2019年10月27日日曜日

パイプを制するモノは世界(小物仕掛けの)を制す

 小物釣りもマハゼにマアジにと絶好調に突入している。
 仕掛け作りも楽しくて、あれこれ工夫してやってる。自分の備忘録がてら公開してみるので皆様の参考になれば幸い。

 まずは4.5mの延べ竿で狙うハゼ釣り仕掛け。これは基本今までと同じで以前も書いたとおり肝は自動ハリス止めにパイプ突っ込んでハリスがオモリの方に絡まないようにしてあるのと、オモリが遊動式なんだけど完全な遊動式ではなくて、少し上に”止め糸”で止めをいれてあること。
 止めがないとあわせたときに魚が既にあらぬ方向に走っていて仕掛け全体が大きく曲がっていてアワセが効かないなんてことになりかねない。
 長めの竿だとある程度重いオモリで振り込んだ方がやりやすく、また側溝のポイントは流れもそれなりに強いのでオモリはバス用のタングステンシンカー3.5gを選んでいる。”鳥の口に入る大きさの鉛は使わない”は今後も徹底したい。
 ビーズが2個付いているのは上はオモリの穴が大きくて止め糸のコブが抜けてしまうのでその抜け防止。下は硬質のプラスッチック製で、せっかくタングステンという堅いオモリを使うので音鳴らしてみるかなと入れてみた。あんまり効果は実感していない。むしろタングステンの金属光沢はハゼの好みらしく赤いオモリ以上に”オモリアタック”は多い印象。
 自動ハリス止めに固定するパイプ付きのハリスは各サイズ用意して釣り場に持ち込んでいる。釣り場で作ろうとすると老眼なのでイィーッとなる。
 先日、根掛かりしたのを外そうと引っ張ったら、ハリスじゃなくて1号の道糸で切れてちょっと途方に暮れた。
 0.6号ハリスだとそういうことはなかったんだけど、ハゼが大きくなってきたのでハリの大きさを上げたらハリスが0.8号でとうぜん1号の道糸よりは弱いと思い込んでたけど、今時のナイロンハリスは強くて、実際にルアーの前と後ろのアイに結んでどちらから切れるか引っ張ってみたら1号の道糸から切れた。
 コリャいかんと、0.8号の太さで5LBの強度をうたっているレグロンで試してみたら、レグロンの強さは嘘じゃなかった。ハリメーカーが使ってるハリス用の0.8号より強い。ということで、ハゼ用の新しい仕掛けはレグロン0.8号で作っている。

 続いてマアジ狙いの延べ竿用螺旋仕掛け。
 ヘラ釣りの仕掛けとアユの餌釣りの仕掛けの混ざったような代物。
 螺旋はアユの餌釣り「浜松式」で使われてるけど、普通の釣り人にはコイの吸い込み仕掛けに使われてるのが馴染み深いだろうか。
 螺旋を使ったアジとかの仕掛けが紹介されているのは見たことがないんだけど、通販とかで探すと、普通に海の小物用としてアミコマセを想定して売られている。
 正直、アジ釣りっていうとコマセカゴにアミコマセみっちり詰めてガンガン撒いて、アジを狂乱状態にしてサビキに食わせる”カゴサビキ”が一般的だけど、それって単純に仕掛けもコマセもよく売れるから釣具屋が薦めてるだけだろうと、いつものようにうがった見方をしている。
 でもって、延べ竿で1本バリでチマチマと釣ろうと思うと、コマセなしの電気浮子仕掛けでこれまで釣ってきたんだけど、螺旋使えば少量ずつコマセ効かせられて、かつコマセカゴより軽くて浮子も小さくできるので、仕掛け全体が繊細に仕上げられて食い込みも良くなるしでコレはいけるやろと導入してみたら今のところ上手くいっている。
 日中や灯りの下では、電気浮子よりトップが細くて、細かいアタリが取りやすいヘラ浮子も使ったんだけどなかなか塩梅良かった。
 ヘラ釣りの技術は浮き釣り全般に通じるモノがあるので修行して”ゆるふわ流”初段とっておいて役に立っている。コマセを螺旋にギュッとまとめるのもヘラのバラケのハリ付けの要領で左手でチョイと摘まんでやっつけている。
 この仕掛けで肝になるのが、サビキ仕掛けと違ってハリスが長く取れることによって、ヘラで言う”ハリスの倒れ込み”でフワフワ落ちていく刺し餌を食わせることができたり、違和感なく食い込ませたりできるところだと思っている。
 ハリスの長さやオモリの重さ、コマセの効かせ方の調整とか、ヘラ釣りと同じような技術がアジ釣りでもやっぱり効果あって、ヘラ釣りせっかく基本を身につけて面白くなってきたところなのに、こっちじゃ釣り場が遠くて残念に思ってたけど、アジ釣りで充分補完できそうな感じになっている。
 この仕掛けもハリスを接続する螺旋の下の部分にはゴムパイプを被せてあって、ゴムパイプの中にハリス接続用に太めのフロロのラインが通してあり最後8の字で輪っかにしてある。ハリスの方も8の字で輪っか作って一回ぐるっと通す”ループトゥーループ”で接続する。これでハリスが螺旋とかに絡むのが劇的に回避できる。


 もいっちょアジ釣りの仕掛けでフカセ仕掛け。
 写真じゃ何が何だか分からないと思うけど、上の方は見やすい蛍光ピンクのナイロン1.5号、その下道糸の主な部分はとりあえず感度と沈みやすさを重視してフロロの0.8号、フロロの先は例によって8の字作っておいてハリスと接続。
 接続部分にはウレタンパイプを被せて結び目とかハリスが絡む部分を極力減らしてみた。止め糸で3箇所ほど目印を作っている。ハリスにスズ製ガン玉を打って使用。
 まだ一回しか使ってないけど、正直道糸は透明のナイロン0.8号通しでも目印打てばいけそうに感じた。ハリの重さだけではあまり沈んでいかないのでガン玉打つので沈みの良いフロロにこだわる必要もないのかもしれない。ガン玉をハリスに打つ限りにおいてはハリス先行で沈むので仕掛けが絡むことはあまりなさそうでパイプも要らんかも。
 仕掛けは不必要なモノがついていると絡んだり切れたり不具合の元になるので、究極的には”竿先とハリを1本のテグスで結んで終了”っていう完全フカセ仕掛けなら問題起こる場所が最小限にできるはず。
 ただ、実際にはそれだと道糸のどこで切れるかわからないので、道糸とハリスは分けて、切れてもハリスだけ交換で済むようにした方がいいし、沈み方の調整にガン玉は必要だと感じたし、目印ぐらいは付けた方がよさそうにも思う。
 いずれにせよその程度の単純な仕掛けでもアジ普通に釣れます。まあ、状況にもよるんだろうけど。

 というのが現在使ってる3種類の仕掛けなんだけど、とにかく小物仕掛けにおいて”パイプ”が絡みを防止する能力には絶大な信頼をおくところである。沈むときに天秤のようにオモリとハリスを遠ざけてくれる。
 こういう、細かいところだけどちょっと違うだけで全然結果が違ってくる、っていうのは釣りでは良くあることなのでチマチマと改善を続けていきたい。
 仕掛け作りにおいては、どういう工夫を加えるか、っていう部分より、どれだけ無駄を省いて単純化できるかっていうところが重要だったりもするけど、パイプはわざわざ入れるだけの価値のある部品だとおもっちょります。

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