「ほんの瞬間にせよ、まぶしいほどまっ赤に燃えあがるんだ。そしてあとにはまっ白な灰だけが残る。燃えかすなんか残りやしない。まっ白な灰だけだ」、高森朝雄(梶原一騎)原作、ちばてつや作画の名作マンガ「あしたのジョー」の有名な台詞である。
ちばてつや先生の訃報が・・・最近ワシのメンタル削るような訃報が多くて泣けてくる。ワシ、人生で好きなマンガベスト3を選べと言われると、選べず4つ選んでしまう。若いときに読んだので想い出補正もあって、もっと良いマンガも描かれているようにも思うけど、ベストを選べといわれれば「あしたのジョー」「ブラックジャック」「釣りキチ三平」「デビルマン」になってしまう。手塚治虫先生などとうの昔に鬼籍に入り、矢口先生が亡くなられたのはまだ記憶に新しい。梶原一騎先生もだいぶ昔になくなっており、ちば先生も亡くなり、いよいよワシのベスト4マンガの作者でご健在なのは永井豪先生を残すのみとなった。豪先生あの多作で時に魂削るような作風で御年81歳まだ画業続けておられて、長生きをお祈りしております。
で、ちば先生、スポーツマンガが多く「明日天気になあれ」はゴルフ、「少年よラケットを抱け」はテニスで、連載時マガジンで読んでた。ただ、「あしたのジョー」は連載時はまだ幼く読んでなかったけど、アニメで入って、後年原作マンガも何度も読んだけど、クソ面白いの一言に尽きる。今もそうなのか分からんけど、原作と作画担当の関係は、一種の真剣勝負だったというようなことをちば先生がおっしゃられてたように記憶していて、梶原先生の原作に対して、ちば先生が、そうきたらこう返す、って漫画で描き出す、それを受けてさらに梶原先生が物語りをヒートアップさせるアイデアを打ち返してくるというような、作中のトリプルクロスカウンターみたいな攻防で物語を紡いでいったようだ。
最後、闘い終えて、白木ジム会長の葉子にグローブを渡して真っ白な灰になったホセ・メンドーサ戦ももちろん良かったけど、ジョーのベストバウトを選ぶとなると、カーロス・リベラ戦をあげたい。エキシビジョンマッチで最後乱闘ノーコンテストになってるけど、力石の死で顔面攻撃できなくなってたジョーが復活ののろしを上げる爽快な読後感の1戦。
いま現実のボクシングでも日本勢はバンタム級が熱いけど、バンタム級の試合を見るたびにジ様はジョーと力石が闘った階級だなと思ってしまう。
冒頭の、公園のブランコでだったと思うけど紀ちゃんに語ったジョーの台詞は、こうグッとくる人生の指針となるような名台詞だと思うけど、ボクシングまみれの生き方を紀ちゃんは「悲惨だわ」ってついていけなくなり、対照的に白木葉子会長は、ジョーに闘い続けさせるために燃料の薪をくべつづける。どっちゃのヒロインもどうなのちょっと?という疑問が若い頃のナマジ君の頭にうかんだのであった。女性ってコワいねって現実のみならずマンガでも学ぶのであった。
まあ、他にも力石が白湯を捨てる場面とか、ジョーが小銭だったかを握りこんでパンチ力を増す反則で力石を殴ったあと、オッちゃんに褒められつつも鉄拳制裁くらう場面とか、色々と思い出される名シーン満載で、たぶんワシの心を形作るのにおおいに影響を受けていると思っている。
まあそういう、魂の親達とでもいうべき作家先生達が、まあ親世代だからそうなんだろうけど、一人また一人とお亡くなりになるのは、寂しくてやりきれないものがある。
ちば先生には、心からご冥福をお祈りするとともに、良いマンガをありがとうございましたと深く深く感謝を捧げたい。
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