2024年9月21日土曜日

この夏のデカアメミノー熱波ーナマジ家円安下の収支報告ー

  なんでよりにもよって円がくそ安い今年に限って、アメルアのそれもマイナーすぎて国内流通が少ないたぐいのブツに執着してしまったのか。ことの始まりは海水温上昇対策という視点で、南方系の魚が今後増えるならいつもシーバスに使ってるようなおとなしめの動きのミノーよりもっと強い動きのあるアピール力のあるミノーをというところからで、そうなると当然ボーマーのロングAとか、それだけで間に合うだろ?ってぐらいには備蓄もしてあるけど、米国産ミノーがなんじゃらごちゃごちゃと気になり始めて、我が家にあった在庫確認とか始めたら、なかなか面白いことに気がついたあたりがことの発端。

コレがダニーだ!
 アメルアって、日本で第2次ルアーブームを引き起こした要因がバス釣りだったから流れ的に当然だけど、バスマン中心にエラい深い沼に沈んでるどマニアどもがいくらでもいて、いろんなルアーがネット上だけでも広く深く紹介されていて、そういう記事を読むだけでも楽しい。でも、シーバスマン始め塩水系のルアーマンって、リールでもそうだけど、なんか国産のエラそうな能書きたれてる道具をあがめ奉ってる雰囲気が色濃くあって、アメリカンなソルト用のミノーとかって意外に紹介されていない。まあ端的に言って東海岸のストライパー系のミノーとか、比較的そっち方面に興味のあるワシでさえ”ダニー”っていうのがギブスの1ルアー名ではなく、”ダニータイプ”とでもいうべきジャンル名だというのをご教授いただいて初めて知ったぐらいである。せいぜい我が国のシーバス黎明期にラパラのような北欧系の他にボーマー「ロングA」とかコットンコーデル「レッドフィン」とかが活躍したことを、オッサン世代のシーバスマンならうっすら憶えている程度ではないだろうか。

 でも、アメリカの海用のルアーってそれだけじゃもちろんない。ないんだけどみんなが知らないようなメーカーの海用アメルアを紹介したところで、その線では海用アメルア好き同志のMasahiroさんのブログ「アメリカのソルトルアーで日本の魚は釣れるの?」におよぶわけもなく、あんまりうちのブログでやる意味がない。本場の海用ルアーの渋いところを知りたければそちらを読んでくださいって話である。でも、日本ではバスルアーで馴染みのあるアメリカのメーカーやブランドでも実はソルト用のあるいはマスキーやサーモン用のでっかい海で使えるようなミノーを作ってるところって意外に多くて、っていうよりほとんどのところでそういうのも作ってます。っていうのは意外に知られていないのかなと思い、そういうのうちの蔵にもいくつも転がっていたので、これはネタとして”ドヤッ”て感じでワシも楽しめるし、バスマンであっても塩水系のルアーマンであっても意外な視点で楽しんでもらえるかなと、ルアー図鑑うすしお味らしいネタでもあるかなと思い、第70弾はそういうネタの序章という感じにいってみようと思っちょります。

 一発ネタで単独でネタにしようかと思っていたけど、調べ始めたら気がついたときには沼にドブンと首ぐらいまで浸かってしまっていて抜け出せず、ええいままよ!毒くらわば皿まで!!とアホのように散財してしまい、えらい目にあったので、当初の目論見はもろくも崩れ去り、とても1回では紹介しきれない有様で、まずは反省も自戒も込めて、どのくらいえらい目に遭って冒頭写真のようなルアー達が集結することに至ったのかご報告してみたい。

ハイロー
 まずは最初っからなぜか我が家の蔵に転がってたものは、ボーマー「ロングA17A」17.5cm、、レーベル「ミノー7インチ」17.5cm、コットンコーデル「レッドフィンC10」17.5cm、バグリー「バンゴー7インチ」17.5cmあたりは、まあどこのご家庭にも転がってるだろう一般的なミノーの7インチ版だから珍しくもないだろうけど、なぜミローの「108MR」を買ったのか、在庫十分なラパラマグナムでは足らんのか、グデブロッドの「スーパーマーベリック」なんてどこで手に入れたのかすら憶えていない。あげくの果てに30cmもあるクリークチャブ「ジョインテッドパイキー」とか頭おかしい大きさである。しかも恐ろしいことにこいつはロシアあたりにタイメン釣りに行くならコレだろって真面目に将来使う気満々で購入していて、フック3つもあると邪魔くさいので尻はブレードに換装して準備万端整えてたってのが我ながら頭がおかしいとしか思えん。他にコレは北欧系だけど最近になって発売されたABU「ハイロー」20cmなんかもなぜか買っているし、ワシもともとデカいミノー方面は患ってたのかもしれん。アタイ病気がにくいッ!

 でもって、アメミノーのデカいのが欲しいっていう変なところに火の手が上がりめらめらと燃え上がり、日本で馴染みのあるアメルアメーカー・ブランドの最大級ミノーを全部集めようっていうアホなことを思いついてしまった。思いついたは良いけど言うはやすし行うは難しで、これが難航する。とりあえず安くはなかったけど国内ネットオークション等で片が付いたストーム、マンズはまだ良かった、でもアメルアっていえばまずはヘドン、アーボガストだろってあたりから行き詰まり、セカイモンでお買いモンに、何度も書くけどこの円安のおりに止めときゃ良いのに手を出して、まずは6月始めにヘドン、アーボガスト、ホッパーストッパーに送料込み19,823円ぶっ込んだ。送料が以前なら3千5百円ぐらいだったのが4千5百円ぐらいになってて戦慄を覚えたけど、もう止まらない。さすがに円安は業務形態的にもろに厳しいようでセカイモンからもひっきりなしに手数料割引等のクーポンが届くのも購買欲に拍車をかける。ブレーキはとっくの昔に壊れている。次に、アメルアで押さえとかねばならんのはビルノーマン、スミスウィックあたりか?フルーガーも前から欲しかったのでいっておくと、送料込み13,158円、ところが6月中旬のこの時に購入したフルーガーのブツが出品者からセカイモンに送られてこないというトラブルが発生。課税対象めいっぱいまで銭突っ込んでないのはそういう理由。追加で購入しようにもセカイモン倉庫での留め置き期間は限られていてイーベイ基準の日数が過ぎてキャンセル・返金になってからではどうしようもなかった。ダメ元で保管期日を延ばしてくれってセカイモンにお願いしたけどダメ。そらいちいちそんなことで延期許してたら保管にも経費も手間もかかるから商売にならんよな。ネットオークションとかにはこういったトラブルはありがちだけど、よりにもよって何度も書くけどこの円安のおりにトラブってくれるなよと泣きたくなる。えらい安い値段だなと思うぐらいの即決価格だったけど、いざ買い手が付いてから惜しくなったのか何なのか?で、頭にきて7月に入ってフルーガーの狙ってたブツを確実に入手できるように2個購入、ついでに余計なルアーも買って課税額手前まで突っ込んで送料込み19,266円。

 おかげさまで、同時並行でヨーヅリやらクランクやら誤爆やらもやらかしているので、釣り具予算は月3万円までという一応の基準を設けているのに、6月の釣り具購入費用は72,575円、7月は59,579円、余波なのか勢いづいて8月も47,342円と盛大にやらかしている。この間リールや竿に関してはほとんど手を出しておらずルアーばっかりでこの始末。物価高騰のおり、お米のグレードも下げてしのごうとしているビンボなナマジ家会計において、無駄な支出としかいいようがない。ないけど病気やから止められんのじゃ。アタイ病気がにくいッ!にくいにくいにくいッ!!

 その他にも購入候補やら要調査案件はあったけど、さすがにマイナーすぎてすぐに入手できそうにないってのが今考えると運が良く、このあたりで止まってくれた。ちなみにその他に買おうと思ってたり調査かけたりしたのは、その名のとおりシダーウッド(セダー)でできたクランクが有名なPOE’sのみょーんとオタマジャクシを引っ張ったようなけったいなミノー、ストライクキングには「HCKVDJ300」っていう現役のミノーがあるけど5インチ弱ぐらいで歴史のあるブランドなのでもっと大きいのもあるかも?他にも、ブランド食いまくって複合化著しいルーハージェンセンが一時扱ってたビックベイトの火付け役「ACプラグ」、「バスオレノ」やらでおなじみサウスベンドは「ラスカル」とか「オーバイト」「シービー」とかいうミノーを作ってたようだけどマイナーすぎて情報追い切れず。ルーハー、サウスベンドと来たらエバンスも調べなきゃという感じではあるけど、エバンスは元々スプーンとかの金物屋でミノーは作ってなさげ。金物屋系ではヒルデブランド、エピンガー、ブルーフォックスも、あとワーム専業メーカーも同様か。「ラトルトラップ」のビルルイスはお約束の背びれ付きのミノーは作ってたけどデカいサイズのは無かった模様。蛇皮スイッシャー「カッパーヘッドジャンパー」のギルモアは「ジャンピングG」にリップ付けたようなクランクは作ってたみたいだったけどミノーは作ってなさそう。っていうかクランクのリップを取っ払ったのがジャンピングGなんだろうけど、このメーカーの場合は逆に水面系のジャンピングGにリップ付けて後付けでクランクにしたんだろうなって思ってしまうぐらい水面系ばっかり作ってる。独特の鎌状ペラスイッシャー「ウッドチョッパー」とその発展系のアマゾン用デカスイッシャーが有名なオザークマウンテンもミノーの陰はなし。「ダルトンスペシャル」のダルトンもミノーは無縁っぽい。ちなみにギルモアもオザークもダルトンも今やルーハー傘下。そして元祖I字形「ニードルフィッシュ」のブーンは今でも独立系ブランドだけどミノーは作ってた気配無し。ブーンの発泡樹脂も独特だけど独特というなら軟質素材のバークも独自色強い変態メーカーで水面計は各種作ってて金属リップのダイバーも作ってたけどミノーはなさげ。代表的なアメルアメーカー・ブランドだけ調べたつもりだけど、それでも過去ミノーを作ってたかどうか?一番デカかったのは?とかは調べきれん!という感じなので、実は作ってたんですよ!とかいう情報あれば是非教えてください。あと、デカいアメミノーとしては「シスコキッド」、「ACシャイナー」あたりは老舗だけどバスルアーのイメージはなくてシスコキッドの大っきいのは欲しかったけど珍しく我慢した。ACシャイナーはぶっちゃけラパラフローティングみたいなミノーで蔵にもそこまで大きくないのは転がっている。写真の真ん中のがそれ、ちなみに上のはジャンピングGスモール、下がルーハー時代のアマゾン用ウッドチョッパー。

 という感じで、完全に狂乱索餌状態で手当たり次第買いまくってたんだけど、根魚クランクが盛り上がってきて実弾の選定作業と確保が急務になったこともあって、なんとか”デカアメミノー熱”は症状が治まってくれている。実弾買う分には必要経費なのでしゃーないし健全な出費だと思ってる。熱にうなされて買ってしまったデカアメミノーの中にも根魚クランクで使えそうなのとかはあるので、実弾化してちょっとでも元を取ってみたいとは思う。思うけどへたによく釣れてしまったりすると追加で弾確保せねばならなくなったりしてやぶ蛇かもなと思ったり思わなかったりしております。

 とりあえず全体像を俯瞰すると、この夏のデカアメミノー熱はこんな感じでございました。個別のブツについては暇を見てぼちぼちとネタにしていきたいので、お好きな人はお楽しみに。

6 件のコメント:

  1. ナマジ様 Masahiroです。私の半端なブログを過度に持ち上げてくださって、大いに恐縮しております。

    ルアー全般についての知識、そして所有量も、ナマジさんの足下にも及びません。

    私もアンテナを張って、なにか面白いアメリカンルアーが見つかれば、これからも使って紹介していきたいと思います。

    アメリカンルアーは、何よりもシンプルさ、そして、使い方などあまり説明しない、使用者まかせの雑な感じに惹かれます。

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    1. Masahiroさんのブログは私的にはツボにはまります。
      海や魚や道具に向けるまなざし、人柄の偲ばれる落ち着いた語り口、ご自身を過小評価してるのでは?と私は思います。

      アメリカンルアーのシンプルな良さ。比較して国産ルアーの能書きのうるさく胡散臭いことよ。ってなトゲのある言葉は使わないセンスが、気持ちよく読めて私が気に入ってるところかも?
      釣り場のゴミを「忘れ物」と柔らかなユーモアで包んでたしなめるあたりのセンスの良さ。

       アメルア記事に限らずこれからも楽しみに読ませてもらいます。

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  2. ダニー初めて知りました。
    アメリカン塩水系は奥が深くて、自発的に情報集めて発信頂ける方、ありがたいです。

    ミノーではないですがアメリカンだとコーデル ホットスポット(50gくらいあるやつ)をよく投げてます。
    スローで引けてボトムで立つ比重に超遠投が効くので浜のコノシロ下についた魚狙いで良い仕事します。

    そちらの南方係ヘヴィータックルで扱ったら面白いかも?

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    1. デカスポット我が家にも在庫してたはずです。
      ”ターポン狙いでコスタリカ”のために買い集めたデカバイブレーションが結構あるのですが、行き先がフロリダに変更で出番なく死蔵してるので、そのうち投げてやらねばです。

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  3. やはりお持ちでしたか…是非お試しを。

    コスタリカルアーターポンに挑んだ世界線の顛末記も読んでみたかったです。
    マッディな水域に強烈なラトル音のスポット試したら面白そうですね。

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    1. 行き先変更はまだ行ってるので楽しめましたが、企画倒れになったのが、予防接種に行ってる暇が取れず流れたアフリカ編、健康問題で流れたガイアナ編とあって、コスタリカも含めてそっちも行った世界線だったら良かったのになと思ったり思わなかったり。まあ、今が楽しいので、この世界線も気に入ってます。

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