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| 左から、ビックO、ピーナッツS、ピーナッツⅡ |
ということで、ルアー図鑑うすしお味第92弾はストライクキング社のルアー界隈でいってみました。
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| 左から、ビックO、ピーナッツS、ピーナッツⅡ |
ということで、ルアー図鑑うすしお味第92弾はストライクキング社のルアー界隈でいってみました。
ミノーも格好いいのが色々あって、ボーマー「ロングA17A」とかフルーガー「マスタング」とかとか、まあそういうのも好きなわけで過去とりあげてきたけど、格好良さとは離れていくかもだけど、変なミノーもこれまた好物なわけで、安い値段で出てるのをネットで見つけると思わずマウスが滑ってしまう。アタイ病気がにくいッ!
ということで、ちょっと変なのが蔵にたまってきたのでご紹介したい。
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| 上ハードコアミノー210F、下タイドミノースリム200 |
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| 上と右がニールズマスター製 |
ということで、謎めいた?ミノー達を紹介してみたんだけど、なぜ我々は(ワシだけか)こうも謎にロマンを感じてしまうのだろうか?分かってしまえばしょうもない話だったとしても、分からないこと自体にあらがえない魅力があるように思ってて”私気になります”っていう気持ちが抑えきれない。好奇心はネコを殺すらしいけど、我が家では好奇心が老後資金を削っております。ホドホドにせなあかんね。かまうもんか、ブレーキなしでアクセル全開だぜ!(by JF)
なんぼ切れないラインを使っていたところで、竿が折れれば釣りは継続できず、リールが壊れればこれまたどうしようもない。もっというならそれらの釣り道具を強化しまくったところで人の体が耐えられなくなればどうしようもない。どうしようもないのに、船だの磯だのに道具を固定とかし始めたら終わりである。それはもうワシの知っている”釣り”ではない。単なる漁であり魚を獲る手段でしかない。
往々にして大物狙いの場合、強度面での破綻は人の体の限界が招くので、まあ限界値を上げたかったら体鍛えろって話になってくる。あるいは技術面で補完するかで、いずれにせよ道具の限界が人体の限界を超えていると危ないので、どこか力の逃げ道を作っておかないと怪我の元である。リールのドラグがそういう役目を果たしてくれるけど、より確実に安全を確保したいなら、ハリなりラインなりに体の限界が来る前に壊れる部位を設けておくのが上策だと思っている。ワシが根魚狙うのに道糸をぶっといPEではなくナイロン16LBや20LBにしているのは、換えの効かない釣り具である我が体を壊したくないからである。それ以外でもどこが使ってる道具立てで一番の弱点かを理解していることは有用で、根魚狙いの岸壁ジギングではアシストフックが写真のように折れるか抜けるかするようにしているし、フライフックは”世界のマルト”の「H260」という細軸の折れやすいハリを主力として使ってるけど、そうすると根掛かりは避けられないとしても海にゴミを残すのが錆びて朽ち果てるハリだけにできて、ルアーを失くすことや高価なフライラインを伸ばして痛めることもかなり防げる。根がかったラインを手元で切るバカが一定数存在するようだけど、意図しない”高切れ”もハリに近いところに弱点を作っておけば防げる。ノットをわざと”弱い”ものにしておくというのも使える手。破綻するような弱点も”逆に考えるんだ”って上手く扱うべきだと思ってる。で、釣りは弱いところがあるとそこから破綻するっていうこの考え方は、もっと範囲を広げて釣りの技術全体においても同じようなことが言えると思っている。端的に言うとなんぼ道具を良いものを揃えたとしても、技術が伴っていなければどうしようもないって話であり、逆に言うと釣り全体のレベルは、道具、体、精神、知識、情報、技術、経験、センス等諸々の一番低い部分に引っ張られて限界が生じる。もっというなら心技体が揃った釣り人でも釣り場にやる気のある魚が居なければ手のうちようがない。なので、技術も知識もたいしたことない場合、道具やらにはそこまでシビアな性能が求められない。雑っつい釣りしかしてないのに、細かな戦略を支えるための高レベルな尖った性能の道具など使いこなせるわけがなく必要ではない。あんまり尖りすぎてたり高機能すぎたりするとかえって使いにくかったりする。
ワシが、40年から昔の道具にちょこちょこ手を加えて使ってるのは、劣っているのを承知で格好いいから使ってるってわけではなく、自分の釣りの技術で必要とされる性能が充分それで間に合うからであり、かつ手入れが楽とか壊れる部品がそもそも少ないとかとか総合面で勝るからというのはコレまでも書いてきたとおり。よく、中古の道具の説明文に「古い物なので今の製品より性能は劣ります」とか書かれているけど、どのへんの性能がどう劣っていて、それがどうあんたの釣りに不利益をもたらすのか説明してくれって話で、投げて巻いての基本性能が同等なのはリールならギアの方式とかが変わってないなら当たり前の事実で、瞬間的に止まるとか滑らかな回転とか竿なら美しいベントカーブとか、それがあればなんか釣りに有利な点があるのか?って話だし、剛性や軽さ感度の良さなんかは、重さ、強度不足、魚への違和感の与えやすさと表裏一体で、適切な落としどころってものがあるだろうって話で宣伝文句的に優れているからといって、それがどうしたって話である。魚釣ってなくても評価できる軽さとか飛距離とか感度とか、どうしても物を売る側はそういう分かりやすい性能を打ち出してアホな釣り人がホイホイ釣られるけど、一回あんたの釣りに必要な道具の性能はなにかよく考えろと書いておく。 まあ、ワシ技術的にはたいしたことをやってない。まさしく投げて巻いて(あるいは手繰って)の基本動作ぐらいしかやってない。戦略的にはそこそこ玄人らしい釣りをしている自負はあるけど、ワシのような”腕で釣らずに足で釣る”ような釣り人にとって道具は最低限の基本性能さえ備えてくれていれば困るようなことはない。その範囲内でおおいに遊んでもいる。ヘッタクソな釣り人に限って、自分の腕やら戦略やらがダメで釣れていないのに、道具のせいにしたがって、結果道具ばかりご大層な”ソニンデラックス”が釣り場に量産される。釣り道具はまあ状況や腕にあったのを使うと、釣り全体を底上げしてくれるようなことがあるのも否定しないけど、物理法則を無視したような魔法の道具も存在し得なければ、お魚まっしぐらな万能の餌や疑似餌もあり得ない。新規なけったいな”爆釣ルアー”とかさんざん若い頃にだまされたけど、結局ほとんどの場合で定番ルアーが強い。たまに革命的なルアーは出てくるけど、まずほとんどがすぐに消えていく泡沫のようなものである。ワシが長い釣り生活で新発売のルアーで恐れ入ったのはコモモとフラットラップラパラ、グレートハンティングミノーとかごく限られている。ワシがどんだけの種類のルアーを買ったかって話にもかかわらずである。フラットラップラパラは唯一無二に近いけど、コモモやグレートハンティングミノーがその後その基本設定をどれほどパクられたか。自分の釣り全体を底上げしていきたいと思うなら、道具なんてどっかに破綻する欠陥を抱えていないことが確保されてれば充分で、全体として弱点が少ないことを重視した基本的な道具立てでほとんどの場合間に合う。もっと情報収集能力とか、作戦の組み立て方とか、人山の回避の仕方とかに力を入れた方が結果に直結する。道具に金掛けるぐらいなら、その分交通費や船代に回すべきである。って、使いもしない道具に金かけてる人間がどの口がいうかだけど、”釣り”と”釣り具の蒐集”はちょっと別物なところもありご容赦願いたい。
というなかで、久しぶりに実釣想定の釣り具を買ったので、マイニューギアってみたい。 ハッハッハ、フライロッド買うたりました。写真の5本継ぎのがそれ。ちなみに8番で主に冬のカマス用。![]() |
| 現行、8番メインロッド、4本継ぎ |
カベラスのフライロッドたまにレビュー記事書いている人がいるけど、総じて「コレといった強みのない凡庸な竿」「費用対効果は抜群」という評価である。凡庸な竿っていうのは、ようするに腕の良い人にとっては物足りない性能だろうけど、逆に言うと長所と引き替えの欠点もない素直で基本性能の足りている竿だと言えると思う。弱点は裏返すと利点に転じる。バスプロショップスと親会社統合されているようだけど”カベラスブランド”で、初心者がまず買う1本とか、玄人衆が予備竿に持っておく1本とかには好適な竿だろうし、そういう竿もまた釣り具市場には必要って話である。
ワシもロアーロッドには明確な好みがあるけど、フライロッドには好みをどうこう言えるほどの技量も知識もないしで、こういう初心者向けの竿は非常に合っていて分相応だと思う。今使ってるロッキーマウンテンアウトフィッターズも釣りツアーとかやってるアウトドア系旅行会社の貸し出し竿ブランドらしく、まさに初心者用って感じだけど、それでワシの釣りに足りない部分があるとか、もっとこうしたいとかいう好みが出てくるとかいうところまでワシ至ってない。なら初心者用の道具で何ら問題ないだろう。
カベラスの竿は、9番の「LST」と6番の「キャスタウェイ7」を使ってきたけど、どちらもなんの問題もなく使えている。っていうかかなり魚釣った。ソニンデラックス共の高級ロッド様とは段違いに魚で曲がった竿だと思う。
とりあえず次世代主要ロッドなので、ボナンザ塗ってしばらく蔵で待機だと思うけど、今の竿が腰抜けたり折れたりで引退したら活躍してくれることだろう。
良い買い物だった。とブログには書いておこう。
ハイ先週に引き続き夏の長雨不釣のおりに、冒頭写真のとおり、濡れて滑りの良くなったマウスでヌルッと購入してございます。何で買うことになったのか説明させてください。まあ、なんというか人のせいにするのはどうかと思いますが、TAKE先生のせいなんです。TAKE先生のサイトとか読んでると昨年は渓流にベイトタックルを持ち出すのがマイブームだったようで、結局グリス抜きとかしても使いにくくなるだけで出荷状態が適正であり普通に使える。というまあそうなんだろうなという結果に落ち着いてた。あんまり回りすぎてもサミングが難しくなるだけでどうにもならんっていうのはワシも感じてたところでどっかで書いたと思う。で、その前にちょっとゼブコのクローズドフェイスリールが来てて、ワシもちょっと遅れたようなタイミングでクローズドフェイスリールが今年来てるのは先生の「リールの歴史」シリーズとかの”ミスター原”の影響だろうからそのへんで必然的にシンクロしたんだろうなと思う。でもって今TAKE先生がご執心なのが、「タックルシルバー」や「タックル7」あたりの韓国大森製のスピニングと、そのミッチェル版「ロングショット」やその卵形デザインを踏襲した2代目ロングショット(日本名「プリビレッジ」)らへんであり、「リールの本3」を読むとタックルシルバーについて「「まがい物」にあらず」として「先入観を捨ててみれば、スプールは長いのだから、旧タイプのリールよりは飛距離が出るはずだ、ボディーが長く大きくても、部品が少ないから重くはなく、スプール往復機構がボディ後端にあるぶん後方重心で、むしろ投げやすい。ここに低コストや故障のなさを加えれば、けっしてまがい物とはいえないだろう。」と書かれている。同じ本でワシが最上級に評価する「マイクロセブンC」シリーズが本体が四角くて、重いウッドノブ付きハンドルなのもダサいってな感じでケチョンケチョンでワシ「そんなに言わんでも」とショックだったのと好対照である。まあ、TAKE先生にとって軽快に投げて巻いてを邪魔する重いウッドノブ付きハンドルは、ワシがスピニングリールでドラグもろくに使わずゴリ巻きするのが、そういうゴリ巻き仕様の奇形的なスピニングが許せないのと同じぐらい生理的に嫌なんだろうなと想像するところである。釣り人ごとに評価軸が違うのはある意味当たり前。でも、タックルシルバーもウッドノブ付きハンドルでっせ!?と考えていくと、なぜTAKE先生はマイクロセブンCがダメでタックルシルバーを良しとしたのか、ご本人もどっかで書いてたけど、本体が卵形のリールはミッチェルっぽくてお好みなんだろうって思う。それならしかたない。先生ミッチェル好きすぎるぐらいだからな。何度も書くけどリールなんて好みで選んで上等ってなもんである。
ということで、まあ後方重心の振りバランスとかワシあんまり気にしたことがないというか分からんレベルでしかないのでアレだけど、そこまで先生が評価されるなら”自称生徒”としては、買って自分の目で手で確かめねばならんなと思ったわけで、こんなもんと言えば失礼だけど人気のある機種でもなしでネットフリマで1500円送料込みならマウスが滑ってクリックするのになんの摩擦抵抗もなかった。
我が家に来たからには分解整備ということで、サクサクとバラしつつ中身を見ていく。スプールは長くなってアルミ化しているのを軽量化するためか、側がアルミだけど中の方が謎素材の白い樹脂製ではめ殺しというか流し込んで固めたような感じになってる。音出しとライン留めもはめ殺しで外せないのはちょっと減点だけど、ドラグがちゃんとしているのは大森スピニングに関しては原初の大型インスプール機から最後の方のチープ大森まで貫かれている美点であり、立派なモノだと思う。ドラグパッドはテフロン製。 ハンドルはまあ普通にネジ止め式のウッドノブ付きワンタッチ折りたたみハンドル。本体蓋はローターの下に一部突っ込まれているけど、4本のタップネジを外せば斜めにしたら外せる。先にローターを外す必要はなく素直な工程で外せるのと、タップネジが樹脂本体に直接ではあるけど、これでもかと長いのが使ってあるのはしっかりしてて悪くない。ただちょっと気になったのは、分解してる段階で緩んでるネジが何本かあったことで、前の持ち主が締めたりなかっただけなのか、使ってくると緩んでくるものなのか、タップネジ使ってるリールは他にも触ったことあるけど緩んできた経験はないので前者と思いたいところ。 蓋パカッと開けると、下の方に減速式のスプール上下機構(オシュレーション)の歯車とカムが入ってて、オシュレーションカムにネジで留まってる主軸を抜くと、亜鉛鋳造っぽいハンドル軸のギアがヌポっと抜ける。ボールベアリングはローター軸に一個、ハンドル軸に2個なんだけど、ハンドル軸のギアの軸が太っててオシュレーション用の歯の下に入ってるボールベアリングは抜けなくなってる。ハンドル軸のギアを填めるときには先にボールベアリングだけ填めてからであれば、オシュレーション用の歯車とカムを所定の位置に収めてから填めれば良いけど、ボールベアリングが付いたままだとハメられないので、ボールベアリング付きのハンドル軸のギアとオシュレーション用の歯車を同時に噛み合わせてハメて、後にカムを滑り込ませる順番で上手くいった。このリールはサイレント仕様なんだけど、わりと単純な針金一本でできてる部品が、ハンドル軸のギアの根元の溝にハマってて、そこから出た”枝”の部分(黄色い→)が、逆転防止の爪の下の方の溝(赤い→)にハマって、正転時に爪をバネで押しつけようとしているのを相殺してカリカリ鳴らないようにしている。チープ大森でもサイレント仕様の機種は同じような方式だった。バネの締まり方とグリスの滑り具合で動作がやや不安定だけど、シンプルなのは良いことだ。![]() |
| 上段:SS750,SS600、下段キャリアーNo.1,PENN4300SS |
ダイワの小型スピニングでどれが歴代最高の1台かと考えると、まあ人それぞれで色々あるんだろうけど、ワシ基準だと瞬間的逆転防止機構が付いた以降のはまとめて選外で、それ以前で実釣に持ち出して困らない、投げて巻いてが滞りなくドラグがまともなモノが付いていてってなると、自分の使ったことある機種では「ウィスカートーナメントSS600」で間違いないところである。あと、TAKE先生の本とかで紹介されていてよさげに思うのは、「ファントムEX800」と「UL13」で、前者は世界初の”カーボンボディ”を謳った気合いの入った機種のようで、ねじ込みハンドルで大口径の1枚パットのドラグにワンタッチスプール、樹脂スリーブ入りのラインローラーとほぼ文句なしの仕様なんだけど、世間的には全然受けなかったようで後継機もサイズ展開もなく消えていったらしい。良いもの作れば売れるかというとそうでもないっていう典型か?たまに中古で出てても高級機種なので結構お高くて手に取ったことがない。後者は樹脂製ボディーにアルミスプールで、スプール径が大きくて幅が狭いのが特徴のその名の通りウルトラライトな小型機で、米国仕様だったようだけど、たまに国内のネットオークションとかでも目にする。けど、意外に人気なのか試しに入札しても競り負ける。特に凝った機能とかないシンプルな設計だけど、スプール径が大きいとギア比が低めでも大丈夫っていう単純な利点で使い勝手が良く米国では人気があったそうな。これは実用機としてよさげな雰囲気で手に入るなら手に入れたいところ。
で、ウィスカートーナメントSSシリーズの新機軸な点は、テーパーの付いたロングスプールのほかにもあって、ベールスプリングが”折れるのが宿命”のトーション方式から、ほぼ壊れないグルグルコイル方式に変わったというのもあった。特許が切れて各社使えるようになった時期が80年代とかなんとか。ただ600サイズだけは、トーション方式のままでその恩恵を受けていなかった。750サイズだとグルグルコイル式なので、シーバスにはちょうど良いぐらいの大きさだし安いのあったら1台あっても良いなと、使いもしないけど以前から思ってたら、1700円即決でボロめの個体がメル○リに出てたので、思わずマウスが滑ってクリッククリック。クソ夏が一休憩したと思ったら毎日毎日毎日中途半端に雨が降りくさって、魚がイマイチ釣りきれん。そうなるとワシのマウスも”濡れると滑ります!”の注意書きが必要なぐらいヌルリと滑りやすくなってくる。アタイ病気がにくいッ! で、我が家に来たからには全バラしして整備である。ただ、こいつのワシから見た欠点は設計がややこしい点で。バラし方にお作法というか順番があって、組木細工みたいで面倒くさい。なぜそうなってるかというとたぶん、スプールを長くしたのでその内側?に逆転防止とかの機構を入れて本体内から出したからってのと、ロングスプールに完全平行巻でラインを巻くためのスプール上下機構として、ベイトリールの平行巻機構同様のクロスワインド方式を採用していて、主軸と逆転防止スイッチの軸の他にクロスワインドの軸も入ってるので面倒くさくなってるんだと思う。外蹴り機なのに結構部品数多い。そう、このころのダイワのスピニングはまだ外蹴りだった。外蹴りは単純な設計にできるけどハンドルでベールを返そうとすると手前でガコンと返る感じでイマイチ感触は良くないことが多い。ローターブレーキも付かないのでハンドルがウッドノブでやや重いのもあって、投げてベールアームが回って手前側に来てしまうのもありがち。そうなると右手人差し指でライン放出調整ようとしたらベールワイヤーが邪魔になる。もっと極端になると意図しないベール返りが生じる。大森スピニングが「オートベール」以来とっくに内蹴り式になってたのと好対照か?ただ、ワシ的には左手でライン放出を制御して、そのまま左手でベールを返していたので、外蹴りは苦にはならなかった。あと、軸が細いウッドノブは写真右のPENNの魚雷型ノブみたいで指が痛くならなくて嫌いじゃない。ハンドルノブは人の手の形、癖によって合う合わないがあるので他人の評価を鵜呑みにしない方が良い。まあハンドルノブに限らずだけど。 完全平行巻の純テーパーのロングスプールは、ぶっちゃけラインの放出性も良すぎるぐらいで、ややじゃじゃ馬だったと思う。当時使ってた人の回想として「投げたときドバッとラインが出てしまうトラブルが多かった」とか書かれがちである。でもワシ的には左手でライン放出調整するやり方と相性良かったのもあったのか、特にトラブルが多いとは感じてなかった。渓流で近距離キャスト多用で使ってたので”遠投性能”の恩恵には授かれなかったと思うけど普通に使えてた。ライン少なめに巻くほうなので、それもトラブル防いでたんだと思うけど、まあエラそうに書くなら、ちゃんとライン放出を指で調整してやって、巻くときに糸ふけた状態で巻かないようにしてればトラブルにはならないので、使えないってことは下手くそだってことだろう。遠投性能に振った尖った味付けだけど目指すところが明確で素人用じゃないところは今思うと好感が持てる。ライントラブル防止のために逆テーパーにしてスプールエッジには”ひさし”つけてって、今時のスピニングはずいぶんと使い手を甘やかしてくれるようになったものだ。釣り人口の多くは糸ふけ出さないようにフェザリングしてとかができない初心者なので、悪いことではないにしても、玄人がつかうような高級機種はもうちょっと尖ってても良いようには思う。写真がスプールが一番上に行ったときと下に来たときの比較だけど、結構なロングスプールなのが見てとれると思う。最近の小型スピニングはここまであからさまにロングスプールではない気がするけどどうだろう。最近のは長いというより直径が大きめで”ドデカコンパクト”な感じかと。 で、分解整備だけどコレが大苦戦。まず前述のように構造が複雑でバラすのが面倒くさい。スプールはドラグパッド押さえる一番上のワッシャーが瓶ビールの王冠状で、補強のためだと思うけど耳が下向きに曲げられてるとか、ちょっと形状が変わってるけど3階建てのちゃんとしたドラグが入ってる。ドラグパッドは合成皮革かなにかか?柔らかい材質のもので、スプールの大型化に伴って直径も大きくドラグの性能としては充分なモノになっている。ハンドルは軸の細いウッドノブ付きでワンタッチ横折りたたみのネジ止め方式と、この時代の標準的なもので特に可もなく不可もなくという感じ。ワンタッチ折りたたみのハンドルは重いというのは過去計測して実感したところだけし、ハンドル重いと投げたとき回りがちだけど、SS600はそんなに実釣でトラブルなかったので、まあ小型機の多少の重量増ぐらい気にすんなよってぐらいに思わなくもない。このへん投げ方の癖とかと関連するだろうから人によって評価の分かれるところかも。 で、次にどこから分解していくかと思うと、ここからが組木細工っぽくなっていく。今時のスピニングはスプールが大きいのでローターの中に逆転防止機構やらが入っている。なのでまずローターを外してからでないと本体蓋が空かないというパターンが多いと思う。ただ、当該機種ではスプールが刺さるところがスリーブで太らせてあって、それはドラグの安定した作動に寄与するんだろうけど、こいつが座面とか音出しとかは外せてもスリーブ自体は外れないので、主軸がハマったままローターを先に抜くことができない。 とりあえず別のところからと思うけど、本体蓋の上部を止めているネジはローターの下に隠れていて、ローターが被さった状態では蓋は外れない。外れるところといえば、一番下の四角いお尻の蓋で、とりあえずそれを外すとスプール上下用のクロスワインドのグルグル棒の後端を押さえてるとっ手つきのU字の部品が外れるけど、これを外せばグルグル棒が抜けるとかはない。色々考えて、ローターナットを外して、ローターが主軸から抜けないけどずらせるようになるので、ずらすと本体蓋を留めているタップネジ4本がやっと抜けて、抜けると蓋が開いて、ここでスプール上下のカムと、クロスワインドの爪部品を押さえている押さえの板のネジが外せて主軸が抜けて、主軸のスプールがハマるスリーブに行く手を阻まれていたローターも外れる。 あとは、完全平行巻のためのクロスワインドオシュレーション機構がローター軸のギアから回転取ってるとか、ロングスプール化にともない大きくなったローター内部に逆転防止機構関連が入っていたりするけど、概ね普通に分解していけばよく、そこまで難しくはない。ハンドル軸のギアはアルミ合金っぽいピカピカした素材でベアリングは2個+ローター軸の1個で3個とまだ無意味に増えていない。ただ、このローター内部に逆転防止機構をぶち込んだのは、瞬間的逆転防止機構を入れたときに、こんな浸水しやすいところに濡れると困る機構を入れて問題が生じないわけがなく、後に”防水性能”とかいう水辺で使う道具にあるまじきものが求められるようになる遠因にはなっていく。ちなみに当該機種では別に濡れて困るほどのものは入ってないので、浸水してもさびないように帰ってからメンテで問題ない。PENNの4桁中型機以上も同様にローターの内側に逆転防止関係は搭載されているけどさびない材質の部品使ってるので適宜整備で大丈夫。4300SS以下の小型機や大森スピニングの多くでは逆転防止機構は本体内に収まってて、さらにはABU「カーディナルC4」とかではドラグさえ本体内に収まっていて、なおさらめんどくせえ防水機能とかの追加は必要としない。 でその逆転防止の方式は、ローター軸の回転を使って、爪をラチェットに押しつける方式。ラチェットの上にぐるっと細い針金のバネが巻いてあって、それが拡大写真のように爪の上に出た薄い金属板の隙間にに挟まれる形で、逆回転時には写真左のように爪をローター軸ギア上部に刺さってるラチェットに掛かって止まる。正回転時には爪をラチェットから離す方向に針金が押す。なので、常にバネでラチェットに爪を押し当てている方式のように、それをキャンセルするような機構を設けてカリカリ鳴らないようにしなくても普通にサイレント仕様なんだけど、当時は巻いてるときに音がしないとヤダっていう釣り人も多かったので右端のような音を出すための部品を組み込んであった。まあ不要なので外しておく。ワシはカリカリ鳴るリールもまた乙なモノぐらいに思ってるけど、わざわざ鳴らす必要性までは感じない。隣の釣り人に「カリカリうるせぇ!」って怒られてもいやだしな。
ローター方面にも見所はあって、まずはベールスプリングがグルグルバネ方式で、これでベールスプリングが折れて消耗品扱いという状態からは脱却。まあワシのSS600では細いワイヤー使ってる逆転防止のバネのほうが折れたけどね。改めてSS750のベールスプリングの仕組みを見ると、グルグルバネにちょっと曲がった心棒が突っ込んであるだけで意外に単純なので、どうにかしたら過去のトーションバネ方式のリールをグルグルバネ方式に改造できないか?とか考えたけどスペースの問題で結構難しそうではある。で、次ぎにローターにベールアームとベールワイヤーの端を留めてるのが、ローターが樹脂製なので貫通させておいて裏側でEクリップで留める方式。コレだと厚さが確保しにくい部位にタップネジだけで留めるのでは上手くいきそうにないのを上手に処理していると思う。リョービにも同様の設計のリールが見受けられるけどどっちが元祖だろうか?ちなみにこのリールのネジは基本タップネジだけど逆転防止の爪を留めているネジだけは、下の本体に金属の雌ネジを入れている。逆転防止が一番力がかかる場所なので納得の設計。 で、最後にベールアームとラインローラーなんだけど、やってしまいました。何度も過ちを繰り返すバカ。ラインローラーを留めてるネジを無理矢理回そうとしてねじ切りました。樹脂製ローターとベールアームでそこは錆とは無縁なので油断してしまったってのは言い訳だけど、ラインローラーを留めているのは金属に金属ネジであり、塩噛みして固着してた。これがまたセラミック製のラインローラーも固着していて外せない。ネジは真鍮のようなのでドリルで穴ほじって”リコイル”でどうにかするとしてラインローラーはなんとかして外したいので、チャック付きの小袋に入れてCRC(666)に浸して二晩放置。とりあえずラインローラーを除いて全バラしした状態が写真下で、部品数が多いのは否めない。整備性とか考えるとローターが外しにくいのとかも合わせて弱点ではある。4桁PENNとかと比べるとだいぶ手が掛かる。その分凝った設計で尖った性能の意欲作っていう魅力はあると思う。 で、ラインローラーだけど、結局どうやっても外れてくれそうになく、しかたないのでペンチで挟んで取れたら儲けもんと力入れてパキッと割って外しました。完全に固着していてCRCが浸透した形跡なしで、こりゃダメだとあきらめもつくというもの。まあラインローラーは最終的にはポリアセタールのスリーブから切り出す手もあるのでどうにかなるでしょ。逆にどうにか外れたのがネジの方で、残ってるネジの軸を倍力ペンチで挟んで回したら外れました。なんで軸ひねって外れるのにネジの頭ひねったらねじ切れるかな?と思うけど、まあネジ穴が残ってるので幸いネジはM2.6規格だったので、なんかそのぐらいのネジはあるだろうと思ったらセット売りでオマケ的に付いてきて整備して蔵に寝かしてたダイワ「ロングスプリンターST600B」というのがあって、ラインローラーもネジもそいつから流用できそうでとりあえず片が付きそうだったけど、ネジはまあM2.6のネジ在庫もあるので良いとしてラインローラーをそのリールから徴用すると、1台ラインローラー無しの機体ができてしまい、ワシ的には非常に尻の座りが悪い。ので、ネジは使うとしてラインローラーが余ってる部品在庫から使えるのが出てこないか、大森、PENN関係のラインローラーはそこそこ在庫しているので、あれこれ引っ張り出して試してみたら、PENNの「スピンフィッシャー4200SS・4300SS」のラインローラーがちょっと穴が大きいけど外径的にはちょうど良かった。なので、穴の隙間はテフロン加工のグラスファイバーシートで埋めてやることにして、なんとかかんとかする算段がついた。ついたんだけど、よく見ると固着してたラインローラーがハマってた辺りが腐食して欠けてギザギザになってしまってる。これはラインが挟まりそうで怖いので、ペットボトル切った薄い樹脂板を覆いにして、瞬間接着剤でくっつけて周りをエポキシで覆って角が立たないようにしておいた。これでラインローラーは問題なく機能するだろう。手間掛かって大変だったけど、なんとか稼働機に整備できてうれしい。 グリスぐっちゃりめに塗り塗りしつつ組み直したけど、PCの画面で外すときに順番に撮影していたものを、後ろから逆再生しつつでないととても組み立てられんかった。若い頃はデジカメなんかなかったけど、良くバラして元に戻せたものだと我ながら感心する。整備性は明らかにPENNに軍配があがり、スピンフィッシャー4300SSを選択したことは間違ってはいなかったと今振り返っても思う。思うけど、もしウィスカートーナメントSS600を選んでいたとしても、多少の面倒くささやじゃじゃ馬具合はあったとしても、相棒として良い関係が築けて良い釣りを共にできたのかもしれないとも思う。逆転防止のバネが壊れた時点で釣具屋さん通じてダイワに修理を依頼したときに「部品がもうない」という定型句で修理不可と言われたのがPENNにした大きな要因だったけど、今思うと米国ではその後も前述のように延々とほぼ同型機である「トーナメントSS」が売り続けられていたんだから、部品は米国ダイワにはあったはずで、それを”無い”といいやがったのはダイワの営業の不勉強か新品売るための策略であり、そういうメーカーを相手にしなかったのは正しかったのかもしれない(ダイワもついでにシマノもそのへんのサービスは反省したのか今現在改善されている)。だとしても、ウィスカートーナメントSSシリーズが革命的な名機だったことに間違いはなく、ダイワ史上最強小型スピニングはワシ的にはコレでいい。バスプロショップスに2000年代に売ってたときのレビューが「最新の高級機種があんたに魚をもたらすわけじゃねぇ」とか「コイツは馬車馬のように働くぜ」とか、実釣性能を重視する米国の目の肥えた釣り人達が絶賛してたことからも、その判断は妥当なのかなと思う。唯一対抗馬を上げるなら金属本体の高級機の先駆けとなった「トーナメントEX」シリーズぐらいだろうか?でもワシ的には小型スピニングのドラグとラインローラーにボールベアリングを最初に入れた戦犯扱いなので評価しない。実釣に持ち出すと整備が面倒くさい機種なので、一応ラインも巻いて準備万端に整えたけど、今後は蔵で眠ることになるのかもしれない。それでもワシのところに来て、ラインローラー固着でどうしようもなかった状態から、純正状態ではないにしても曲がりなりにも使える状態に戻せたことは、ワシが死んだときには中古屋に売るんでもなんでもいいのでゴミにしてしまうのは避けてくれと、ケン一に頼んであるので、次に手に取った釣り人に、この革命的名機を引き継ぐことができると思うと心安らかであり満ち足りたこころもちである。
ダイワという釣り具メーカー(今は「グローブライト」なのか?)については、リールに瞬間的逆転機構を搭載しやがった大戦犯だし、わけの分からん特許の押さえ方で中通し竿という竹竿から連綿と続いてきた技術を途絶えさせやがったし、中小メーカーが釣り方から育てたような分野のルアーに後出しでパクって高性能なのをぶつけてきたりと、いい加減にしろよ思わなくもない。でも使える品質の初心者クラスの道具を連綿と提供し続けて、新たな釣り人に門戸を開いていることとかは高く評価するし、そういうダイワの安価良品でずいぶん良い釣りをさせてもらったので、感謝してもいる。今後も、アホな客を釣ることばかりに執心せず。未来の釣りを育てるぐらいの気概をもって、業界最大手としての努めを果たしてもらいたいものである。