2024年1月13日土曜日

いや~ん!エッジ!!

  昨年は色々とリールを改造したわけだけど、まだ実釣で全然試験してない改造方法があって、何かと言えば大森スピニングの”なで肩”なスプール形状をFRP板とかを使って形状調整し、ピシッと下面が平らでエッジの効いたスプールにする改造である。まあ、ワシ飛距離よりトラブル防止を重視しているので、なで肩エッジで糸巻き量少なめ運用でも良いかなと思わなくもないけど、ラインがスプールエッジに当たるのが、エッジ効かせて角だけとかになると、当然発生する摩擦は少なくなり飛距離向上のほかにもラインが傷むのが遅くなる、っていうのと糸ふけが良くなるので、軽い仕掛けを落とし込むのにラインの出が良いってのが利点としてあるようで、特に後者は切り身餌にガン玉ぐらいの軽い仕掛けで落とし込んで釣る冬の良型アジ狙いや、これまたガン玉うって鳥皮で足下狙う根魚釣りとかでは、ラインが抵抗少なく出ていく利点が生きてくるのではなかろうかと思うので、実戦導入して試験してみたい。

 ということで、昨年末に年末進行でワシャワシャ分解整備していた、タックル系タックルオート系で、まずはスプールエッジにラインが引っかかりそうな酷い腐蝕がある「タックルオートNo.2」はせざるを得ない。その他、候補としては「タックルno.2」「ニュータックルNo.1」「タックルオートNo.1」「タックルオートSS」があったけど、試験してみて”耐久性ダメでした”とかの結果になるとよろしくないので全部やっちまうわけにいかず、まあ最悪FRP板とか追加した部分を引っぺがして磨き直せば良いんだろうけど、まずはせざるを得ないタックルオートNo.2に加えて、既にタックルNo.1が改造済みでスペアスプール体制が組めるニュータックルNo.1、ついでに改造有り無しの比較もするために、この春の主力機として想定しているマニュアルピックアップ化した「タックル5No.2」と、色違い同型機の「タックルNo.2」をマニュアルピックアップ化した上でスプールエッジ形状もいじる。ということで、冒頭写真の様に3台できました。というところ。タックルオートNo.1はタックル系同様の寸法で改造可能だけど、タックルオートSSはそもそもなで肩の部分が小さく、糸巻き幅もほぼスプール上下幅なので、計測した時点であんまり改造する意味なさそうだなという感触ではあった。

 逆にタックルオートNo.2は改造の意義が大きそうで、スプール上下が12mmしかないのにちょっと少なめにライン巻いた糸巻きの幅が16mmと4mmも糸巻きの幅が広くなってる。こりゃグズグズになりそう。ちなみにタックル系、タックルオートともにNo.1サイズはスプール上下幅は13mm、糸巻き幅は11mmで実はタックル系ではNo.2サイズでも同様の幅になっている。タックル系のNo.2サイズはNo.1サイズのスプール径を大きくしたような機種でスプール大きめのスピニングは使いやすいの法則にあてはまると思ってたけど、その感覚はあっていたようだ。2号ナイロンだとNo.2サイズの方がしっくりくる。ただスプールエッジ改造すると糸巻きの径が実質大きくなるので、そうなるとNo.1サイズでも2号ナイロン快適に使えそうではある。

 でもって、基本的な改造方法は前回同様でFRPを必要な大きさの輪っかに切り出す(写真1枚目)、スプールにハメて(写真2枚目)、下に糸巻きの幅の厚紙とかの”アテ”を入れて高さを均一に斜めッたりしないようにしつつ(写真3枚目)、ティッシュでつくった紙縒りを隙間に巻き付けて瞬間接着剤を染みこませて固定、を2回ぐらいやって大まかな構造を固めて(写真4枚目で、この時点でラインをなんぼか巻いて塩梅を確かめているところ)、ロッド回しで回しつつエポキシを盛ってやり、固まったらドリルで回しつつサンドペーパーでFRPの角の面取りやら上部エポキシの形状をならすなどして(写真5枚目)、最後塗装。

 ただ、3台やったうちニュータックルNo.1はサイズも同じなのでやり方前回同様なんだけど、タックルオートNo.2とタックルNo.2は糸巻きの縮小幅が大きくてスプ-ルの芯の方までFRPが入るので、輪っかが幅広くて1箇所切り込みを入れた程度ではスプールに填められない。真っ二つに切るとどう考えても平面が保ちにくいので、1/4ぐらいをピザみたいに切り出して(写真2枚目)、切ったところから填め込んで、最後切ったピザを填める形にした。この方が格段に平面に仕上げやすいし強度的にも丈夫だと思う。ただどこまで耐久性とかが稼げているかは、1箇所切り込み方式も含め、ある程度現場で運用してみないことにはどうにも分からんので、あとは実戦導入あるのみである。

 スプール上部の色は、前回は輪っか状にもとのアルミ色を残したけど、今回はタックル系は黒でタックルオートは銀で塗りつぶした。こっちの方が表情キリッとして良い気がする。まあそのへんは趣味の問題で表面滑らかになって防水防錆性が上がってればよし。やや不安だった銀色のラッカー塗料が意外にアルミに違和感ない発色なのはちょっと儲けものかも。アルミのお色直しには使えるかも。小皿にプシューッと出して綿棒でヌリヌリしてます。

 という感じで、この冬から春にかけての体制は、カマスアジ根魚等の1号ナイロン運用が、スプールエッジ形状調整済みのタックルNo.1とニュータックルNo.1、シーバス用の2号ナイロン運用が、スプールエッジ形状調整有りのタックルNo.2と調整無しのタックル5No.2でどちらもマニュアルピックアップ仕様でラインローラーはポリアセタール樹脂製。スプールエッジ調整の有り無しで糸巻き量が直径にして44mmと41mmと差が出ておりその分の”スプール大きめ効果”的なモノは期待できるし、実際に使ってみてスプールエッジの形状をいじった効果が感じられるかどうか、ボチボチと試してみてまたご報告できたらなと考えております。

 耐久性がそこそこあって、釣ってる間にポロッと剥がれたりしないのであれば、タックルオートNo.1のボロいのもスプールエッジ形状調整してやりたい。そのうえで同型機2台あるので、ボロいほうは替えスプール要因兼部品取り兼予備機にして、セットで釣友にあげる予定。できたらスプール調整有り無し両方使い比べてみて感想聞いてみたいと思っている。そのとき、いまタックルオートNo.1とかのサイレント化部品を開発中の御仁がおられるようなので、おそらくハンドル軸に填める樹脂製の部品と、そいつが押し上げる突起が付いた逆転防止用の爪のセットだとおもうけど、それを組み込んで消音仕様にして、スプールエッジ改良までした最強魔改造仕様のタックルオートNo.1にして渡したい。くだんの釣友は”瞬間的逆転機構”がローター内に特に防水機構もなく鎮座しているスピニングをちゃぷっと海水に漬けてしまったらその後ジャリジャリし始めたそうで「これ買ったらそれでもう買い直さんでいいトラブルもないってリールはなんなの?」ってボヤいてたので、今時のフルに防水化してある、普及機レベルのある程度の値段の国産大手機種を買うか、昔の、浸水したところですぐには不具合生じないし(何なら海中で使っても大丈夫だと思う)、後々中で塩が結晶化したりしても簡単にバラせて整備すりゃ元通りの、PENNだの大森だのの瞬間的逆転防止機構が付いてない時代の実用機を、ベールスプリングだけ予備用意して使うかどっちかだと言ったら、昔ので良いというので、大森の基本的な良さが詰まったタックルオートをチョイといじったらご要望にそえるのではないかと考えているところである。「金出すよ」とは言われているけど、1500円落札と1300円落札のボロリールで友人から金せびれるかよって話で、戦闘能力というか実用性抜群に仕上げる自信があるけどロハでいい。そうやってタダであげてでも数減らさないと、スピニングが蔵に積み上がってどうしようもないの。アタイ病気が憎いっ!

2 件のコメント:

  1. C-4のスプールに似た加工施そうと奮闘中ですが中々FRP板の接着が上手く行かずズレてしまうんですね
    まだ挑戦して「完全体」にするのは諦めてません
    エッジ処理、今回の記事で参考になりましたがまずは板を綺麗に装着するところからです
    完成すればシーバス相手に再就役予定です。
    そう言えばハンドルノブの自作には手は出さないですか?

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    1. ぬこさん おはようございます

       FRPの平面接着は下に入れる糸巻き幅の厚紙でしっかり固定してから接着するのがやりやすいです。接着剤付けてから固定するより、固定して紙縒りを巻き付けて後に接着剤を染みこませる感じです。

       ハンドルノブはたまたまPENNのT字の樹脂が剥いである個体で再建したことはあります。PENNのT字の軸が太いのが苦手なので良い感じに仕上がりました。スピニングリールで改造するなら人それぞれ指や握りが違うハンドルノブが一番有用でその次がスプールエッジかなと思ってます。次点でやる気に作用する外観ぐらいかな。
       フルベアリング化?錆びる箇所増やしてご苦労さん、って感じですよね。
       
       ちなみにハンドルノブ改造はサイトの方に昔あげてました。
      https://namazerpenn.sakura.ne.jp/kuhuu/katati.htm

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