジナルの設計ならたいしたモノだと思う。スピナーというルアーを良く理解していないとこうはならないだろう(D3カスタムルアーズ「ファーラップ」って日本のメーカーのものが元ネタと判明。元ネタ買ってパチモノは封印しておこう)。

 前述の「アメリカ淡水魚釣りのすべて」では、多くのウェイトフォワードスピナーではフックは活き餌を刺すことが多いのでシングルフックになっている、とあるけど、「66」とかはそのシングルフックにニワトリの毛が巻いてある。該当箇所の写真左のページ右下の黄色いヘッドのがそれで、軸の長いシングルフックにグリグリとハックル巻いて尻尾に派手な色のをあしらってあって、巻くのも簡単だし見た目もシングルフックむき出しより良い感じになるので真似させてもらう。活き餌刺す予定はないからな。66のお色直しはルアーの世界では伝統的な色使いである赤白に、自作のには白系のハックルに尻尾はオレンジと黄色のミッキーフィンカラーにミラージュ(派手にギラつくフラッシャーの一種)混ぜてという感じにした。

 自作ウェイトフォワードスピナーの作り方としては、まずステンレス硬線を中通しオモリに突っ込んで、片方をひねって輪っかにしてラインアイとして、オモリをグイッと曲げてラインアイを上にくるようにしてヘッドを成形。後方のステンレス硬線にクレビスを使ってブレードを装着、金属ビーズをいくつか入れてステンレス硬線を折り曲げてフック交換可能なスナップみたいにして毛で飾り付けたシングルフックを取り付けた。ヘッドは黄色く塗装して金色のグリッターをふりかけてウレタンコーティング。

 ヘッドの先にワイヤーがいるかどうかは、歯のきつい魚対策としては、そもそもフックがワイヤー介して後ろの方に付いているのでいらないという判断。絡みにくくするための天秤的な必要性は投げてみて要判断という整理でいく。ヘッドの形状は下方重心でオモリをぶら下げるような設計だと加工が難しいので、ペンチ2本で曲げれば済む上方にラインアイを持ってくる方式とした。これで回転しないようになるはずで、でなければ多くのジグヘッドが回転してしまう。重さはシーバス用に表層引くのが想定されるので0.5号と、コチとか砂浜で底物を狙うのも想定して5号のを用意してみた。ブレードはルアー自作のお供「日本の道具屋」で見繕って重いのはインディアナの3号、軽いのはウィローとコロラドの1号を用意してみた。

 で、完成して試し投げしてみると、意外に上手くいかない。

 まずは、重い方は回転が悪い。ブレードなんて真っ直ぐな軸にクレビスで接続してあればブンブン回るモノと思ってたけど、ヘッドの真後ろだとスリップストリームに入ったみたいになって回すのに必要な水流がたりないのかも?ぐらいしか思いつかない。自作の重い方よりはヘッドが軽そうな66と比べてもブレードが小さい。だったらブレードでかくするかと、スピナベ用のコロラドでサイズアップ。ステンレスの硬線を曲げて作ったのを真っ直ぐに戻しながらの作業は面倒くさかったけど、とりあえず正解だったようで回り出しややもたつくけどブンブン回るようになった。小さい方2つは回転はスムーズで良く回ってるけど、たまにフックが接続部でクルッとひっくり返ってエビってしまって、この状態だとブレードじゃなく全体がバランス崩してフラフラ揺れるだけで回らん。こちらはじゃあフックがある程度固定されるようにと、アイにゴムパイプをかぶせてから本体に接続してやったら問題解決。

 ついでに小さい方は軸の長いフックを後方接続だと全体的に間延びした感じになるので、フックを軸の短い「管付きチヌ」にして交換。接続部の位置はブレードが当たって回転を妨げないように余裕持たせたけど、回転するときはブレードは軸から少し離れるのでもうちょっとヘッドに寄せて全体を短くまとめた方が、ヘッド食ってきてフッキングしにくいとか長さがあると飛距離出しにくいとかを回避できるかも。今のところは普通にフックの方食ってくる感じではあるし、絡まず投げられて飛距離も必要充分に出せている。いずれにせよまずまず欲しかった性能のウェイトフォワードスピナーに仕上がってくれて、小さい方は既に魚も釣っていてスピナーはシーバスにも有効であるっていうあたりまえ体操なことを再確認しつつ、本体回転せずワンポイントリリーフ的な使い方しなくても良いスピナーという手持ちの切る札が新たに増えて良い感じである。

 ルアーを自分で作ってみると、きちんと機能させるにはなにが必要か、基本のところから実体験として理解が進むので非常に良い経験だったと思う。病状悪化して使いもせんスピナー買いまくったけど、最終的に自分の”芸の肥やし”になってくれたようで無駄にはならんかった、とブログには書いておくルアー図鑑うすしお味第89弾はウェイトフォワードスピナー関連でいってみましたとさ。

2026年5月23日土曜日

6インチ≓15センチの力

 魚釣れてないわけでもないのに、変な病気がドンストップ!アタイ病気が憎いッ!

 現在、症状が出ているのは春のを引きずってスピナー方面と、もう一つがタイトルのように6インチ級のミノー?で、もう海の季節がまったくワケ分からんことになってきてるので、いよいよ今まで釣れてなかったような魚たち、例えば越年大型化したメッキというかジャイアントトレバリーやら、手のひら越えぐらいは確認しているゴマフエダイ(マングローブジャック)やまだ見ぬウラウチフエダイ(パプアンバス)やらのフエダイ系がもっとデカくなって川に入ってくるんじゃないだろうかと妄想している。何しろ港内とかのハタ系は妄想が現実化した経緯も有り「備えておかねば!」となってくる。で、そんなもん昨年の夏にそういう症状出まくって買いまくってたじゃないのか?と思われる方もおられるだろう。確かにそうなんだけど、去年はとにかくデカいミノーをという視点で突撃していて買いあさってて、冷静になって(冷静じゃないけど)じゃあ、実際に川であるいは港とか地磯とかで狙うとして、道具立てはどうするか?ってなると、根魚クランクに使ってるベイトタックルでやるのが自然に思う。となると、7インチ 17.5cm級、8インチ20センチ級はちとデカすぎ重すぎでピンとこない。パワーのあるベイトタックルで海外で怪魚狙いとかの道具と近いモノになるだろうと思われ、そうなってくると主力は6インチ≓15センチ級のミノーだろうなと妄想している。

 そう考えると、そういうまだ誰も狙ってないような強烈な捕食魚を狙うにはトップやクランクも用意しつつも、”強い”動きのミノーが主力として必要で、ってなってくる。となると、まあ、世界中の釣り人が同じような条件ならボーマー「ロングA16A」を選ぶだろう。ワシもド本命視して投げる。古いヒートンモノでも安いプラドコモノでもかまわないけど「ソルトウォーターグレードボーマー」ブランドから出ている今の時代のなら、通常のABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)樹脂ではなく、丈夫なポリカーボネイト製なので、猛魚どもの歯や引きにも耐えてくれるだろう。ワシシーバスでは16Aの大きさは使わなくもない程度で、主に一つ小さい15A愛用してたけど、世界の釣り人による実績を考えたら16Aが妥当というモノだろうし、しっかりとした強い動きの良さ、固定重心による動きだしの早さ、竿で付けるアクションへの追従性の良さ、性能面で魚を釣る能力でなかなかこれを越えるミノーってないだろう。飛距離?そんなもん7フィートの短竿で対岸まで余裕で狙える中小規模河川でなんの役に立つ?実際にはロングAは重量バランスもそこそこ良いのでベイトタックルで投げてテンション掛かりながら飛んでくときには飛行姿勢安定して飛距離は結構出る。

 で、まあ対抗としてはラパラ「フローティングマグナム14センチ」かな。アピール力ではロングAにちょい負けるかもだけど、トローリングでもバランス破綻しない泳ぎの安定性と”木製ならではの強さ”は食わせる力抜群。ちょい投げやすく重量上げてカヤックシーバスで使って、これでもかというほどの実力は思い知らされて頭にこびりついている。木製ということならこちらも同郷北欧フィンランドモノのニールズマスター「インビンシブル15センチ」は豪州で人気なぐらいでまず間違いのないところだろう。どちらもワイヤー貫通で本体ぶっ壊されても魚は揚がる仕様なのも頼もしい。

 というあたりが、既にたんまりと在庫してあるので買う必要ないじゃないかっていうのは、ワシもそう思う、思うけど理屈じゃないから始末に負えん。

 例えば、ロングA16Aは最強だろうと思うんだけど、3フック仕様なのがちょっと邪魔くさい。前のフックがリーダー拾いがちだし、フックサイズをあげるのも難しくなる。でもそのへんを改良したミノーがかつてボーマーから出てて「Aソルト」という6インチ、2フックのものである。当然持ってることは持ってるけど、試して実績が出たら買い増ししようかなと思ってたら、あんまり出番無くて買い増しする前に廃盤になってしまったのか現時点で新品売ってない。となると中古を探すわけだけど、マイナーすぎて弾数が出てこない。なんとか3つほど確保した(そして1個配送待ち)けど弾込め難しいので主力にはなれないかな。動きはロングAよりちょいおとなしめだけど、ラトルも入ってるし固定重心で良い動きってのは共通。スピードによってはちょっと左右にぶれるいわゆる”千鳥る”動きをする個体もあってやりそうな気配は充分。あと固定重心2フック仕様しばりならソルトウォーターグレードボーマーのミノーにはレーベルからの移籍組の「ウインドチーターミノー」もあってこれも良さげ。コイツは現行品だと思う。

 で、強いミノーっていう区分でいくと、北米のマスキーやノーザンパイク、あるいはデカバス用のウッドプラグもアピール力では侮れない。クリークチャブ「パイキーI3000P」、ラッキーストライク(カナダ)「#2000」、アランコール→ルーハージェンセン「ACプラグ」 あたりが気になる存在でいくつか入手。ただ、こいつら基本的に木製にヒートン仕様なので、ぶっ壊されてヒートン抜けるのが怖い。淡水魚相手なら間に合うのかもだけど、海で使うウッドプラグがほとんどワイヤー貫通なのには、そうしないといけない理由があるって話。GTといっていいようなデカメッキとかに投げる気にはならん。パイキーとか樹脂ボディー版もあってマシかもだけど基本的に信用できん。フルーガーマスタングは海水も想定してゴツくて格好いいリグが奢られているのでお楽しみルアーとしては良いかもにしてもだ。強度的には東海岸モノのストライパー用ウッドプラグはさすがのワイヤー貫通構造で信頼できる。ギブス「ダニー」とかはノタノタとした動きが独特で出番あるかも。

 あと国産は国産で15センチ級は意外に少ない印象。我が家にあるのではマリア「ザ・ファースト」14センチとヨーヅリ「スイングミノー」15センチぐらいか?まあどちらもやりそうなミノーではある。ザ・ファーストは重心移動システム搭載なので遠投担当はこれで良いだろう。あんまり想定されないけど国産の重心移動ありのミノーは、必要となったら値段控えめなデュエル製とか買い増しすれば良いように思う。製品と値段のバランスと入手しやすさ、廃盤になってもカラーと名前変わって復活する商品サイクルの長さ、新品買うならデュエル一択かなとワシャ思うのじゃ。

 あと面白そうなので確保したストーム「シャローサンダー」はクランクっぽい太さとノンラトル固定重心ってのがアメ人流石よく分かってるって感じだけど、既に廃盤なのかこれまた入手困難。似たような性格のルアーでそこそこ在庫があるのがラパラ「スーパーシャッドラップ14センチ」。怪魚狙いの定番でもあるしいけそう。一時期これのカントダウンバージョンが中古市場で値段高騰していて小遣い稼ぎたくなったけど、いつか出番が来ると信じて蔵に眠らせている。昔タイメン釣りに行くつもり(行けなかった)で用意したドリフタータックル「ビリーバー」を改造した「ビリーバド」はハイアピールの権化なので切る札としては面白いかも。まあこれもお楽しみルアー的な感じか。

 で、まずまず充実の布陣ではあるんだけど、太いボディーでジョイントとかがカコカコ音出してグネグネと泳ぐような木製ハイアピール系が、売ってる既製品はさっきも書いたようにヒートンモノばかりで投げるのためらわれるので、なんか良いのがないかなと探したけれど見つからない。売ってないのは作るしかないか、ということで作ろうと思ったんだけど、そういえばこれも実現しなかった遠征だけどガイアナ(アマゾン)遠征を企画したときに、同じように考えて、途中まで作って放置してあるウッドプラグがあったのを思いだした。まあボディー形状まで作ってあるのでリップとかリグをあてがって、塗装すれば完成するので、コイツを完成させることにした。カラーは最近のお気に入り、黄色一色に金色グリッターを振りかけるという単純なモノでいく。複雑なカラーリングを施すほど途中で失敗したりもするし時間がかかってしまっていつまで経っても完成しないとかになってしまうので、単色やツートンカラー、+ふりかけ程度でチャッチャと塗ってしまうのが吉だと思ってる。そのぐらいの単純なカラーリングも案外味があって悪くなく、かつ視認性や釣果は良い。

 ワイヤー貫通構造なんだけど、2枚の板を貼り付けて作る構造にはせず。丸棒使って下の部分にノコギリで溝を掘って、そこにねじって抜けのないようにしたステンレス針金のリグを埋め込む形にしている。そしてその溝に適宜オモリとして錫ハンダを噛ませてバランスとった。ジョイントタイプだけど、後方にはフックを付けず、前方の本体に2本のフックを搭載する方式。なので前後の接続は簡単なヒートン方式を採用。尻にはブレードか尻尾か動きを見てなにか付けるつもりだったけど、やっぱりブレードかなということで、昔カベラスで何色も入ったのをまとめ買いしたなかから派手なオレンジに白のラインのを選んだ。

 リップは「日本の部品屋」で探した大型ルアー用の3点でネジ留めするものを用意して、とりあえず尻には最初スイベル介してコロラドブレードを付けてみたけど、水面でウネウネするスピードだと良い感じに動いてくれるけど、潜らせてブレードが回転し始めると抵抗になるのか尻を振らなくなってしまうので、ブレードは針金ねじってこしらえたリグで回転しないように取り付けた。尻のブレードがアタるあたりに小ねじを打ってアタって音を立てるようにという小技も入れた。

 この手のビックベイトって、バス釣りの延長線上で作られているぶっ壊されそうなのが多くて、クソ高い国産の市販品を買っても満足が得られそうにないけど、今回の自作品は構造上、最悪ぶっ壊されても魚は揚がるので安心である。良いのができたと満足している。2つ作る予定で仕上げてないのがもう一個あるのでそちらも順次仕上げていこう。試し投げしたら、後ろのボディーの上の方に重量のある金属ブレードが付いてるのでやや傾いてバランスが崩れがち。後方ボディーにはオモリ入れてなかったので穴掘って入れるかと思ったけど、その場で妙案を思いついた。半回転ねじってブレイドが付いてる側を下に持って行けば良い。色は単純な黄色に側面金色グリッターふりかけなので上下対称でひっくり返っても何ら問題ない。試してみたらバッチリ決まって、グネグネと良い感じに暴れてくれる。浮力もそこそこあるので水面引き波立てるぐらいの”ウェイキング”も良い感じ。

 ということで、いつゴツい魚が射程距離内にやってきても備えは万全に近いと思う。って思ってても釣り場では想定外のことが起こりまくるんだけどね。ただ改めて思ったのは我が家の蔵にはだいたいなんでも揃ってるなということで、ないものはそもそも市場になくて作るしかなかったりもするってのと、そのぐらいの備蓄があると全体としてすざまじい物量になって、今回あちこちから目当てのルアー引っ張り出して釣り具部屋で展開したら足の踏み場がなくなった。普段金属製の棚とか使って縦に収納しているのでそこまで物量を感じないけど、我ながらアホかというぐらいにモノがあって、きちんとメーカー別とかに整理して段ボール箱になにが入ってるか記入した養生テープ貼ってあるので探すのは苦にはならないけど、片付けるときに順番考えて手前側から仕舞っていかないとならずうんざりした。”終活”で死ぬまでにある程度整理したいけど、増やすのは簡単でも減らすのは手間くってめんどくさいので難しくまだ増えていく気配がありありとしている。まあ、そんなわけでルアー図鑑うすしお味のネタには困らないなという、第88弾は15センチ級ミノーでいってみました。

2026年5月16日土曜日

さがし物はなんですか

 上の二本のインビンシブルが26センチとデカすぎて縮尺狂ってしまってるけど、この二本は首都圏に住んでたときにサ○スイで売ってるのを目にしていたけど、5千円以上してたので、使いどころないし欲しいけど買わなかったのを、ニールズマスターで検索掛けてて出てきたので、思わず手が出てしまった。探してたっていうのとはちょっと違うかもで、下半分のショボいルアー達が今回の主役です。ということで、ルアー図鑑うすしお味87弾はニールズマスターとベーテの関係と、ヨーズリ「トップ90」あたりでいってみます。とりあえずあれだ、一回欲しいと思ってしまったものは結局買うことになりがちなので、四の五の言わずに欲しければ買っておけってのがデカブツ手に入れての教訓かな。良い子は真似しないように。マニア達は後に続け。

 で、まずはニールズマスターで検索掛けて探していたブツの一つがこの箱入りの「ベーテミノー」である。箱にはフィンランディアと記載されているけど、中に入っているミノーは、コータックが輸入元だったことろのフィンランディアと同じように見えるけど、リップに「BETE」をかたどったロゴマークがある。ニールズマスターで検索掛けてたのは、実弾としての「インビンシブルDR8」の補充とかのためもあったけど、読者さんからの問い合わせで、どうもベーテミノーと呼ばれるフィンランディアのような形のミノーが存在するというのを知って、BETEで検索もしつつ、ニールズマスターで出てくる可能性も高いだろうと張っていて、予想どおりに出てきたので、ちょいお値段高目だったけど欲しいので購入。以前にも書いたけど、もともとニールズマスターのフィンランディアは、ラパラのオリジナルフローティングみたいな、標準的な形状のフローティングミノーだった。それが、なんで「スタルワート」っていう下あごキール形状が共通のミノーがあるのに、下あごにキールを出っ張らせたのか?不思議に思っていた。ちなみにスタルワートの下あごにはオモリが仕込まれているようで、その重量で頭を下にして逆立ち浮きする個性的なミノーである。

黒金がベーテミノー、赤金がフィンランディア
 フィンランディアの下あごキールの謎が、どうもベーテミノーとの関係から見えてくるように思う。BETEというスウェーデンのルアーメーカーはバスマンとかよりはトラウトフィッシャーのほうが馴染みがあるだろう。北欧らしくスプーンが有名なメーカーで「ヤムトランド」「ウトー」あたりが代表的なルアーだと思う。で、そのロゴマークがリップに入ったフィンランディアそっくりなミノーがあると知って、たしかニールズマスターの公式WEBサイトみたときに、BETEのスプーンとかニールズマスター扱いで売ってたよなと思いだして確認してみると、昔からのスプーンが何種類かと、実に魅力的な魚ボディーのスピナー「ロト」がBETEブランドで作られている。「ベテは、スウェーデンのティスクリンド家で誕生しました。ティスクリンド家は、代々釣りの伝統を受け継いできた家系です。」「今日でも、フィンランドで製造されるベーテのスプーンは、伝統的な道具と厳選された素材(銅、真鍮、洋白)を用いて作られています。」とのこと。フィンランドの名門ラパラは米国企業っぽくなってストームやらブルーフォックスやらルーハージェンセンやら統合してるけど、地元密着企業と思ってたニールズマスターもお隣スウェーデンの金物ルアーメーカーを吸収していたようである(ワシの記憶が正しければ「フィンマグ」のヘイモ社も吸収してたかも)。で、おそらくベーテミノーはニールズマスターに吸収される直前までベーテ社から出てたのを、吸収したときに在庫してた分を、「フィンランディア」ってことで売っちまえってニールズマスター社の箱に詰めて売ったのでは?というのが、1つめの推理。その場合、型とかを引き継いでリップだけ形状変えて後に「フィンランディア」として我々に馴染みのあるコータック扱いのものになったのだと考えられる。ただ、その場合に問題になるのが、今回手に入れたフィンランディアの箱に入ってるベーテミノー、名前はまあ「フィンランディアなんです!」って言ったモン勝ちで問題ないにしても、キッチリ”メイドインフィンランド”って箱書きがあるのは、スウェーデンで作ってたとしたらまずい気がする。で2つめの推理が、ベーテミノーはもともとBETE社が木製ミノーの製作はお手のもの、キールの出っ張った複雑な形状でもドンとこいのニールズマスター社に発注掛けて作らせていたOEM(相手先ブランド名製造)品だったのではないか?というもので、その場合ニールズマスター社はベーテミノー作りつつ、リップ変えて自社版としてフィンランディアも売ってたってのもありそうな気がする。いずれにせよ金物得意なルアーメーカーがいきなり自社で木製ミノー作るかっていうとハードル高いと思うので、ニールズマスター社によるOEMっていうのはありそうな話ではないだろうか。なんにせよニールズマスターの「フィンランディア」ということで箱に入れて売られていたベーテミノーが存在するっていうのは、そのへんを推理するのに大きなヒントになるもので、ちょっと張り込んで買った甲斐があったというモノである。元々がBETE社のミノーとして産まれたので、ニールズマスター社のスタルワートとのキャラかぶりは気にしなくて良かったんだろう。逆にラパラやニールズマスターがあるのにあとから木製ミノーを出そうと思ったら多少キャラ付けしなきゃならず「下あごでもだしておくか」という特徴をもたせたんではないだろうか?そのへんフィンランド本国のニールズマスター沼の住人とかのネットへの書き込みとか検索したら分かるのだろうか?自動翻訳がある程度使える水準になってきてるので暇があったら調べてみたいところ。

 で、もういっちょのヨーズリ「TOP90」。これは我が国のルアーだから我が国のヨーヅリ沼の住人であるワシがある程度語れなければウソで、っていうかDab氏が”B列伝”で紹介済みで、今さらワシが書くこともないって話かもで、同期の「トップ45」が頭を下にして尻の方にラインを結ぶという、”変態ルアーメーカーヨーズリ”の実力を遺憾なく発揮している異端ぶりなのに対して、トップ90は普通の立て浮子系ペンシルで実に地味。地味すぎてあんまり人気がなくてなかなか中古市場に出てこないのはDab氏もご指摘のとおり。なんだけど、名称不明かなんかで引っかかってきたのを目ざとく見つけてゲットしておきました。上の写真の上のブツがそれです。で、その下の写真のが以前紹介した謎のヨーズリ製ペンシルで、立て浮き系で顎のところにラインアイがあるという特異な設計なんだけど、たまたま今回入手したトップ90と同じアユカラーで、色の処理や鱗やヒレの描き方のクセがまったく一緒で、ラインアイの位置が違うので顔は若干違うけどヨーヅリ製なのは間違いないという思いを強めたところ。でも、コイツの名前は分からん。っていうなかで、この謎ペンシルと形状一緒でラインアイが尻にあるフックの付け方をした写真一番下のブツが出てきて、やっぱりこの形状でその上に写ってるトップ45と同様に頭を下にして浮くペンシルがあったというか、トップ45のサイズ違い大きい版があったのかなと入手してみたら、コイツも普通に頭を上にして浮きやがって、謎ペンシルの色違いでしかないと判明して一旦ちょっとガッカリ。ただ、売りに出した人もフックをこの位置に付けたくなるぐらいに、トップ45と醸し出す雰囲気が似てるし、なんか大きい版のトップ45があったようなおぼろげな記憶もあるんだけど、そんなことばかり考えているのでニセの記憶が芽生え始めているのかもしれずどうにもすっきりしない。あと、このフック位置にしてあるもう一つの可能性として、沈んでる尻にラインを結んでアクションさせるという変態ペンシルだったというのも思いついてしまい、ヨーズリならやりかねんと思うだけに、思考が混沌の沼に沈んでいくのである。
 って、書いてからネットで検索していて驚愕の事実というか”謎は全て解けた!”という事態に進展した。関係者を集めてくれたまえ。実は・・・
 トップ45は、頭を下にして浮きません。頭を上にして浮いて、尻の方の沈んだラインアイを引っ張るとモタクサと変な動きをするルアーです。
 なんと後者の可能性が正解で、学生時代に鮎迷人が使ってたシーンが頭に残ってるんだけど、そのシーンが頭を下にして浮くという”ニセの記憶”にすり替わっていて、ネットでラインアイ側が沈むと目にして、まさかと信じられない思いと困惑を胸にトップ45をバケツで浮かせてみたら頭が上です。まったくもって人の記憶なんてアテにならんなとあらためて思わされたしだいである。そこまで分かれば後は簡単で、謎のペンシルはやっぱり尻がラインアイで正解で、その名も「トップ45Ⅱ」というらしく、トップ45の大きい版があったような記憶は間違ってなかった。さすがヨーズリ、ラインアイを沈んだ尻にもってくるような奇天烈ルアーの”Ⅱ”を世に出しているとは改めて恐れいったしだいである。

 ニールズマスターもヨーズリも超実戦的な釣る力の強いルアーを世に送り出しつつ、なんか謎のルアーも出してたりする歴史と実力のあるメーカーで、これからも沼に潜れるだけ潜ってみたいようなみたくないような、そんな感じです。

2026年5月9日土曜日

今期お楽しみルアーとバスジャッカーの謎

 春のシーバスシーズン突入して、もう3年はご無沙汰しているスズキ様に是非お会いしたいものだと思いつつ、いつものように雨が降ったらとりあえず出撃の方針変わらずで過ごしている。セイゴの沸きは今期は今のところヒラにノーマル混じりという感じで悪くはないので、セイゴの反応や引きを楽しみつつ集中して型の良いのを待てる状況にはなっている。とはいえ、いつものことではあるけど、やることシンプルなシーバス釣りには”お楽しみルアー”が必要である。とりあえず、この冬の1,2月ドツボにはまってた時期に発症していたミノーの付いたスピナー熱から、冒頭写真下のメップスグリアロングと自作シリコンミノーをコンビにしたモノをでっち上げているので、それはちょくちょく投げてみようと思う。シーバス、スプーンではもちろん釣っているし、スピナベとかでも釣ってるけど、スピナーではこれまで釣ってない。釣れない理屈もなさげなので使ってみるけど、スピナーの場合回転して糸が縒れる問題があるので、魚居るけど食いが悪いなとかいうときにスポットリリーフ的に使ってみたいがどうだろう。

 で、もいっちょ、ワシのシーバスの釣りで主力の一つに小型の水面系プラグがあって、現在ハトリーズの小っちゃいトップ系、キューティデビルやリトルダイナマイトは1軍起用している。このあたりは各社から種々でている中で、使いたいのを選んできても良さげにも思えるけど、リトルダイナマイトはポッパーというより水面張り付き系のミノーとして使ってるので条件やや面倒で、一方で小型のペンシルなら、今一軍起用しているキューティーデビルの代わりはなんでも良いんじゃなかろうか?ということで、じゃあ何にしようって考えるなかで、ザラパピーやらも含め過去使ってきた名作たちより、投げてみようと思えるものをと考えるとなかなか選択が難しい。今時の高性能な小型ペンシルならだいたい機能的には問題ないだろうけど、投げて楽しいかというとそうとも限らない。かといってあまり手に入りにくい古物では実弾としては弾込めしずらい。ってなことを考えてたら、そういえばシーバスにビックラッシュスケーターを導入してはみたけど、その年ぐらいからあまり型の良い魚が川に上がってこない状況になって断念しているけど、ビックラッシュにはJr.サイズとベイブサイズがあって、ウォーカータイプとスケータータイプがあるうちのスケータータイプのそれは、シュッと細身でシーバスには向いてそうに思う。”シーバスのペンシルは横浮き系がフッキングが良い”って思ってるのでその条件にも合致する。ということで、この春のお楽しみルアーとしては、スピナーの他にバルサ50「ビックラッシュスケーターJr.」「ビックラッシュスケーターベイブ」をいくつか用意することにした。写真上から2枚目の左が現在1軍のカクーン、ザラパピー、キューティーデビルで、右が対応するサイズって感じのビックラッシュスケーターのオリジナル、ジュニア、ベイブである。

 廃盤品ではあるけど、ザウルス潰れたときの放出品関連か、中古市場に弾数多くて確保も楽。値段もこなれていて疵ありとかなら千円台で買える。とりあえずベイブを2個、Jr.を3個確保済み。Jr.のうち一つは塗装はげで片目がない状態で600円送料込みとかの投げ売りを買ったけど、実釣用なら目ぐらい入れれば良く、実にお買い得。

 ついでに、蛍光緑のベイブもひび割れているところとかエポキシで軽く穴埋めして、塗装はまとめてやるとウレタンのコーティング剤とかの無駄が少なくてすむので、過去に入手して貯めてた要補修ルアーとかもついでに目を入れたりコーティングしたりしてみた。写真上からタイガーカブは5,6百円でたたき売られてたのをエグったブツで、反射板入りの古い時代のモノで塗装が剥がされていた。筆書きでタイガー模様描こうかと思ったけど、目を入れただけで反射板のおかげもあってか良い感じの面構えになったので、目だけ書き目でいれてウレタンコーティング。吹き目だと雰囲気でたかもだけど、そこまで凝らない。ラパラみたいなミノーはフィンランド製でハゲ掛かってるけど独特のプリズムな鱗模様から「パルサ」なのかな?リップの樹脂板が劣化してボロボロに崩れたので、基板リップをおごっておいた。出番の多いワンダースリム70は紀伊色にお色直し。

 ということで、今年の春シーバスお楽しみルアーのバルサ50ビックラッシュスケーターの小さい弟達は、安い出物があったら弾補充しつつ使える体制が整った。バグリーと同様にヒートンが抜けるおそれありという欠点はあるけど、ヒートンはエポキシで固定して強化しておく。人気があって”高値”の花だったころにはバルサ50をシーバス釣りみたいな荒い釣りに使うのは抵抗あったかもだけど、中古市場に弾数多く、かつ時代を彩った名品、人気がなくなったからといって、タタキ売りされていて使われもしないというのはしのびないので、魚釣ってルアーとしての本懐をとげさせたいところ。

左端だけノンラトル、右端だけⅡが付く
 っていうなかで、ボロくて安いルアーを1個だけ買うのは送料的にもったいないなと、余計なことを考えて、同じ出品者から使えそうなルアーを買ってまとめて送料お得感出してみる。っていうなかで、ダイワの「バスジャッカー2」が安かったので反射食いしてしまった。初代ダイワ「バスジャッカー」はレイジーアイクの「ナチュラルアイク」の版権・金型買ったんだったかで、発泡樹脂製でラトル無し空洞無しの音響特性的にはウッドに近い感じで、釣れそうには思うんだけど、リップが薄くてそこにヒートンが刺さってるだけで強度的に無しだなと思ってたけど、2は普通の中空プラ製になって一体成形リップで丈夫そうではあるんだけど、ラトル入りっぽいなとラトル入りのこのテのクランクはそれこそ、同じダイワのピーナッツⅡとかがあるので今までバスジャッカー2には手を出していなかった。けど、300円とかなら買うよねって感じでマウスが滑った。で、そいつが配送されてきて現物見ると、ラトルが入ってない。ラトル無しでギル体型なディープクランクは手札に無いので、これは良いかもなと高いルアーでもないので4つほど追加でまとめ買いした。ところが追加入手分は全部ラトル入り。なんでやねん?って話で、ラトル有りと無しがあったのか?あったのならその見分け方は?とかネットで調べても出てこない。どなたかご存じの方がおられたらご教授願いたいところ。一瞬最初のノンラトルのリップのルアー名は「BASSJACKER」となっていてⅡが付いてないのはノンラトルかと思ったけど、追加で買った4個にはⅡあるのも無いのもあって、関係なさげ。まああって困るわけじゃなしだし、無し版がよく働くようなら穴開けて瞬間接着剤でも流し込んでラトル固定してしまえば良いんだけど、バスジャッカー2にはノンラトル版があったのか?たまたま、手にした個体がラトルが鉛で膨張して固着したりしただけのエラー品なのか”私気になります”なのでタレコミ情報お待ちしております。

 というわけで、ルアー図鑑うすしお味第86弾は、ビックラッシュスケーターの弟達とバスジャッカーなどでいってみました。

2026年5月2日土曜日

女房を質に入れても

 初鰹の時期だけど今年はまったく獲れてないらしい、海の中が予想付かなくなってる今日この頃。

 今時女房を質に云々はフェミとか言葉狩り連中とかがうるせぇこと言ってきそうな言葉だけど、今日のボクシングの井上尚弥VS中谷潤人戦は、ボクシング好き格闘技好きなら絶対に観なければならない1戦である。ご存じ井上尚弥選手は、リングアナウンサーが肩書きいちいち読み始めたら息が切れるような実績を上げてきた不敗のチャンピオン。ちなみに現WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級統一王者。元WBC世界ライトフライ級王者。元WBO世界スーパーフライ級王者。元WBAスーパーバンタム級王者・元WBA・WBC・IBF・WBO世界バンタム級統一王者。WBSSバンタム級優勝。であってるのか?そして権威あるボクシング誌が選ぶ全階級通した最も優れた選手であるパウウドフォーパウンド1位にも選ばれたこともある日本ボクシング史上最高傑作という評価は妥当と言わざるを得ない”モンスター”。かたや中谷潤人選手は高校行かずに単身渡米して修行して日本でプロデビューしたという逆輸入ボクサー?なのでアマチュア時代から名の知れていた井上選手ほどの知名度はないにしても、こちらもスザマジイ実績。元WBO世界フライ級王者。元WBO世界スーパーフライ級王者。元WBC・IBF世界バンタム級統一王者。と3階級で世界を獲っている。そして井上尚弥選手とやるために王者返上してスーパーバンタムに階級を上げて1戦挟んで今日の決戦に挑む。こちらも無敗。

 無敗の日本人同士の対戦であり、どちらかに土が付いてしまうのはもったいない気もするし、いつも応援してみている選手同士の対戦でどっち応援すべきか迷う人も居るだろうけど、ワシは今回は迷わず中谷選手を応援する。なぜなら彼の変則的・変態的な超絶技巧がとても好みだからである。井上選手は自身でも基本を大事にしていると言ってたと思うけど、教科書に載せて良いような基本に忠実なファイトスタイルで、要するに打たせずに打つ、ってのをものすごいスピードとパワーと精度でやってのけるタイプで、ワシが中継観ててドン引きするぐらいに感心したのがファン・カルロス・パヤノとのWBSS一回戦、1ラウンド目に様子見してたのからなんか軽くワンツー入れたなと思ったら、相手ひっくりかえって試合終了。ワンツーってジャブ入れてからストレートっていうコンビネーションとしては最初に教えられるような基本中の基本で、それで戴冠歴もあるKO負けのなかったような相手をあっさり仕留める馬鹿臭い強さ。最初なにが起こったかイマイチ理解できなくて井上選手スピードあるしワシが見えてない早さでなんか打ってたんと違うか?と思ったぐらいだけど、スロー再生見ても綺麗にタダのワンツーでしかない。恐れ入った。対して中谷選手はちょっと見たことのないようなタイプ。手足の長いアウトボクサーに見えて、本人も言及してるように接近戦も得意で、戦前予想で距離とって闘って中に入れさせないのが鍵とか書かれてるのを見ると、ワシの印象と違うなと思わされた。なんか肘から先を折りたたむようにして外から回してボコボコ打ち合いしてる印象が強い。肘の使い方もそうだけど、解説とか聞いてると拳の縦横とかも変えて”入る隙間に拳をねじ込んでる”らしく、スローで見るとたしかに拳というか手首の角度が変だったりする。リーチ差はあるのでたしかにジャブで距離取りまくってポイントアウトっていうのも、ある意味奇襲で面白いと感じるけど、井上選手のスピード相手に中に入らせないとかがデキるなら今までの対戦相手がとっくにやってるって話で、結局ボコボコ打ち合うような気がしている。

 19時くらいかららしいので待ち遠しいけど、これがまた今回の興業自体、世界戦が2本もある東京ドームでやるデカいイベントなので、7試合もあって15時頃から楽しめる。こういうの地上波だと前座試合とか流してもらえないけど、ネット配信だと今から来るような若手の試合とかから始まってメチャクチャ楽しめる。そしてなぜかセミがワシの推しである元K-1王者でボクシングでもバンタム級で戴冠歴のある武井由樹選手のノンタイトル戦で、セミセミがWBCバンタム級タイトルマッチ井上拓真VS井岡一翔というさすがに順番こちらの方が後じゃないの?という一戦。なんにせよ豪華。

 これが、ペイパービューで事前購入割引で6,050円というお値打ち価格。なんかネット上では”高い”という書き込みも散見されるけど、アホかと。この日本のボクシング史上に残る伝説の闘いになることが明白な一戦が1万円切るというのが安いというのが分からんアホどもは、今後永遠に来ることがないだろう地上波放送でも待ってろバーカ!って話である。あとなにげに特典映像として過去試合がオマケで付いてきて見逃してて結果だけ知ってるのとかもあったのでオマケも嬉しい。今回一応独占配信はドコモの動画配信サービス「lemino」なんだけど、今回ぽっきりで月契約しなくても良いうえに、leminoから映像買ってるンだと思うけど、WOWWOWとDAZN経由でも観られるようだ。ドコモについては正直クソだと思ってたけど、今回の配信については褒めてつかわす。独占配信にしておいて、映像ほかの動画配信業者に売るってのも今後増えてくれると既に契約してる配信サービスから割安で視聴できたりするのでありがたい。

 どっちが勝つか、どういう試合になるのか、勝負は下駄を履くまで分からない。存分に楽しもうと思う。

2026年4月25日土曜日

結構毛だらけ

  冬が終わってるのかどうかいぶかってるうちに、いきなり暑い日が来たりして、4月には愛猫も急ぎ足で換毛期に入って毛が抜けまくった。ネコネタ連投でいってみます。

 まあ、ケモノっていうぐらいで、全身毛の生えた生き物の抜け毛の量は、ハゲ始めたオッサンのそれごときとは比較にならんって話で、メチャクチャ抜ける量が多い。居室は毎日掃除機かけるのは必須だし、遊ばせてる一階のネコ部屋も月一で掃き掃除するんだけど、1月もあると特に換毛期でなくても部屋の隅の方にモコモコと毛の塊が転がってるぐらいになってて、掃き掃除すると散らかしたネコ砂とかと合わせて紙袋いっぱいになる。

上:掃除後、下:ネコ草
 日常的に自分でもペロペロと舐めて、ザラザラの舌で手入れしているけど、そのまま飲み込むので後で吐いたりせねばならんくなるので、負担を減らすべく毎日ブラシはかけてあげている。ネコを飼い始めて初めて毛玉を吐くのを目にしたときは驚いたというかなにが起こってるのか不安にさせられた。体をわななかせつつゲコッゲコッと激しくえずいて、毛玉を吐き出す。ネットでお勉強するとわりと普通らしいと知って安心したけど、初見だと大丈夫か心配になる。で、毛玉を一緒に吐くのに草を食べるという説もあるので近所に生えてるエノコログサとか食わせると、確かに吐いた毛玉に草が混じってたりして、そういうもんなのかと納得するけど、ネコに限らず栄養的には肉だけ食ってれば大丈夫なはずの肉食獣が草を食べる理由については、毛を吐くため説の他に、寄生虫対策説、微量栄養素説、腸内環境整備説とか仮説が色々あるけどハッキリとした理由は明らかではないそうな。で、前回ちょっとふれたけど、ネコがイネ科植物とかを好んで食べる理由の味覚の面からの研究が日本獣医生命科学大学から報告されていて、ネコは甘みを感じる味覚を持たないけど、旨みを感じることはできて、鰹節の旨み成分であるイノシン酸大好きっていうように旨みのあるものが味覚的には好きで、かつ苦みや酸味も感じてそちらは嫌いで特に苦みは避けるということが知られていて、イネ科のエノコログサとかは旨みが強くて苦み酸味が少ないのでネコが好んで食べるのだろうという説明だった。なるほどなと納得する。今、我が家では年中好きなときに草を食べられるように、飼料になったりするエン麦の種が”ネコ草の種”として売られているので、食品トレーでローテーション組みながら飲み水や餌のそばに提供してあるので、れいによって飽きるのか?たまに気が向いたら食べている程度だけど、外からむしってたまに食べさせてたときには、手に持ってる草を立ち上がって奪い取ろうとするぐらいに食べたがっていたので基本好きなんだろう。ちょうど換毛期の春にはイネ科の雑草に美味しそうな若葉が生えるので毎日のようにあげていたけど、どちらかというとなければないですむ嗜好品的なものだと感じている。草食わなくても毛玉吐くときは毛玉だけで吐いていることも多いし、栄養的にはそもそも草のセルロースとか消化できないだろうしいらんのだろうと思う。旨みが強いというので、試しにネコ草モグモグと噛んでみたけど、確かにほのかな旨みを感じるような気がして苦みとかはなく意外に不快ではない味。ただ堅い繊維質なので飲み込みたくなるようなものではない。ペッと吐いておいた。

 で、話戻って、換毛期になるとブラシ掛けても掛けても追いつかないぐらい毛が抜けるんだけど、JOS師匠にいただいた手袋型の毛取りブラシが、それまで服に付いたネコの毛をとるのに主に使ってたんだけど、直接ネコにブラシをかけるのに使うと絶大な効果があると分かってから、ブラシがけがはかどりまくった。我が家では布団でも衣類でもおよそ布という布は綿100%とか表示のとおりではあり得ず、数%程度はネコ毛が含まれていると感じるぐらいで、衣替えの時とかにさすがにネコの毛にまみれた黒いフリースとかはなんぼか綺麗にすべく手袋型ブラシを使ってブラシがけしていてその威力は知ってたけど、手のひらのカーブで曲がったネコの体にも密着する表面積が稼げるのが良いのか、ブラシの短い毛足が効くのか、しばらく撫でまくるようにしてブラシを掛けてやると、面白いぐらいに毛が抜けてくれて、しかもある程度まとまってベロッとブラシから剥がせて後始末も楽。毛が引っ張られる感触が嫌なのか最初ムズかってたけど、そのうち諦めて身を任せてなすがままに。

 で、抜けた大量の毛は捨てるのもったいなくてっていうのは猫飼いあるあるらしく、愛猫家もはたまた愛犬家も色々と利用方法を模索していて、一番感心したのは動物の毛を使って巣作りをするシジュウカラとかの小鳥たちにあげるという方法で、適当にまとめてタマネギネットにでも突っ込んで鳥の目に付く場所に吊しておけば勝手に持って行ってくれるそうな。肉食獣の匂いは蛇とかの天敵を遠ざける効果があるとかなんとか。で、次にわりとポピュラーなのがフェルトのぬいぐるみ的なモノを作るというもので、もっと凝ってくると本格的にフェルト加工して帽子とか作ってる猛者もネット徘徊しててお見受けした。フェルトってアクリルフェルトとかの化繊じゃない天然繊維のものは、それ用のハリで突いて繊維同士を絡めてつくっているそうな。で、当然のことながら毛なんだから毛糸にして編み物をという人もいて、ネコ毛100%のセーターとかもネコ毛の量が確保できれば可能のようで、毛糸に紡いでくれるサービスを提供している方もネット検索すると出てきて、ブラッシングで手に入る大量の毛をもったいないと思う飼い主さんはワシの他にも普通にいるんだなと安心する。

 で、まあ毛針釣りを嗜むワシとしては当然、毛針の材料にするわな、っていうか毛針始めた貧乏学生の頃からネコの毛にはお世話になっている。下宿の共同キッチンの三角コーナーに餌あさりにくる三毛猫から3種類のボディー材を確保したりしていた。まあ、ニンフフライとか巻くのに最初は教科書にならって、ウサギの顔とかのマテリアルを購入してたんだけど、あんなもん手に入りやすい適度な長さの毛足の毛があればなんでも良くて、ネコの毛はなんの問題もなく毛針のボディー材として使える。うちのコバンさんは茶白の毛色なので茶色と白の毛が入手可能なんだけど、ブラシ掛けるときにいちいち分けてないので、混ざった薄い茶色のボディー材が手に入る。これが、近所漁港の排水から流れてくる水産加工残渣のなんかモロモロッとしたタンパク質と細菌の絡まったようなやつに、色合いも似てるし、適度な視認性も確保されていてグジャッと乱暴にコバンさんの毛を巻いただけの”コバンフライ”は、ワシのボラ釣りにおけるキラーパターンである。切られて消耗することが少なく、頻繁にボラ釣りするわけでもないので、なかなか貯めてあるコバンの毛が減っていかないけど、チマチマと使ってます。

3原色限定でも毛色のバリエーションは豊富
 で、フライのボディー材として考えると、ネコの毛は、白を染めればなんとでもなるとはいえ、基本的には色は、白、黒、茶色、の3色で、それらを混ぜた灰色、薄茶、錆色とかしかバリエーションがない。これ、実はネコに限らずほ乳類の毛は総じて例外なく白黒茶の3原色にもう一つ足すなら無色のバリエーションしかないのである。ネコの毛色には、三毛猫サビ猫は半陰半陽とかの例外を除いて雌しかいないとか、茶系のネコは雄が多いとか面白い話が多いけど、白黒茶のほ乳類の毛の3原色の話は、それ以上に面白い仮説があって、ついでなので書かせていただく。ほ乳類には前述のように毛の色が白黒茶とその混じったのしかない、っていうとトラとか黄色くない?って思うかもだけど、黄色いトラっていうのはディズニーアニメやらルアーカラーの世界のお約束で、実際には明るいめの茶色でまあ薄い黄色やオレンジに見えなくもないって感じである。ほ乳類で派手な配色っていうと白黒のコントラストで派手にしているのが関の山で、警告色のスカンクが典型。シマウマの白黒ストライプは吸血性の昆虫対策で、パンダが白黒なのはなんでか知らんけど、毛の色的には赤すらない、ネコやウマでいうところの青い毛は灰色だし、人間の金髪も赤毛も染めたのなら別だけど白と茶色の間にある。惜しいのがホッキョクグマで、白やんけ?と思うかもだけど実は実物毛針の材料として持ってるけど透明で、保温のための中空構造が光を反射して白く見えるという構造色っぽい成り立ちで、毛の色素自体が白黒茶しかなくても構造色で違う色を出すってのは可能性としてはなくもないと思うんだけど、進化の神はそういう色塗りをほ乳類にの毛にはしなかった。なぜか?っていうところに面白い説があって、ほ乳類の祖先は、恐竜時代に昼間の世界を支配する恐竜たちから隠れて夜動くモノとして恐竜時代の1億8千万年だかを暮らしたので、そもそも視覚情報である色なんてあっても色まで見分けられない夜では意味がなく、無駄なので色覚も退化したのか進化しなかったのか色盲状態で、それが恐竜が現在の鳥たちの祖先を残して死に絶えた後に、昼間の陸上世界を席巻するようになっても、多くのほ乳類が色盲に近く、毛には白黒茶の色素しか持ってない原因であるとかなんとか。実際には恐竜時代にも昼行性で小型の恐竜を狩っていたほ乳類もいたようで、反論もあるようではあるけど、概ね正しいように思う。ではなんで、ワシら人間は毛の色はともかく、色盲じゃないのか?それはまた進化の歴史を紐解くと、我らの祖先となったサルはもともと樹上生活で木の実やらを食べていたんだと思うと、木の実はご存じのように熟れると色づく。それらを見つけるために色覚を得たのが樹上生活のご先祖様で、木から下りてヒトになってもその太陽の下で生きるには便利な優れた資質を引き継いだのだと思う。で、色覚を得ると、とうぜん婚姻色やらなにやらに派手な色は使いたくなるというもので、でもサルも毛の色素は新たに獲得できなかった。サルたちどうしたか?その答が皮膚を使ってお猿のお尻はマッカッカなのだとワシャ推理しているところ。ほ乳類で例外的といって良いぐらいに派手なマンドリルは顔とお尻まわりに赤と青があしわわれている。赤青が使えるので当然紫も使える。血管の色とかを使ってるんだろうと思うんだけど、ほ乳類随一の伊達者だとワシャ思う。今調べたら青はコラーゲン繊維を使った構造色のようだ。毛の色では使えなかったけど皮膚の色では使ってる。マンドリルすげーぜ。ダーウィン先生も絶賛したとか。

 でも、恐竜の生き残りだとされている鳥たちの、千変万化、なんなら光りを吸い込むぐらいの真っ黒から、構造色の輝く青やら緑やらまで使いこなす洒落者ぶりには到底かなわず、もっというならは虫類、両生類、魚類、昆虫や軟体動物に至るまで、生物は色彩にまみれているのに、白黒茶しか持ってないほ乳類の雄として、たまには派手な色の服でも着てオシャレしとかんといかんのかなと反省し、恥ずかしさに赤面するしだいである。

2026年4月18日土曜日

猫は同じ餌に飽きる

  このことは猫飼いの間では古くから周知の事実であった。なかにはワシの中学高校の同級生の家のキンちゃんのように、アジの干物しか食べないというような偏食家もいてそのへんは猫もご多分に漏れず個性があって嗜好の多様性がみられるけど、同じ餌ばかりだと飽きるってのは、伊藤リサ先生のマンガ「おいピータン!!」で主人公と彼女が飼ってる猫のクロが餌に飽きて食べなくなるので、だんだん良い餌をあげてたら最終的にヨコワの刺身まで食べさせることになって、それにも飽きたときに、それ以上の良い餌が思いつかなくなって、最初に食べさせていたカリカリを出したら普通に食べてくれて、同じ餌だと飽きるだけだったというオチがついて、さすが伊藤リサ先生、猫マンガも描いてる猫ッ飼い、よく分かってらっしゃると感心する。

 でも、科学の世界では、なぜ猫が同じ餌に飽きるのか?っていう基本的なことすら明らかではなかった。それどころか、猫が餌を選ぶのに餌の臭いや味は関係なく、脂質とタンパク質の含有量で選んでいるとか、あげくの果てには、猫が偏食するのはそれを見た飼い主が「うちの猫ちゃんはグルメなの」って喜ぶから、人の反応を見てそうしているとか、一度でも猫を飼ったことがあるならっていうか、飼ってなくても人んちの猫見てるだけでも、トンチンカンな的外れなことを言ってると分かるというモノがざらにあった。およそ観察眼に欠けたセンスのない科学者共だとあきれ果てていた。伊藤リサ先生の爪の垢でも煎じて飲む用に取り寄せろ。こんなのでも論文として出ると、さもそれが正しい説のように喧伝され出すので始末が悪い。論文が出て査読が通って学術雑誌とかに掲載されたとしても、それが絶対の正解だということを意味していない。単に”そういう説がでました”っていうだけの話で、今日知ったことは明日覆る、っていう感じに新たな知見で知識や常識が更新されていくのが科学というものの本質で、典型がアルコールは少量でも害になるっていう論文が出ると、健康至上主義者がそれ見たことかと、適量の酒なんてないって騒ぎ出す。賭けても良いけど、適度な飲酒は健康上大きな利点がある。そんなもん飲んだことあれば分かるし、気持ち良さげに酔っ払ってる飲んべどもを見てても分かる。精神衛生上非常によろしい飲み物であることは自明。データ的にも老人の健康には適度な運動より適度な飲酒の方が寄与するって、これまた1つの説でしかないけど、そういう飲酒が良い影響を与えるという報告は山ほどある。なんならそういう健康至上主義的な、健康に気を使ってる人とそうでない人の寿命を調べたら、後者の方が長生きするという、頑健な肉体だから気を使わなくても良いっていう因果関係もありそうだなとは思うけど、古い時代から知られている報告もある。

 っていうなかで、やっとまともな研究結果が報告されていたので紹介しておきたい。岩手大学の研究チームが「ネコがごはんを残す理由を解明 ―同じ餌でも匂いを変えると再び食べる―」と題して研究報告を公表した。これはなるほどそうかもしれないと膝を打つ程度には信憑性がある。猫はご存じのとおり臭いには敏感で、外から帰ってきたワシの靴やら自転車のペダルやらの臭いから外界の情報を読み取っているのか、よく玄関で臭いをかいでいる。近所の雌猫が発情し始める今時期には、キン○マもうないのに、なんかソワソワとして春の臭いに興奮してるようにも思う。味が決め手となってないから、これまで味を変えたりして実験しても思うような成果が出ないとか、味とか関係なく餌を選んでるとかのトンチンカンな結果にしかならないとか、匂いが鍵ならそれも納得である。素晴らしい着眼点だと敬服する。近年の猫に関する研究では、猫の宿痾である腎臓病が血液中のタンパク質「AIM(apoptosis inhibitor of macrophage)」が正常に機能しなくなることが原因で、AIMが急性腎不全を治癒させる機能を持つことを解明したことに次ぐぐらい素晴らしい成果ではないかとおもう。3位にはネコがネコ草を食べるのは甘みを感じないので旨みでイネ科の草を好んでるという小ネタも面白い報告。AIMに関しては既に応用した治療薬の治験が始まっていて、猫の寿命を飛躍的に伸はせると期待されている。今回の猫の餌の選択には匂いが重要で、匂いを変えると再び食べる、という発見も、老化や病気で餌食いが悪くなった猫に対して適切な餌やりをできるようになるとか、猫飼いにとって猫にとって、とても意義のある研究成果だと思う。

 まあ、うちのコバンさんも、同じ餌が続くと飽きるのは間違いなくあって、カマスの時期とか連日カマスの頭とか骨周りとかだと、しばらくすると食べ残すようになってくる。チュールを塗ったくってやるとちょっと食うけど、舐め取って食わなくなるとしばらくカマスは止めてカリカリとかでお茶を濁すか、マアジを釣ってこなければいけなくなる。でも匂いを変えてやれば良いと分かっていれば、なんかそれ用のスプレーとか当然ペット業界は考えて商品化するだろうから、カマスに飽きたら”イカ臭”スプレーとか、猫大好きカツオフレーバーとか匂いを変えてやることで餌ちゃんと食べてもらえるのではないだろうか。ウチのコバンさんは元野良なのもあってか、比較的餌食いは良い方だと思うけど、贅沢に餌をもらって育った猫で特に雌猫は食が細くて困るらしいから、ペット業界におられる方はイナバの「チャオチュール」以来の大ヒット商品目指して、銭の花を咲かせるべく商品開発よろしくお願いしたい。

 ただ、同じ餌が続くと飽きて残すようになる、匂いを変えると食べる。ってのが分かると、さらにそれはなぜ?という次の疑問が湧く。イエネコは元々リビアヤマネコっていう乾燥地帯の野生猫がご先祖らしいので、その時代には虫やらネズミやらの小動物を色々食べてたので、雑食の人間が典型だけど同じ餌ばかり食べていると、栄養が偏ったり必須の栄養が不足したりするので、なるべく多くの種類の餌をとるように嗅覚による選択性が発達したとかそういう話だろうか?その時になぜ味覚ではなく嗅覚が鍵になったのか?餌の選択には口に入れないと分からない味覚より、その前段階で判別できる嗅覚が都合が良かったとかか?さらにいうなら、カマスは比較的飽きるのが早いけど、マアジともっというならアユは飽きるのが遅い。マアジでも刺身食べた後の中骨を重ねて焼いたものは飽きて残しがちで、丸ごとや頭は食いが良い。一般的な法則があるのか、単なるコバンさんの好みの問題か?以前はクモやゴキブリも好物だったけど、最近はいたぶって殺すだけで食べ残してるのを見かける。元々の食性考えれば虫の方が好きでもおかしくはないと思うけど、イエネコにはイノシン酸を感じる味覚があるらしいので、人と暮らしていくうちに魚の方が好きになったのか?疑問はつきない。

 今も胡座の上ですやすや寝ているような身近な猫に、自然の不思議や、人との関係とかで培われた謎が溢れている。猫を知ることは生き物を知ることであり、ひいては人間やこの世界を知る手がかりになるに違いないと痛感している。やはり我々はネコと和解せねばならないようでである。