2024年4月6日土曜日

幸福の空色自転車act2ー鮮魚運搬仕様ー

 お気づきかもしれないけど、ワシ自転車が好き。いうてもロードバイクでピチピチのウェア着て爆走するわけでも、マウンテンバイクでため池の土手でダウンヒルごっこするわけでもない。ママチャリでチャリチャリと釣り場まで行ったり、折り畳み自転車を電車とかで運んで釣り場までの足にしたりというユルい愛し方である。

 自転車の何が好きって、まずは単純な構造が良い。わけ分からん電子部品などついておらず、前照灯除けばテコとか滑車とかコロとかそのへんの応用で済んでいてスピニングリールの分解整備ができるぐらいの技術で整備が可能。

 体が機械に囲まれるような構造ではなく、開放的なのが素敵。乗り物酔いしやすいたちで、幼い頃は車酔いが酷くて窓を開けないとすぐ”トシャー(©福満先生)”っと吐いてしまうぐらいだった。そういう人間には全身を風に晒す乗り物は好ましい。

 そして、動力が人力っていうのがいい。エンジン付いてるバイクも風を感じて走れるけど、人が制御できないほどの力をブイブイ発生させる乗り物は、ハンドル操作一つ間違うと人が死にかねず、正直おっかねぇ。自転車でも死亡事故が起こり得ないわけじゃないけど、ママチャリでチャリチャリとゆるく走ってる分にはそんなに危険性を感じない。そして、地球温暖化や大気汚染に繫がるような排気ガスを出していないし化石燃料を使ってないのも好ましく感じられる。

 無論、ワシが動力であるからしてCO2は排出しているわけだし、ぶっちゃけ自転車作るのに電力やら使ってないわけがなく、化石燃料も使ってるんだろうけど、使用時にキコキコ漕いでるとエコな感じがするのは免罪符的な気持ちの問題的によろしい。

 化石燃料を使わない、CO2の排出を削減するっていうのは現代社会における大きな宿題となっているけど、なかなか上手くいってないように見受けられる。CO2削減のために”代替エネルギー”をと言ってるのに、山林を切り開いて”メガソーラー”とかのクソオブクソは論外として、代替エネルギー関連にはまだまだ技術的、制度的な問題が山済みで、太陽光発電はパネルが汚れると当然発電効率が落ちるので定期的な掃除が必要だけど、洗剤を垂れ流すと環境負荷がかかってくるとか(火災の際感電するので水で消火できないってのはデマ)、風力発電は”バードストライク”な直接的な野生動物への影響はもとより、イヌワシとか風力発電を嫌って棲息範囲が狭められるとか、ペラが起こす低周波の振動が結構な範囲の野生動物の行動に良くない影響を与えるとかあるようで、低周波の話は人間でもダメな人には良くないだろう気がする。ワシは新幹線の線路のそばに住んでたとき振動感じるような環境下でも平気だったぐらいで、鈍感な人間は音でも振動でも慣れるので多分低周波振動も大丈夫。どこでも生きていける。

 ということを鑑みると、結局どうすればいいのか分からんくなってくる。案外化石燃料だよりを続けて、化石燃料の枯渇に伴って、その使用量を減らしていくのが正解だったりして?と思わなくもない。燃料費高騰すれば嫌でも省エネ技術は発達していくだろう。ジャブジャブ使えるエネルギー源をいつまでも保持しておけると考えたり、それを前提条件に世の中の仕組みを構築するのは限界もあるんじゃねぇの?って思う。

 もしくは核融合発電を実用化して無限に近いエネルギー源を手に入れるか?池澤夏樹先生が「たのしい終末」で書いてたと思うけど、核融合発電を実用化すれば、実質”太陽”を手中に収めたようなものであり、核分裂反応を利用した現状の原子力発電のような連鎖反応による暴走がないから、事故のリスクも充分に小さく、燃料も海水に混じってる重水素とかでよく、ほぼエネルギー問題は解決である。ただ核融合はまともに熱核融合を起こさせるには超高温とかが必要で面倒くせえらしく、常温(低温)核融合は報告がある度に「またデマか?」と疑う程度には嘘くせぇ未確立の技術である。昔、釣り場に向かう車中の与太話で新興宗教を作って教祖として君臨して、金も女もむさぼりたいという情け容赦のない欲望を開放して、どういった教義にするかとか考えて、太陽神天照大神(アマテラスオオミカミ)を主神とあがめて、常温核融合発電を”神の降臨”と位置づけ、研究開発に必要な資金をお布施として奉納せよっ、ていうのはどうだろうか?とか話してたけど、宗教じゃないけど投資話でそういう詐欺じみたネタはいっぱいあるらしく、民間の研究機関とか存外存在してるようだ。多分ほとんど皆騙されて出資金絞られてるンじゃなかろうか?宗教でも投資でもうまい話にゃダボハゼみたいに食いつくなって話だろう。

 ともあれ、エネルギー問題なんていう地球規模の問題はさておき(さておくからいつまでも問題が解決せんのじゃ!)、我が愛車である”空色自転車”に問題が生じたのは、早急に対処が必要ということで楽しく修理しつつ、せっかくなのでちょっと改良してバージョンアップしておいた。

 まああれだ、通常ママチャリの前カゴは鮮魚運搬には向いておらず、いわんや活魚運搬おや、ということは周知の事実である。にもかかわらずワシ自転車で釣りに出かけるので、バケツからシッポがはみ出すぐらいに下品にカマス突っ込んだ水くみバケツとか、場所移動の際のバケツに海水タップリ入れたままの活アジとかをビタビタ海水滴らせつつ運搬したりと、やりたい放題やってきた。そのツケがきて、先日畳んだパックロッドを前カゴに積んだバケツの横に刺したら、ブスッと前カゴの底を貫通した。

 ありゃコレは穴を針金とかで塞ぐとかせんといかんな、と思ったけど指で押して確認すると、かごの底の金網が全体的に錆びてグズグズになっていて”コリャダメだ”状態。しつこく書くが、ママチャリの前カゴは、鮮魚運搬にも活魚運搬にも向いていない。港町なので自転車は潮風にさらされるわけで、たまに手入れでグリスヌリヌリ、666プシャーッとかけて拭き拭きと手入れはしていたけど、その程度で鉄が錆びるのを止められるわけがない。むしろカゴ以外の本体はそこそこ無事なのは良くやってると思う。直に塩水かかると潮風どころの話じゃないのでアカンね。しゃーないっちゃしゃーない。

 穴を塞ぐのは諦めてカゴの交換である。安くあげたいのでネットフリマで中古のとかないか見てみると、2千円も出せば買えそう。ところが使いもしないリールが2千円ならスルリと滑るマウスが、おもいっきり重要な釣り具である自転車のための2千円ごときに滑りが悪い。まあ1500円で買った自転車なので「カゴの方が高いやんけ!」と思ってしまうというのもあるし、購入が2022年の夏で2年しないうちに錆びて朽ち果てるのでは、また金かかるしどうにかならんのかと悩んでしまう。

 往生際悪く悩んでたら良いこと思いついた。こんなモン鉄のカゴを使うから錆びるのであって、樹脂製のカゴを使えば錆びんだろ?ということで、手頃な大きさのカゴを見繕いに百均ショップに出かけたら、ちょうど良いのがあありました。

 洗濯物カゴの小さめのが我が空色自転車の前カゴにあしらえたようにちょうど良い大きさ。自転車本体に固定する金具は元々の金具と、押さえの板とステンのボルトナットは昔バイクの後部座席に道具箱を乗せて固定していた時のを残してあったので、それを使った。何でも捨てずに取っておくのは普段は蔵にモノが積み上がる悪癖でしかないけど、こういう「よくぞ取っておいたワシ、エラい!」ってことがあると、やはり捨てられないのである。

 プラスチック製なので手動のドリルで必要な位置に穴をドリドリと開けてボルトナットで固定して無事できあがり、なんだけど、せっかくなのでちょっと手を加えて”釣り用自転車”として快適に使えるようにバージョンアップ。

 カゴの端に結束バンドで斜めにパイプを固定して竿立てとする。これまで移動時は竿を担いでハンドルの上に乗っけて、指2本ぐらいで保持しつつチャリチャリと走ってたけど、これだと竿の保持には指1本も使わなくて良い。竿立ては1本だけで良い。釣りモノが絞れていればこれで充分。

 そして、片側を固定してゴム紐を設置。かごの中でグラつきそうな荷物はゴムで固定して安定させる。

 ってな感じで完成したのが冒頭写真。カゴが通常鉄製なのはコケたりしてぶつけたときに鉄だと割れずに凹む程度で直しやすいのと、プラだと外で使うと紫外線とかで経年劣化が早いので、とかがあって鉄に塗装したカゴにしているんだろう。ただ、明らかに自分の使い方を考えると、鉄製では錆びて使いものにならない。樹脂製で生じる欠点は、壊れやすいのも経年劣化が早いのも”価格が安い”ということで充分相殺できる。なにせ300円(税別)である。そうそう壊れるとも思えないけど、壊れたらまた買ってきて交換すればいい。手間というほどの手間もかからない。

 実戦投入してみたけど、良い塩梅である。特に今使ってるシーバスタックルを想定して竿立てを設置したんだけど、我ながら絶妙な位置どりだったなと、リールがハンドルにもカゴにも当たらず、ここが最良という位置に来る。

 水色の車体に白のカゴという色目は、なんか爽やかな青空のようで、乗ってて正直こっぱずかしいけど、まあ良いだろう。前の持ち主が全部ペンキで塗ったのは錆対策だったんだろうなと想像に難くない。意外に本体の錆は防げてる気がする。

 良いんだか悪いんだか個性的な見た目と、錆びにくいベタベタ塗った塗装、鮮魚運搬に対応し竿立て完備の釣り仕様。良い感じに仕上がって、さらに愛着が増してきた。これからも頼りになる”釣り場の足”としてよろしく頼みます。

4 件のコメント:

  1. PENNのリールと違ってママチャリには錆対策なんて皆無ですからねぇ

    私もシーバス用に職場に市内チャリあったんですが、
    社長からの圧で新入社員の女の子に譲渡させられてしまいました。

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    1. ほんと、鮮魚運搬は論外として、海辺で使うような防錆性は無いですね。前の持ち主がペンキ塗りたくった気持ちも分かります。

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    2. あと、リールのメンテナンス及び再生に
      PENNのブルーグリスと同じグリスを使っておられるようですが、

      あれを自転車の車輪のスポークの付け根に付けておくと
      かなり錆を防げますよ

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    3. スポークにも車体にも青グリス塗布してCRCで伸ばす感じで塗ってます。だいぶ防錆できてる気はします。

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