2023年12月23日土曜日

中身が大事だけど外側もそれなりに大事

 年末進行で巻きでいってます。なんで、大森製タックルオートが4台もあるのかと言えば、実は欲しいのは「タックルオートNo.3」で、探してるとどうしても「あっこれ大きさ違うけどボロいし安いしワシが買わなきゃ」と救出したくなるのである。仕方ないよね。マウスも滑るよね。なぜ、No.3サイズが欲しいかというと、大森のこの時代のワンタッチじゃないスプールの機種には、なんとPENN5500SSとかのドラグノブが装着可能ということで、そうすると5500SS後期のドラグノブはワッシャーとの接触面が真鍮製になっていて、ドラグ高速回転時の熱で溶けたりしないわけで、その互換性に気がついたnorishioさんから名言(迷言?)「これで大森はあと100年は闘える。」もとび出して、ワシんち5500SSのドラグノブは蔵にいくつか転がってるので、ワシも欲しい~って熱にうなされたんだけど、これがなかなか中大型の大森は人気薄で、出れば安いことが多いけどなかなか手頃な値段とボロさの弾が出てこないので、思わず弾数多い小型機に誤爆しまくってるのである。アタイ病気が憎いっ!

 No.2サイズは持っていなかったので1個買ったら、次にハンドルが変なのが付いているジャンク個体が出て来たので最悪替えスプールゲットということで確保。No.1サイズSSサイズはそれぞれ蔵に1台あるので、もう一台買ったら換えスプール体制組めるしまあいいか?っていうのはSSは確かにそうなんだけど、実はNo.1サイズはスプールはタックル系統と互換性あるので換えスプールは既にあるっちゃある。No.2サイズがちょっとややこしくて、タックルオートNo.2に例えばタックル5No.2のスプールは一応そのまま使えるけど、逆は高さの関係で何らかの調整なしではちょっと使えない。写真の右がタックルオートNo.2のスプールで左がタックル5No.2のスプール。No.2でもタックル系統とタックルオートはスプール同一規格だと思ってたけどちょっとタックルオートの方が高さがあるということに今回買って比較して気がついた。要するにスペアスプール云々は後付けのいいわけで、結局いつものとおり「欲しかったんじゃーッ!」という物欲に負けてマウスをスルリと滑らせてポチっただけのことである。

 そんなこんなで、年末進行でサクサクいきまっせということでNo.2から分解整備に入って行くんだけど、とりあえずハンドルが変なのが付いているジャンク個体はハンドルのネジのサイズが合ってないのを無理くりねじ込もうとして中途半端な位置で抜き差しならなくなってしまっていて、このままではどうにもならない。幸いなことに右にハンドルが突っ込んであるので、左側にまともな大森製ハンドルを突っ込んで逆に捻ってやって外れたら万々歳、外れなかったら仕方ないので右のネジ穴は死んでもらうことにして、カナノコでハンドルぶった切ってとにかく外すという方針でいく。ハンドルはまだ2本残ってたので1本使う。

 結果、ポキッと変なハンドルが折れてくれて、軸からはみ出した部分をカナノコで切って左巻き専用ギアとして無事救出できたんだけど、これ今考えると、ポキッといったのが左に填めた大森純正ハンドルでなくて良かった。最悪軸の左右両側のネジ穴がふさがってるというダルマギアにしてしまうところだった。最初から安全策でカナノコで切っておくべきだったんだろうけど、結果オーライではあった。

 あとは、前回5台まとめてやっつけたタックル系統に設計的にはベール反転の内蹴り機構が追加されている程度なので、基本的な構造は似ていてサクサクと分解整備が進む。似たような機種をまとめてやっつけるのはやっぱり効率的ではあるな。

 とはいえ、元の持ち主にはハンドルの件も含め説教くらわしたくなるんだけど、塩水かぶってもろくに洗ってもなかったのか、スプールが酷く腐蝕している。内部は糸抜いて保管してないとどうしても腐蝕してしまうとかはワシもやりがちなんだけど、スプールエッジってそうは腐蝕せんぞ?かつ、ココが腐蝕しているとラインが引っかかって出が悪いし傷つくしでそのままじゃ使えん。これはあとでアレしてしまうことにしてとりあえず今回は放置して暫定的に組んで片づけることを優先して、グリスグッチャリでいっちょ上がり。

 次も、同じタックルオートNo.2でこちらの方が見た目も綺麗で回転やらも変なところはないので、サクサク進むかと思いきやラインローラーが固着してしまっていた。しかし、ここは樹脂製スリーブが入っているので、まず外れないことはないので、強引にペンチで摘まんで引っこ抜くとかはローラー割りかねないので、CRC666液に浸るようにジップ付きのビニールに入れて一晩おいて手袋填めてゆっくりグリグリと捻ったら無事取れた。ルーロンスリーブがラインローラー側に固着してたので、千枚通しで引っぺがしてやった。このチューブ状のルーロンスリーブは変形させても後で軸に刺せば元通りになるのでぺちゃんこになっても気にしなくて良い。という感じでバラしても部品数こんなモンなのでパーツクリーナーかけてグリス盛って2ちょあがり。

 サクサクいくぜと次はNo.1サイズ。コイツは見た目がボロい。塗装剥げまくり。回転は問題無いし、ベールの返りが悪いのは錆びてるからだろうぐらいで、お化粧直しだけは面倒だけど楽勝だろうと思ってたら意外な落とし穴というか、これまた元の持ち主説教案件。

 まずは分解とさくさく作業を進めると、ストッパーの爪がラチェットにガチンと噛んで凹んでて驚く。ラチェット鉄系で、爪はステンの板の打ち抜きのはずで、相当な負荷にも耐えうる丈夫な大森設計の逆転防止機構なのに、どういう力のかけかたをすればステンの板が凹むのか想像できない。

 でもって、ローター外したらローター軸のギアの填まる俵型穴になってる筒状の部分が割れてやがった。ココは下はボールベアリングで上をローターナットで挟んで締めてという構造なので、割れていても固定はできていてまともな回転はしていた。とりあえず瞬着で接着してズレないように細いステンレス線で巻いて締めて固定して実用上問題無い程度には処置したつもりだけど、そもそも割れる力がかかるにはローターナットで固定してあるローター軸のギアとローターがズレて、内側のローター軸のギアの俵型の部分がローターを割らなければならず、そんなにズレることがやっぱり想像できない負荷の掛かり方で、ドラグが、それも優秀なのが付いている大森小型機で、どんなラインを巻いてどういう無茶をすればこうなるのか、責任者一回説明しにこい!っていう感じである。インスプールのベールを手で無理矢理起こす”熊の手”の持ち主が理解できないとTAKE先生は嘆いていたけど、これは次元が違う。世の中にはオッソロシイ熊以上の手を持ってる愚か者がいるようだ。PE巻いて根がかり相手にスプール握り込んで走ったとかか?分からん?まあ、とりあえず使えるようには復旧できたので良しとしておこう。接着剤で留めて針金巻いたぐらいで大丈夫か?と心配される方もおられるだろうけど、そもそもさっきも書いたように、ローターとローター軸のギアはロータナットで締めて一緒に固定されていて、どう使ってもズレて力が掛かる構造ではないハズなのでまず大丈夫なんである。壊す方がよっぽど難しい箇所。

 なんにせよちょっと驚かされた。ほかにもベールの返りが異様に悪いのは、ベールワイヤーのお尻の金具が錆びて太ってるからだと思ったら、どうも微妙にお尻を止めるネジとベールアームを止めるネジは長さが違うようで、逆に組まれていて正常に作動しなかった様子。まともに組めないんならバラさんでくれと切に願う。なんとか分解修繕してパーツクリーナーかけてからタッチペンで塗装。

 まあ新品同様とはいかないけど、充分実用に耐えうる状態に復活させた。見た目もこんなもんだろというぐらいにはお化粧直ししてやったつもり。

 このぐらいボロい個体だと、なんとか復活させることができると、わが家に来てもらって良かったと思える。普通に使えばあと何十年と使える状態にはなったと思う。ウチに来てなければ燃えないゴミの日に出されててもおかしくない。生きてる部品は回収しておけば使えるけど、日本の中古市場では特定の機種を除いて部品売りってあんまないので曲がりなりにも単体で稼動品だというのは意味と価値があると思いたい。

 最後のSSサイズも、一見調子よさそうだけど分解したらエラい目に遭うとかないだろうな?と疑心暗鬼になるも、コイツは良個体でサクサクバラして掃除してグリス盛って組み上げて終了って感じでホッとした。スプールの銘板がれいによって剥げてるけど、こっちの方が全体的に状態は良いのでもう一台からスプール持って来てこちらに付けても良いかも。基本ボロい部品は1台に集中させてそのボロい個体から使い潰していきたいんだけど、これが大森スピニングは普通に使ってると潰れないんだわ。まあ末永くよろしく、もしくは売りに出して稼いでもらうか?いずれにせよ悪くない買い物であった。

 ちょっと、元の持ち主なに考えてたんだって個体もあって苦労したけど、基本大森スピニングはボロいの買っても、分解整備してやれば快調に復活してくれるので、整備のしがいがある。

 タックルオートなんて、内蹴りで簡易ローターブレーキもついてて、ボールベアリングは一個だけど回転も滑らかで軽くて、本体もアルミ製で軽くて丈夫、ドラグはもちろん良いしで、アウトスプールのスピニングに求められる性能はかなり高く保持していて実用機として堂々の実力派である。ベールスプリングは交換用の予備をバネ屋さんにでも作ってもらうなりして備えるとして、スプールエッジの形状もアレしてしまえば良いだけで、それほど中古の相場も高くないし超お買い得である。まあ、マウスが滑ったのは遺憾に思うけど、この4台並べて眺めて「アアァッ!良い!!」と悦に入ることができただけでも、銭つこうた価値があったというモノである。ということにしておこう。

 これで、だいぶ整備待ち渋滞解消にむけ進捗した。整備待ちリストにある機種の中には珍しく新品箱入りなんてのもあって、そいつらは当時のまま残す方向で分解はしても古いグリスのままでも良いかなとか、ある程度割り切ってあと20台前後、この冬中に終わらせてしまおう。あぁそうしよう。

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