まず準備する材料は、糠4カップ、コマセアミ1/6ブロック、豆アジ仔サバの内臓適量、食紅を付属の匙で5杯、水1カップ。
豆アジと仔サバの内臓はあらかじめ凍結したうえで”粗挽き”状態になるまで包丁でミンチにしておいてください。糠は粒子が細かいので”固形物”を増量する意味で、ある程度の大きさが望ましいと思ってます。
食紅は少量のお湯で溶かしてから水1カップに混ぜておきます。
材料を洗面器にぶちまけたら、手を”熊手”状にして突っ込みガシャガシャとかき混ぜてください。
均一に混ざったら、4等分してビニール袋に詰めて冷凍保管します。一回の釣り3時間ぐらいでだいたい1袋使い切ります。
コマセアミは1ブロック800gぐらいだと思いますが360円で、”カゴサビキ”だと2、3時間で1ブロック使い切るぐらいだと思いますが、買えば一パック200円の豆アジ釣るのにそんなに金かけてらんねえってのがあります。
コマセアミはアミと言いながら実際にはツノナシオキアミで、今年は産地の東北太平洋岸での不漁を受けて輸入物(種類一緒か不明)に切り替わるようで値段も少し上がるとか。釣具屋さんとしてはガンガン使ってくれれば商売繁盛なのでカゴサビキがお薦めされていますが、貧乏なのでつきあってられません。
コマセアミのブロックを6等分すれば1回分60円と経費削減できます。
糠は大きめのビニール袋に詰まったものが糠漬けも売ってる八百屋さんで80円で手に入るので5回×4袋は作れるとすると、作った撒き餌1袋あたりの単価は4円。
内臓はタダだし、食紅も1回あたりは数円、水もほとんどタダに近く、1袋あたりの撒き餌の原価は70円弱ということになりとっても安上がり。
撒き餌としての能力的には、魚を寄せて食いをたたせる能力自体はコマセアミ単体にはさすがに劣るものの、水中に溶けて煙幕を張るように広がって長く滞留する点や、手でまとめやすく”コマセ螺旋”に付けやすく、グルテンの追加等で長く持たせる等の小技が効かせやすいなどの利点も多く、アミコマセ単体をチョイと摘まんで投入して魚の活性をあげるっていうのはたまにやるけど、基本自作のこの撒き餌で行けると思ってます。
仕掛けは、豆アジは基本棚が浅いので2.1mと表層足元用の1.2mでたまに深棚用の4.5m。
2.1mと4.5mは普通のマアジ釣りで使ってる仕掛けと同様の”コマセ螺旋仕掛け”で棚が浅いのと魚が小さいのを受けて、浮子が小さく、オモリが軽くなっています。
道糸は1.5号で、仕掛けの竿への接続部分は縒りを入れたスパイダーヒッチでチチワを作りに外すときに引っ張るつまみとしてウキ止め糸を一番上に結びつけています。
浮子は自作の「ポ70豆アジ」(写真一番左)で胴が長さ70ミリでトップが直径1.5ミリのポリカーボネイトムク、足は直径1ミリのカーボン。5.2mの長竿で深棚を狙うときの「140ミナト」の縮小版。固定はウキ止めゴムとヘラ用の浮子ゴムを使用。細かい棚変更が多い浅棚の釣りではウキ止め糸を強く結んだのでは道糸が摩擦で弱りやすいと思います。
オモリとコマセ螺旋はステンレスの針金を軸に接続してスズハンダで重量調整してあり、張りのあるフロロ4号を通した硬質パイプを絡み止めとして噛ませてあるのが”天秤”として機能しています。ハリスはフロロの先の8の字で作った輪っかに接続。
1.2mの短竿の仕掛けは”タナゴ仕掛け”で本来白いUV固化樹脂とかで玉を道糸の上に作って蛍光色に塗って複数の”糸オモリ”を付けて作るらしいけど、UV固化樹脂持ってないのでウキ止め糸で玉を5個ぐらい作って下の方の玉の上にスズハンダのオモリを分散させて付けて小型の浮子がゆっくり沈むぐらいに調整してあります。オモリが分散させてあるので軽く横に引っ張りやすいのだろうと思うけど、目印である玉が横に動くアタリが出やすい仕掛けです。
ハリスは0.5号を使っていたけど、数を釣っているとそのうち弱ってきて水くみバケツの上に張ったラインに引っかけてハリ外しするときに魚が暴れて切れることがあり、そうすると、その時バケツにいた魚のどれかはハリを飲んでるので丸ごと食うのには危険であり、その分を別にとっておいてハリを探すか頭とワタを取って料理することになり面倒なので最近は0.8号を使っています。若干食いが落ちる気がするけど豆アジは活性上げまくって釣るのでそれ程影響はない気がしています。
長さは20センチを基準に落とし込みに反応良ければ40センチまで伸ばしたり、上層でクサフグにつかまるようなら7センチくらいの短バリスに詰めたりと適宜調整。
ハリはマルトの改良スレ3号、関東スレ2号を使っています。
豆アジ釣りの要点は”とにかく魚の居るところで釣ること”に尽きると思っています。人山立ってて釣れている人の隣に入るも良しだけど、基本的に浅い棚に浮いてきてプランクトンとか食ってることが多いので、釣り場をぐるっと見て回って魚が多く浮いているところでコマセちょっと摘まんで撒いてみて反応が良いところで始めるのが確実かなと。
風表でゴミが寄ってる場所、流れ込みがあったり潮通しが良かったりしてプランクトンの湧きが良いところ、夜灯りが付いてプランクトンが寄るところなんかが良い釣り座になる傾向にあります。
刺し餌は、オキアミのSサイズ、コマセアミ、鶏皮の食紅染めを適宜使い分け。鶏皮に食ってくると1つの餌で何匹か釣れるので回転数が上がります。あとフグにすぐに取られることもないので、フグが寄ってきたら打ち返しという作戦もとりやすいです。
基本的に撒き餌をコマセ螺旋に付けるか棚が表層になってきたら摘まんで投入するかして、活性上げて撒き餌に突っ込んできた魚の中に刺し餌を落としていく感じです。
アタリは、食うのが見えるので餌が消えたら即アワセでだいたい決まるんですが、それだと何故かスッポ抜けるときがあって、そういう時は餌を見るのではなくてコマセ螺旋仕掛けなら絡み止めのパイプを、タナゴ仕掛けなら目印の玉を見て横に引っ張られたらアワセると決まることが多いです。
食ってくるパターンは色々あって、チョイチョイと誘うといいこともあれば、ぶら下がって放置しておくと撒き餌が消えたぐらいに食ってくることも、落ちてる最中に反応してくるときもあり、落ちてる最中に食ってくるときにはやや向こうに振り込んで道糸を張ってユックリ落としてやると良く食う気がしています。
棚が深くて浮子でアタリを取るときには、5回ぐらい連続で縦誘いしたあと、ちょっと止めると食ってくるっていうのが、これは豆アジに限らずあるように思います。
豆アジ釣りの何が良いって、多くの場面で、棚が浅くて餌食う瞬間が見えるので、どう
いう状況でどういう食い方をするのか、深棚なら浮子の動きとかを見て想像するしかないのが、実際に見て確かめられることだと思っています。例えば、縦誘いの時にコマセ螺旋から撒き餌がどのように落ちるのか、それに反応する魚の動きと、刺し餌の動きと魚が食ってくるタイミングの関係とか、いろんな場合があるだろうけど、その具体的な状況の数々。
いま、かなりの数の豆アジなり仔サバなりを釣って、頭の中にそういう”どうすれば魚がどう食ってくるか”の情報が蓄積されつつある状況のはずで、そういう場数なり経験値なりを積みまくることができるという意味でも、豆アジ釣りは最高だと思うところです。
皆様も是非機会があれば、お気楽に挑戦できる釣りだと思うので試してみてください。単純な話、魚が沢山いて沢山釣れれば楽しいですよ。
その時の参考になれば幸いです。
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