ここのところの大森スピニングの値段の低下傾向は既にご報告のとおりだが、そろそろ「値段が高いから良いモノだ」という頓珍漢な思考で買いあさってた間抜けが、値段の下落に気が付き始めたのか、超人気だった「コメット」が中古市場に妙に出てくるようになった。株取引でいうところの「損切り」のようなつもりなんだろうか?真に釣り具の価値が分かる皆様、お待たせしました。今が買い時です。大森アナリスト4年とちょっとのナマジが太鼓判を押させていただきます。他の機種も軒並み安くなっててネットフリマには往時の高値のまま棚晒しになってる機種とかけっこうあるので、今なら値引き交渉も強気で行ってみる価値あります。
まあ、ワシも最近病状悪化してブチ切れて「欲しけりゃ高かろうが安かろうが買えば良いんじゃ、売れんくなったら死ぬまで抱えておいて、死んだら欲しいヤツらで形見分けでもしてくれ、自慢じゃないが友達の数よりリールの数のが多いぞ」と思ってしまってて、マイクロセブンCシリーズなんていつの間にか8台も蔵に転がってる(かつ1台発送待ち)。PENNに関しては、蒐集というよりは使うつもりで備蓄してるけど、ぶっちゃけそれ以外のスピニングは使う状態にしておくのにはこだわるけど、程度が良いと使うのためらうぐらいで蒐集が目的になってると認めざるを得ない。
でもって、今回のブツ。なにワレ2台も買うてるねん?ッテ話だけど、慣例により説明させて下さい。ひとつよろしくお願いします。
冒頭写真見た瞬間これが何か分かる人が1人はいるはずで、これ「コンパック89アトラスⅢ」ことマイクロセブンDX欧州仕様ネタの時に情報書き込みいただいてた機種で、大森製作所作成のコンパック「アトラスⅡ」なんである。マイクロセブンDX以前の大森小型インスプールでウォームギア機とか。ちなみに初代の”無印”「アトラス」はオリムピック製らしい。とはいえ、国内販売なかったような気配でイーベイで探せばそれなりに出てくるけど、送料かけてまで人様のお気に入りを買うのも、なんかちょっと違うよな、と当初買う気はなかった。ホントなんです刑事さん信じてください。じゃあなんで2台も買ってるんだって話なんだけど、大森製なら何でもかんでも買うつもりはさすがになくて、今狙ってるのはマイクロセブンDXが使うの惜しいような個体しか持ってないのでボロいマイクロセブンDX(同型機含む)と同時代でおそらく同様の機構で欠点とかも同じだろうから、使い心地を見るには良さげなこれもボロいのが欲しいダイヤモンドスーパー730(同型機含む)、あと実用機としてスペアスプールが欲しいので本体ごと買うつもりのマイコン301TB、あたりで、あと安い値段で出ていたら可哀想なのでマイクロセブンCシリーズは救ってあげたい。と思ってる。なのでマイクロセブンDX同型機をおさえるために「コンパック」と「シェイクスピア」で検索かけてたところ、今回のコンパック「アトラスⅡ」が引っかかってきたのである。で、さすがに値段下がってきたとはいえ深い”大森沼”に沈んでる人々は一定数いるので、開始価格の4500円と5000円では落札できないだろうなと最初思ってスルーしかけたんだけど、ウォッチリスト登録者数を見て違和感が走る。10数人しかウォッチしていない。ネットオークションで出品したことがあれば分かると思うけど、ウオッチリスト登録者数10人台はギリギリ1人か2人入札あるかどうかぐらいの数字であり、意外に注目されていない。大森製作所の歴史的にも重要だろう最も古い部類のインスプールの小型機であり、骨董的なリールを愛好する釣り人も多いマス釣り用として好適で値段付きそうなものである。でも流れから言って高額落札にはなりそうにない。なんでだろうと考えると、まずは「大森製作所」という検索ワードが含まれていないので、大森熱患者でもよほどこじらせてないと大森狙いで「コンパック」は検索してないだろうから意外に盲点になってるようだ。中古釣具屋とか釣り人からの出品なら大森製は”売り”なので明記するだろうけど、出品者は機械中心の一般的な中古道具屋さんのようで銘などから分かる情報しか書いていない。そしてたぶん要素として大きいのは、この機種はあんまり知られてないということで、国内では評価が定まっていないので他人の評価で自分の欲しいものを決めるような輩は買おうとしないし、歴史的な背景とかも踏まえて価値が分かって欲しがるような人間は、既に海外オークションでも探して入手してるはずで、今さら買う必要もないだろう。ワシとしては想定外の獲物だけどフロントドラグのシンプルなウォームギア機ってもろに好みだし、大森のウォームギア機はプロラインとスーパーセブンが有名だけど、前者は値段がまだそれなりに高いし、後者は弾数が少なくあまり中古市場に出てこないのでいまだ手にしたことがなく大森のウォームギア機ってのにも興味がある。ということで、開始価格にチョイ足して2つとも入札しておけば、どっちかぐらい落札できるだろうと思ったら、入札ワシだけで2台とも開始価格で落札してしもた。
まあいいや、いらんくなったら流石に大森スピニングの値が下がってきたとはいえ、見た目もキレイめだし「大森製作所の小型インスプールではもっとも古い機種」っていうのを売りにネットオークションにでも流せば、買った値段よりは高く売れるとおもうんだけどどうだろうか?個人的にはイーベイで入手するとそれなりに高くなるので、国内のネットオークションなら1万円超えるぐらいの強気の値段設定でも1人ぐらい欲しがる病人いるんじゃなかろうか?と思う。とりあえず、売るにせよ使うにせよ蔵に取っておくにせよ、まずは分解清掃して整備せねばだな。
2個落札して見比べてみると、ハンドルノブが赤と黒で色が違うのに加えて足の裏の刻印も微妙に違ってて金型が違ってるのかなんなのかそんなに長期間売られた機種でもなさそうなのに何があったのか不思議な感じ。ちなみに黒ハンドルは「JAPAN」の刻印のみで赤い方には「OMORI S.S.(Oに上線)」と謎の国名「gapan」の刻印が有りさらには両端に盛り上がった線がある。どちらかが先だとすれば「gapan」の間違いに気がついて後に訂正したとかだろうか?逆に製品の方が凹んでる方は金型の出っ張ってるはずの刻印削って溝を掘れば良いはずで金型作り直す必要まではなさそうで、むしろそっちだと考えるのが自然か? でもって、黒ハンドルの個体は快調に軽快にクルックル回ってベールもストッパーオンオフも正常なので、ハンドルは堅くて回しにくいし、ストッパーオンオフは死んでるしっていう赤ハンドルの方からバラして清掃、整備していくことにする。バラしてみると案の定グリスは干からびて固くなっててコリャダメだ状態。オヤッ?と思うのがギアの材質でこれまで見てきたウォームギア機はほぼ全てステンレスか鉄系のローター軸のギアにハンドル軸のギアは真鍮製という組み合わせだったけど、コイツのは真鍮のローター軸ギアにどうみても亜鉛鋳造のハンドル軸のギアである。念のため黒ハンドルの方も蓋開けて確認すると同じ組み合わせ。ウォームギア方式って工作精度が必要で面倒くせえような話も聞くけど、亜鉛鋳造で大丈夫なんだろうか?強度的にもステンレスと真鍮より弱そうだけど、それは巻き上げ効率悪いけど丈夫さが売りのウォームギアなら気にしなくて良いものなのか?素人には分からんね。気にしても仕方ないか? ハンドル軸ギア抜いてみると芯は当然のごとく鉄系で、そこはこの時代から大森伝統の堅実さって感じ。でもってハンドル軸ギアの下に入ってる逆転防止は残念なことにバネが折れている。とりあえず逆転防止の爪を押しつけるだけのバネなので、いつものようにタチウオ用の単線ワイヤーで成形する。2個ほど失敗したけど、所要時間15分ぐらいのやっつけ仕事で無事正常にオンオフ可能に復活。
でもってズンズンと分解していくんだけど、ローターを外すのにナットを外すだけではダメでローターにもネジが切ってあってローター軸のギアを固定しておいてローターを回してやらねばならん方式。ダム「クイック110」でも経験済みなのでナット外してローターが抜けない時点ですぐに気がついて良かったけど、ハンドルの軸ギアを抜いた後にローター軸のギアだけ固定するのは難しく、外すためにハンドル軸のギア入れ直すのか?と悩んでたらグリスで隠れぎみで見逃しそうだったけど、ローター軸のギアに穴が開いてるのに気がついて、そこに棒突っ込んで固定してローター回すんだなと気がついて事なきを得た。 ローター外してベール返しの輪っかを外してみると、なんとこの「アトラスⅡ」ボールベアリングレス機のようで、鉄系っぽいスリーブが填まってる。っていうか固着して抜けねぇんでやがる。見えてるのが単なる蓋でその下にボールベアリングが挟まってるってことはないと思う(違ってたらゴメン)。ていうかこの位置に填まってるスリーブが固着して回らないのになんで固いとはいえローターが回ったのか?ローター軸のギア上部のネジ山はスリーブの上に乗ってる1枚のステンレスワッシャーの填まる位置まで切られていて、ローターを回して止めてしまうとステンレスワッシャーを挟んでローターとスリーブが固定されるはずで回るような構造に思えないんだけど、なぜか現実にはステンレスワッシャーが回る隙間ができてて回ってる。やっぱりスリーブの下にはベアリング入っててローター軸のギアが下から押し当てられる形で回るとかか?それでもローター、ステンレスワッシャー、スリーブ上面が固定されてることを”無し”にはできないはずだけど、サッパリ分からん。なんか重要な見落としがあるんだろと散々考えつついじり回して、ローター軸ギアの上部のネジ山が終わる根元はそこから微妙に太くなってて、引っ張ると太い部分がほんのちょっと出てくる。なので実はその上にワッシャーが乗っかった状態でローターと固定される形になってて、ほんのちょっと上下する隙間でワッシャーとスリーブの隙間ができてそこが接しつつ回転してる、のかなぁと思うけど自信がない。スリーブの上には擦れた跡があるのも傍証だと思うけどはたして正解なのか。まあ、理屈が分からなくて回ってくれないのなら困るけど、事実として回ってるので困りゃせず、その昔、航空力学的にクマバチは”飛べる理屈がない”とされてたけど、実際には自由自在に飛び回っててクマバチ困ってなかったのと似たような話か?ちなみにクマバチの件は後生、虫のような小さい物には空気の粘性が相対的に強く働くことを織り込むとちゃんと飛べる理屈が成立すると分かったそうだ。 ちゅうことで時間食ってしまったけど、続きの作業に進む。ドラグはまだフェルトワッシャーが採用されておらず、皮?1枚に赤いファイバーワッシャー2枚の構成だけど、すでに3階建て方式、ラインローラーも真鍮スリーブ入りと、後の大森方式に繋がっていく丁寧な作りでそのへんは機能的に困りそうな気がしない。
固着部分は仕方ないとして、バラせるだけバラして、パーツクリーナーかけて歯ブラシシュッシュと磨いて乾燥させて、売ること想定でABU純正グリスでグリグリとグリスシーリングしてやって整備完了。
しかしながら、これが軽やかに快調に回ってくれない。ゴリゴリって感じで明らかに引っかかる感触はしばらく回してたら無くなったんだけど、それでも重く軽快とはほど遠い。もし1台しか買ってなかったら「ウォームギア機でボールベアリング無しなら多少重くてあたりまえか」と納得してたかもしれない。回らなくはないんだけど普段ウォームギア機愛用しているワシからしても重い気がするし、もう一台が軽やかに回ってるので、明らかにこの個体は巻きが重い。回してローターが一定方向に来ると重くなってるように思うので、主軸が曲がってるのかと主軸抜いて様子見たり、理屈が分からんかったローター関連があやしいかとローター外して軸突っ込んだ状態で回してみたりして、どうも原因はローター軸のギアかそれがハマってるスリーブが傾いてるか偏心してるように思える。そんなもんワシどうにもできひんがな。個体差があるのか、以前の持ち主が壊したのか分からんけど、この時代は流石の大森製作所もまだそこまでギア作る精度とか高くなかったのか?それもワシのような素人では判断できかねるところ。
まあ、使えないってほどじゃないと思うけど、こりゃ売るとき「巻き重めです」って書いたら買いたたかれる要素になるやや残念な子。まあ売らずに1台は持っておくか。小さくまとまってて見た目可愛くて良いリールなのは確か。もう1台は絶好調なので下手に触らずラインローラーとかの外回りへの注油のみにしておいた。
釣り具全般、売る方は一向に進めておらずリール増えるばかりなんだけど、売らないのは今古いスピニング全体に値段が付いてないからってのもあって、”長寿命ベールスプリング”販売後に値上がると読んで購入したABU「カーディナルC4」は全然値段上がらないので、結局長寿命スプリングを組み込んだ上で”釣りのうまい人”が正月休みに実家方面で根魚釣りする用に進呈した。三陸の冬は寒くて瞬間的逆転防止機構はグリス固まって効かなくなったりするダ。ラチェット式が結局信頼できるダ。ちなみに写真下はローターブレーキ装着例。左下に写ってるベールリターンの蹴飛ばしの爪を、マジックテープがやわっと押さえることで、こねて投げたときとかにハンドルが回って、ローターが回ってベールが返ってしまうのを防止するという仕組み。なきゃないでちゃんと捏ねずに真っ直ぐ投げてれば良いだけだし、ワシのような左手でサミングしてベールをハンドルじゃなくて手で返す投げ方もできる場合、蹴飛ばしの部品を取っ払って”マニュアルベールリターン”機に改造してやれば根本的な問題解決になるので、あっても困らないぐらいの機能かなと個人的には思う。そういう冷え込んだ中古リール市場において、妙に値が上がってるリールがあって、一つはPENNの小型機で、716z、420ssあたりは以前から1万円以上してたけど、最近、714z、430ss、4300ss、4200ss、430ssg、420ssgあたりもそのぐらいはしている。箱入り美品だと2万円超えとかのもチラホラ見受けられ714zボロめので良いのでもう一台ぐらい欲しいんだけど手が出ない。世の釣り人もやっとPENNスピンフィッシャーの素晴らしさに気が付き始めたのだろうか?何万円もするようになったら使ってない716zとか売ってこれまでの赤字を補填したいけど、基本的に小型機は使う分しか確保してないので、売れる弾って限られててあんまり儲けにゃつながりそうにないなとは思う。
もう一つへんな値の上がり方してるのは稲村製作所製のインスプールスピニングで、稲村製作所がダイワに吸収合併された後に出てた「7250HRLA」の元ネタらしいロディーブランドの稲村製インスプールスピニングが開始価格は安く出てたので、出来心で2200円ぐらいで入札しておいたら、そんなヌルい代物じゃなくなってるようで、1万5千円近くまで競り上がってた。なんじゃこりゃと思って”稲村製作所”や”ロディー”で検索して値段の相場見てみると、モノによって全然違うようで一部の機種だけ値段が高騰しているんだけど、それがどういう機種なのか法則性が全く見えない。だれぞ有名人が雑誌で紹介したとかか?一時期狙ってたけど回転バランスがブルンブルンだと聞いて諦めたロディージャイロとかも2万近くしてたりする落札結果もあるのにネットフリマで安売りされてたりもして、何が何だか分からない状況。この混沌を味方につけたならば、積もりに積もっている累積赤字を解消する起死回生の一打が打てるのではないか?とか山っ気を出すと、またぞろ使いもせんリールが蔵に積み上がっていくだけなんだろうなというのは薄々分かってはいる。分かっちゃいるけどそれはそれで稲村製作所のリールも一回ぐらい触ってみたいなってのもあって、良い出物があったらマウスが滑ってしまうのを止める自信がない。
皆様、古リールを売り買いして儲けを出そうなんていうのは、知識も経験も充分にある本職のアンティークタックル屋さんの仕事であり、素人が浅はかな知識で手を出しても、小豆相場に手を出す材木問屋の若旦那のごとく、痛い目に遭うのはほぼ確定事項なので、中古リール買うのは良いけど、それは「欲しいから」っていう心の叫びに従ったものだけにしたほうが健全で懸命だとおもっちょりマス。欲しいリールを買ってる分には少なくとも手に入れた喜びやら整備して使う楽しみは得られるけど、儲けようとかいやらしいことを考えた途端に、”スピニング熱”程度で済まずに酷い火傷を負いかねないので、くれぐれもお気を付け下さい。
と自戒を込めて書き付けておこう。
ご無沙汰しております。
返信削除アトラスⅡの内部機構、ご馳走様でした(笑)
この手のリールの醍醐味は外観デザインではなくギア、ストッパー、オシレーション機構ですよね。
内部の分かる蓋オープン画像と分解画像がリールレビューで一番嬉しいです。
オリムピック製アトラスを2台所有してますが、使う予定もないので一台お譲りしましょうか?
2台あるうちの1台は状態がとても良く大森レベルで滑らかに回ります。
国産最初期の1950年台、そして元ネタがない(おそらくパクリではない)国産最初期の超小型インスプールスピニングにしてこの完成度か、と唸らされたモノです。
是非ナマジさんにレビューして頂きたいです。
どのパーツも丁寧に作ってあって、同時代や下手すると後の時代のオリムピックリールよりも工業製品としてはよく出来てるのでは、と思わされます。
記事にある[「7250HRLA」の元ネタらしいロディーブランドの稲村製インスプールスピニング]ですが、自分も5000円くらいで参戦してました(笑)
終了価格を見てちょっと目を疑いましたが、どうしてもアレが欲しい方がいたのでしょうね。
国内だと出玉が少ないのでどうしても欲しいなら覚悟を決めて高額入札するしかないですね(汗
norishioさん こんばんは
削除スピニング熱患者からしてみたら、外観がどうとか、滑らかで心地良いとかの主観的感想とかどうでも良いっちゃどうでも良いですよね。
初代アトラス欲しいですけど、私ばっかり重石で沼深く沈むのはつらいので、アトラスⅡの好調な方と交換でどうです?良かったらサイトの方に載せてるメアドに連絡下さい。一人だけ軽くなって浮かび上がろうったってそうはいきませんよ。
やっぱりあのロディーは好き者ならちょっと手を出したくなるブツだったんですね。さすがにあの落札額は驚きますよね。落札した人立派!欲しけりゃ高くても何でもとにかく買うってのが、蒐集家のお手本です。良い子は絶対真似しちゃダメですけどね。
ということで、御連絡お待ちしてます。
ナマジさん、こんばんは。
返信削除いっぺんに2台も購入してしまいましたか。やはりさすが、ねじ込みローターも心配無用という感じでサクッとクリアしましたね。
当方も2台所有おりまして、一つは軽快で、気に入ってもう一台と入手した方が少し重鈍でギア鳴りあり、極端なプリン巻き、たまにベールとハンドルが接触という具合です。
赤ハンドルは数が少ないようです。長いこと流れているのを気にしていたのですがナマジさんのもとに行きましたか。ちなみに確証はないですがオリム製アトラスの前にもう一つダイワ製アトラスがいるような感じがします。
大森でもバラつきがある機種は意外と多いように感じます。
大森製ウォームギア機ではサウスベンドクラッシックも期待した滑らかさはなく、回転が重めです。ものによってはベールワイヤーがスプールに突っかかってリターンに支障があるなど散々で、プロラインでもギアから細かな振動を感じる個体もあります。
ロディ―コンバーティブルは極端に球数が少なくセカイモンでチェックしていても年一回出るかどうかという程度です。なぜかイギリスから出てることが多いです。
へドン版は普通に出ていて触った感じは稲村のハイギア(と言っても1:4付近)特有のヒュンヒュンと音を立てて重厚ながら爽快な惰性を伴う回転フィールでした。
ところで使いみちなく転がっているダム330Nが有るのですがいかがでしょうか。
レクエル堂さん おはようございます
削除ダム沼にこれ以上沈めないでください。
というか330Nは多分私の手には大きいかなと思います。せっかくの申し入れ感謝ですが、断腸の思いで諦めます。
やっぱり大森でもだんだん精度が上がっていったんでしょうかね。そのへんも興味深くはあります。
ギア周りの感触のこと私が見た範囲では、期待を裏切らないシームレスフィールを得るのは74年アウトスプールのマイクロセブン&タックル5(番手3以下に限り天国、大番手は歯の裏側が当たった際盛大に鳴る)からのように思います。
返信削除それまでの物とは明らかに違うのでブレークスルーなどあったのでしょうか。
66年頃デラックス系統も素晴らしいですが、少し後の機種でギアゴロが大きくなるのが疑問です。
財政難でのコストカットや職人が変わった、新しい試みが上手くいかないなど邪推しますが本当にどうなっていたかは謎です。
高い精度=加工時間工程増、要能力(キャリアの長い賃金高い人を拘束)、手間(寸法管理など)、いい設備=コスト ですから精度が高いものを作ると、そのことで値段が合わなくなり商売として破綻していた可能性は考えられます。
70年頃救済を受けることとなる大森に対して、勢いをつけて稲村を吸収し80年頃にはオリムを抜くダイワは60年代のどこかで急激に品質を落としました。
精度が安定した時期のもので、当方手もとにあるスピナーひいてるみたいに震えるプロライン101は単にそういう弾なのだと思います。
色々書きましたが稲村などは同じメーカーの物だとは思えないほどの仕様や機種間での振れ幅があるのでなんだかんだ大森は安定してます。
大森製作所で開発に腕を振るった大森新太郎さんという方が五十鈴工業で設計主任をされているそうです。
伺いたい事が山ほどありますが、アポ取って取材に乗り込む度胸もなくコミュ障持ちなので惜しい事至極ですが同時代にいながら会うこともないでしょう。
レクエル堂さん おはようございます
削除いつも濃い情報をありがとうございます。カマス釣りに行くのに早起きしたのに読みふけってしまいました。
アウトスプールのマイクロセブン、タックル5はまだ外蹴りでその分超単純なところがかなり好きな機種です。確かに滑らかに回りますね。
ダイワの手の抜き方は結果的には”生き残り”に繋がった正しい生存戦略だったのかなと思わなくもないです。ドラグなんて使わない国内市場向けの安い機種には実質的なドラグが付いてないとか初めて気がついたときには、はじめ憤って、後に心底感心しました。
大森製作所の技術者が居るから五十鈴工業は少量生産でインスプールスピニング作ったりしてたんですね。
竹中先生あたりに取材行って記事にしてもらえると後生に残るのでしょうが、いまだにそれができてないってコトは”取材お断り”な職人さんなのかもですね。生きてるうちに聞いておかないともったいないですね。
私も人にあんまり会いたくないってのもあって紀伊半島に引きこもってますが、ネットのやりとりとかは大丈夫だったりします。メールでは礼を失する気がしますが、ダメ元で手紙で教えてくれってのはギリ許されるのでは?とか思ったりします。
じっくり話聞き始めたら確実に本1冊以上書けるぐらいネタはあるでしょうから、手紙だとホントに要点絞んないと読んでもらえないでしょうけどね。
ナマジさん、お疲れ様です。 それは、カマス釣りのお邪魔いたしまして失礼いたしました。この時期まだ釣れていますか?引き続きまして今日もお邪魔します。
返信削除先週末、最近通い詰めているG坊エクストリームサビキに行きましたが冷え込みと名物の強風により底まで撹拌され、先々週は正月ごろまで釣れると常連さんに聞きましたが正月がクリスマス前にやってきたようでした。
この時期はサビキでアジサバカマスと混じる場所ですが私にはなぜかカマスが釣れません。
仰る通り、求められていない事に力を注いでも、お金払ってくれる人に「そうじゃない」と言われれば個人的なこだわりとか独りよがり的なことにもなってしまいますからね。ダイワは変な正義感や執着をやめてニーズに答えられたとも言えます。
情報が入らずリールがどういうものとか理想の使い方なんかも知られなかったこともあるでしょうが、
車ならショッピングカート用途の人が大多数で、直列6気筒の回転がどうとかステアリングのフィードバックがこうとか余計な嫌遠事項であるのと同じで、カリカリギュンギュンのマイクロセブンよりどっしり乗っかって積載容量たっぷりミニバンのスポーツラインで出かけるのが快適だったのでしょう。
断定調で書くこともありますが当時を肌で感じてすらいない平成生まれのぺーぺーが少ない材料を頼りに推測で書くことですので話半分で聞いて時折指摘いただけたらと思います。「はて、手紙ってなんだっけな」というような世代です。
”取材お断りな職人さん”たしかにそんな感じもしてきました。しゃべってくれる方なら記事は上がるしこんなに情報少ないはずはないですからね、しかし日本は情報が残らないです、ひとつ残らず墓場まで持っていかれる感じです。海外のサイトを見ててうらやましく思います。
レクエル堂さん おはようございます
削除カマスは無事釣れました。同じ紀伊半島でも港ごとに(年によってさえ)釣れる時期やパターンは違うようで、わがご近所漁港では12月半ばから2月の始めぐらいがカマスの時期です。
カマス狙い3年ほどの短い経験ですが、越冬群を狙う場合サビキで釣れる状況ってかなり少ないように思います。短バリスに縦の動きに活発に食って来てハリ掛かりさせるのは難しいようで、下にトリプルフックぶら下げたワームのジグヘッドリグで追い食いさせて掛けるか、ハリスの長いゆっくり沈むデカいケミホタルをオモリにした仕掛けでキビナゴ餌がこの地では強いです。ハリス長く取れるフライは食い込みよく意外なぐらい優秀な成績で釣れます。
しかし、レクエル堂さん意外なほどお若いですね。豊富な知識量といい、同世代より上だろうと思ってました。スピニング熱患者にも若い世代が育っていると知って頼もしいです。
私も推論やら思い込みやら、好きなように書かせてもらってます。厳密な正確性を求めるような場所じゃないので、好きな人達で自由に書き込んでもらって楽しくやりとりできれば嬉しいので、これからも引き続きご贔屓に。