2021年4月25日日曜日

テイルウォーク「マンビカver.2 100XXH」を何に使うのか?

  我が家の”主食”であるマアジ戦線が、中アジが終わりそうになってて、豆アジにはまだ早いという端境期で渋くて難しくて、アタイ涙が出ちゃうの。っていう釣れない状況だと悪い病気がまた出てしまう。

 今回は症状が竿に出た。テイルウォークの「マンビカver.2 100XXH」は10フィートの長尺でドラグ最大13キロ(ワシそんなにドラグ締めれんけど)、適合ルア-140gまでというごっついスピニングロッドである。

 基本的に磯とかからの大型青物を想定して、船上でも使えるような用途の広い竿で、多分テイルウォークだからチャーマス北村氏の影響あるんだろうけど、遠征先で何にでも使える長めのルアーロッドというのは、我が家にも1本あるザウルス「GTチャーマス90H」と設計思想が似ているように思う。

 川崎に居たころから、磯とかの岸から大型のサメを狙いたいという想いは抱いていて、今もずっとそれは心にある。

 青物狙いでちょっと重めのルア-投げて朝の1時間ほど竿振っただけで足腰に来てるような有様で、なにが岸からサメじゃ、という気もするんだけど、そこはそれ道具買っちまうと気合いも入ってくるというもので、早速昨日、花粉症で一時中断していた近所のジョギングを再開して朝から走ってきたところである。その後昼寝したら近所ちょろっと走っただけで疲れ切ってしまい起きたの夕方だったけどな。まあ、時間はあるので足腰から鍛え直さねばならぬ。

 最大ドラグ値13キロとなってるのを見ると、使う人間を選ぶガチムチ系の竿かと思ってしまうけど、メーカーのテスト風景とかの写真を見た記憶があるけど、長竿がしっかり曲がって負荷を受け止める系の竿のようで、もちろん筋力は求められるだろうけど、非常識な馬鹿力が要求される竿ではなさそうではある。

 ということで体はおいおい鍛えなおしていくとして、サメはどこに釣りに行くのよ?って話だけど、そんなもん”来た魚釣る”っていうこの地でのワシの釣りの大原則に基づいて、高い堤防とかからルア-か死に餌かブン投げて狙うんである。青物釣ってるときにハンマーヘッド(アカシュモクザメと予想)とか回ってくることがあって、掛けるとなかなか寄ってこなくて苦労するッテ話を聞いてるので、剛竿振ってサメ狙う場面は準備しておけばそのうち訪れるんではないかと期待している。90Hでもいいっちゃ良かったんだけど、ちょっと筋トレとか練習に付き合わせすぎて、バットのあたりの表面塗装のヒビも増えてバキバキになってるし、竿自体も腰が抜けつつあるのでもうチョイ長めの強めの竿があるといいなというのもあって、それ程高い竿ではなく「安いけど使える竿」という評判だったので、1万3千円を予算としてネットオークションとかで出物があると入札してたんだけど、”実用的”な竿としてそこそこ人気があるようで、何度も競り負けてきてた。それが今回、ちょい見た目小傷の多いのが1万2千円即決(送料別)で出てたので、パァァン「越後製菓!」ってぐらいの勢いで速攻ポチった。送料そこそこかかるけど釣り具に使えるクーポンがちょうどあったので、1万3千円をちょっとだけはみ出して、まあ許容範囲で収まってめでたしめでたし八丁味噌赤だしとなった。

 我が近所漁港はなんでも釣れるので、そのうち中アジを泳がせてクエを狙おうとかいう話が出てきたりしても、この竿で対応可能ではないだろうか。合わせるリールは男らしく9500ssしかないだろうなと思っている。冬になって青物の時期が来たらGTルア-でも投げて手に馴染ませておきたいところ。

 長期的に欲しいと思ってて狙ってた竿のうち1本が手に入って、あと欲しいのは今愛用しているグラスのグニャ竿「マイクロライトグラス」をもう1本予備竿として”おかわり”したら、いい加減腰抜けてきた8番フライロッドの後継を一本確保ぐらいで、買うモノ無くなり心穏やかな日々が訪れると思ってた。そのために竿整理して軍資金も稼がねばと使わなくなった竿をネットオークションで売り始めており、竿に関しては目標本数の120本に収めるのも目前になって来た。

 と思ってたら、やっぱり竿は消耗品で、使ってる竿は腰が抜けてくのは長期的には仕方ないとして、アジ釣りに今期から導入した宇崎日新の「マルチ2Way枯山水硬調540」が、ワシのキチガイじみた全力の魂込めた”ビックリアワセ”に耐えかねたのか、手元2番がヒビ入ってメシメシいい始めた。

 手元から2番という位置では直しようがなく、現行モデルでもないうえに、中古で買って保証書も付いてないのでメーカー修理もままならず、ほっといて竿が自己修復するわけもないので遅かれ早かれそこから折れてしまうだろう。おそらく超深棚狙いに導入した同じ枯山水シリーズの「62」と先の方は交換可能な気がするので、「62」の方の交換部品要員として折れたら備蓄しておくとまた役には立てられるだろうとは思うけど、まだメシメシいいつつももっている間に代替を探さねばならぬ。新しいのが見つかる前に折れてしまったら、先代の「抜無双54」が先の方折れたのを修理して53ぐらいに短くなってるけどまだ使えるのでそっちを使おうかなと、長期戦覚悟で探し始めたんだけど、Tベリーのネット通販であっさり良さそうなのが見つかってポチッとしてしまった。

 まあ一安心ではあるがこれで竿は現状123本となってしまって、あと3本売らねばである。違うな、あと2本買う予定があるなら5本売らねばならんのか。ちなみにリールは90台規制のところを96台に膨れあがっていてこっちもいい加減売っていかないと収拾がつかん。蒐集癖で収拾がつかんという”誰が上手いことを言えと?”状態。リールも地道に売っていこう。基本的に中古釣り具は売ると買ったときの値段ぐらいはつくので、送料分ぐらい足が出るけどその分は所有して使ったりクリクリしたりして楽しんだ分だということで悪くはないんじゃなかろうかと思っている。

 で、新しい5.4mののべ竿はどんな竿を買ったのかというと、探してたのは宇崎日新のできれば中級モデルかダイワの古めので、新しくて高い竿はハッキリ言って薄くて折れるので回避。趣味じゃないしな。5.4mは「抜無双」「枯山水」と使ってきて悪くない使い心地で気に入っているので宇崎日新のあんまり高くないのがまずは候補。ダイワの古めは今使ってる4.5mの早霧というハヤ竿(写真右)が今時基準だとチョイ重めだけど、”パワーメッシュ”とか”カーボウィスカー”とか銘打ってた時代のダイワの竿は普通にグルグル巻いたカーボンシートに斜めの網状にカーボン繊維とかを上乗せしてあって”パワフル”なことを謳ってて、実際「早霧45」はハヤ竿だけどボラだのサバだのに走り回られて限界近くブチ曲げられても結構粘ってくれて確かにパワフルに感じる。単に強くて折れない竿が欲しいのなら”鯉用のべ竿”という選択肢もあるけど、仕舞い寸法が長いのと、大きくても中アジまで想定の用途なのでさすがに強すぎで却下。
 今時の高級品だと、5.4mで重量100g台前半とかだけど、結局長竿だと仕掛けが5.4m先に付いてるのを引っ張り上げたりしなきゃだし、竿が受ける風とかの空気抵抗もあるし、そもそも先っぽの方にも重量はあってテコの原理からいって”重くなり”がちだしで100gと150gで言うほど使う時に差が出るかっていうとそうでもないんじゃなかろうか?と思ってる。とはいえ200g越えるような重量だと多分片手で扱うのがキツくなるので、硬調以上の渓流竿で150グラム前後の時代の製品、あるいはそのぐらいの重さになる価格帯のを買うとちょうど良い巻きの厚さで丈夫で扱いが楽なんじゃなかろうかと思っている。

 今回竿にヒビ入れたのはワシのアワセがキツすぎるという使い手の不手際が原因で、宇崎日新の竿に対しての信頼感は変わっていない。長く使った「抜無双」が中古で格安だったのに良い竿でその印象が強いので「抜無双シリーズ」後継機種あたりは良いなと思ってた。でも宇崎日新の竿は意外に中古の値段が高い。手頃な値段設定で安心の日本製というのもあって”実用品”として人気があるように感じる。軽自動車の中古価格は安くないのと似ているか?

 対してダイワは古いと値段がガクッと落ちる。最新の5万円以上するようなモデルは全く興味ないので知ったこっちゃないけど、ネットオークションだとワシの狙ってる”カーボウィスカー”系とか落札実績5000円前後のも結構ある。でネットオークション見ていくつか”ウォッチリスト”に登録して、ネットフリマはイマイチ良いのがなくて、Tベリーのネット販売在庫を眺めてたら5千円切る値段でまさに愛用してる「早霧45」の同時期の製品で5.4mの渓流竿「CW早霧 硬調54」というのが5千円切る値段で出てたので、送料入れると6千円がとこ行ってしまうけど許容範囲内だろうということでポチッとな、と購入。

 ふうっ、これで一安心。

 こんな調子で道具買ってたら、老後の蓄えはまったくもって安心じゃないけど、ここから今年は”売り”を頑張って、老後の蓄えにちょっとでも上乗せできるようにしてみたい。

 道具買うのも蒐集欲が暴走してのそれはいただけないけど、釣りたい魚があってとか、使うために必要ってのならまあ仕方ないのかなとオノレの行いを正当化してみる今日この頃でございます。

2021年4月18日日曜日

君の名は?クサフグだと信じてたのに!!編

 ”生け簀”こと近所の漁港でアジ釣ってると、餌が浮子になんの変化もなく落とされる。あるいはハリが切られてて餌付けしようとするとハリが無いやんケ。ってなことを伴い、圧倒的な数をもとにした”フグ時合い”を巻き起こす、ややこしいフグ軍団が居て、小さい個体のパッと見の印象から何の疑問も抱かずクサフグだと思っていた。

 ところがデカめのを釣ると、っていっても20センチそこらだけど、なんか白斑が大きくてクサフグっぽくないので、何じゃこれって気になって調べてみると、まあこれはコモンフグで間違いないでしょうと同定できる。ところが、このデカいのと小さいのの中間的な大きさなのが釣れてくると、これはどっちだと頭が混乱する。で、写真撮って持ち帰って大きいの小さいの中くらいの比べてみると、大きさの差があるし、模様も個体差があるけど、「どれもコモンフグじゃんこれっ!!」っていうことに気がついてしまい。こんなに沢山釣ってる、日によっては本命のマアジより掛けて海にお帰りいただいている(あっち行け-ってブン投げてるけど)フグを同定できてなかったことに、非常に抜かった感があって、悔しく、ぞんざいにあつかったフグたちに申し訳なく、自分の釣りに大きく関連するこの魚たちを正しく何者なのかすら把握できていなかったのである。そりゃ名前知らん様なろくに知らん魚の対策練ろうとしたって無理だわな。

 冒頭の写真のフグたちを見て、クサフグじゃんと思った人はワシと一緒の過ちを犯しているので、悔い改めてこれからお勉強していきましょう。何の問題もなくコモンフグだと同定できる人は、間違い探し的に他のが混じってないかぐらい探してみてくださいな。

 でもって、クサフグとコモンフグの違いはどこか、同定に使うべき特徴は?ってことで、いつもの中坊徹次教授編著「日本産魚類検索 全種の同定」東海大学出版会第1版を使って見ていくと、割と早くに「背・腹面の小棘は胸ビレの前方と後方で連続する」か否かで分かれる。要するにコモンフグは体表面のトゲトゲが胸ビレ周りをグルッと一周してて、クサフグなら背中とお腹の間にトゲトゲの生えていない部分がある。っていうのが一番確実な同定ポイント。たしかにこうやって膨らんだクサフグを見ると、腹の棘が生えている部分と背中の間に棘のないつるっとした部分が見て取れるように思う。ただ、この特徴は現物があって触ることができれば鉄板なんだろうけど、過去の写真を見て表面の棘の有無を調べるっていうのは難易度高すぎて、たまたま良く写ってる写真なら使えるけど、ちょっと写真判定は難しすぎる。

 じゃあどうするか?っていうと検索図鑑にはコモンフグはあっさりと「体側面に白色斑が散在。」しかなく、クサフグも検索図鑑の樹状構造をたどっていくと「体背部の斑紋は斜走帯ではない。胸ビレ後方に1黒斑がある。黒斑に白い縁取りがない。」ってなってて、クサフグには胸ビレ後方に縁取りなしの黒斑があるっていうのは分かるんだけど、右の写真、いずれも左列クサフグ、右列コモンフグなんだけど、どちらも体側面に白斑があるし、胸ビレ後方の黒斑は、コモンフグの上のやや大型の個体では黒斑というより横縞っぽくなっているので違う気がしてくるけど、下の小さめ個体は「これが黒斑です」ってい言われたら、ハァそうなんですか、と騙されそうに思う。

 じゃあどうすんの?ってなって、今回役に立ったのはネットの情報、各種水産試験場とか水族館の解説ページを検索で見つけてきたところ、クサフグとコモンフグの違いは①白斑が背中から体側に向かうに連れて大きくなっていくのがコモンフグ、一様に小さい白点状なのがクサフグ。②目の下にも白斑が現れるのがコモンフグで、クサフグには眼下には白点等は認められない。③胸ビレ後方と背ビレ基部に黒斑があるのがクサフグで、コモンフグの場合は5本程度の横縞が生じている。となってて、典型的なのを2匹引っ張ってくると、こんな感じ。特に目の下に白斑がないのは分かりやすい。

 というわけで、写真判定もそれ程難しくないので過去のこの地での釣果写真を確認して、クサフグとコモンフグの割合。棲み分け的なモノはあるのかを調べてみた。結果、漁港内のは数匹怪しいのがいたけど、たぶん全部コモンフグ。同じように浅い沿岸域や汽水域に出現するとされていて、混ざってても良さそうなものだけど、くっきりと分かれて、クサフグは左の写真がそうなんだけど、主にメッキやマハゼ、シロギス釣ってたゴロタや砂の浜、河口域で釣れている。じゃあそういうシロギス釣れるような砂底の流れ込みで釣れたのはクサフグかなと、港内のシロギスポイントで釣ったのの写真を確認したらコモンフグだった。なぜか当地では漁港内はコモンフグ、それ以外の浅場にクサフグという分布状況のようだ。おそらく似たような生態の2種なので地域毎に状況は違ってたりして、両方混じって釣れてきたりすることもあるんだろうと思う。でもここいらでは棲み分けっぽくなっている。実際に釣ってみないと分からんってはなし。

 生態的には似たような2種とされているけど、おそらくコモンフグの方が”宵っ張り”なんじゃないかという気がしている。キス釣ってて暗くなってくるとクサフグ時合いは終了してたような記憶があるので、港内でアジ釣っててクサフグ(だと思ってたコモンフグ)がいつまでも”残業”を止めないので灯りがあるからかなととか思ってたけど、そもそも性格が違う可能性はあるのかも。まあ分からんがそういうのも気にしつ丁寧に釣っていくには、釣った魚がなんなのか?ってことぐらいはちゃんと知っておけって話だと思うので、ちゃんと見ておけよって話でお粗末でありましたとさ。

 でもって、クサフグは一部で食べる地域があると聞くけど、一般的には身さえ弱毒で食べられないフグという認識であり、釣ってもあっち行けで放り投げて海にお帰りいただくしかないんだけど、コモンフグはそこそこ”安いフグ”として食べられているようで、自分でフグの免許取るのは難易度が高いけど、近所に魚屋さんは事欠かない土地柄なので、免許持ちの人に捌いてもらうってのは有りかもしれない。20センチ以上のとか結構引きも良いけど食うところもありそうで、フグ毒は人があっさり死ぬ猛毒なので素人料理はやるべきじゃないと思ってるけど、そのあたり専門家におまかせするとどのぐらい技術料とられるものなのか?今度近所の魚屋さんで聞いてみようかしら?

 フグをそこら辺に転がして殺して平気な顔してるような釣り人もいまだに見かけるけど、フグが居るってことは、河豚が食ってる餌とかもちゃんとある良い釣り場だってことで、フグをかわしながら、どう釣果をあげていくのかなんていう技術的な部分は魚釣りの工夫のしがいのあるところだし、フグも居らんような寂しい海で釣りなんてして楽しいかねって思う。フグ軍の猛攻に戦略的撤退を余儀なくされて苦渋を舐めさせられることもままあるけどさ、それも含めて”魚釣り”ってもんだと思うので、フグも丁寧に扱って行きたいと思う。

 何も釣れやン時にフグが来てくれると魚の引きが味わえて結構嬉しいモノである。

2021年4月11日日曜日

腕白でもいい、たくましく成長中

 我が愛猫コバンが初めて我が家に顔を見せたのが昨年の3月17日でその時で多分生後一ヶ月ぐらいかなという感じだったので、今一歳ちょっとのはずである。

 だいたい一歳で体の成長は止まって、その時の体重を基準にして肥満してないかとかをみると良いらしいので、抱っこして体重計に乗って、その後ワシだけの体重測ってみたところ、軽く7キロを越えていて戦慄をおぼえた。どおりでオモチャ投げてあげた時の猫ジャンプ、着地音がドスッと響くわけである。普通の雄の成猫で5キロぐらいらしいので明らかにデカい。

 6キロオーバーに育てて6キロオーバーのブリ釣って一緒に食べよう、っていうのが目標の一つになってるけど、コバンの体重的には条件を余裕で満たしている。これは7キロオーバーのブリに目標上方修正が必要だな。

 なにしろ鮮度の良いアジの頭とか骨皮、刺身にしたときによけた助骨周りとか食わせまくったので骨太のがっしりした体型に育ってくれて、肩のあたり骨と筋肉の盛り上がりとか”野獣”の雰囲気が漂う逞しさ。ちょっとデブかなと思わなくもないけど触ると肋骨が分かるのでデブって程ではなくて固太り体型ぐらいなのでこのぐらいの体型を維持させたい。

 好物はアジで、あきらかに食いが良くて、カマスとかタチウオの頭はしばらく続くと飽きてきて残してオモチャにして遊んでたりするけど、アジはだいたい食べ残さずに食い切っている。頭は生より焼いたのが好みで、でもあばら周りや肉が付いてしまった皮とかの生のを一緒に出すとそっちから食べる。とはいえあんまり好き嫌いはない方で、1日1回は自動給餌器の動作確認も兼ねてやっすいカリカリを与えているけど、人間でいうジャンクフード的な感覚なのか喜んでカリカリ食べている。アジの頭とか奥歯(裂肉歯というらしい)で一応噛んでるっぽいけど、ちょっとアグアグガリガリしたら丸呑みしてる感じで野性的。さすが元野良ネコ。いい食いっぷりで餌あげるのは見ていて楽しいひとときである。

 雄猫は雌猫よりヤンチャらしいけど、たしかに”悪いこと坊主”で活性が上がってる状態の間は、洗濯ばさみやらポッパーやら持ってきて遊んでくれと要求してきて投げてやると跳んで走って大暴れしているし、脱走防止のフェンスによじ登ったり押し入れの上の段のところに前足引っかけてぶら下がったり、掛けてある上着に飛びついたり、隙あらばワシの眼鏡に猫パンチ食らわせてきたりと腕白ぶりを発揮している。

 確かに仔猫の時からネコジャラシへの反応も姉ネコのハイカグラより良くて、初めて我が家に遊びに来たときにガッチリ食いついて離そうとしなかったネコジャラシをデカくなった今でもガッチリ咥えて大喜びしている。

 お客さんがネコジャラシで遊ばせてるのを横から見て気がついたんだけど、ネコって”獲物”に襲いかかるときに、ヒゲが前方を向く。これって英語ではキャットフィッシュと呼ばれるナマズが餌食うときにもヒゲが前方向くのと同じで、ヒゲにアタッた獲物をガブッといくんだろうと思う。日本語の”ぬめっと滑らかな頭”の意味のナマズもいい名前だとおもうけど、英語の”ネコ魚”も悪くない命名だなと思うと共に、陸上哺乳類のヒゲも水中の魚のヒゲも、獲物を捕らえるために使うとなると似たような使い方をするっていう”収斂”現象の一つと思われ、猫のヒゲ、ナマズヒゲの機能美っていうのを改めて感じいるところである。猫のヒゲは大事な感覚器官で狭いところ通り抜けたりするのに使うと聞いてたけど、触覚で獲物を感じて捕らえるためにも機能しているようだ。猫のヒゲって縁起物らしいので部屋に落ちてるのを見つけると大事に保管している。ピアノの練習曲で有名な”猫踏んじゃった”ではヒゲを切れ!と引っかかれてブチ切れているけど、そもそも踏んじゃったから引っかかれたわけで、その腹いせにヒゲを切るなどという虐待はあきらかに動物愛護法にも触れる行為であり、厳に慎まねばならんことなんだなと思うのである。

 という感じでヤンチャが過ぎる場面もなきにしもあらずなんだけど、活性が上がる時間は1日2回程度で、その他の時間は基本寝るから”寝子”っていう語源説があるぐらいで実によく寝ている。お気に入りの寝床は最近は部屋の隅の座椅子の上で、そろそろ手狭になってきた感のある猫キャリーケースに寒くないようにTシャツ被せてタオル敷いた”巣”にも器用に頭から入って中で方向転換して寝てる。可愛いぜコバン。

 ワシの膝の上でも相変わらず寝てくれるんだけどさすがに重い。最近は頭だけ乗っけた状態でお許しいただいている。寒さが緩んできて夜布団には入ってこなくなって、枕元の座椅子か布団の上(重いっす)で寝ることが多くなったけど、昼寝してると脇の下に入ってきて腕を枕に寝息立ててたりするのでこれまた可愛いのである。

 という感じで、我が家の猫様は健康でおっきく育ってきており、下僕としてはこのうえない幸せを感じております。

2021年4月4日日曜日

貧乏人は米以外も食え!ーナマジのビンボ飯マヨソース編ー

 ビンボ飯ネタはネタ切れの時にでも書くかと思ったんだけど、先週書いたら粉とキャベツだけのプリミティブなお好み焼きが久しぶりに食べたくなってしまい、ちょうどコレステロール値が高いとのお医者様の指摘を受けて”ナマジ家揚げ物禁止令”が発令されたことにより余らしてた天ぷら粉があったので、キャベツは常備野菜なのでサクサクッと作ってみました。 前回「貧乏人は米を食え」と言ったそばからなんですが、まあたまには米以外も食うよねってことで。粉モノはメリケン粉が安いので安上がりなのでビンボ飯には活用すべしであります。

 作り方は極めて簡単。

 材料、キャベツ適宜(今回3枚ほどベリッとはいで使用)、小麦粉(天ぷら粉のあまり一カップ分くらい)、水、鰹節(無くても良い贅沢品)、マヨネーズ、トンカツソース。以上ってぐらいの具も何もないのになにが”お好み”なのか考え始めると哲学的命題になりかねないので気にせず作る。

 キャベツをまずは適当にみじん切りにしていく。みじん切りが難しいっていうならフードプロセッサーなり買えば楽だけど、キャベツみじん切りにするぐらいは、左手を”猫の手”にする基本を守って、プロみたいにあるいは熟練のお母さんみたいにトントントントンと調子よく切ることを諦めて、1歩1歩サクリサクリと丁寧に切っていけば、時間はかかるけど難しくはないので、自炊を志すならできるようになって欲しいところ。

 でもって、ボウルに入れて粉を入れて水を入れてかき混ぜます。この時に粉の量がお好み焼きとして形を保てる範囲でなるべく少ない方が美味しくできます。広島風のお好み焼きなんて、もろに千切りキャベツが焼いてあるだけの部分が生じてますが、あのキャベツ部分の美味しさが醍醐味であり、お好み焼きの美味しさは”粉”でどうこうするよりキャベツを楽しめば良いんだと理解できます。

 ”つなぎ”の粉部分は極力少なく、キャベツのみじん切りの表面がサラリとドロリの間ぐらいのやや薄めの水で溶いた粉で濡れている程度で良いンです。キャベツが本体。粉はあくまでつなぎに徹してもらえば、粉の部分の食感を良くするために山芋を混ぜたりとか面倒くせえ手間が省けて、かつご家庭でつくるお好み焼きにありがちな粉部分がベチャついてモチャモチャしたお好み焼きになってしまうのが防げます。キャベツ主体なのでサクサクに仕上がります。

 で、混ぜたらあらかじめ熱して油を引いたフライパンにぶち込んで弱火で焼きます。ビンボ飯の場合具は無しですが、贅沢にも具を入れるならこのタイミングで先にフライパンで具材を焼いておいてからその上にキャベツと粉を水で捏ねたタネを乗せて焼きましょう。まああんまり高価な具は似合わないので、鰹節はあるなら振りかけておきたいところではあるけど、それ以外ならせいぜい卵を割り入れてその上にタネを落とすというぐらいのちょっとした贅沢にとどめておきましょう。

 でもって、5分焼いて2回ひっくり返して15分で焼けたら、マヨネーズとトンカツソースをかけて熱いうちに食っちまいましょう。キャベツの甘さが実に良い塩梅でかつ粉っぽくなくサクフワに仕上がってて、材料の少なさ、作り方の簡単さの割りに美味しいおやつになります。もちろん沢山作って飯として食べても問題ないですが、小腹が減ったときにキャベツと粉ぐらい残ってることが多いのでチャッと作って食べられるのが便利。ソースはお好み焼きソースだとちょっと甘くてお好み焼き以外に使いにくいのでトンカツソースを愛用してますが、そのへんはお好みでどうぞ。薄っぺらく作って、酢醤油にラー油垂らしてチヂミ風とかも悪くないです。


 もいっちょ、マヨソースで思い出した献立をついでに。

 超簡単でわりと美味しくて、栄養的にもビンボ飯にしては炭水化物以外のタンパク質、脂質が含まれていて悪くない。そんな1品です。

 まずは食パンを用意する。貧乏人なら銘柄にもこだわりたい。ワシが朝飯に愛用しているのは、山崎の「ピュアモーニング」とイオンのプライベートブランドものの「毎日の食卓」で、なにが良いかというと、この2つは通常販売価格で100円以下とお安いのである。

 昔は恐ろしいことにコイ釣りの撒き餌に「芳醇」とか「超熟」とかの高級銘柄を使ってたけど、今思うと神をもおそれぬ所行である。そんな高級品は半額札貼られてなければワシよう買わんようになった。

 でもって作り方は、パンにマヨネーズを塗る。オーブンなりトースターなりで焼く、そしてトンカツソースをかけて食す。という朝の忙しいときにもぴったりなメニューになってます。

 最近は贅沢してとろけるスライスチーズを追加した豪華バージョンを食べたり、がっつり行きたいときは、パンの真ん中を指で押して凹ませて生卵を割り入れてから同様にオーブンで焼いた目玉焼きトースト的なのを食ったりもしますが、マヨネーズ自体が卵から作られているので、タンパク質も脂質も含んで栄養価的には優れもので、なんだったら、白飯にマヨ醤油で食っても結構いけるんじゃなかろうか?と思ってます。

 我が実家ではなぜか炊き込みご飯にマヨネーズをかけて食べる習慣があって、どうも亡き祖母がマヨネーズ好きだった影響のようで、マヨネーズが食卓に登場したときには白飯にかけて食べたぐらい衝撃的に美味しかったと語っていて、ばあちゃん”元祖マヨラー”だったのかもしれない。

 マヨネーズはそもそもが完全食品と呼ばれる卵からできていて、酢の防腐作用で長持ちするし、冷蔵庫に入れておいて損のない調味料というか食材ではないかとおもっちょりマス。

 マヨネーズのチューブを片手に貧乏と闘いましょう同志諸君!