ダイワという釣り具メーカー(今は「グローブライト」なのか?)については、リールに瞬間的逆転機構を搭載しやがった大戦犯だし、わけの分からん特許の押さえ方で中通し竿という竹竿から連綿と続いてきた技術を途絶えさせやがったし、中小メーカーが釣り方から育てたような分野のルアーに後出しでパクって高性能なのをぶつけてきたりと、いい加減にしろよ思わなくもない。でも使える品質の初心者クラスの道具を連綿と提供し続けて、新たな釣り人に門戸を開いていることとかは高く評価するし、そういうダイワの安価良品でずいぶん良い釣りをさせてもらったので、感謝してもいる。今後も、アホな客を釣ることばかりに執心せず。未来の釣りを育てるぐらいの気概をもって、業界最大手としての努めを果たしてもらいたいものである。
2026年8月15日土曜日
このあたりのダイワルアー
ジャンクなルアーを修繕したり、思わずマウスを滑らしてしまったりしてると、自分がダイワルアーを結構好んでいるというのを思い知らされる。80年代のバス釣り少年だった頃、頼りになるハードルアーはダイワが多かったように思う。それなりに舶来のストームだのレーベルだのも使ってたけど、なんといってもお値段控えめなダイワのルアー達はお小遣いで買えて、かつ使えるルアーが多く、同じお値段控えめでも当たり外れのあるコーモランより断然信用できた。ダイワのルアーも”チームダイワ”を冠するシリーズが出るようになると、そこそこお値段もし始めて円高にもなって、だんだん国産品が高級で外国産は仕上げもイマイチで舶来品と言っても既に欧米の本国生産ではなく、途上国の工場で作られるようになって安物あつかいになっていったけど、それでもダイワがTDシリーズと平行してBH(バスハンター)シリーズをガキのお小遣いで買える値段で提供し続け、今でも低価格帯のルアーも売っているという姿勢は高く評価したい。TDバイブとかTDミノーとかにもお世話になったけど、むしろダイワのルアーの真骨頂はBHシリーズに象徴される安価良品ルアーである。というわけでルアー図鑑うすしお味第91弾は、ダイワのそのへんのルアーでいってみたい。 まあ”そのへんのルアー”の筆頭はもちろんBHシリーズの由来にもなってる「バスハンター」なわけで、わし「バスハンターDR」で初めてのバスを釣っている。矢口高雄先生原作の「バーサス魚神さん」で、雑誌の企画に引っ張り出そうとしてきた編集者に断りを入れるために、魚神さん重量を競う鮎の友釣り勝負で勝ったら、という条件を飲んでやるんだけど、そりゃもちろん魚神さん釣果で圧倒する。でもその編集者が全くの初心者で初めて釣った魚だと知って「人生の中では君の鮎のほうが「重い」」って勝ちをゆずって雑誌企画に協力を約束する。矢口先生そのへん実に釣り人心理を分かってらっしゃる。ワシもいろんな魚をいろんなところで釣ってきたけど、初めての釣りものやら初めての場所の1匹も未だに膝震えたりするぐらいに興奮するし、それが多感な少年時代の初めてバスを釣ったルアーとなったら、人生の中では初恋の人と同じぐらい「重い」と認めるにやぶさかではない(注:ワシの初恋の人が太っていたという話ではない)。で、おそらく写真一番下のバスハンターDRが1/2ぐらいの確立で現物そのもので、たぶん同じ色のは2個ぐらいしか買った記憶がないので、生き残ってるこの個体がワシの初バス筆おろししてもらったヤツの可能性は高い。先に買ったのはSR(「6」あるいは無印が正式名称か?)のほうで、SRは時代を先取りしてた潜らないクランクで当時のワシにはイマイチ使い方分からんかった。なのでもっと潜った方が良いだろうと新しく買ったDRの潜り方を足下がえぐれたダム湖の岸際で確認してたら、足下のえぐれから飛び出してきた30ぐらいのバスがバコッと食ってきたのをよく憶えている。その後、立ち木の多いダム湖だったので根掛かりが怖くて、拾ったワーム(ファットギジットの長い方)でノーシンカーで立ち木の間を釣って、40も釣ってワームの釣りにハマっていくんだけど、ワームでもスレきってて食ってこないような近所の野池で、バスハンターDR投げたら食ってきたとかもあって、クランクベイトは今でも好きだけど、たぶんそのきっかけはバスハンターDRだったんだろう。 クランクベイト好きになったきっかけがバスハンターDRなら、それを決定づけたのは、「ピーナッツⅡ」だろう。こちらはSRもDRも使いまくった。バスハンターがダイワの独自色の強いメイドインダイワなクランクなら、こちらは米国クランクベイトの名門、ストライキング社の「ダンスキング」の金型と販売権引き継いで作られた流れらしく、Ⅱの前の無印「ピーナッツ」はブルーギルっぽいプリント模様だったけど、Ⅱにはもっとポップで自由な色使いのモノが採用されて、後にはサイズ展開や限定カラーの販売など、おおいに一族は繁栄を遂げている。写真真ん中あたりが代表的なモデルかな。当初なかった水面直下引きの「SSR」もサイズによっては用意されてるし、サイズ展開も「デカピーナッツⅡ」、「プチピーナッツⅡ」、「タイニーピーナッツⅡ」と隆盛を誇り、忘れちゃならない「サイレントピーナッツⅡ」とワシの把握しているだけで、それだけの派生ルアーがある。他にも同時期、リバーラントとかのサル顔(パイク顔)のルアーの模倣だろう金属リップの「コネリー」、その後プラの一体成形リップになった「コネリーⅡ」、レイジーアイクの「ナチュラルアイク」を引き継いだ発泡樹脂製の「バスジャッカー」はその後中空プラ製の「バスジャッカーⅡ」となり、バスハンターと同期の樹脂製クランクベイトは4系統あったと思う(写真下の左が初代、右がⅡ)。だけど、バスハンターこそ特別カラーやらサスペンドモデルの展開は多少あったけど、最も釣り人に愛され、群を抜いて様々な展開を今も継続しているのはピーナッツⅡシリーズで間違いないだろう。なぜ、4系統のうちピーナッツⅡがここまで出世したのか?それはまあ端的に言えば「釣れるから」ってことだったのだろう。なぜ釣れるのかはよく分からん。SRはオーソドックスな尻をフリフリ系の動きで、DRはちょっとバランス崩しやすくチドるほどではないけどヨタつく感じで、動きはそこまで特別じゃないと思う。ただ、ちょうど良いサイズ感と良い音で鳴るラトルとで投げたくなる釣れそうなルアーだっていうのは、投げなきゃ釣れないルアーという道具の性格上結果に繋がってるのかもと思う。なんか知らんけど釣れる。釣れるから投げる。そして釣れるという好循環。ワシが投げまくってたのは、関東の霞ヶ浦水系や印旛沼とかの濁った湖やら池やらで、スレきった釣り場では、ワームは投げられすぎていて反応が悪くて、逆にクランクベイトやバイブレーション、スピナベなんかの巻物でひたすら投げまくってというのが釣果に結びつきやすかった。ピーナッツⅡSR、DRは手に入りやすく値段も手頃で50センチ棚、1m強棚と狙う深さによって使い分けてたけど、どちらもよく働いてくれた。思えばそのころクランクベイト巻いてたABUライト系「MAX」に使い慣れていたので、今根魚クランクする時にもリールはやっぱりライト系の「ブラックマックス」がしっくりきているのかも。色は濁った水の中で目立つように、黄色系と緑白系を使ってた。サイレント版ではシーバスも釣ってるし、プチピーナツとかでは根魚もなんぼか釣っている。今後もこのサイズ、この深度のクランクベイトはピーナッツ達で良いのかなと思っている。新品中古含め入手しやすいのはなんといってもありがたい。っていうか既に上の写真のようにしこたま在庫してある。 あと実釣でお世話になったのが、BHシリーズで特に「BHポッパー」はメッキ釣りで切り札的に使ってた。軽くてその分の動きの良さがあるんだと思うけど早引きメインで他にはない強さを発揮してくれた。「BHミノー」も実は渓流で優秀と聞いてちょくちょく使ってたし、「BHシャッド」も今でも使ってる。かわいそうなのがBHバイブレ-ションで、BHシリーズは安価という他に、やや小ぶりな”野池サイズ”という位置づけもあったはずなんだけど、ダイワのクソ名作バイブレーション「TDバイブレーション」が強すぎて、TDバイブレーションの小型版が発売されてしまい、BHバイブレーションはすっかり陰に隠れてしまった。我が家の倉にも1個ぐらいあるだろうと思ったけど探せなかったぐらいに忘れ去られてしまった不遇の存在。もちろん釣る能力は充分なので持ってる人は愛でてあげて欲しい。 BHシリーズではないけど、バスハンターの名が付くルアーに「シーバスハンター」もあって、Ⅲまで出てるんだけど、これの初代は難儀なルアーでとにかく飛距離が出しにくい重量バランスで、トローリングを想定してるんじゃないかと疑うレベルで投げにくく魚釣ったことがない。動きももたくさとしてて良くはない。シーバスミノーはそのぐらいの方が良いのかもだけど。ただ安いのもあって売れたのかカラーも色々あってルアー名の末尾に「BN」が付くボーンカラーとか、透明なボディーに骨が入ってて、ロングAの反射板内蔵とかと違って、釣果的にはあんまり意味ないはずだけど、ルアーとしての楽しさとしては非常に高く評価されていて、BNカラーの「バスハンター6BN」とか下手すると5千円とか10倍のプレミア値で売買されてたりする。ワシも2千円がとこ出してボロ目のを入手してしまった。ついでに「ハリアー」のBNカラーも入手してしまった。オレのマウスは軽いゼ。ハリアー使ったことないんだけど、コレがまた薄っぺらくて軽くて飛ばんらしくて、でもシーバスハンターと違ってこいつは動きは非常に良いらしく、そのうち実戦投入してみたいところ。動きの悪いダイワのミノーと言えば定評のあるのが「ロビン」で、こいつはハリアーとは逆に動きは悪いけど重心バランスは後方寄りで良くデキてて重量のわりに良く飛ぶ。固定重心で動きおとなしめ飛距離はそこそこでる、となるとシーバスにはうってつけと考えて実戦導入してみたけど、成績上げられず一軍定着とまではいたってない。けど、悪くはないと思ってる。 ダイワのプラグの良いところは、BNカラーもそうだけど、ルアーらしい楽しさを盛り込んでるところで、そのへんはTDシリーズとか高級路線にはむしろ少ない用素で、今でもちょこちょこそういう楽しさ重視のルアーは出してくるし、80年代ごろとかはさらに自由にやらかしてくれてた。そのころのルアーとかB級好きには大人気で、「ドリンガー」とかとうてい買える値段じゃなくなってる。水車型というか外輪船みたいなペラの「リブンシケーダ」とか中古人気に押されて再販かかったぐらいである。個人的には「ブッシュマン」の実釣能力高そうなそうでもないようなマイナー感が好みである。 で、ダイワさん勢い乗ってた80年代とかには、木製の量産ルアーにも手を出している。さすがに樹脂製ルアーほど安くはなかったけど、舶来のバグリーだの国産でもバルサ50のアルファ&クラフトだのほどは高価ではなく、お手頃価格で田舎のバス少年でもウッドプラグを手にすることができた。ハードウッド製の「ウイスパー」とか、ベーシックな首振り得意な動かしやすいペンシルで良くできてた。クランクはハードウッドとバルサとどちらも作ってて「バルサマック」「ウッドマック」というわかりやすい名前だった。バルサマックは最近ボロ個体を手に入れて修繕したばかりなので使ってみたいところ。なにげにラトルも入ってて凝った作り。他にもラパラの真似っこ「バルサミノー」シリーズに北欧ミノーのもう一方の雄インビンシブルもパチっていて「シースネーク」と、今も昔も変わらぬ釣り具業界の物真似ぶりを発揮していたりもしている。コーモランもそうだけど、当時の我が国のルアーメーカーは丸パクのパチもんルアーに堂々と自社のロゴを入れていて、ダイワ製ラパラ、インビンシブルのリップにも堂々と”DAIWA”のロゴが入れられている。妙にできの良い今時の新興工業国製のパチモノは下手すると本物と間違ってしまいそうで、それはなんというかパチモノ制作者としての掟破りな気がする。精度の良いコピーが機械さえあれば作れてしまう今時だけど、オリジナルの価値を下げてしまうようなデキの良すぎるパチモノはよろしくないと思っている。工業製品において”安くて良いもの”はどこかでズルをしないと出てこないはずで、それは開発費掛けてないパチモノに限らず、企業努力という名の労働者からの搾取だったりもあるのは我が国はいやというほどみてきたはずで、気をつけて避けなければとワシゃ思ってる。デキの良くない安っすいパチモノには笑って許せる良さがあるとは思うけど、気をつけていないと悪貨は良貨を駆逐するって昔の人が言ったように、良いものが作られなくなってしまいかねない。値段相当のものを買いましょうっていうのが、結局まわりまわって自分たちのためだということかと。 パチモノといえばダイワは金物勢も充実していて「クルセイダー」はカラーリングからしてルブレックス「オークラ」コピーだけど、本家は日本のルアー釣りの歴史に名を残す名作。新興工業国だった我が国のルアーメーカーが真似したのもさもありなんという感じか。70年代から作ってるらしい。スプーンだと「ダンサー」の5gとか初めてニゴイ釣ったスプーンだったし、「チヌーク」17gとか南の島のリーフの小物に忠さん「バイト」と双璧をなす釣れっぷりだった。ダンサーとチヌークはありがちな形状なのでネタ元とかどのあたりなのか判然としないけど、ダイワ製スプーンの良いところは入手のしやすさで、同じような形状のスプーンがあったとしても、とりあえず手に取るのは安心のダイワ製なのであった。あと、ジグの「ファントム(Ⅱ)」は分厚い樹脂で覆われてるタイプで、これは製法としてはアブ「シャイナー」とかが近いけど、直撃のネタ元が見あたらないオリジナリティーのあるジグで、沈降速度が遅くなってというのが今考えるとあるのかもだけど、優秀なルアーで渓流でも深場に沈めて使うのに常備していた。
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