2020年2月16日日曜日

3日間幸せになりたかったらメジロを釣って食べなさい

 なんかここ数日体調悪いなと思ってたけど、どうも花粉が飛び始めたみたいで昨日帰ってきてから目が痒くなってきた。喉の調子も悪いけど花粉症だと内臓の粘膜も反応してるのかお腹の具合もよろしくない。今日は雨で花粉飛んでないのでチャンスだけど塩梅悪いときはおとなしくしておこう。
 嫌な季節の数え方だけど、花粉症が始まるともうすぐ春だなと思う。

 太平洋側で漁獲されるブリ(ワラサとかイナダも含む)の地位向上については常々なんとかせねばならんと思うところである。ワシャ何の責任もないけどナ。
 川崎在住時にも、その不当なぐらいの評価の低さからくる値段の安さについては、憤りつつも美味しくいただかせてもらっていて、以前にもひとくさり書いている。
 太平洋側で揚がるあんまり脂ののってないブリ一家については、ネット上でも味噌糞に貶す意見をよく目にする。
 確かに、日本海側で揚がる”寒ブリ”のように80センチで8キロになるとかいう豊度を誇る脂のノリのよい今時の消費者の嗜好に合致した代物とは別物であるというのは事実そうなのかもしれない。
 だからといって、そこまでは脂の乗らない太平洋産が不味いかといえば、全くそんなことはなくて、十分美味しい魚だし、ハッキリ言って脂がのってなければ旨いと感じられないのはバカ舌だと思うし(なんでも美味いと感じるワシの方がバカ舌か?)、脂っ気が足りないならそれを補完して、あるいは脂の少なさを生かして料理できなければ、単なる料理下手だと思うので、先日、ブリの手前のいい”メジロ”を水揚げして、半身を友人にお裾分けして、アラとかは猫にも食べるの手伝ってもらったけど、3日ほど掛けて毎食メジロで楽しんでみたので、実例をあげて太平洋側のブリ一家も美味しいんですッ!っていうのを示してみたい。

 まずは、料理なんだけど殺人犯が風呂場で死体を解体するのは、そうすれば血で汚れてもシャワーでサッと洗い流せるからで、皮も食べたいので鱗も取らねばならずってのもあってそれにならう。風呂場に90センチからある魚が転がってると非日常感が強烈で笑えてくる。

 風呂場の床に傷を付けたくないので力を入れて包丁を入れる時には下にまな板を置く。力を入れると言っても、プロの料理人がやるように出刃で頭とか背骨とかをダンッと一刀両断するってのは素人が真似すると包丁の刃が欠けるだけなのでやらない。手慣れた文化包丁は出刃ほど刃が厚くないので尚更である。
 基本は包丁で切れるところまで切っておいて、あとは手を使って力技でバリッとかいわせながらの解体作業で、尾丙の切断ぐらいは関節に包丁入れてサクッと切れるけど、頭の切断は背骨まで切ろうとせず、内臓も食べるので傷つけないようにしつつ周りの筋肉やらをグルッと切ってから口に手を突っ込んで背骨折ってねじ切る。カブト割りも、頭の先の方からある程度は骨が柔らかいので普通に包丁が入るけど、背骨に達すると包丁が進まなくなるので、そこで包丁は抜いて切れた裂け目に手を突っ込んでバリバリと割く。
 でもってなんとか魚焼きグリルに収まったので、頭半分の兜焼き。強火で5分裏返して5分仕上げに5分で皮目を焦がして中まで火をとおす。
 目の周りやら頬肉、後頭部?の肉が旨いのはいうまでもなく、パリパリの皮とクニュクニュの軟骨も手と口の周りをペトペトさせながらいただく。小腹が空いたときにネットとか見ながら”解剖”しつつ食べるのにちょうど良い。

 でもなんと言っても美味しかったのは、釣ったすぐの昼食で食べた内臓系。肝臓が特にトロッと甘くて美味しかったけど、チョット癖のある脾臓もコリコリクニュクニュの胃袋も心臓も美味。胃袋は給湯器の熱いお湯を掛けてから水でゴシゴシと洗って他の内臓もお湯掛けてからサッと湯がいて下ろしポン酢。
 今回、鰓と幽門垂、腸管は捨てたけど美味しい食べ方あるのだろうか?ご存じの方おられたら教えてくれると嬉しいです。メジロカマも当然旨い。ヒレもパリパリに焼けてたので煎餅みたいでちょっと良い味。

 新鮮な刺身は当然旨くって、定番のブリ大根ならぬメジロ大根も良い味で作り置きしておけるので昼飯にはちょうど良かった。皮もここにぶち込んでます。
 今回は初水揚げなのでベタな料理で行こうという方針で、メジロシャブもやったけど、当然美味しくいただけた。卓上コンロがないのでグツグツ言ってるコンロの上の鍋に切り身ぶち込んでから食卓に運び、余熱で火が通ってくのを食べた。

 多分そうだろうなと思ってたけど、簡単で美味しい料理方法は”ズケ”のような気がする。
 ズケなら脂っ気が欲しければゴマ油でもオリーブオイルでも足してやればよく、味付けも今回は単純に麺ツユで行ったけど、塩ネギでポキ風に仕上げても良し、各種ドレッシングで漬けても良し、風雲児さんお薦めの卵黄ダレで漬けても、ユッケ風にあとから卵黄乗せても良しでお好みの味が楽しめる。次回は卵黄ダレとかやってみよう。ブリ大根の汁かけて”ズケ茶漬け”風にしても旨かった。

 次回試してみたいのが保存食系で、脂がのってないっていうのは逆に保存中に脂が変質して嫌な臭いになったりしにくいので、干物とかには好適な素材のハズである。
 ブリの保存食って言えば富山あたりの”塩ぶり”が有名だけどあんな脂ののったヤツで作る高級品じゃなくて、適当に切り身を干した干物でも、乾燥と熟成で味がギュッと濃くなっていけるんじゃないかと思っている。
 カマスも今釣れるのは脂抜けてるけど干物原料としてはナイスで実に良い塩梅に干しあがる。
 というのをやるにはまた釣らねばならず、なんだかんだで釣りに行くんだけど、正直回遊待ちの釣りって魚回ってくるまで”魚いないところに投げてる”感が強くあって苦手だなと思う。
 一匹釣れば3日は食えるっていうのは魅力だけど、良い型といっても10キロ余裕で超えるはずの魚の5,6キロって考えると、まあ滅多に釣れない大きさではあるし釣れたら3日ぐらいは幸せになれるぐらい嬉しいんだけど、一発大物を!って自分が熱中する魚じゃないのかもしれない。
 何匹か釣ったら魅力が分かってきて熱中できると良いンだけど、現時点ではシーバスやらチヌが釣れるならそっちを優先しようかなっていう贅沢が言えるのが紀伊半島の底力かもしれん。恐ろしいゼ。

 ちなみにブリって一般的に長さなら80センチ以上。重さはブランド物の”寒ブリ”で6キロ以上とか7キロ以上とかなってて、91センチ5.7キロは長さ的にはブリの資格有りだけど、ワシ的には重さで不合格だとおもってメジロとした。ブリっていうのは文字通りブリッと太って8キロ前後ぐらいから上じゃないと呼ぶ気になれん。
 メジロが小さい魚ってわきゃないし価値のない獲物ってわけでは全くないけどね。ひねくれてるから3日も経つと喜びも薄れてモットモットと欲をかいてしまうんである。まぐれで一匹釣ったぐらいでエラそうに書くなと自分でも思うので、まずはもう一匹だな。

2020年2月8日土曜日

騙されるのが悪いのか?


 フライでカマスとか釣れば毛鉤巻く材料は在庫してるし金かからん。と思っていた時代もありました。
 全くそんなことないネ。
 アジも釣ってみようってなると6番もシュッと沈むタイプⅣ以上のラインが欲しくなるし(買いました)、カマス釣る8番も船だまりは水深あるので底近くを引くとなると60秒数えてから引っ張り始めるとか時間が掛かってイライラするので、タイプⅥの早く沈むのも欲しくなる(買いました)。
 ということで、今日はいつ来るかわからん青物を狙ってデカ目のルアー投げてる間中、横でカマス釣りまくられるという”精神的拷問”以外の何ものでもないような仕打ちを受けて、多いに鍛練が積めた気がするんだけど、帰ってきてから明日はタイプⅥも駆使してカマス釣ったるねンと、買ってあったシューティングヘッドの8番タイプⅥのライン、安物のシンキングのランニングライン、それと一緒に買ったリーダーを接続して準備してた。けど、このリーダーがどうも失敗した臭い。
 コレまで沈めて引っ張る釣りのリーダーは編み糸で重さのある「シンキングブレイデットリーダー」というらしいの(上の写真の左下の茶色いクシャッとなったの)を使っていて、その先にフロロのハリスを接続している。
 ちなみにフロロハリスは4号50センチ位、2号1mぐらいをブラッドノットで接続してその先に歯ズレ対策で4号30センチぐらいをブラッドノットより結束強度が落ちる外科医結び(サージョンズノット)で結んで、根がかったら最後の30センチ位だけ切れるようにしている。
 今回シンキングブレイデッドリーダーを買うつもりで、安物のランニングラインと一緒にシンキングの「ポリリーダー」っていうのを買った。ポリっていうぐらいだからPE系の編み糸だろうと思って買ったら送られてきたモノをみたら全然違う。


 端的に説明するとフライラインの短いヤツである。
 右の写真の上の方がフライラインで、下の方の太いのがポリリーダーであからさまにリーダーの方が太くて「これで大丈夫なのか?」という不安な状態である。あかんかったらすぐ交換だな。
 そもそもこんなリーダー付けるぐらいならフライラインの先端に直接ハリス(ティペット)を結びつければ良い気がする。
 フライラインの先に直接ハリス結ぶのは「関東一本どり」と呼ばれる接続方法で、フライも重いし散水して寄ってきた魚釣るから飛距離も出さないしでラインをハリスまで綺麗に飛ばす「ターン性能」なんてのが関係ねーゼな船で行くシイラ・カツオ釣りでは割とみんなやってた。
 正直カマス釣るのに、リーダー無しでハリス直結でいい気もするけどブレイデッドのリーダーって独特のしなやかさと癖の付きにくさがあるので、ひょっとしたら食い込みの良さやアタリの取りやすさに貢献しているかもしれず「釣れてる時は道具を変えない」のは基本だと思うので同じように組みたかったのにこの始末。
 どういう使い方のために存在するのか、お勉強しようとネットでググったんだけど、イマイチ分からん。スペイキャストの時に重いリーダーは錨になって早いタイミングで”抜け”てしまうのが防げるとか、そんなもんもうチョイとライン出しておいたら良いだけやんけ?な感じでそもそもワシゃスペイキャストなんてやったことない。唯一それはあるかもなな使い方は、ラインが竿に対してチョイと軽いかな?って時に「ラインを足す」ような効果が期待できるとか。まあそういうの必要なときには使えるかもだけど今はいらん。
 あと、裏技的に低番手の竿のシューティングヘッドとして使うってのも紹介されてた。これはアジ釣りで使えるかも。それでいいなら安上がりで良い。
 しばらくフライもやってなかったので、道具もいろんなのがでててラインに関してだけでも「スカンジナビア」とか聞いたことない投げ方用のとかあって何が何やらさっぱり分からん。
 検索すると、なまじっか半可通な一家言ある釣り人がそれぞれに違うこと書いてたりしてるから、欲しい情報になかなか辿りつけない。
 さすがにフライの道具売ってる企業のサイトはまとまってて読みやすかったけど、あいも変わらず「我が社の道具を使えばこんなに釣れます」的なクソ宣伝が多くて気分が悪くなる。まあ無償奉仕でやってるわきゃないので当たり前っちゃ当たり前か。

 だとしても、全くのペテンとしかいいようのないフライ用のティペット(ハリス)の宣伝文には気分が悪くなった。
 曰く「フライのティペット用として売られているものと比較して我が社の製品は細くて強い!なんとあのシーガーFX1号に0.8号が引っ張り合いで勝ちます。」だそうな。コレを読んで迷える羊なフライマン達は「しゅごい!コレは買わなくちゃ」と買ってしまうんだろう。騙されて可哀想に。
 確かに引っ張り強度では勝つんだろう。いやらしいことに素材がどこにも明記されていないんだけど、たぶん間違いなくナイロンであると推理。
 以前自分で実験してビックリしたけど、今時のハリス用ナイロンは引っ張り強度的には同じ太さのフロロカーボンより強い。なんでもフロロの1.5倍ぐらいあるとか。フロロであるFXに高性能ナイロンが引っ張り合いで勝ってもなんにもおかしくない。ごく普通の結果。そのへんのヘラ用ハリスでも買っとけッテ話。
 じゃあ、なんでナマジを始め多くの釣り人がハリスにフロロを選択するのか?それはフロロの方が堅くて耐摩耗性に優れているから魚の歯に接するハリスとしてはフロロの方が総合的には”切れない”からである。
 例外はヘラ釣りで、コイ科魚であるヘラは喉の奥に咽頭歯はあるけど口には歯がない。だから耐摩耗性は気にせず引っ張り強度の高い高性能ナイロンがハリスに選ばれるのである。
 アホな宣伝文句を真に受けて、ハリスを一段階細くできるなんて勘違いして使ったら、口の外にフライのアイが出てれば期待通りの”強さ”を発揮するだろうけど、口の中に入ったら”切れやすい”っていうのはちょっと考えればわかること。
 こういうペテンが昔っから繰り返されてきていて、それでも騙される釣り人が後を絶たないっていう釣り具の世界の胡散臭さが鼻についてくるので、なるべく釣り具は知ってるモノしか買いたくないんだけど、たまに便利なモノや革命的なモノも出てくるので騙されてみるのも一興かなとは思う。
 でも、あんまりしょうもないペテンをやってると信頼失いまっせ。

2020年2月1日土曜日

枢機卿も時代とともに


 知人から「カーディナルⅡっていう今時のABU(ピュアフィッシング社)のスピニング買ったんだけど、4千円ぐらいで安くて調子良いので2台買って一年ぐらい経ったら、ルアー引いてるときにたまにカツカツッて感じのアタリと間違えるようないやらしい振動が出るようになったけどどうにかならん?」と相談を受けた。
 2台とも同じだそうで、不規則にしか症状が出なくて再現が難しいらしいので原因特定できる自信がないけど、同じような症状が2台で出てるなら設計的な問題があるのかもしれず興味が湧いたので1台預かって修理に挑戦してみることにした。
 ついでに彼はアウトスプールになった時代の「カーディナルC4」を当時愛用していて今でもたまに使ってるのを知ってたので、不具合生じてないそうだけど是非分解させてくれとお願いしてこれも預かって分解清掃注油を行った。
 預かってしばらく放置していたけど、しばらく前の大時化の日に釣りに行かず時間ができたのでやっつけた。

 名機「C4」はさすがという感じで勉強になった。
 C3とともにABUの黄金期の歴史的傑作機のカーディナル33や44の機構やデザインをある程度継承しつつ当時主流となっていたアウトスプール版で左右両用化しているんだけど、33とかが中古屋の陳列棚に並んでいると、本体がスッキリと薄型で昔のボルボを思わせるようなカクカクとした北欧系デザインで格好いいのに惚れ惚れするんだけど、C4も同様に本体は薄型でスッキリしている。
 なぜ薄型なのかはパカッと本体蓋開けてみれば一目瞭然で、巻きは重いが耐久性と感度の良さでは定評のウォームギア方式なので、ローター軸のギアとハンドル軸のギアが重ならず、平面的に横に配列されるので薄くなるのである。
 同じウォームギア機でもPENNの714Zとかではハンドル軸のギアの部分モコッと丸く出っ張らせてあって、アルチェードではさらに極端におもいっ切りギアの形が分かる形状でそこにカワセミの意匠の丸いレリーフがあしらわれてて各国のお国柄がしのばれるようで面白い。
 ABUの場合、ハンドル軸のギアの隣にオシュレーション(スプール上下)のためのギアも並べて、ついでに空いたスペースにドラグも入れて、濡れたらいかんような部品が全部本体内に入ってて、おかげで何十年と使われてきても腐蝕もなければ摩耗もしておらず改めて分解清掃する必要もないぐらいの感じだった。ローター軸のギアはステンレスでストッパーが一体成型されててクソ丈夫にできてるし、他のギアも真鍮製で耐久性高いのが見て取れる。ベールスプリング交換だけで死ぬまで使えるはず。ベアリングも浸水したら交換かもしれないけれど、グリスシーリングしておいたから通常の使用ではまず錆びないだろう。ハンドルねじ込み式で軸が鋳込んだステンレス製で摩耗に強いからか、ハンドル軸は銅製のブッシュで受けていて、ボールベアリングはローター軸に一個だけである。銅製のブッシュは錆を心配する必要はないだろう。
 ラインローラーは樹脂製スリーブの入ったセラミックっぽい素材のものでなんならPEライン使っても大丈夫かも。
 分解清掃も蓋のネジ3本はずせばギアにグリス注入できて整備性が良く、全バラしもドラグを外すのにドラグ押さえの曲げた金属板の内側のスペーサーを抜いてからドラグを斜めにして外すところだけコツが要りそうだけど、基本的には単純明快でかつよく考えられてるなという設計配置で他に似たような設計のリールを見ないだけにABUがいかに凄かったかというのが改めて理解できる。
 ドラグがユルいと話してたので、チョット強めにできるように調整した。ドラグの後ろについている曲げた金属バネがへたってくるとドラグ締まらなくなってくるはずなので強く締まる塩梅に曲げておいた。ドラグパッド自体がツルツルになってるだろうからパッド交換すればもっと良くなるだろうけど、そのままでも充分釣りにはなりそうだった。

  敬意を表してグリスはいつもの海用の青いのではなく昔アンバサダーに付いてきたABU純正グリスをグリグリと塗りたくっておいた。ドラグだけドラググリスでラインローラーとベアリング、主軸にはダイワのリールオイル。
 ネジ1本なくしてしまっていたので、この時代は名古屋の”瑞穂機械製作所”が作ってて日本製なのでひょっとしてJIS規格の普通のネジでいけるんちゃうか?とリールに使いそうなステンレスネジは在庫してるので試してみたら3mmのでビンゴ。良い感じに快調に仕上がったと思う。
 C3ではベールスプリングが耐久性なく割とすぐに折れるのが玉に瑕という意見を散見するけど、このC4はベールスプリング交換なしでこれまで使ってきたそうで、大きい分スプリングの強度にも余裕を持たせることができたのかもしれない。
 日本が世界の工場だった頃の技術力の高さをまざまざと感じられて誇らしい気がする。C3、C4は人気もあったので中古で弾数も多く、消耗品的な部品であるベールスプリングも須山スプリングさんに注文すれば良くて、それ以外に壊れるような部分も見当たらないので、リール買い変えるの面倒臭くて釣り具メーカーのしょうもないモデルチェンジに付き合うのもウンザリだ、という向きにはまずは4桁スピンフィッシャーをお薦めするけど、C3、C4も弾数の多さに加えて修理だの調整だのを請け負ってくれる業者の豊富さからもお薦めできるなと思ったところ。
 持ってる人達は大事に使ったってください。
 昔のABUが”FOR LIFE”と謳ってたのは嘘じゃないって話。



 一方、カーディナルⅡの修繕ほうは難しくって、結果的には特定の状況でカツカツいうのは無視できる程度に治まったけど全体的にスムーズさは失われてしまった感じ。新品同様には直らんかった。スマン。面目ねえッス。
 樹脂製の軽いリールで巻きも軽くて滑らかで今時の安いリールはけっこう立派なもんだなと感心する。
 分解していくと、まあこの価格帯のリールはハンドル軸のギアは亜鉛鋳造製なので、ハンドル共回り式。小型リールではとくに問題ないと思っている。チープ大森も共回りだけど魚釣れるし。
 お尻の蓋を外すとギアに注油する穴が開いてるのはナマジ的には高評価なんだけど、いくつかのネジがえらくネジ山の”薄い”タップネジで外すときにネジ山舐めそうで怖かった。組み付け段階でも苦労した感じでネジ山若干削れてた。ネジがイマイチな品質ってところに安い工賃の工場で作ってるんだろうなというのが見て取れる。
 ナマジ的に減点対象が、諸悪の根源”瞬間的逆転防止機構”がついてて、かつローター内部の浸水しそうな部分に既製品の一方通行のベアリングを逆転させる仕組みを積んでるんだと思うけど、バネが剥き出しのチョット見たことない機構が乗っていて、今回ここは不具合生じてないので見えてるバネにグリス塗っただけで”ソッ閉じ”しておいた。

 カツカツ言うのは2台ともそうだということで、設計的な部分から来てるんだろうなと想定して、音がするときとしないときがあるってことはおそらく、スプールの乗ってる主軸が遊びの分ガタがあるはずだけどその遊びでスプールがあがってるときと下がってる時で違うんだろうと、スプール押さえて回転させてみたらスプールが上に来たときにカツカツ音がすると判明。
 どこか当たってるのかなと、各部品外しながら回して確認していくと、ローター外しても鳴ってるのでギアかオシュレーションかでオシュレーションの形を見たらカムがS字型の最近のダイワ方式?で、この方式は上に来たときだったか下に来たときだったか1箇所軽く引っかかるような動きをするとか読んだことあるのでどうも緩んで精度が落ちたのでその引っかかりが大きくなってるッポイ。

 なので、グリスグッチャリで粘らせてがたつき押さえてネジ締め直して緩みを減らす方針で整備したんだけど、音は静かになったんだけどアタリが取れてそれなりにスムーズになってたのがギクシャクしてしまった感じで若干もとより回転が”ノイジー”になってしまった。
 元に戻らないのは、イマイチなネジが締め込みにくいのとそもそも樹脂製なのであんまりきつく締められないってのもあるのかも。
 なんちゅうか、安価で売るために安く作ってるはずなのに、インフィニットには殺して逆転する機構もつけてあるし、オシュレーションなんて普通に往復する方式で巻き上がりフタコブラクダで何が悪いって感じだけど平行巻にするためダイワ方式にしてたり、安い樹脂製のリールには合ってない設計なのかなという感じ。

 C4の名機ぶりも感動モノだったけど、カーディナルⅡの、このデフレでモノが溢れてて新品が売れない時代に何とか売ろうとして、ダイワシマノに負けんようにインフィニットも平行巻も全部乗せでオマケに替えスプールも付けちゃうってあたりに、無理難題を突きつけられてる労働者の哀愁的なものを感じて味わい深かった。ある意味今の時代を象徴している気がする。他人の仕事を正当に評価せず、無理難題を押しつけるようなことをやってると、アンタの仕事も正当に評価されずに無理難題を押しつけられるゾって話。
 縁あってやって来たからには、多少ノイジーでも気にならない釣りにでも使ってやって欲しいと思う。

 安いリールは、瞬間的逆転防止機構は今時ついてないと店頭で回したときに買ってもらえないからつけるにしても、逆転させるスイッチなんて省略でも安価なリールを買う層は気にしないはずで、そこはPENN430ssgみたいに割り切っても良いンじゃないかと思う。
 ボールベアリングはドライブ軸のギアが亜鉛鋳造なら摩耗対策でドライブ軸に2個、主軸には逆転防止兼用で一方通行のを1個の3個でラインローラーにはなし。
 オシュレーションなんて単純なカム方式で何が悪い。スプール短く径を大きくすればクランク方式でも行けると思うぐらい。
 軽くて安い樹脂製で、ネジはすぐに穴がスカスカにならないように、雌ネジを金属製に、とかは経費かかるからせめて余裕を見て大きめ長めのタップネジで強度を確保、ぐらいの単純な設計で今時の安くて精度の出せるどっかの新興工業国で作ったら、何の問題もないものができると思う。っていうか既にそういうのは作られてると思うけど、わかりやすい”売り”がないと話題にもなんないし売れないんだろうな、物を売るのが難しい時代だなと思う。
 なんにせよ、どんな時代でも名作の影には数多くの駄作、奇作、失敗作に普通作があったはずで、今の時代には今の時代の名作が作られることを願うしかないンだけど、それがアホみたいな高額の機種ではなく普通の釣り人の手の届く価格帯に現れてほしいものだと願うのみである。

2020年1月26日日曜日

ダイコー社「NAIAD MODEL SMF-9078"S.M.M.C-SHAFT"」



 ダイコーは相手先ブランド名製造(OEM)で国内外のロッドを作ってたけど、自社ブランドもあって、このフライロッドは自社ブランドの「ナイアード」で出てたんだけど、バスロッドの印象しかなくて手に入れたときに「フライロッドもあったんだ」と意外な気がしたのを以前も書いたところである。
 昔のダイコーの竿は作りがしっかりしていて丈夫でとっても信頼できて、かつお値段控えめで良い竿屋さんだった。
 ワシも輸出用のスピードスティックのバッタモン(ルー社に収めなかったのを無銘で横流しした品?)というのを愛用していたとか、黒くて太い漢の竿サザンクロススティックで人生最大のクロトガリザメを釣らせてもらったとか良い印象が強い。
 この竿も、前の持ち主であるF船長が相当に使い込んだ上でのお下がりで、その後ルアーマンが片手間にくり出すフライロッドという感じで出番はそれ程多くはなかった気がしているけど、実際には永きにわたり世界各地の水辺で振ってきた竿で、ここのところカマスとタチウオで酷使していたところもあって、リールシートを押さえるリングの填まっているコルクがズレて圧迫することにより、その上のコルクが欠け落ちてしまっていた。
 まあ、こんなもんコルクのリングの余ったのがあれば、まずは原因のリールシートのリングをしっかりコルクと共にグリップに接着し直して固定して、欠けた部分はコルク削ってハメてエポキシで接着後、カッターとサンドペーパーで形整えてならしていっちょ上がりってナもんである。
 ブランクスを自社で焼いている”竿屋”の竿だけあって、ブランクス自体はまったくまだ問題ない感じで適度にヘタッてきてはいるんだろうけど、まだまだ現役で大丈夫そうで頼もしい限り。
 ルー社から受注を受けてスピードスティックの試作品を持ってったら向こうの担当者は試作品をバッキバッキと折りまくって、折れ方で「こんな柔い竿じゃ米国じゃ売れん」と、アメリカ~ンな丈夫な竿を作らされたっていう逸話なんかもあって、竿の耐久性、丈夫さにはこだわりがあっただろう竿屋のブランクスの面目躍如という感じである。
 飛距離?感度?軽さ?フンッて鼻で笑うよね正直。そんなもんでデカイ魚があがるかよって話でワシは米国の釣り人同様、竿は丈夫でデカイ魚もガッチリ寄せて揚げる力強さがなきゃダメだと思ってるし、ガイドだグリップだは補修しながらもブランクスは大丈夫なので使い続けられる竿が愛着持てて良いと思っている。

 渓流のフライはそれまでもやってたけど、シーバス狙いとか海のフライもやってみたいなということで先輩方に相談したら、「そんなの買わなくても使ってないのがあるからあげるよ」とF船長にいただいた竿なんだけど、その時点でコルクグリップの、基本のサムオントップで親指が当たるあたりが削れててなんかベコベコへっこむぐらい使い込まれていて、フライロッド上手に振れるようになるにはグリップ削れるぐらい使い込まなきゃダメなんだなと、チョット感動したのを憶えている。
 写真左の縦に溝が入って削れているあたりがF船長が削った部分である。
 今回グリップ補修するのにしげしげと眺めて「おもえば遠くへ来たもンだ」と感慨深かったのが、写真でみる右の方の削れ方。むしろ削れ方はこちらの方が大きい。
 実は私はグリップの握り方が教科書通りの親指で押す”サムオントップ”ではない。
 最初、フライロッドはそうやって握るモノだと教書で読んで実践してたんだけど、イマイチしっくりこなくてF船長に「軟式テニスのラケットの握りが一番慣れてて力入るのでグリップ正面を親指と人差し指の間で握るのがやりやすいんですよね、ルアーとかはそうしてます」と話したら、あっさりと「サムオントップは基本だけどそれじゃなきゃダメってほどでもないよ、やりやすい握りがあるならそっちでやればいいよ」と教えられ、以降軟式テニスでいうところの”ウエスタングリップ”でフライロッドもルアーロッドも振っている。
 基本は大事だし一番多くの人に適合するんだろうけど、そうじゃない特殊事情の人もいて、そのへんは利点欠点分かったうえで使う分には良いンじゃなかろうかと思っている。ワシャどっちかっていうと異端やから好きなようにやらしてもらいまっサ。
 なので、サムオントップで親指が削る場所は私の握りでは削れず、人差し指の腹がこするところが削れる。のが写真の右側の削れた部分。その削れ方がすでにF船長が削った深さより深くなっているのをみて、20年以上にわたってあちこちで振ってきたことに思いを馳せてしまったのである。

 そりゃ、こんだけ竿ふってくりゃ、技術的、精神的にインチキなフライマンでも魚はなんぼか釣れるようになるよナ、と得心がいった。ちょっと最近釣りすぎだと思っててどうしたんだろうと若干不安になってたけど、まあこれだけ竿ふってあればこのくらい釣れてもバチあたらんだろう。

 にしても、そのぐらい振りまくってもブランクスが大丈夫な昔のダイコーの竿作りは立派なもんだったなぁと感心するところである。

2020年1月18日土曜日

タチウオ昇龍拳対策 妄想フライボックス



 カマスもそうだけどタチウオもいかつい牙をはやした典型的な魚食魚で、植物質の餌を消化するためのグルグルの腸管をチヌの腑分けで目にしたとき「これルアーで釣れる魚なんか?」と不安になったのと反対に、その牙を見て「こんなもんルアーでもフライでもガップリ食ってくるやろ、楽勝!」と思わずにいられない。
 実際には簡単といえば簡単なんだけど、それでも時合いやら食わせるコツ的な部分もあって、当たり前だけど釣ろうとすれば、ちゃんと釣りとして難しい部分が出てきて苦労させられるけどそれゆえに楽しめる。
 歯がキツい魚なのでカマス同様にワームで釣ってるとワームがちぎられまくるので無職のフトコロには地味にこたえる攻撃特性で、また例によってインチキフライマンは「カマスもいけたんだしタチウオもいけるやろ、フライなら金かからん」と何の根拠もなくフライで釣れる気になって早速フライロッド持って釣りに行ったんだけど、1回目はアタリはあったんだけどあえなく敗退。
 ヤツらの攻撃特性のもう一つの特徴として、立ち泳ぎして獲物を待って下から突撃してくるっていうのがあって、ワームのジグヘッドリグの時にアシストフックを下側にぶら下げたように、どうもアシストフックが必要なように感じる。フライの場合軽くて吸い込まれるので後方にもう1本ハリを追加するのが妥当か?
 ということで、2本のハリを針金で連結したうえでフライを巻くというのが王道だと思うけど、面倒くせぇのでコレまで作ったフライにも追加できて便利だしということで、バス釣りでスピナーベイトのハリ掛かり向上のために後ろにハリを追加する”トレーラーフック”方式で行くことにした。


 やり方は簡単で、ハリのライン結ぶアイの部分にゴム管やプラの管を被せてズレにくくしておいてから元のハリに刺して使うというモノである。
 シングルフックとダブルフックとどちらが良いかなとか両方用意してみたけど、どちらでも良さそうな感じがする。
 というか、トレーラーフック方式初戦は魚釣れたけど元のハリまでガッチリ食ってきていて、釣れる時はトレーラーフックも要らないのかもしれないし、食いが浅くてあった方が良いときもあるのかもしれない。この方式だと要らなければ外せば良いのでそのへんは臨機応変に対応可能。
 欠点としてはゴム管の針穴が大きくなって緩んでくるとハリがズレやすくなってくると感じたのと、どうしてもハリが多いとフライのウイングが絡んだりという不具合は増え気味。

 タチウオが釣れるか釣れないかは、ハリの工夫やらフライパターンがどうこうより、圧倒的に魚が居るか居ないかに左右されるうえに、魚の居る時合いが夜明け前の5時前後にはあるような気がしているけど居ないときもアリ、カマスと比べても博打性が高いつりモノなのようだ。それでも”せごし”食いたさに眠い目をこすりながら早起きして狙いに行ってしまう。
 そんなわけで、フライパターンはそれ程多くは用意していない。自信のあるハリを投げ続けてこまめに移動しながら群れの居る場所を探り当てることが大事なので、かじかむ手でフライ交換してる暇があったら投げておけだと思っている。

 とりあえず、デシーバー系というかバックテールストリーマー系の単純なハリは投げやすいしとりあえずアタリも拾えているので、4センチ5センチのカマス用よりは大きく作って、フラッシャブー増し増しでギラギラと巻いてある。
 このタイプ、ハリ一本だとそうでもないけどトレーラーフック付けるとややハリにウイングが絡みやすくなる気がする。

 もいっちょは、海のフライでは自分の中では定番のf’sクラウザーミノー。
 フックをひっくり返してダンベルアイを下に付けて底狙いでも根がかりにくい上に単純で巻きやすく良く釣れて世界中のフライマンに愛されているクラウザーディープミノー。そのお腹の辺りに綿系の素材でポッコリと膨らみを持たせてボリューム感と水押しの強さを加えたF船長の自身バリ。上のヤツちょっとお腹がグシャッとなっててごめんなさいだけどF船長ご本人にいただいた本家版、下がワシが巻いたヤツでトレーラーフック追加済み。
 ただ、フックが上向き系は下から襲ってくる魚にはイマイチかなという気もする。


 上記2本の、ウイングが絡みやすい、フックが上向き、という欠点を解消し水中で存在感を出す”太さ”を確保したハリをということで巻いたのが、このシリコンキャンディーミノー。
 キャンディーミノーっていうバックテールや化繊素材をウイングにしてハリの部分でそれらの素材をエポキシで固めたパターン(エポキシで固めた頭が透明感のある飴っぽい感じになる)があるんだけど、それのエポキシをシリコンに変えたパターンで、かつ頭のボリュームを綿系の素材(今回はフェルト細工用のアクリル綿を使った)でモコモコと成型するポポビクス氏の手法を採用。シリコンは固まってもエポキシより柔軟性があるので、頭はガッチリ固めつつ腰あたりまで薄くシリコンで被っておく感じにするとウイングの自然な揺らめきをあまり邪魔せずにハリに絡むのを防ぐ効果が高い。
 頭の太さに合わせてフラッシャブーとかを増し増しにしてギラッギラに仕上げてみた。上の黄色いハリで実際にタチウオ釣っている。
 下の黄色オレンジの目玉は黒目がコロコロ転がるタイプでラトルの役目もチョットぐらいするんじゃないかと期待している。

 というような感じで、フライパターンはこんなもんで良いかなと、あとは群れ回ってくるのを期待してマメに足を運んでおこうという感じ。
 でもって、シリコンキャンディー作ったついでに、昔九州の漁港でよくセイゴフッコ釣れたシッポまでシリコンで固めたシリコンミノーを作ってみたらカマス好釣だったのでついでにご紹介しておく。
 あんまり大きいと回転しがちでハリスがクルクルになってしまったりするけど、こんなルアーみたいなインチキ臭いハリが意外に釣れたりするんです。
 シリコン接着剤は昔から信越シリコンの赤と青のラベルの「KE42-100TM」を、脱酢酸系なので乾燥時スッパくっさいんだけど、室温で放置しておいてもチューブの中身固まらないし有機溶媒系の接着剤みたいに頭痛くならないので愛用していたんだけど、今回使い切りそうになってアマゾン様に注文しようとしたらアマゾン扱いのはなくて出店している資材屋さんで買ったら送料500円分ぐらい高くついてしまった。
 どうも最近は青と水色のラベルの「KE45T-100」が主流のようで今後はこちらを買う方が良いのかなとも思うんだけど、有機溶媒不使用は同じようなんだけど室温保存大丈夫か?とか手に付いたときに固化するの待てばベリベリッと剥がせるのか?とかの”使い勝手”が一緒なのかわからんので、もし青と水色のラベルのをフライタイイングに使用中の方がおられたらそのへん使用感を教えてくれると助かります。

 もいっちょついでに、フライパターンがある程度絞れればフライボックスは小さい方が良いんだけど、小さいフライボックスはあまり厚さがないモノが多くてタチウオフライとかしまっておくとペッチャンコに潰れてしまう。
 これがちょうど良いのを見つけて、カマスフライボックスとタチウオフライボックスは左の写真のような感じになっている。
 メイホウのSSサイズのケースにオーナーのダブルフックが刺さってたウレタンフォームがあつらえたように幅がピタッとあってて、大きなフライが多いタチウオボックスには真ん中に1枚両面テープで貼り付けてそれぞれ頭を外側のウレタンがない方にむけて刺して、小さなフライが多いカマスボックスにはウレタンフォーム2枚敷き詰めて4列みっちり刺している。
 蓋の裏にはコルクの薄い板を両面テープで貼って、カマスボックスではそこにもフライを刺してあるし、タチウオボックスでは冒頭の写真のようにトレーラーフックを刺してある。

 フライボックスに実際に魚釣った実績のある”実弾”が並んでいくと、なんとも頼もしい感じがしてきて、「弾数は充分だゼ」ってな感じで釣りに行きたくなるというモノである。

2020年1月11日土曜日

おつゆタップリ対策


 ガルプの汁は臭い!!

 ワームは生分解性のモノしか使わないことに決めている。
 プラグなら最悪根掛かりでなくしたとしても、海底に幾ばくかのプラゴミが増えて長期的には砕けて削れてマイクロプラスチックとして環境中に放出されるという、現代人なら誰でも手を染めている悪行にしかならない。それを回避する手段は金属製や漆塗りの木製ルアーを使うしかなく、ラインも生分解性素材のモノを使わねばならず、生分解性ラインがほとんど売られていない現状では非常に心苦しいけどなるべく根掛かりをさけて悪事と知りつつそれらを使うことにしている。非難されれば受け入れざるを得ない。
 生分解性ラインが”ほとんど”売られていないと書いたのは、石鯛釣りとかで根がかったときにオモリだけ切れるようにしてその時に海中に残す”捨て糸”用に現在でもダイワから生分解ラインが出ているのと、フライのシルクラインやら何だったら裁縫用の綿の糸でも釣りはできなくもないからそう書いたけど、申し訳ないけどナイロンラインを使わせてもらってる。何百年単位で自然環境に負荷を生じさせるそういった合成樹脂を使うのが許される行為なのか、本当はダメなんじゃないか?と疑問は抱きつつも使っていて忸怩たる思いがあるってのは正直なところ。
 生分解性のショックリーダーが生産され続けていれば”切れない”PEラインと組み合わせてかなり罪の軽いラインシステムが組めていたのに、今現在陸っぱりのルアーで使うような太さの生分解性ラインは市場になく悔しい思いがある。もし日本で生分解性ラインの使用が常識となってその性能も向上していけば、世界中の釣り人から”日本の釣り”が尊敬され賞賛を得ることができたのにと残念でならない。東レ、モーリス、デュエルとメーカー側は頑張って製品開発してくれてたけど、結局日本の釣り人にはそれを使いこなすだけの意識と技量がなかったということである。ルアーの釣りにおけるリーダーに関しては太くしていけば多少性能が落ちるのぐらい何とかできることを理解できないヘッタクソどものせいであると書いておく。

 でもってワーム、いわゆるプラスチックワームは根掛かりでなくすとゴミになるだけでなく、流れや波でウニョウニョと魚を誘い続けて食われてしまい、あげく消化できず腸管に詰まって魚を死に追いやるという”ゴーストフィッシング”を引き起こしてしまうので、環境中に放出されるプラスチックという長期的にどう影響が出るか漠然と不安という程度ではなく短期的に魚を殺す可能性が高いと認識している。富士五湖方面とかプラスチックワームを使用禁止にしたけど、まったくもって正しい選択だったんだろうと思う。
 ワームに関しては幸いなことにバークレイとマルキュウから生分解性のものが出ていて定番商品として入手可能なのでそれを使えば良いと思っている。
 それでも水中に残してしまえば、食品の安全基準とか無視してるだろう防腐剤とかつかってそうなモノを魚が食ってしまうというのが良いわけはないので、根掛かりゼロのワームの釣りを目指さねばと思っているけど、生分解性のガルプとか封を切ってしばらく油断して放置しておくとカビが生えて腐ってやがったりして、確実に分解される代物だと分かってちょっとは安心できる。

 カビ生えないようにするにはパッケージ開けたら防腐剤とか入っているであろう”ガルプ汁”とかの漬け汁に漬け込んでおくのがたぶん”公式”で、ワシもながらく液漏れしにくい薬品用ボトルを東急ハンズで買ってきて漬け込んできた。10年物は汁が茶色く濁ってきて古酒の風合いがでてきて大丈夫かコレ?って感じだけど、一番古い時代のはボロボロに崩れて腐ってるっぽいけど、ここ5年ぐらいの製品は問題なく使える状態に保てている。逆にマルキュウからは生産量管理失敗したっポイ古いヤツが”熟成”とかいって売られてて商売上手だなと感心した。

 しかし冒頭で嘆いたようにガルプの汁は臭い。保存ビンから出し入れする際にも汁がワームからほとばしってしまって辺りが臭くなるし、ジップロックとかに入れて持っていっても釣り場で出し入れする際には手に汁が付くので、袋の外や入れてるバックにも汁が付いて帰ってからもそこはかとなくイカ臭い。
 ワームに味も臭いもイランのと違うかと疑ってて、別にソイ釣るのにエコギアじゃなくてゲーリージャンボグラブでも遜色なく釣れたので、あの臭さは主に釣り人を釣るための臭いだと思ってたけど、先日獣毛素材のフェザージグで釣れなかったアカカマスがトレーラーにガルプのオナガウジを装着したら食ってくるようになって、食いが良くなったのかあるいは吐くまでの時間が長くなってアタリが明確に出始めたのか真相は良く分からんけどなんか効果があるのかも知れない。あなどれんぜガルプ汁。

 とはいえ臭いのはご勘弁なので対策考えた。とりあえず汁があちこちに付着するから臭ってくるわけで、汁さえ切ってしまえばそれほど被害は拡大せず最小限に留まるのではないか、ということでその日の釣りに使う分くらいを取り出してジップロックにキッチンシートを敷いてその上にガルプたちを並べて汁気をシートに吸わせて持ち運ぶようにした。
 これはかなり効果があって、ずいぶん改善したので当面コレで行こうと思う。何度か使うとシートが汁を吸って濡れてきて汁を切る効果が薄れてくるのでそうなったらシートを交換する。

 コレで結構いけるんだけど、毎回ガルプ使い切るわけじゃないので、残ったのをそのまま入れておいたりすると、たぶんそのうちカビが生えてえらいことになる。
 カビが生えてエラいことになるのは封を切ったガルプ全般がそうで、コレまではいちいちしばらく使わない時は漬け汁に漬けてきたんだけど、画期的な方法を見つけたのでご紹介したい。ひょっとしたら有名な方法なのかもしれないけどワシ自分で試して見つけたので知ってる人はご勘弁を。

 ずばり、冷凍庫保管である。
 ジップロックに移し替えた使用分も、封切った分もまとめて大きなジップロックに入れて冷凍庫にぶち込んでおけば腐らないんである。
 ガルプの素材は火で炙っても若干溶けるだけで酢酸ビニルとかのような熱可塑性のある素材じゃなくて、高分子化合物とか言ってるけどたぶん熱で溶けないコンニャクマンナン系とかの食品系だろうと思うので、一回凍らせたら解凍時に凍みコンニャク的にスカスカになるんじゃないかと危惧したけど全くの杞憂で、何度も冷凍解凍を繰り返しても変化があるように感じられない。
 これでガルプの管理が超楽になった。まだやってない人はお試し下さい。
 冷凍庫で保管は、低温下では化学反応も微生物の活動も抑えられるということが実感として分かってくると何にでも応用ができる気がしてくる。当然食品とかでは氷の結晶が繊維を切って食感が変わるとかがあるように冷凍解凍を経ることで生じる変化もあり得るので万能とはいかないんだろうけど、干物とアミコマセの冷凍保存以外にも結構使える頼りになる家電である。


 ついでに、ワーム関係の小ネタを2つほど。
 ガルプは釣果は安定しているけど品質は不安定なのが汁が臭いのと並ぶ欠点。思いっきり曲がってるのとかあって、店頭で買うのなら曲がってるのが入ってないのを選べるけど、通販ではそうもいかず開けてガックリというのがあり得る。
 なんか方法ないのかと、火で炙ってみたりしたけど上手くいかなかったのでググってみたら、ちょうど良い太さの筒とかに真っ直ぐにして入れてガルプ汁に漬け込んで放置である程度直るそうである。
 要するに生産時は真っ直ぐだったはずでその後パッケージされる時に曲がった形で入れられてその型がついてしまっているということらしいので、真っ直ぐにカタを填め直して気長に放置して元に戻るのを待つということらしい。
 ちょうど良い筒がなかったので細いステンレス針金を巻き付けて真っ直ぐにしてから汁の入ったボトルにぶち込んでおいた。どのくらい放置しておけば良いのか知らんけど来期には直ってるんじゃなかろうかと期待している。

 もいっちょは小型のジグヘッド。
 小型ワームを刺す軽いジグヘッドは”鳥の口に入る大きさのオモリには鉛を使わない”というのも基本方針にしているので、フジワラの「ヌエボ」シリーズのスズ製ガン玉とマルトのジグフックで自作?している。ペンチでか締めて隙間に瞬間接着剤流し込んで固めてるだけなので自作ってほどじゃないけど。
 マルトのジグフック、100本入りで1000円ぐらいとお安くて、重さも自由に作れるのでなかなかに良い塩梅。
 これ、防錆性がよくて軽いオモリでもハリ先を上にした姿勢で安定しやすいのでフライフックとしても使いでがあるそうな。ワシもクレイジーチャーリーっぽいフライを試しに巻いてみたけどちゃんと釣れた。

 てな感じで、根魚とかカマスやるのに久しぶりにワームを使った釣りに取り組んでて、釣りの技術なんて今更新しいことがそうそうあるとは思えないんだけど、釣りを快適に気分良く行うための工夫ってまだまだあると思うので、そのへんも含めて楽しんでいる。

2020年1月5日日曜日

はじめまして


 アタイの名前はウニャ子、センスの欠片もない名前だけど、なんか窓から餌くれる人間がそう呼ぶから。
 アタイがお腹空かしてるのになかなか餌持ってこないと窓の外で催促してやるノ。気が効かないったらありゃしないんだけど、その時の鳴き声がウニャウニャって言ってるように聞こえるみたい。

 餌くれる人間が来るまでは、ここは人間にも見つからない秘密の隠れ家で、午後には日当たりも良いしイイ雄がいたらしけ込むのにちょうど良かったのに、人間が来るようになって男は寄りつかなくなっちゃったワ。
 だって、この人間見るからに怪しげで邪悪な殺気を感じるのよ。あれは絶対生き物を平気で殺す人間だワ。

 でもアタイも食ってかなきゃならないから、そんな人間にも媚び売って餌もらわなきゃならないのが辛いところ。
 やたら頭撫でようとしてきたりして正直ウザいのよ。
 あと、アタイはアジが好きってわかんないのかな?生のハゼの頭とかヌルヌルしててきもいんだって!でも焼いてあったら食べるわよ。
 ここしばらくカマスの頭ばかりで正直飽きたワ。あぁアジ食べたい。アジならメッキでもイイのヨ。ちっちゃな魚の干物もおやつには悪くないワ。
 コレからもアタイにせっせと貢ぐのよ人間。

 などということを言われてそうですが、なかなか懐かない猫でやっと最近頭をかいぐりかいぐりとなで回すことができるようになり嬉しい限り。なんか嫌そうな顔してるのが分かるけど「さんざん貢いどんのやけん、おさわりぐらい自由にさせろヤ」とお下品なことを考えております。
 ウチの猫にしてしまって、予防接種とか受けさせたいところだけど、まだ部屋には入ってこないし抱っこもさせてくれないので、このままの関係かなともおもっちょります。

 独居老人のさみしさを多いに癒やしてくれる可愛いヤツです。