2020年2月8日土曜日

騙されるのが悪いのか?


 フライでカマスとか釣れば毛鉤巻く材料は在庫してるし金かからん。と思っていた時代もありました。
 全くそんなことないネ。
 アジも釣ってみようってなると6番もシュッと沈むタイプⅣ以上のラインが欲しくなるし(買いました)、カマス釣る8番も船だまりは水深あるので底近くを引くとなると60秒数えてから引っ張り始めるとか時間が掛かってイライラするので、タイプⅥの早く沈むのも欲しくなる(買いました)。
 ということで、今日はいつ来るかわからん青物を狙ってデカ目のルアー投げてる間中、横でカマス釣りまくられるという”精神的拷問”以外の何ものでもないような仕打ちを受けて、多いに鍛練が積めた気がするんだけど、帰ってきてから明日はタイプⅥも駆使してカマス釣ったるねンと、買ってあったシューティングヘッドの8番タイプⅥのライン、安物のシンキングのランニングライン、それと一緒に買ったリーダーを接続して準備してた。けど、このリーダーがどうも失敗した臭い。
 コレまで沈めて引っ張る釣りのリーダーは編み糸で重さのある「シンキングブレイデットリーダー」というらしいの(上の写真の左下の茶色いクシャッとなったの)を使っていて、その先にフロロのハリスを接続している。
 ちなみにフロロハリスは4号50センチ位、2号1mぐらいをブラッドノットで接続してその先に歯ズレ対策で4号30センチぐらいをブラッドノットより結束強度が落ちる外科医結び(サージョンズノット)で結んで、根がかったら最後の30センチ位だけ切れるようにしている。
 今回シンキングブレイデッドリーダーを買うつもりで、安物のランニングラインと一緒にシンキングの「ポリリーダー」っていうのを買った。ポリっていうぐらいだからPE系の編み糸だろうと思って買ったら送られてきたモノをみたら全然違う。


 端的に説明するとフライラインの短いヤツである。
 右の写真の上の方がフライラインで、下の方の太いのがポリリーダーであからさまにリーダーの方が太くて「これで大丈夫なのか?」という不安な状態である。あかんかったらすぐ交換だな。
 そもそもこんなリーダー付けるぐらいならフライラインの先端に直接ハリス(ティペット)を結びつければ良い気がする。
 フライラインの先に直接ハリス結ぶのは「関東一本どり」と呼ばれる接続方法で、フライも重いし散水して寄ってきた魚釣るから飛距離も出さないしでラインをハリスまで綺麗に飛ばす「ターン性能」なんてのが関係ねーゼな船で行くシイラ・カツオ釣りでは割とみんなやってた。
 正直カマス釣るのに、リーダー無しでハリス直結でいい気もするけどブレイデッドのリーダーって独特のしなやかさと癖の付きにくさがあるので、ひょっとしたら食い込みの良さやアタリの取りやすさに貢献しているかもしれず「釣れてる時は道具を変えない」のは基本だと思うので同じように組みたかったのにこの始末。
 どういう使い方のために存在するのか、お勉強しようとネットでググったんだけど、イマイチ分からん。スペイキャストの時に重いリーダーは錨になって早いタイミングで”抜け”てしまうのが防げるとか、そんなもんもうチョイとライン出しておいたら良いだけやんけ?な感じでそもそもワシゃスペイキャストなんてやったことない。唯一それはあるかもなな使い方は、ラインが竿に対してチョイと軽いかな?って時に「ラインを足す」ような効果が期待できるとか。まあそういうの必要なときには使えるかもだけど今はいらん。
 あと、裏技的に低番手の竿のシューティングヘッドとして使うってのも紹介されてた。これはアジ釣りで使えるかも。それでいいなら安上がりで良い。
 しばらくフライもやってなかったので、道具もいろんなのがでててラインに関してだけでも「スカンジナビア」とか聞いたことない投げ方用のとかあって何が何やらさっぱり分からん。
 検索すると、なまじっか半可通な一家言ある釣り人がそれぞれに違うこと書いてたりしてるから、欲しい情報になかなか辿りつけない。
 さすがにフライの道具売ってる企業のサイトはまとまってて読みやすかったけど、あいも変わらず「我が社の道具を使えばこんなに釣れます」的なクソ宣伝が多くて気分が悪くなる。まあ無償奉仕でやってるわきゃないので当たり前っちゃ当たり前か。

 だとしても、全くのペテンとしかいいようのないフライ用のティペット(ハリス)の宣伝文には気分が悪くなった。
 曰く「フライのティペット用として売られているものと比較して我が社の製品は細くて強い!なんとあのシーガーFX1号に0.8号が引っ張り合いで勝ちます。」だそうな。コレを読んで迷える羊なフライマン達は「しゅごい!コレは買わなくちゃ」と買ってしまうんだろう。騙されて可哀想に。
 確かに引っ張り強度では勝つんだろう。いやらしいことに素材がどこにも明記されていないんだけど、たぶん間違いなくナイロンであると推理。
 以前自分で実験してビックリしたけど、今時のハリス用ナイロンは引っ張り強度的には同じ太さのフロロカーボンより強い。なんでもフロロの1.5倍ぐらいあるとか。フロロであるFXに高性能ナイロンが引っ張り合いで勝ってもなんにもおかしくない。ごく普通の結果。そのへんのヘラ用ハリスでも買っとけッテ話。
 じゃあ、なんでナマジを始め多くの釣り人がハリスにフロロを選択するのか?それはフロロの方が堅くて耐摩耗性に優れているから魚の歯に接するハリスとしてはフロロの方が総合的には”切れない”からである。
 例外はヘラ釣りで、コイ科魚であるヘラは喉の奥に咽頭歯はあるけど口には歯がない。だから耐摩耗性は気にせず引っ張り強度の高い高性能ナイロンがハリスに選ばれるのである。
 アホな宣伝文句を真に受けて、ハリスを一段階細くできるなんて勘違いして使ったら、口の外にフライのアイが出てれば期待通りの”強さ”を発揮するだろうけど、口の中に入ったら”切れやすい”っていうのはちょっと考えればわかること。
 こういうペテンが昔っから繰り返されてきていて、それでも騙される釣り人が後を絶たないっていう釣り具の世界の胡散臭さが鼻についてくるので、なるべく釣り具は知ってるモノしか買いたくないんだけど、たまに便利なモノや革命的なモノも出てくるので騙されてみるのも一興かなとは思う。
 でも、あんまりしょうもないペテンをやってると信頼失いまっせ。

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